JP2825066B2 - パターン形成方法、物質波描画装置及び立体構造物製造方法 - Google Patents

パターン形成方法、物質波描画装置及び立体構造物製造方法

Info

Publication number
JP2825066B2
JP2825066B2 JP8704995A JP8704995A JP2825066B2 JP 2825066 B2 JP2825066 B2 JP 2825066B2 JP 8704995 A JP8704995 A JP 8704995A JP 8704995 A JP8704995 A JP 8704995A JP 2825066 B2 JP2825066 B2 JP 2825066B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hologram
pattern
wave
material wave
dry plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP8704995A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08286591A (ja
Inventor
祥子 眞子
淳一 藤田
幸徳 落合
真二 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
Nippon Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Electric Co Ltd filed Critical Nippon Electric Co Ltd
Priority to JP8704995A priority Critical patent/JP2825066B2/ja
Publication of JPH08286591A publication Critical patent/JPH08286591A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2825066B2 publication Critical patent/JP2825066B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパターン形成方法、物質
波描画装置及び立体構造物製造方法に係り、特に電子ビ
ーム、原子ビーム等の物質波を用いたリソグラフィによ
り微細パターンを形成するパターン形成方法、物質波描
画装置及び微細な立体構造物を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、大規模集積回路(LSI)等
の半導体デバイス製造におけるパターン形成には、光波
を光感光材料上に照射した後、現像処理を施すフォトリ
ソグラフィの方法が広く行われている。しかし、フォト
リソグラフィでは光照射波長によって加工精度に限界が
あるため、最近では、電子ビーム、イオンビームあるい
はX線をウェハ上に塗布した各々の荷電粒子に感光する
感光材料に照射した後現像処理を施すことでパターン形
成を行う、電子ビームリソグラフィ、イオンビームリソ
グラフィ、X線リソグラフィの方法が一般的になってき
ている。また、微細な立体構造物の製造には、電子ビー
ム、イオンビーム、レーザ等の放射線で励起され、分
解、堆積反応の起こるガスを用いたパターン形成方法に
よる方法等が報告されている。
【0003】一方、ホログラム乾板は、光波、電子線等
で製造されている(特開昭57−22277号、特開平
3−284786号各公報)。特に、光波で製造して白
色光で再生されるホログラムは、時計の文字盤(特開昭
62−19786号公報)や雑誌の表紙等への装飾目的
から磁気カードのセキュリティ対策(特開昭61−67
82号公報)として日常的に使用されるに至っている。
また、電子線で製造されたホログラムの使用方法として
は、電子線で観測できる物性値を電子線の波面で捉え、
電子線ホログラムを使用してその電子線波面を光波面に
変換して、実時間で観測する方法があり、電子線ホログ
ラムを撮影すると同時に光学的干渉顕微鏡をして再生す
る方法が知られている(特開平5−323859号公
報)。
【0004】また、ホログラム乾板を使用して立体構造
物を形成する方法としては、有機高分子膜を利用した方
法も従来より知られており、例えば電界制御複屈折モー
ドの液晶空間光変調器に記録したホログラムにレーザ光
を照射することにより、レーザ光を位相変調させ、これ
を未硬化の樹脂に照射して立体の断面像に硬化させる方
法が知られている(特開平4−267132号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】半導体デバイス製造に
おいてパターン形成はデバイス性能を決める主要な技術
