JP2020069521A - 溶接装置及び溶接方法 - Google Patents

溶接装置及び溶接方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020069521A
JP2020069521A JP2018206721A JP2018206721A JP2020069521A JP 2020069521 A JP2020069521 A JP 2020069521A JP 2018206721 A JP2018206721 A JP 2018206721A JP 2018206721 A JP2018206721 A JP 2018206721A JP 2020069521 A JP2020069521 A JP 2020069521A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
wire
target
moving mechanism
arc
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018206721A
Other languages
English (en)
Inventor
雄太 内田
Yuta Uchida
雄太 内田
省太 中西
Shota Nakanishi
省太 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2018206721A priority Critical patent/JP2020069521A/ja
Publication of JP2020069521A publication Critical patent/JP2020069521A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Arc Welding In General (AREA)

Abstract

【課題】溶加材の位置を適切に制御して溶接が良好に行える溶接装置及び溶接方法を提供する。【解決手段】電極2と溶接母材9の間にアークAを発生させ、アークAの熱によりワイヤ3を溶融させて溶接母材9の溶接を行う溶接装置であって、溶接母材9に対するワイヤ3の位置を検出する制御部7と、溶接母材9に対しワイヤ3を移動させる機構であって溶接母材9に対し接近及び離間を周期的に繰り返してワイヤ3を往復移動させる第二移動機構33を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、溶接装置及び溶接方法に関する。
従来、溶接装置及び溶接方法として、例えば、特許第2916872号公報に記載されるように、溶接トーチによりアークを発生させ、そのアーク内又は溶融プール内に溶加材(溶接ワイヤ)を送給しながら溶接を行うものが知られている。この溶接装置及び溶接方法は、溶加材と溶接対象(溶接母材)との間の電圧を検出し、この電圧に基づいて溶加材の位置の適否を判別して溶加材の位置を制御しようとするものである。
特許第2916872号公報
ところで、上述した溶接装置及び溶接方法では、溶接対象に対する溶加材の目標位置を設定し、溶加材が目標位置となるように制御を行っているが、目標位置が溶接対象から離れ過ぎていると、溶加材が溶融プールから常に浮いた状態となり良好な溶接が行えない。一方、目標位置が溶接対象に近過ぎると、溶加材が溶融していない箇所に接触することとなり溶接が良好に行えないこととなる。
このため、溶加材の位置を適切に制御して溶接が良好に行える溶接装置及び溶接方法の開発が望まれている。
本開示の一態様に係る溶接装置は、電極と溶接対象の間にアークを発生させ、アークの熱により溶加材を溶融させて溶接対象の溶接を行う溶接装置において、溶接対象に対する溶加材の位置を検出する検出部と、溶接対象に対し溶加材を移動させる移動機構とを備え、移動機構は、溶接対象の溶接時において、溶接対象に対し接近及び離間を周期的に繰り返して溶加材を往復移動させて構成される。この溶接装置によれば、溶加材を往復移動させて溶接対象に対し接近及び離間を周期的に繰り返すことにより、溶加材が溶接対象から離れ過ぎたり近過ぎたりする状態が継続することを抑制でき、溶加材の溶融が適切に行え、溶接対象の溶接が良好に行える。
また、本開示の一態様に係る溶接装置において、移動機構は、溶加材を溶接対象から離間させ、溶加材が溶接対象から予め設定された距離だけ離れたら溶加材を溶接対象に接近させてもよい。この場合、溶加材が溶接対象から離れ過ぎた状態となることが確実に抑制でき、溶加材の溶融を適切に行うことができる。
本開示の一態様に係る溶接方法は、電極と溶接対象の間にアークを発生させ、アークの熱により溶加材を溶融させて溶接対象の溶接を行う溶接方法において、溶接対象に対する溶加材の位置を検出する検出工程と、溶接対象に対し溶加材を移動させて溶接を行う溶接工程とを含み、溶接工程にて、移動機構により溶加材を溶接対象に対し接近及び離間を周期的に繰り返して溶加材を往復移動させる。この溶接方法によれば、溶加材を往復移動させて溶接対象に対し接近及び離間を周期的に繰り返すことにより、溶加材が溶接対象から離れ過ぎたり近過ぎたりする状態が継続することを抑制でき、溶加材の溶融が適切に行え、溶接対象の溶接が良好に行える。
本開示によれば、溶接対象に対し溶加材を周期的に復移動させることにより、溶接を良好に行うことができる。
