JP2917502B2 - 保険料決定装置 - Google Patents

保険料決定装置

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JP2917502B2 JP31373790A JP31373790A JP2917502B2 JP 2917502 B2 JP2917502 B2 JP 2917502B2 JP 31373790 A JP31373790 A JP 31373790A JP 31373790 A JP31373790 A JP 31373790A JP 2917502 B2 JP2917502 B2 JP 2917502B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (a)産業上の利用分野 この発明は、移動体(乗物)または保険客体に対する
リスクを評価して料率を決定する保険料決定装置に関す
る。
(b)従来の技術 移動体(乗物)に対するリスク評価は、従来、特開昭
60-85045,特開昭62-58181,特開昭63-32388などに示され
ているように、先行移動体や固定物体などに対する対物
距離を計測することによって評価情報を形成し、この評
価情報に基づいて警報信号の発生有無などを判断してい
る。
また、従来の保険料決定システムは書面による保険契
約をそのままオンライン化したもので、契約客体の静的
属性からリスクを評価して料率を決定している。
(c)発明が解決しようとする課題 上記公開公報に示されている技術は、対物距離を計測
するためにパルスレーダ方式を採用している。ところ
が、この方式は回路が複雑化することと、路上または内
水面で使用するときに多重反射伝搬路の影響により偽信
号が受信されその識別が極めて困難であるという問題が
ある。
また、従来の書面による保険契約を単にオンライン化
したシステムでは、保険契約客体の環境と行動がリスク
確率を支配しているにも係わらず、保険契約後の状態に
無関係な保険料が算出されるという問題がある。
例えば、書面による保険契約の一つである自動車賠償
責任保険では、常に安全運転を行っている運転者と時折
危険な運転を行う運転者とで、保険料に差がないのが普
通である。しかし、両者を同じ保険料にするのは不公平
であると考えられる。
この発明の目的は、保険客体のリスクに起因する状態
を検出することにより、保険料変動分を継続的に求めて
保険料を増減することのできる保険料決定装置を提供す
ることを目的とする。
(d)課題を解決するための手段 この発明の保険料決定装置は、リスク評価対象である
保健客体のリスクに寄与する状態を検出するリスク寄与
状態検出手段と、 その状態に基づいてリスクを評価するリスク評価手段
と、 前記リスクの評価値から保険客体に対する保険料変動
分を決定する保険料変動分決定手段と、 を備えてなることを特徴とする。
また、決定した保険料変動分に基づく金額を前払い金
に対して決済する手段、または、与信決済する手段を有
する。
上記リスク寄与状態検出手段は保険客体内部の状態を
検出する手段であり、或いは、保険客体の外部の状態を
検出する手段である。
また、上記リスク寄与状態検出手段およびリスク評価
手段はリアルタイムで動作することを特徴とし、保険料
変動分決定手段もさらにリアルタイムで動作することを
特徴とする。
また、上記リスク評価手段はファジィ推論によるリス
ク評価部を有することを特徴とする。
さらに、リスク寄与状態を検出手段としては、静水圧
センサおよび水温センサからなる外界センサと、ダイバ
ーの脈拍を検出する脈拍センサからなる内界センサとで
構成され、リスク評価手段および保険料変動分決定手段
はリアルタイムで動作することを特徴とする。
(e)作用 請求項(1)記載の保険料決定装置は、リスク評価対
象である保険客体のリスクに寄与する状態を検出し、そ
の状態に基づいてファジィ推論等によりリスクを評価す
る。そして、このリスク評価値より保険客体に対する保
険料の変動分を決定する。
これにより、時事または日々変動するリスク評価対象
の外界または内界の状態に応じて変化するリスク評価値
に相応した保険料を決めることができる。また、リスク
の評価にファジィ推論を使えば人間の経験的な評価に整
合したリスク評価値を得ることができる。
請求項(2)においては、前記決定した保険料変動分
に基づく金額を前払い金に対して決済する。例えばプリ
ペイドカードからの引落等が考えられる。この前払い金
に対する決済に代えて、クレジットカードを使用した与
信決済も可能である。
請求項(4),請求項(5)では、保険客体のリスク