の一つであり、今後の超微細加工技術としては電子ビー
ムリソグラフィ技術が主流になってきている。しかしな
がら、電子ビームリソグラフィにも電子ビームの直径に
よる加工精度限界があった。また、現状の電子ビームリ
ソグラフィ技術では、超LSI生産レベルのスループッ
トには至っていない。
【0006】また、従来より知られている電子ビーム描
画装置は、使用する電子線の形状により大別すると次の
2種類がある。一つは通常のレジスト分解能程度の大き
さまで加工できるポイントビームの電子ビーム描画装置
であり、もう一つは矩形成形ビームを用いる電子ビーム
描画装置である。
【0007】しかし、前者のポイントビームの電子ビー
ム描画装置は性能評価、研究用としての側面が強く、ス
ループットも非常に小さく、実際のデバイス製造装置に
はなり得ない。他方、後者の矩形成形ビームの電子ビー
ム描画装置は、一定強度の矩形に成形された電子線が数
種類の成形アパーチャで一括変換されて所望のパターン
形成を行うもので、ポイントビームに比べればスループ
ットは大きいが、成形アパーチャの大きさはせいぜい数
ミクロン角であるので、満足できるスループットにはな
っていない。
【0008】一方、電子ビーム等による反応性ガスを使
用した従来の微細立体構造物製造方法は、堆積速度が非
常に遅い、立体構造パターンの有効なマスクが無い等の
問題があった。また、前記したホログラム乾板を製造す
る際に電子線を使用する従来の方法では、ホログラム乾
板を電子ビームやイオンビームで干渉、結像させること
により、微細パターン形成に応用する例は報告されてい
なかった。また、ホログラム乾板を利用した立体構造物
製造においても、その立体構造物の微細性に主眼をおい
た方法の報告例はなかった。
【0009】本発明は以上の点に鑑みなされたもので、
電子ビームの直径により限定されていた加工精度限界を
向上し得ると共にスループットを向上し得るパターン形
成方法、物質波描画装置及び立体構造物製造方法を提供
することを目的とする。
【0010】また、本発明の他の目的は、マルチビーム
描画可能なパターン形成方法及び物質波描画装置を提供
することにある。
【0011】更に本発明の他の目的は、パターン形成を
大幅に高速化し得るパターン形成方法及び物質波描画装
置を提供することにある。
【0012】また更に本発明の他の目的は、製造の任意
性及び容易性を向上し得る立体構造物製造方法を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のパターン形成方
法及び物質波描画装置は上記の目的を達成するため、基
板上の第1の物質波に感光するレジストに第1の物質波
を照射して、又は第1の物質波で励起され、分解、堆積
反応の起こるガスを用いて製造されたホログラム乾板
に、第1の物質波と同一又は異なる第2の物質波を照射
して干渉させ、ホログラム乾板を透過した第2の物質波
を第2の物質波に感光する感光材料を塗布した試料上に
結像させることにより、試料上に微細パターンを形成す
るようにしたものである。
【0014】また、本発明のパターン形成方法及び物質
波描画装置は上記の目的を達成するため、ホログラム乾
板と第2の物質波の組合せを複数にして、一枚の試料上
に複数の結像を作ることによりパターンを形成するよう
にしたものである。
【0015】また、本発明のパターン形成方法では、ホ
ログラム乾板には所望の周期構造パターンの周期性の最
小基本パターンが形成されており、第2の物質波をホロ
グラム乾板に照射して得られた高次回折像を含めて試料
上に結像してパターンを形成することを特徴とする。
【0016】更に、本発明の立体構造物の製造方法で
は、基板上の第1の物質波に感光するレジストに第1の
物質波を照射して、又は第1の物質波で励起され、分
解、堆積反応の起こるガスを用いて製造されたホログラ
ム乾板に、第1の物質波と同一又は異なる第2の物質波
を照射して干渉させると共に、照射強度を所望の立体構
造物に応じて変化させ、ホログラム乾板を透過した第2
の物質波を物質波硬化材料に結像させて所望の立体構造
物を製造するものである。
【0017】
【作用】本発明者達は、電子ビーム及びイオンビームな
どの荷電粒子線や中性子線など(すなわち、物質波)で
製造したホログラム乾板を用いた物質波リソグラフィに
よるパターン形成方法が、前記問題点を解決する手段と
して有効であることを見出した。すなわち、ホログラム
乾板は光照射によっても製造できるが、本発明では、物
質波リソグラフィに利用するために、基板上の第1の物
質波に感光するレジストに第1の物質波を照射して、又
は第1の物質波で励起され、分解、堆積反応の起こるガ
スを用いてホログラム乾板を製造する。
【0018】そして、本発明では、このホログラム乾板
に第1の物質波と同一又は異なる第2の物質波を照射し
て干渉させ、ホログラム乾板を透過した第2の物質波を