本発明の実施形態に係る溶接装置の構成概要図である。 図1の溶接装置における溶接状況を示す図である。 図1の溶接装置におけるワイヤの高さの変化を示すグラフである。 図1の溶接装置におけるワイヤの高さの変化を示すグラフである。 図1の溶接装置における動作及び溶接方法を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る溶接装置の構成概要図である。溶接装置1は、溶接母材9を溶接する装置であり、電極2と溶接母材9との間にアークを発生させ、そのアークの熱によりワイヤ3を溶融させて溶接母材9の溶接を行う。溶接母材9は、溶接すべき溶接対象であり、溶接可能な部材が該当する。例えば、溶接母材9の溶接箇所には、V字状の溝が形成される。本実施形態では、TIG(Tungsten InertGas)溶接に適用した場合について説明する。
電極2は、溶接母材9との間にアークを発生させる部材である。電極2は、溶接母材9との間に電圧を印加されることによりアークを発生させる。電極2は、端部を先細りに形成した棒体である。電極2は、アーク発生の際に消耗しにくい部材により形成され、例えばタングステンにより形成される。この電極2は、ノズル21の先端に取り付けられている。ノズル21は、その先端からシールドガスGが噴出可能に設けられている。シールドガスGは、不活性ガスであり、例えばアルゴンガスが用いられる。ノズル21は、支持部22を介して可動部5に取り付けられている。
可動部5は、溶接を行う部材を移動させるための部位であり、溶接方向(図1では、右から左の方向)に沿って移動可能に設けられている。例えば、可動部5は、第一移動機構6に取り付けられ、第一移動機構6の作動により移動する。第一移動機構6は、例えばロボットアームが用いられる。なお、第一移動機構6としては、可動部5を移動できるものであれば、ロボットアーム以外の機構を用いてもよい。第一移動機構6の作動により可動部5が移動することにより、電極2を溶接経路に沿って移動させることができる。
可動部5には、ワイヤ3が取り付けられている。ワイヤ3は、溶接時に溶融される溶加材であり、溶接材又は溶接棒などと称される。ワイヤ3は、チューブ31内に挿通され、チューブ31の先端から送り出される。チューブ31は、ワイヤ支持部32及び第二移動機構33を介して可動部5に取り付けられている。第二移動機構33は、ワイヤ3を移動させる移動機構であり、例えば、溶接経路(図1では溶接母材9の上部における左右方向に沿った経路)に対し左右方向及び溶接位置に対し上下方向へワイヤ3を移動可能に設けられている。
第二移動機構33は、例えば、モータなどのアクチュエータの駆動により作動する機構が用いられる。ワイヤ支持部32は、第二移動機構33に対しチューブ31を支持する部材である。ワイヤ支持部32は、第二移動機構33の作動により、チューブ31及びワイヤ3と一体となって移動する。チューブ31の基端側には、コンジットケーブルなどを介して送給機(図示なし)及び収容器(図示なし)が設置されている。送給機は、ワイヤ3を溶接位置へ送り出す機器である。収容器は、ワイヤ3をリールなどに巻いて収容している。この送給機及び収容器は、公知のものを用いることができる。
第二移動機構33は、溶接母材9の溶接時において、溶接母材9に対し接近及び離間を周期的に繰り返してワイヤ3を往復移動させる。ワイヤ3は、第一移動機構6の作動により可動部5の移動に伴い溶接経路に沿って電極2と共に移動するが、この移動とは別に、溶接母材9に対し接近及び離間を周期的に繰り返して上下方向に往復移動する。
図2は、溶接装置1の溶接状況を示した図であり、ワイヤ3の高さHを示している。図2に示すように、溶接母材9の溶接時において、ワイヤ3は、溶接母材9から離されて配置される。ワイヤ3の高さHは、溶接母材9からの高さであり、溶接母材9からの上下方向の距離を示している。溶接母材9の溶接を行う際、ワイヤ3の高さHには、溶接条件に応じて適切な高さがある。ワイヤ3の高さ位置を自動制御する場合、ワイヤ3の高さHを最適な高さとなるように制御することも考えられる。しかしながら、このように制御する場合、溶接条件の変化に対応することが困難である。すなわち、溶接時において溶接条件が変わると、ワイヤ3の最適な高さ(最適な位置)が変化することとなる。このため、溶接条件の変化に応じてワイヤ3の高さHの設定を修正しないと適切に溶接が行えないおそれがある。これに対し、本実施形態に係る溶接装置1では、ワイヤ3を溶接母材9に対し接近及び離間を繰り返して周期的に移動させることにより、ワイヤ3が不適切な高さに継続して位置しないようにして、溶接が支障なく行えるようにしているのである。
図3は、溶接時におけるワイヤ3の高さの時間的変化を示している。図3に示すように、溶加材であるワイヤ3の高さは、低い位置から徐々に高くなり、上限位置に達したら下限位置まで低くなり、再び徐々に高くなる。上限位置及び下限位置は、ワイヤ3の位置制御において、予め設定される位置である。上限位置は、溶接におけるワイヤ3の適切な高さHより高い位置であって、溶接が不適切とならない位置が設定される。下限位置は、溶接におけるワイヤ3の適切な高さHより低い位置であって、溶接が不適切とならない位置が設定される。なお、溶接におけるワイヤ3の適切な高さHは、溶接条件に応じたワイヤ3の最適な高さである。このようなワイヤ3の高さの変更は、第二移動機構33の作動によって行われる。すなわち、図1において、第二移動機構33は、ワイヤ支持部32及びチューブ31を上下に移動させることによって、ワイヤ3を溶接母材9から徐々に離間させ、ワイヤ3が溶接母材9から予め設定された距離だけ離れたらワイヤ3を溶接母材9に接近させる。ここで、予め設定された距離は、ワイヤ3の上限位置おける溶接母材9からの距離である。つまり、予め設定された距離は、溶接が不適切とならない距離であり、例えばワイヤ3の先端が溶融プールから浮き上がって溶け落ち始める距離に設定される。溶融プールは、溶接母材9上に形成される溶融池であり、溶接母材9などが溶けることにより形成される。また、例えば図3に示すように、ワイヤ3を離間させる速度は、ワイヤ3を接近させる速度より遅い。具体的には、離間速度は0.05〜0.5mm/sに設定され、接近速度は0.5〜5mm/sに設定される。また、離間速度は、おおよそ0.05〜0.5mm/sの範囲のいずれかの値に設定され、接近速度はおおよそ0.5〜5mm/sの範囲のいずれかの値に設定されてもよい。なお、ワイヤ3を離間させる速度は、溶接状況に応じて、ワイヤ3を接近させる速度と同じにしたり、ワイヤ3を接近させる速度より速くする場合もある。