に寄与する状態を検出する手段として、保険客体内部の
状態を検出したり、保険客体の外部の状態を検出したり
する。
請求項(6),,請求項(7)では、保険客体のリスク
に寄与する状態の検出やリスクの評価がリアルタイムで
行われたり、更に保険料変動分の決定もリアルタイムで
行われる。
また、請求項(8)ではリスク評価手段がファジィ推
論部を備える。リスク評価をファジィ推論で行うことに
より、人間の経験的知識が導入され、実際に則した総合
的なリスク評価値が求められる。
また、請求項(9)では保険客体のリスクに寄与する
状態を検出する手段として、静水圧センサおよび水温セ
ンサからなる外界センサと、ダイバーの脈拍を検出する
脈拍センサからなる内界センサとで構成し、リスク評価
と保険料変動分決定をリアルタイムで作動させる。つま
り、ダイバーの水中での作業中に水深やダイバー自身の
肉体的,精神的な状態に基づいてリスクを時事評価して
いき、その評価値に基づいて保険料の変動分を決定して
いく。
(f)実施例 第1図はこの発明の実施例の保険料決定システムの構
成図である。
リスク評価対象である保険客体のリスクに寄与する状
態を検出する手段として、外界センサ1および内界セン
サ2を使用する。外界センサ1は、保険客体のリスクに
寄与する外界の環境データを取得する。例として陸上の
乗物においては気温、宇宙の乗物においては宇宙船暴露
当量の計測手段がある。また、内界センサ2は保険客体
内部に存在するリスクに寄与するデータを取得する。例
として乗物においては乗物の物理的状態のまたは操縦者
の生理的または心理的状態の計測手段がある。
上記外界センサ1および内界センサ2の出力はファジ
ィ推論部3にファジィ入力値として与えられる。このフ
ァジィ推論部3は内界計測データおよび外界計測データ
を入力して曖昧な経験的知識を活用した推論により総合
的なリスクを求める。ファジィメモリ4は予めオフライ
ンでファジィ推論が実行された時のリスク評価値を記憶
する。料金計算部6はリスク評価値を時間積分演算して
保険料金(保険契約の特約に係属する変動性料金)を算
出する。時間積分を行うためにこの料金計算部6にはシ
ステム時計5が接続される。出力インターフェース7は
インターロック系を持つ前払金額消去手段や為替送金依
頼電文発行手段等を備える。金額ファイル部8は前払金
残高の記録されたメモリや送元側為替オンラインシステ
ムで構成される。
第2図は上記保険料決定システムを潜水用計器と組み
合わせた実施例を示す。図の10はダイバーの手首に巻か
れるウォッチ型の潜水用計器本体である。この計器本体
10は表示部11,12、静水圧センサ13、水温センサ14およ
び表示部切換スイッチ15を備える。表示部11は静水圧セ
ンサ13,水温センサ14,後述の脈拍センサの計測値やリス
ク評価値、料金,前払金残額等を表示する。表示部切換
スイッチ15はこれらの表示データを表示部11または12に
切換表示し、また各データの変化率の最大の値の自動表
示を行うモードを選択したりする。光通信結合部を兼用
する脈拍センサ16はダイバーの人差指先端部に取り付け
られる。このセンサは指先を流れる血流を検出する近赤
外光センサで構成される。また、計器本体10が前払金更
新モードに設定されている時には擬似指(図示せず)に
内蔵した光通信結合部との間でデータの転送を行う。第
1図の内界センサ2はこの脈拍センサ16に対応する。ま
た第1図の外界センサ1は静水圧センサ13,水温センサ1
4に対応している。また、ダイバーの足に取り付けられ
る足鰭17には電磁波を送信するためのアンテナ18が取り
付けられる。このアンテナ18は、計器本体10での推論出
力が緊急レベルの時、浮標あるいは支援艇の受信器に向
けて緊急信号を送信する。なお、アンテナ18に代えて超
音波発信子を設け超音波で緊急信号を送信することも可
能である。
第3図は上記保険料決定システムが組み合わされた潜
水用計器のブロック図である。
表示部11,12,静水圧センサ13,水温センサ14,脈拍セン
サ16,表示部切換スイッチ15,アンテナ18はそれぞれ論理
部21に接続される。この論理部21は例えばマイクロプロ
セッサユニットやA/D変換器内蔵のASICで構成すること
ができる。また、この論理部21にはROM19およびRAM20も
接続されている。第4図(A)〜(C)は、上記論理部
21の概略の動作を示すフローチャートである。
第4図(A),(B),(C)はタイマ割り込みによ
って一定時間毎に実行される。まず、第4図(A)に示
す動作が実行されると、最初に静水圧センサ13の読取り
が行われる(n1)。そして、この静水圧の値が一定以上
