JP3177961B2 - 原子線ホログラフィによるパターン形成方法及び装置 - Google Patents

原子線ホログラフィによるパターン形成方法及び装置

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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子線ホログラフ
ィを利用した描画方法に関し、特に、半導体基板の表面
などにパターンを形成する方法と装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】ホログラムを使用し半導体基板上などに
微細なパターンを転写する技術が注目を浴びるようにな
ってきており、ホログラムによるパターン転写技術は、
超LSI(大規模集積回路)製造における超微細リソグ
ラフィの一手法として位置づけられている。
【0003】従来より超LSIの製造に使用されている
ステッパー技術では、レジストが塗布された基板に対し
てマスクを接触させてパターン転写を行う光学露光であ
った。このようなリソグラフィでは、その光学系に多く
のレンズを用いるために複雑な調整作業が必要であっ
た。また、マスクに付着した一つのゴミが致命的な転写
パターンの欠陥を形成してしまう、などの不具合があ
る。マスクを基板に接触させることなく、縮小投影光学
系によって露光する光学リソグラフィ方法の場合であっ
ても、ゴミの付着の問題は大きく、また、光学系の調整
はより難しくなる。
【0004】これに対してホログラフィックな手法によ
るパターン転写は、ホログラムの再生には複雑なレンズ
系を必要とせず、また、非接触でパターン転写ができる
という利点を有し、このために、ステッパーにおいては
工程上の問題となるゴミの影響を受けにくい。また、ホ
ログラムに記録されたパターン情報はホログラム全面に
分散しているために、ホログラムに多少の物理的欠陥が
発生しても、再生像に致命的な欠陥を生じることは少な
い。すなわち、ホログラムを用いたパターン転写技術
は、欠陥に強いという特徴を有する。
【0005】さらに、ホログラフィックな手法には、記
録した時と同じ光学系を用いてホログラムを再生した場
合には収差がなくなる特徴がある。この場合、最終的な
パターンの分解能は波長で決定される。縮小光学系を用
いる現行のステッパーではレンズ収差によってパターン
分解能が決定しているから、ホログラムによるリソグラ
フィは、マスクと縮小光学系を用いる現行のステッパー
を用いるリソグラフィに比べ、簡単な光学系を用いて波
長限界での高分解能パターン形成ができるという特徴を
有することになる。
【0006】このようなホログラフィを用いた光学リソ
グラフィ装置はすでに市販され、実用レベルで製造プロ
セスのなかで稼動している。現在の現在の超LSI製造
ではサブマイクロメートル程度のパターン形成が必要で
あって、そのために、ホログラフィによる光学リソグラ
フィ装置で使用される光源は、G線(436nm)、I
線(365nm)と徐々に短波長化がすすんでいる。最
近では、KrFエキシマレーザーやArFエキシマレー
ザーを用いた紫外線レーザーでパターンを形成すること
が議論されている。
【0007】ホログラフィによるパターン形成では、そ
の最小分解能はホログラム乾板の大きさと用いる光源の
波長に依存する。レンズ光学系での一般的な公式 dX=λL/D …(1) (dXは分解能、λは波長、Lはホログラムとレンズの
距離、Dはホログラムの直径)により、分解能dXが与
えられる。利用し得るホログラムの大きさには限界があ
るから、パターン分解能dXは、最終的には波長λに依
存することになる。
【0008】ホログラムから出射する光には、ホログラ
ムで回折せずに直接通過してくるゼロ次光と、1次以上
の高次の回折光がある。通常、ゼロ次光には位相情報が
含まれていないために、ゼロ次光ではパターンの再生を
行わず、高次の回折光でパターンの再生が行われる。ホ
ログラムの再生でオフアクシスの光学配置(光軸から外
れた配置)がとられるのはこのためで、パターンが再生
されないゼロ次光を除いて、パターンの再生が行われる
高次光で再生するときの必然的な光学配置がオフアクシ
スである。
【0009】ところで、ホログラム乾板上に記録されて
いる情報は、物体からの出てきた波動(光)の位相・強
度情報であり、物体形状(パターン)のフーリエ変換で
ある。このことから、与えられた物体形状(パターン)
に対するホログラムを人工的に計算で作り出すことが可
能であり、1967年に、コンピューターにより、2値
の計算ホログラムが生成されている。以来、離散高速フ
ーリエ変換(DFFT:Discrete Fast Fourier Transf
orm)の方法が改良され、良質の再生像が形成されるよ
うになり、3次元パターンの形成もコンピュータ合成ホ
ログラムによってできるようになっている。このような
2値のコンピュータ合成ホログラムは、仮想物体からの
光学情報、特に位相情報を"0"か"1"の情報としてホロ
グラム上に記録するものであって、ホログラムの情報記
録面を有限数のセルに分割し、例えば、"1"を光透過率
が100%の穴(セル)に、"0"を100%不透過に対
応させるものである。コンピュータ合成ホログラムで
は、仮想物体からの位相・強度情報にしたがってこれら
の穴が形成されている。特開平8−286591号公報
には、コンピュータ合成ホログラムを使用し、イオンビ
ーム、中性粒子、電子線などの物質波をこのホログラム
に通過させてホログラム像をレジスト上に投影し、ホロ
グラム像に対応したパターンを形成する技術が開示され
ている。
【0010】ここで、パターンの分解能を向上すること
を考える。パターンの分解能を向上するためには、上述
の式(1)からも明らかなように、使用する波動の波長を
短くすればよい。すなわち、現在用いられているKr
F、ArF等のエキシマレーザーの波長を超えた微細加
工では、さらに波長の短いX線もしくは電子線をリソグ
ラフィ用光源として用いることが有効である。
【0011】さらに、高分解能のホログラフィックなパ
