JP2917904B2 - フィードフォワード増幅器 - Google Patents

フィードフォワード増幅器

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JP2917904B2
JP2917904B2 JP8092833A JP9283396A JP2917904B2 JP 2917904 B2 JP2917904 B2 JP 2917904B2 JP 8092833 A JP8092833 A JP 8092833A JP 9283396 A JP9283396 A JP 9283396A JP 2917904 B2 JP2917904 B2 JP 2917904B2
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Nippon Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフィードフォワード
増幅器に関し、特に高速で制御を行う必要があるフィー
ドフォワード増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のフィードフォワード増幅器として
は、例えば特開平5−90843号公報に記載されてい
るフィードフォワード干渉回路の発明がある。上記公報
に記載されている発明は、雑音等の干渉の影響を受けに
くく、かつ検出感度の高いパイロット検出を可能にする
ことを目的として、歪除去ループの手前にパイロット信
号を注入し、歪除去ループの後でパイロット信号の成分
が最小になるように自動制御を行っていた。
【0003】図12は、従来例におけるフィードフォワ
ード増幅器を示すブロック図であり、上記公報に記載さ
れているものである。入力端子123から入力された入
力信号は、電力分配器124に入力される。また、f1
からfn までのn通りの周波数を生成する周波数シンセ
サイザ142から出力された1つの低周波信号fi (i
=1,2,‥‥‥,n)によって、局部発振器143か
ら出力された搬送波を変調器144で振幅変調する。そ
の変調出力信号をバンドパスフィルタ145を通じてパ
イロット信号として取り出してパイロット注入回路13
6に注入し、電力分配器124で経路125,126に
二分配する。経路125は、可変減衰器129と可変移
相器130と増幅器131とを備える。経路126は、
遅延線路132と位相反転回路133とを備える。経路
125,126の出力信号を電力合成器128で合成す
る。その合成出力信号からパイロット信号をパイロット
抽出回路137で抽出して、出力端子127から出力す
る。また、抽出したパイロット信号を、バンドパスフィ
ルタ147を通して復調器148で局部発振器143の
出力信号によって同期復帰し、ローパスフィルタ149
で低周波信号fi を取り出す。得られた低周波信号fi
のレベルをレベル検出回路138で検出する。その検波
出力信号をパイロット信号の検出レベルとして、制御回
路139に供給する。制御回路139では、このパイロ
ット信号検出レベルが最小になるように、可変減衰器1
29および可変位相器130を制御する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のフィードフォワ
ード増幅器においては、経路125,126によって形
成される歪除去ループの自動制御を行う場合に、最適点
に収束するまでに時間がかかるという問題点がある。そ
の理由は、レベル検出回路138の検出レベルを最小値
にするために可変減衰器129と可変位相器130とを
制御するが、レベル検出回路138の出力信号を見ただ
けでは可変減衰器129の出力信号と可変位相器130
の出力信号とのうちのどちらがどの位ずれているのか分
からず、ニュートン法等を用いて可変減衰器129およ
び可変位相器130をある程度可変してレベル検出回路
138の出力信号を見るという動作を繰り返すことによ
って、最小点を探さなければならないからである。した
がって、可変減衰器129および可変位相器130のず
れ具合によって、検出レベルが最小値になるまでの時間
も異なる。
【0005】本発明の目的は、可変減衰器および可変位
相器のずれ具合によらず高速にレベル検出回路の出力信
号を最小値にすることが可能なフィードフォワード増幅
器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のフィードフォワ
