JP2917936B2 - 反射型ホログラムによるパターン形成方法 - Google Patents

反射型ホログラムによるパターン形成方法

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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホログラムを利用
した光、電子線によるパターン描画方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】超LSI製造における超微細リソグラフ
ィの一手法として、ステッパー技術と、ホログラムによ
るパターン転写技術がある。
【0003】従来のステッパー技術は、レジストが塗布
された基板にマスクを接触させてパターン転写を行う光
学露光であった。従来のステッパー技術によるリソグラ
フィでは、平行光線を出すためにその光学系に多くのレ
ンズを用いるため、レンズの複雑な調整作業が必要であ
った。また、マスクに付着した「ごみ」一つでさえも致
命的な転写パターンの欠陥を形成してしまうという問題
があった。
【0004】一方、ホログラムによる従来のパターン転
写技術として、図12、図13に示すような透過型ホロ
グラムを用いたパターン形成方法がある。ホログラム
は、物体波と参照波との干渉による干渉縞を記録したも
のであり、この干渉縞パターンを計算し、電子描画装置
により半透明の膜状の物体に直接描画することによっ
て、ホログラムが作製される。このホログラムは、計算
機ホログラム(CGH)と呼ばれる。透過型ホログラム
の場合は、例えばSINメンブレン膜に干渉縞が記録さ
れ、実際には、2値のCGHの場合、図13に示すよう
にSINメンブレン膜に穴が形成されて作製される。
【0005】図12に、透過型ホログラムを用いたパタ
ーン形成装置の構成図を示す。上記のようにして作製さ
れた所望のパターン形状が記録された透過型ホログラム
5に、レーザー発機4からレーザー光を照射しホログ
ラムを透過させることによって、そのパターンに応じた
波面を再生することができる。図12の場合では、パタ
ーンを形成しようとする基板面上にパターンの再生像が
結像し、転写される。
【0006】ホログラムによるパターン転写技術では、
ホログラムの再生に複雑なレンズ系を必要としないた
め、調整作業がステッパーによるリソグラフィよりも容
易である。また、非接触でパターンを転写することがで
きるため、ステッパー技術で問題となるごみの影響を受
けづらいという特徴がある。
【0007】また、ステッパー技術では、露光用マスク
のように一部でも傷が付いたりすると、その部分のパタ
ーンが完全に欠損することになる。それに対して、ホロ
グラフィでは、物体(所望のパターン形状に相当)に光
を照射し、その物体から反射した光がホログラム乾板全
面に位相情報として分散して記録される。このように、
パターン情報はホログラム乾板全面に分散して記録され
るため、例えばホログラム乾板の半分が欠損したとして
も、情報が不足するためコントラストやS/N比が悪く
はなるが、もとの物体を再生することはできる。ホログ
ラムによるパターン転写技術は、ホログラム乾板に多少
の物理的欠陥が発生しても、再生像に致命的な欠陥を生
じることが少なく、欠陥に強いという特徴がある。
【0008】さらに、縮小光学系を用いるステッパー技
術では、パターン分解能は縮小光学系で使用されるレン
ズ収差で決定される。これに対して、ホログラム再生で
は、記録したときと同じ光学系で再生する場合には、収
差がなくなるという大きな特徴があり、ホログラムによ
るパターン転写技術では、最終的なパターン分解能は波
長で決定される。このため、ホログラムによるリソグラ
フィでは、スパッター技術よりも簡単な光学系で波長限
界での高分解能パターンを形成することができる。
【0009】ホログラフィを用いたリソグラフィの他の
特徴として、CGH(コンピュータ・ジェネレーテッド
・ホログラム)によれば、実際の物体がなくとも、仮想
の3次元配列をした物体光からの情報を計算機を用いて
ホログラムにすることができ、このため、ホログラム再
生面上のX,Y座標だけでなく、再生面に垂直なZ方向
にも焦点を結ぶようにでき、3次元構造を一度に形成で
きる利点がある。つまり、サーフェス・レリーフ型の3
次元パターンを一括形成することができる。
【0010】ホログラムを用いた3次元構造物形成の応
