JP2917620B2 - 画像濃度制御装置 - Google Patents

画像濃度制御装置

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JP2917620B2
JP2917620B2 JP3289705A JP28970591A JP2917620B2 JP 2917620 B2 JP2917620 B2 JP 2917620B2 JP 3289705 A JP3289705 A JP 3289705A JP 28970591 A JP28970591 A JP 28970591A JP 2917620 B2 JP2917620 B2 JP 2917620B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真プロセスを持
つ複写機の画像濃度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本出願人はすでに図7に示す電子写真プ
ロセスを持つ複写機において、出力画像濃度を目標画像
濃度に一致させることができる画像濃度制御装置を出願
した。(特願平2−202180号:特開平4−856
02号)以下図面を用いて、本出願人がすでに提案し
た、画像濃度制御装置を説明する。図7は本出願人がす
でに提案した画像濃度制御装置の制御対象である電子写
真プロセスを持つ複写機の斜視図である。図7におい
て、101は感光体、102は帯電器、103は露光ラ
ンプ、105は現像器、120は転写ベルト、121は
転写帯電器、106は複写原稿、107は第1の基準濃
度板(濃度=DIN H)、108は第2の基準濃度板(濃
度=DIN L、またDIN H>DIN Lとする。)、109B
は感光体101上の第1の基準濃度板に対する第1のト
ナー像(画像濃度=DIM H)、110Bは感光体101
上の第2の基準濃度板に対する第2のトナー像(画像濃
度=DIM L)、112Bは感光体101上に作成された
第1のトナー像109Bおよび第2のトナー像110B
の濃度を検出する濃度センサである。
【0003】画像濃度制御装置では、濃度センサ112
Bで検出した濃度と基準濃度からその濃度差を演算し、
あらかじめ設定しておいた複写機の定性的な関係式をも
とに、露光ランプ電圧u1、帯電器電圧 u2、現像バイ
アス電圧u3を調整することで、感光体101上のトナ
ー像109Bおよび110Bの各濃度を目標濃度に一致
させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、既に本
出願人が提案した画像濃度制御装置では、転写プロセス
での濃度変動を補償することができないという課題があ
った。すなわち、感光体上に作成されたトナー像の濃度
を検出しているため、その後の転写プロセスにおいて温
湿度変化や経時変化などによる濃度変動が起こってもこ
れを検出することが出来なかった。さらに検出しても、
転写帯電器電圧と転写後のトナー濃度の定性的な関係式
が得られていなかったため、転写帯電器電圧をどの様に
調整すればよいのか分からず、濃度を制御できない問題
を有していた。
【0005】したがって本発明の目的は、転写プロセス
での濃度変動も補償できる画像濃度制御方式を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は以下のような構成を備えたものである。即
ち、感光体を所定の帯電電圧に帯電させる帯電手段と、
原稿台上の原稿を所定の露光電圧で投影して前記感光体
に潜像を作成する露光手段と、前記潜像を所定の現像バ
イアス電圧に設定された現像剤によって可視像を作成す
る現像手段と、前記可視像を所定の転写電圧に設定され
た転写ベルト上に転写する転写手段、前記原稿台上の
基準濃度パッチを前記帯電、露光、現像、転写手段によ
り前記転写ベルト上に作成した像の出力濃度を検出する
濃度検出手段と、前記帯電電圧、露光電圧、現像バイア
ス電圧、転写電圧を変化させる複数の入力変化ベクトル
ΔUiを発生させる手段と、前記入力変化ベクトルΔUi
に複写機の定性モデルにもとづいた演算を行ない予測符
号データを出力する定性モデル演算手段と、前記濃度検
