JP2916872B2 - 溶接ワイヤ位置の制御方法及び装置 - Google Patents

溶接ワイヤ位置の制御方法及び装置

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JP2916872B2
JP2916872B2 JP17552394A JP17552394A JP2916872B2 JP 2916872 B2 JP2916872 B2 JP 2916872B2 JP 17552394 A JP17552394 A JP 17552394A JP 17552394 A JP17552394 A JP 17552394A JP 2916872 B2 JP2916872 B2 JP 2916872B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非消耗性の電極を使用
する溶接トーチにアークを発生させ、そのアーク中に溶
接ワイヤを送りながら自動溶接を行う方法に係り、特
に、アーク中で溶融されるワイヤ位置の良否判別と適正
な位置制御や電極の異常判定を行うのに好適な溶接ワイ
ヤ位置の制御方法及びその装置を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ダングステンを主成分とする非
消耗性の電極を使用する溶接法として、TIGアーク溶
接やプラズマアーク溶接が知られている。これらのアー
ク溶接では、開先を設けた継手母材の溶接や単なる母材
表面の肉盛溶接に対して、溶接トーチの電極と溶接母材
との間に発生させたアーク中に溶接ワイヤ(溶加材ある
いはワイヤとも称する)を送り溶接ワイヤを溶融しなが
ら溶接を行っている。しかしながら、アーク中に送られ
るこの溶接ワイヤの先端位置は、必ずしも一定ではな
く、ワイヤ送り速度の速さの他に、溶接母材の熱変形、
アーク長の変化、ワイヤの曲がりぐせなどの影響によっ
て極めて変動しやすい。このため、ワイヤの溶融状態が
不安定になりやすく、溶接ビードが乱れて溶接結果の悪
化を招くという問題点がある。また、電極が露出してい
るTIG溶接においては、溶接中に溶接ワイヤが電極に
接近し過ぎて接触するとその電極が著しく損なわれてア
ークを乱し、反対に溶接ワイヤが溶接母材側に突っ込み
すぎると溶融プールをかき乱したり、溶接ワイヤが溶接
母材に凝着して溶接のトラブル及び溶接欠陥の発生に至
るという問題点がある。これらの問題点は溶接の自動化
及び溶接品質の向上を図る上で大きな障害となってい
る。
【0003】このような問題点を解決するために、従来
から幾つかの方法が試みられている。例えば、特公昭5
3ー4817号公報のアーク自動溶接法に開示されてい
るように、溶加材の案内チップ(ワイヤガイド)を溶接
母材に押し圧接触させて、溶加材と溶接母材との間隙を
一定に保持する方法がある。
【0004】一方、用途目的は異なるが、アーク長を一
定に保つ方法として、アーク電圧(溶接電圧)を検出し
てフィードバック制御する方法が従来から知られてい
る。また、アーク中に送給される溶接ワイヤに通電加熱
を行うホットワイヤTIG溶接においては、アーク長の
制御の他に、ワイヤ通電によるアークの乱れを防止する
手段が提案されている。例えば、特公平5ー75511
号公報では、ワイヤの通電にパルス電流を用い、そのワ
イヤに通電しない期間のワイヤ端子電圧を検知して、ワ
イヤと母材が無接触の時には次のパルス電流を禁止する
ようにした装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】アーク中に送られる溶
接ワイヤの溶融移行が安定で、溶接ビード形状の良好な
溶接結果を得るためには、ワイヤ位置の良否判別と適正
な位置制御を行うと共に電極の異常判定を行う必要があ
る。
【0006】しかしながら、例えば、特公昭53ー48
17号公報に開示されているアーク自動溶接法は、アー
ク長の変動に関係なく溶接ワイヤの高さを一定に保持で
きるが、溶加材(溶接ワイヤ)の案内チップ(ワイヤガイ
ド)を溶接母材に押し圧接触させているため、溶接トー
チを左右に揺動(ウィービング)させる溶接やビード形状
に凹凸のある多層多パス溶接には、適用できないばかり
でなく、接触部の母材表面や案内チップを傷め易いとい
う欠点がある。
【0007】一方、アーク電圧を検出してフィードバッ
ク制御する方法は、アーク長の一定制御に有効である
が、アーク中に送られる溶接ワイヤの位置については、
全く無制御の状態であり、上述した溶接ワイヤのトラブ
ルの発生をなくすことができない。さらに、例えば、特
公平5ー75511号公報に開示されているホットワイ
ヤTIG溶接装置は、ワイヤ通電によるアークの乱れを
防止するのに有効であるが、溶接ワイヤに通電加熱を行
わない普通の溶接には適用できず、また、ワイヤ位置の
高さ制御は全く行われていないので、溶接ワイヤの溶融
状態を管理及び制御することができない。言うまでもな
く、電極の異常判定については、何れもまったく記述さ
れていない。
【0008】本発明は上記の問題に鑑みてなしたもの
で、その目的はアーク中に送られる溶接ワイヤの溶融移
行を安定に保ち、溶接ビード形状の良好な溶接結果を得
るにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、溶接継手の母材と溶接トーチ先端の非
消耗性の電極との間に通電して任意出力波形のアークを
発生させ、そのアーク中もしくは溶融プール内に無通電
の溶接ワイヤを送りながら溶接を行う溶接装置の溶接ワ
イヤ位置の制御方法において、前記無通電の溶接ワイヤ
と溶接母材との間に生じるワイヤ母材間電圧Vwを検出
し、検出した前記ワイヤ母材間電圧が、所定のサンプリ
ング時間T内に予め設定された短絡基準電圧e1を下回
った回数を算出し、得られた回数を1/T倍して短絡移
行回数(N)とし、検出した前記ワイヤ母材間電圧が、所
定のサンプリング時間T内で予め設定された短絡基準電
圧e1を下回った時間を合計し、得られた時間を100
/T倍して短絡移行時間率(At)とし、短絡移行回数
(N)を予め設定された基準値mと、短絡移行時間率
(At)を予め設定された下限基準値a及び上限基準値
bと、それぞれ比較し、N≧mのとき、溶接ワイヤ位置
高さ適正と判別して、溶接ワイヤの高さをそのまま維持
するように制御し、N<mでかつ、a≦At≦bのと
き、溶接ワイヤ位置高さ適正と判別して、溶接ワイヤの
高さをそのまま維持するように制御し、N<mでかつ、
At<aのとき、溶接ワイヤ位置高さ過大と判別して、
下降の制御信号を発信して、溶接ワイヤの位置を下降さ
せる方向に制御し、N<mでかつ、At>bのとき、溶
接ワイヤ位置高さ過小と判別して、上昇の制御信号を発
信して、溶接ワイヤの位置を上昇させる方向に制御する
ことを特徴とする。
【0010】上記の目的はまた、溶接トーチ及び溶接ワ
イヤ位置の上下方向の駆動制御が可能なトーチ駆動軸
と、このトーチ駆動軸及び溶接の制御を行う溶接コント
ローラを設けてなる溶接装置を用い、溶接継手の母材と
溶接トーチ先端の非消耗性の電極との間に通電して任意
出力波形のアークを発生させ、そのアーク中もしくは溶
融プール内に無通電の溶接ワイヤを送りながら溶接を行
うときの溶接ワイヤ位置の制御方法を、アーク発生後の
溶接期間中に前記無通電の溶接ワイヤと溶接母材との間
に生じるワイヤ母材間電圧Vwを検出し、前記ワイヤ母
材間電圧Vwに基づいて溶接ワイヤの単位時間当たりの
短絡移行回数(N)と短絡移行時間率(At)を求め、前記
短絡移行回数及び短絡移行時間率に基づいて溶接ワイヤ
位置の過大、過小、適正の判別をさせ、溶接ワイヤ位置
の高さが過大と判別したときは下降の制御信号を発信し
て、溶接トーチ及び溶接ワイヤの位置を下降させる方向
にトーチ駆動軸の制御を前記溶接コントローラに行わ
せ、反対に溶接ワイヤ位置の高さが過小と判別したとき
には上昇の制御信号を発信して、溶接トーチ及び溶接ワ
イヤの位置を上昇させる方向にトーチ駆動軸の制御を前
記溶接コントローラに行わせ、また、溶接ワイヤ位置の
高さが適正と判別したときはその溶接トーチ及び溶接ワ
イヤの高さをそのまま維持するようにトーチ駆動軸の制
