JP2919825B1

JP2919825B1 - 介護用ベッド

Info

Publication number: JP2919825B1
Application number: JP10011424A
Authority: JP
Inventors: 富士雄梅田
Original assignee: OOSAKAYA SHOJI KK
Current assignee: OOSAKAYA SHOJI KK
Priority date: 1998-01-23
Filing date: 1998-01-23
Publication date: 1999-07-19
Anticipated expiration: 2018-01-23
Also published as: JPH11206822A

Abstract

【要約】【課題】介護に要する負担を少しでも軽減できる介護
用ベッドを提供することである。【解決手段】基台１の周縁部に、側壁２、２を上下方
向に回動自在に設け、この側壁を含めて上記基台１の上
面を、防水性シート３で被覆し、この基台１から垂れ下
がる防水性シート３の垂下部３ａを、上記側壁２、２に
取り付け、この基台１に、上記防水性シート３の上面か
ら基台１の下方に抜ける排泄口５を形成して蓋を着脱可
能に取り付ける。側壁２、２を上方へ回動して固定する
と、防水性シート３の垂下部３ａが側壁２、２とともに
基台１の上方へ立ち上げられて堰が形成され、この堰に
囲まれた部分に給湯を行うことで、入浴が可能となる。
排泄口５から蓋を取りはずすと、排泄も可能である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、浴槽やトイレと
して使用することができ、介護を必要とする人に好適な
介護用ベッドに関するものである。

【０００２】

【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ベッ
ドから一人で移動できない人の入浴や排泄に際しては、
かかる人にできるだけ負担がかからないよう、横にした
姿勢のままで風呂場への移動や浴槽内への入水を行った
り、ベッド上でしびんやトレー状の便器を使用したりす
ることが多い。

【０００３】しかしながら、こうした一連の作業には多
くの人手がかかるため、一般家庭ではもちろんのこと、
病院や老人ホーム等の専用施設でも介護に携わる人の確
保が困難で、その負担の軽減を図ることが急務であっ
た。

【０００４】そこで、この発明の課題は、少ない人手で
入浴や排泄をさせることができるベッドを提供して、介
護に要する負担を少しでも軽減することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明は、基台の周縁部に、側壁を上下方向に回
動自在に設け、この側壁を含めて上記基台の上面を、防
水性シートで被覆し、この基台から垂れ下がる防水性シ
ートの垂下部を、上記側壁に取り付けた介護用ベッドに
おいて、前記側壁を起立させた状態でそのコーナー部
に、平面Ｌ字形の頂壁と、その頂壁の内側縁及び外側縁
からそれぞれ垂下する内側壁及び外側壁を有し、両端面
及び下面が開放された固定金具を取り付けるようにした
ことを特徴とする。

【０００６】上記の介護用ベッドは、側壁を上方へ回動
して固定すると、防水性シートの垂下部が側壁とともに
基台の上方へ立ち上げられて堰が形成されるので、この
堰に囲まれた部分に給湯を行うことで入浴が可能とな
る。また、上記排泄口から蓋を取り外すと、排泄等も可
能である。従って、ベッドから移動させることなく種々
の介護ができるので、介護を受ける人にとっても介護者
にとっても負担が少ない。

【０００７】また、上記基台上に、背もたれを前後方向
に起伏自在に設けると、前記入浴や排泄等が行いやす
く、介護を受ける人も楽であり、この背もたれを、基台
下部に設置したモーターにより、アームを介して起伏さ
せるようにすることにより、背もたれの操作がしやすく
なる。

【０００８】さらに、前記固定金具に筒部を設け、この
筒部に支柱を嵌め入れ、各支柱間にレールを架設し、こ
のレールにカーテンを吊下すると、入浴時における水滴
等の飛散が防止され、ベッドの周囲を清潔に保つことが
できる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って、この発
明の実施形態を説明する。

【００１０】図１乃至図３に示す介護用ベッドは、基台
１の左右両側部に、側壁２、２をヒンジを介して上下方
向に回動自在に設け、この側壁２、２を含めて基台１の
上面を、防水性シート３で被覆した構成とされている。
基台１の前半部には、背もたれ４が設置されている。基
台１の中央部には、上記防水性シート３の上面から基台
１の下方に抜ける排泄口５が形成されており、蓋６を着
脱可能に取り付けてある。また、基台１の後半部には、
排水口７が設けられている。