ード増幅器は、歪除去ループにパイロット信号を供給し
て、パイロット信号の検出レベルを最小にする自動制御
を行うフィードフォワード増幅器であって、パイロット
信号を発生するパイロット信号発生手段(12)と、該
パイロット信号発生手段(12)の出力信号であるパイ
ロット信号を第1の信号と第2の信号とに二分配する第
1の分配手段(20)と、入力端子(1)から入力され
た入力信号を第3の信号と第4の信号とに二分配する第
2の分配手段(18)と、該第2の分配手段(18)に
よって分配された該第3の信号を入力して振幅および位
相を調整する第1のベクトル調整手段(2)と、該第1
の分配手段(20)によって分配された該第1の信号と
該第3の信号が該第1のベクトル調整手段(2)で振幅
および位相を調整された信号とを合成する第1の合成手
段(3)と、該第1の合成手段(3)の出力信号を増幅
する主増幅手段(4)と、該第1の分配手段(20)に
よって分配された該第2の信号を入力して位相を可変す
る移相手段(13)と、該第2の分配手段(18)によ
って分配された該第4の信号を遅延する第1の遅延手段
(8)と、該主増幅手段(4)の出力信号を第5の信号
と第6の信号とに二分配する第3の分配手段(21)
と、該第3の分配手段(21)によって分配された該第
5の信号を遅延する第2の遅延手段(5)と、該第3の
分配手段(21)によって分配された該第6の信号と該
第1の遅延手段(8)によって遅延された信号とを合成
する第2の合成手段(9)と、該第2の合成手段(9)
の出力信号を入力して振幅および位相を調整する第2の
ベクトル調整手段(10)と、該第2のベクトル調整手
段(10)の出力信号を増幅する補助増幅手段(11)
と、該第2の遅延手段(5)によって遅延された信号と
該補助増幅手段(11)の出力信号とを合成する第3の
合成手段(6)と、該第3の合成手段(6)の出力信号
を第7の信号と第8の信号とに二分配する第4の分配手
段(19)と、該第4の分配手段(19)によって分配
された該第7の信号と該移相手段(13)の出力信号と
を入力して乗算を行う乗算手段(14)と、該乗算手段
(14)の出力信号を入力して直流成分を取り出すレベ
ル検出手段(16)と、該レベル検出手段(16)の出
力信号を入力して該第1のベクトル調整手段(2)、該
第2のベクトル調整手段(10)および該移相手段(1
3)を制御する制御手段(17)と、該第4の分配手段
(19)によって分配された該第8の信号を出力する出
力端子(7)とを有する。
【0007】上記本発明のフィードフォワード増幅器
は、前記入力端子(1)から入力された前記入力信号
が、前記第2の分配手段(18)で前記第3の信号と前
記第4の信号とに二分配されて、該第4の信号が前記第
1の遅延手段(8)を経由して前記第2の合成手段
(9)に入力される経路を信号経路aとして、該第3の
信号が前記第1のベクトル調整手段(2)、前記第1の
合成手段(3)および前記主増幅手段(4)を経由して
前記第3の分配手段(21)によって二分配されて前記
第6の信号として該第2の合成手段(9)に入力される
経路を信号経路bとすると、該信号経路aと該信号経路
bとを同振幅かつ逆位相にして、該主増幅手段(4)の
歪成分を該第2の合成手段(9)の出力信号として抽出
する歪抽出ループと、該主増幅手段(4)の出力信号
が、前記第3の分配手段(21)で前記第5の信号と該
第6の信号とに二分配されて、該第5の信号が前記第2
の遅延手段(5)を経由して前記第3の合成手段(6)
に入力される経路を信号経路cとして、該第6の信号が
該第2の合成手段(9)に入力されて、該第2の合成手
段(9)で抽出された該主増幅手段(4)の該歪成分が
前記第2のベクトル調整手段(10)および前記補助増
幅手段(11)を経由して該第3の合成手段(6)に入
力される経路を信号経路dとすると、該信号経路cと該
信号経路dとを同振幅および逆位相にして、該歪抽出ル
ープで抽出された該主増幅手段(4)の該歪成分を該第
3の合成手段(6)で合成して相殺し、前記第4の分配
手段(19)で二分配されたうちの前記第8の信号を前
記出力端子(7)から無歪の出力信号として出力する歪
除去ループとを有する。
【0008】また、前記信号経路cと前記信号経路dと
を同振幅および逆位相にする際には、前記第2のベクト
ル調整手段(10)を前記制御手段(17)で制御し
て、前記第1の合成手段(3)に注入した前記第1の信
号が前記第4の分配手段(19)で最小値となるように