御を行わせる手順を含んで構成することによっても達成
される。
【0011】上記の目的はまた、溶接継手の母材と溶接
トーチ先端の非消耗性の電極との間に通電して任意出力
波形のアークを発生させ、そのアーク中及び溶融プール
内に無通電の溶接ワイヤを送りながら溶接を行う溶接装
置の溶接ワイヤ位置の制御装置を、溶接ワイヤの上下方
向の駆動制御が可能なワイヤ位置制御手段と、前記無通
電の溶接ワイヤと溶接母材との間に生じるワイヤ母材間
電圧Vwを検出するワイヤ電圧検出手段と、アーク発生
後の溶接期間中に、前記ワイヤ母材間電圧Vwを入力と
して溶接ワイヤの単位時間当たりの短絡移行回数(N)と
短絡移行時間率(At)を求めるワイヤ短絡検出手段と、
この短絡移行回数(N)を予め設定された短絡移行回数の
判定基準値mと、短絡移行時間率(At)をその下限基準
値a及び上限基準値bと、それぞれ比較し、その結果か
ら溶接ワイヤ位置の過大、過小、適正の制御信号を出力
するワイヤ位置判別手段と、該ワイヤ位置判別手段によ
って出力される制御信号に従って前記ワイヤ位置制御手
段の駆動制御及び溶接の制御を行う溶接コントローラ
と、を含んで構成することによっても達成される。
【0012】上記の目的はまた、溶接継手の母材と溶接
トーチ先端の非消耗性の電極との間に通電して任意出力
波形のアークを発生させ、そのアーク中及び溶融プール
内に無通電の溶接ワイヤを送りながら溶接を行う溶接装
置の溶接ワイヤ位置の制御装置を、溶接トーチ及び溶接
ワイヤの上下方向の駆動制御が可能なトーチ駆動軸と、
前記無通電の溶接ワイヤと溶接母材との間に生じるワイ
ヤ母材間電圧Vwを検出するワイヤ電圧検出手段と、ア
ーク発生後の溶接期間中に、前記ワイヤ母材間電圧Vw
を取り込んで溶接ワイヤの単位時間当たりの短絡移行回
数(N)と短絡移行時間率(At)を求めるワイヤ短絡検出
手段と、前記短絡移行回数(N)、短絡移行時間率(A
t)、予め設定された短絡移行回数の判定基準値m、短
絡移行時間率(At)の下限基準値a及び上限基準値bに
基づいて溶接ワイヤ位置の過大、過小、適正の判別を行
い、対応する制御信号を出力するワイヤ位置判別手段
と、該ワイヤ位置判別手段によって出力される制御信号
に従って前記トーチ駆動軸の駆動制御及び溶接の制御を
行う溶接コントローラと、を含んで構成することによっ
ても達成される。
【0013】上記の目的はさらに、溶接トーチ及び溶接
ワイヤ位置の上下方向の駆動制御が可能なトーチ駆動軸
と、溶接ワイヤ位置を上下方向に単独で駆動可能なワイ
ヤ駆動軸と、前記トーチ駆動軸とワイヤ駆動軸及び溶接
の制御を行う溶接コントローラとを含んでなる溶接装置
を用い、溶接継手の母材と溶接トーチ先端の非消耗性の
電極との間に通電して任意出力波形のアークを発生させ
て、そのアーク中もしくは溶融プール内に無通電の溶接
ワイヤを送りながら溶接を行うときの溶接ワイヤの位置
制御方法において、前記無通電の溶接ワイヤと溶接母材
との間に生じるワイヤ母材間電圧Vwを検出し、アーク
発生後の溶接期間中に、前記ワイヤ母材間電圧Vwを入
力として溶接ワイヤの単位時間当たりの短絡移行回数
(N)と短絡移行時間率(At)を求め、得られた短絡移行
回数(N)及び短絡移行時間率(At)に基づいて溶接ワ
イヤ位置の過大、過小、適正の判別をし、そして、溶接
ワイヤ位置の高さが過大と判別されたときは下降の制御
信号を前記溶接コントローラに発信して、溶接ワイヤの
位置のみを下降させる方向にワイヤ駆動軸の制御を行わ
せるか、あるいは溶接トーチ及び溶接ワイヤの位置の両
方を下降させる方向にトーチ駆動軸の制御を行わせるよ
うにし、反対に溶接ワイヤ位置の高さが過小と判別され
たときには上昇の制御信号を前記溶接コントローラに発
信して、溶接トーチ及び溶接ワイヤの位置の両方を上昇
させる方向にトーチ駆動軸の制御を行わせるか、あるい
は溶接ワイヤの位置のみを上昇させる方向にワイヤ駆動
軸の制御を行わせるようにし、また、溶接ワイヤ位置の
高さが適正と判別されたときはその溶接トーチ及び溶接
ワイヤの高さをそのまま維持するようにトーチ駆動軸や
ワイヤ駆動軸の制御を前記溶接コントローラに行わせる
ようにし、さらに、前記無通電の溶接ワイヤと非消耗性
の電極との間に生じる電極電圧Veと、溶接電流が流れ
る前記電極と溶接母材との間に生じる溶接電圧Eaを検
出し、検出された電極電圧Veと溶接電圧Eaに基づい
て、溶接ワイヤの溶滴が電極に接触したときと、電極が
溶融プールに接触したときとを判別し、溶接ワイヤの溶
滴が電極に接触したと判別されたときと、電極が溶融プ
ールに接触したと判別されたときは、溶接の中止及び電
極異常の表示を行うようにした溶接ワイヤ位置の制御方
法によっても達成される。
【0014】上記の目的はさらに、溶接継手の母材と溶
接トーチ先端の非消耗性の電極との間に通電して任意出
力波形のアークを発生させて、そのアーク中もしくは溶
融プール内に無通電の溶接ワイヤを送りながら溶接を行
う溶接装置の溶接ワイヤ位置の制御装置を、溶接トーチ
及び溶接ワイヤ位置の上下方向の駆動制御が可能なトー
チ駆動軸と、溶接ワイヤ位置を上下方向に単独で駆動可
能なワイヤ駆動軸と、前記無通電の溶接ワイヤと溶接母
材との間に生じるワイヤ母材間電圧Vwを検出するワイ
ヤ電圧検出手段と、アーク発生後の溶接期間中に、前記
ワイヤ母材間電圧Vwを取り込んで溶接ワイヤの単位時
間当たりの短絡移行回数(N)と短絡移行時間率(At)を
求めるワイヤ短絡検出手段と、前記ワイヤ短絡検出手段
で求められた短絡移行回数(N)及び短絡移行時間率
(At)を入力として溶接ワイヤ位置の判別をして判別結
果に対応する制御信号を出力するワイヤ位置判別手段
と、ワイヤ位置判別手段出力される制御信号にしたがっ
て前記トーチ駆動軸とワイヤ駆動軸の駆動制御及び溶接
の制御を行う溶接コントローラと、前記無通電の溶接ワ
イヤと非消耗性の電極との間に生じる電極電圧Veを検
出する電極電圧検出手段と、溶接電流が流れる前記電極
と溶接母材との間に生じる溶接電圧Eaを検出する溶接
電圧検出手段と、前記ワイヤ位置判別手段の動作と同時
に、あるいは前記トーチ駆動軸やワイヤ駆動軸を制御さ
せた後に、前記電極電圧Ve及び溶接電圧Eaを取り込
んで、溶接ワイヤの溶滴が電極に接触したか、電極が溶
融プールに接触したことを判別し、判別結果に基づいて
溶接の中止指令及び電極異常の表示指令を行う異常判別
手段と、を含んで構成することによっても達成される。
【0015】また、これらの溶接ワイヤ位置の検出及び
制御の機能を設けた溶接制御装置あるいは自動溶接シス
テムを用いて、この機能を動作させながら一般の溶接構
造物、溶接配管、化学プラントや原子力発電プラントの
溶接組立など各種溶接継手に対する1パス溶接あるいは
多層多パス溶接をそれぞれ実施するようにしている。
【0016】
【作用】アーク中の溶接ワイヤと母材間の電圧、すなわ
ちワイヤ母材間電圧Vwは、溶接ワイヤの溶滴が溶融プ
ールとワイヤ先端を結ぶ状態、つまり短絡移行状態にあ
るとき、ゼロに近くなり、溶滴が切れるとまたもとの電
圧に復帰する。したがってワイヤ母材間電圧Vwがゼロ
に近くなったり復帰する回数や、Vwがゼロに近くなっ
ている時間の割合が分かれば、溶滴が溶接ワイヤから溶
融プールに移行している状態が把握できる。一方、溶滴
の移行状態は溶接ワイヤ先端と溶融プールの間隔、つま
り溶接ワイヤ位置の高さによって左右されるから、溶滴
移行状態を適正な状態に維持するためには、ワイヤ母材
間電圧Vwを監視することによって溶滴移行状態を把握
し、把握した結果に基づいて溶接ワイヤ位置高さを制御
すればよい。
【0017】本願発明は上記の点に着目してなされたも
のであり、ワイヤ電圧検出手段でワイヤ母材間電圧Vw
を検出し、検出したワイヤ母材間電圧Vwを入力とし
て、ワイヤ短絡検出手段で溶接ワイヤの単位時間当たり
の短絡移行回数(N)と短絡移行時間率(At)を求
め、求められた短絡移行回数(N)と短絡移行時間率
(At)に基づいてワイヤ位置判別手段により、溶接ワ
イヤ高さの適正・不適正の判別が行われる。この判別に
当たっては、予め短絡移行回数の判定基準値m、短絡移
行時間率の下限基準値a及び上限基準値bが設定され、
短絡移行時間率(At)がAt<a(%)のとき、あるいは