用例を紹介する。例えば、フレネルゾーンプレート(同
心円状の回折格子)の断面を三角の鋸刃のようにする
と、回折効率が100近くになることが理論的に予測さ
れている。この三角の鋸刃の形状を作るためにはリソグ
ラフィを使い、1回のリソグラフィでは2段の段差を作
れるため、三角鋸刃の形状を8段の階段構造で近似して
作製しようとすると、4回のリソグラフィを行う必要が
ある。従来は、4段と8段のステップ構造を有するフレ
ネルゾンプレートを、それぞれ2回と4回のリソグラフ
ィ工程によって電子ビーム露光により得ていた。このよ
うなパターン形成に、3次元ホログラムを用いれば一度
のリソグラフィ工程で一括して形成することができる。
【0011】現在の超LSI製造においては、サブミク
ロンメートル程度の極微細パターン形成が要求され、そ
こで用いられる光源としては、G線、I線と徐々に短波
長化が進み、細菌ではKrFやArFを用いた紫外線レ
ーザーでのパターン形成が議論されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来のホログラフィに
よるパターン形成は、図12に示すように透過型ホログ
ラム乾板を用いるものであった。しかし、透過型ホログ
ラムによる従来のパターン形成方法では、以下に述べる
理由によりホログラム乾板の微細化が困難であるため、
今後ますますパターン形成の微細化が進むと予想される
超LSIの製造に対応できなくなる恐れがある。
【0013】そこで本発明は、上記課題を解決し、従来
の透過型ホログラムによるパターン形成方法よりも、微
細なパターンを形成できる方法を提供することを目的と
する。
【0014】以下に、ホログラフィ技術一般について説
明した後、透過型ホログラム乾板の微細化が困難である
理由を説明する。
【0015】ホログラフィによるパターン形成では、そ
の最小分解能はホログラム乾板の大きさと用いる光源の
波長に依存する。次式(1)に示すレンズ光学系の公式
により、分解能δXは与えられる。
【0016】δX=λL/D (1) δXは分解能、λは波長、Lはホログラムとレンズの距
離、Dはホログラムの直径である。利用しうるホログラ
ムの大きさには限界があるため、最終的にパターン分解
能は、波長に依存することになる。
【0017】ホログラフィにおける回折光には、ホログ
ラムを回折せずに直接通過してくるゼロ次光と高次の回
折光があるが、通常ゼロ次光には位相情報が含まれない
ためにパターンの再生は行われず、高次の回折光でパタ
ーンの再生が行われる。ホログラムの再生でオフアクシ
スの光学配置(レンズ、ホログラム、スクリーンなどの
コンポーネントが一本の光軸上に並んでいない状態)が
取られるのはこのためである。パターンが再生されない
ゼロ次光を除いて、パターンの再生が行われる高次光で
再生するときの光学配置がオフアクシスである。
【0018】ホログラムの作成方法には光の場合、物体
光と参照光を干渉させ、それをガラス基板上に露光しホ
ログラムとして用いる昔からの方法と、ホログラム乾板
上の情報は物体(パターン形状に相当)に照射して出て
きた光の位相及び強度情報であり、物体形状(パター
ン)のフーリエ変換であるため、計算によって透過関数
を求め、それを適当なフィルム上に実現する方法の二つ
がある。後者は、計算機ホログラム(CGH)と呼ばれ
る。後者の方法によれば人工的に計算で作り出すことが
可能であり、1967年にコンピュータによる2値の計
算機ホログラムが示された。以来、デジタル・ファース
ト・トランスファ(DFFT)の方法が改良され、良質
の再生像が形成されるようになり、3次元のパターン形
成もコンピュータ合成ホログラムでできるようになって
いる。
【0019】このようなコンピュータにより合成された
ホログラムは、仮想物体からの光学情報、特に位相情報
を0か1の情報としてホログラム上に記録するものであ
る。透過型ホログラムは、図13に示すように、その情
報記録面を有限数のセルに分割し、例えば1を100%
透過の穴(一つのセルに相当)に、0を100%不透過
(一つのセルに相当)に対応させるもので、ホログラム
には実際に穴が開けられ、これらの穴が仮想物体からの
位相・強度情報に従って形成されている。開口または閉
口一つ一つがセルである。
【0020】ここで、パターンの分解能を上げようとし
た場合、式(1)より、波長を短くしていけば良いこと
になる。すなわち、現在使用されているKrF、ArF