出手段の出力濃度と目標濃度との差の値の符号を検出す
る誤差符号検出手段と、前記誤差符号検出手段の出力
[e]及び前記予測符号データに基づいて、前記入力変
化ベクトルΔUiを選択する入力変化ベクトル選択回路
と、前記複写機の出力の値の変化を表す所定の符号を検
出する出力符号検出手段と、前記入力ベクトル選択回路
で選択された入力変化ベクトルを前記複写機の前記帯電
電圧、露光電圧、現像バイアス電圧、転写電圧に加算す
る入力ベクトル更新手段と、前記複写機の入力及び前記
出力符号検出手段の検出出力に基づいて前記定性モデル
を修正する定性モデル修正手段を具備することを特徴と
する画像濃度制御装置を提供するものである。また、本
発明は、以下のような構成を備えたものである。即ち、
感光体を所定の帯電電圧に帯電させる帯電手段と、原稿
台上の原稿を所定の露光電圧で投影して前記感光体に潜
像を作成する露光手段と、前記潜像を所定の現像バイア
ス電圧に設定された現像剤によって可視像を作成する現
像手段と、前記可視像を所定の転写電圧に設定された転
写ベルト上に転写する転写手段と、前記原稿台上の基準
濃度パッチを前記帯電、露光、現像、転写手段により前
記転写ベルト上に作成した像の出力濃度を検出する濃度
検出手段と、前記帯電電圧、露光電圧、現像バイアス電
圧、転写電圧を変化させる複数の入力変化ベクトルΔ
iを発生させる手段と、前記入力変化ベクトルΔUiに複
写機の定性モデルにもとづいた演算を行ない予測符号デ
ータを出力する定性モデル演算手段と、前記濃度検出手
段の出力濃度と目標濃度との差の値の符号を検出する誤
差符号検出手段と、前記誤差符号検出手段の出力[e]
及び前記予測符号データに基づいて、前記入力変化ベク
トルΔUiを選択する入力変化ベクトル選択回路と、前
記入力ベクトル選択回路で選択された入力変化ベクトル
を前記複写機の前記帯電電圧、露光電圧、現像バイアス
電圧、転写電圧に加算する入力ベクトル更新手段を具備
することを特徴とする画像濃度制御装置を提供するもの
である。 また、本発明は、以下のような構成を備えたも
のである。即ち、感光体を所定の帯電電圧に帯電させる
帯電手段と、原稿台上の原稿を所定の露光電圧で投影し
て前記感光体に潜像を作成する露光手段と、前記潜像を
所定の現像バイアス電圧に設定された現像剤によって可
視像を作成する現像手段と、前記可視像を所定の転写電
圧に設定された転写ベルト上に転写する転写手段と、前
記原稿台上の基準濃度パッチを前記帯電、露光、現像、
転写手段により前記転写ベルト上に作成した像の出力濃
度を検出する濃度検出手段と、前記帯電電圧、露光電
圧、現像バイアス電圧を変化させる複数の入力変化ベク
トルΔUiを発生させる手段と、前記入力変化ベクトル
ΔUiに複写機の定性モデルにもとづいた演算を行ない
予測符号データを出力する定性モデル演算手段と、前記
濃度検出手段の出力濃度と目標濃度との差の値の符号を
検出する誤差符号検出手段と、前記誤差符号検出手段の
出力[e]及び前記予測符号データに基づいて、前記入
力変化ベクトルΔUiを選択する入力変化ベクトル選択
回路と、前記複写機の出力の値の変化を表す所定の符号
を検出する出力符号検出手段と、前記入力ベクトル選択
回路で選択された入力変化ベクトルを前記複写機の前記
帯電電圧、露光電圧、現像バイアス電圧に加算する入力
ベクトル更新手段と、前記複写機の入力及び前記出力符
号検出手段の検出出力に基づいて前記定性モデルを修正
する定性モデル修正手段を具備することを特徴とする画
像濃度制御装置を提供するものである。
【0007】
【作用】本発明によれば、転写後のトナー濃度を転写ベ
ルト上で検出し、転写後の出力画像濃度を目標画像濃度
に一致させるように、転写プロセスを含めた複写機の定
性的な関係式をもとに、露光ランプ電圧、帯電器電圧、
現像バイアス電圧、転写帯電器電圧を調整しているた
め、転写プロセスでの濃度変動も補償することができ
る。
【0008】以下図面を用いて、本発明の第1の実施例
について説明する。図1は本発明の第1の実施例におけ
る電子写真プロセスを持つ複写機の斜視図である。図1
において、101は感光体、102は帯電手段としての
帯電器、103は露光手段としての露光ランプ、105
現像手段としての現像器、120は転写ベルト、12