短絡移行時間率(At)がAt<a(%)で、かつ短絡移行
回数(N)がN<m(回数/秒)のときは溶接ワイヤ位置
高さが過大で不適正と判別させ、反対に短絡移行時間率
(At)がAt>bのとき、あるいは短絡移行時間率(A
t)がAt>bで、かつ短絡移行回数(N)がN<mのと
きには溶接ワイヤ位置高さが過小で不適正と判別させ、
また、a≦At≦b及びN≧mであるときは溶接ワイヤ
位置高さが適正であると判別させるようにしている。さ
らに、この判別結果から不適正と判別したときには、ワ
イヤ位置高さを修正する方向の制御信号を溶接コントロ
ーラに発信するようにしているので、ワイヤ位置高さの
適正制御を行うことが可能となる。ここでいうワイヤ位
置高さは、ワイヤ先端部と溶融プール面もしくは母材面
との間隔である。
【0018】さらに、溶接トーチ及び及び溶接ワイヤ位
置の上下方向の駆動制御が可能なトーチ駆動軸を設ける
ことにより、前記ワイヤ位置判別手段から溶接コントロ
ーラに発信される制御信号によって、溶接トーチ及び溶
接ワイヤの位置移動が可能な前記トーチ駆動軸を適正な
方向に駆動制御することができる。また、アーク長を一
定に制御する動作が必要な場合には、ワイヤ位置の良否
判別によってトーチ駆動軸を上昇方向あるいは下降方向
に制御するときに、その制御期間だけアーク長一定の制
御動作を停止して前記ワイヤ位置判別手段の制御指令に
従わせ、ワイヤ位置高さが適正と判別されたときには、
そのワイヤ位置高さを維持するようにアーク長一定の制
御動作を再開してトーチ駆動軸の持続制御を行うように
している。さらに、前記トーチ駆動軸の他に、溶接ワイ
ヤの位置変更が可能なワイヤ駆動軸を設けることによ
り、必要に応じてこのワイヤ駆動軸の制御が行え、溶接
ワイヤを単独で適正な位置に合わせることができる。
【0019】また、電極電圧信号と溶接電圧信号から電
極及び溶接ワイヤの異常を判別する異常判別手段を設け
ることにより、溶融中の溶接ワイヤが電極に接触したと
きや電極が溶融プールに接触したときを明確に判別する
ことができ、そして、このような場合には溶接の中止指
令及び電極異常の表示指令を行うようにしている。
【0020】このように溶接トーチ及び溶接ワイヤの位
置の適正制御を行うことにより、アーク中に送られる溶
接ワイヤの溶融移行が不安定になることなく常に安定
で、しかも、溶接ビードに不具合が生じることもなく、
常に良好な溶接結果を得ることが可能となる。また、電
極の異常消耗を防ぐと共に、溶接結果の悪化や溶接欠陥
の発生を未然に防止することが可能となる。さらに、こ
のような溶接ワイヤ位置の制御機能を設けた溶接制御装
置及び自動溶接システムを用いることにより、一般の溶
接構造物、溶接配管、化学プラントや原子力発電プラン
トの溶接組立など各種溶接継手に対する1パス溶接ある
いは多層多パス溶接をそれぞれ良好に実施でき、溶接の
自動化及び溶接品質の向上を図ることが可能となる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の内容について実施例を用いて
具体的に説明する。図1は本発明の第1の実施例を示す
溶接装置であり、走行レール12上を走行する走行台車
11と、該走行台車11に搭載された溶接ヘッドと、該
溶接ヘッドに溶接電流を供給する溶接電源7と、前記走
行台車11,溶接ヘッド及び溶接電源7を制御する溶接
制御装置17とを含んで構成されている。なお、溶接装
置としてはシールドガスや冷却水を供給するホース、そ
れらの流量を制御する弁や流量計などが含まれるが、本
発明に直接関係がないので、図示と説明は省略する。
【0022】走行台車11は、溶接線に沿って設置され
ているレール12の上を任意の設定速度で走行すること
ができ、溶接トーチ及び溶接ワイヤの所定方向の同時駆
動が可能なトーチ駆動軸4が装着されたアーム70が搭
載されている。前記走行台車11の代わりにこの役目を
する溶接ロボットを用いても良い。
【0023】溶接ヘッドは、走行台車11に固定された
アーム70と、該アーム70に装着されたワイヤ位置制
御手段であるトーチ駆動軸4と、該トーチ駆動軸4にト
ーチホルダ3を介して取り付けられタングステンを主成
分とする非消耗性の電極2を使用した溶接トーチ1と、
前記トーチ駆動軸4にワイヤホルダ10を介して取り付
けられたワイヤガイド9とを含んで構成されている。ト
ーチ駆動軸4は、トーチホルダ3及びワイヤホルダ10
を、それぞれ独立にあるいは同時にアーム70に沿って
移動させるように構成されている。溶接トーチ及び溶接
ワイヤを左右に揺動させてウィービング溶接を行う場合
に必要となるトーチ左右駆動軸については、図示してい
ないが、前記トーチ駆動軸4と同様に走行台車11もし
くはアーム70に搭載されることになる。
【0024】溶接制御装置17は、無通電の溶接ワイヤ
8と溶接継手の母材5との間に生じるワイヤ母材間電圧
Vwを検出するワイヤ電圧検出手段であるワイヤ電圧検
出回路13と、該ワイヤ電圧検出回路13に接続され溶
接ワイヤ8の短絡移行を検出するワイヤ短絡検出手段で
あるワイヤ短絡検出回路14と、該ワイヤ短絡検出回路
14に接続され溶接ワイヤ位置を判別するワイヤ位置判
別手段である溶接ワイヤ位置判別回路15と、該溶接ワ
イヤ位置判別回路15に接続された溶接コントローラ1
6とを含んで構成され、溶接コントローラ16は、前記
溶接台車11、溶接電源7、及びトーチ駆動軸4との間
を制御信号線で接続されている。ワイヤ短絡検出回路1
4は、前記ワイヤ電圧検出回路13からのワイヤ電圧信
号Vwを取り込み、ワイヤ短絡の基準電圧e1と比較し
た後、ワイヤ溶融の単位時間当たりの短絡移行回数と短
絡移行時間率を検出及び演算する。溶接ワイヤ位置判別
回路15は、前記ワイヤ短絡検出回路14で求められた
短絡移行回数と短絡移行時間率を入力として溶接ワイヤ
位置の良否を判別する。そして、この溶接ワイヤ位置判
別回路15は、溶接ワイヤの位置高さが過小あるいは過
大と判別したときには、そのワイヤ位置高さを修正する
方向の制御信号を溶接コントローラ16に発信する。溶
接コントローラ16は、溶接ワイヤ位置判別回路15か
ら受信した制御信号によってトーチ駆動軸4の動作を制
御する。また、この溶接コントローラ16には、トーチ
駆動軸4の駆動制御の他に、走行台車11の走行制御、
溶接電源7の出力制御、さらに、トーチ左右駆動軸及び
溶接ワイヤ送給装置(省略)の制御など、溶接に必要な一
連の制御が可能な各制御回路(省略)が格納されている。
【0025】溶接電源7は、直流アークやパルスアーク
など任意大きさの電流波形を出力し、電極2と被溶接材
である母材5との間にアーク6を発生させる。
【0026】溶接ワイヤ送給装置(省略)から供給される
溶接ワイヤ8は、トーチ駆動軸4に駆動されるワイヤホ
ルダ10に取り付けられているワイヤガイド9を通って
アーク2中に送られ、溶融されて溶接ビードを形成す
る。この溶接ワイヤには通電加熱は行なわれていない。
溶接継手を構成する母材5には、任意形状の開先が設け
られており、アーク2によって加熱溶融され、かつ、溶
接ワイヤ8の溶融金属により開先を埋め立てながら溶接
される。一般に開先が浅い薄板の場合は1パス溶接が、
また、その開先が深い厚板の場合には多層多パス溶接が
行われる。
【0027】次に、溶接ワイヤ(以下、単にワイヤとも
いう)の溶融特性及びこの特性に基づくワイヤ位置の判
別方法について説明する。図2に示すように、電極2と
被溶接材である母材5の間に発生させたアーク6中に無
通電の溶接ワイヤ8が送られると、この溶接ワイヤ8と
母材5の間に電圧Vwが生じ、そのワイヤ・母材間電圧
Vwは、溶接ワイヤ8の溶融及び溶滴移行の状態によっ
て変化する。例えば、図3は、アーク長L(電極・母材間
距離)あるいはワイヤ・母材間距離を変化させたときに
観察される代表的なワイヤ・母材間電圧Vwの波形例で
あり、(1)はワイヤが母材もしくは溶融プールと接触
のままの短絡状態、(2)は短絡から時々溶滴が移行す
る状態、(3)は細かい溶滴が短時間で短絡移行を繰り
返す状態、(4)は大きく成長した溶滴が時々移行する
状態をそれぞれ示している。ワイヤ短絡の基準電圧e1
に対して、ワイヤ・母材間電圧VwがVw≦e1となる