【００１１】基台１は、四隅にそれぞれ脚を設けたフレ
ーム８により床板９を支持し、前端部にはヘッドボード
１０が、後端部にはフットボード１１がそれぞれ設けら
れている。前記脚の間には、補強用の横桟１２が渡され
ている。フレーム８の下端には、高さ調整具１３が複数
設けられている。基台１上には、前半部、中央部、後半
部に三分されたウレタン製のマットレス１４、１５、１
６が敷かれているが、同様に三分割されたふとんを使用
してもよい。前半部のマットレス１４は枕部１４ａを有
し、上記背もたれ４上に載置されている。フットボード
１１上には、給湯用の蛇口１７やシャワーヘッド１８が
取り付けられている。

【００１２】側壁２、２は、基台１の前後長を有するボ
ードからなるが、パイプ等からなるフレームにより形成
してもよい。防水性シート３に形成される基台１からの
垂下部３ａは側壁２に固着されているが、スプリングや
ゴム紐等を介して側壁２に取り付け、その回動端側へ付
勢するようにしてもよい。この側壁２、２は、上方へ回
動して起立させると、図４および図５に示すように、基
台１のコーナー部分に固定金具１９を取り付けることに
よって、その起立状態が保持される。

【００１３】固定金具１９は、平面Ｌ字形の頂壁２０
と、その内側縁及び外側縁から垂下する内側壁２１及び
外側壁２２とを有し、両端面及び下面は開放されてい
る。内側壁２１には、上下両端面が開口した筒部２３が
設けられており、後述するカーテンの支柱２４を嵌め入
れることができるようになっている。外側壁２２には、
その内面側に突き出す爪部２５、２５が形成されてお
り、側壁２およびヘッドボード１０の外面に形成された
凹部２６、２６と嵌まり合うように構成されている。

【００１４】背もたれ４は、前縁部に一対の支柱２７、
２７を立設した基板２８からなり、各支柱２７、２７の
上端部に軸支されたアーム２９を介し、基台１の下部に
設置されたモーター３０に連結されている。基板２８に
は、複数の水抜孔３１が形成されている。基台１の上面
には、防水性シート３の位置ずれを防止するため、基台
１の周縁に沿った形状の重し３２が載置されており、図
６に示すように、この重し３２に形成された突起３３に
対し、基板２８の後縁部は係脱可能に取り付けられてい
る。

【００１５】この背もたれ４は、前記モーター３０を駆
動させると、図３に示すように、前記後縁部を支点とし
て前後方向に起伏自在に回動する。背もたれ４の左右両
側部それぞれには、落下防止用のフェンス３４、３４が
設けられている。なお、背もたれ４の傾斜角は、基台１
の床板９に対して０度から約９０度までの範囲とするこ
とができるが、もたれやすい角度で適宜固定できるよう
にするのがより好ましい。

【００１６】排泄口５は、図７に示すように、防水性シ
ート３と基台１の床板９とを上下方向に貫通する貫通孔
３５を形成し、この貫通孔３５に嵌め入れた胴筒３６を
ボルト３７で固定したものである。胴筒３６には、蓋６
の取付具３８がねじ止めされている。取付具３８の内周
部には、ゴム製のパッキン３９が取り付けられている。
胴筒３６の下端には、タンク４０が着脱可能に取り付け
られているが、仮設の配管工事により、水洗式の便器を
設けるようにしてもよい。この排泄口５には、図示のよ
うに、前記腰部のマットレス１５が被せられているが、
排泄時には、前記蓋６を覆う部分のみを取りはずすこと
ができるようになっている。

【００１７】排水口７は、図８および図９に示すよう
に、栓４１を取り付けた排水金具４２からなる。この排
水金具４２は、基台１の後端部に形成された取付孔４３
に上方から嵌め入れられており、基台１の下面側からロ
ックナット４４を締結することによって固定されてい
る。排水金具４２の下端には、排水パイプ４５が接続さ
れている。

【００１８】上記の介護用ベッドは、入浴に際しては、
側壁２、２を上方へ回動して固定し、防水性シート３の
垂下部３ａを、側壁２、２とともに基台１の上方へ立ち
上げて堰を形成し、この堰に囲まれた部分に給湯を行
う。マットレス１４、１５、１６は、入浴時のみ、比較
的比重の高いものに取り替える。このとき、背もたれ４
を起立させると、図１０に示すように、体を洗ってもら
う人は楽であるが、特に立ち上げなくとも入浴は可能で
ある。