1は転写手段としての転写帯電器、106は複写原稿、
107は第1の基準濃度板(濃度=DIN H)、108は
第2の基準濃度板(濃度=DIN L、またDIN H>DIN L
とする。)、109Bは感光体101上の第1の基準濃
度板に対する第1のトナー像(画像濃度=DIM H)、1
10Bは感光体101上の第2の基準濃度板に対する第
2のトナー像(画像濃度=DIM L)、109Aは転写ベ
ルト120上の第1の基準濃度板に対する第1のトナー
像(画像濃度=DOUT H)、110Aは転写ベルト12
0上の第2の基準濃度板に対する第2のトナー像(画像
濃度=DOUT L)、111は上述したそれぞれの要素か
ら構成される電子写真プロセスを持つ複写機、112A
濃度検出手段としての濃度センサである。
【0009】次に、このように構成された電子写真プロ
セスの動作について説明する。まず帯電器102に帯電
器電圧u2 を入力することによって、感光体101の表
面はu2 に応じた初期電位に帯電される。次に露光ラン
プ103は、露光ランプ電圧u1 に応じた光を、複写原
稿106および第1の基準濃度板107、第2の基準濃
度板108に照射する。この光は感光体101上に結像
され、露光前に一様であった感光体101の表面電位
は、それぞれの濃度に対応した光エネルギを受けて減衰
し、感光体上101上に電位分布による像を形成する。
さらに、現像バイアス電圧u3に設定された現像器10
5によって、感光体101の表面電位に応じたトナー量
が感光体101の表面に付着し、第1のトナー像109
Bおよび第2のトナー像110Bを形成する。さらに、
転写電圧u4に設定された転写帯電器121によって、
トナー像109Bおよび110Bが転写ベルト120に
転写されトナー像109Aおよび110Aを形成する。
【0010】以上で説明した動作における定量的な関係
は、次式によって表わされる。(例えば、電子写真学会
編,”電子写真技術の基礎と応用”,コロナ社を参照の
こと)
【0011】
【数1】
【0012】ここで、DINは入力濃度(DIN・HまたはD
IN・L)、DOUTは転写ベルト上の出力濃度(DOUT・Hまた
はDOUT・L)、DIMは感光体上の濃度(DIM・HまたはD
IM・L)、Eは入力濃度DINに対応する光エネルギー、V
は光エネルギーEによって減衰した感光体101上の表
面電位、p1は露光ランプ103の特性によって定まる
正のパラメータ、p2は感光体101の自然放電特性に
よって定まる正のパラメータ、p3は感光体101の感
度および光学系の透過率によって定まる正のパラメー
タ、p4は現像器105のトナー濃度や感光体101の
誘電率などによって定まる正のパラメータ、p5は転写
帯電器121および転写ベルト120の特性などによっ
て定まる正のパラメータである。
【0013】この時、(式1)〜(式4)によって決定
される、入力濃度DINと出力濃度D OUTの関係は、一般
に図2に示すような特性曲線となる。この特性曲線を簡
単に表現するために、次式で表わす2つの出力y1、y2
を考える。
【0014】
【数2】
【0015】すなわち、y1は図2の特性曲線の直線部
分における中点を、またy2は直線部分の傾きを表わし
ている。
【0016】再び図1に戻って、濃度センサ112Aは
転写ベルト上に形成された、第1のトナー像109Aお
よび第2のトナー像110Aのそれぞれの濃度DOUT・H
およびDOUT・Lを検出し、次に出力ベクトル演算回路1
13(後述する)は(式5)〜(式6)に基づいて、複
写機111の2つの出力である、中間濃度y1および濃
度勾配y2を演算する。(式1)〜(式6)を整理する
と、複写機111の入力ベクトルU=[u1,u2
3,u4Tと出力ベクトルY=[y1,y2Tの関係
を、次式を用いて表現することができる。
【0017】
【数3】
【0018】ここで、g1およびg2は正のパラメータp
1〜p5を含む関数である。もし、関数g1およびg2を正
確に求める事ができるならば、(式7A)、(式7B)
を解くことによって、出力ベクトルYが目標出力ベクト
ルYdと一致するための入力ベクトルUを求めることが
できる。ところが、g1およびg2に含まれるパラメータ
