JP2917105B2 - 押し出し材同志の結合方法及び結合構造 - Google Patents

押し出し材同志の結合方法及び結合構造

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JP2917105B2 JP11659795A JP11659795A JP2917105B2 JP 2917105 B2 JP2917105 B2 JP 2917105B2 JP 11659795 A JP11659795 A JP 11659795A JP 11659795 A JP11659795 A JP 11659795A JP 2917105 B2 JP2917105 B2 JP 2917105B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は押し出し材同志の結合方
法及び結合構造に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】例えば
アルミニューム同志の熱伝導性、通電性を考慮した接合
は、アルミニュームの高い放熱性とその表面に形成され
る酸化皮膜のため、抵抗溶接やロー付け溶接においても
通常用いられる金属同志の結合に比べて困難であり、そ
の上、押し出し材の場合、押し出しダイスにおいて生産
物寸法が制約されてしまうので、幅500mm以上の製
品を作り出せないため、それ以上の幅の物でかつ熱伝導
性の良い物を作るには、それ以下の寸法の物を複数個溶
接でもしない限り不可能であった。
【0003】そのため、例えばヒートシンクにおいて、
発熱素子を取り付ける面(以下ベースという)の幅が5
00mmをこえる仕様の場合は、押し出し材で生産する
のを諦めるか、またはベース同志を溶接して接合するし
かなかった。また、接合する2面を凹凸条にして嵌込む
方法もあるが、嵌込むだけでは熱伝導性、通電性を十分
に満足させるには不十分であった。本発明は、上記従来
の欠点を解消し、熱伝導性、通電性の良い押し出し材同
志の結合方法及び結合構造を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る押し出し材
同志の結合方法は、接合される2つの独立した押し出し
材のうちの一方の押し出し材の接合面に複数の凸条部を
設けると共に、他方の押し出し材の接合面に前記凸条部
に対応する複数の凹条部を設け、各凸条部を対応する凹
条部に圧入するに際し、各凸条部及び凹条部の酸化面が
互いに剥ぎ取られるように強嵌合して、剥ぎ取られた後
の新生面同志が互いにカジリを起こし、このカジリによ
る接合力により前記2つの押し出し材が結合状態になる
ようにしたことを特徴とするものである。
【0005】また、本発明に係る押し出し材同志の結合
方法は、接合される2つの独立した押し出し材のうちの
一方の押し出し材の接合面に複数の凸条部を設けると共
に、他方の押し出し材の接合面に前記凸条部に対応する
複数の凹条部を設け、前記凸条部は接合面と垂直な方向
に突出しかつその幅は対応する凹条部の幅と同じかまた
は該凹条部よりもやや大きめに形成され、前記凹条部は
接合面と垂直な方向に対して所定の角度を持った部分を
有し、各凸条部を対応する凹条部に圧入する際、凸条部
の角度が凹条部の内部で凹条部の角度を持った部分に合
わせて変化し、凸条部と凹条部の嵌合時に発生する摩擦
力により凸条部と凹条部の酸化膜が剥ぎ取られ金属同志
の新生面が露出してカジリを起こし、このカジリによる
接合力により2つの押し出し材の凸条部と凹条部部分が
接合されるようにしたことを特徴とするものである。
【0006】また、本発明に係る押し出し材同志の結合
方法は、接合される2つの独立した押し出し材のうちの
一方の押し出し材の接合面に複数の凸条部を設けると共
に、他方の押し出し材の接合面に前記凸条部に対応する
複数の凹条部を設け、前記凸条部は接合面と垂直な方向
に突出しかつその幅は対応する凹条部の幅と同じかまた
は該凹条部よりもやや大きめに形成され、前記凹条部は
接合面と垂直な方向に対して所定の角度を持った部分を
有し、各凸条部を対応する凹条部に圧入する際、凸条部
の角度が凹条部の内部で凹条部の角度を持った部分に合