ターン形成では、その光源としては、干渉性の良好な波
動源を用いればよい。例えば、電界放出(フィールドエ
ミッション)で放出される電子線の物質波(ド・ブロイ
波;de Bloglie波)を用いることが可能である。アプラ
イド・フィジックス・レター(Appl. Phys. Lett)第6
6巻第1560頁(1995年)に、エネルギー100
keVの電子線の波長が0.003nmであって、この
電子線を用いてバイプリズム(ホログラムの一種)によ
りグレーティングを形成した例が開示されている。
【0012】このような短波長の波動(光)を回折させ
るためには、波長程度のホログラムパターンを形成する
必要があるが、近年の電子線露光による超微細パターン
形成技術の発展は目覚しく、0.02μmオーダーのパ
ターン形成は可能であって、光源の短波長化に対応し
て、微細ホログラムを形成することが可能である。
【0013】既存のパターン形成技術での微小パターン
形成の限界をその種類で分けて考えると、光を用いる場
合には、実用的に得られれる最短の波長がエキシマレー
ザーの180nm程度であり、十分な加工技術が存在す
ることで、その波長が微小パターン形成の限界となって
いる。X線リソグラフィでは、電子線をマスクパターン
形成に利用することで20nm程度までの微小パターン
を形成可能であり、さらに、凹面のX線ミラーを用いた
縮小パターン形成方法が可能で、原理的にはX線波長程
度のパターン形成が可能であるようにみえる。しかしな
がら、線源としてX線もしくは電子線を利用したとして
も、既存のリソグラフィ技術では、有機レジストまたは
無機レジスト等の中間材料にパターンを転写し、次に、
リフトオフやエッチング等の技術で、SiやGaAsな
どの基板にパターンを転写する方法がとられる。ここ
で、これらのレジスト材料に固有の分解能が問題とな
る。これらレジスト材料の感光メカニズムは、最終的に
は分子の結合が切れるかもしくは重合するかの反応であ
り、レジスト材料中で2次電子の飛程がその分解能を決
定することになる。2次電子の飛程は一般に約5nm程
度であり、結果として、約10nm程度がパターンの分
解能限界である。
【0014】以上、ホログラムを用いたパターン形成の
原理、及び、リソグラフィによるパターン形成の分解能
の限界について説明したが、レジストにパターンを一度
転写することを必要とする従来のリソグラフィ技術で
は、パターン転写がパターンのさらなる微小化への障害
となっており、10nm以下のパターンを形成する有効
な加工方法が見当たらないのが現状である。
【0015】上述したような技術の現状のなかで、本発
明者らは、例えば、ネイチャー(Nature)、第380巻、
第6576号、691〜694頁(1996年)やフィ
ジカル・レビュー・レター(Phys. Rev. Lett.)、第7
7巻、第5号、802〜805頁(1996年)、さら
には、応用物理誌、第65巻、第9号、912〜918
頁(1996年)にあるように、原子線を用いたホログ
ラフィックなパターン形成を実証してきた。これら報文
に示す原子線ホログラフィは、透過型のホログラムを形
成し、形成したホログラムを用いて被着基板上にホログ
ラム像を原子線によって直接投影して再生し、パターン
を形成しようとするものである。透過型原子線ホログラ
フィによれば、所望する原子(元素)を直接に、しかも
レジストプロセスを必要とせずに、基板上に堆積するこ
とが可能である。従来のパターン形成技術を用いた微細
パターン形成では、中間プロセスとして、有機もしくは
無機レジストに必ずパターンを一度転写してから、エッ
チングやリフトオフのプロセスで微細パターンを形成し
ていたのに対して、原子線ホログラフィの手法は、所望
する場所に原子を直接堆積させてパターンを形成する点
で、画期的なリソグラフィ技術である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た透過型原子線ホログラムによるリソグラフィ技術で
は、ホログラムに形成された原子透過用の穴のサイズに
よって、その分解能が限定される。原子線ホログラフィ
によれば、原理的にはオングストロームのオーダーの波
長の原子波(物質波としての原子線)を利用することが
可能であり、物質における原子配列の間隔以下の波長が
容易に得られるはずである。ところが、このような原子
サイズでの透過型ホログラムを作成することは、原子を
原子配列のオーダーで制御しうるパターン形成技術が必
要であって、現実的に不可能であり、この困難な局面を
打破する技術が必要であった。
【0017】本発明の目的は、原子線ホログラムの技術
を用いて超微細なパターンを形成することができるパタ
ーン形成方法及び装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、ある反射面と適切な入射角度のもとで、原子線
はその干渉性を失うことなく全反射する事実を見出し
た。このような全反射は量子コーヒーレント反射と呼ば
れ、この量子コヒーレント反射を利用することで、原子
線に対する有効な反射光学系を構築することが可能とな
る。さらに本発明者らは、量子コヒーレント反射を利用
した原子線反射光学系を用い、あるいは、反射型原子線
ホログラムを用いることによって、これまで不可能であ
った真のオングストロームオーダー(サブマイクロメー
トルオーダー)でのパターンの形成を行うことができる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0019】すなわち本発明の第1のパターン形成方法
は、基板上にパターンを形成するパターン形成方法であ
って、透過型のホログラムに対し原子線を入射させて原
子線を変調させ、変調された原子線を反射面に入射して
反射面において位相情報を保ったまま反射させ、反射面
から反射された原子線を基板上に導く。
【0020】本発明の第2のパターン形成方法は、基板
上にパターンを形成するパターン形成方法であって、反
射型のホログラムに対し原子線を入射させて原子線を変
調させるとともに原子線を反射させ、反射型のホログラ
ムから反射された原子線を基板上に導く。