1〜p5は、既に述べたように複写機111の様々な特
性パラメータに依存し、かつ環境の温度・湿度によって
も変動するので、これらを正確に求めることは実際上き
わめて困難である。画像濃度制御の目的は、y1を目標
中間濃度y1_dに、y2を目標濃度勾配y2_dに一致させ
ることである。y1_dおよびy2_dはそれぞれ、(式7
C)、(式7D)で示すように、第1の基準濃度板10
7の濃度DIN・Hに対する目標濃度DT・Hと第2の基準濃
度板108の濃度DIN・Lに対する目標濃度DT・Lから求
めることができる。
【0019】
【数4】
【0020】図3は本発明の第1の実施例における画像
濃度制御装置のブロック図である。図3において、入力
変化ベクトルを定める入力変化ベクトル決定回路31
0、入力変化ベクトル決定回路310の出力に基づい
て、複写機に入力される入力ベクトルを更新する入力ベ
クトル更新回路311、出力ベクトル演算器113の出
力から出力の変化方向の符号 (一定の方向を正又は負
と定めておく)を検出する出力符号検出回路313、定
性モデル修正回路312及び誤差符号検出回路308を
有している。
【0021】入力変化ベクトル決定回路310は次に示
す回路を有している。 (1)入力変化ベクトルメモリ301:あらかじめ定め
られた81個の入力変化ベクトルΔU1,…,ΔU81
メモリされている。入力変化ベクトルΔUiの個数は34
=81個となり、”3”は各要素の符号の種類数、すな
わち”+”、”−”あるいは”0”の3個に相当し、ベ
キ数”4”は入力変化ベクトル△Uiの次数に相当す
る。入力変化ベクトルΔUiは4つのデータ(Δu1
2,Δu3,Δu4)を含んでおり、各データは正の値、
負の値、零のいずれかである。例えば(Δu1,0,0,-
Δu4)、(0,-Δu2,Δu3,0)となる。正の値はあ
らかじめ定められた方向への増加を表し、負の値は減少
を表している。零は変化のないことを表している。各デ
ータ(Δu1,Δu 2,Δu3,Δu4)は露光ランプ電圧
1、帯電器電圧u2、現像バイアス電圧u3、転写帯電
器電圧u4に加えられる微少電圧量であり、例えば0.
5vなどの微小な値が設定される。各データがすべて同
じ電圧値である必要はなく、互に異なる値が設定されて
もよい(例:0.5v,−0.7v,0.1v,−0.1
v)。 (2)スイッチ305A:入力変化ベクトルメモリ30
1のデータを符号ベクトル検出器302に入力するとき
閉にされる。 (3)符号ベクトル検出器302:入力ベクトルメモリ
301から入力される入力変化ベクトルΔUiに基づい
て、その各データの符号(+、−、0)を表す符号ベク
トル[ΔUi]を出力する。(以後[ ]に入れられた
文字はその文字が表すデータの符号“+”、“−”、あ
るいは“0”を示す。)例えば入力変化ベクトルΔUi
=(0,-Δu2,Δu3,Δu4)が入力されると、符号ベ
クトル[ΔUi]=(0,−,+,+)が出力される。 (4)定性モデル演算回路303:符号ベクトル検出器
302から出力される符号ベクトル[ΔUi]に基づい
て、出力ベクトル演算器113の出力y1、y2の符号
(出力の変化方向に対応する)を予測する演算回路を有
する。演算はあらかじめ設定された定性モデルに従って
行なわれ、結果の予測符号データ
【0022】
【数5】
【0023】が出力される。以後文字の上のハット
“^”はその文字が表すデータの予測データを表す。予
測符号データ(数5)の各要素は出力y1およびy2の変
化方向を示す符号を表しており、増加予測は“+”、減
少予測は“−”、変化なしは“0”、予測不可能は
“?”のいずれかのデータを有する。例えば、
【0024】
【数6】
【0025】のような値を持つ。 (5)スイッチ305B:定性モデル演算回路303の
出力データをメモリ304に入力するときに閉じられ
る。 (6)メモリ304:定性モデル演算回路303から出
力された予測符号データ(数5)はスイッチ305Bを
経てメモリ304にメモリされる。通常81個の予測符
号データ
【0026】
【数7】
【0027】がメモリされる。 (7)入力変化ベクトル選択回路309:メモリ304
からの予測符号データ(数7)と入力変化ベクトルΔU
iが入力され、そのすべての予測符号データ(数7)の