調整する。
【0009】このような構成とすることによって、パイ
ロット信号を検出するための検波方法として同期検波を
使用し、この際に、同期検波のための局部発振器の出力
信号の位相を可変制御して、位相の可変量に対するレベ
ル検出手段の検波出力信号の変化を調べることによっ
て、歪除去ループに残留したパイロット信号の振幅およ
び位相を知ることができる。したがって、歪除去ループ
に残留したパイロット信号がベクトル調整器の最適値か
らどれ位ずれているかを計算できるので、歪除去ループ
を高速に制御することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0011】図1は、本発明の一実施の形態におけるフ
ィードフォワード増幅器を示すブロック図である。
【0012】初めに、図1の構成を説明する。図1に示
したフィードフォワード増幅器は、パイロット信号を発
生するパイロット信号発生器12と、パイロット信号発
生器12の出力信号であるパイロット信号を二分配する
分配器20と、分配器20によって分配された信号の一
方を主増幅器4に注入するパイロット信号注入器3と、
分配器20によって分配された信号の他方の位相を可変
する移相器13と、入力端子1から入力された信号を二
分配する分配器18と、分配器18によって分配された
信号の一方の振幅および位相を調整してパイロット信号
注入器3に入力するベクトル調整器2と、分配器18に
よって分配された信号の他方を遅延する遅延器8と、パ
イロット信号注入器3の出力信号を増幅する主増幅器4
と、主増幅器4の出力信号を二分配する分配器21と、
分配器21によって分配された信号の一方を遅延する遅
延器5と、分配器21によって分配された信号の他方と
遅延器8によって遅延された信号とを合成する合成器9
と、合成器9の出力信号の振幅および位相を調整して補
助増幅器11に入力するベクトル調整器10と、ベクト
ル調整器10の出力信号を増幅する補助増幅器11と、
遅延器5によって遅延された信号と補助増幅器11の出
力信号とを合成する合成器6と、合成器6の出力信号の
一部を抽出する分配器19と、分配器19によって抽出
された出力信号の一部と移相器13の出力信号との乗算
を行う乗算器14と、乗算器14の出力信号の直流成分
を取り出すレベル検出器16と、レベル検出器16の出
力信号を入力してベクトル調整器2,10および移相器
13を制御する制御回路17とを有する。
【0013】入力端子1から入力された信号は、分配器
18で二分配されて、一方がベクトル調整器2で振幅お
よび位相を調整される。
【0014】また、パイロット信号発生器12で生成さ
れたパイロット信号は、分配器20で二分配された後
に、一方がパイロット信号注入器3によってベクトル調
整器2の出力信号に注入される。パイロット信号が注入
されたベクトル調整器2の出力信号は、主増幅器4で増
幅されて、分配器21によって二分配されて一方が合成
器9に入力される。
【0015】分配器18の他方の出力信号は、遅延器8
で遅延された後に合成器9に入力されて、分配器21の
一方の出力信号と合成される。分配器21の他方の出力
信号は、遅延器5で遅延された後に合成器6に入力され
る。
【0016】合成器9の出力信号は、ベクトル調整器1
0で振幅および位相を調整されて、補助増幅器11で増
幅される。補助増幅器11の出力信号は、合成器6に入
力されて、遅延器5で遅延された信号と合成される。歪
成分が相殺された合成器6の出力信号は分配器19で二
分配されて、一方は出力端子7から出力され、他方は乗
算器14に入力される。
【0017】分配器20の他方の出力信号は、移相器1
3で位相を調整された後に、乗算器14に入力されて分
配器19の出力信号と乗算される。乗算器14の出力信
号は、レベル検出器16によって直流成分が取り出され
て、制御回路17に入力される。
【0018】次に、図1の動作を説明する。入力端子1
から入力された信号は、分配器18で信号経路aと信号
経路bとに分配されて、合成器9で合成される。このと
き、信号経路aと信号経路bとを同振幅および逆位相に
することによって、合成器9の出力信号からは、主増幅
器4の歪成分のみが取り出される。ここで、信号経路a
と信号経路bとで構成されるループを歪抽出ループと呼
ぶ。
【0019】また、主増幅器4の出力信号は、分配器2
1で信号経路cと信号経路dとに分配されて、合成器6
で合成される。このとき、信号経路cと信号経路dとを
