JP2918374B2 - 繊維ウエブ及びその製造方法 - Google Patents

繊維ウエブ及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は急激な物性の変化がな
く、フィルタ、電池用セパレータ、FRP用基布、接着
用テープなどに加工できる繊維ウエブ及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、繊維を開繊して得られる繊維
ウエブは繊維が均一に分散しているものがほとんどであ
った。このような繊維ウエブを不織布に加工し、例えば
フィルタ用途に使用する場合、フィルタの捕集効率やラ
イフを長くするために、繊維径の異なる繊維からなる不
織布を2枚以上積層して使用していた。しかしながら、
不織布を2枚以上積層して使用すると、積層した界面で
圧力損失が急激に上昇し、ライフが短くなるというよう
に、不織布界面において物性が急激に変化するため、フ
ィルタ性能に悪影響をもたらしていた。
【0003】一方、特開平3−47740号公報には、
一方の表面付近にはモノフィラメント、他方の表面付近
にはストランドが存在するFRP用基布を開示してい
る。しかしながら、この基布はドラムから放出された繊
維のうち、重量の重い繊維はドラムの近くに落下し、重
量の軽い繊維は遠くに落下するという原理に基づいてい
るため、50重量%以上がストランドで残りがモノフィ
ラメントの状態のものをドラムに供給する必要があり、
この状態に一定の割合でモノフィラメントに開繊するよ
うに制御するのが難しいばかりでなく、表面付近にはス
トランドが存在するため、粗い基布しか得られないとい
う問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は急激な物性の
変化をもたらさないため、フィルタ、電池用セパレー
タ、FRP用基布、接着用テープなどに使用できる、均
一な繊維ウエブ及びその製造方法を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は開繊シリンダと
の剥離性の異なる2種類以上の繊維が開繊された繊維ウ
エブであり、該繊維ウエブの厚み方向における各繊維の
存在比率が略連続的に増加または減少するように開繊さ
れた繊維ウエブである。なお、繊維径の違いにより開繊
シリンダとの剥離性の異なる2種類以上の繊維からなる
繊維ウエブはフィルタ用途に適している。
【0006】本発明の繊維ウエブの製造方法は繊維を供
給するフィーダー1と、該フィーダー1から供給された
繊維を開繊しつつ移動させる、表面にメタリックワイヤ
ーを取付けた隣接する複数個の開繊シリンダ2
、2・・・2(nは自然数)と、隣接する該開
繊シリンダ間には繊維が移動する受け渡し部4を有し、
かつ出口側末端の開繊シリンダ2には開繊された繊維
を放出する開放部5を有した該開繊シリンダ2
、2・・・2を覆うハウジング3と、出口側末
端の開繊シリンダ2、から放出された繊維を受け取る
コンベア7と、該コンベア7の下方に位置し、放出され
た繊維を吸引するサクションボックス8とからなる繊維
ウエブの製造装置において、該フィーダー1から開繊シ
リンダとの剥離性の異なる2種類以上の繊維を供給し、
しかも隣接する開繊シリンダ2、2、2・・・2
を互いに逆回転させる方法である。なお、繊維径の違
いにより出口側末端の開繊シリンダ2との剥離性の異
なる2種類以上の繊維をフィーダー1から供給すると、
より均一に各繊維の存在比率が略連続的に増加または減
少するように開繊された繊維ウエブを得ることができ
る。
【0007】
【作用】本発明の繊維ウエブは開繊シリンダとの剥離性
の異なる2種類以上の繊維からなり、厚み方向における
各繊維の存在比率が略連続的に増加または減少するよう