わせて変化し、凸条部と凹条部の嵌合時に発生する摩擦
力により凸条部と凹条部の酸化膜が剥ぎ取られ金属同志
の新生面が露出してカジリを起こし、このカジリによる
接合力と、圧入時の圧力による凹条部と凸条部の収縮膨
張から生じる内部応力との複合作用で2つの押し出し材
の凸条部と凹条部部分が接合されるようにしたことを特
徴とするものである。また、本発明に係る押し出し材同
志の結合方法において、前記凸条の先端はクサビ形状ま
たは丸状にされているものである。
【0007】本発明に係る押し出し材同志の結合構造
は、接合される2つの独立した押し出し材のうちの一方
の押し出し材の接合面に複数の凸条部を設けると共に、
他方の押し出し材の接合面に前記凸条部に対応する複数
の凹条部を設け、各凸条部及び凹条部の形状は、各凸条
部を対応する凹条部に圧入することにより、各凸条部及
び凹条部の酸化面が互いに剥ぎ取られるように嵌合し
て、剥ぎ取られた後の新生面同志が互いにカジリを起こ
し、このカジリによる接合力により前記2つの押し出し
材が結合状態になるような形状とされていることを特徴
とするものである。
【0008】また、本発明に係る押し出し材同志の結合
構造は、接合される2つの独立した押し出し材のうちの
一方の押し出し材の接合面に複数の凸条部を設けると共
に、他方の押し出し材の接合面に前記凸条部に対応する
複数の凹条部を設け、前記凸条部は接合面と垂直な方向
に突出しかつその幅は対応する凹条部の幅と同じかまた
は該凹条部よりもやや大きめに形成され、前記凹条部は
接合面と垂直な方向に対して所定の角度を持った部分を
有し、各凸条部を対応する凹条部に圧入する際、凸条部
の角度が凹条部の内部で凹条部の角度を持った部分に合
わせて変化し、凸条部と凹条部の嵌合時に発生する摩擦
力により凸条部と凹条部の酸化膜が剥ぎ取られ金属同志
の新生面が露出してカジリを起こし、このカジリによる
接合力により2つの押し出し材の凸条部と凹条部部分が
接合されるように構成したものである。
【0009】また、本発明に係る押し出し材同志の結合
構造は、接合される2つの独立した押し出し材のうちの
一方の押し出し材の接合面に複数の凸条部を設けると共
に、他方の押し出し材の接合面に前記凸条部に対応する
複数の凹条部を設け、前記凸条部は接合面と垂直な方向
に突出しかつその幅は凹条部の幅よりやや大きめに形成
され、前記凹条部は接合面と垂直な方向に対して所定の
角度を持った部分を有し、各凸条部を対応する凹条部に
圧入する際、凸条部の角度が凹条部の内部で凹条部の角
度を持った部分に合わせて変化し、凸条部と凹条部の嵌
合時に発生する摩擦力により凸条部と凹条部の酸化膜が
剥ぎ取られ金属同志の新生面が露出してカジリを起こ
し、このカジリによる接合力と、圧入時の圧力による凹
条部と凸条部の収縮膨張から生じる内部応力との複合作
用で2つの押し出し材の凸条部と凹条部部分が接合され
るように構成したものである。また、本発明に係る押し
出し材同志の結合構造において、前記凸条部の先端はク
サビ形状または丸状にされているものである。
【0010】また、本発明に係る押し出し材同志の結合
構造において、2つの押し出し材はヒートシンクのベー
スである。また、本発明に係る押し出し材同志の結合構
造において、2つのベースの内の一方のベースの一方の
側面に凸条部が設けられ、他方のベースの一方の側面に
凹条部が設けられている。また、本発明に係る押し出し
材同志の結合構造において、ベースは一方の側面に凸条
部が設けられると共に他方の側面に凹条部が設けられ、
前記凸条部及び凹条部に他のベースの凹条部及び凸条部
を圧入することにより複数のベースが次々に結合され
る。また、本発明に係る押し出し材同志の結合構造にお
いて、2つのベースの各側面はフィンの取付部の側面の
厚さより大きい厚さを有するものである。
【0011】
【作用】接合される2つの独立した押し出し材のうちの
一方の押し出し材の接合面に複数の凸条部を設けると共
に、他方の押し出し材の接合面に前記凸条部に対応する
複数の凹条部を設け、各凸条部を対応する凹条部に圧入
する時に、各凸条部及び凹条部の酸化面が互いに剥ぎ取
られるように嵌合して、剥ぎ取られた後の新生面同志が
互いにカジリを起こし、このカジリによる接合力により