同振幅および逆位相にすることによって、合成器9で取
り出された主増幅器4の歪成分を合成器6で打ち消すこ
とができ、出力端子7から無歪の出力信号を得ることが
できる。ここで、信号経路cと信号経路dとで構成され
るループを歪除去ループと呼ぶ。
【0020】信号経路cと信号経路dとを同振幅および
逆位相にするためには、パイロット信号注入器3で注入
したパイロット信号が分配器19で最小になるように、
ベクトル調整器10を制御回路17で制御すれば良い。
【0021】図2は、図1における信号経路を示すベク
トル図であり、図2(a)は信号経路cを示すベクトル
図であり、図2(b)は信号経路dを示すベクトル図で
ある。図3は、歪除去ループが最適になる前の状態のパ
イロット信号を示すベクトル図であり、信号経路cおよ
び信号経路dも重ねて書いている。図4は、補助増幅器
の動作を止めた場合のレベル検出器の出力信号を示す図
である。図5は、補助増幅器を動作させた場合のレベル
検出器の出力信号を示す図である。図6は、図4および
図5の状態を示すベクトル図である。
【0022】図2においては、信号経路cと信号経路d
とによって構成される歪除去ループが最適である場合の
信号成分ベクトル50、信号経路cの歪成分ベクトル5
1、信号経路dの歪成分ベクトル54、信号経路cのパ
イロット信号成分ベクトル52および信号経路dのパイ
ロット信号成分ベクトル53を示している。このとき、
ベクトル52とベクトル53とは同振幅および逆位相で
あり、ベクトル51とベクトル54とは同振幅および逆
位相である。歪除去ループが最適である状態において
は、分配器19から抽出されるパイロット信号成分は0
である。ここで、電源投入直後のように、歪除去ループ
が最適になる前の状態を考える。
【0023】図3において、ベクトル52は、信号経路
cのパイロット信号成分であり、ベクトル53は、歪除
去ループが最適である場合の信号経路dのパイロット信
号成分である。電源投入直後等の歪除去ループが最適に
なる前においては、通常、信号経路dのパイロット信号
成分はベクトル55のように最適値であるベクトル53
からずれている。このため、分配器19から抽出される
パイロット信号成分は、ベクトル56のようになる。
【0024】図3の状態において、まず初めに補助増幅
器11の動作を止め、移相器13によって乗算器14に
入力する信号の位相を0゜から360゜まで可変する
と、レベル検出器16からは、図4に示すような出力信
号が得られる。ここでレベル検出器16の出力信号が最
大になるときの移相器13の移相量を移相量θ1とし
て、レベル検出器16の振幅を振幅A1とする。
【0025】次に、補助増幅器11を動作させて、同様
に移相器13によって乗算器14に入力する信号の位相
を0゜から360゜まで可変すると、レベル検出器16
からは、図5に示すような出力信号が得られる。ここで
レベル検出器16の出力信号が最大になるときの移相量
を移相量θ2として、レベル検出器16の振幅を振幅A
2とする。
【0026】以上の結果を図6に示す。振幅A1はベク
トル52の振幅成分を示し、振幅A2は合成ベクトル5
6の振幅成分を示す。また、移相量θ2と移相量θ1と
の差θ3は、ベクトル52と合成ベクトル56との移相
角を示す。これらのことから、信号経路cのパイロット
信号成分であるベクトル52と信号経路cおよびdの合
成ベクトル56とに余弦定理を使うことによって、歪除
去ループが最適になる前の信号経路dのベクトル55を
求めることができる。また、歪除去ループが最適である
場合の信号経路dのパイロット信号成分である最適ベク
トル53は、ベクトル52に対して同振幅および逆位相
であるので、容易に求めることができる。したがってベ
クトル53とベクトル55との振幅および位相の差を求
めることができるので、この差の分だけベクトル調整器
10を制御すれば、歪除去ループを最適にすることがで
きる。
【0027】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。
【0028】図7は、本発明のフィードフォワード増幅
器の一実施例を示すブロック図である。
【0029】図7の構成を説明する。入力端子1から入
力された信号は、3dBハイブリッド43で二分配され
て、一方が可変減衰器30および可変移相器31で振幅
および位相が可変される。
【0030】また、パイロット信号発生器12で発生さ
れたパイロット信号は、3dBハイブリッド36で二分
配された後に、方向性結合器37によって可変移相器3