に開繊されているため、急激に物性が変化せず、フィル
タ、電池用セパレータ、FRP用基布、接着用テープな
どに使用してもなんら悪影響を及ぼすものではない。
【0008】また、本発明の繊維ウエブは繊維が十分に
開繊された状態にあり、繊維の開繊状態を制御する必要
がないため、均一な繊維ウエブである。
【0009】本発明の繊維ウエブの製造方法は、繊維を
供給するフィーダー1と、該フィーダー1から供給され
た繊維を開繊しつつ移動させる、表面にメタリックワイ
ヤーを取付けた隣接する複数個の開繊シリンダ2、2
、2・・・2(nは自然数)と、隣接する該開繊
シリンダ間には繊維が移動する受け渡し部4を有し、か
つ出口側末端の開繊シリンダ2には開繊された繊維を
放出する開放部5を有した該開繊シリンダ2、2
・・・2を覆うハウジング3と、出口側末端の開
繊シリンダ2から放出された繊維を受け取るコンベア
7と、該コンベア7の下方に位置し、放出された繊維を
吸引するサクションボックス8とからなる繊維ウエブの
製造装置を用いて、まず、該フィーダー1から開繊シリ
ンダとの剥離性の異なる2種類以上の繊維を供給し、隣
接する開繊シリンダ2、2、2・・・2を互い
に逆回転させる。そのため、繊維は従来のようなウォー
カやストリッパーによる梳り作用により開繊されるので
はなく、主として、繊維がハウジング3と衝突する際に
開繊する。これは、隣接する開繊シリンダ2、2
、・・・2が互いに逆回転するため、繊維が隣接
する開繊シリンダ2、2・・・2へ移動する際
に、梳り作用は殆ど働かず、主として開繊シリンダ
、2、2・・・2の遠心加速度の働きによ
り、ハウジング3と衝突して開繊される。しかも、出口
側末端の開繊シリンダ2以外の開繊シリンダ2、2
、2・・・2n−1は、繊維が移動する受け渡し部
4を除いてハウジング3に覆われているため、繊維が飛
散することなく、確実にハウジング3と衝突する。そし
て、出口側末端の開繊シリンダ2から遠心加速度によ
り放出される各繊維は、繊維径が異なるなど、繊維の種
類の違いによって出口側末端の開繊シリンダ2から剥
離する点が異なり、コンベア7に集積する点が異なるた
め、厚み方向における各繊維の存在比率が略連続的に増
加または減少するように開繊された繊維ウエブが得られ
る。なお、「遠心加速度」とは、角速度wで回転してい
る半径rの開繊シリンダにより、質量mの繊維が搬送さ
れる際に働く遠心力F=mrwの加速度成分、つま
り、rwを意味する。
【0010】以下に、開繊シリンダが4本である本発明
の繊維ウエブの製造に使用できる製造装置の一実施例断
面図である図1をもとにして、詳細な説明をするが、本
発明はこれに限定されるものではない。
【0011】フィーダー1から開繊シリンダとの剥離性
の異なる2種類以上の繊維が供給され、該繊維は開繊シ
リンダ2、2、2、2による遠心加速度の作用
により、ハウジング3と衝突し、開繊される。
【0012】本発明に使用する繊維として、繊維径が異
なるなど、出口側末端の開繊シリンダ2との剥離性の
異なる2種類以上の繊維をフィーダー1に供給すると、
出口側末端の開繊シリンダ2から剥離し、コンベア上
の集積する位置が異なるため、厚み方向における各繊維
の存在比率が略連続的に増加または減少するように開繊
された繊維ウエブが得られる。つまり、図2に示すよう
に、出口側末端の開繊シリンダ2が紙面上、時計と逆
方向に回転し、コンベア7が紙面上、右から左に動き、
AとBの2種類の繊維を供給したとすると、Aの繊維は
出口側末端の開繊シリンダ2との剥離性が悪いため、
紙面上、右側に集積しやすく、他方、Bの繊維は出口側
末端の開繊シリンダ2との剥離性が良いため、紙面上
の左側に集積しやすい。そのため、P点を基にして考
えると、P点の繊維がコンベア7に沿って流れるにつ