図3に示すように、ワイヤ3を上下に往復移動させる場合、ワイヤ3が溶接条件に応じた適切な高さHを通過するように移動される。つまり、ワイヤ3の上下の往復経路は、溶接条件に応じた適切な高さHが含まれる。溶接におけるワイヤ3の適切な高さHは、溶接条件により定められる高さである。この適切な高さHは、溶接条件によって異なる。溶接条件とは、例えば、電極2に印加される電圧、電極2に流れる電流、溶接速度、溶接姿勢、及びワイヤ3の送給速度が含まれる。溶接速度は、溶接方向(図1では右から左の方向)に沿って溶接位置が移動する速度であり、例えば電極2の移動速度に相当する。溶接姿勢は、例えば溶接の向きであって、溶接母材9に対する電極2の向きである。図1では、溶接姿勢が下向きである場合を例示している。例えば、水平に延びる断面円形の配管の外周を周方向に沿って溶接する場合、下向きの姿勢、斜め下向きの姿勢、横向きの姿勢、斜め上向きの姿勢、上向きの姿勢などと溶接姿勢が変化し、溶接条件が変化することとなる。
溶接を継続して行うにあたり、溶接条件が変化する場合には、各溶接条件に応じたワイヤ3の適切な高さを全て通過するようにワイヤ3の往復移動が行われる。例えば、図4に示すように、溶接条件が変化し、それぞれの溶接条件に応じたワイヤ3の適切な高さがHA1、HA2、HA3、HA4、HA5とある場合、これらの高さHA1、HA2、HA3、HA4、HA5とを全て通過するようにワイヤ3が往復移動される。このようにワイヤ3を往復移動させて溶接を行うことにより、溶接装置1における制御の設定を変更することなく、溶接作業が継続して行える。従って、溶接条件が異なるごとに設定の変更が必要なく、溶接作業が円滑に行える。
図1において、カメラ4は、溶接箇所を撮像する撮像器であり、溶接箇所に向けて設置されている。カメラ4は、カメラ支持部材41を介して可動部5に取り付けられている。すなわち、カメラ4は、可動部5と一体となって移動し、可動部5共に電極2が移動するとそれに伴ってカメラ4も移動する。
溶接装置1には、制御部7が設けられている。制御部7は、溶接装置1の装置全体の制御を行う電子制御ユニットである。制御部7は、CPU[CentralProcessing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]を備えるコンピュータを含んで構成されている。制御部7は、第一移動機構6、第二移動機構33、電極2、カメラ4などと電気的に接続され、溶接に必要な各制御を実行する。以下、制御部7の具体的な制御内容を説明する。
制御部7は、溶接の作動制御を実行する。すなわち、制御部7は、電極2に電圧を印加してアークの発生を制御し、電磁弁などのガス流量調整器に制御信号を出力してシールドガスGの流出を制御する。
制御部7は、溶接部材を移動させる移動制御を実行する。すなわち、制御部7は、第一移動機構6に制御信号を出力し、第一移動機構6を作動させ、可動部5の移動を通じて電極2及びワイヤ3を溶接経路に沿って移動させる。また、制御部7は、ワイヤ3を上下に往復移動させる往復移動制御を実行する。すなわち、制御部7は、第二移動機構33に制御信号を出力し、第二移動機構33を作動させ、ワイヤ支持部32及びチューブ31の移動を通じてワイヤ3を周期的に上下に往復移動させる。この制御部7は、第二移動機構33に制御信号を出力して、溶接母材9に対するワイヤ3の接近速度及び離間速度も制御する。
制御部7は、ワイヤ3を送給させる送給制御を実行する。すなわち、制御部7は、送給機(図示なし)に対し制御信号を出力し、送給機を作動させてチューブ31の先端からワイヤ3を繰り出させる。
制御部7は、ワイヤ3の位置検出を行う検出部として機能する。すなわち、制御部7は、カメラ4の画像データを入力し、その画像データに基づいて画像処理を行い、溶接母材9に対するワイヤ3の位置(ワイヤ3の高さ)を検出する。なお、ワイヤ3の位置検出は、カメラ4以外の位置検出センサを用いて行ってもよい。
制御部7には、溶接に必要なデータが記憶されている。例えば、制御部7には、電極2に印加する電圧値及び電流値、溶接経路の設定、ワイヤ3の往復移動の下限位置及び上限位置、ワイヤ3の往復移動の速度、ワイヤ3の送給速度、並びに、溶接速度を含むデータが記憶される。これらのデータは、溶接内容に応じて自動的に入力又は設定されてもよいが、手動で入力又は設定されてもよい。溶接経路の設定は溶接母材9の形状データに基づいて行われ、溶接経路は溶接母材9の表面に沿って設定される。
次に、本実施形態に係る溶接装置1の動作及び溶接方法について説明する。
図5は、溶接装置1の動作及び溶接方法を示すフローチャートである。図5のフローチャートの制御処理は、例えば制御部7によって実行される。溶接装置1の動作として、アーク発生、シールドガスGの流出、電極2の移動、ワイヤ3の送給、ワイヤ3の往復移動などについては自動制御によって行われる。
