JP2918949B2 - 光分岐結合器の製造装置 - Google Patents

光分岐結合器の製造装置

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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、光ファイバ通信や光センサなどにおいて、
光信号の分岐または合波を行う光分岐結合器の製造装置
に関するものである。
「従来の技術」 従来の光分岐結合器の製造方法を、2本の光ファイバ
を融着などにより結合部を形成してなる光分岐結合器に
より説明する。
まず、第1工程として、作製しようとする光分岐結合
器のピグテール長に応じた光ファイバを、巻装したリー
ルより取り出して切り出す。
次に、第2工程として、切り出した2本の光ファイバ
の両端および結合部を形成する中央部の被覆を所定の長
さ除去し、除去部分をアルコールなどで拭き取る。
さらに、第3工程として、被覆を除去した両端部の端
面を、平滑で光ファイバ軸線に対して直角になるように
処理する。
第4工程として、第3図に示すように、その光ファイ
バ301・302を製造治具112にセットし、両端部を安定化
光源1および光パワーメータ2にそれぞれ簡易コネクタ
を介在させて接続する。なお、符号2′・2′はセンサ
である。
第5工程として、安定化光源1を発光させ、光パワー
メータ2でモニタしながら結合部3を作製する。
ここでの結合部の作製方法としては、融着のみのもの
としての米国特許第4,054,366号「FIBER OPTICS ACCESS
COUPLER」公報に記載のもの、融着延伸のものとしての
米国特許第4,392,712号「LIGHT DISTRIBUTOR」公報に記
載のもの、撚り延伸のものとしての米国特許第4,291,94
0号「LOW LOSS COUPLER FOR MULTIMODE OPTICAL FIBER
DISTRIBUTION SYSTEMS」公報に記載のものなどが含まれ
る。
「発明が解決しようとする課題」 上記の従来の製造装置において、光ファイバの所定長
切断、被覆除去、端面処理の第1〜3工程、特に、光フ
ァイバ端面を直角に処理する第3工程は自動化が難しく
手作業で行うことが多い。これはこの端面処理の良否が
測定値に直接影響するばかりでなく、製品の歩留りに多
大な影響を与えてしまうからである。
また、第4工程の簡易コネクタを用いて接続する場合
においても、光ファイバ端面と受発光素子の位置関係に
より結合効率が大きく変化してしまい、ダイナミックレ
ンジが大きくとれない場合には測定精度が悪く、製品の
歩留りに影響をおよぼすという欠点があった。
「課題を解決するための手段および作用」 そこで、本発明は、上記の事情に鑑み、従来インライ
ンで光パワーをモニタしながら製造を行うために手作業
の工程が多く、非常に時間がかかっていたが、長尺の光
ファイバ終端に安定化光源または光パワーメータを接続
することにより、接続工程を簡便化することにより加工
時間の短縮など生産性を高め得る。
「実施例」 本発明を、第1図に示す2本のファイバを融着などに
より結合部を形成した光分岐結合器により作製する手順
に従って説明する。
2個のリール11・11にそれぞれ巻かれた光ファイバ10
1・102の終端をリール11・11とともに回転可能な光パワ
ーメータ2・2(または受光センサ部のみが回転可能な
光パワーメータ)に接続する。この光ファイバ101・102
とリール2・2との接続にコネクタを用いてもよいが、
より簡便に光ファイバ101・102の被覆を除去し端面処理
を行うだけで使用できる簡易コネクタを用いてもよい。
光ファイバ101・102が巻装されたリール11・11から、
作製する光分岐結合器のピグテール長さが1mのときは約
2m程度の長さの光ファイバ101・102を引き出し、その一
端を従来技術の項で述べたのと同様に、被覆を除去し、
端面処理を行い、簡易アダプタを介して安定化光源1に
接続する。
結合部3を形成する部分の被覆の除去を行い、製造治
具12に固定する。
なお、他端についてはなにも処理の必要はないが、光
源1に半導体レーザを用いる場合、反射の影響を少なく
するためにマッチングオイルなどに浸してもよい。
こうして、製造治具12にセットした2本の光ファイバ
101・102を、光パワーメータ2をモニターしながら融着
などにより結合部3を形成する。
所定の分岐比が得られたところで加工を止め、光源1
側の簡易コネクタを外し、光パワーメータ2側(リール
11側)は所定長さで切断する。
以上の工程をリール11・11の光ファイバ101・102が1
〜2m程度ぐらいになるまで繰り返すことにより、一個製
造するごとに端面処理を行って光パワーメータ2に接続
するという作業がなくなり大幅に加工時間が減少する。
ここでリール11・11に巻きつけてある光ファイバ101・1
02の長さが長い場合、通常0.5dB/kmの損失があるので、
検出値P01、P02は長さに応じた補正を加える必要があ
る。ただし、分岐比はほぼ同程度の損失をもった同じ長
さの光ファイバ101・102を巻装したリール11・11を用い
ることにより、この補正は必要なくなる。
なお、過剰損失を製造中に測定する場合には前述の補
正を行った上で求める必要がある。
ここで、PIは入力値、P01は光ファイバ101の検出値、
P02は光ファイバ102の検出値、δは補正値である。
上記例では、2本のファイバを融着などにより結合部
を形成し、光分岐結合器を作製するものであるが、多数
本の光ファイバを用いる光スターカプラの作製に本発明
を用いても良いのは明白であるばかりか、光ファイバの
半数が増えれば増えるほど効果は上がる。
また、他の実施例として第2図に示すように、光源1
についても同様の構成とし、製造用光ファイバ201とク
ラッドモード除去用の光ファイバ203を融着接続により
接続する構成にすると、さらに高精度のインライン測定
が可能となる。
「発明の効果」 本発明は、受光側の光ファイバの端面処理および光パ
ワーメータとの接続が1個のリールにつき1回ですむた
め大幅な時間短縮ができる。2本の場合は約3分の1程
度で本数が多くなるにしたがいこの効果は増加する。
また、本発明は端面処理および簡易コネクタによる光
パワーメータとの接続のばらつきがないために、完成し
た光分岐結合器の特性ばらつきが小さくなり歩留りも向
上する。このように、本発明の光分岐結合器の製造装置
を用いれば、安定して大量に短時間で生産を行うことが
できるようになる。
さらに、本発明ではクラッドモード除去装置を同様の
構成でインラインに組み込むことにより、さらに高精度
なインライン測定が可能になり歩留りも向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の光分岐結合器の製造装置の模式図、第
2図は本発明の他の実施例の光分岐結合器の製造装置の
模式図、第3図は従来の光分岐結合器の製造装置の模式
図である。 101・102,201・202……光ファイバ 203……クラッドモード除去用の光ファイバ 3……結合部 1……安定化光源 2……モニター用のパワーメータ 11……リール 12……製造治具
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 6/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数本の光ファイバを融着などにより結合
    し、結合部より一方側の光ファイバの一端に安定化光源
    を接続し、結合部より他方側の複数の光ファイバの他端
    にそれぞれモニター用のパワーメータを接続してなる光
    分岐結合器の製造装置において、上記結合部より他方側
    の複数のリールに巻装した各光ファイバ終端にそれぞれ
    モニター用のパワーメータを接続し、かつ各リールに巻
    装した複数の光ファイバは略同一の伝送損失をもった略
    同一の長さであることを特徴とする光分岐結合器の製造
    装置。
JP1671490A 1990-01-27 1990-01-27 光分岐結合器の製造装置 Expired - Fee Related JP2918949B2 (ja)

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