れてAの繊維を主体として集積していき、P点あたり
からAの繊維を主体とするものの、Bの繊維も集積して
いく。その後、P点に近づくにつれてBの繊維の比率
が増加し、P点ではAの繊維及びBの繊維の比率がほ
ぼ同じになり、更にP点に近づくにつれてAの繊維よ
りもBの繊維が多くなる。そして、PではBの繊維が
主体に集積していく。そのため、コンベア7に接してい
る面はAの繊維が主体であり、繊維ウエブの厚み方向に
おいて、Aの繊維の存在比率は略連続的に減少するもの
の、Bの繊維の存在比率が略連続的に増大する。なお、
繊維の種類が3種類以上であつても、出口側末端の開繊
シリンダ2との剥離性の違いにより、同様に繊維の存
在比率の略連続的に増加または減少するように開繊され
繊維ウエブが得られる。
【0013】このように各繊維の存在比率は厚み100
%に亘って増加または減少するように開繊されている
が最も好ましいが、厚み60%程度に亘って変化してい
れぱ、特に問題とならない。
【0014】このように、繊維と出口側末端の開繊シリ
ンダ24との剥離性が異なる要因として、繊維径、比
重、繊維長、巻縮度、繊維表面の平滑性、繊維の剛軟度
などを例示することができるが、これらの要因は1つの
みで作用するというよりも、むしろ上記の様々な要因が
重複して作用することにより、剥離性が異なるのが通常
である。なお、これらの要因は開繊シリンダ表面に取付
けたメタリックワイヤーによっても変化する。
【0015】これらの中でも、繊維径の違いは出口側末
端の開繊シリンダ24との剥離性に与える影響が大き
く、例えば2種類の繊維を使用する場合、繊維径の大き
い方の繊維は、他方の繊維の繊維径の2倍以上、より好
ましくは3倍以上であることが好ましく、3種類の繊維
を使用する場合、繊維径の最も大きい繊維は、他方の2
種類のいずれの繊維の繊維径の2倍以上、より好ましく
は3倍以上であり、しかも繊維径が中間の繊維は繊維径
の最も小さい繊維の繊維径の2倍以上、より好ましくは
3倍以上であり、以下、4種類以上の場合も同様の関係
が成り立つのが好ましい。
【0016】本発明に使用できる繊維としては、レーヨ
ン繊維のような再生繊維、アセテート繊維のような半合
成繊維、綿などのような植物繊維、羊毛などのような動
物繊維、石綿のような鉱物繊維、ガラス繊維や炭素繊維
などのような無機繊維、ポリアミド繊維やポリエステル
繊維やポリプロピレン繊維などのような合成繊維などを
使用することができるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0017】これら開繊シリンダとの剥離性の異なる2
種類以上の繊維はフィーダー1から供給されるが、繊維
が下方から供給できるようにフィーダー1を回転させる
と、繊維が逆戻りすることなく確実に供給できる。
【0018】フィーダー1により下方から供給された繊
維は、開繊シリンダ21によって遠心加速度を受ける
が、この際に、繊維が供給されなかったり、逆戻りした
りすることがないように、開繊シリンダ21はフィーダ
ー1と同じ方向に回転させるのが好ましい。なお、開繊
シリンダ21の遠心加速度は供給された繊維に傷をつけ
ないように、他の開繊シリンダ22、23、24よりも小
さくしておくのが好ましい。
【0019】そして、繊維は開繊シリンダ21から、互
いに逆回転する隣接する開繊シリンダ22、23、24
と開繊されつつ移動していく。この開繊シリンダ間を繊
維が移動する際に、繊維は梳られず、単に移動し、主と
して遠心加速度によってハウジング3と衝突して開繊さ
れる。なお、このハウジング3への衝突は開繊シリンダ
1、22、23、24表面のメタリックワイヤーにより効
率的に行なわれる。
【0020】また、隣接する開繊シリンダ21、22、2