であれば、つまり水深が一定以上の大きさであればイン
ターロックAをアンロック状態にして(n3)、ファジィ
推論によるリスク評価値を読み出せるようにする。な
お、インターロックAがロック状態であると、後述の前
払い金更新モードとなる。
n4では、水温データを読取りn5で脈拍データを読取り
n1,n4,n5で読み取ったデータをファジィ入力値としてフ
ァジィ推論を行う。なお、実際にはオフラインでROM19
上にファジィROMが形成されているために、これらのデ
ータに対応したアドレスに記憶されているリスク評価値
を読み取る(n7)。なお、ここでROMに記憶されている
リスク評価値はタイマにセットする値である。この値が
小さいほどリスクが大きい。ROMから読み出されたリス
ク評価値が“NUL"であれば現在の状況では保険料を増減
する程度のリスクがないと判定し、n11に進んでインタ
ーロックBをロック状態におく。インターロックBはア
ンロック状態において前払金額の消却を行うモードを設
定する。n8で、ROMから読み出されたデータが“NUL"で
なければインターロックBをアンロック状態にし(n
9)、更にそのROMの内容をタイマにセットする(n1
0)。一方、上記n2で静水圧センサ13の検出データが一
定値d0未満であればn12に進む。ここではインターロッ
クAをロック状態にし、前払金の更新モードを設定す
る。
次に第4図(B)の動作について説明する。
n20,n21においてインターロックA,Bの状態を判定し、
両方が共にアンロック状態であれば、前払金から単位料
金分の消去を行うモードとなり、n22以下に進む。ま
ず、n22では第4図のn10でセットされたタイマがカウン
トアップしたかどうかの判定を行う。カウントアップし
ていなければこのフローを抜ける。カウントアップして
いればn23に進みカウンタを一つ進める。なお、タイマ
がカウントアップしたかどうかは、タイマカウントアッ
プと呼ばれるフラグの状態から判定する。このフラグが
セットしていればタイマがカウントアップ状態にある。
上記n23でカウンタを一つ進めた後は、このフラグをリ
セットして再びタイマがカウントアップするのを待つ。
タイマはカウントアップすると再び0からカウントを開
始する。上記カウンタの内容をn25で判定し、このカウ
ンタが“FUL"になればn26に進んで前払金から単位料金
の消去処理を行う。なお、論理部21には予め地上で支払
われた前払金が記憶されており、この前払金から単位料
金の消去処理が行われる。
第4図(C)は前払金の更新モードの動作を示してい
る。
n30でインターロックAがロック状態がどうかの判定
を行う。このインターロックAがロック状態であれば前
払金の更新モードである。この時には、まず光通信結合
部を兼用する脈拍センサ16からデータを読み取る。この
時、脈拍センサ16には擬似指が内蔵され、潜水用計器本
体10に対して、払い込まれた前払金に対応するデータが
入力される(n32)。また、図示はしていないが前払金
の入力に際して暗証コードの確認も行っているためにn3
3でこの確認を行う。暗証コードが一致した場合にのみn
34以下に進む。n34では更新モードを“1"に設定し、n35
で前払金の更新処理を行う。続いて更新モードを“0"に
設定し(n36)、脈拍センサ16を脈拍データを検出でき
る状態に設定する(n37)。
なお、n7でROM19から読み出されたデータのリスク評
価値が非常に高い場合にはアンテナ18を駆動して支援艇
受信器または浮標に対して緊急信号を送信する。
以上の動作によって、この潜水用計器では時々刻々変
化するリスクを評価しながらその評価値に応じて保険料
を決定し、保険料変動分の決済を前払金に対して行うこ
とができる。
なお、決済を前払金に対して行うのではなく、クレジ
ットカードを使用して与信決済とすることもできる。さ
らに、為替送金依頼電文を作成して送信することも出来
る。また、実施例では外界センサと内界センサを共に使
用したが、この何れか一方であってもよい。また、外界
センサおよび内界センサによるリスクに寄与する状態の
検出やファジィ推論によるリスク評価値の演算をリアル
タイムで行うようにしたが、リスク評価値を後に求める
こともでき、またその求めたリスク評価値から保険料変
動分を後で計算することも可能である。更にこの実施例
ではリスク評価値を求める手段にファジィ推論を使用し
たが、必ずしもファジィ推論によらなくてもよく、予め
決めた通常の保険用テーブルを使用することも可能であ
る。
次にこの発明の他の実施例について説明する。第5図
は乗物(自動車)に搭載されたリスク評価装置に保険料
決定システムを組み合わせた装置の構成図である。
