JP2917271B2 - 電波吸収体 - Google Patents
電波吸収体Info
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- JP2917271B2 JP2917271B2 JP62242132A JP24213287A JP2917271B2 JP 2917271 B2 JP2917271 B2 JP 2917271B2 JP 62242132 A JP62242132 A JP 62242132A JP 24213287 A JP24213287 A JP 24213287A JP 2917271 B2 JP2917271 B2 JP 2917271B2
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- absorber
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- Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】
［産業上の利用分野］
本発明は電磁波の不要な反射散乱を抑制する電波吸収
体に関する。 ［従来の技術］ 主に電波暗室等の室内で使用され、周波数帯域の広い
電波吸収特性が要求される電波吸収体は、第２図に示す
ように誘電損失が異なる層を多段に積み重ねた積層構造
体10やピラミッド状成形体が多く用いられている（電子
通信学会論文誌62B No.4）。従来これらを構成する電波
吸収材料としては、カーボン・グラファイト等の電気的
損失材を混合した発泡樹脂が用いられていた。 ［発明が解決しようとする問題点］ ところが、このような誘電損失を有する電波吸収材料
により構成された電波吸収体は、その高さが電磁波の波
長の1/2以上ないと十分な吸収特性が得られないため、V
HF帯の使用では高さが2mに及ぶものが必要とされ、電波
暗室等室内での使用では、十分な測定空間が得られなく
なるという欠点を有していた。またフェライト等の磁気
損失を有する層を多段形吸収体の基底部に設け高さを低
減した電波吸収体が実現されているが、この種の電波吸
収体では重量の増加が欠点となる。 本発明の目的は、従来の多段形電波吸収体に対し、高
さと重量を低減した電波吸収体を提供することにある。 ［問題点を解決するための手段］ 本発明は、非導電性のバインダー繊維に、磁性を有す
る導電体を被覆した高分子繊維を分散した不織布単体、
あるいは前記不織布を積層してなる電波吸収体であり、
前記不織布の等価複素誘電率の虚部が等価複素誘電率の
実部よりも小さいことを特徴とする電波吸収体である。 ［作 用］ 金属等の導電メッキを施した高分子繊維を分散させた
不織布は軽量であるという特徴を有するほか、高分子繊
維の包有量を変化させることにより、不織布全体の等価
的な誘電率の調整や磁性を持たせることが可能である。
この誘電率を変えた不織布を積み重ねて多層構造とする
ことにより、電波吸収体の軽量化をはかり、かつその磁
性による吸収体内での波長の短縮効果により、吸収体の
高さの低減が可能となる。 ［実施例］ 以下、本発明の実施例を図によって説明する。 本発明は第１図に示すように、金属表面３上に、金属
コーティングした高分子繊維２を分散した不織布を多層
に積み重ねた積層構造体１である。各層を構成する不織
布は第３図に示すようにポリエチレンとポリピレンから
なるバインダー繊維４にニッケルコーティングしたポリ
アクリルニトリル繊維２を分散させたものであり、極め
て軽量である。不織布に分散された繊維２の包有率が増
加するとともに、不織布全体の等価誘電率εｅ（＝ε
ｅ′−ｊεｅ″）は実部εｅ′，虚部εｅ″がともに大
きくなり、また透磁率も大きくなる。第１図に示した積
層構造体１は金属表面３に近づくにしたがい、各層の繊
維包有率が増加するよう構成したもので、積層構造体１
の等価誘電率は第４図に示すように金属面に向って増加
するような分布を示す。 こうした多層の積層構造体１が電波吸収特性を示すの
は、積層構造体の表面５に入射した電磁波が該構造体１
内を進行するとき隣合う層同士の等価誘電率の変化が小
さいため、各層の境界面での電磁波の反射が抑制され、
その電磁エネルギーが徐々に損失の大きい層へ取り込ま
れるためである。したがって、広帯域にわたって良好な
電波吸収特性を得るには各層間の境界面での電磁波の反
射を減らすため、できる限り多段の積層体として、隣合
う層間での等価誘電率の変化を小さくすることが望まし
い。 また金属表面３の近傍では電磁波は境界成分が主とな
るため不織布の持つ磁性により波長短縮の効果がある。