図5のステップS10(以下、単に「S10」という。以降のステップについても同様とする)に示すように、溶接経路の設定が行われる。溶接経路の設定は、溶接を行う経路を設定する処理であり、例えば溶接母材9の表面近傍において電極2の先端が通過する経路として溶接経路が制御部7に記憶される。また、S10において、電極2の電圧値及び電流値、溶接速度、ワイヤ3の送給速度、ワイヤ3の往復移動の上限位置及び下限位置、又はワイヤ3の往復移動速度などのデータ設定が行われてもよい。
そして、S12及びS14に処理が移行し、位置検出処理及び溶接処理が行われる。位置検出処理は、ワイヤ3の位置を検出する処理である。例えば、制御部7は、カメラ4が撮像した画像データに基づいて画像処理を行い、ワイヤ3の位置を検出する。溶接処理は、電極2と溶接母材9の間にアークAを発生させて溶接を行う処理である。例えば、制御部7は、ノズル21の先端からシールドガスGを流出させ、電極2に電圧を印加し電流を流してアークを発生させる。アークの発生により、ワイヤ3が溶融し溶接母材9と一体となって溶接が行われていく。
また、溶接処理として、制御部7は、第一移動機構6に制御信号を出力し溶接経路に沿って電極2及びワイヤ3を移動させると共に、第二移動機構33に制御信号を出力しワイヤ3を上下方向に往復移動させる。すなわち、ワイヤ3は、電極2と共に溶接経路に沿って移動しつつ、溶接母材9に対し接近及び離間を周期的に繰り返して往復移動する。ワイヤ3の往復移動は、例えば図3に示すように、ワイヤ3の高さが低い位置から徐々に高くなり、上限位置に達したら低くなり、そして再び徐々に高くなるように行われる。このとき、ワイヤ3の上下方向の往復移動の経路には、溶接条件に応じた適切な高さHが含まれる。これにより、ワイヤ3が適切な位置から継続的に外れてしまうことが抑制され、溶接が支障なく行えることとなる。
また、溶接中に溶接条件が変化する場合には、ワイヤ3の上下方向の往復移動の経路は、各溶接条件に応じた適切な高さが含まれる経路とされる。例えば、図4に示すように、溶接条件の変化によってワイヤ3の適切な高さが変化する場合、それぞれの適切な高さが含まれるように往復移動の経路が設定される。これにより、各溶接条件における適切な高さからワイヤ3が継続的に外れて位置することが抑制でき、溶接が適切に行える。また、溶接条件が変化しても、溶接の制御の設定を変更することなく溶接が継続して行え、溶接作業が効率良く行える。例えば、水平に延びる断面円形の配管を周方向に溶接する場合、溶接の姿勢が下向きの姿勢、斜め下向きの姿勢、横向きの姿勢、斜め上向きの姿勢、上向きの姿勢などに変化し、溶接条件が変化することとなる。このような場合であっても、溶接の制御の設定を変更することなく溶接を継続して行え、溶接が効率良く行える。
なお、図5では位置検出処理と溶接処理を別のステップとして示しているが、同一のステップの処理として行われてもよい。
図5のS16に処理が移行し、全ての溶接経路について溶接が終了したか否かが判定される。例えば、制御部7に設定される溶接経路について全て溶接が終了したか否かが判定される。つまり、制御部7に設定される溶接経路について全て溶接が終了した場合には全ての溶接経路について溶接が終了したと判定される。一方、制御部7に設定される溶接経路について全ての溶接が終了していない場合には全ての溶接経路について溶接が終了していないと判定される。S16において全ての溶接経路について溶接が終了していないと判定された場合、S12に処理が戻り、継続して位置検出処理及び溶接処理が行われる。一方、S16において全ての溶接経路について溶接が終了したと判定された場合、図5の一連の制御処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る溶接装置1及び溶接方法によれば、溶接時において、溶接母材9に対し接近及び離間を周期的に繰り返してワイヤ3を往復移動させる。このため、ワイヤ3が溶接母材9から離れ過ぎたり近過ぎたりする状態が継続されることを抑制することができる。このため、ワイヤ3の溶融が適切に行え、溶接母材9の溶接が良好に行える。
また、本実施形態に係る溶接装置1及び溶接方法によれば、ワイヤ3を溶接母材9から徐々に離間させ、ワイヤ3が溶接母材9から予め設定された距離だけ離れたら、ワイヤ3を溶接母材9に接近させる。これにより、ワイヤ3が溶接母材9から離れ過ぎた状態となることを確実に抑制することができる。従って、溶加材の溶融を適切に行うことができる。
また、本実施形態に係る溶接装置1及び溶接方法において、ワイヤ3を往復移動させる際に、その往復経路には溶接条件に応じたワイヤ3の適切な高さを含んでいる。このため、溶接中にワイヤ3が適切な位置から継続的に外れてしまうことが抑制でき、溶接が支障なく行える。
また、本実施形態に係る溶接装置1及び溶接方法は、溶接条件が変化するような溶接に有用である。例えば、溶接姿勢が変化する場合、ワイヤ3が周期的に往復移動するため、制御の設定を変更することなく、溶接が継続して行える。従って、溶接母材9の溶接が効率良く行える。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、特許請求の範囲の記載の要旨を逸脱しない範囲で様々な変形態様を取ることができる。
例えば、上述した実施形態においては、本発明をTIG溶接に適用する場合について説明したが、TIG溶接以外の溶接に適用してもよい。
1 溶接装置
2 電極
3 ワイヤ(溶加材)
4 カメラ
5 可動部
6 第一移動機構
7 制御部(検出部)
9 溶接母材(溶接対象)
33 第二移動機構(移動機構)
A アーク
G シールドガス