領域の各時間tsがワイヤ短絡を生じているところであ
る。従って、ワイヤ溶滴の移行時に電位差が生じるワイ
ヤ・母材間電圧Vwの波形からワイヤ溶滴の短絡移行回
数Nや短絡移行時間率Atを求めることができる。すな
わち、検出時間をT(sec)、短絡の回数をn(回)
とすると、単位時間当り短絡移行回数N(回/sec)
はN=n/Tとなり、また、その時の短絡移行時間率A
t(%)はAt=(Σts/T)×100で示される。
なお、基準電圧e1は、理論的には0Vであるべきであ
るが、信号伝送線の抵抗を考慮して、3V程度に設定す
ればよい。
【0028】図4は、直流アークとパルスアークを用い
てそれぞれ溶接した時のアーク長Lとワイヤ溶滴の短絡
移行回数Nの関係を示したものである。本実験によれ
ば、ワイヤ溶滴の短絡移行回数Nは、アーク長Lが短い
(ワイヤ・母材間距離も短い)ときには母材及び溶融プー
ルとの接触時間が長くなるため回数が少なく、細かい溶
滴が短時間で移行するLの位置(図4においてはL≒
3)で最大となる。そして、アーク長Lがさらに長く
(ワイヤ・母材間距離も長く)なるに従って、溶滴が成長
しながら移行するためワイヤ溶滴の短絡移行回数Nが再
び減少する傾向を示している。この傾向は直流アーク及
びパルスアークの両方で認められる。図3及び図4に示
したように、アーク長L及びワイヤ・母材間距離が短す
ぎる(1)の状態では、溶融プールが不安定になりやす
く、溶接ビードの形状も極めて悪化しやすい。特に、溶
接トーチ及びワイヤを左右に揺動させるウィービング溶
接では、ワイヤが母材に凝着したり、あるいは電極に接
触して溶接の中断に至るなどトラブルが多発しやすい。
また、アーク長Lあるいはワイヤ・母材間距離が長すぎ
る(4)の状態では、大きく成長した不安定なワイヤ溶
滴の移行によってアーク及び溶接ビードが乱れて溶接欠
陥が発生しやすい。
【0029】これに対して、図3の(2)及び(3)の
状態では、ワイヤ溶滴の移行及びアークが安定で、溶接
ビードの良好な溶接結果が得られることが分かった。従
って(2)乃至(3)に示されるVwの波形を維持する
ため、短絡移行回数の判定基準値mを設け、溶接中の短
絡移行回数Nが常にN≧mとなるようにワイヤ位置高さ
を制御するようにした。短絡移行回数の判定基準値m
は、3〜5(回数/sec)にすれば良く、また、ワイ
ヤ位置高さの制御はトーチホルダ3及びワイヤホルダ1
0を動かすトーチ駆動軸4の動作を制御することによっ
て達成することができる。
【0030】なお、短絡移行回数の判定だけでは、N<
mのときにワイヤ位置高さが過小なのか過大なのかを区
分けすることが困難であるが、ワイヤ溶滴の短絡移行時
間率の特性を利用することによってその区分け判定を行
うことが可能となる。図5はアーク長Lとワイヤ溶滴の
短絡移行時間率Atの関係を示し、図中にはパルスアー
クの電流値を大、中、小の3種類変化させた結果を示し
ている。図5によれば、ワイヤ溶滴の短絡移行時間率A
tは、短絡領域の100%からアーク長L及びワイヤ・
母材間距離が長くなるに従って急激に低下した後、0%
まで落ちていく特性を示している。
【0031】ワイヤ位置高さを良好な溶接結果が得られ
る高さから次第に減少させていき、溶接結果が不安定に
なったときの短絡移行時間率Atを上限基準値bに、逆
にワイヤ位置高さを良好な溶接結果が得られる高さから
次第に増加させていき、溶接結果が不安定になったとき
の短絡移行時間率Atを下限基準値aに、それぞれ設定
する。短絡移行時間率Atの上限基準値bに対して、短
絡移行時間率AtがAt>bのときはワイヤ位置高さが過
小で不安定領域となり、また、短絡移行時間率の下限基
準値aに対して、At<aのときはワイヤ位置高さが過
大で不安定領域となる。ワイヤ溶滴及び溶接の安定な領
域は、これらの不安定領域を除いたところであり、a≦
At≦bを満たす領域となることが分かる。実験の結
果、短絡移行時間率Atの下限基準値aは5〜20
(%)の範囲に、また、上限基準値bは80〜99
(%)の範囲に、それぞれワイヤ径、溶接姿勢などの溶
接条件を勘案して設定すれば良いことが分った。
【0032】ワイヤ位置の良否判定にあたっては、図1
に示したワイヤ短絡検出回路14によってワイヤ溶滴の
短絡移行回数N及び短絡移行時間率Atが求められ、こ
の情報が溶接ワイヤ位置判定回路15に送りこまれてワ
イヤ位置の良否判定が行われる。例えば、短絡移行時間
率AtがAt<aのとき、あるいは短絡移行回数NがN<
mで、かつ、At<aのときは溶接ワイヤ位置判定回路
15にワイヤ位置高さが過大と判別させてワイヤ位置下
降の制御信号を溶接コントローラ16に発信させる。ま
た、短絡移行時間率Atがa≦At≦bのとき、あるいは
短絡移行回数NがN≧mのときにはワイヤ位置高さが適
正であると判定させてそのワイヤ位置高さをそのまま維
持させる。反対に、At>bのとき、あるいはN<m
で、かつ、At>bのときには溶接ワイヤ位置判定回路
15にワイヤ位置高さが過小と判定させてワイヤ位置上
昇の制御信号を溶接コントローラ16に発信させる。
【0033】溶接コントローラ16は、ワイヤ位置判定
回路15から下降の制御信号を受けたときには、トーチ
駆動軸4を制御して溶接トーチ1及び溶接ワイヤ8を下
降させ、反対に上昇の制御信号を受けたときにはトーチ
駆動軸4を制御して溶接トーチ1及び溶接ワイヤ8を上
昇させる。ワイヤ位置高さが適正で上下動の制御信号が
出されていないときには、溶接コントローラ16は、溶
接トーチ及び溶接ワイヤの高さをそのまま維持するよう
に制御する。なお、アーク長を一定に制御する動作をト
ーチ駆動軸4に持たせている場合には、前記ワイヤ位置
判別回路15からのワイヤ位置の良否判別によってトー
チ駆動軸4を上昇方向あるいは下降方向に制御するとき
に、その制御期間だけアーク長一定の制御動作を停止し
て前記ワイヤ位置判別回路の制御指令に従わせるように
すればよい。また、前記ワイヤ位置判別回路15によっ
てワイヤ位置高さが適正と判別されたときには、そのワ
イヤ位置高さを維持するようにアーク長一定の制御動作
を再開してトーチ駆動軸の持続制御を行うようにするこ
とが望ましい。なお、ワイヤを上昇もしくは下降させる
際は、予め上昇、下降の距離を設定しておいてその距離
だけ動かすようにすればよい。
【0034】このように溶接トーチ及びワイヤガイドが
搭載されているトーチ駆動軸を制御することによってワ
イヤ位置高さの適正制御が行なえ、ワイヤ溶滴の乱れや
溶接ビードの不具合が生じることもなく、常に安定なワ
イヤ溶滴の移行と良好な溶接結果を得ることができる。
【0035】図6は本発明の第2の実施例を示したもの
で、溶接トーチの上下方向の駆動制御が可能なトーチ駆
動軸4の他に、溶接トーチの左右方向の駆動制御が可能
なトーチ揺動軸21と溶接ワイヤの上下及び左右方向の
位置制御が可能なワイヤ駆動軸20を設けている。この
ワイヤ駆動軸20は前記トーチ揺動軸21に搭載されて
おり、溶接ワイヤの位置合わせを単独で行うことができ
るようになっている。トーチ揺動軸21とワイヤ駆動軸
20は、トーチ駆動軸4と同様に、溶接コントローラ1
6に制御される。ワイヤホルダ10は、ワイヤ駆動軸2
0及びトーチ揺動軸21介してトーチ駆動軸4に支持さ
れているし、トーチホルダ3はトーチ揺動軸21を介し
てトーチ駆動軸4に支持されている。トーチ揺動軸21
はまた、溶接トーチ1を左右に揺動させるウィービング
溶接を行うことができるようにしてある。その他は図1
とほぼ同じ構成である。溶接トーチ1を左右に揺動させ
るウィービング溶接やアーク長の一定制御を動作させる
溶接を行ったときも、そうでない溶接も、無通電の溶接
ワイヤ8と被溶接剤の母材5の間に生じるワイヤ・母材
電圧Vw波形は、図3に示したような波形例に大別され
る。
【0036】本実施例においても、前記第1の実施例の
場合と同じく、Vwの波形を入力としてワイヤ短絡検出
回路14で単位時間当りの短絡移行回数Nと短絡移行時
間率Atが算出され、得られた結果を入力としてワイヤ
位置判別回路15で溶接ワイヤ位置の良否判定が行われ
る。そして、前記ワイヤ位置判別回路15はワイヤ位置
高さが過大と判定したときには、下降の制御信号を制御