2つの押し出し材が結合状態になるように接合する。凸
条部は接合面と垂直な方向に突出しかつその幅は対応す
凹条部の幅と同じかまたは該凹条部よりもやや大きめ
に形成され、凹条部は接合面と垂直な方向に対して所定
の角度を持った部分を有し、各凸条部を対応する凹条部
に圧入する際、凸条部の角度が凹条部の内部で凹条部の
角度を持った部分に合わせて変化し、凸条部と凹条部の
嵌合時に発生する摩擦力により凸条部と凹条部の酸化膜
が剥ぎ取られ金属同志の新生面が露出してカジリを起こ
し、このカジリによる接合力により2つの押し出し材の
凸条部と凹条部部分が接合される。また、凸条部と凹条
部の酸化膜が厚くて十分なカジリによる接合状態に移行
できない場合でも、圧入時の圧力による凹条部と凸条部
の収縮膨張から生じる内部応力との複合作用で、2つの
押し出し材の凸条部と凹条部部分が密接に接合され、熱
伝導性、通電性が良くなる。
【0012】したがって、ヒートシンクのベースとし
て、一方の側面に凸条部が設けられると共に他方の側面
に凹条部が設けられたものを福数個用いて、凸条部及び
凹条部に他のベースの凹条部及び凸条部を圧入すること
により複数のベースを次々に結合して、放熱面積の大き
いヒートシンクを形成することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は、本発明が適用されるヒートシンク
の一実施例の概略図であり、(A)は分解斜視図、
(B)は分解正面図、(C)は分解要部拡大図、(D)
は結合後の要部拡大図を示す。図において、1はヒート
シンクであり、発熱素子(図示しない)を取り付ける面
3aを有するベース3と、ベース3の発熱素子取付面3
aと対向する面3bに取り付けられ、発熱素子の熱を風
などの接触により冷却する面を持つ複数のフィン2とか
ら構成されている。また、5はヒートシンク1と同様の
ヒートシンクであり、発熱素子(図示しない)を取り付
ける面7aを有するベース7と、ベース7の発熱素子取
付面7aと対向する面7bに取り付けられ、発熱素子の
熱を風などの接触により冷却する面を持つ複数のフィン
6とから構成されている。ヒートシンク1及び5の各構
成要素すなわちフィン2及び6とベース3及び7は、熱
伝導の高い材料例えばアルミ材による押し出し材で構成
されている。
【0014】ヒートンシンク1のベース3の一方の側面
3cはフィン2の取付部の側面3dの厚さより大きい厚
さに形成され、この側面3cには複数(例えば4個)の
凸条部4が設けられている。一方、ベース7の一方の側
面7cはフィン6の取付部の側面7dの厚さより大きい
厚さに形成され、この側面7cにはベース3の各凸条部
13に対応する位置に対応する数(例えば4個)の凹条
部8が設けられており、圧入により凹条部8に凸条部4
が嵌合され、ベース3及び7は側面3c及び7cを接合
面として凸条部4と凹条部8部分で接合される。
【0015】ベース3の各凸条部4A、4B、4C及び
4Dは、先端が丸状に形成され、接合面3cと垂直な方
向に突出しており、その幅d1は各凹条部8A、8B、
8Cおよび8Dの幅d2よりやや大きめに形成されてい
る。一方、ベース7の凹条部8Aは、接合面7cと垂直
な方向に対して所定の角度θを持つように曲げられた内
部表面8A1を有しており、凹条部8Bは、接合面7c
と垂直な方向に対して所定の角度θだけ凹条部8Aの部
分8A1と反対側に曲げられた内部表面8B1を有して
いる。図1では凹条部8Aと8Bは弓形となっている。
凹条部8Cと8Dは、上述した凹条部8Aと8Bと同様
の形状になっている。
【0016】次に、押し出し材からなる2つのヒートシ
ンク1及び5を結合する方法について説明する。上記構
成のヒートシンク1及び5において、例えば汎用油圧プ
レス等と簡単な治具とを併用することによって、ヒート
シンク1のベース3の凸条部4をヒートシンク2のベー
ス7の対応する凹条部8に短時間に数十トンの圧力によ
り圧入すると、凸条部4の角度が凹条部8の内部で凹条
部8の角度を持った部分8aに合わせて変化して嵌合す
る。
【0017】この凸条部4と凹条部8の嵌合時の様子
を、例として凸条部4Aと凹条部8Aについて詳述す
る。まず、嵌合前の凸条部4Aの外表面と凹条部8Aの
内部表面は、空気に触れてある程度の厚さの酸化膜が形