【0021】本発明の第1のパターン形成装置は、基板
上にパターンを形成するパターン形成装置であって、コ
ヒーレントな原子線を発生する原子線発生装置と、原子
線が入射して原子線を変調させる透過型のホログラム
と、透過型のホログラムから出射した原子線を、その位
相情報を保ったまま反射して基板上に入射させる反射面
と、を有する。
【0022】本発明の第2のパターン形成装置は、基板
上にパターンを形成するパターン形成装置であって、コ
ヒーレントな原子線を発生する原子線発生装置と、原子
線が入射して原子線を変調させるともに原子線を反射し
て基板上に入射させる反射型のホログラムと、を有す
る。
【0023】本発明の原子線ホログラフィによるパター
ン形成方法を用いることにより、種々の元素によるオン
グストロームオーダーのパターンを一括して形成するこ
とが容易となり、原子を所望の原子位置に堆積・ドープ
するような操作もマスクなしで直接行うことができ、本
発明の方法は、超微細加工技術として非常に有望なもの
である。
【0024】本発明では、ホログラムによって回折させ
るために、コヒーレントな物質波(ド・ブロイ波)とし
ての原子線を使用する。そのため、レーザートラッピン
グなどの手法を用いて例えば50μK程度までに冷却し
た原子線を発生する必要がある。すなわち本発明におい
て原子線として使用できる原子種としては、レーザー冷
却等で冷却可能な原子のすべてが挙げられる。例えば、
2波長の共鳴レーザーを用いて冷却可能な原子は、B,
P,Ca,Ge,Si,Alなど50種類におよぶ。さら
に、複数の共鳴レーザーを利用すれば、実在する元素の
ほぼ9割が原子線ホログラフィによるパターン形成の対
象となる。原子線の冷却とコーヒーレントな原子波の形
成に関しては、清水による総合報告、応用物理学会誌、
第60巻、864〜874頁、1991年に具体的な記
述がある。本発明の主題は、こうして得られたコーヒー
レント原子線に対して、いかにホログラム情報を付与
し、超微細加工に適応させていくかである。
【0025】以下の説明において、コヒーレントな物質
波であることを強調する場合には、そのような原子線の
ことを原子波と呼ぶ。
【0026】まず、原子線の光学系において、これまで
の一番の問題点は、その原子線を収束させるための有効
なレンズ光学系が存在していなかったことである。レー
ザー定在波による、電位と磁場による円柱レンズなどが
唯一知られているレンズ系であるが、円柱レンズは、ラ
インパターンの形成は可能であっても、任意パターンに
対して任意の縮小拡大を行うことを必要とするリソグラ
フィ技術に応用することは困難である。
【0027】本発明では、原子波の量子コヒーレント反
射を利用したホログラフィによって、原子波に有効な反
射光学系の構築方法とその応用例を提供する。
【0028】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好ましい実施形態
について、図面を参照して説明する。
【0029】まず、コヒーレントな原子波の発生方法に
ついて説明する。図1は、コヒーレントな原子波を発生
する原子線発生装置の構成を示す図であり、図2はNe
(ネオン)原子のエネルギー準位を説明するエネルギー
ダイアグラムである。
【0030】この原子線発生装置は、レーザトラップ法
により、極低温の原子を生成するものである。ここで
は、原子の例としてNeの場合について説明する。な
お、本発明では、原子線源、後述する反射板や凹面ミラ
ー、ホログラム、基板は、高真空中に保持される必要が
ある。
【0031】グロー放電によって励起した中性Ne原子
を生成する放電部101が設けられており、放電部10
1で生成した励起種(Ne*)は、イオン種などを取り
除くための偏向器102に入力し、Neの基底状態より
13eV上の準安定状態である1s5状態のNe*のみが
偏向器102から取り出されて、初段の領域を形成する
ゼーマン(Zemann)減速器103に入射する。ここで元素
記号に肩に付されたアステリスク(*)は、励起状態であ
ることを示している。温度が300K程度であるとする
と、Ne*原子の速度は660m/s程度である。
【0032】ゼーマン減速器103は、Ne*原子の飛
行方向に向かって低下する磁場勾配(図示、ゼーマン減
速器の形状は磁場勾配に対応している)を有するもので
あり、ゼーマン減速器103には、Ne*の入射方向の
反対側から、冷却用レーザ光105として、He-Ne
レーザからの波長620nmの光を入射させる。ゼーマ
ン減速器103の内部において、Ne*原子は冷却用レ
ーザ光105を吸収すると、2p9状態に遷移するがこ
の2p9状態の寿命は極端に短いので、直ちに自然放出
光を伴って1s5状態に遷移する。ゼーマン減速器10
4の内部で、この吸収−放出の過程が、多数回(例えば
20000回以上)繰り返される。ここで、冷却用レー
ザ光105が一方向から入射してNe+原子と正面衝突
するとともに、自然放出光はランダムな方向に出射しそ
のため吸収−放出過程でのフォトン放出に伴う運動量変
化は平均して0となるので、結果としてNe+原子は運
動量を失い、減速される。
【0033】実際には、約660m/sから停止するま
での間ではドップラー効果の影響を受け、ドップラー効
果による共鳴周波数のずれは、1s5と2p9との間の遷
移のスペクトルの幅γよりもずっと大きく、レーザ周波
数を固定としたままではすぐに共鳴からずれてしまう。
レーザ周波数を変化させるのは現実的でないので、代わ
りにゼーマン効果を用いて遷移のエネルギーを変化させ
ようというのがゼーマン減速器103であり、共鳴周波
数のずれすなわちドップラーシフトをゼーマン効果で補
正して共鳴周波数を一定に保つようにしている。ドップ
ラーシフトはゼーマン減速器103の入り口で大きく、
減速するにしたがって小さくなるので、ゼーマン減速器
103では、ドップラーシフトを補正するソレノイド
(ドップラー同調ソレノイド)の磁場強度に勾配が付け
られており、距離の平方根に比例する磁場分布となって
いる。
【0034】ゼーマン減速器103の出口で、Ne原子
の速度は数十m/sとなっている。ゼーマン減速器10