コントローラに16に発信して、溶接ワイヤ8の位置の
みを下降させる方向にワイヤ駆動軸20の制御を行わ
せ、あるいは溶接トーチ及び溶接ワイヤの位置の両方を
下降させる方向にトーチ駆動軸4の制御を行わせるよう
にしてある。
【0037】ワイヤを下降させると、溶接トーチ、ワイ
ヤ、母材の3者の位置関係が変化し、バランスが崩れる
場合がある。この下降動作ではこの点を考慮し、例え
ば、ワイヤ下降の下限値c1を設定しておき、ワイヤ駆
動軸20によるワイヤ下降が複数回に亘って行われたと
き、下降ごとに各回の下降量△Vnの累計値Σ△Vnを
算出し、Σ△Vn≦c1のときは前記ワイヤ駆動軸20
の制御を優先させて行い、また、ワイヤ下降の累計値Σ
△VnがΣ△Vn>c1になったときにはトーチ駆動軸
4の制御に切り換えて溶接トーチを同時に下降させるこ
とができるようにしている。
【0038】反対に、前記ワイヤ位置判別回路15がワ
イヤ位置高さが過小と判定したときには、ワイヤ位置判
別回路15は上昇の制御信号を溶接コントローラ16に
発信して、溶接トーチ及び溶接ワイヤの位置の両方を上
昇させる方向にトーチ駆動軸4の制御を行わせ、あるい
は溶接ワイヤ8の位置のみを上昇させる方向にワイヤ駆
動軸20の制御を行わせるようにしている。この上昇動
作では、例えば、溶接トーチ上昇の上限値c2を設けて
おき、トーチ駆動軸4による溶接トーチ上昇の累計値Σ
△ZがΣ△Z≦c2のときは前記トーチ駆動軸4の制御
を優先させて行い、また、溶接トーチ上昇の累計値Σ△
ZがΣ△Z>c2になったときにはワイヤ駆動軸20の
制御に切り換えができるようにしてある。△Zは、溶接
トーチが上昇するときの上昇量であり、溶接開始時点で
初期設定された位置を起点として算定される。
【0039】ワイヤ位置高さが適正と判別されたときに
は、そのワイヤ位置高さを維持するようにし、さらに、
アーク長を一定に制御する動作を持たせている場合に
は、一時停止していたアーク長一定の制御動作を再開し
て適正なワイヤ位置高さをそのまま維持するようにトー
チ駆動軸の持続制御を行うようにすればよい。なお、ワ
イヤ下降の下限値c1は初期設定のアーク長L程度、ま
た、溶接トーチ上昇の上限値c2は初期設定のアーク長
Lの2倍程度にそれぞれ設定すればよい。
【0040】このようにトーチホルダ3及びワイヤホル
ダ10が搭載されているトーチ駆動軸4を制御する、あ
るいは溶接ワイヤ8の位置のみを上下動させるワイヤ駆
動軸20を制御することによってワイヤ位置高さの適正
制御がより正確に行なえ、ワイヤ溶滴の乱れや溶接ビー
ドの不具合が生じることもなく、常に安定なワイヤ溶滴
の移行と良好な溶接結果を得ることができる。また、ワ
イヤ駆動軸20を設けることによって溶接ワイヤだけを
単独で動かして上下左右方向の位置合わせを行うことが
でき、ワイヤ溶滴の移行を細かく管理することが可能と
なるばかりでなく、使い勝手の向上を図ることができ
る。
【0041】図7は溶接ワイヤ及び電極の異常を診断を
行う本発明の第3の実施例を示すものである。本実施例
は、前記第1の実施例におけるワイヤ検出回路13、ワ
イヤ短絡検出回路14、及び溶接ワイヤ位置判別回路1
5に代えて、電極電圧検出手段である電極電圧検出回路
22と、溶接電圧検出手段である溶接電圧検出回路26
と、該電極電圧検出回路22及び溶接電圧検出回路26
に接続された異常判別手段である異常判別回路24とを
備えたもので、他の構成要素は前記第1の実施例と同様
であるので説明を省略する。なお、異常判別回路24の
出力側が溶接コントローラ16に接続されている。
【0042】電極電圧検出回路23はアーク2中に送ら
れる無通電の溶接ワイヤ8とアーク2が発生している電
極2との間に生じる電圧を検出し電極電圧信号Ve22
として異常判別回路24に出力する。溶接電圧検出回路
26はアーク2が発生している電極2と母材5との間に
生じる電圧Eaを検出し溶接電圧信号Ea25として異
常判別回路24に出力する。また、異常判別回路24
は、前記電極電圧検出回路23及び溶接電圧検出回路2
6から送信される電極電圧Ve及び溶接電圧Eaを異常
判定の基準電圧e2と比較して溶接ワイヤ及び電極の異
常の有無を判定する。そして、異常判別回路24は、異
常ありと判定したときには溶接の中止指令及び電極異常
の表示指令を溶接コントローラ16に発信する。
【0043】図8及び図9は、溶接中の前記溶接電圧E
aと電極電圧Veの信号波形の一例を示したもので、図
中のtsはワイヤ溶滴の短絡移行時間であり、また、ta
は電極とワイヤ溶滴の接触時間を表している。図3に示
したワイヤ母材間電圧Vwの信号波形と比較すると分か
るように、ワイヤ溶滴が短絡移行(短絡移行時間ts)
するときには、ワイヤ母材間電圧Vwのレベルが0V近
くまで低下するのに対し、電極電圧Veの方は短絡移行
時間tsの間だけ、ほぼ溶接電圧のレベルまで上昇する
特性を持っている。図8において、電極電圧Veのレベ
ルが0V近くまで低下しているtaの部分は、溶接ワイ
ヤの乱れた溶滴が電極に接触したときで、アーク2はそ
のまま発生しているので溶接電圧Eaがわずかに変化す
る様子を示している。
【0044】一方、電極2及び溶接ワイヤ8が母材5の
溶融プールに接触(接触時間ta)したときには、図9
に示したように溶接電圧Eaと電極電圧Veのレベルが
0V近くまで低下する。このような接触現象が発生する
と、電極を傷めて異常消耗させるばかりでなく、そのま
ま溶接を続けると、正常なアークの継続が困難となり溶
接欠陥が発生する。
【0045】これを防止するため、本実施例では接触判
定の基準電圧e2を設けて、溶接電圧Ea及び電極電圧
Veのレベルを異常判定回路24が監視している。そし
て、異常判定回路24は、溶接期間中に前記溶接電圧E
aがEa≦e2のときは電極2が溶融プールに接触した
と判別し、また、電極電圧VeがVe≦e2のときには
溶接ワイヤの溶滴が電極2に接触したと判別して、いず
れの場合も溶接の中止指令及び電極異常の表示指令を溶
接コントローラ16に発信する。接触判定の基準電圧e
2は、接触抵抗やケーブル抵抗のことを考慮して3〜0
Vに設定するのが望ましい。このように構成することに
よって電極2の接触による消耗を最小限に止め、溶接ワ
イヤ8及び電極2のトラブルによる溶接欠陥の発生や溶
接品質の悪化を未然に防止することができる。
【0046】図10は本発明の第4の実施例を示したも
ので、前記図6に示した第2の実施例に加えて、電極電
圧検出手段23’と、溶接電圧検出手段26’と、これ
ら電極電圧検出手段23’及び溶接電圧検出手段26’
に接続された異常判定手段24’を設け、異常判定手段
24’の出力側を溶接コントローラ16に接続してあ
る。以下、前記第2の実施例と相違する点について述
べ、同様な部分については説明を省略する。
【0047】本実施例の溶接装置は、アーク中で溶融さ
れる溶接ワイヤの良否判定と位置制御及び電極の異常判
定を行なう機能を備えている。母材27の溶接対象物
は、例えば化学プラントや原子力発電プラントの溶接組
立てで必要な各種配管の溶接継手の一例である。
【0048】ワイヤ位置判別手段15’はワイヤ短絡検
出手段14’で求められる単位時間当りの短絡移行回数
Nと短絡移行時間率Atを取り込んでワイヤ位置の良否
判定をする。異常判定手段24’は電極電圧検出手段2
3’で検出されるワイヤ・電極電圧Veの信号と溶接電
圧検出手段26’で検出される溶接電圧Eaの信号を取
り込んで溶接ワイヤ及び電極の異常を診断する。また、
この溶接コントローラ16には、溶接電源7の出力制
御、溶接トーチの上下方向のトーチ駆動軸4と左右方向
のトーチ揺動軸21の駆動制御、上下左右方向のワイヤ
駆動軸20の駆動制御、配管用走行台車28の走行制
御、溶接ワイヤ送給装置(省略)の制御など、溶接に必要
な一連の制御が可能な各制御回路手段(省略)が格納され
ている。前記配管用走行台車28は、例えば配管溶接継
手の母材27に設けられた走行レール12の上を走行す
る。前記第2の実施例と同じく、上下左右方向のワイヤ
駆動軸20は溶接ワイヤの位置合わせ及び制御を単独で
行えるように、また、ワイヤ揺動軸21はウィービング
溶接が行えるように構成されている。