第2の物質波に感光する感光材料を塗布した試料上に結
像させることにより、試料上に微細パターンを形成する
ようにしているため、物質波の干渉を利用して微細パタ
ーンが形成され、よって加工精度限界が従来の電子ビー
ムの直径よりも小さな物質波の干渉波長に向上できる。
【0019】また、本発明ではホログラム乾板を用いて
いるため、再生像がホログラム乾板上にある不純物やホ
ログラム乾板の欠損の影響を受けないというホログラム
の性質や、ホログラム乾板を複数に分割して、各々の分
割されたホログラム乾板を異なる物質波描画装置で再生
像を描画しても、分割しないホログラム乾板と同様の再
生像を形成できるというホログラムの性質を利用でき
る。
【0020】また、本発明では、ホログラム乾板と第2
の物質波の組合せを複数にして、一枚の試料上に複数の
結像を作ることによりパターンを形成するようにしてい
るため、最終的に形成しようとするパターンの各部分を
同時に形成することができる。
【0021】ここで、ホログラム乾板と第2の物質波の
組合せを複数にする方法としては、ホログラム乾板を多
数個製造し、物質波もその数だけ形成する方法、製造す
るホログラム乾板は一つであるが、それを複数に分割
し、物質波もその分割数だけ形成する方法、あるいは大
きなホログラム乾板を用い、複数の物質波の各々が照
射、干渉、再生する場所を任意の距離だけ離す方法など
がある。
【0022】また、本発明ではホログラム乾板により得
られる再生像として、一次再生像に対して周期的に再生
される高次再生像を利用することにより、ホログラム乾
板に周期パターンを形成しなくとも周期性の最小基本パ
ターンだけ形成するだけでよい。
【0023】更に、立体構造物を製造する本発明製造方
法では、本発明方法で製造したホログラム乾板を用いる
ことで、それに照射する照射波長を短波長化でき、ま
た、CGHを利用することで実在しないパターンのホロ
グラム乾板を計算で求めることが可能である。
【0024】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面と共に説
明する。図1は本発明になる物質波描画装置の第1実施
例の構成図を示す。電子銃1は例えば加速電圧100k
V、サーマルフィールドエミッタ(Thermal Field Emit
ter;TFE)方式の電子銃で、これより出射された電
子ビームはブランキング電極2を経て成形アパーチャ3
でビーム断面が所定形状に成形された後、コンデンサレ
ンズ4に入射される。コンデンサレンズ4を透過した電
子ビームは偏向器5で偏向された後、後述するようにし
て製造されたホログラム乾板6に照射されて電子線が干
渉される。
【0025】これにより得られた再生像は、縮小レンズ
7で縮小された後、動点非点補正8及び動点焦点補正コ
イル9を有する投影レンズ10を介して電子ビームに感
光するレジストが塗布されたシリコン性のウェハ11上
に結像される。これにより、従来の電子ビームの直径に
より限定されていた加工精度限界が電子線の干渉波長に
限定されることになり、電子ビームリソグラフィがナノ
メートルオーダの加工技術からオングストロームレベル
への加工技術へ発展させることができる。 更に、ホロ
グラム乾板6の再生像は、ホログラム乾板6上にある不
純物の影響を受けない、ホログラム乾板6の欠損に影響
を受けないという利点もあり、従来の種々のリソグラフ
ィで使用されてきたマスクに比較して、メンテナンスが
非常に容易であるという特徴がある。次に、本発明のパ
ターン形成方法の一実施例について説明する。図2
(A)は本発明のパターン形成方法の一実施例のフロー
チャート、図2(B)は図2(A)のホログラム乾板製
造方法の一実施例を説明するフローチャートである。図
2(A)に示すように、まず、図1に6で示したホログ
ラム乾板を製造し(ステップ21)、続いてそのホログ
ラム乾板に対して図1と共に説明したように電子線を照
射して潜像を生成し(ステップ22)、その後にレジス
トが塗布されたシリコン(Si)基板(図1のウェハ1
1)上に生成した潜像を結像する(ステップ23)。上
記のレジストが有機レジストのときには現像工程を経て
(ステップ24)、またそうでないときには上記の結像
により微細パターンが形成される。(ステップ25)。
【0026】次に、上記のステップ21におけるホログ
ラム乾板の製造方法の一実施例について説明する。ま
ず、コンピュータ・ジェネレーテッド・ホログラム(C
GH)により適当に2値化したホログラムパターンを計
算する(ステップ31)。このCGHは光学系の代わり
にコンピュータを用いて物体光と参照光の干渉による干
渉縞を計算し、その干渉縞に相当するものを基板上に形
成する方法で、例えば図3に示す如きホログラムパター
ンが計算により求められる。
【0027】続いて、電子ビーム描画装置の描画パター
ンに変換する(ステップ32)。例えば、加速電圧50