1の出力信号に注入される。パイロット信号が注入され
た信号は、主増幅器4で増幅された後に、方向性結合器
38によって一部が取り出され、方向性結合器39の結
合端子に入力される。
【0031】3dBハイブリッド43の他方の出力信号
は、セミリジット同軸ケーブル33で遅延された後に、
方向性結合器39に入力されて、方向性結合器38の出
力信号と合成される。
【0032】方向性結合器38の残りの出力信号は、セ
ミリジット同軸ケーブル32で遅延された後に、方向性
結合器40に入力される。
【0033】方向性結合器39の出力信号は、可変減衰
器34および可変移相器35で振幅および位相が可変さ
れて、補助増幅器11で増幅される。補助増幅器11の
出力信号は、方向性結合器40の結合端子に入力され
て、セミリジット同軸ケーブル32で遅延された信号と
合成される。方向性結合器40の出力信号は、一部が方
向性結合器41で取り出されて、残りは出力端子7から
出力される。方向性結合器41で取り出された出力信号
は、乗算器44に入力される。
【0034】3dBハイブリッド36の他方の出力信号
は、可変移相器45で位相が可変された後に、乗算器4
4に入力され、方向性結合器41の出力信号と乗算され
る。乗算器44の出力信号は、ローパスフィルタ42に
よって直流成分が取り出されて、制御回路17に入力さ
れる。制御回路17は、可変減衰器30、可変移相器3
1、可変減衰器34、可変移相器35および可変移相器
45の制御を行う。
【0035】次に、図7の動作を説明する。入力端子1
から入力された信号は、3dBハイブリッド43で信号
経路aと信号経路bとに分配されて、方向性結合器39
で合成される。このとき、信号経路aと信号経路bとを
同振幅および逆位相にすることによって、方向性結合器
39の出力信号からは主増幅器4の歪成分のみが取り出
される。ここで、信号経路aと信号経路bとで構成され
るループを歪抽出ループと呼ぶ。
【0036】また、主増幅器4の出力信号は、方向性結
合器38で信号経路cと信号経路dとに分配されて、方
向性結合器40で合成される。このとき、信号経路cと
信号経路dとを同振幅および逆位相にすることによっ
て、方向性結合器39で取り出された主増幅器4の歪成
分を方向性結合器40で打ち消すことができ、出力端子
7から無歪の出力信号を得ることができる。ここで、信
号経路cと信号経路dとで構成されるループを歪除去ル
ープと呼ぶ。
【0037】信号経路cと信号経路dとを同振幅および
逆位相にするためには、方向性結合器37で注入したパ
イロット信号が方向性結合器41で最小になるように、
可変減衰器34、可変移相器35を制御回路17で制御
すれば良い。ここで、電源投入直後のように、歪除去ル
ープが最適になる前の状態を考えてみる。
【0038】図8は、歪除去ループが最適になる前の状
態のパイロット信号を示すベクトル図であり、信号経路
cおよび信号経路dも重ねて書いている。図9は、補助
増幅器の動作を止めた場合のローパスフィルタの出力信
号を示す図である。図10は、補助増幅器を動作させた
場合のローパスフィルタの出力信号を示す図である。図
11は、図9および図10の状態を示すベクトル図であ
る。
【0039】図8において、ベクトル52は信号経路c
のパイロット信号成分であり、ベクトル53は、歪除去
ループが最適である場合の信号経路dのパイロット信号
成分である。電源投入直後等の歪除去ループが最適にな
る前においては、通常、信号経路dのパイロット信号成
分は最適値からずれているので、方向性結合器41から
は信号経路cおよびdの合成ベクトル56が出力され
る。
【0040】図8の状態において、まず初めに補助増幅
器11の動作を止め、可変移相器45によって乗算器4
4に入力する信号の位相を0゜から360゜まで可変す
ると、ローパスフィルタ42からは、図9に示すような
出力信号が得られる。ここでローパスフィルタ42の出
力信号が最大になるときの可変移相器45の移相量を2
00゜として、ローパスフィルタ42の振幅を
【0041】
【外1】 (aは定数)とする。
【0042】次に、補助増幅器11を動作させて、同様
に可変移相器45によって乗算器44に入力する信号の
位相を0゜から360゜まで可変すると、ローパスフィ
ルタ42からは、図10に示すような出力信号が得られ
る。ここでローパスフィルタ42の出力信号が最大にな
るときの移相量を170゜として、ローパスフィルタ4
2の振幅を(2・a)とする。