等のエキシマレーザーの波長を超えた微細加工では、さ
らに波長の短いX線、もしくは電子線をリソグラフィ用
光源として用いることが有効である。
【0021】高分解能のホログラフィックなパターン形
成方法では、その光源としては干渉性の良好な波動性の
ものであればよい。例えば、フィールドエミッションで
放出される電子線の物質波(de Bloglie波)
を用いることができる。100keVの電子線の波長は
0.03オングストロームであり、この電子線を用いた
バイプリズム(ホログラムの一種)でグレーティングを
形成した例が、1995年、アプライド・フィジックス
・レター(Appl.Phys.Lett.66(19
95)p.1560)、第66巻、第1560頁に記載
されている。
【0022】このような短波長の光を回折させるために
は、その波長程度のホログラムパターンを形成する必要
がある。近年の電子線露光による超微細パターン形成技
術の発展は目覚ましく、0.02ミクロンオーダーのパ
ターン形成は可能で、光源の短波長化に対応して、微細
ホログラムを形成することができる。
【0023】しかし、同時に透過型ホログラムを構成す
るセルサイズが小さくなり、数十nmオーダーになる
と、ホログラムに開けられた穴と穴との間隔が非常に小
さくなり、このようなサイズで透過型ホログラムを形
成、保持することが非常に困難になってくる。
【0024】透過型ホログラムでは、パターンの配置に
よって、形成不可能な部分が生じる問題がある。通常、
CGH(計算機ホログラム)のパターンは、仮想物体の
画素数(X,Y)に対応した個数による2次元の空間周
波数のセル(m,n)で表現される。各(m,n)はフ
ーリエ変換で得られた位相情報を持ち、この複素情報を
量子化した上で、この複素数をサブセルで表現する。こ
のサブセルによる表現の中で、隣り合うセル同士で透過
穴のパターンが保持できない、いわゆる空中に浮いた形
のサブセルパターンが生じ、ホログラムを形成できなく
なってしまう。
【0025】従って、透過型のホログラム乾板の微細化
が困難であるため、透過型ホログラムを用いたリソグラ
フィでは、極微細なパターンを形成することができない
という問題がある。
【0026】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明は、ホログラム乾板として透過型ホログラ
ムではなく反射型ホログラムを用いて、2次元や3次元
のパターンを形成することを大きな特徴とする。
【0027】本発明は、任意のパターンをもとに計算機
合成により反射型ホログラムを作成し、前記ホログラム
に光源を照射し、ホログラムからの反射波による再生像
を用いてパターンを形成することを特徴とする反射型ホ
ログラムによるパターン形成方法である。
【0028】パターンを形成しようとする基板を、反射
型ホログラムによる再生像が結像する位置に配置し、ホ
ログラムからの反射波による光源と反応することによっ
て前記再生像に対応したパターンを形成するレジスト材
料を前記基板上に塗布しておくことを特徴とする。
【0029】または、パターンを形成しようとする基板
を、反射型ホログラムによる再生像が結像する位置に配
置し、基板近傍に前記光源と反応して堆積物を生じるC
VDガスを導入することにより、前記再生像に対応した
パターンを前記基板上に形成することを特徴とするパタ
ーン形成方法である。
【0030】反射型ホログラム上に、前記光源に対して
透過率が十分に低い金属材料のコーティングを施してお
けば、反射効率が良くなり好ましい。
【0031】光源としては、例えばレーザー光、X線、
可干渉性電子線などを用いることができる。
【0032】また、本発明による3次元パターンの形成
方法は、前記反射型ホログラムを、任意の3次元パター
ンを互いに平行な平面で切断し複数の2次元パターンに
分解し、各2次元パターンにおける物体光の位相及び強
度情報と、各2次元パターン間の距離をもとにして計算
機合成により作製し、反射型ホログラムに前記光源を照
射し、反射型ホログラムで反射された再生像が前記各2
次元パターン毎に焦点距離が異なることを特徴とする反
射型ホログラムによるパターン形成方法である。
【0033】反射型ホログラム乾板は、CGHにより作
成されたバイナリーホログラムパターンに対応する凹
凸、あるいは開孔と閉孔とで作製されたホログラム記録
面が、ガラス基板やSi基板で裏打ちされ保持されてい
るために、透過型ホログラム乾板ではパターン形成でき