kV、TFE方式の電子銃を持つ電子ビーム描画装置の
命令パターンに変換する。次に、図4に示す如きSi基
板15上に窒化シリコン(SiN)膜16が形成され
たSiN/Si基板上に適当なポジティブタイプの電
子ビームレジストを塗布する(ステップ33)。このレ
ジストとしては、例えば日本ゼオン株式会社製のZEP
レジストがあり、例えば100nmの厚さに塗布され
る。なお、レジストには、解像度の高い無機レジスト、
例えば(Li,Al)F系レジストを使用してもよい。
【0028】その後、塗布したレジスト膜中の残った溶
剤を蒸発させ、レジストとSiN/Si基板との接着
性を強めるためにプリべーク(ソフトベーク)を行った
後(ステップ34)、例えば図1に示した電子ビーム描
画装置により電子ビーム露光を行う(ステップ35)。
そして、電子ビーム露光されたSiN/Si基板を現
像及びリンスし(ステップ36)、その後レジスト中に
残る現像液あるいはリンス液を除きレジストとSiN
/Si基板との接着性を強めるためにポストベークし
(ステップ37)、更にフレオンガス(CF)などの
エッチングガスによりSiN/Si基板のSiN
をエッチングし(ステップ38)、ホログラムパターン
を形成したホログラム乾板を得る(ステップ39)。
【0029】次に、ホログラム乾板の製造方法の他の実
施例について図5のフローチャートと共に説明する。同
図中、図4(B)と同一処理ステップには同一符号を付
し、その説明を省略する。本実施例は、分解、堆積反応
の起こるガスを用いたホログラム乾板の製造方法を示し
ており、ステップ32で電子ビーム描画装置の描画パタ
ーンに変換した後、SiNX/Si基板を設置した電子
ビーム描画装置の試料室にスチレンガスを流しながら、
電子ビーム露光を行う(ステップ61)。
【0030】しかる後に、電子線照射によりスチレンガ
スが分解して、基板上に所望パターンのカーボン堆積が
起こる(ステップ62)。その後、前記したステップ3
8及び39の処理が行われてホログラム乾板が得られ
る。
【0031】図6は本発明の物質波描画装置の第2実施
例の構成図を示す。本実施例は図1に示した物質波描画
装置の各部が3系統設けられたマルチビーム描画装置
で、電子銃1a、1b及び1cと、ブランキング電極2
a、2b及び2cと、成形アパーチャ3a、3b及び3
cと、コンデンサレンズ4a、4b及び4cと、偏向器
5a、5b及び5cと、ホログラム乾板6、縮小レンズ
7a、7b及び7cと、動点非点補正8a、8b及び8
cと、動点焦点補正コイル9a、9b及び9cと、投影
レンズ10a、10b及び10cと、ウェハ11とから
構成されている。
【0032】本実施例では、大きいホログラム乾板6を
用意し、3つの電子ビームでそれぞれ照射、干渉、再生
する場所を任意の距離だけ離して1枚のウェハ11上に
多数個の結像を作ることができ、これにより、パターン
形成の大幅な高速性を実現している。なお、ホログラム
乾板6を多数個製造し、電子ビームもその数だけ形成す
る方法、製造するホログラムは一つだがそれを複数個に
分割し、その数の電子ビームを照射する方法でもよい。
【0033】他の実施例として、所望の周期構造パター
ンの周期性の最小基本パターンのホログラムを計算し、
前記した方法でホログラム乾板6を製造した後、このホ
ログラム乾板に100kV、TFE方式の電子銃で電子
線を照射し、更にSi基板上の電子線感光材料に高次の
回折像まで再生し、周期構造パターンの形成を行う。
【0034】高次の回折像には一次再生像に対して周期
的に再生されるので、ホログラム乾板に周期パターンを
形成せずに周期構造パターン形成が製造できるため、周
期構造パターン製造において、高速性、簡便性を満たす
ことができる。
【0035】図7は上記の周期性を持つ微細パターンの
最小パターン例を、図8はこの微細パターンの最小パタ
ーンをCGHにより計算したホログラムパターンを示
す。このホログラムパターンを有するホログラム乾板
に、電子ビームを照射して電子線を干渉させ、得られた
再生像を電子ビームに感光するレジストを塗布したSi
基板上に結像し、得られたSi基板上の微細同期構造パ
ターンは図9に示す如くになる。
【0036】図10は本発明の物質波描画装置の第3実
施例の構成図を示す。同図中、図1と同一構成部分には
同一符号を付してある。図10の物質波描画装置は、三
極構造ガスイオン源41、ブランキング電極2、対物絞
り42、アイツェルレンズ43、X,Y偏向電極44、
ホログラム乾板6及びウェハ11よりなる。ホログラム
乾板6は第1実施例のホログラム乾板6と同一の方法で
製造したものである。
【0037】本実施例では、三極構造ガスイオン源41
からの例えば水素(H)あるいはヘリウム(He
ガスイオンビームは、ブランキング電極2、対物絞り4
2及びアインツェルレンズ43を介してX,Y偏向電極
44により偏向された後ホログラム乾板6に照射されて