3の出口には、四重極磁場が形成されるとともに4方向
からのレーザ照射が行われる磁気光学トラップ104が
設けられており、Ne原子はこの磁気光学トラップ10
4に磁気光学トラップ作用によって捕捉される。ゼーマ
ン減速器103のドップラー同調ソレノイドの中心軸上
に反転ソレノイドが設けられており、この両者間の空間
に四重極磁場が形成される。四重極磁場の中では、原子
がどの方向にずれても、磁場によるゼーマン効果を受け
るので、遷移の共鳴周波数が低下する。このため、常に
中心方向に向かうレーザ光がより共鳴に近いことにな
り、Ne原子に対して常に中心方向へ向かう力が働くこ
とになる。さらに、ドップラー冷却作用も同時に働く。
【0035】このようにして、磁気光学トラップ104
においてNe原子は四重極磁場の中心にトラップされ、
トラップされている領域は原子雲を形成し、その直径は
50μm以下で点光源に近い。トラップされたNe原子
の温度は50μK程度である。
【0036】次に、トラップされた原子に対し、トラッ
プから解放されるように波長598nmのトランスファ
レーザ光106を上方から照射する。トランスファレー
ザ光106により、トラップされているNe原子は1s
5状態から2p5状態に遷移し、真空紫外光に相当するフ
ォトンを放出して1s3状態に遷移し、トラップから解
放される。解放されたNe原子は、重力場中を自由落下
し、重力加速度によって加速される。約40cm落下し
てホログラム面に到達するとして、Ne原子の速度は2
80m/sとなり(地上での標準的な地球の重力場を想
定)、この時のド・ブロイ波長は約7nmとなる。
【0037】以上のようにして、コヒーレントな原子波
を生成することができる。ここでは、Neの場合を説明
したが、適切な原子準位やレーザ光が得られることを前
提として他の元素でもコヒーレントな原子波を発生する
ことができる。例えば、Na,Al,Si,Ca,Ni,A
gなどで容易に原子波を発生させることができる。
【0038】次に、上述のようにして発生させたコヒー
レントな原子波を用いるホログラフィによってパターン
を形成する方法について説明する。
【0039】図3は、本発明によるパターン形成方法の
基本的な原理を示す図であって、本発明に基づくパター
ン形成装置の最も基本的な構成を示している。原子波操
作の結果、パターン情報(再生像)を含むこととなった
原子波は、特定の条件の下で、量子コーヒーレント反射
を起こすことが可能である。図3に示す例では、レーザ
ートラッピングなどによって50μK程度にまで冷却さ
れ、コヒーレントな波動となって重力場中を自由落下す
る原子線(典型的には波長7nm)が、透過型のホログ
ラム1に入射し、回折・干渉する。ホログラム1に入射
する前の原子線の光軸に対してオフアクシスとなる位置
に反射板2が配置しており、ホログラム1を通過して回
折した1次以上の高次の回折線は、反射板2に入射して
量子コヒーレント反射を起こし、基板3上に到達して堆
積する。その結果、ホログラム像が基板3上で再生さ
れ、ホログラム像に対応するパターンによって、原子線
を構成する元素が基板3上に堆積する。
【0040】反射板2として、ホウケイ酸ガラス(商品
名パイレックスガラスなど)の清浄面を用いた場合、入
射角約0.5度で原子波は反射される。ここで反射板2
を操作したり基板3の位置を不図示のXYステージなど
で変化させることにより、基板3上、原子線ホログラフ
ィの周期パターンを連続して形成することが可能とな
る。すなわち、ステップ・アンド・リピート方式でのパ
ターン形成を行うことが可能になる。
【0041】図4は、図3に示す光学系において、量子
コヒーレント反射を起こさせるための反射面として凹面
ミラー4を用いた低を示している。凹面ミラー4を用い
ることにより、原子波は収束し、再生像の縮小投影が可
能となる。凹面ミラー4としては、円筒面ミラーが製造
技術上手軽で実用的である。
【0042】凹面ミラーとして1個の円筒面ミラーを用
いた場合、基板3の面内方向をX方向及びY方向とする
と、円筒面ミラーの円筒の軸が例えばX方向を向いてい
るとすると、基板3上で再生像はY方向でのみ縮小され
ることになる。そこで、図5に示すように、X方向とY
方向にそれぞれに縮小を行うための2種類の反射ミラー
を組み合わせることが考えられる。図5に示す構成で
は、具体的には、円筒面ミラーである凹面ミラー4が2
つ用意され、各円筒面ミラーの円筒の軸がそれぞれX方
向とY方向とを向くようにされ、ホログラム1から出射
した回折波が一方の凹面ミラー4に入射して反射し、そ
ののち他方の凹面ミラー4に入射して反射し、これによ
って原子波が基板3上に到達する。
【0043】以上説明した図3乃至図5に示すパターン
形成装置で使用される反射光学系では、透過型のホログ
ラム1を使用するが、図6は、透過型ホログラムの一例
を示している。ここでは、計算機合成による2値ホログ
ラム(バイナリホログラム)を利用した場合の光学系を
示している。計算機合成によるこの透過型のバイナリホ
ログラムは、原子線を透過しない膜(例えば厚さ100
nmの窒化ケイ素膜5)に、原子線をほぼ100%透過
させるほぼ矩形の穴6を設けた構成のものであって、バ
イナリホログラムにおける穴6の位置を、再生すべきパ
ターンからフーリエ逆変換によって求めたものである。
バイナリホログラムでは、穴の位置によって位相を表
し、単位面積の穴の数によって振幅を表す。典型的に
は、300nm角の正方形のセルをセル間隔300nm
で配置し、計算機による計算結果に応じて、セルを透過
穴とするかしないかを決定する。
【0044】量子コヒーレント反射を用いることなく透
過型ホログラムを用いてパターンを直接形成する従来の
方法では、その最終分解能は、ホログラムに形成される
原子線透過用の穴のサイズによって決定していたのに対
して、量子コヒーレント反射を用いるこの実施形態の方
法では、反射面のf値(焦点距離)を調整することで、
再生パターンのサイズを任意に制御することが可能とな
る。また、反射面のf値を調整する場合、理想的な反射
面の形成ができたとして、原子波の波長が最終分解能と
なる。
【0045】透過型のホログラムと原子線の反射光学系