【0043】以上の結果を図11に示す。これらのこと
から、信号経路cのベクトル52と信号経路cおよびd
の合成ベクトル56とに余弦定理を使うことによって、
信号経路dのベクトル55を求めると、次のようにな
る。
【0044】
【数1】 ここで、
【0045】
【数2】 A2=2・a (3) θ3=(200°−170°)=30° (4) であるので、A3=aとなる。
【0046】また、
【0047】
【数3】 であるので、θ4=60°となる。
【0048】また、信号経路dの最適ベクトル53は、
ベクトル52に対して同振幅および逆位相であるので、
次のようになる。
【0049】
【数4】 θ5=180°−(θ3+θ4)=90° (7) したがってベクトル53とベクトル55との振幅および
位相の差は以下のように求められる。
【0050】
【数5】 可変移相器35のずれ=90° (9) この位相差の分だけ可変減衰器34および可変移相器3
5を制御すれば、歪除去ループを最適にすることができ
る。
【0051】
【発明の効果】本発明の効果は、歪除去ループを高速に
制御することができるということである。これによっ
て、歪の発生を最小限に抑えることができる。
【0052】その理由は、パイロット信号を検出するた
めの検波方法として同期検波を使用し、この際に、同期
検波のための局部発振器の出力信号の位相を可変制御し
て、位相の可変量に対するレベル検出手段の検波出力信
号の変化を調べることによって、歪除去ループに残留し
たパイロット信号の振幅および位相を知ることができ
る。したがって、歪除去ループに残留したパイロット信
号の、ベクトル調整器の最適値からのずれ具合を計算す
ることができるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるフィードフォワ
ード増幅器を示すブロック図
【図2】図1における信号経路のベクトル図
【図3】歪除去ループが最適になる前の状態のパイロッ
ト信号を示すベクトル図
【図4】補助増幅器の動作を止めた場合のレベル検出器
の出力信号を示す図
【図5】補助増幅器を動作させた場合のレベル検出器の
出力信号を示す図
【図6】図4および図5の状態を示すベクトル図
【図7】本発明のフィードフォワード増幅器の一実施例
を示すブロック図
【図8】歪除去ループが最適になる前の状態のパイロッ
ト信号を示すベクトル図
【図9】補助増幅器の動作を止めた場合のローパスフィ
ルタの出力信号を示す図
【図10】補助増幅器を動作させた場合のローパスフィ
ルタの出力信号を示す図
【図11】図9および図10の状態を示すベクトル図
【図12】従来例におけるフィードフォワード増幅器を
示すブロック図
【符号の説明】
1 入力端子 2,10 ベクトル調整器 3 パイロット信号注入器 4 主増幅器 5,8 遅延器 6,9 合成器 7 出力端子 11 補助増幅器 12 パイロット信号発生器 13 移相器 14 乗算器 16 レベル検出器 17 制御回路 18,19,20,21 分配器 30,34 可変減衰器 31,35,45 可変移相器 32,33 セミリジット同軸ケーブル 36,43 3dBハイブリッド 37,38,39,40,41 方向性結合器 42 ローパスフィルタ 44 乗算器 50,51,52,53,54,55 ベクトル 56 合成ベクトル 123 入力端子 124 電力分配器 125,126 経路 127 出力端子 128 電力合成器 129 可変減衰器 130 可変移相器 131 増幅器 132 遅延線路 133 位相反転回路 136 パイロット注入回路 137 パイロット抽出回路 138 レベル検出回路 139 制御回路 141 パイロット信号発生器 142 周波数シンセサイザ 143 局部発振器 144 変調器 145,147 バンドパスフィルタ 146 パイロット信号検出器 148 復調器 149 ローパスフィルタ θ1,θ2 移相量 θ3 ベクトル52とベクトル56との位相差 θ4 ベクトル56とベクトル55との位相差 θ5 ベクトル55とベクトル53との位相差 a,b,c,d 信号経路 A1 ベクトル52の振幅 A2 ベクトル56の振幅 A3 ベクトル55の振幅 A4 ベクトル53の振幅

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歪除去ループにパイロット信号を供給し
    て、パイロット信号の検出レベルを最小にする自動制御