中からその符号が後に述べる誤差符号検出回路308か
ら入力される誤差の値の符号[e]と一致するそれぞれ
1個の予測符号データ
【0028】
【数8】
【0029】が選択され、定性モデル修正回路312に
印加される。この画像濃度制御装置はさらに次の回路を
備えている。誤差符号検出回路308は出力ベクトル演
算器113で演算された出力値Y=(y1,y2)と目標
値Y d=(yd_1,yd_2)との差を求める誤差演算回路
306を備え、演算結果の誤差eを符号検出回路307
に入力する。符号検出回路307においては、誤差eの
値の符号[e]を検出し、入力変化ベクトル選択回路3
09に入力する。符号[e]は“+”、“−”、“0”
のいずれか1つを表すデータを有している。すなわち符
号[e]は出力Yを目標出力Ydに近づけるために出力
Yを増加又は減少させるか、あるいは現在の値を保持す
べきかの情報を有している。
【0030】入力ベクトル更新回路311は入力変化ベ
クトル選択回路309から出力される入力変化ベクトル
ΔUjと現在の入力Uとを加算演算し、更新された新し
い入力Uを出力する。スイッチ316は上記の加算演算
中は開となる。
【0031】定性モデル修正回路312には露光ランプ
電圧u1、予測符号データ(数8)が入力される。また
出力符号検出回路313において、出力の変化方向を表
す符号変化ベクトル[△Y]が検出されるとスイッチ3
14が閉となり(図4のフローチャート図のステップ
1,2)、符号変化ベクトル[△Y]が定性モデル修正
回路312に入力される(ステップ3)。
【0032】定性モデル修正回路312において、符号
変化ベクトル[△Y]と予測符号データ(数8)が比較
され(ステップ4)、両者が等しくない場合はスイッチ
315が閉となり修正出力Qが定性モデル演算回路30
3に入力される(ステップ5,6)。
【0033】定性モデルについて以下に説明する。定性
的な関係は、(式8A)、(式8B)の関数g1、g2
1、u2、u3、u4で偏微分することで得られる。
【0034】関数g1、g2は、
【0035】
【数9】
【0036】より、偏微分後のそれぞれの式は、
【0037】
【数10】
【0038】となる。ここで、VHおよびVLは露光、帯
電プロセス後に感光体101上に作成される表面電位で
あり、それぞれ第1の基準濃度板107および第2の基
準濃度板108に対応する。(式9)は、偏微分した結
果が常に負であることから、入力u1を増加させると、
出力y1が減少するという定性的な関係を示しており、
入力u1の変化に対する、出力y1の変化の方向を予測す
ることができる。したがって(式9)〜(式16)式よ
り、出力の予測値
【0039】
【数11】
【0040】と入力[△U]=([△u1],[△
2],[△u3],[△u4])の関係が次式のように
得られる。
【0041】
【数12】
【0042】ここで、Qは(式13)の{}の中を0と
することで得られる値であり、(式19)式で示される
境界パラメータである。
【0043】
【数13】
【0044】(式17)〜(式18)をまとめると、表
1に示すようになる。
【0045】
【表1】
【0046】(表1)において、領域番号(1〜3)は
複写機に与えた入力U=(u1,u2,u3,u4)と境界
パラメータQの差の値の符号によって分けられる領域を
示すものである。その領域は、(式18)において、入
力値u1と境界パラメータQの差の値の符号から3通り
に分けられる。それぞれの領域において出力値y1、y2
を求めるための関数が異なる。
【0047】境界関数の値の符号は次にようにして得ら
れる。例えば、領域番号(1)において、境界関数符号
[u1-Q]はu1-Q>0であるのでその値の符号は
“+”である。同様にして、領域番号(2)において、
1-Q=0であるのでその値は“0”となる。
【0048】(表1)において、予測符号データ
【0049】
【数14】
【0050】は次のようにして求められる。例えば領域
番号(1)の場合には、符号ベクトル[△Ui]=
(+,0,−,−)に対して、予測符号データ(数5)
は(−,−)となる。
【0051】領域番号(2)の場合には、例えば符号ベ