とを用いたパターン形成では、図6に示したような“固
定パターン”のホログラム以外に、例えば図7に示すよ
うな電界変調型のホログラムを利用することもできる。
固定パターンのホログラムとは、1つのホログラムが1
つの再生像が対応したものであって、基板上に形成され
るパターンを変更する場合には、ホログラムの取り替え
を必要とするものである。これに対し電界変調型のホロ
グラムは、電位を加えたことによって原子波の位相が変
調されることを利用し、任意のホログラムパターンを発
生できるようにしたものである。電界変調型のホログラ
ムの特徴は、セルの配置は2次元のアレーでありなが
ら、電位の制御だけで任意のホログラフィ再生パターン
が得られる点にある。ここでは、本発明者らによる特開
平10−39726号公報で述べてある電位による原子
のシュタルク効果を用いて位相変調を行う電界変調型の
ホログラムを用いるものとする。
【0046】この電界変調型のホログラムは、原子透過
セルを例えばCCD(電荷結合素子;Charge Coupled D
evice)イメージセンサーのような形状のアレーに配置
し、各セルに対する電位を動的に制御することで、シュ
タルク(Stark)効果により、各原子透過セル(穴)を透
過する原子の位相を制御するものである。具体的には、
原子線を透過しない膜である例えば厚さ500nmの窒
化ケイ素(SiN)膜5に、原子線透過用の矩形の穴6
をアレイ状に設け、各穴6の相互に対向する1対の辺に
沿って電極7を設けたものである。各穴6はそれぞれ1
つの原子透過セルに対応しており、1対の電極7間に電
極電位制御線8によって電圧を印加することにより、各
穴6での原子線の位相変化を穴6ごとに調節できるよう
になっている。穴6のサイズは例えば1μmとし、この
ような穴6を例えば4μmピッチで配設する。計算機合
成によるバイナリホログラム(図6)とこの電界変調型
のホログラムとを比較すると、バイナリホログラムで
は、穴の位置で位相が表され、単位面積中の穴の数で振
幅が表されるのに対し、この電界変調型のホログラムで
は、穴の位置が規則的に固定されている。
【0047】次に、この電界変調型のホログラムでの各
セルに印加する電圧の制御について、図8を用いて説明
する。
【0048】電界変調型のホログラム20を制御するた
めに計算手段である計算機21が設けられている。計算
機21は、形成すべきパターン22のデータを格納し、
パターン22に対して2次元高速フーリエ変換(FF
T)23を実行して位相情報を算出し、さらに位相情報
を電位情報φ(E)24に変換するものである。計算機に
21には、各セルごとの電位情報を格納するフレームメ
モリ25が接続している。さらに、フレームメモリ25
と電界変調型のホログラム20との間に、デジタル−ア
ナログ変換を行うD/A変換器26が設けられている。
フレームメモリ25及びD/A変換器26は、電圧印加
手段を構成する。
【0049】基板3上に形成すべきパターン22が計算
機21に読み込まれると、2次元高速フーリエ変換23
によって各セルごとの位相情報が計算され、各セルごと
の位相情報は、当該セルに印加すべき電位情報φ(E)2
4に変換され、フレームメモリ25に記憶される。そし
て、この印加電圧情報は、D/A変換器26を介してア
ナログ電圧値に変換され、各セルの電極7に印加され
る。
【0050】このようにして、電界変調型のホログラム
20にホログラム情報を設定することができる。さら
に、計算機21を用いているので、もし、1枚のホログ
ラムでは入りきらないような大きなパターンを基板3上
に形成したい場合には、計算機21によって、基板3を
載置するステージの移動制御を行い、ステージの移動と
電界変調型のホログラム20上でのホログラムパターン
の変更とを連動させるようにすればよい。ホログラムパ
ターンの変更とステージの移動とを連動させることによ
り、より広範囲でのパターン形成が可能となる。
【0051】電界変調型のホログラムを使用する場合、
固定パターンの透過型ホログラフィに比べてパターンの
自由度の点で優れるものの、電極形成がなされている分
だけ透過穴のサイズ点で制約を受け、このため、従来
は、ホログラム単独での最終分解能で劣る難点があっ
た。しかしながら、電界変調型の透過型ホログラムは、
本実施形態のように量子コヒーレント反射と組み合わせ
ることで、ホログラムの穴サイズに起因する分解能の制
約から解放される。したがって、本発明のパターン形成
方法は、電界変調型のホログラムを使用することによ
り、任意パターンを任意の超微細サイズで形成する技術
として、きわめて自由度の高いリソグラフィ技術とな
る。
【0052】上述の図3乃至図7では、透過型ホログラ
ムと反射ミラーを用いた原子線ホログラフィの光学系に
ついて説明した。本発明は、透過型ホログラムに限定さ
れるものではなく、量子コヒーレント反射を起こす反射
面に反射型ホログラムを配置した光学系の構成とするこ
とも可能である。
【0053】図9は、平面である反射面2に反射型ホロ
グラム9を形成した場合の代表的な光学系の構成を示す
図である。
【0054】レーザー冷却等によって形成された原子波
は、全反射の臨界角θC以下の入射角で反射面2に入射
して全反射を起こす。原子線の量子コヒーレント反射で
は、原子反射の前後においても互いの原子の可干渉性が
保たれている。このため、ホログラム情報を反射面に加
工し、反射面2に反射型ホログラム9が形成された状態
としておくことで、反射原子線が反射型ホログラム9で
干渉し、基板3上にパターンを結像させることが可能と
なる。反射型ホログラム9(反射面2にホログラム情報
が加工された乾板)は、透過型のホログラムに対して圧
倒的な機械的強度をもつ点で有利である。上述したよう
に透過型ホログラムは、窒化ケイ素などの薄い膜(例え
ば厚さ約100nm)にホログラム情報を加工し、原子
の透過穴を形成しなくてはならない。ところが反射型ホ
ログラムでは、通常のLSI用Si半導体基板等がホロ
グラム材料として利用でき、透過穴の変わりに反射面
(反射ピクセル)を形成することになる。この反射ピク
セルは、非反射面に対してピクセルサイズの0.5から