これによって従来の誘電損失のみによる多層形電波吸収
体に対し20〜30％の高さの低減が可能である。 ［発明の効果］ 以上のように本発明の電波吸収体によれば従来の多層
形電波吸収体に比べ軽量でかつ、高さを低減した電波吸
収体が実現できる。したがって電波暗室等のように限ら
れた空間で広帯域な吸収特性を必要とする場合に用いら
れる電波吸収体として有効である。
体に関する。 ［従来の技術］ 主に電波暗室等の室内で使用され、周波数帯域の広い
電波吸収特性が要求される電波吸収体は、第２図に示す
ように誘電損失が異なる層を多段に積み重ねた積層構造
体10やピラミッド状成形体が多く用いられている（電子
通信学会論文誌62B No.4）。従来これらを構成する電波
吸収材料としては、カーボン・グラファイト等の電気的
損失材を混合した発泡樹脂が用いられていた。 ［発明が解決しようとする問題点］ ところが、このような誘電損失を有する電波吸収材料
により構成された電波吸収体は、その高さが電磁波の波
長の1/2以上ないと十分な吸収特性が得られないため、V
HF帯の使用では高さが2mに及ぶものが必要とされ、電波
暗室等室内での使用では、十分な測定空間が得られなく
なるという欠点を有していた。またフェライト等の磁気
損失を有する層を多段形吸収体の基底部に設け高さを低
減した電波吸収体が実現されているが、この種の電波吸
収体では重量の増加が欠点となる。 本発明の目的は、従来の多段形電波吸収体に対し、高
さと重量を低減した電波吸収体を提供することにある。 ［問題点を解決するための手段］ 本発明は、非導電性のバインダー繊維に、磁性を有す
る導電体を被覆した高分子繊維を分散した不織布単体、
あるいは前記不織布を積層してなる電波吸収体であり、
前記不織布の等価複素誘電率の虚部が等価複素誘電率の
実部よりも小さいことを特徴とする電波吸収体である。 ［作 用］ 金属等の導電メッキを施した高分子繊維を分散させた
不織布は軽量であるという特徴を有するほか、高分子繊
維の包有量を変化させることにより、不織布全体の等価
的な誘電率の調整や磁性を持たせることが可能である。
この誘電率を変えた不織布を積み重ねて多層構造とする
ことにより、電波吸収体の軽量化をはかり、かつその磁
性による吸収体内での波長の短縮効果により、吸収体の
高さの低減が可能となる。 ［実施例］ 以下、本発明の実施例を図によって説明する。 本発明は第１図に示すように、金属表面３上に、金属
コーティングした高分子繊維２を分散した不織布を多層
に積み重ねた積層構造体１である。各層を構成する不織
布は第３図に示すようにポリエチレンとポリピレンから
なるバインダー繊維４にニッケルコーティングしたポリ
アクリルニトリル繊維２を分散させたものであり、極め
て軽量である。不織布に分散された繊維２の包有率が増
加するとともに、不織布全体の等価誘電率εｅ（＝ε
ｅ′−ｊεｅ″）は実部εｅ′，虚部εｅ″がともに大
きくなり、また透磁率も大きくなる。第１図に示した積
層構造体１は金属表面３に近づくにしたがい、各層の繊
維包有率が増加するよう構成したもので、積層構造体１
の等価誘電率は第４図に示すように金属面に向って増加
するような分布を示す。 こうした多層の積層構造体１が電波吸収特性を示すの
は、積層構造体の表面５に入射した電磁波が該構造体１
内を進行するとき隣合う層同士の等価誘電率の変化が小
さいため、各層の境界面での電磁波の反射が抑制され、
その電磁エネルギーが徐々に損失の大きい層へ取り込ま
れるためである。したがって、広帯域にわたって良好な
電波吸収特性を得るには各層間の境界面での電磁波の反
射を減らすため、できる限り多段の積層体として、隣合
う層間での等価誘電率の変化を小さくすることが望まし
い。 また金属表面３の近傍では電磁波は境界成分が主とな
るため不織布の持つ磁性により波長短縮の効果がある。
これによって従来の誘電損失のみによる多層形電波吸収
体に対し20〜30％の高さの低減が可能である。 ［発明の効果］ 以上のように本発明の電波吸収体によれば従来の多層
形電波吸収体に比べ軽量でかつ、高さを低減した電波吸
収体が実現できる。したがって電波暗室等のように限ら
れた空間で広帯域な吸収特性を必要とする場合に用いら
れる電波吸収体として有効である。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明による電波吸収体の断面図、第２図は従
来の電波吸収体の断面図、第３図は本発明による電波吸
収体を構成する不織布の拡大図、第４図は電波吸収体の
高さ方向の誘電率の変化を示す図である。 １……積層構造体、２……金属をコーティングした高分
