JP6907420B1 - 工作機械、工作機械のワーク支持具、工作機械の動作方法、および、プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
図1に例示されるように、本明細書において、「ワイヤWの仮想中心軸AX」とは、第1加工ヘッド3からワイヤWが出る位置をとおり、第1加工ヘッド3からワイヤWが出ていく方向に沿う軸を意味する。換言すれば、ワイヤWの仮想中心軸AXとは、直線形状のワイヤWが第1加工ヘッド3から出ていくときに、当該直線形状のワイヤWが通る経路に沿う軸を意味する。ワイヤWの仮想中心軸AXは、例えば、第1加工ヘッド3の長手方向と平行である。ワイヤWの仮想中心軸AXは、第1加工ヘッド3の長手方向中心軸と一致していてもよい。
図1乃至図20を参照して、第1の実施形態における工作機械1Aについて説明する。図1は、第1加工ヘッド3にワイヤWが支持されている様子を模式的に示す概略断面図である。図2および図3は、第1の実施形態における工作機械1Aを模式的に示す図である。図4は、第1加工ヘッド3を用いて付加加工が行われる様子を模式的に示す概略断面図である。図5乃至図8は、導電ブロック5を用いてワイヤWの先端Pの位置が特定される様子を模式的に示す概略断面図である。図9は、導電ブロック5の変形例を模式的に示す概略断面図である。図10は、導電ブロック5の形状の一例を模式的に示す概略斜視図である。図11は、導電ブロック5の形状の他の一例を模式的に示す概略斜視図である。図12乃至図14は、第1の実施形態における工作機械1Aを模式的に示す図である。図15乃至図17は、第1の実施形態における工作機械1Aの一部分を拡大して模式的に示す図である。図18および図19は、導電ブロック5を用いてワイヤWの先端Pの位置が特定される様子を模式的に示す概略断面図である。図20は、第1の実施形態における工作機械1Aの構造の一例を模式的に示す概略斜視図である。
続いて、図1乃至図20を参照して、第1の実施形態における工作機械1Aにおいて採用可能な任意付加的な構成について説明する。
図5に記載の例では、導電ブロック5は、第1加工ヘッド3からのワイヤWの突出長さL1を特定する第1面51(より具体的には、平面状の第1面51)を有する。図5に記載の例では、第1面51は、第1加工ヘッド3に支持されたワイヤWの仮想中心軸AXに垂直な面である。
図6に記載の例では、導電ブロック5は、第1面51に対して傾斜するように配置される傾斜面52を有する。図6に例示されるように、ワイヤWの仮想中心軸AXが第1面51と垂直となるように配置されるとき、傾斜面52は、仮想中心軸AXに対して傾斜している。図6に記載の例において、導電ブロック5の第1面51は、導電ブロック5の頂部に配置され、導電ブロック5の傾斜面52は、導電ブロック5の側部に配置されている。図6に記載の例では、傾斜面52は、平面状の傾斜面である。
図7に記載の例では、導電ブロック5の傾斜面52は、第1傾斜面52a(図6を参照。)に加えて、第2傾斜面52bを有する。図6に記載の例において、第1傾斜面52aは、ワイヤWの先端Pが仮想中心軸AXから第1方向DR1に変位している程度を示す第1変位量を特定する面である。他方、図7に記載の例において、第2傾斜面52bは、ワイヤWの先端Pが仮想中心軸AXから第2方向DR2に変位している程度を示す第2変位量を特定する面である。なお、第2方向DR2は、第1方向DR1と垂直である。
図6に例示されるように、仮想中心軸AXからのワイヤWの先端Pの変位量を特定する面が傾斜面52である場合、ワイヤWを支持する第1加工ヘッド3を仮想中心軸AXに垂直な方向(図6において矢印ARによって示される方向)に移動させることにより、ワイヤWの先端Pをより確実に導電ブロック5に接触させることができる。この場合、ワイヤWの先端Pの位置が正確に特定される。
図12に記載の例では、テーブル装置2は、ワークDが取り付けられる上面2uと、導電ブロック5が配置される側面2tとを有する。ワークDが取り付けられる面と、導電ブロック5が取り付けられる面とが互いに異なる場合、ワークDをテーブル装置2に取り付ける際に、導電ブロック5が邪魔にならない。また、ワークDが取り付けられる面と、導電ブロック5が取り付けられる面とが互いに異なる場合、テーブル装置2に取り付けられるワークDの形状または大きさが、導電ブロック5の存在によって制約されない。