クトル[△Ui]=(−,+,−,+)に対して、予測
符号データ(数5)は(+,+)になる。
【0052】
【数15】
【0053】また例えば、符号ベクトル[△Ui]=
(+,+,−,+)に対しては、予測符号データ(数
5)は確定した値が求まらない。
【0054】
【数16】
【0055】定性モデル修正回路312の出力は(式1
6)で示したように、露光ランプ103の特性によって
定まる正のパラメータp1、感光体101の自然放電特
性によって定まる正のパラメータp2、感光体101の
感度および光学系の透過率によって定まる正のパラメー
タp3によって定まる境界パラメータQを含んでいる。
これらのパラメータp1、p2、p3は測定の困難なデー
タであり、予測できない、従ってそれらを含んでいる境
界パラメータQを正確に予測することができず、(表
1)の予測が正しいとは限らない。この予測が正しくな
かった場合には、出力符号検出回路313により検出さ
れた実際の出力値の符号データ[Δy]と入力ベクトル
選択回路309から出力される予測符号データ(数8)
が一致しない。このような場合には定性モデル演算回路
303で用いられる定性モデルが適正でないと思われる
ので、定性モデルの境界パラメータQを変更する。
【0056】実際の数値を当てはめた修正操作の一例を
次に示す。複写機への入力がUi=(u1,u2,u3,u
4)=(65v,700v,400v,2000v)で
あり、Q=70v とすると、 [u1−Q]=[65−70]=[−5]=”−” であるから、(表1)の領域番号(3)が選択される。
【0057】このとき、入力変化ベクトルとして例えば
次のデータを入力するとする。 △Ui=(+△u1,0,+△u3)=(+0.5v,0
v,+0.5v,0v) この場合、予測符号データ(数14)は(表1)から次
のように計算される。
【0058】
【数17】
【0059】次に上記の入力変化ベクトルが与えられた
複写機がプロセス動作終了後の出力符号データ[ΔY]
が(−,−)になった場合には、領域番号の選択が間違
っていると予想される。そこで(表1)において、予測
符号データ(数8)が(−,−)になる領域番号をさが
す。その結果、適合する領域番号は(1)であることが
わかる。そこで、領域番号(1)の境界関数に適合する
ような境界パラメータQを求める。
【0060】 [u1−Q’]=[65−Q’]=”+”>0 上式が成立するためにはQ'の値を次のようにすればよ
い。
【0061】Q’=65−ε ここで、“ε”は正の実数である。
【0062】他方符号データ[ΔY]が“(−,+)”
の場合には、
【0063】
【数18】
【0064】であるので、予測符号データと符号データ
が一致する。したがって境界パラメータQの修正はしな
い。
【0065】露光ランプ電圧u1が境界パラメータQに
比べて非常に小さい場合、すなわち常に[u1−Q]
=”−”の領域しか存在しない場合は、境界パラメータ
の修正は行なわない。その結果定性モデル修正回路31
2、出力変化符号検出回路313及びスイッチ314,
315のない第2の実施例である図4の回路を用いるこ
とができる。
【0066】また、十分な精度は得られないが、簡易的
な方法として、転写電圧を調整せずに転写での濃度変動
を補償することも可能であり、その場合は第の実施例
である図6の回路となる。
【0067】
【発明の効果】以上、本発明によれば、転写ベルト上の
トナー濃度を濃度センサで検出し、定性モデル演算回路
303で設定した転写プロセスを含めた複写機の定性的
な関係式から、転写後の出力画像濃度を目標画像濃度に
近づけることが出来るように露光ランプ電圧、帯電器電
圧、現像バイアス電圧、転写帯電器電圧を調整している
ため、転写プロセスでの濃度変動も補償することができ
る。さらに、既に本出願人が提案した画像濃度制御装置
では、露光ランプ電圧、帯電器電圧、現像バイアス電圧
の3つのみを調整していたのに対し、転写帯電器電圧も
調整できるため、より広範囲な濃度制御ができる効果も
有する。例えば、露光ランプ電圧、帯電器電圧、現像バ
イアス電圧がそれぞれ限界値に達している状態で、それ
でも全体の出力濃度を制御する必要がある場合に、以前
では制御不可能となっていたものが、本発明では転写帯