3、24が互いに逆回転しても、低速で回転したのでは、
単に繊維が移動するだけで、繊維が十分に開繊されない
ので、毎分2500回以上の高速で回転するのが好まし
い。なお、この回転数は通常のシリンダが毎分300〜
500回で回転することを考えると、一桁大きいオーダ
ーの回転数である。
【0021】なお、開繊シリンダ21、22、23、24
半径は高速回転させるために、50cm以下であるのが好
ましく、開繊を効率的に行なうために、5cm以上である
のが好ましい。ここで、毎分2500回で回転してい
る、半径5cmの開繊シリンダにおける、繊維に作用する
遠心加速度を計算すると、rw2=5×(2500×2
π/60)2=3.4×105(cm/sec2)であり、これ
以上の遠心加速度が働くことが好ましい。
【0022】なお、全ての開繊シリンダ21、22
3、24が3.4×105cm/sec2以上の遠心加速度で回
転する必要はなく、開繊シリンダ21、22、23、24
少なくとも1つが3.4×105cm/sec2以上で回転すれ
ば良い。一般的には、フィーダー1と隣接している開繊
シリンダ21の遠心加速度を他の開繊シリンダ22
3、24よりも小さくし、隣接する開繊シリンダ22
3、24に移動するに従って遠心加速度を大きくした
り、他の開繊シリンダ22、23、24の遠心加速度を一
定にする。
【0023】これら開繊シリンダ21、22、23、24
ハウジング3で囲まれているため、開繊シリンダ21
2、23、24による遠心加速度によって飛ばされた繊
維はハウジング3と衝突し、開繊される。この開繊が十
分に行なわれるように、出口側末端の開繊シリンダ24
以外の開繊シリンダ21、22、23は、隣接する開繊シ
リンダ間をつなぎ、繊維を移動させる受け渡し部4を除
いて、ハウジング3により覆われている。他方、出口側
末端の開繊シリンダ24は開繊された繊維を遠心加速度
により空気中に放出するため、繊維がハウジング3に引
っ掛かって、繊維の放出が妨げられることがないよう
に、受け渡し部4よりも広い開放部5を形成している。
【0024】このような開繊された繊維は出口側末端の
開繊シリンダ24を覆うハウジング3の開放部5から放
出されるが、各繊維の放出される際の出口側末端の開繊
シリンダ24との剥離性の違いにより、各繊維の集積す
る場所が異なるため、本発明の繊維ウエブが得られる。
なお、出口側末端の開繊シリンダ24は繊維を空気中に
放出するが、方向性のない繊維ウエブとするのがより好
ましいので、繊維が上方から下方に放出されるように回
転するのが好ましい。
【0025】なお、出口側末端の開繊シリンダ24の繊
維を放出する部分の上方にエアシャワー装置6を設置
し、繊維に対して間接的にエアーを作用させると、エア
ーによる圧力差が生じ、エアーに近い繊維はエアーに引
きつけられ、均一なウエブが得られる。
【0026】そして、出口側末端の開繊シリンダ24
ら放出された繊維はコンベア7付近でサクションボック
ス8の吸引作用を受け、コンベア7上に集積し、ハンド
リング可能な程度の強度をもつ繊維ウエブとなる。
【0027】以上のようにして得られた繊維ウエブはニ
ードルパンチや水流などによる絡合処理を施したり、各
種バインダー或いは繊維自身の融着力により不織布と
し、フィルタ、電池用セパレータ、FRP用基布、接着
用テープなどに使用することができる。
【0028】以下に、本発明の繊維ウエブ及びその製造
方法の実施例を記載するが、以下の実施例に限定される
ものではない。
【0029】
【実施例】
(実験例1)ポリビニルアルコール繊維(繊維径5.9
μm、繊維長10mm)50重量%と、ポリエステル繊維
(繊維径12.4μm、繊維長10mm)50重量%とを、
図1に示すような製造装置のフィーダー1から供給し、