図において30はドップラーレーダー本体であり、極超
短波の電波または10kHz帯のFO波を用いて対物相対速度
を検出する。超音波を使用する場合には水路を伝播経路
とすることができる。
このドップラー本体30は送信部31、ふく射および結合
部32、受信部33を備える。送信部31は、出力が安定化さ
れた発振器を含んでいる。ふく射および結合部32は例え
ば極超短波を使用する場合送受共用の指向性アンテナと
導波管型結合器で構成され、空中超音波を使用する場合
には反射器付き環状圧電セラミック素子で構成され、水
中超音波を使用する場合には整合機付きランジュバン型
圧電セラミック素子で構成され、それぞれに3巻線変成
器が組み合わされる。また、受信部33は、ふく射および
結合部32を介して漏えいする微弱な送信波成分34を局部
発振周波数としてホモダイン検波を行い、ドップラー成
分を分離する。この送信波成分34は伝播媒体中を監視対
象物に向けて複写される信号f00である。また、受信波3
5は監視対象物で反射し、ドップラー周波数の偏移を受
けた信号、即ちf00+f0およびf00+fxである。第6図は
送信波と受信波のスペクトルを示している。
前記ドップラーレーダ本体30からは検波出力として得
られたドップラー成分36、すなわちf0およびfxが出力さ
れる。f0は不動構造物からの反射で自車(艇)の対地速
度に相当し、fxは前方の移動体からの反射に相当する。
この信号は信号前処理ユニット37に入力する。このユニ
ット37はドップラーレーダの出力から移動体の速度の成
分を分離し、速度信号とレベル信号(反射波の強度に相
当)を得る。この処理のために信号前処理ユニット37に
対しては、速度検出器38からの出力が導かれている。こ
の速度検出器は自己の対地速度を計測する。例えば自動
車の場合は車軸に係合するエンコーダで構成され、船の
場合には流速補正された曳航ログで構成される。この速
度検出器38の出力V0は、上記信号前処理ユニット37に導
かれるとともに、システム起動制御部39にも導かれてい
る。このシステム起動制御部は、自己の速度V0が整定値
を超えた時にシステムを作動状態にする制御を行う。な
お、これに代えて移動体が関門通過時に地上からの信号
を受けてシステムを作動状態にするようにしてもよい。
前記信号前処理ユニット37で得られた速度信号40
(Px)と反射波の強度に相当する差信号41(Ex)とはリ
スク評価ユニット42に出力される。このリスク評価ユニ
ット42は、これらの情報とともに、自車(艇)の状態信
号からファジィ推論を含む信号処理過程により操縦中の
リスクの度合をリアルタイム評価する。自車(艇)の状
態信号は、上記速度検出器38からの自己の対地角度をV0
とともに、主機関回転数検出器43で検出される回転数を
含む。さらに、この実施例では、操縦操作検出部44の検
出データもファジィ入力値とする。操縦操作検出部44
は、例えば操舵機構の整定値以上の偏移等、明らかに意
識的な操作を検出する。
前記リスク評価ユニット42の出力は警告器45と金額フ
ァイル部46に出力される。警告器45はリスク評価ユニッ
ト42の作動により音響,音声,振動その他のリスクの存
在を警告する。金額ファイル部46は前払金残高が記録さ
れたメモリを有する。この金額ファイル部46は、リスク
評価ユニット42から出力されたリスク評価値に対応する
保険料変動分を前払金残高から消却していく。なお、こ
の金額ファイル部46を送元側為替オンラインシステムで
構成することも可能である。また、データ通信端末を設
けることによりクレジット処理を行うことも可能であ
る。
上記の構成において、リスク評価対象である移動体ま
たはその操縦者のリスクに寄与する状態は、ドップラー
レーダー本体30、速度検出器38、主機関回転数検出器43
および操縦操作検出部44でそれぞれ検出される。リスク
評価ユニット42はこれらのリスク寄与状態を表す信号を
ファジィ入力値としてファジィ推論を行いリスク評価を
連続的に行っていく。そしてその評価値がある一定値を
超えた場合に警告器45で操縦者に対して警告を行う。こ
のような構成により、対物距離の絶対値を計測しなくて
も人間の経験的な評価に整合したリスクを評価すること
ができるために、偽信号によって誤ったリスク評価が行
われたりすることがない。なお、ファジィ推論の入力値
としては、移動体の移動状態の移動状態のみを使用して
もよい。この実施例では、それに加えて移動体の操縦操
作密度の評価値をファジィ入力として加えているため
に、よりファジィ推論の結果が適正なものとなる。更
に、この実施例では、リスク評価を行うだけでなく保険