干渉され、潜像を生成させる。この潜像は、感光材料を
塗布したSi基板であるウェハ11上に結像される。以
上のイオンビームリソグラフィにより、製造したホログ
ラムを用いた微細パターンが形成される。
【0038】図11は本発明の物質波描画装置の第4実
施例の構成図を示す。同図中、図1と同一構成部分には
同一符号を付し、その説明を省略する。図11におい
て、ホログラム乾板6は第1実施例のホログラム乾板6
と同一の方法で製造したものである。
【0039】本実施例は、中性ビームを用いたもので、
対向配置された凸面鏡53と凹面鏡54との間にレーザ
52を入力し、このレーザトラッピングにより減速され
た原子線源51からのナトリウム(Na)あるいはカル
シウム(Ca)の原子等の中性ビームをホログラム乾板
6に照射して、レーザ干渉により形成した光電場の干渉
パターン上にその原子等をウェハ11上に堆積させ、ウ
ェハ11上にNa、クロム(Cr)等の原子パターン、
あるいは分子パターンを形成する。
【0040】以上の方法で中性ビームリソグラフィによ
り、製造したホログラムを用いた微細パターンを形成し
た。本実施例では、レーザ干渉により形成した光電場の
干渉パターンを利用しているので、従来の電子ビームの
直径により限定されていた加工精度限界を向上できる。
【0041】次に、本発明の立体構造物製造の実施例に
ついて説明する。本発明の立体物製造方法は、適当なガ
スを充填させたチャンバ内に物質波を上記の方法で製造
したホログラム乾板に照射してガスを分解させ、基板上
に分解されたガスを堆積させることで立体像を製造する
もので、例えばまず、第1実施例と同一の方法で製造さ
れたホログラム乾板にアルゴンレーザを照射して干渉さ
せる。続いて、干渉光をW(CO)ガスを微量に流し
たチャンバ内のSi基板上で再生すると、W(CO)6
ガスが分解し、Wの堆積による微細立体構造がSi基板
上に形成される。
【0042】本実施例では、ゲート長は微細なまま体積
を増やしたT型ゲートの微細立体構造を製造した。従来
のT型ゲート製造は、二層レジストによる金属リフトオ
フの方法がとられていたが、本実施例ではT型ゲートの
三次元CGHを計算してそのホログラム乾板を製造し、
ホログラム乾板にレーザ光を照射することで金属立体構
造を直接製造できるため、プロセスが非常に簡便にな
る。
【0043】また、本実施例では、ビームを走査するこ
となく微細立体構造物を製造でき、また、CGHを利用
することで実在しないパターンのホログラム乾板を計算
で求めることが可能であるため、パターンの任意性、容
易性が向上する。製造の任意性、容易性が格段に向上す
る。
【0044】なお、荷電粒子線や中性子線で励起され、
分解、堆積反応の起こるガスを用いたパターン形成方法
により製造したホログラム乾板に、上記のレーザに代え
て電子ビームあるいはイオンビームを照射して干渉さ
せ、その照射強度を変化させる電子ビーム化学気相成長
(CVD;Chemical Vapor Deposition)法、あるいは
イオンビームCVD法による微細な立体構造を製造する
こともできる。
【0045】なお、ホログラムの干渉、再生にはコヒー
レントな波であればよく、電子線の加速電圧は何ボルト
でもよいため、前記の実施例では100kVの加速電圧
の電子銃を用いたが、本発明はこれに限定されるもので
はない。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
物質波の干渉を利用して微細パターンを形成するように
したため、加工精度限界が従来の電子ビームの直径より
も小さな物質波の干渉波長に向上でき、よって、従来の
電子ビームリソグラフィのナノメートルオーダの加工精
度からオングストロームオーダの加工精度へと加工精度
を大幅に向上できると共に、パターンをより微細に形成
できる。
【0047】また、本発明によれば、再生像がホログラ
ム乾板上にある不純物やホログラム乾板の欠損の影響を
受けないというホログラムの性質や、ホログラム乾板を
複数に分割して、各々の分割されたホログラム乾板を異
なる物質波描画装置で再生像を描画しても、分割しない
ホログラム乾板と同様の再生像を形成できるというホロ
グラムの性質を利用できるため、マスクを使用した従来
のパターン形成方法及び描画装置に比し、メンテナンス
が非常に容易にできると共に、ホログラム乾板製造やパ
ターン形成の両工程において大幅なスループットの向上
ができる。
【0048】また、本発明によれば、ホログラム乾板と
物質波の組合せを複数にして、一枚の試料上に複数の結
像を作ることにより、最終的に形成しようとするパター
ンの各部分を同時に形成するようにしたときには、パタ
ーン形成を大幅に高速化できる。
【0049】更に、本発明によれば、ホログラム乾板に
より得られる再生像として、一次再生像に対して周期的
に再生される高次再生像を利用することにより、ホログ