ないような開口率の高いパターンの形成や、反射型では
微細なホログラム乾板の形成も容易であるため、より微
細なパターンを形成することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明によるパターン形成方法の
一実施の形態を説明する。
【0035】(本発明の実施の形態1)図1は、本発明
で使用する装置の基本的な配置の一例を示すものであ
る。まず、ホログラム1へ照射する光源としてレーザー
光を用いた場合について述べる。
【0036】図1において、Arレーザー光源から出た
レーザー光(波長419nm)は、途中ビームエクスパ
ンダー、コリメータを通って反射型ホログラム1に到達
する。反射型ホログラムで反射された光のうち、ゼロ次
光はビームライン経路に存在するアパーチャーにより光
学系から除かれ、ホログラム再生に寄与する高次光のみ
がレンズ3を通って、光学レジストが塗布されたパター
ン形成基板2上にパターンを再生、形成する。レンズ3
はフォーカス用であり、焦点距離の異なるレンズを用い
るとフォーカスされるパターンのサイズを変えることが
できる。
【0037】次に、反射型ホログラム乾板1の作成方法
の一実施例を、図2〜図5を用いて説明する。コンピュ
ータ上での仮想パターンを図2に示すような“NEC”
の文字とする。
【0038】図3に、反射型CGHの作成プロセスフロ
ーチャートを示す。図3に示すように、まず、図2の文
字に対してランダムな位相を与え、フーリエ変換を行う
ことによりホログラム面での位相情報を求めた。この位
相情報を81階調の複素空間に量子化して2値のCGH
ホログラムとした。
【0039】さらに、このCGHホログラムに対して反
復フーリエ変換処理を行い、シュミレーションによる再
生像の最適化を図っても良い。このようにして計算され
たバイナリーホログラムパターンの一部を図4に示す。
【0040】本実施例では、上記反復法によって計算さ
れたCGHホログラムパターンを、ガラス基板上のPM
MA(ポリメチルメタクリレート)レジストに露光し、
Ag、Au、Alなどの金属を蒸着した後にリフトオフ
でホログラムパターンを形成したものを反射型ホログラ
ムとした。図5に、反射型ホログラム乾板の構成図を示
す。
【0041】穴(開口)の配列形状によっては完全に宙
に浮いたパターン部分の出現が考えられる。しかし、反
射型ホログラム乾板では、ホログラムが基板(Si基
板)で裏打ち保持され、ホログラム乾板に反射する光を
用いて再生するため、従来の透過型ホログラム乾板の場
合と異なり、宙に浮いたパターン部分が存在しても、パ
ターンを再生することができる。このため、本発明によ
れば、ホログラム乾板をパターン形状によらず微細化で
き、反射型ホログラムよりも微細なパターンを形成する
ことができる。
【0042】このホログラム乾板で反射した再生光を、
図1のレンズ3で集光し、再生像結像位置に、光学レジ
ストが塗布された基板2を用意し、基板2上にパターン
を再生し、パターンの形成を行った。この結果、良好な
ミクロンオーダーのレジストパターンの形成が確認でき
た。基板2上のレジストは、ホログラム再生光と反応す
るネガ型レジスト、又はポジ型レジストであり、ホログ
ラムパターンは両者で反転したものを使用する。
【0043】(本発明の実施の形態2)次に、ホログラ
ム再生系として電子線を用いた本発明の実施の形態を示
す。図6に、フィールドエミッション型の電子銃を用い
た反射型光学系による電子線ホログラム装置の構成図を
示す。
【0044】コールド・フィールドエミッションで得ら
れる電子は、そのエネルギー幅が狭く、又干渉性が良好
であるという特徴がある。この冷陰極から約5keVで
引き出された電子は、コンデンサーレンズ、偏向電極、
対物レンズを通って反射型ホログラム1に照射される。
【0045】コンデンサーレンズでは電流量を制御し、
偏向電極では電子ビームの方向をX軸、Y軸方向で調整
する。対物レンズは、ホログラム1に入射する電子ビー
ムのコリメート、ビームスポット形状(スティグマ)を
調整するものであり、ホログラムに入射する電子ビーム
を最終的に調整する機能を有する。
【0046】電子ビームが反射型ホログラム1に照射さ
れるとき、ホログラム1面には電子線減速のためのリタ
ーディング電位がかけられていて、このリターディング
電位によって電子波の波長が制御される。本実施の形態
では、約4.0〜4.9keVの減速電位を用い、0.