2倍程度の高低差(アスペクト比)を持てばよい。以下
の説明から明らかなように、反射面への入射角が小さい
ので、凹部からの反射波は凸部で遮られることとなるの
で、ホログラムパターンに応じて凸部の配置を決めれば
よいことになる。
【0055】ホログラム情報がホログラム全体にどのよ
うに分散しているかによっては、透過型ホログラムの場
合には、空中に浮いた形のセル穴のパターン(フリース
タンディング型のパターン)がやむを得ずできてしまう
こともあったが、反射型ホログラムでは、たとえフリー
スタンディング型のセルパターンが形成されても、基板
上のパターンであるので、確実にホログラムを形成する
ことができる。
【0056】図10に示すものは、凹面ミラー4に反射
型ホログラム9を設けた構成のものである。ここでは、
反射型原子線ホログラフィにおいてそのホログラムを加
工する面(反射面)に曲率をつけて凹面としているが、
原子波が反射する面を凸面とするようにしてもよい。こ
のように曲率を設けることによって、縮小投影や拡大投
影を行うことが可能になる。ここでホログラムを加工す
る面(反射面)の形状を円筒面とした場合、反射面を1
枚とすると、上述したようにX方向、Y方向の一方のみ
しか縮小(拡大)されないから、複数の反射面を設ける
構成とすることが望ましい。図11は、曲率を有する反
射面を2つ有する構成を示している。反射面の数は2に
限られるものではなく、さらに増やすことが可能であ
る。ただし、反射型ホログラムは、原子線が入射する最
初の反射面にのみ設けられており、原子線の経路に関し
て2枚目以降の反射面では、原子線は単純に量子コヒー
レント反射される。このように複数の反射面を組み合わ
せて光学系を構成することにより、超高分解能の反射型
原子線ホログラフィの光学系を形成することができる。
【0057】反射面にホログラムを形成する反射型原子
線ホログラフィでも、透過型のホログラムを用いる原子
線ホログラフィの場合と同様に、図12に示すように、
計算機合成によるバイナリホログラムを利用することが
好適である。反射型ホログラムでは、反射面の材質など
をを適宜に選択することによって反射率を変化させるこ
とができ、振幅と位相の同時変調ホログラムを作ること
も不可能ではないが、各反射セルに対して個別に反射率
を制御したホログラムを作成するのは、現状では技術面
での困難を伴う。また、透過型ホログラムが一般にはほ
ぼ正方形のセルを配列して構成されていたのに対し、反
射型ホログラムのパターンでは、量子コヒーレント反射
が可能である入射角θが浅いことから、反射セルの形状
を反射方向(図示上下方向)に長く伸びた長方形セルと
する。具体的には、透過型ホログラムの場合に比べ、
(1/sin θ)倍だけ、反射方向にホログラムパタ
ーンを予め伸長させておく。
【0058】反射型ホログラフィで一番利用価値の高い
手法が、以下に述べる電界変調型の反射型ホログラム反
射面を用いた手法である。図13及び図14にその概略
を示す。図13に示す電界変調型の反射型ホログラムで
は、図7に示す透過型ホログラムの場合と同様に、反射
面での電位を制御する電極7が、反射面の各反射セルご
とにその反射セルの両側に形成されており、電極電位制
御線8によって電極7に電圧を印加することによって、
局部的に反射面の電位が制御される。
【0059】図14に示す電界変調型の反射型ホログラ
ムでは、反射面の電位を制御する制御用の電極12が反
射面の下部に形成されている。反射面を形成するホログ
ラムは、図9に示す反射型ホログラムなどと同様に例え
ばSi半導体基板上に形成するが、そのセルの形状は、
図7に示す透過型ホログラムとは異なって長方形であ
る。長方形の反射セルは周期的に縦横の2次元に配列さ
れ、各セル表面には電極12が形成され、かつ電極12
の表面はSiO2など反射率の良好な材料でコーティン
グされて反射面13となっている。各反射セルの電極電
位は、CCD素子などと同様に、セル周囲に形成された
X方向及びY方向の2次元デコーダー回路(図14では
不図示)によって、独立かつ任意に設定できるようにな
っている。なお、各反射セルは時分割駆動で電極電位が
与えられるため、反射セルごとに、時分割駆動サイクル
の間で電圧を保持するための保持回路(不図示)が設け
られている。この反射型ホログラムの動作原理は、図7
に示す電界変調型の透過型ホログラムと同様であり、反
射するときに原子が局所電位によるシュタルク効果を受
けることで、原子波の位相が変調され再生像の情報が原
子波に付与されるというものである。この反射面の曲率
は大変大きいので、このホログラムの形成方法として
は、最初、平面上に電極付きホログラム面を形成した後
に機械的にテンションを加えて曲率をつけ、熱処理等の
方法で永久的な曲率を反射面に付与するという方法が容
易である。
【0060】次に、図14に示す電界変調型のホログラ
ムでの各セルに印加する電圧の制御について、図15を
用いて説明する。
【0061】電界変調型のホログラム30を制御するた
めに計算手段である計算機31が設けられている。計算
機31は、形成すべきパターン32のデータを格納し、
パターン32に対して2次元高速フーリエ変換(FF
T)33を実行して位相情報を算出し、さらに位相情報
を電位情報φ(E)34に変換するものである。計算機に
31には、各セルごとの電位情報を格納するフレームメ
モリ35が接続し、フレームメモリ35と電界変調型の
ホログラム30との間に、デジタル−アナログ変換を行
うD/A変換器36が設けられている。
【0062】D/A変換器36の出力は、2次元デコー
ド回路37に入力する。2次元デコード回路37は、ホ
ログラム30上の、アドレス情報で指定されたセルに対
してD/A変換器36の出力信号を出力するためのもの
である。さらに、アドレス情報を発生するためのアドレ
ス発生回路38が設けられており、ここで発生したアド
レス情報は、2次元デコード回路37に与えられるとも
に、読み出しアドレスとしてフレームメモリ35にも与
えられる。
【0063】基板3上に形成すべきパターン32が計算
機31に読み込まれると、2次元高速フーリエ変換33