子繊維、３……金属表面、４……バインダー繊維、５…
…積層構造体の表面
来の電波吸収体の断面図、第３図は本発明による電波吸
収体を構成する不織布の拡大図、第４図は電波吸収体の
高さ方向の誘電率の変化を示す図である。 １……積層構造体、２……金属をコーティングした高分
子繊維、３……金属表面、４……バインダー繊維、５…
…積層構造体の表面
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 １．非導電性のバインダー繊維に、磁性を有する導電体
を被覆した高分子繊維を分散した不織布単体、あるいは
前記不織布を積層してなる電波吸収体であり、前記不織
布の等価複素誘電率の虚部が等価複素誘電率の実部より
も小さいことを特徴とする電波吸収体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62242132A JP2917271B2 (ja) | 1987-09-25 | 1987-09-25 | 電波吸収体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62242132A JP2917271B2 (ja) | 1987-09-25 | 1987-09-25 | 電波吸収体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6482696A JPS6482696A (en) | 1989-03-28 |
| JP2917271B2 true JP2917271B2 (ja) | 1999-07-12 |
Family
ID=17084781
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62242132A Expired - Lifetime JP2917271B2 (ja) | 1987-09-25 | 1987-09-25 | 電波吸収体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2917271B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6521829B2 (en) | 1999-03-25 | 2003-02-18 | Japan Science And Technology Corporation | Electromagnetic wave absorbing sheet |
| JP2003209388A (ja) * | 2002-01-17 | 2003-07-25 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 積層体 |
| JP3772187B2 (ja) * | 2002-07-18 | 2006-05-10 | 国立大学法人 北海道大学 | 電磁波吸収体 |
| JP2004154324A (ja) * | 2002-11-06 | 2004-06-03 | Aehf Japan Kk | 化学物質不耐症及び互いに合併しやすい電磁波過敏症の診療治療施設 |
| US11958308B1 (en) | 2023-05-31 | 2024-04-16 | G13 Innovation In Production Ltd | Thermal paper, and methods and systems for forming the same |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5934701A (ja) * | 1982-08-23 | 1984-02-25 | Tdk Corp | 電波吸収体 |
| JPS6181443A (ja) * | 1984-09-28 | 1986-04-25 | Chuetsu Pulp Kogyo Kk | 磁性セルロ−ス系材料およびその製造方法 |
| JPH0693553B2 (ja) * | 1984-11-26 | 1994-11-16 | 日本精線株式会社 | 導電性複合体及びその製造方法 |
-
1987
- 1987-09-25 JP JP62242132A patent/JP2917271B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6482696A (en) | 1989-03-28 |
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