1keV〜1keVのエネルギーを持つ電子線を用い
た。この場合の電子の波長は、約0.3〜1オングスト
ロームとなる。
【0047】ホログラム1で反射された電子は、レンズ
3によって収束され、ポジ型電子線レジストが塗布され
た基板2上にホログラム再生パターンとして描かれる。
本実施の形態で用いた反射型ホログラムは、レーザー光
の場合と同様に、一つのCGHセルの大きさが20nm
であるネガレジストのホログラムパターンをSi基板上
に形成し、Siをドライエッチングで20nmほどエッ
チングしたものを用いた。本実施の形態により、反射電
子線によるホログラム再生像を、ポジ型電子線レジスト
上のパターンとして形成できた。
【0048】(本発明の実施の形態3)次に光源とし
て、コヒーレントなSOR(シンクロトロン・オービタ
ル・ラディエーション)による放射X線を用いる本発明
の実施の形態を説明する。ここでのコヒーレントとは、
X線の波が可干渉であることを指し、つまり波長がそろ
っていること、波面の大きさが少なくともホログラム乾
板程度であることを意味する。
【0049】図7に、SOR源から照射されるX線(波
長20nm〜1nm)を用いた反射型光学系によるホロ
グラム装置の構成図を示す。SORから出た白色X線は
グレーティングで波長選択が行われ、スリットを通った
後、反射型ホログラム1に照射される。
【0050】本実施の形態で用いたホログラムは、電子
線用のホログラムと同様にCGHホログラムパターンに
対応して凹凸が形成されたSi基板を作製した後、反射
率を稼ぐためにSi表面にW(タングステン)コーティ
ングを施したものを使用した。タングステン以外でも、
X線に対して透過率が十分に低い材料であればよく、ま
たコーティングの順序も上記に限るものではなく、Si
エッチングの前であってもよい。反射率は、X線の波長
に強く依存し、例えばSORの波長が反射膜金属の特性
X線の波長に一致する領域では反射率は逆に低下するた
め、このような金属を避ければ大抵の金属膜を反射膜と
して使用できる。
【0051】反射型ホログラム1で反射回折したX線は
ゾーンプレートを経て、X線ポジ型レジストが塗布され
た基板2上に収束投影される。本実施の形態において
も、反射X線によるホログラム再生像を、ポジ型X線レ
ジスト上のパターンとして形成することができた。
【0052】(本発明の実施の形態4)次に、本発明に
よる3次元パターン作成方法の実施の形態を示す。ホロ
グラムを用いたパターン形成において、再生パターンと
して3次元パターンが得られることは大きな特徴であ
る。図8、図9を用い、本発明による3次元パターン作
成方法を説明する。
【0053】3次元パターンの一例として、図8(a)
に示すような表面レリーフ型のパターンを考える。この
3次元パターンをいくつかの2次元パターンに分解し、
底辺から順次A面、B面、C面、…とする(図8
(a))。つまり、3次元物体をz方向に距離δhだけ
離れた2次元面A面、B面、C面…の重合体として取り
扱う。
【0054】A、B、C、各面はそれぞれ焦点距離とパ
ターン形状の異なる2次元ホログラムであると考えられ
るため、ホログラムの計算では、各2次元面からの2次
元フーリエ変換の結果をδhの距離を考慮して合成する
ことにより、3次元パターンを表すホログラムを作製で
きる。このようにして得られた反射型ホログラムは、図
8(b)に示すように一見通常の2次元ホログラムと変
わらない形状である。
【0055】この反射型ホログラムに例えば光を照射
し、ホログラムで反射した光で3次元パターン形成基板
上にパターン再生像を結像する。基板上には図9(a)
に示すようにA面、B面、C面に対応して、z方向に距
離δhだけ離れて再生される。CGH形成時に2次元フ
ーリエ変換の結果をδhの距離を考慮して合成されるた
め、A面の焦点は基板からδh離れた位置であり、B
面、C面では光の収束が弱くなっている。またB面の情
報は、基板から2δhだけ離れた所で焦点が結ばれ、A
面、C面では光の収束が弱くなっている。
【0056】再生像の結像位置(パターン形成基板)近
傍には再生光と反応して堆積物を生じるCVD(化学気
相成長)ガスが導入されている。焦点位置での光の強度
と、焦点位置を外れた位置での光の強度比が、CVDの
反応エネルギーの敷居値をまたぐほど大きければ、A面
の情報はA面再生位置近傍のみでCVDの分解が起こ
り、基板上に堆積される。同様にB面、C面についても
各再生位置近傍のみでCVD反応が起こる。このように
して、本発明によれば、図8(a)の立体パターンを図
9(b)のようにCVDによって一括形成することがで
きる。
【0057】この立体像形成のための装置の構成例を図
10に示す。反射型ホログラム1により反射された光
は、ビューポートを介して真空CVDチャンバー内に導