開繊シリンダ21、22、23、24により開繊した後、出
口側末端の開繊シリンダ24から放出した繊維をコンベ
ア7で受け止め、繊維ウエブを形成した。この製造装置
ではフィーダー1を図1上で、時計と同方向に、フィー
ダー1と隣接する開繊シリンダ21も時計と同方向、以
下順に逆方向に回転させた。また、いずれの開繊シリン
ダ21、22、23、24の半径も5cmであり、いずれの開
繊シリンダ21、22、23、24も毎分3600回で回転
させた。また、エアーシャワーの圧力は1kgf/cm2とし
た。なお、コンベア7は作動させず、単に繊維を受け止
めた。
【0030】このように形成した繊維ウエブを、図1の
紙面上左末端から2cm毎にコンベア7の幅方向に裁断し
た後、ポリビニルアルコール繊維を溶出することによ
り、ポリビニルアルコール繊維とポリエステル繊維との
存在比率を求めた。この結果は表1及び図3に示すよう
に、繊維径と繊維の種類の違いにより、各繊維の存在比
率が変化することがわかる。
【0031】
【表1】
【0032】(実験例2)ポリエステル繊維(繊維径
6.2μm、繊維長10mm)50重量%と、ポリアミド繊
維(繊維径6.8μm、繊維長30mm)50重量%とをフ
ィーダー1から供給したこと、図1の紙面上左末端から
2cm毎にコンベア7の幅方向に裁断した後、ポリアミド
繊維を蟻酸で溶出した以外は実験例1と全く同様にし
て、ポリアミド繊維とポリエステル繊維との存在比率を
求めた。この結果は表2及び図4に示すように、繊維長
と繊維の種類の違いにより、各繊維の存在比率が変化す
ることがわかる。
【0033】
【表2】
【0034】(実験例3)ポリエステル繊維(繊維径
6.2μm、繊維長10mm、クリンプ数16個/インチ)
50重量%と、ポリプロピレン繊維(繊維径8.9μm、
繊維長10mm、クリンプなし)50重量%とをフィーダ
ー1から供給したこと、図1の紙面上左末端から2cm毎
にコンベア7の幅方向に裁断した後、ポリエステル繊維
をフェノールで溶出した以外は実験例1と全く同様にし
て、ポリプロピレン繊維とポリエステル繊維との存在比
率を求めた。この結果は表3及び図5に示すように、繊
維の種類、クリンプの数の違いにより、各繊維の存在比
率が変化することがわかる。
【0035】
【表3】
【0036】(実施例1)ポリエステル繊維(繊維径1
9.6μm、繊維長10mm)45gと、ポリアミド繊維
(繊維径6.8μm、繊維長10mm)45gとを、コンベ
ア7を図1の紙面上左方向に動かした以外は実験例1と
全く同様にして目付90g/m2の繊維ウエブを得た。その
後、アクリル酸エステルエマルジョンで繊維ウエブを固
定することにより、目付180g/m2の不織布を得た。
【0037】(比較例)ポリエステル繊維(繊維径1
9.6μm、繊維長10mm)をコンベア7を動かした以外
は実験例1と全く同様にして目付45g/m2の繊維ウエブ
を得た。他方、ポリアミド繊維(繊維径6.8μm、繊維
長10mm)100重量%をコンベア7を動かした以外は
実験例1と全く同様にして目付45g/m2の繊維ウエブを
得た。この得られたポリエステル繊維ウエブとポリアミ
ド繊維ウエブを積層した後、実施例1と同様に固定し、
目付180g/m2の不織布を得た。
【0038】(剥離強度試験)実施例1及び比較例で得
られた不織布をポリアミド系ホットメルト接着剤を介し
て織物と接着した。その後、5×7.5(cm)に裁断し
て5枚のサンプルを得た。このサンプルを引張強度試験
機(テンシロン、東洋ボールドウィン社製)により引張
速度30cm/分で剥離強度を測定し、5枚の平均を算出
した。実施例1の不織布は剥離強度が2.6kgfであり、
比較例の剥離強度が1.2kgfであった。
【0039】(実施例2)PTFE繊維(繊維径10.