成されている。次に、嵌合時において、凸条部4Aはそ
の先端の丸状部分から凹条部8Aに入り込むが、その角
度が凹条部8Aの内部で凹条部8Aの角度を持った内部
表面8A1に合わせて変化し、凸条部4Aの外表面が凹
条部8Aの内部表面に密着しながら入って行く。このと
き、突条部4Aの幅d1は凹条部8Aの幅d2よりやや
大きめに形成されているので、言い換えれば凸条部4A
の体積V1が凹条部8Aの体積V2よりやや大きいの
で、凸条部4Aの外表面と凹条部8Aの内部表面との間
に「カジリ」と呼ばれる作用が生じる。
【0018】すなわち、凸条部4Aの丸状部分と接合面
3cに垂直な外表面との境目の部分4A1と、凹条部8
の曲げられた内部表面8A1との間で摩擦力が発生し、
凸条部4Aの幅d1を有する部分の酸化膜と凹条部8A
の内部表面の酸化膜が互いに剥ぎ取られ、凸条部4Aの
外表面と凹条部8Aの内部表面は、金属同志の新生面が
露出してカジリを起こし、このカジリによる接合力によ
り、非常に密着した接合状態となる。したがって、結合
されたベース3及び7の熱伝導性、通電性が良くなる。
【0019】嵌合終了後の凸条部4Aと凹条部8Aの結
合状態が図1(D)に示されており、凸条部4Aと凹条
部8Aの結合は、主に上記に説明したカジリ作用による
接合状態となるが、嵌合する凸条部4Aが凹条部8Aよ
りも若干大きめに設計されており、かつ凹条部8Aは接
合面と垂直な方向に対して所定の角度を持った部分を有
し凸条部4Aの挿入方向に角度を持たせているため、圧
力により挿入される時に、図に矢印で示されているよう
に、挿入される金属同志が収縮及び膨張して起きる内部
応力と挿入時においてその挿入方向が曲げられるために
起きる応力の合成応力により、さらに接合力が高められ
る。
【0020】したがって、凸条部4Aと凹条部8Aの酸
化面が厚くて十分なカジリの状態に移行できない場合に
おいても、加えられる圧力により生じる接合面の応力が
熱伝導を向上させることができる。凸条部4B、4C及
び4Dと凹条部8B、8C及び8Dの接合関係も、上記
に説明した凸条部4Aと凹条部8Aの接合関係と同様に
なる。よって、ベースに取り付けられた発熱素子から発
生した熱は、上述の如く良好な熱伝導性を持つように接
合されたベース3及び7を介してそれぞれのフィン2及
び6に伝導され、フィン2及び6は、ヒートシンクに取
り付けられたファン(図示しない)の風によりベース3
及び7から伝わる熱を奪いさる働きを行なう。
【0021】なお、2つのベース3及び7の各側面3c
及び7cはフィンの取付部の側面3d及び7dの厚さと
同じにして凸条部と凹条部を設けても良いが、側面3c
及び7cの厚さをフィンの取付部の側面3d及び7dの
厚さより大きな厚さとして凸条部と凹条部の数を増やせ
ば結合力がより高められることになる。また、凸条部4
A、4B、4C及び4Dは、先端が丸状に形成されてい
るが、先細のクサビ形状にしても良い。
【0022】次に、図2は、本発明が適用されるヒート
シンクのベースの凸条部及び凹条部の変形例であり、
(A)は要部拡大図、(B)は凸条部の詳細図、(C)
は凹条部の詳細図を示す。ヒートシンク1のベース3の
凸条部40の各凸条部、例えば40A及び40Bは、所
定の幅d1を有し、接合面3cから垂直な方向に突出し
たカシメ部40A2と、該カシメ部40A2からさらに
延出する位置決め部40A1とで構成され、位置決め部
40A1は先端が丸状に形成されている。
【0023】一方、ヒートシンク5の凹条部80の各凹
条部、例えば80A及び80Bは、所定の幅d2を有
し、接合面7cに垂直な方向に穿たれた位置決め部80
A1と、接合面7cに垂直な方向に対してわずかな角度
θだけ傾けられて位置決め部80A1からさらに突出し
たカシメ部80A2とで構成され、カシメ部80A2の
底部は、凸条部の位置決め部40A1の先端形状に合っ
た丸状に形成されている。各凹条部80の幅d2は、各
凸条部40の幅dと同じかまたはわずかに小さめになっ
ている。ヒートシンク1のベース3の位置決め部40A
1及びヒートインク5のベース7の位置決め部80A1
は、圧入時のベース3からの圧力を確実にベース3及び
7の凸条部40及び凹条部80における締結に変換する