ラム乾板に周期パターンを形成しなくとも周期性の最小
基本パターンだけ形成するだけでよく、周期構造パター
ンを高速に、かつ、簡便に形成することができる。
【0050】更に、本発明立体構造物製造方法によれ
ば、前記した本発明方法で製造したホログラム乾板を用
いることで、それに照射する照射波長が短波長化されて
いるため、微細な立体構造物を製造でき、また、CGH
を利用することで実在しないパターンのホログラム乾板
を計算で求めることが可能であるため、パターンの任意
性、容易性を格段に向上でき、デバイス製造時のパター
ン修復プロセス等への展開を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の物質波描画装置の第1実施例の構成図
である。
【図2】本発明パターン形成方法の一実施例の概略フロ
ーチャートである。
【図3】CGHにより計算したホログラムパターンの一
例を示す図である。
【図4】本発明で用いる基板の一例を示す側面図であ
る。
【図5】本発明で用いるホログラム乾板の製造方法の他
の実施例のフローチャートである。
【図6】本発明の物質波描画装置の第2実施例の構成図
である。
【図7】周期性を持つ微細パターンの最小基本パターン
の一例を示す図である。
【図8】図7のパターンをCGHにより計算したホログ
ラムパターンを示す図である。
【図9】図8のホログラムパターンに電子線を照射、干
渉させて製造した微細周期構造パターンを示す図であ
る。
【図10】本発明の物質波描画装置の第3実施例の構成
図である。
【図11】本発明の物質波描画装置の第4実施例の構成
図である。
【符号の説明】
1、1a〜1c 電子銃 3、3a〜3c 成形アパーチャ 5、5a〜5c 偏向器 6 ホログラム乾板 7、7a〜7c 縮小レンズ 10、10a〜10c 投影レンズ 11 ウェハ 41 三極構造ガスイオン源 42 対物絞り 43 アインチェルレンズ 51 原子線源 52 レーザ 53 凸面鏡 54 凹面鏡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // H01L 21/30 H01L 21/30 B29K 105:24 (72)発明者 松井 真二 東京都港区芝5丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−45511(JP,A) Microelectronic E ngineering vol.27 (1995)S.Gray et.al.N on−conventional te chniques for optic al lithography pp. 205〜pp.211 電気学会誌 第114巻 第6号 1994 年 松井真二著 ナノメータ微細加工技 術の現状と展望 pp.361〜pp.366 応用物理 第65巻 第9号 1996年9 月10日発行 森永実 藤田淳一 松井真 二 清水富士夫著 原子線ホログラフィ ー pp.912〜pp.918 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03H 5/00 G03F 1/16 JICSTファイル(JOIS)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホログラムに物質波を照射し、該ホログ
    ラムを通過することにより干渉した該物質を基板上に結
    像させることにより、該基板上に微細パターンを形成す
    ることを特徴とするパターン形成方法。
  2. 【請求項2】 前記ホログラムに、物体光と参照光の干
    渉による干渉縞に相当するホログラムパターンが形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載のパターン形成
    方法。
  3. 【請求項3】 基板上の第1の物質波に感光するレジス
    トに該第1の物質波を照射して、又は該第1の物質波で
    励起され、分解、堆積反応の起こるガスを用いて製造さ
    れたホログラム乾板に、該第1の物質波と同一又は異な
    る第2の物質波を照射して干渉させ、該ホログラム乾板
    を透過した該第2の物質波を該第2の物質波に感光する
    感光材料を塗布した試料上に結像させることにより、該
    試料上に微細パターンを形成することを特徴とするパタ
    ーン形成方法。
  4. 【請求項4】 前記ホログラム乾板と前記第2の物質波
    の組合せを複数にして、一枚の前記試料上に複数の結像
    を作ることによりパターンを形成することを特徴とする
    請求項記載のパターン形成方法。
  5. 【請求項5】 前記ホログラムには所望の周期構造パタ
    ーンのなかで、周期性の最小基本パターンがホログラム
    に変換されて記録され、該物質波を該ホログラムに照射