5μm、繊維長10mm)50重量%と、芳香族ポリアミ
ド繊維(商標:ケブラー、繊維径6.1μm、繊維長10
mm)50重量%とを使用し、コンベア7を実施例1と同
様に動かした以外は実験例1と全く同様にして、目付1
20g/m2の繊維ウエブを得た。この繊維ウエブは上層が
PTFE繊維の色である白色であり、コンベア7に接す
る下層が芳香族ポリアミド繊維の黄色であった。また、
断面においてもこれら繊維の色の変化を確認できた。
【0040】
【発明の効果】本発明の繊維ウエブは開繊シリンダとの
剥離性の異なる2種類以上の繊維からなり、厚み方向に
おける各繊維の存在比率が略連続的に増加または減少す
るように開繊されており、急激に物性の変化する界面が
存在しないため、フィルタ、電池用セパレータ、FRP
用基布、接着用テープなど様々な用途に使用できる。な
お、繊維径の異なる繊維であればフィルタ用途に好適に
利用できる繊維ウエブである。
【0041】本発明では、繊維が出口側末端の開繊シリ
ンダから遠心加速度により放出される際に、繊維の種類
によって出口側末端の開繊シリンダから剥離する点が異
なるため、厚み方向における繊維の存在比率が略連続的
に増加または減少するように開繊された繊維ウエブが得
られる。なお、繊維径が異なるなど、出口側末端の開繊
シリンダとの剥離性の異なる2種類以上の繊維を使用す
れば、より本発明の繊維ウエブが得られやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の繊維ウエブの製造装置の一実施例の
断面図
【図2】 本発明の繊維ウエブの形成される状態を示す
模式図
【図3】 本発明の実験例1の結果を示す図
【図4】 本発明の実験例2の結果を示す図
【図5】 本発明の実験例3の結果を示す図
【符号の説明】
1 フィーダー 21 開繊シリンダ 22 開繊シリンダ 23 開繊シリンダ 24 開繊シリンダ 3 ハウジング 4 受け渡し部 5 開放部 6 エアシャワー装置 7 コンベア 8 サクションボックス

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開繊シリンダとの剥離性の異なる2種類
    以上の繊維が開繊された繊維ウエブにおいて、該繊維ウ
    エブの厚み方向における各繊維の存在比率が略連続的に
    増加または減少するように開繊されていることを特徴と
    する繊維ウエブ。
  2. 【請求項2】 繊維径の違いにより開繊シリンダとの剥
    離性の異なる2種類以上の繊維からなることを特徴とす
    る請求項1記載の繊維ウエブ。
  3. 【請求項3】 繊維を供給するフィーダ1と、該フィー
    ダ1から供給された繊維を開繊しつつ移動させる、表面
    にメタリックワイヤーを取付けた隣接する複数個の開繊
    シリンダ2、2、2・・・2(nは自然数)
    と、隣接する該開繊シリンダ間には繊維が移動する受け
    渡し部4を有し、かつ出口側末端の開繊シリンダ2
    は開繊された繊維を放出する開放部5を有した該開繊シ
    リンダ2、2、2・・・2を覆うハウジング3
    と、出口側末端の開繊シリンダ2から放出された繊維
    を受け取るコンベア7と、該コンベア7の下方に位置
    し、放出された繊維を吸引するサクションボックス8と
    からなる繊維ウエブの製造装置において、該フィーダー
    1から開繊シリンダとの剥離性の異なる2種類以上の繊
    を供給し、しかも隣接する開繊シリンダ2、2
    ・・・2を互いに逆回転させることを特徴とする
    繊維ウエブの製造方法。
  4. 【請求項4】 繊維径の違いにより出口側末端の開繊シ
    リンダ2との剥離性の異なる2種類以上の繊維をフィ
    ーダ1から供給することを特徴とする請求項3記載の繊
    維ウエブの製造方法。
JP3353288A 1991-07-02 1991-12-17 繊維ウエブ及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2918374B2 (ja)

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