かれる。ビューポートは真空装置についているガラス窓
であり、真空と大気を隔てている。
【0058】真空チャンバー内で基板上に再生像が投影
され、同時に基板面に向かってCVDのガスが導入され
ている。本実施の形態ではCVDガスとしてスチレンガ
スを用い、スチレンの分解生成物(炭素が主成分)の3
次元物体の形成を行った。本実施の形態によれば、断面
が三角の鋸刃形状のフレネルゾーンプレートなど、図8
(a)のような表面レリーフ型の3次元構造体を容易
に、しかも一つのホログラムで一括形成できる。
【0059】上記の3次元パターンは一つのホログラム
で形成したが、A、B、C、各面に相当する2次元ホロ
グラムを使用し、順次A面から再生していく方法もある
(図11)。A、B、C、各面のホログラム情報を計算
し、順次A面から再生していくと、A面の再生でCVD
の分解による堆積物で高さが増し(図11(b))、そ
の上面が次のB面再生時の焦点面となる。ここで、b面
を再生(堆積)し(図11(c))、順次C面(図11
(d))…と堆積させることで、立体構造を形成するこ
とができる。
【0060】また、上記本発明の実施の形態ではCVD
を用いて3次元パターンを形成する方法を示したが、レ
ジスト材料としてその反応が光の強度に敏感なものを使
用し、焦点位置での光の強度と、焦点位置を外れた位置
での光の強度比が、レジスト材料の反応エネルギーの敷
居値をまたぐほど大きければ、レジスト材料によっても
3次元パターンを形成できる。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、ホログラムとして反射
型ホログラムを用いることで、微細なホログラムの形
成、保持が可能であるため、従来の透過型ホログラムで
は形成できないような開口率の高いパターンの形成や、
より微細なパターンの形成を行うことができる。また、
反射型ホログラムは基板で裏打ち、保持されているた
め、透過型ホログラムに比べて強度がある。
【0062】また、本発明は、ホログラムの再生に複
雑なレンズ系を必要としないため、調整作業がステッパ
ーによるリソグラフィよりも容易、非接触でパターン
を転写できるため、ごみの影響を受けづらい、ホログ
ラム乾板に多少の物理的欠陥(傷)が発生しても、再生
像に致命的な欠陥を生じることが少なく、汚れ、傷に強
い、実在しない仮想のパターンについても形成でき
る、3次元パターンを形成できるなど、ホログラムに
よるリソグラフィ技術が有する効果も兼ね備える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射型ホログラムを用いた再生光学装
置の一構成を示す図。
【図2】反転パターンの一例を示す図。
【図3】本発明の反射型CGHの作製プロセス図。
【図4】バイナリーホログラムパターンの一例を示す
図。
【図5】反射型ホログラム乾板の一構成図。
【図6】電子線を用いた本発明の反射型ホログラムによ
る再生光学系装置の一構成を示す図。
【図7】SOR・X線を用いた本発明の反射型ホログラ
ムによる再生光学系装置の一構成を示す図。
【図8】(a)は表面レリーフ型の3次元構造体の構成
図で、(b)はそのバイナリーホログラム。
【図9】本発明による3次元構造体の形成原理を説明す
るための図。
【図10】本発明によるCVDを用いた3次元構造体形
成に用いるホログラム再生光学系装置の一構成を示す
図。
【図11】本発明による別の3次元構造体の形成原理を
説明するための図。
【図12】従来の透過型ホログラムによる再生光学系装
置の構成図。
【図13】従来の透過型ホログラムによるパターンの再
生原理を説明するための図。
【符号の説明】
1 反射型ホログラム 2 パターン形成基板 3 レンズ 4 レーザー発振機 5 透過型ホログラム

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 任意の3次元パターンを互いに平行な平
    面で切断して複数の2次元パターンに分解し、各2次元
    パターンにおける物体光の位相及び強度情報と各2次元
    パターン間の距離とをもとにして計算機合成により反射
    型ホログラムを作製することを特徴とする反射型ホログ
    ラムの作製方法。
  2. 【請求項2】 請求項1で作成された反射型ホログラム
    を用いた3次元パターン形成方法であって、 前記反射型ホログラムにレーザ光もしくはX線、あるい
    は可干渉性電子線を照射し、前記反射型ホログラムで反
    射されて得られた再生像が前記2次元パターンごとに焦
    点距離が異なることを特徴とする反射型ホログラムによ
    るパターン形成方法。
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