【００１９】また、図示のように、前記固定金具１９の
筒部２３に支柱２４を嵌め入れて基台１の上方へ立設
し、各支柱２４間にレール４６を架設して、このレール
４６にカーテン４７を吊下すると、入浴時における水滴
等の飛散が防止され、ベッドの周囲を清潔に保つことが
できる。カーテン４７の支柱２４は、ヘッドボード１０
やフットボード１１に取り付けられるようにしてもよ
い。

【００２０】体を洗った後は、給湯により浮力を生じて
軽くなった体の下から前記入浴用のマットレスを取り除
き、排水口７から栓４１を外して湯水を排水する。背も
たれ４には水抜孔３１を形成してあるので、横にした状
態であっても基板２８上に水が溜まりにくい。排水後
は、洗った体をきれいに拭き、防水性シート３を拭った
りドライヤ等で乾かしたりして、元のマットレス１４、
１５、１６を敷き直す。

【００２１】一方、中央部のマットレス１５を取りはず
し、排泄口５から蓋６を取りはずすと、排泄等が可能と
なり、背もたれ４を立ち上げることにより、非常に楽に
行うことができる。なお、排泄時の使いやすさを考慮し
て、図示のように背もたれ４のフェンス３４、３４間
に、持ち手杆４８を渡すようにしてもよい。

【００２２】このように、この介護用ベッドは、ベッド
から移動させることなく種々の介護ができるので、非常
に使いやすく、介護を受ける人にとっても介護者にとっ
ても負担が少ない。従って、介護に要する人手も少なく
てすみ、病院や老人ホーム等の専用施設はもとより、一
般家庭での導入もたやすく、その普及に大きく貢献でき
る。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る介
護用ベッドは、ベッドから移動させることなく種々の介
護ができるので、非常に使いやすく、介護を受ける人に
とっても介護者にとっても負担が少ない。従って、介護
に要する人手も少なくてすみ、病院や老人ホーム等の専
用施設はもとより、一般家庭での導入もたやすく、その
普及に大きく貢献でき、ひいては公衆の衛生にも大きく
寄与することとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る介護用ベッドの一実施例を示す
斜視図

【図２】同上の正面図

【図３】同上の側面図

【図４】同上の側壁の固定金具を示す断面図

【図５】同上の側壁の固定金具を示す斜視図

【図６】同上の背もたれの後縁部を示す一部拡大側面図

【図７】同上の排泄口を示す縦断面図

【図８】同上の排水口を示す平面図

【図９】同上の排水口を示す縦断面図

【図１０】同上の使用状態を示す斜視図

【符号の説明】

１基台２側壁３防水性シート３ａ防水性シートの垂下部４背もたれ５排泄口６蓋７排水口８フレーム９床板１０ヘッドボード１１フットボード１２横桟１３高さ調整具１４前半部のマットレス１５中央部のマットレス１６後半部のマットレス１７蛇口１８シャワーヘッド１９固定金具２０頂壁２１内側壁２２外側壁２３筒部２４カーテンの支柱２５爪部２６凹部２７背もたれの支柱２８背もたれの基板２９アーム３０モーター３１水抜孔３２重し３３突起３４フェンス３５貫通孔３６胴筒３７ボルト３８蓋の取付具３９パッキン４０タンク４１栓４２排水金具４３取付孔４４ロックナット４５排水パイプ４６カーテンのレール４７カーテン４８持ち手杆

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】基台の周縁部に、側壁を上下方向に回動
自在に設け、この側壁を含めて上記基台の上面を、防水
性シートで被覆し、この基台から垂れ下がる防水性シー
トの垂下部を、上記側壁に取り付けた介護用ベッドにお
いて、前記側壁を起立させた状態でそのコーナー部に、
平面Ｌ字形の頂壁と、その頂壁の内側縁及び外側縁から
それぞれ垂下する内側壁及び外側壁を有し、両端面及び
下面が開放された固定金具を取り付けるようにしたこと
を特徴とする介護用ベッド。
【請求項２】上記基台上に、背もたれを前後方向に起
伏自在に設けた請求項１に記載の介護用ベッド。
【請求項３】上記背もたれを、基台下部に設置したモ
ーターにより、アームを介して起伏させるようにした請
求項２に記載の介護用ベッド。
【請求項４】前記固定金具に筒部を設け、この筒部に
支柱を嵌め入れ、各支柱間にレールを架設し、このレー
ルにカーテンを吊下した請求項１に記載の介護用ベッ
ド。