料決定システムを組み合わせているが、このようにする
ことで旅行中に時々刻々と変化するリスク評価を保険料
に反映させることができるようになる。
第7図以下は上記第5図に示すシステムの要部の詳細
な構成図等を示す。
第7図は信号前処理ユニット37の具体的な構成図であ
る。
50は平衡変調器であり、例えばリング変調器で構成さ
れる。(f0,fx)とfv0の信号波の積値を出力する。第8
図はこの信号処理部における各信号のスペクトルを示
す。図において、fxは前方の移動体によるドップラー成
分を示す。f0は不動の構造物によるドップラー成分を示
す。また、fv0+fxはfxの上側帯波である。この信号はf
v0の区分範囲に応じたチャンネルの帯域通過ろ波器によ
り阻止される。f0−fv0は擬似搬送波との差による下側
帯波である。この信号は、理想的な計測条件で車輪の滑
走,空転がなければ発生しない。なお、この信号を利用
することにより位相比較によって車輪の滑走,空転の検
出を行うことができる。
51は可変周波数発振器である。この可変周波数発振器
51は自己の対地速度V0を表すアナロク信号を入力として
線型関係の周波数を出力する。例えば、可変容量ダイオ
ードを有するLC発振器で構成される。また、自己の対地
速度を表す信号がパルスレートであるアナログ信号の時
にはこの可変周波数発振器51を周波数ていばい器で構成
することができる。この可変周波数発振器51で形成され
た周波数は平衡変調器50に導かれる。
前記平衡変調器50の出力は、可変帯域通過フィルタ52
に出力され、ここでフィルタ処理が行われる。このフィ
ルタ52は、例えばスイッチドキャパシタフィルタで構成
することができる。fv0−fxをfv0+fx,fv0−f0,fv0
f0から分離して出力する。このフィルタは、PLL検波器
で構成することも可能である。53はチャンネル選択部で
あり、対地速度V0の値の領域に応じて可変帯域通過フィ
ルタ52の通過帯域を離散的に選択する。54はAM検波器で
ある。ここではfv0−fx信号波の振幅成分、即ち前方の
移動体からの反射波の強さを表すアナログ信号を検出
し、Pxとしてリスク評価ユニット42に出力する。また55
はFM検波器であり、ここでfv0−fx、即ち前方の移動体
の対地速度を表すアナログ信号をE(fv0−fx)として
出力する。作動増幅器56は、この信号と自己の対地速度
を表すアナログ信号V0を受けて、前方の移動体との相対
速度を表すアナログ信号E(X)を復元してリスク評価
ユニット42に出力する。
第9図はリスク評価ユニット42の具体的な構成図であ
る。60は積分器である。この積分器60は移動体の相対速
度を表す信号E(X)を積分して相対速度から接近した
距離を算出する。初期化部61は反射波レベルを信号Px
で監視して、その反射波レベルが整定値以下の時にリセ
ット信号を発生して積分器60をリセットする。62は第1
のファジィ推論部である。この第1のファジィ推論部で
はMIN−MAX出力を平滑化した後に非ファジィ化する機能
を有する。
もう一つの積分器63は、操縦操作検出部44からの出力
をイベント信号として予め定義されているインパルス波
形を積分し、平滑した後にその平滑値から操作頻度指標
を求める。この値はリスク評価のためのファジィ入力値
として第2のファジィ推論部64に出力される。また、こ
の第2のファジィ推論部64には、更に対地速度信号V0
主機関回転数がファジィ入力値として導かれる。結局、
この第2のファジィ推論部64は自己の内部状態に関する
リスク評価値を推論する。また、第1のファジィ推論部
62は前方の移動体に関するリスク評価値を推論する。
上記第1のファジィ推論部62と第2のファジィ推論部
64の出力は第3のファジィ推論部65にファジィ入力値と
して導かれる。そしてこの第3のファジィ推論部65で総
合判定されたリスク評価値は出力制御部66に出力され、
ここで推論出力のレベルと保持時間のレベルに応じて出
力を警報器45と金額ファイル部46に配信される。
第10図(A)〜(E)はファジィ推論部62,64,65のそ
れぞれの言語値メンバシップ関数を示している。同図
(A)は第1のファジィ推論部62の入力関数を示す。同
図(B)は第1のファジィ推論部62の出力関数および第
3のファジィ推論部65の第1の入力関数を示す。この関
数を使用することで前方の移動体に関するリスク評価値
を得る。同図(C)は第2のファジィ推論部64の入力関
数を示す。同図(D)は第2のファジィ推論部64の出力
関数および第3のファジィ推論部65の第2の入力関数を
示す。この関数で自己の内部状態に関するリスク評価値