Claims (3)

  1. 電極と溶接対象の間にアークを発生させ、前記アークの熱により溶加材を溶融させて前記溶接対象の溶接を行う溶接装置において、
    前記溶接対象に対する前記溶加材の位置を検出する検出部と、
    前記溶接対象に対し前記溶加材を移動させる移動機構と、
    を備え、
    前記移動機構は、前記溶接対象の溶接時において、前記溶接対象に対し接近及び離間を周期的に繰り返して前記溶加材を往復移動させる、
    溶接装置。
  2. 前記移動機構は、前記溶加材を前記溶接対象から離間させ、前記溶加材が前記溶接対象から予め設定された距離だけ離れたら前記溶加材を前記溶接対象に接近させる、
    請求項1に記載の溶接装置。
  3. 電極と溶接対象の間にアークを発生させ、前記アークの熱により溶加材を溶融させて前記溶接対象の溶接を行う溶接方法において、
    前記溶接対象に対する前記溶加材の位置を検出する検出工程と、
    前記溶接対象に対し前記溶加材を移動させて、溶接を行う溶接工程と、
    を含み、
    前記溶接工程にて、移動機構により前記溶加材を前記溶接対象に対し接近及び離間を周期的に繰り返して前記溶加材を往復移動させる、
    溶接方法。
JP2018206721A 2018-11-01 2018-11-01 溶接装置及び溶接方法 Pending JP2020069521A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018206721A JP2020069521A (ja) 2018-11-01 2018-11-01 溶接装置及び溶接方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018206721A JP2020069521A (ja) 2018-11-01 2018-11-01 溶接装置及び溶接方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020069521A true JP2020069521A (ja) 2020-05-07