電器電圧を調整することで対応が可能となる。また、本
発明によれば、転写ベルト上のトナー濃度を濃度センサ
で検出し、定性モデル演算回路303で設定した転写プ
ロセスを含めた複写機の定性的な関係式から、転写後の
出力画像濃度を目標画像濃度に近づけることが出来るよ
うに露光ランプ電圧、帯電器電圧、現像バイアス電圧を
調整しているため、転写プロセスでの濃度変動をより簡
易的に補償することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における電子写真プロセ
スを持つ複写機の斜視図。
【図2】本発明の第1の実施例における電子写真プロセ
スを持つ複写機の入力画像濃度と出力画像濃度の関係を
示した説明図。
【図3】本発明の第1の実施例における画像濃度制御装
置のブロック図。
【図4】本発明の第の実施例における画像濃度制御装
置のブロック図。
【図5】本発明の第1の実施例である画像濃度制御装置
における定性モデル修正回路と出力符号検出回路の動作
を示すフローチャート。
【図6】本発明の第の実施例における画像濃度制御装
置のブロック図。
【図7】既に本出願人が提案した第1の実施例における
電子写真プロセスを持つ複写機の斜視図。
【符号の説明】
101 感光体 102 帯電器 103 露光ランプ 105 現像器 106 複写原稿 107 第1の基準濃度板 108 第2の基準濃度板 109A、109B 第1の基準濃度板に対する第1の
トナー像 110A、110B 第2の基準濃度板に対する第2の
トナー像 112A 濃度センサ 120 転写ベルト 121 転写帯電器 111 複写機 308 誤差符号検出回路 310 入力変化ベクトル決定回路 311 入力ベクトル更新回路 312 定性モデル修正回路 313 出力符号検出回路 113 出力ベクトル演算器 314、315 スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 15/16 G03G 15/04 120 G05B 13/04 (56)参考文献 特開 平4−310979(JP,A) 特開 平4−186255(JP,A) 特開 平5−100513(JP,A) 特開 平3−89370(JP,A) 特開 平2−311860(JP,A) 特開 平1−288869(JP,A) 特開 平2−287582(JP,A) 特開 平1−270084(JP,A) 特開 昭63−43169(JP,A) 特開 平5−100532(JP,A) 特公 平8−33686(JP,B2) 特公 昭63−11665(JP,B2) 特公 昭63−14349(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 15/00 303 G03G 21/14 G03G 21/00 370 - 540

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光体を所定の帯電電圧に帯電させる帯電
    手段と、原稿台上の原稿を所定の露光電圧で投影して前
    記感光体に潜像を作成する露光手段と、前記潜像を所定
    の現像バイアス電圧に設定された現像剤によって可視像
    を作成する現像手段と、前記可視像を所定の転写電圧に
    設定された転写ベルト上に転写する転写手段、前記原
    稿台上の基準濃度パッチを前記帯電、露光、現像、転写
    手段により前記転写ベルト上に作成した像の出力濃度を
    検出する濃度検出手段と、前記帯電電圧、露光電圧、現
    像バイアス電圧、転写電圧を変化させる複数の入力変化
    ベクトルΔUiを発生させる手段と、前記入力変化ベク
    トルΔUiに複写機の定性モデルにもとづいた演算を行
    ない予測符号データを出力する定性モデル演算手段と、
    前記濃度検出手段の出力濃度と目標濃度との差の値の符
    号を検出する誤差符号検出手段と、前記誤差符号検出手
    段の出力[e]及び前記予測符号データに基づいて、前
    記入力変化ベクトルΔUiを選択する入力変化ベクトル
    選択回路と、前記複写機の出力の値の変化を表す所定の
    符号を検出する出力符号検出手段と、前記入力ベクトル