によって各セルごとの位相情報が計算され、各セルごと
の位相情報は、当該セルに印加すべき電位情報φ(E)3
4に変換され、フレームメモリ35に記憶される。アド
レス発生回路38は、各セルに対するアドレスを順番に
発生しており、これによって、セルごとの印加電圧情報
が、順次、D/A変換器36を介してアナログ電圧値に
変換され、2次元デコード回路37によって該当するセ
ルの電極に印加される。このようにして、電界変調型の
ホログラム30にホログラム情報を設定することができ
る。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、量子コヒ
ーレント反射と原子線ホログラフィとを用いることによ
って、所望の原子(元素)による超微細パターンを基板
上に直接形成することができるようになるという効果が
ある。本発明の方法によって得られるパターンの分解能
は原理的には原子波の波長程度であり、本発明は、原子
レベルでの超微細加工が要求されている将来の大規模集
積回路や、超微細3次元立体構造物の形成に応用するこ
とができる。さらには、本発明によれば、原子配置まで
をも制御した人工生成物質を合成することができ、工業
生産的優位性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コヒーレントな原子波を発生する原子線発生装
置の構成を示す図である。
【図2】Ne(ネオン)原子のエネルギーダイアグラム
である。
【図3】本発明によるパターン形成方法の原理を説明す
る図であって、透過型ホログラムを用いる場合の配置の
一例を示す図ある。
【図4】反射面として凹面ミラーを使用した場合の構成
を示す図である。
【図5】反射面として凹面ミラーを使用した場合の構成
を示す図である。
【図6】計算機合成による透過型バイナリホログラムの
一例を示す図である。
【図7】電界変調型の透過型ホログラムの一例を示す図
である。
【図8】電界変調型の透過型ホログラムを制御する制御
系の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明によるパターン形成方法の原理を説明す
る図であって、反射面にホログラムを配置した構成の一
例を示す図ある。
【図10】反射面として凹面ミラーを使用した場合の構
成を示す図である。
【図11】反射面として凹面ミラーを使用した場合の構
成を示す図である。
【図12】計算機合成による反射型バイナリホログラム
の一例を示す図である。
【図13】電界変調型の反射型ホログラムの一例を示す
図である。
【図14】電界変調型の反射型ホログラムの別の例を示
す図である。
【図15】電界変調型の反射型ホログラムを制御する制
御系の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ホログラム 2 反射板 3 基板 4 凹面ミラー 5 窒化ケイ素膜 6 穴 7,12 電極 8 電極電位制御線 9 反射型ホログラム 10 反射板 11 セル 13 原子線反射面
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−11454(JP,A) 特開 平8−286591(JP,A) 特開 平10−142806(JP,A) 特表 昭63−500063(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 7/20 - 7/24 G03F 9/00 - 9/02

Claims (29)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にパターンを形成するパターン形
    成方法であって、 透過型のホログラムに対し、可干渉性を有する原子線を
    入射させて前記原子線を変調させ、 変調された原子線を反射面に入射して前記反射面におい
    て位相情報を保ったまま反射させ、 前記反射面から反射された原子線を前記基板上に導く、
    原子線ホログラフィによるパターン形成方法。
  2. 【請求項2】 中性原子をレーザ冷却によって冷却する
    とともにトラップし、そののち前記中性原子を重力場中
    で自由落下させることにより前記原子線を発生する、請
    求項1に記載の原子線ホログラフィによるパターン形成
    方法。
  3. 【請求項3】 複数の反射面が用意され、前記原子線が
    前記複数の反射面で順次反射し、その後、前記原子線が
    前記基板上に到達する、請求項1または2に記載の原子
    線ホログラフィによるパターン形成方法。
  4. 【請求項4】 前記反射面が曲率を有する請求項1また
    は2に記載の原子線ホログラフィによるパターン形成方
    法。
  5. 【請求項5】 少なくとも1つの前記反射面が曲率を有
    する請求項3に記載の原子線ホログラフィによるパター
    ン形成方法。
  6. 【請求項6】 前記ホログラムが、形成すべきパターン
    に基づいて計算機合成によって生成されたものである請
    求項1乃至5いずれか1項に記載の原子線ホログラフィ
    によるパターン形成方法。
  7. 【請求項7】 基板上にパターンを形成するパターン形
    成方法であって、 反射型のホログラムに対し原子線を入射させて前記原子
    線を変調させるとともに前記原子線を反射させ、 前記反射型のホログラムから反射された原子線を前記基
    板上に導く、原子線ホログラフィによるパターン形成方
    法。
  8. 【請求項8】 中性原子をレーザ冷却によって冷却する
    とともにトラップし、そののち前記中性原子を重力場中
    で自由落下させることにより前記原子線を発生する、請
    求項7に記載の原子線ホログラフィによるパターン形成
    方法。
  9. 【請求項9】 前記反射型のホログラムが曲率を有する
    請求項7または8に記載の原子線ホログラフィによるパ
    ターン形成方法。
  10. 【請求項10】 前記反射型のホログラムと前記基板と
    の間に反射面が挿入され、前記反射型のホログラムから