を得る。同図(E)は第3のファジィ推論部65の出力関
数を示す。この関数で最終的に総合判定によるリスク評
価値を得る。
第11図(A)〜(C)は各ファジィ推論部のルールを
示している。図において*は後件部が存在しないことを
表す。
以上の構成によって、この実施例ではパルスレーダー
方式を使用しなくても、経験的な評価を加えた認識経路
によりリスク評価を行うことができ、その評価値が一定
以上の時に操縦者に対して警報を発することができる。
また、保険料決定システムと組み合わされているため
に、時々刻々と変化するリスクに応じた保険料変動分を
その都度消却して決済していくことが可能である。した
がって、従来の損害保険事務とは異なった、より公平な
保険システムを構築することができる。
(g)発明の効果 この発明の保険料決定装置によれば、ファジィ推論等
を利用することによってリスク評価に対して経験に基づ
いた評価を加えることができるために、外来ノイズ等に
影響され難いより正確なリスク評価値を期待することが
できる。また、常に変動するリスク評価値に対応した保
険料変動分をリアルタイムで決済していくことができ、
保険をより公平化することができる。そして、保険料変
動部の決済を前払金や与信によって行うようにすれば、
プリペイドカードやクレジットカードを使用する従来の
システムをそのまま利用できるためにより使い易いもの
となる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例の保険料決定システムの構成
図、第2図は上記保険料決定システムを潜水用計器に組
み合わせた場合の潜水用計器の外観図、第3図は潜水用
計器の構成図、第4図(A)〜(C)は同潜水用計器の
動作を示すフローチャートである。また、第5図はこの
発明の第2の実施例を示し、リスク評価装置と保険料決
定システムを組み合わせた場合の構成図を示し、第6図
は同実施例の送信波と受信波のスペクトルを示し、第7
図は信号前処理ユニットの構成図、第8図は信号前処理
ユニットにおけるスペクトル示し、第9図はリスク評価
ユニットの構成図、第10図(A)〜(E)は同リスク評
価ユニットのファジィ推論部に使用されるメンバシップ
関数、第11図(A)〜(C)はファジィルールを示す図
である。 1……外界センサ、2……内界センサ、3……ファジィ
推論部、4……ファジィメモリ、6……料金計算部、7
……出力インターフェース部、8……金額ファイル部。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リスク評価対象である保険客体のリスクに
    寄与する状態を検出するリスク寄与状態検出手段と、 その状態に基づいてリスクを評価するリスク評価手段
    と、 前記リスクの評価値から保険客体に対する保険料変動分
    を決定する保険料変動分決定手段と、 を備えてなる保険料決定装置。
  2. 【請求項2】決定した保険料変動分に基づく金額を前払
    い金に対して決済する手段を有することを特徴とする請
    求項1記載の保険料決定装置。
  3. 【請求項3】決定した保険料変動分に基づく金額を与信
    決済する手段を有することを特徴とする請求項1記載の
    保険料決定装置。
  4. 【請求項4】リスク寄与状態検出手段が保険客体内部の
    状態を検出する手段である請求項1〜3のいずれかに記
    載の保険料決定装置。
  5. 【請求項5】リスク寄与状態検出手段が保険客体の外部
    の状態を検出する手段である請求項1〜3のいずれかに
    記載の保険料決定装置。
  6. 【請求項6】リスク寄与状態検出手段およびリスク評価
    手段はリアルタイムで動作することを特徴とする請求項
    1〜5のいずれかに記載の保険料決定装置。
  7. 【請求項7】保険料変動分決定手段もさらにリアルタイ
    ムで動作することを特徴とする請求項6記載の保険料決
    定装置。
  8. 【請求項8】リスク評価手段はファジィ推論によるリス
    ク評価部を有することを特徴とする請求項1〜7のいず
    れかに記載の保険料決定装置。
  9. 【請求項9】リスク寄与状態検出手段は静水圧センサお
    よび水温センサからなる外界センサと、ダイバーの脈拍
    を検出する脈拍センサからなる内界センサとで構成さ
    れ、リスク評価手段および保険料変動分決定手段はリア
    ルタイムで動作することを特徴とする請求項1〜5また
    は8のいずれかに記載の保険料決定装置。
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