    を行うフィードフォワード増幅器において、 パイロット信号を発生するパイロット信号発生手段と、 該パイロット信号発生手段の出力信号であるパイロット
    信号を第1の信号と第2の信号とに二分配する第1の分
    配手段と、 入力端子から入力された入力信号を第3の信号と第4の
    信号とに二分配する第2の分配手段と、 該第2の分配手段によって分配された該第3の信号を入
    力して振幅および位相を調整する第1のベクトル調整手
    段と、 該第1の分配手段によって分配された該第1の信号と該
    第3の信号が該第1のベクトル調整手段で振幅および位
    相を調整された信号とを合成する第1の合成手段と、 該第1の合成手段の出力信号を増幅する主増幅手段と、 該第1の分配手段によって分配された該第2の信号を入
    力して位相を可変する移相手段と、 該第2の分配手段によって分配された該第4の信号を遅
    延する第1の遅延手段と、 該主増幅手段の出力信号を第5の信号と第6の信号とに
    二分配する第3の分配手段と、 該第3の分配手段によって分配された該第5の信号を遅
    延する第2の遅延手段と、 該第3の分配手段によって分配された該第6の信号と該
    第1の遅延手段によって遅延された信号とを合成する第
    2の合成手段と、 該第2の合成手段の出力信号を入力して振幅および位相
    を調整する第2のベクトル調整手段と、 該第2のベクトル調整手段の出力信号を増幅する補助増
    幅手段と、 該第2の遅延手段によって遅延された信号と該補助増幅
    手段の出力信号とを合成する第3の合成手段と、 該第3の合成手段の出力信号を第7の信号と第8の信号
    とに二分配する第4の分配手段と、 該第4の分配手段によって分配された該第7の信号と該
    移相手段の出力信号とを入力して乗算を行う乗算手段
    と、 該乗算手段の出力信号を入力して直流成分を取り出すレ
    ベル検出手段と、 該レベル検出手段の出力信号を入力して該第1のベクト
    ル調整手段、該第2のベクトル調整手段および該移相手
    段を制御する制御手段と、 該第4の分配手段によって分配された該第8の信号を出
    力する出力端子とを有することを特徴とする、フィード
    フォワード増幅器。
  2. 【請求項2】 前記入力端子から入力された前記入力信
    号が、前記第2の分配手段で前記第3の信号と前記第4
    の信号とに二分配されて、該第4の信号が前記第1の遅
    延手段を経由して前記第2の合成手段に入力される経路
    を信号経路aとして、該第3の信号が前記第1のベクト
    ル調整手段、前記第1の合成手段および前記主増幅手段
    を経由して前記第3の分配手段によって二分配されて前
    記第6の信号として該第2の合成手段に入力される経路
    を信号経路bとすると、 該信号経路aと該信号経路bとを同振幅かつ逆位相にし
    て、該主増幅手段の歪成分を該第2の合成手段の出力信
    号として抽出する歪抽出ループと、 該主増幅手段の出力信号が、前記第3の分配手段で前記
    第5の信号と該第6の信号とに二分配されて、該第5の
    信号が前記第2の遅延手段を経由して前記第3の合成手
    段に入力される経路を信号経路cとして、該第6の信号
    が該第2の合成手段に入力されて、該第2の合成手段で
    抽出された該主増幅手段の該歪成分が前記第2のベクト
    ル調整手段および前記補助増幅手段を経由して該第3の
    合成手段に入力される経路を信号経路dとすると、 該信号経路cと該信号経路dとを同振幅および逆位相に
    して、該歪抽出ループで抽出された該主増幅手段の該歪
    成分を該第3の合成手段で合成して相殺し、前記第4の
    分配手段で二分配されたうちの前記第8の信号を前記出
    力端子から無歪の出力信号として出力する歪除去ループ
    とを有する、請求項1に記載のフィードフォワード増幅
    器。
  3. 【請求項3】 前記信号経路cと前記信号経路dとを同
    振幅および逆位相にする際には、前記第2のベクトル調
    整手段を前記制御手段で制御して、前記第1の合成手段
    に注入した前記第1の信号が前記第4の分配手段で最小
    値となるように調整する、請求項2に記載のフィードフ
    ォワード増幅器。
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