    出射した原子線が前記反射面で位相情報を保ったまま反
    射し、そののち前記原子線が前記基板上に到達する、請
    求項7または8に記載の原子線ホログラフィによるパタ
    ーン形成方法。
  11. 【請求項11】 前記反射型のホログラム及び/または
    反射面が曲率を有する請求項10に記載の原子線ホログ
    ラフィによるパターン形成方法。
  12. 【請求項12】 前記ホログラムが、形成すべきパター
    ンに基づいて計算機合成によって生成されたものである
    請求項7乃至11いずれか1項に記載の原子線ホログラ
    フィによるパターン形成方法。
  13. 【請求項13】 基板上にパターンを形成するパターン
    形成装置であって、 コヒーレントな原子線を発生する原子線発生装置と、 前記原子線が入射して前記原子線を変調させる透過型の
    ホログラムと、 前記透過型のホログラムから出射した原子線を、その位
    相情報を保ったまま反射して前記基板上に入射させる反
    射面と、を有する原子線ホログラフィによるパターン形
    成装置。
  14. 【請求項14】 前記原子線発生装置が、中性原子をレ
    ーザ冷却によって冷却するとともにトラップし、そのの
    ち前記中性原子を重力場中で自由落下させることにより
    前記原子線を発生するものである、請求項13に記載の
    原子線ホログラフィによるパターン形成装置。
  15. 【請求項15】 複数の反射面を有し、前記原子線が前
    記複数の反射面で順次反射したのち前記基板上に到達す
    る、請求項13または14に記載の原子線ホログラフィ
    によるパターン形成装置。
  16. 【請求項16】 前記反射面が曲率を有する請求項13
    乃至15いずれか1項に記載の原子線ホログラフィによ
    るパターン形成装置。
  17. 【請求項17】 前記ホログラムが、形成すべきパター
    ンに基づいて計算機合成によって生成されたものである
    請求項13乃至16いずれか1項に記載の原子線ホログ
    ラフィによるパターン形成装置。
  18. 【請求項18】 前記ホログラムが、計算機合成による
    2値のバイナリホログラムを原子線の透過穴として表現
    したものである請求項17に記載の原子線ホログラフィ
    によるパターン形成装置。
  19. 【請求項19】 前記ホログラムが、それぞれ電極が形
    成された透過穴を2次元アレイとして配列するととも
    に、各透過穴の電位を制御することで実質的に透過型ホ
    ログラムと同等に機能する電位制御型のホログラムであ
    る請求項17に記載の原子線ホログラフィによるパター
    ン形成装置。
  20. 【請求項20】 形成すべきパターンに対してフーリエ
    変換を行うことにより前記各透過穴に対する位相情報を
    生成し、前記位相情報に基づいて前記各透過穴に対する
    電位情報を生成する計算手段と、前記電位情報に基づい
    て透過穴ごとに電圧を印加する電圧印加手段とを有す
    る、請求項19に記載の原子線ホログラフィによるパタ
    ーン形成装置。
  21. 【請求項21】 基板上にパターンを形成するパターン
    形成装置であって、 コヒーレントな原子線を発生する原子線発生装置と、 前記原子線が入射して前記原子線を変調させるともに前
    記原子線を反射して前記基板上に入射させる反射型のホ
    ログラムと、を有する原子線ホログラフィによるパター
    ン形成装置。
  22. 【請求項22】 前記原子線発生装置が、中性原子をレ
    ーザ冷却によって冷却するとともにトラップし、そのの
    ち前記中性原子を重力場中で自由落下させることにより
    前記原子線を発生するものである、請求項21に記載の
    原子線ホログラフィによるパターン形成装置。
  23. 【請求項23】 前記反射型のホログラムが曲率を有す
    る請求項21または22に記載の原子線ホログラフィに
    よるパターン形成装置。
  24. 【請求項24】 前記反射型のホログラムと前記基板と
    の間に反射面を有し、前記反射型のホログラムから出射
    した原子線が前記反射面で位相情報を保ったまま反射し
    たのち前記基板上に到達する、請求項21または22に
    記載の原子線ホログラフィによるパターン形成装置。
  25. 【請求項25】 前記反射型のホログラム及び/または
    反射面が曲率を有する請求項24に記載の原子線ホログ
    ラフィによるパターン形成装置。
  26. 【請求項26】 前記ホログラムが、形成すべきパター
    ンに基づいて計算機合成によって生成されたものである
    請求項21乃至25いずれか1項に記載の原子線ホログ
    ラフィによるパターン形成装置。
  27. 【請求項27】 前記ホログラムが、計算機合成による
    2値のバイナリホログラムを原子線のコヒーレント反射
    とランダムな散乱とで表現したものである請求項26に
    記載の原子線ホログラフィによるパターン形成装置。
  28. 【請求項28】 前記ホログラムが、それぞれ電極が形
    成された微小反射ミラーを2次元アレイとして配列する
    とともに、各微小反射ミラーの電位を制御することで実
    質的に反射型ホログラムと同等に機能する電界制御型の
    ホログラムである請求項27に記載の原子線ホログラフ
    ィによるパターン形成装置。
  29. 【請求項29】 形成すべきパターンに対してフーリエ
    変換を行うことにより前記各微小反射ミラーに対する位
    相情報を生成し、前記位相情報に基づいて前記各微小反
    射ミラーに対する電位情報を生成する計算手段と、前記
    電位情報に基づいて微小反射ミラーごとに電圧を印加す
    る電圧印加手段とを有する、請求項28に記載の原子線
    ホログラフィによるパターン形成装置。
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