【0049】次に図10に示した実施例の制御動作につ
いて説明する。図11及び図12にその制御動作フロー
チャートの一例を示す。この制御動作はソフトウェアと
して溶接制御装置17に組み込まれている。フローチャ
ートで用いられている各種符号は、これまでの説明で用
いたものと同じである。
【0050】最初に、アーク発生中かどうかが確認され
(手順31)、アーク発生中であれば溶接ワイヤが送ら
れているかどうかが確認される(手順32)。ワイヤ送
給中であるとタイマーがスタートされ、検出待ち時間t
d経過後(手順33)、溶接電圧Ea,電極電圧Ve,ワ
イヤ母材間電圧Vwの検出(手順34)が開始される。
得られたデータをもとにワイヤ位置検出及び制御処理
(手順35)が行なわれた後、電極異常の検出及び制御
処理(手順36)が行なわれ、その処理動作はアークが
OFFと判断(手順100)されるかワイヤ送りがOF
Fと判断(手順101)されるまで繰り返される。
【0051】電極異常の検出処理(手順36)では、電
極母材接触検知(手順37)とワイヤ電極接触検知(手
順38)が行なわれる。電極母材接触検知では溶接電圧
Eaのレベルが、Ea≦e2かどうかが判断され、Ea≦
e2となったときは電極が溶融プールに接触(母材接
触)したと判別されて溶接の中止(手順39)及び電極
の異常表示(手順40)が行なわれる。また、ワイヤ電
極接触検知では電極電圧VeのレベルがVe≦e2かど
うかが判断され、Ve≦e2となったときには溶接ワイ
ヤの溶滴が電極に接触(ワイヤ接触)したと判別され
て、溶接の中止(手順41)及び電極の異常表示(手順
42)が行なわれる。Ea>e2の場合、及びVe>e
2の場合は、制御動作は行われず、手順100に進む。
【0052】一方、ワイヤ位置検出及び制御処理(手順
35)では、図12に示したように、検出されたワイヤ
母材間電圧Vwに基づいて、直流アークとパルスアーク
に分けて設定されたサンプリング時間T中に生じるワイ
ヤ母材間電圧Vwの短絡移行回数Nと短絡移行時間率A
tが算出(手順47,48)され、その結果からワイヤ
位置高さの良否判定が行なわれる。まず、短絡移行回数
NがN≧mかどうかが判定される。ここでは例えば、N
≧mのときワイヤ位置高さが適正と判別(手順51)さ
せて、そのワイヤ位置高さをそのまま持続するように制
御(手順53)している。
【0053】N<mと判定されたときは、さらに短絡移
行時間率Atがa≦At≦bか、At<aか、b<At
かが判定され(手順49)、a≦At≦bのときにはワ
イヤ位置高さが適正と判別(手順52)させて、そのワ
イヤ位置高さをそのまま持続(手順53)するように制
御している。また、N<mで、かつAt<aのときはワ
イヤ位置高さが過大と判別(手順54)させ、さらに、
ワイヤ下降の累計値Σ△Vnについて、Σ△Vn≦c1
が成り立つかどうかが判断される(手順55)。Σ△V
n≦c1が成り立つ場合、溶接ワイヤのみを下降させる
方向にワイヤ駆動軸の下降制御(手順56)が行なわ
れ、Σ△Vn≦c1が成り立たない場合、溶接トーチ及
び溶接ワイヤの両方を下降させる方向にトーチ駆動軸の
下降制御(手順57)が行なわれる。反対に、N<m
で、かつAt>bのときにはワイヤ位置高さが過小と判
別(手順58)させ、さらにトーチ上昇の累計値Σ△Z
について、Σ△Z≦c2が成り立つかどうかが判断され
る。Σ△Z≦c2が成り立つ場合、溶接トーチ及び溶接
ワイヤの両方を上昇させる方向にトーチ駆動軸の上昇制
御(手順60)が行なわれ、Σ△Z≦c2が成り立たな
い場合、溶接ワイヤのみを上昇させる方向にワイヤ駆動
軸の上昇制御(手順61)が行なわれる。
【0054】このように構成することによって、溶接中
のワイヤ溶滴の短絡移行回数N及び短絡移行時間率At
に基づいてワイヤ位置高さの良否判定をすることができ
る。そして、この判定結果に基づいて溶接トーチ1及び
溶接ワイヤ8が搭載されているトーチ駆動軸4を制御す
る、あるいは溶接ワイヤ8の位置のみを上下動させるワ
イヤ駆動軸20を制御することによってワイヤ位置高さ
の適正制御がより正確に行なえ、ワイヤ溶滴の乱れや溶
接ビードの不具合が生じることもなく、常に安定なワイ
ヤ溶滴の移行と良好な溶接結果を得ることができる。ま
た、ワイヤ駆動軸20を設けることによって溶接ワイヤ
の上下左右方向の位置合わせを単独で行え、ワイヤ溶滴
の移行を細かく管理することが可能となるばかりでな
く、使い勝手の向上を図ることができる。さらに、溶接
ワイヤ及び電極の異常を診断することによって電極接触
による消耗を最小限に止め、溶接ワイヤ及び電極のトラ
ブルによる溶接欠陥の発生や溶接品質の悪化を未然に防
止することができる。
【0055】以上述べたように、本実施例によれば、溶
接ビード形状の良否に係わる溶接ワイヤ位置の良否判別
が容易に行えると共に、その判別結果に基づいて溶接ト
ーチ及び溶接ワイヤの位置を適正に制御することがで
き、アーク中に送られる溶接ワイヤの溶融移行が不安定
になることなく常に安定で、かつ、溶接ビードに不具合
が生じることもなく常に良好な溶接結果を得ることがで
きる。また、電極の異常消耗を防ぐと共に、溶接ワイヤ
及び電極のトラブルによる溶接欠陥の発生や溶接結果の
悪化を未然に防止することができる。
【0056】さらに、上記各実施例の溶接ワイヤ位置の
制御機能を設けた溶接制御装置及び自動溶接システムを
用いることにより、一般の溶接構造物、溶接配管、化学
プラント及び原子力発電プラントの溶接組立など各種溶
接継手の1パス溶接あるいは多層多パス溶接に対して、
手動操作を必要としない溶接ワイヤ位置の適正制御が行
え、初心者でも容易に溶接を実施することができるばか
りでなく、溶接結果の再現性及び信頼性が高く、また、
使い勝手も良く、溶接の自動化及び溶接品質の向上が図
れる。
【0057】上記した本発明の溶接ワイヤ位置の制御機
能を自動溶接システムに装備することにより、パスごと
に変化する被溶接面の位置に応じた適正なワイヤ高さを
保持できるので、各種溶接継手の1パス溶接及び多層多
パス溶接に対して溶接ワイヤが適正な位置に供給され、
溶接の自動化及び溶接品質の向上を図ることができる。
例えば、溶接配管の多い化学プラント及び原子力発電プ
ラントの自動溶接への適用を図ることができる。
【0058】
【発明の効果】請求項1及び3に記載の本発明によれ
ば、溶接ワイヤの位置を適正に制御することができ、ア
ーク中に送られる溶接ワイヤの溶融移行が不安定になる
ことなく、良好な溶接結果を得ることができる。
【0059】請求項2及び4に記載の本発明によれば、
請求項1に記載の発明による効果に加え、溶接ワイヤ位
置と溶接トーチ位置が同時に制御されるので、制御が簡
単になるという効果がある。
【0060】請求項5及び6に記載の本発明によれば、
溶接トーチと溶接ワイヤを双方同時に移動させたり、そ
れぞれ単独に移動させたりすることができるので、請求
項2に記載の発明による効果に加え、溶接トーチ位置が
上限、下限に達した場合でも溶接ワイヤ位置を上下させ
て位置制御を行うことが可能となり、かつ、溶接開始時
の溶接ワイヤ位置の設定が容易になる等、使い勝手がよ
くなるという効果がある。
【0061】請求項7及び8に記載の本発明によれば、
溶接電圧、電極電圧を検出して溶接の制御や異常表示が
行われるので、請求項5に記載の発明による効果に加
え、電極異常による溶接欠陥を少なくできるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の要部構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明に係るアーク中に送られる溶接ワイヤの
位置を示す説明図である。
【図3】ワイヤ・母材間電圧Vwの波形例を示す概念図
である。
【図4】アーク長とワイヤ溶融の短絡移行回数の関係の
例を示すグラフである。
【図5】アーク長と短絡移行時間率の関係の例を示すグ
ラフである。
【図6】本発明の第2の実施例の要部構成を示すブロッ
ク図である。
【図7】本発明の第3の実施例の要部構成を示すブロッ
ク図である。
【図8】溶接電圧及びワイヤ・電極間電圧の波形例を示
す概念図である。