Family

ID=70548912

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018206721A Pending JP2020069521A (ja) 2018-11-01 2018-11-01 溶接装置及び溶接方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020069521A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6907420B1 (ja) * 2020-10-09 2021-07-21 ヤマザキマザック株式会社 工作機械、工作機械のワーク支持具、工作機械の動作方法、および、プログラム

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5416350A (en) * 1977-06-13 1979-02-06 Gen Electric Method and apparatus for filler metal melt bonding
JPS63165076A (ja) * 1986-12-26 1988-07-08 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 溶接ワイヤ送給方法
JPH0839252A (ja) * 1994-07-27 1996-02-13 Hitachi Ltd 溶接ワイヤ位置の制御方法及び装置
JPH091334A (ja) * 1995-06-20 1997-01-07 Kobe Steel Ltd 非消耗電極式アーク溶接制御方法
JPH091332A (ja) * 1995-06-15 1997-01-07 Toyota Motor Corp ワイヤ消耗式パルスアーク溶接機
JP2004050292A (ja) * 2002-07-23 2004-02-19 Illinois Tool Works Inc <Itw> 溶接ワイヤを後退及び前進させるための方法と装置
JP2013035020A (ja) * 2011-08-08 2013-02-21 Daihen Corp 2ワイヤ溶接制御方法
JP2018138309A (ja) * 2017-02-24 2018-09-06 三菱重工業株式会社 溶接装置、溶接方法およびプログラム