ため、ベース3をベース7に嵌合する際の直角度を保つ
役割を行なう。
【0024】図2に示した構成において、ヒートシンク
1のベース3の凸条部40をヒートシンク5のベース3
の凹条部80に大きな圧力により圧入すると、凸条部4
0の幅d1は、上記のように寸法公差上各凹条部80の
幅d2と同じかまたは幅d2よりやや大きめに作られて
いるため、凸条部40の外表面は凹条部80の内部表面
との間で摩擦を生じ、上述のカジリ作用が起きる。した
がって、このカジリ作用によって、凸条部40の外表面
の酸化膜と凹条部80の内部表面の酸化膜が互いに剥ぎ
取られ、凸条部40Aの外表面と凹条部80Aの内部表
面は新生面が露出し、両者の新生面同志が互いにカジリ
を起こし、このカジリによる接合力により、位置決め部
40A1とカシメ部80A2、及び位置決め部80A1
とカシメ部40A2はそれぞれ非常に密着した接合状態
となる。したがって、凸条部40と凹条部80で結合さ
れたベース3及び7の熱伝導性、通電性が良くなる。
【0025】また、圧入後、ベース3の位置決め部40
A1は、ベース7のカシメ部80A2の角度θにより、
この部分において接合面7cに垂直な方向に対し強制的
に曲げられて接合するので、ベース3及び7の結合はよ
り確実なものとなる。
【0026】なお、ベース3及び7が押出し材の場合、
切削材と異なり押出し時における寸法公差などがあるの
で、この寸法公差のためベース3及び7のカジリ作用が
不十分となり、部分的に、凸条部の外表面及び凹条部の
内部表面の酸化膜が十分に剥ぎ取られない場所を生じる
ことがある。しかしながら、ベース3の強制的に曲げら
れる部分の応力がベース同士の結合力を高め、それによ
り熱伝導性を高める。つまり、この部分は、押し出しに
よる生産品の寸法のバラツキによるヒートシンク性能の
ばらつきをカバーする役割をなす。
【0027】このように、ベース3及び7はその凸条部
40と凹条部80において、主にカジリ作用によって接
合されるが、酸化面が厚くて十分なカジリの状態に移行
できない場合においても、加えられる圧力により生じる
上記応力によって熱伝導性を向上させることができる。
なお、図2において、主に凸条部40Aと凹条部80A
の接合状態について説明したが、他の凸条部(凸条部4
0Bを含む)と対応する凹条部(凹条部80Bを含む)
も同様の接合状態となる。また、凸条部40の先端は丸
状に形成したがクサビ状やその他の形状に形成しても良
い。
【0028】以上、本発明の2つの実施例を図1及び図
2に具体的に示して説明したが、本発明は上記に限らず
種々の変形を行なうことができる。例えば、凸条部に角
度を持った部分を持ち、凹条部はストレートな形状にし
ても良い。また、凸条部及び凹条部の形状及び個数は、
圧入時に加えられる圧力の大きさに応じて適宜変更する
ことができる。また、上記の例では、一側面に凸条部を
持つベースと一側面に凹条部を持つベースの結合につい
て説明したが、一方の側面に凸条部を持つと共に他方の
側面に凹条部を持つベースを福数個用い、次々に凸条部
と凹条部を上記のようにプレス嵌めして結合して放熱面
積の大きいヒートシンクを形成することもできる。さら
に、上記実施例では、ヒートシンクのベース同志の結合
に関して説明したが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、一般に押し出し材同志の結合に広く適用できる
ものである。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、ロー付け用の設備や、
カシメを行う高価な専用機械を必要とせず、汎用油圧プ
レス等と簡単な治具とを併用することで、接合状態の良
好な、すなわち熱伝導性の優れた、押し出し材の結合が
得られる。
【0030】また、本発明によれば、押し出し材同志の
接合面を嵌合の際に互いに強く擦り合わせ、その酸化面
を剥取ることにより互いの新生面がカジリによる接合状
態にし、その熱伝導性を高めることができる。
【0031】また、押出し技術及び熱処理工程をも考慮
し、酸化面が厚くて十分に新生面を構成できない場合、
また押出し精度が多少変化した場合などの多様な状況変
化においても、押し出し材同志の締結をより確実なもの
とすることはできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるヒートシンクの一実施例の
分解概略図であり、(A)は斜視図、(B)は正面図、
(C)は要部拡大図、(D)は結合後の要部拡大図を示
す。
【図2】本発明が適用されるヒートシンクのベースの凸
条部及び凹条部の変形例であり、(A)は要部拡大図、
(B)は凸条部の詳細図、(C)は凹条部の詳細図を示
す。
【符号の説明】
1,5 ヒートシンク 2,6 フィン 3,7 ベース 4,4A,4B,4C,4D,40,40A,40B
凸条部 8,8A,8B,8C,8D,80,80A,80B
凹条部

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接合される2つの独立した押し出し材の
    うちの一方の押し出し材の接合面に複数の凸条部を設け
    ると共に、他方の押し出し材の接合面に前記凸条部に対
    応する複数の凹条部を設け、各凸条部を対応する凹条部
    に圧入するに際し、各凸条部及び凹条部の酸化面が互い
    に剥ぎ取られるように強嵌合して、剥ぎ取られた後の新
    生面同志が互いにカジリを起こし、このカジリによる接
    合力により前記2つの押し出し材が接合状態になるよう
    にしたことを特徴とする押し出し材同志の結合方法。
  2. 【請求項2】 接合される2つの独立した押し出し材の
    うちの一方の押し出し材の接合面に複数の凸条部を設け
    ると共に、他方の押し出し材の接合面に前記凸条部に対
    応する複数の凹条部を設け、前記凸条部は接合面と垂直
    な方向に突出しかつその幅は対応する凹条部の幅と同じ
    かまたは該凹条部よりもやや大きめに形成され、前記凹
    条部は接合面と垂直な方向に対して所定の角度を持った
    部分を有し、各凸条部を対応する凹条部に圧入する際、
    凸条部の角度が凹条部の内部で凹条部の角度を持った部
    分に合わせて変化し、凸条部と凹条部の嵌合時に発生す
    る摩擦力により凸条部と凹条部の酸化膜が剥ぎ取られ金
    属同志の新生面が露出してカジリを起こし、このカジリ
    による接合力により前記2つの押し出し材の凸条部と凹
    条部部分が接合されるようにしたことを特徴とする押し
    出し材同志の結合方法。
  3. 【請求項3】 接合される2つの独立した押し出し材の
    うちの一方の押し出し材の接合面に複数の凸条部を設け
    ると共に、他方の押し出し材の接合面に前記凸条部に対
    応する複数の凹条部を設け、前記凸条部は接合面と垂直
    な方向に突出しかつその幅は対応する凹条部の幅と同じ
    かまたは該凹条部よりもやや大きめに形成され、前記凹
    条部は接合面と垂直な方向に対して所定の角度を持った
    部分を有し、各凸条部を対応する凹条部に圧入する際、
    凸条部の角度が凹条部の内部で凹条部の角度を持った部
    分に合わせて変化し、凸条部と凹条部の嵌合時に発生す
    る摩擦力により凸条部と凹条部の酸化膜が剥ぎ取られ金
    属同志の新生面が露出してカジリを起こし、このカジリ
    による接合力と、圧入時の圧力による凹条部と凸条部の
    収縮膨張から生じる内部応力との複合作用で2つの押し
    出し材の凸条部と凹条部部分が接合されるようにしたこ
    とを特徴とする押し出し材同志の結合方法。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の方法において、
    前記凸条の先端はクサビ形状または丸状にされている押
    し出し材同志の結合方法。
  5. 【請求項5】 接合される2つの独立した押し出し材の
    うちの一方の押し出し材の接合面に複数の凸条部を設け
    ると共に、他方の押し出し材の接合面に前記凸条部に対
    応する複数の凹条部を設け、各凸条部を対応する凹条部
    に圧入するに際し、各凸条部及び凹条部の酸化面が剥ぎ
    取られるように強嵌合して、剥ぎ取られた後の新生面同
    志が互いにカジリを起こし、このカジリによる接合力に