【図9】溶接電圧及びワイヤ・電極間電圧の他の波形例
を示す概念図である。
【図10】本発明の本発明の第4の実施例の要部構成を
示すブロック図である。
【図11】本発明の実施例を示す動作フローチャートで
ある。
【図12】図11に示す動作フローチャートの部分の詳
細を示す説明図である。
【符号の説明】
1 溶接トーチ 2 電極 3 トーチホルダ 4 ドーチ駆
動軸 5 母材 6 アーク 7 溶接電源 8 溶接ワイ
ヤ 9 ワイヤガイド 10 ワイヤホ
ルダ 11 走行台車 12 走行レー
ル 13 ワイヤ電圧検出回路 13’ ワイヤ
電圧検出手段 14 ワイヤ短絡検出回路 14’ ワイヤ
短絡検出手段 15 溶接ワイヤ位置判別回路 15’ 溶接ワ
イヤ位置判別手段 16 溶接コントローラ 17 溶接制御
収納装置 20 ワイヤ駆動軸 21 トーチ揺
動軸 22 Ve電極電圧信号 23 電極電圧
検出回路 23’ 電極電圧検出手段 24 異常判別
回路 24’ 異常判別手段 25 Ea溶接
電圧信号 26 溶接電圧検出回路 26’ 溶接電
圧検出手段 27 配管溶接継手の母材 28 配管溶接
走行台車 70 アーム L アーク長 Vw ワイヤ・
母材間電圧 Ea 溶接電圧 Ve 電極電圧 ts ワイヤ短絡時間 e1 ワイヤ短
絡の基準電圧 ta 電極接触時間 e2 異常判定
の基準電圧 c1 ワイヤ下降の下限値 c2 トーチ上
昇の上限値 N 短絡移行回数 m 短絡移行
回数の判定基準値 At 短絡移行時間率 a 短絡移行
時間率の下限基準値 b 短絡移行時間率の下限基準値
フロントページの続き (72)発明者 水口 和彦 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 山口 裕治 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 日野 英司 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (56)参考文献 特開 昭61−119380(JP,A) 特開 昭62−234663(JP,A) 特公 昭44−13569(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 9/095,9/12 B23K 9/127,9/167

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接継手の母材と溶接トーチ先端の非消
    耗性の電極との間に通電して任意出力波形のアークを発
    生させ、そのアーク中もしくは溶融プール内に無通電の
    溶接ワイヤを送りながら溶接を行う溶接装置の溶接ワイ
    ヤ位置の制御方法において、 前記無通電の溶接ワイヤと溶接母材との間に生じるワ
    イヤ母材間電圧Vwを検出し、 検出した前記ワイヤ母材間電圧が、所定のサンプリン
    グ時間T内に予め設定された短絡基準電圧e1を下回っ
    た回数を算出し、得られた回数を1/T倍して短絡移行
    回数(N)とし、 検出した前記ワイヤ母材間電圧が、所定のサンプリン
    グ時間T内で予め設定された短絡基準電圧e1を下回っ
    た時間を合計し、得られた時間を100/T倍して短絡
    移行時間率(At)とし、 短絡移行回数(N)を予め設定された判定基準値m
    と、短絡移行時間率(At)を予め設定された下限基準
    値a及び上限基準値bと、それぞれ比較し、 N≧mのとき、溶接ワイヤ位置高さ適正と判別して、
    溶接ワイヤの高さをそのまま維持するように制御し、 N<mでかつ、a≦At≦bのとき、溶接ワイヤ位置
    高さ適正と判別して、溶接ワイヤの高さをそのまま維持
    するように制御し、 N<mでかつ、At<aのとき、溶接ワイヤ位置高さ
    過大と判別して、下降の制御信号を発信して、溶接ワイ
    ヤの位置を下降させる方向に制御し、 N<mでかつ、At>bのとき、溶接ワイヤ位置高さ
    過小と判別して、上昇の制御信号を発信して、溶接ワイ
    ヤの位置を上昇させる方向に制御する、 ことを特徴とする溶接ワイヤ位置の制御方法。
  2. 【請求項2】 溶接トーチ及び溶接ワイヤ位置の上下方
    向の駆動制御が可能なトーチ駆動軸と、このトーチ駆動
    軸及び溶接の制御を行う溶接コントローラを設けてなる
    溶接装置を用い、溶接継手の母材と溶接トーチ先端の非
    消耗性の電極との間に通電して任意出力波形のアークを
    発生させ、そのアーク中もしくは溶融プール内に無通電
    の溶接ワイヤを送りながら溶接を行うときの溶接ワイヤ
    位置の制御方法において、 アーク発生後の溶接期間中に前記無通電の溶接ワイヤ
    と溶接母材との間に生じるワイヤ母材間電圧Vwを検出
    し、 前記ワイヤ母材間電圧Vwに基づいて溶接ワイヤの単
    位時間当たりの短絡移行回数(N)と短絡移行時間率(A
    t)を求め、 前記短絡移行回数及び短絡移行時間率に基づいて溶接
    ワイヤ位置の高さの過大、過小、適正の判別をさせ、 溶接ワイヤ位置の高さが過大と判別したときは下降の
    制御信号を発信して、溶接トーチ及び溶接ワイヤの位置
    を下降させる方向にトーチ駆動軸の制御を前記溶接コン
    トローラに行わせ、 反対に溶接ワイヤ位置の高さが過小と判別したときに
    は上昇の制御信号を発信して、溶接トーチ及び溶接ワイ
    ヤの位置を上昇させる方向にトーチ駆動軸の制御を前記
    溶接コントローラに行わせ、 また、溶接ワイヤ位置の高さが適正と判別したときは
    その溶接トーチ及び溶接ワイヤの高さをそのまま維持す
    るようにトーチ駆動軸の制御を行わせる、 ことを特徴とする溶接ワイヤ位置の制御方法。
  3. 【請求項3】 溶接継手の母材と溶接トーチ先端の非消
    耗性の電極との間に通電して任意出力波形のアークを発
    生させ、そのアーク中及び溶融プール内に無通電の溶接
    ワイヤを送りながら溶接を行う溶接装置の溶接ワイヤ位
    置の制御装置において、 溶接ワイヤの上下方向の駆動制御が可能なワイヤ位置
    制御手段と、 前記無通電の溶接ワイヤと溶接母材との間に生じるワ
    イヤ母材間電圧Vwを検出するワイヤ電圧検出手段と、 アーク発生後の溶接期間中に、前記ワイヤ母材間電圧
    Vwを入力として溶接ワイヤの単位時間当たりの短絡移
    行回数(N)と短絡移行時間率(At)を求めるワイヤ短絡
    検出手段と、 この短絡移行回数(N)を予め設定された短絡移行回数
    の判定基準値mと、短絡移行時間率(At)をその下限基
    準値a及び上限基準値bと、それぞれ比較し、 その結果から溶接ワイヤ位置の高さの過大、過小、適正
    の制御信号を出力するワイヤ 位置判別手段と、 該ワイヤ位置判別手段によって出力される制御信号に
    従って前記ワイヤ位置制御手段の駆動制御及び溶接の制
    御を行う溶接コントローラと、 を含んでなることを特徴とする溶接ワイヤ位置の制御装
    置。
  4. 【請求項4】 溶接継手の母材と溶接トーチ先端の非消
    耗性の電極との間に通電して任意出力波形のアークを発
    生させ、そのアーク中及び溶融プール内に無通電の溶接
    ワイヤを送りながら溶接を行う溶接装置の溶接ワイヤ位
    置の制御装置において、 溶接トーチ及び溶接ワイヤの上下方向の駆動制御が可
    能なトーチ駆動軸と、 前記無通電の溶接ワイヤと溶接母材との間に生じるワ
    イヤ母材間電圧Vwを検出するワイヤ電圧検出手段と、 アーク発生後の溶接期間中に、前記ワイヤ母材間電圧
    Vwを取り込んで溶接ワイヤの単位時間当たりの短絡移
    行回数(N)と短絡移行時間率(At)を求めるワイヤ短絡
    検出手段と、 前記短絡移行回数(N)、短絡移行時間率(At)、予め
    設定された短絡移行回数の判定基準値m、短絡移行時間
    率(At)の下限基準値a及び上限基準値bに基づいて溶
    接ワイヤ位置の高さの過大、過小、適正の判別を行い、
    対応する制御信号を 出力するワイヤ位置判別手段と、 該ワイヤ位置判別手段によって出力される制御信号に