図12に例示されるように、工作機械1Aは、ワイヤ供給装置6を備えていてもよい。ワイヤ供給装置6は、ワイヤWを供給することにより、第1加工ヘッド3からのワイヤWの突出長さを変更する。ワイヤ供給装置6は、付加加工時に、ワイヤWの先端Pが溶融することによってワイヤWの突出長さが短くならないように、ワイヤWを供給する。
図4に記載の例では、第1加工ヘッド3は、ワイヤWが通る第1通路33を有する。図4に記載の例では、第1通路33の中心軸は、ワイヤWの仮想中心軸AXと一致する。第1加工ヘッド3に配置される第1通路33が直線状の通路である場合、ワイヤWの曲がり癖が緩和される。換言すれば、ワイヤWが直線状の第1通路33を通ることにより、ワイヤWの曲がりが小さくなるようにワイヤWが矯正される。図4に記載の例では、第1加工ヘッド3は、先端開口OPを有する。第1加工ヘッド3によって支持されるワイヤWの一部は、当該先端開口OPを介して、第1加工ヘッド3の外部に突出する。
図12に例示されるように、工作機械1Aは、第1加工ヘッド3を冷却する冷却装置9を備えていてもよい。冷却装置9は、冷却装置9と第1加工ヘッド3との間に配置される冷却液供給管を介して、第1加工ヘッド3に冷却液を供給する。
図14に記載の例では、第2加工ヘッド4は、工具41を第3軸AX3まわりに回転可能に支持する。また、工作機械1Aは、工具41を第3軸AX3まわりに回転させる工具駆動装置115を備える。工具41がワークDに接触した状態で工具41が第3軸AX3まわりを回転することにより、ワークDが工具41によって切削される。
工作機械1Aは、駆動装置11と、駆動装置11を制御する制御装置7を備える。
図16および図17に記載の例では、制御装置7は、第1制御モードと第2制御モードとを選択的に実行可能である。図16には、制御装置7が、第1制御モードを実行している様子が示され、図17には、制御装置7が、第2制御モードを実行している様子が示されている。
第1制御モードは、ワイヤW、導電ブロック5およびケーブル14を含む第1電気回路C1に電流(以下、第1制御モードの実行中に第1電気回路C1を流れる電流のことを「第1電流」と呼ぶ。)が流れることに応答して、ワイヤWの先端Pと導電ブロック5との接触を検出するモードである。第1電気回路C1には、例えば、電源装置13、ワイヤW、導電ブロック5、パレット212、スリップリング26(必要であれば、図15を参照。)、および、ケーブル14が含まれる。
第1制御モードの実行後に、制御装置7は、上述のタイミングにおける第1加工ヘッド3の実位置Fと、導電ブロック5の位置とに基づいて、ワイヤWの先端Pの実位置とワイヤWの先端の仮想位置P0との間の位置ずれ量を算出してもよい(位置ずれ量算出工程)。
上述の位置ずれ量Vが算出された後に、制御装置7は、算出された位置ずれ量Vに基づいて、ワイヤWの先端Pの位置を補正する第1の位置補正工程を実行してもよい。例えば、制御装置7は、算出された位置ずれ量Vに対応する制御指令をワイヤ供給装置6に送信する。制御装置7から制御指令を受信するワイヤ供給装置6は、位置ずれ量Vに対応する量だけワイヤWを供給するか、位置ずれ量Vに対応する量だけワイヤWを引き戻す。こうして、位置ずれ量Vに対応する量だけ第1加工ヘッド3からのワイヤWの突出長さL1が補正される。
上述の第1位置ずれ量V1が算出された後に、制御装置7は、算出された第1位置ずれ量V1に基づいて、第1方向DR1に平行な方向に、ワイヤWの先端Pに対する第1加工ヘッド3の推定相対位置F0を補正してもよい(第2の位置補正工程)。図1に記載の例において、推定相対位置F0を、第1位置ずれ量V1だけ第1方向DR1とは反対の方向に補正することを想定する。この場合、制御装置7によって制御される第1加工ヘッド3の制御目標位置が、ワイヤWの先端Pが仮想中心軸AXから第1方向DR1に位置ずれしていない状態における第1加工ヘッド3の制御目標位置よりも、第1方向DR1とは反対の方向に第1位置ずれ量V1だけずれる。換言すれば、補正後の推定相対位置F0’が、第1加工ヘッド3の実位置Fに近づく。こうして、制御装置7は、ワイヤWの先端Pが仮想中心軸AXから第1方向DR1に第1位置ずれ量V1だけずれていることを加味して、第1加工ヘッド3の位置制御を実行することができる。