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5416350A (en) * 1977-06-13 1979-02-06 Gen Electric Method and apparatus for filler metal melt bonding
JPS63165076A (ja) * 1986-12-26 1988-07-08 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 溶接ワイヤ送給方法
JPH0839252A (ja) * 1994-07-27 1996-02-13 Hitachi Ltd 溶接ワイヤ位置の制御方法及び装置
JPH091332A (ja) * 1995-06-15 1997-01-07 Toyota Motor Corp ワイヤ消耗式パルスアーク溶接機
JPH091334A (ja) * 1995-06-20 1997-01-07 Kobe Steel Ltd 非消耗電極式アーク溶接制御方法
JP2004050292A (ja) * 2002-07-23 2004-02-19 Illinois Tool Works Inc <Itw> 溶接ワイヤを後退及び前進させるための方法と装置
JP2013035020A (ja) * 2011-08-08 2013-02-21 Daihen Corp 2ワイヤ溶接制御方法
JP2018138309A (ja) * 2017-02-24 2018-09-06 三菱重工業株式会社 溶接装置、溶接方法およびプログラム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6907420B1 (ja) * 2020-10-09 2021-07-21 ヤマザキマザック株式会社 工作機械、工作機械のワーク支持具、工作機械の動作方法、および、プログラム
WO2022074810A1 (ja) * 2020-10-09 2022-04-14 ヤマザキマザック株式会社 工作機械、工作機械のワーク支持具、工作機械の動作方法、および、プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8440934B2 (en) Arc start control method
CN101421068A (zh) 用于对工件进行焊接的方法
JP2008542027A (ja) コールドメタルトランスファ溶接方法及び溶接設備
JP7045243B2 (ja) コンピュータプログラム、溶接情報算出装置、溶接トーチ、溶接電源、溶接システム
CN110023021B (zh) 电弧焊接方法以及电弧焊接装置
CN115151365A (zh) 焊接信息的学习模型生成方法、学习模型、程序以及焊接系统
KR20180043284A (ko) 용접 방법 및 아크 용접 장치
JP2020069521A (ja) 溶接装置及び溶接方法
KR101960151B1 (ko) 소모 전극식 아크 용접의 아크 스타트 제어 방법, 용접 장치
JP2002239731A (ja) ホットワイヤ溶接のワイヤ加熱制御方法
CN100441353C (zh) 自耗电极弧焊方法
JP5767700B2 (ja) 短絡アーク溶接システム
KR101923682B1 (ko) 자동 전압 제어 자동 용접용 제어장치
KR20200121891A (ko) 용접 장치 및 용접 장치를 이용한 용접 방법
JP2009050872A (ja) Tigアーク溶接装置
CN112703077B (zh) 具有自动调节的焊丝进给速度的焊接设备和焊接方法
CN109789503B (zh) 包括在操作中相对于焊炬主体独立地移动、特别是枢转的接触焊嘴的用于焊接或熔覆的焊炬
JPH0839252A (ja) 溶接ワイヤ位置の制御方法及び装置
JP2018075583A (ja) 溶接装置及び溶接方法
US20190262927A1 (en) Pulsed arc welding method
KR20190031069A (ko) 자동 용접선 추적 제어 및 그루브 폭 변동에 대한 적응제어 장치 및 방법
EP4454802A2 (en) Automatic stability control of power level for a hot wire laser process
US20240359251A1 (en) Automatic stability control of power level for a hot wire laser process
KR101179256B1 (ko) 가용성 와이어를 이용한 아크 용접기 및 이를 이용한 용접방법
JP2004276055A (ja) 溶接装置及び溶接方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210708

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220524

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220629

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230113

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230516