    より前記2つの押し出し材が結合状態になるようにした
    ことを特徴とする押し出し材同志の結合構造。
  6. 【請求項6】 接合される2つの独立した押し出し材の
    うちの一方の押し出し材の接合面に複数の凸条部を設け
    ると共に、他方の押し出し材の接合面に前記凸条部に対
    応する複数の凹条部を設け、前記凸条部は接合面と垂直
    な方向に突出しかつその幅は対応する凹条部の幅と同じ
    かまたは該凹条部よりもやや大きめに形成され、前記凹
    条部は接合面と垂直な方向に対して所定の角度を持った
    部分を有し、各凸条部を対応する凹条部に圧入する際、
    凸条部の角度が凹条部の内部で凹条部の角度を持った部
    分に合わせて変化し、凸条部と凹条部の嵌合時に発生す
    る摩擦力により凸条部と凹条部の酸化膜が剥ぎ取られ金
    属同志の新生面が露出してカジリを起こし、このカジリ
    による接合力により前記2つの押し出し材の凸条部と凹
    条部部分が接合されるように構成したことを特徴とする
    押し出し材同志の結合構造。
  7. 【請求項7】 接合される2つの独立した押し出し材の
    うちの一方の押し出し材の接合面に複数の凸条部を設け
    ると共に、他方の押し出し材の接合面に前記凸条部に対
    応する複数の凹条部を設け、前記凸条部は接合面と垂直
    な方向に突出しかつその幅は対応する凹条部の幅と同じ
    か又は該凹条部よりもやや大きめに形成され、前記凹条
    部は接合面と垂直な方向に対して所定の角度を持った部
    分を有し、各凸条部を対応する凹条部に圧入する際、凸
    条部の角度が凹条部の内部で凹条部の角度を持った部分
    に合わせて変化し、凸条部と凹条部の嵌合時に発生する
    摩擦力により凸条部と凹条部の酸化膜が剥ぎ取られ金属
    同志の新生面が露出してカジリを起こし、このカジリに
    よる接合力と、圧入時の圧力による凹条部と凸条部の収
    縮膨張から生じる内部応力との複合作用で2つの押し出
    し材の凸条部と凹条部部分が接合されるように構成した
    ことを特徴とする押し出し材同志の結合構造。
  8. 【請求項8】 請求項6または7記載の装置において、
    前記凸条部の先端はクサビ形状または丸状にされている
    押し出し材同志の結合構造。
  9. 【請求項9】 請求項6または7記載の装置において、
    2つの押し出し材はヒートシンクのベースである押し出
    し材同志の結合構造。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の装置において、2つの
    ベースのうちの一方のベースの一方の側面に凸条部が設
    けられ、他方のベースの一方の側面に凹条部が設けられ
    ている押し出し材同志の結合構造。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の装置において、ベース
    は一方の側面に凸条部が設けられると共に他方の側面に
    凹条部が設けられ、前記凸条部及び凹条部に他のベース
    の凹条部及び凸条部を圧入することにより複数のベース
    が次々に結合される押し出し材同志の結合構造。
  12. 【請求項12】 請求項10または11記載の装置にお
    いて、2つのベースの各側面はフィンの取付部の側面の
    厚さより大きい厚さを有する押し出し材同志の結合構
    造。
  13. 【請求項13】 接合される2つの独立した押し出し材
    のうち一方の押し出し材の接合面に凸条部を設けると共
    に、他方の押し出し材の接合面に前記凸条部に対応する
    凹条部を設け、各凸条部を対応する凹条部に圧入するに
    際し、各凸条部及び凹条部の酸化面が剥ぎ取られるよう
    に強嵌合して、剥ぎ取られた後の新生面同士が互いにカ
    ジリを起こし、このカジリによる接合力により前記2つ
    の押し出し材が結合状態になるようにしたことを特徴と
    する押し出し材同士の結合方法。
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