    従って前記トーチ駆動軸の駆動制御及び溶接の制御を行
    う溶接コントローラと、 を含んでなることを特徴とする溶接ワイヤ位置の制御装
    置。
  5. 【請求項5】 溶接トーチ及び溶接ワイヤ位置の上下方
    向の駆動制御が可能なトーチ駆動軸と、溶接ワイヤ位置
    を上下方向に単独で駆動可能なワイヤ駆動軸と、前記ト
    ーチ駆動軸とワイヤ駆動軸及び溶接の制御を行う溶接コ
    ントローラを設けてなる溶接装置を用い、溶接継手の母
    材と溶接トーチ先端の非消耗性の電極との間に通電して
    任意出力波形のアークを発生させ、そのアーク中及び溶
    融プール内に無通電の溶接ワイヤを送りながら溶接を行
    うときの溶接ワイヤ位置の制御方法において、 前記無通電の溶接ワイヤと溶接母材との間に生じるワ
    イヤ母材間電圧Vwを検出し、 前記ワイヤ母材間電圧Vwが予め設定された短絡基準
    電圧e1を下回った回数と時間をもとに溶接ワイヤの単
    位時間当たりの短絡移行回数(N)と短絡移行時間率(A
    t)を求め、 得られた短絡移行回数(N)及び短絡移行時間率(A
    t)に基づいて溶接ワイヤ位置の高さの過大、過小、適
    正を判別し、 溶接ワイヤ位置の高さが過大と判別されたときは下降
    の制御信号を前記溶接コントローラに発信して、溶接ワ
    イヤの位置のみを下降させる方向にワイヤ駆動軸の制御
    を行わせるか、あるいは溶接トーチ及び溶接ワイヤの位
    置の両方を下降させる方向にトーチ駆動軸の制御を行わ
    せるようにし、 溶接ワイヤ位置の高さが過小と判別されたときには上
    昇の制御信号を前記溶接コントローラに発信して、溶接
    トーチ及び溶接ワイヤの位置の両方を上昇させる方向に
    トーチ駆動軸の制御を行わせ、あるいは溶接ワイヤの位
    置のみを上昇させる方向にワイヤ駆動軸の制御を行わせ
    るようにし、 溶接ワイヤ位置の高さが適正と判別されたときはその
    溶接トーチ及び溶接ワイヤの高さをそのまま維持するよ
    うにトーチ駆動軸やワイヤ駆動軸の制御を前記溶接コン
    トローラに行わせるようにした、 ことを特徴とする溶接ワイヤ位置の制御方法。
  6. 【請求項6】 溶接継手の母材と溶接トーチ先端の非消
    耗性の電極との間に通電して任意出力波形のアークを発
    生させ、そのアーク中及び溶融プール内に無通電の溶接
    ワイヤを送りながら溶接を行う溶接装置の溶接ワイヤ位
    置の制御装置において、 溶接トーチ及び溶接ワイヤ位置の上下方向の駆動制御
    が可能なトーチ駆動軸と、 溶接ワイヤ位置を上下方向に単独で駆動可能なワイヤ
    駆動軸と、 前記無通電の溶接ワイヤと溶接母材との間に生じるワ
    イヤ母材間電圧Vwを検出するワイヤ電圧検出手段と、 アーク発生後の溶接期間中に、前記ワイヤ母材間電圧
    Vwを取り込んで溶接ワイヤの単位時間当たりの短絡移
    行回数(N)と短絡移行時間率(At)を求めるワイヤ短絡
    検出手段と、 ワイヤ短絡検出手段で求められた短絡移行回数(N)及
    び短絡移行時間率(At)に基づいて溶接ワイヤ位置の
    さの良否判別を行い、制御信号を出力するワイヤ位置
    判別手段と、 該ワイヤ位置判別手段によって出力される制御信号に
    従って前記トーチ駆動軸とワイヤ駆動軸の駆動制御及び
    溶接の制御を行う溶接コントローラと、 を含んでなることを特徴とする溶接ワイヤ位置の制御装
    置。
  7. 【請求項7】 溶接トーチ及び溶接ワイヤ位置の上下方
    向の駆動制御が可能なトーチ駆動軸と、溶接ワイヤ位置
    を上下方向に単独で駆動可能なワイヤ駆動軸と、前記ト
    ーチ駆動軸とワイヤ駆動軸及び溶接の制御を行う溶接コ
    ントローラを設けてなる溶接装置を用い、溶接継手の母
    材と溶接トーチ先端の非消耗性の電極との間に通電して
    任意出力波形のアークを発生させて、そのアーク中及び
    溶融プール内に無通電の溶接ワイヤを送りながら溶接を
    行うときの溶接ワイヤ位置の制御方法において、 前記無通電の溶接ワイヤと溶接母材との間に生じるワ
    イヤ母材間電圧Vwを検出し、 アーク発生後の溶接期間中に、前記ワイヤ母材間電圧
    Vwを入力として溶接ワイヤの単位時間当たりの短絡移
    行回数(N)と短絡移行時間率(At)を求め、 前記短絡移行回数(N)及び短絡移行時間率(At)に基
    づいて溶接ワイヤ位置の過大、過小、適正の判別をし、 溶接ワイヤ位置の高さが過大と判別されたときは下降
    の制御信号を前記溶接コントローラに発信して、溶接ワ
    イヤの位置のみを下降させる方向にワイヤ駆動軸の制御
    を行わせるか、あるいは溶接トーチ及び溶接ワイヤの位
    置の両方を下降させる方向にトーチ駆動軸の制御を行わ
    せるようにし、 反対に溶接ワイヤ位置の高さが過小と判別したときに
    は上昇の制御信号を前記溶接コントローラに発信して、
    溶接トーチ及び溶接ワイヤの位置の両方を上昇させる方
    向にトーチ駆動軸の制御を行わせるか、あるいは溶接ワ
    イヤの位置のみを上昇させる方向にワイヤ駆動軸の制御
    を行わせるようにし、 また、溶接ワイヤ位置の高さが適正と判別したときは
    その溶接トーチ及び溶接ワイヤの高さをそのまま維持す
    るようにトーチ駆動軸やワイヤ駆動軸の制御を前記溶接
    コントローラに行わせるようにし、 さらに、前記無通電の溶接ワイヤと非消耗性の電極と
    の間に生じる電極電圧Veと、溶接電流が流れる前記電
    極と溶接母材との間に生じる溶接電圧Eaを検出し、 前記電極電圧Ve及び溶接電圧Eaに基づいて、溶接
    ワイヤの溶滴が電極に接触したときと、電極が溶融プー
    ルに接触したときを判別し、 溶接ワイヤの溶滴が電極に接触したと判別されたとき
    と、電極が溶融プールに接触したと判別されたときは、
    溶接の中止及び電極異常の表示を行う、 ことを特徴とする溶接ワイヤ位置の制御方法。
  8. 【請求項8】 溶接継手の母材と溶接トーチ先端の非消
    耗性の電極との間に通電して任意出力波形のアークを発
    生させ、そのアーク中及び溶融プール内に無通電の溶接
    ワイヤを送りながら溶接を行う溶接装置の溶接ワイヤ位
    置の制御装置において、 溶接トーチ及び溶接ワイヤ位置の上下方向の駆動制御
    が可能なトーチ駆動軸と、 溶接ワイヤ位置を上下方向に単独で駆動可能なワイヤ
    駆動軸と、 前記無通電の溶接ワイヤと溶接母材との間に生じるワ
    イヤ母材間電圧Vwを検出するワイヤ電圧検出手段と、 アーク発生後の溶接期間中に、前記ワイヤ母材間電圧
    Vwを取り込んで溶接ワイヤの単位時間当たりの短絡移
    行回数(N)と短絡移行時間率(At)を求めるワイヤ短絡
    検出手段と、 この短絡移行回数(N)及び短絡移行時間率(At)を入
    力として溶接ワイヤ位置の判別をして制御信号を出力す
    るワイヤ位置判別手段と、 ワイヤ位置判別手段によって出力される制御信号に従
    って前記トーチ駆動軸とワイヤ駆動軸の駆動制御及び溶
    接の制御を行わう溶接コントローラと、 前記無通電の溶接ワイヤと非消耗性の電極との間に生
    じる電極電圧Veを検出する電極電圧検出手段と、 溶接電流が流れる前記電極と溶接母材との間に生じる
    溶接電圧Eaを検出する溶接電圧検出手段と、 前記ワイヤ位置判別手段の動作と同時に、あるいはワ
    イヤ位置高さの制御動作後に、前記電極電圧Ve及び溶
    接電圧Eaを取り込んで、溶接ワイヤの溶滴が電極に接
    触したか、あるいは電極が溶融プールに接触したことを
    判別し、判別結果に基づいて溶接の中止指令及び電極異
    常の表示指令を行う異常判別手段と、を設けてなること
    を特徴とする溶接ワイヤ位置の制御装置。
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