    して得られる高次回折像を含めて該基板上に結像してパ
    ターンを形成することを特徴とする請求項1又は2記載
    のパターン形成方法。
  6. 【請求項6】 前記ホログラム乾板には所望の周期構造
    パターンの周期性の最小基本パターンが形成されてお
    り、前記第2の物質波を該ホログラム乾板に照射して得
    られた高次回折像を含めて前記試料上に結像してパター
    ンを形成することを特徴とする請求項又は記載のパ
    ターン形成方法。
  7. 【請求項7】 物質波を放出する光源(ソース)と、ホ
    ログラム基板と、所望の位置に結像させるための光学系
    を有することを特徴とする物質波描画装置。
  8. 【請求項8】 前記ホログラムに、物体光と参照光の干
    渉による干渉縞に相当するホログラムパターンが形成さ
    れていることを特徴とする請求項7記載 の物質波描画装
    置。
  9. 【請求項9】 物質波を放出する光源と、 基板上の該物質波と同一又は異なる他の物質波に感光す
    るレジストに該他の物質波を照射して、又は該他の物質
    波で励起され、分解、堆積反応の起こるガスを用いて製
    造されたホログラム乾板と、 前記光源より放出された前記物質波を所定形状に成形後
    前記ホログラム乾板に照射し、得られたホログラム再生
    像を該物質波に感光する感光材料を塗布した試料上の所
    望位置に結像させる光学系とを有することを特徴とする
    物質波描画装置。
  10. 【請求項10】 前記光源及び前記光学系はそれぞれ複
    数並列に設けられて前記ホログラム乾板と前記物質波の
    組合せを複数にし、一枚の前記試料上に該ホログラム乾
    板の複数のホログラム再生像を該一枚の試料上に結像さ
    せることを特徴とする請求項記載の物質波描画装置。
  11. 【請求項11】 前記光源は電子ビームを放出する電子
    銃であることを特徴とする請求項7乃至10のうちいず
    れか一項記載の物質波描画装置。
  12. 【請求項12】 前記光源はイオンビームを放出するガ
    スイオン源であることを特徴とする請求項7乃至10の
    うちいずれか一項記載の物質波描画装置。
  13. 【請求項13】 前記光源はレーザトラップにより減速
    された中性ビームを放出する中性ビーム発生源であるこ
    とを特徴とする請求項7乃至10のうちいずれか一項
    載の物質波描画装置。
  14. 【請求項14】 計算機により求められる立体構造物の
    ホログラム情報に基づき計算されるバイナリホログラム
    に、該立体構造物に対応した強度及び焦点位置に物質波
    を照射することにより、物質波再生像を基板位置に結像
    させ、立体構造物を形成することを特徴とする立体構造
    物の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記ホログラムに、物体光と参照光の
    干渉による干渉縞に相当するホログラムパターンが形成
    されていることを特徴とする請求項14記載の立体構造
    物の製造方法。
  16. 【請求項16】 基板上の第1の物質波に感光するレジ
    ストに該第1の物質波を照射して、又は該第1の物質波
    で励起され、分解、堆積反応の起こるガスを用いて製造
    されたホログラム乾板に、該第1の物質波と同一又は異
    なる第2の物質波を照射して干渉させると共に、該照射
    強度を所望の立体構造物に応じて変化させ、該ホログラ
    ム乾板を透過した該第2の物質波を物質波硬化材料に結
    像させて前記所望の立体構造物を製造することを特徴と
    する立体構造物の製造方法。
JP8704995A 1995-04-12 1995-04-12 パターン形成方法、物質波描画装置及び立体構造物製造方法 Expired - Fee Related JP2825066B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8704995A JP2825066B2 (ja) 1995-04-12 1995-04-12 パターン形成方法、物質波描画装置及び立体構造物製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8704995A JP2825066B2 (ja) 1995-04-12 1995-04-12 パターン形成方法、物質波描画装置及び立体構造物製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08286591A JPH08286591A (ja) 1996-11-01
JP2825066B2 true JP2825066B2 (ja) 1998-11-18