第2制御モードは、ワイヤWと、ワイヤWの先端PとワークDとの間のギャップG(図17を参照。)と、ケーブル14とを含む第2電気回路C2に電源装置13から電流(以下、第2制御モードの実行中に第2電気回路C2を流れる電流のことを「第2電流」と呼ぶ。)を供給することにより、ワークDに付加加工を行うモードである。制御装置7は、第2制御モードを実行する際に、電源装置13に制御指令を送信してもよい。制御指令を受信する電源装置13は、ワイヤWとケーブル14との間に第2電圧を付加する。なお、制御装置7が第2制御モードを実行する時に、電源装置13がワイヤWとケーブル14との間に付加する第2電圧は、制御装置7が第1制御モードを実行する時に、電源装置13がワイヤWとケーブル14との間に付加する第1電圧よりも大きくてもよい。
制御装置7は、第3制御モードを実行可能であってもよい。第3制御モードは、例えば、第2制御モードの実行後に実行される。
図20に記載の例では、工作機械1Aは、ベース80と、テーブル装置2を支持する第2支持部25と、ベース80に対してY軸方向に平行な方向に移動可能な第1フレーム82と、ベース80に対してX軸方向に平行な方向に移動可能な第2フレーム84と、ベース80に対してZ軸方向に平行な方向に移動可能なヘッドマウントEとを備える。
続いて、図1乃至図21を参照して、第2の実施形態における工作機械1のワーク支持具Bについて説明する。図21は、第2の実施形態における工作機械1のワーク支持具Bの一例を模式的に示す概略斜視図である。
続いて、図1乃至図27を参照して、実施形態における工作機械1の動作方法について説明する。図22および図23は、実施形態における工作機械1の動作方法の一工程が実施されている様子を模式的に示す概略斜視図である。図24乃至図27は、実施形態における工作機械1の動作方法の一例を示すフローチャートである。
図12等において例示される記憶装置73は、プログラムが記憶される非一時的なコンピュータ可読記憶媒体として機能する。プログラムが記憶される非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、ハードディスクであってもよいし、可搬型の記憶媒体(例えば、CD−ROM)であってもよい。実施形態における工作機械1の動作方法は、当該プログラムが工作機械1の制御装置7に含まれるコンピュータ71(より具体的には、コンピュータ71のプロセッサ)によって実行されることにより実現される。
(1)ワイヤWを支持する第1加工ヘッド3から露出するワイヤWの先端Pがテーブル装置2に配置された導電ブロック5に接触するように、ワイヤWを支持する第1加工ヘッド3をテーブル装置2に配置された導電ブロック5に対して相対移動させること、
(2)ワイヤWの先端Pと導電ブロック5とが接触することに起因して第1電気回路C1が開状態から閉状態に切り替えられるタイミングを特定すること、
(3)上記タイミングにおける第1加工ヘッド3の実位置と、導電ブロック5の位置とに基づいて、ワイヤWの先端Pの実位置とワイヤWの先端の仮想位置P0との間の位置ずれ量(例えば、仮想中心軸AXに平行な方向における位置ずれ量、および/または、仮想中心軸AXに垂直な方向における位置ずれ量)を算出すること、
(4)算出された位置ずれ量(より具体的には、仮想中心軸AXに平行な方向における位置ずれ量)に基づいてワイヤWの先端Pの位置を補正すること、および/または、算出された位置ずれ量(より具体的には、仮想中心軸AXに垂直な方向における位置ずれ量)に基づいてワイヤWの先端Pに対する第1加工ヘッド3の推定相対位置を補正すること、
(5)上記ステップ(4)の実行後、第1加工ヘッド3から露出するワイヤWの先端Pから生成される溶融物をテーブル装置2によって支持されるワークDに付加すること、および、
(6)上記ステップ(5)の実行後、第2加工ヘッド4に支持された工具41を駆動することにより、テーブル装置2によって支持されるワークD(より具体的には、ワークDに付加された付加物)を切削すること。
(1A)工作機械1の第1加工ヘッド3に支持されたワイヤWの先端Pが工作機械1のテーブル装置2に配置された導電ブロック5の第1面51に接触するように、第1加工ヘッド3を導電ブロック5に対して相対移動させること。
(1B)工作機械1の第1加工ヘッド3に支持されたワイヤWの先端Pが工作機械1のテーブル装置2に配置された導電ブロック5の第1傾斜面52aに接触するように、第1加工ヘッド3を導電ブロック5に対して相対移動させること。
(2A)ワイヤWの先端Pと導電ブロック5の第1面51とが接触することに起因して第1電気回路C1が開状態から閉状態に切り替えられる第1タイミングを特定すること。
(2B)ワイヤWの先端Pと導電ブロック5の第1傾斜面52aとが接触することに起因して第1電気回路C1が開状態から閉状態に切り替えられる第2タイミングを特定すること。
(3A)第1タイミングにおける第1加工ヘッド3の実位置と、導電ブロック5の第1面51の位置とに基づいて、第1面51に垂直な方向における、ワイヤWの先端Pの実位置とワイヤWの先端の仮想位置P0との間の位置ずれ量Vを算出すること。
(3B)少なくとも第2タイミングにおける第1加工ヘッド3の実位置と、導電ブロック5の位置とに基づいて、ワイヤWの仮想中心軸AXに垂直な第1方向DR1に平行な方向における、ワイヤWの先端Pの実位置とワイヤWの先端の仮想位置P0との間の第1位置ずれ量V1を算出すること。
(4A)上記ステップ(3A)で算出された位置ずれ量Vに基づいて、ワイヤWの先端Pの位置を補正すること。
(4B)上記ステップ(3B)で算出された第1位置ずれ量V1に基づいて、第1方向DR1に平行な方向に、ワイヤWの先端Pに対する第1加工ヘッド3の推定相対位置F0を補正すること。
(7)上記ステップ(1)の実行前に、テーブル装置2を第1軸AX1まわりに傾動することにより、テーブル装置2に配置された導電ブロック5を第1加工ヘッド3に近づけること。
Claims (14)
- ワークを支持するテーブル装置と、
ワイヤの先端が露出された状態で前記ワイヤを支持し、前記ワイヤの前記先端から生成される溶融物を前記テーブル装置によって支持される前記ワークに付加する第1加工ヘッドと、
前記テーブル装置によって支持される前記ワークを切削する工具を支持する第2加工ヘッドと、
前記ワイヤに電流を供給する電源装置と、
前記テーブル装置に配置され、前記ワイヤの前記先端の位置を特定する導電ブロックと、
前記第1加工ヘッドから露出する前記ワイヤの前記先端と前記テーブル装置に配置された前記導電ブロックとが接触するように、前記第1加工ヘッドを前記テーブル装置に対して相対移動させる駆動装置と、
前記第1加工ヘッドから露出する前記ワイヤの前記先端と前記テーブル装置に配置された前記導電ブロックとが接触することにより、開状態から閉状態に切り替えられる第1電気回路と
を具備し、
前記導電ブロックは、
前記第1加工ヘッドからの前記ワイヤの突出長さを特定する第1面と、
前記第1面に対して傾斜するように配置され、前記ワイヤの仮想中心軸からの前記ワイヤの前記先端の変位量を特定する傾斜面と
を有する
工作機械。 - 前記第1面と前記傾斜面との間のなす角度は、90度よりも大きい
請求項1に記載の工作機械。 - 前記傾斜面は、
前記ワイヤの前記先端が前記仮想中心軸から第1方向に変位している程度を示す第1変位量を特定する第1傾斜面と、
前記ワイヤの前記先端が前記仮想中心軸から第2方向に変位している程度を示す第2変位量を特定する第2傾斜面と
を含み、
前記第2方向は、前記第1方向と垂直である
請求項1または2に記載の工作機械。 - 前記テーブル装置は、
前記ワークが取り付けられる上面と、
前記導電ブロックが配置される側面と
を有する
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の工作機械。 - 前記導電ブロックが配置された前記テーブル装置は、前記導電ブロックを前記第1加工ヘッドに近づけるように第1軸まわりにチルト可能である
請求項4に記載の工作機械。 - 前記テーブル装置は、
前記ワークとともに移動する移動部と、
前記移動部を、第2軸まわりに回転可能に支持する第1支持部と、
前記移動部と前記第1支持部との間に配置される軸受と
を有し、
前記ワイヤの前記先端と前記導電ブロックとが接触するとき、前記電流は、前記軸受をバイパスして流れる
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の工作機械。 - 前記テーブル装置と前記電源装置とを電気的に接続するケーブルと、
前記駆動装置を制御する制御装置と
を更に具備し、
前記制御装置は、
前記ワイヤと、前記導電ブロックと、前記ケーブルとを含む前記第1電気回路に第1電流が流れることに応答して、前記ワイヤの前記先端と前記導電ブロックとの接触を検出する第1制御モードと、
前記ワイヤと、前記ワイヤの前記先端と前記ワークとの間のギャップと、前記ケーブルとを含む第2電気回路に前記電源装置から第2電流を供給することにより、前記ワークに付加加工を行う第2制御モードと
を選択的に実行可能である
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の工作機械。 - ワークを支持するテーブル装置と、
ワイヤの先端が露出された状態で前記ワイヤを支持し、前記ワイヤの前記先端から生成される溶融物を前記テーブル装置によって支持される前記ワークに付加する第1加工ヘッドと、
前記テーブル装置によって支持される前記ワークを切削する工具を支持する第2加工ヘッドと、
前記ワイヤに電流を供給する電源装置と、
前記テーブル装置に配置され、前記ワイヤの前記先端の位置を特定する導電ブロックと、
前記第1加工ヘッドから露出する前記ワイヤの前記先端と前記テーブル装置に配置された前記導電ブロックとが接触するように、前記第1加工ヘッドを前記テーブル装置に対して相対移動させる駆動装置と、
前記第1加工ヘッドから露出する前記ワイヤの前記先端と前記テーブル装置に配置された前記導電ブロックとが接触することにより、開状態から閉状態に切り替えられる第1電気回路と、
前記駆動装置を制御する制御装置と
を具備し、
前記制御装置は、
前記ワイヤの前記先端が前記導電ブロックに接触するように、前記第1加工ヘッドを前記導電ブロックに対して相対移動させる移動工程と、
前記第1電気回路が前記開状態から前記閉状態に切り替わるタイミングを特定するタイミング特定工程と、
前記タイミングにおける前記第1加工ヘッドの実位置と、前記導電ブロックの位置とに基づいて、前記ワイヤの前記先端の実位置と前記ワイヤの前記先端の仮想位置との間の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出工程と
を実行可能である
工作機械。 - ワイヤの先端が露出された状態で前記ワイヤを支持し、前記ワイヤの前記先端から生成される溶融物をワークに付加する第1加工ヘッドを備えた工作機械のワーク支持具であって、
前記工作機械のテーブル装置の一部を構成し、前記ワークを支持するパレットと、
前記第1加工ヘッドに支持された前記ワイヤの前記先端の位置を特定する導電ブロックと
を具備し、
前記導電ブロックは前記パレットに取り付けられるか、あるいは、前記導電ブロックと前記パレットとは一体的に形成されており、
前記導電ブロックは、
前記第1加工ヘッドからの前記ワイヤの突出長さを特定する第1面と、
前記第1面に対して傾斜するように配置され、前記ワイヤの仮想中心軸からの前記ワイヤの前記先端の変位量を特定する傾斜面と
を有する
工作機械のワーク支持具。 - 前記工作機械は、前記ワークを切削する工具を支持する第2加工ヘッドを更に具備し、
前記パレットは、前記第1加工ヘッドを用いて行われる前記ワークに対する付加加工中、および、前記第2加工ヘッドを用いて行われる前記ワークの切削加工中に、前記ワークを一貫して支持する
請求項9に記載の工作機械のワーク支持具。 - 工作機械の動作方法であって、
前記工作機械は、
ワークを支持するテーブル装置と、
ワイヤの先端が露出された状態で前記ワイヤを支持し、前記ワイヤの前記先端から生成される溶融物を前記テーブル装置によって支持される前記ワークに付加する第1加工ヘッドと、
前記テーブル装置によって支持される前記ワークを切削する工具を支持する第2加工ヘッドと、
前記ワイヤに電流を供給する電源装置と、
前記テーブル装置に配置され、前記ワイヤの前記先端の位置を特定する導電ブロックと、
前記第1加工ヘッドから露出する前記ワイヤの前記先端と前記テーブル装置に配置された前記導電ブロックとが接触するように、前記第1加工ヘッドを前記テーブル装置に対して相対移動させる駆動装置と、
前記第1加工ヘッドから露出する前記ワイヤの前記先端と前記テーブル装置に配置された前記導電ブロックとが接触することにより、開状態から閉状態に切り替えられる第1電気回路と
を具備し、
前記動作方法は、
前記ワイヤの前記先端が前記導電ブロックに接触するように、前記第1加工ヘッドを前記導電ブロックに対して相対移動させる移動工程と、
前記第1電気回路が前記開状態から前記閉状態に切り替わるタイミングを特定するタイミング特定工程と、
前記タイミングにおける前記第1加工ヘッドの実位置と、前記導電ブロックの位置とに基づいて、前記ワイヤの前記先端の実位置と前記ワイヤの前記先端の仮想位置との間の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出工程と
を具備する
工作機械の動作方法。 - 前記導電ブロックは、第1面を有し、
前記タイミング特定工程は、前記ワイヤの前記先端が前記第1面に接触する第1タイミングを特定することを含み、
前記位置ずれ量算出工程は、前記第1タイミングにおける前記第1加工ヘッドの実位置と、前記導電ブロックの前記第1面の位置とに基づいて、前記第1面に垂直な方向における、前記ワイヤの前記先端の実位置と前記ワイヤの前記先端の仮想位置との間の位置ずれ量を算出することを含み、
前記動作方法は、算出された前記位置ずれ量に基づいて、前記ワイヤの前記先端の位置を補正する工程を更に具備する
請求項11に記載の工作機械の動作方法。 - 前記導電ブロックは、第1傾斜面を有し、
前記タイミング特定工程は、前記ワイヤの前記先端が前記第1傾斜面に接触する第2タイミングを特定することを含み、
前記位置ずれ量算出工程は、少なくとも前記第2タイミングにおける前記第1加工ヘッドの実位置と、前記導電ブロックの位置とに基づいて、前記ワイヤの仮想中心軸に垂直な第1方向に平行な方向における、前記ワイヤの前記先端の実位置と前記ワイヤの前記先端の仮想位置との間の第1位置ずれ量を算出することを含み、
前記動作方法は、算出された前記第1位置ずれ量に基づいて、前記第1方向に平行な方向に、前記ワイヤの前記先端に対する前記第1加工ヘッドの推定相対位置を補正する工程を更に具備する
請求項11または12に記載の工作機械の動作方法。 - 第1加工ヘッド、第2加工ヘッド、および、テーブル装置を備える工作機械に下記ステップ:
ワイヤを支持する前記第1加工ヘッドから露出する前記ワイヤの先端が前記テーブル装置に配置された導電ブロックに接触するように、前記ワイヤを支持する前記第1加工ヘッドを前記テーブル装置に配置された前記導電ブロックに対して相対移動させることと、
前記ワイヤの前記先端と前記導電ブロックとが接触することに起因して第1電気回路が開状態から閉状態に切り替えられるタイミングを特定することと、
前記タイミングにおける前記第1加工ヘッドの実位置と、前記導電ブロックの位置とに基づいて、前記ワイヤの前記先端の実位置と前記ワイヤの前記先端の仮想位置との間の位置ずれ量を算出することと、
算出された前記位置ずれ量に基づいて、前記ワイヤの前記先端の位置を補正するか、あるいは、前記ワイヤの前記先端に対する前記第1加工ヘッドの推定相対位置を補正することと、
前記ワイヤの前記先端の位置が補正されるか、あるいは、前記ワイヤの前記先端に対する前記第1加工ヘッドの推定相対位置が補正された後、前記第1加工ヘッドから露出する前記ワイヤの前記先端から生成される溶融物を前記テーブル装置によって支持されるワークに付加することと、
前記第2加工ヘッドに支持された工具を駆動することにより、前記テーブル装置によって支持される前記ワークを切削することと
を含む動作を実行させる
プログラム。
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