    選択回路で選択された入力変化ベクトルを前記複写機の
    前記帯電電圧、露光電圧、現像バイアス電圧、転写電圧
    に加算する入力ベクトル更新手段と、前記複写機の入力
    及び前記出力符号検出手段の検出出力に基づいて前記定
    性モデルを修正する定性モデル修正手段を具備するよう
    に構成し、上記一連の動作を繰り返すことで前記複写機
    の出力濃度を目標濃度に一致させる画像濃度制御装置。
  2. 【請求項2】感光体を所定の帯電電圧に帯電させる帯電
    手段と、原稿台上の原稿を所定の露光電圧で投影して前
    記感光体に潜像を作成する露光手段と、前記潜像を所定
    の現像バイアス電圧に設定された現像剤によって可視像
    を作成する現像手段と、前記可視像を所定の転写電圧に
    設定された転写ベルト上に転写する転写手段、前記原
    稿台上の基準濃度パッチを前記帯電、露光、現像、転写
    手段により前記転写ベルト上に作成した像の出力濃度を
    検出する濃度検出手段と、前記帯電電圧、露光電圧、現
    像バイアス電圧、転写電圧を変化させる複数の入力変化
    ベクトルΔUiを発生させる手段と、前記入力変化ベク
    トルΔUiに複写機の定性モデルにもとづいた演算を行
    ない予測符号データを出力する定性モデル演算手段と、
    前記濃度検出手段の出力濃度と目標濃度との差の値の符
    号を検出する誤差符号検出手段と、前記誤差符号検出手
    段の出力[e]及び前記予測符号データに基づいて、前
    記入力変化ベクトルΔUiを選択する入力変化ベクトル
    選択回路と、前記入力ベクトル選択回路で選択された入
    力変化ベクトルを前記複写機の前記帯電電圧、露光電
    圧、現像バイアス電圧、転写電圧に加算する入力ベクト
    ル更新手段を具備するように構成し、上記一連の動作を
    繰り返すことで前記複写機の出力濃度を目標濃度に一致
    させる画像濃度制御装置。
  3. 【請求項3】感光体を所定の帯電電圧に帯電させる帯電
    手段と、原稿台上の原稿を所定の露光電圧で投影して前
    記感光体に潜像を作成する露光手段と、前記潜像を所定
    の現像バイアス電圧に設定された現像剤によって可視像
    を作成する現像手段と、前記可視像を所定の転写電圧に
    設定された転写ベルト上に転写する転写手段、前記原
    稿台上の基準濃度パッチを前記帯電、露光、現像、転写
    手段により前記転写ベルト上に作成した像の出力濃度を
    検出する濃度検出手段と、前記帯電電圧、露光電圧、現
    像バイアス電圧を変化させる複数の入力変化ベクトルΔ
    iを発生させる手段と、前記入力変化ベクトルΔUi
    複写機の定性モデルにもとづいた演算を行ない予測符号
    データを出力する定性モデル演算手段と、前記濃度検出
    手段の出力濃度と目標濃度との差の値の符号を検出する
    誤差符号検出手段と、前記誤差符号検出手段の出力
    [e]及び前記予測符号データに基づいて、前記入力変
    化ベクトルΔUiを選択する入力変化ベクトル選択回路
    と、前記複写機の出力の値の変化を表す所定の符号を検
    出する出力符号検出手段と、前記入力ベクトル選択回路
    で選択された入力変化ベクトルを前記複写機の前記帯電
    電圧、露光電圧、現像バイアス電圧に加算する入力ベク
    トル更新手段と、前記複写機の入力及び前記出力符号検
    出手段の検出出力に基づいて前記定性モデルを修正する
    定性モデル修正手段を具備するように構成し、上記一連
    の動作を繰り返すことで前記複写機の出力濃度を目標濃
    度に一致させる画像濃度制御装置。
  4. 【請求項4】基準濃度パッチが高濃度と低濃度の2つで
    あることを特徴とする請求項1または2または3記載の
    画像濃度制御装置。
  5. 【請求項5】基準濃度パッチが非画像部にあることを特
    徴とする請求項1または2または3記載の画像濃度制御
    装置。
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