Family

ID=13904095

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8704995A Expired - Fee Related JP2825066B2 (ja) 1995-04-12 1995-04-12 パターン形成方法、物質波描画装置及び立体構造物製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2825066B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3177961B2 (ja) 1998-04-14 2001-06-18 日本電気株式会社 原子線ホログラフィによるパターン形成方法及び装置

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Microelectronic Engineering vol.27(1995)S.Gray et.al.Non−conventional techniques for optical lithography pp.205〜pp.211
応用物理 第65巻 第9号 1996年9月10日発行 森永実 藤田淳一 松井真二 清水富士夫著 原子線ホログラフィー pp.912〜pp.918
電気学会誌 第114巻 第6号 1994年 松井真二著 ナノメータ微細加工技術の現状と展望 pp.361〜pp.366

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08286591A (ja) 1996-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004031836A (ja) 電子ビーム露光の近接効果補正方法、露光方法、半導体装置の製造方法及び近接効果補正モジュール
Shaver et al. X-ray zone plates fabricated using electron-beam and x-ray lithography
JP5048801B2 (ja) 光学および干渉リソグラフィを統合して複雑なパターンを生成する方法および装置
JP3177961B2 (ja) 原子線ホログラフィによるパターン形成方法及び装置
Cheng et al. Extreme ultraviolet holographic lithography: Initial results
JP2825066B2 (ja) パターン形成方法、物質波描画装置及び立体構造物製造方法
KR100462055B1 (ko) 물질의 결정구조를 이용한 패턴 형성 방법 및 장치
JPH065664B2 (ja) 電子リソグラフイ−マスクの製造方法及びその装置
JP2830849B2 (ja) 原子線ホログラフィを用いる原子線パターン形成方法
US5838468A (en) Method and system for forming fine patterns using hologram
JPS58124230A (ja) 微細パタ−ン形成方法
Guo et al. Experimental and theoretical study of image bias in x‐ray lithography
JP2917936B2 (ja) 反射型ホログラムによるパターン形成方法
Vladimirsky et al. Fabrication of free-standing x-ray transmission gratings and zone plates
Khan Malek A review of microfabrication technologies: Application to X-ray optics
Jacobsen et al. Projection x‐ray lithography using computer‐generated holograms: A study of compatibility with proximity lithography
Isoyan et al. Progress in extreme ultraviolet interferometric lithography at the University of Wisconsin
Spector Diffractive optics for soft X-rays
Watts Advanced lithography
JP2009274348A (ja) モールド作製方法
JPS6157942A (ja) レジストパタ−ンの製法
KR101095367B1 (ko) 물질의 결정구조를 이용한 패턴 형성방법
JPS6128940A (ja) 微細パタ−ン形成法及びその装置
KR100491832B1 (ko) 중성입자빔 리소그라피
Vladimirsky et al. 60 Garden Street, Cambridge, Massachusetts 02138, USA Eberhard Spiller IBM TJ Watson Research Center, Box 218, Yorktown Heights, New York 10598, USA

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080911

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080911

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090911

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090911

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100911

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110911

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120911

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130911

Year of fee payment: 15

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees