JP2915770B2 - ワイパの制御方法 - Google Patents

ワイパの制御方法

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JP2915770B2 JP5314265A JP31426593A JP2915770B2 JP 2915770 B2 JP2915770 B2 JP 2915770B2 JP 5314265 A JP5314265 A JP 5314265A JP 31426593 A JP31426593 A JP 31426593A JP 2915770 B2 JP2915770 B2 JP 2915770B2
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Mitsuba Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワイパの制御方法に関
し、特に、雨量に応じて作動モードを自動的に変化させ
ることのできるワイパの制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車は、降雨時の前方視界を確保する
ために、フロントガラスに付着する雨滴を払拭するため
のワイパシステムを装備しているが、雨量が比較的少な
い時、つまりワイパを連続作動させるほどではないが、
視界が幾分か損なわれるような時の実用性をより一層向
上させるべく、ワイパの払拭動作を断続的に行い、しか
も雨量に応じて断続インターバルを任意に変化させるこ
とができるように構成された間欠式ワイパシステムが既
に普及している。
【0003】さて、従来の間欠式ワイパシステムは、運
転者がスイッチを切り換えて雨量に適した作動モードを
選択するようになっている。この従来の間欠式ワイパシ
ステムの場合、降雨時に走行する自動車のフロントガラ
スに当たる水量は、雨量の影響ばかりでなく、走行速度
によっても変化することから、走行速度が頻繁に変化す
る市街地走行などに於て視界の最適状態を維持するに
は、払拭インターバルの設定切り換え操作を頻繁に行わ
ねばならないといった不都合を内在していた。そこでフ
ロントガラスの濡れ状態を感知してワイパの払拭動作を
自動制御するために、近時、雨滴感知センサが種々開発
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、この雨滴感
知センサは、コスト面に大きな影響を及ぼすばかりでな
く、フロントガラスに当たる雨滴が走行中の車体周囲の
空気の流れの影響を受けるため、その取付位置によって
は、実際にフロントガラスに当たる雨量と雨滴感知セン
サが感知する雨量とが異なる状態となることがあり得
る。
【0005】本発明は、このような従来技術の不都合を
解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、
走行条件に的確に対応した払拭インターバルの自動制御
を、比較的低コストに実現し得るワイパの制御方法を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的は、本発
明によれば、複数の作動モードの設定を切り換えて間欠
時間及び払拭速度を変化させるワイパの制御方法であっ
て、ワイパの払拭速度を算出し、予め実験で求めたガラ
ス面の雨滴量と払拭速度との関係データに基づいてフロ
ントガラスに付着した雨滴量を推定し、この推定結果に
基づいて作動モードを設定することを特徴とするワイパ
の制御方法を提供することによって達成される。
【0007】
【作用】このような構成によれば、雨滴の付着状況によ
ってフロントガラス面の摩擦抵抗が変化し、これに従っ
てワイパブレードの払拭速度が変化するので、払拭速度
の変化を検出することによってフロントガラス面の雨滴
付着状況を推定することができる。このようにして推定
したフロントガラス面の雨滴量に対応させてワイパの作
動モードを変化させることにより、実際のフロントガラ
スの濡れ状態に対応した最適な払拭動作をワイパブレー
ドに実行させることができる。
【0008】
【実施例】以下に添付の図面に示された具体的な実施例
に基づいて本発明の構成を詳細に説明する。
【0009】図1に示すように、本発明のワイパ制御シ
ステムは、従来のシステムが備えている手動設定部1に
て設定した作動モード(高速・低速・インターバル)に
基づいてワイパモータ2の制御を行うモータ制御部3に
加えて、手動/自動切換器4が自動モードを選択した時
に働く自動モード設定回路5を備えている。
【0010】自動モード設定回路5は、モータの回転パ
ルスを検出するパルス検出部6と、回転パルスに基づい
てワイパの払拭速度を算出する払拭速度演算部7と、払
拭速度に応じてワイパーの作動モードを選択設定するモ
ード設定部8とからなり、払拭速度演算部7には、ワイ
パモータ2の停止位置を検出してオートストップ信号を
出力する停止位置検出部9が接続されている。
【0011】このワイパ制御システムの自動制御フロー
を図2に示す。先ず自動選択をし(ステップ1)、ワイ
パモータをオンする。これによりワイパモータが起動す
ると(ステップ2)、回転に応じたパルスが発生するの
で、この回転パルスから払拭速度を演算する(ステップ
3〜5)。
【0012】回転パルス検出部6は、ワイパモータ2に
直列に接続された電流検出抵抗と、検出された電流のリ
ップル分をパルス整形するパルス回路とからなり、払拭
速度演算部7は、クロック回路を有しており、回転パル
ス検出部6からの回転パルスと停止位置検出部9からの
オートストップ信号とによりワイパブレードの1往復時
間を求める。
【0013】ここで在来のワイパシステムは、ワイパブ
レードが1往復する都度オートストップ信号が必ず出力
するので、これをとらえて1往復の所要時間から速度を
求めることができる。また払拭速度の検出手法として
は、直流モータの駆動電流の脈動から1回転当たりのセ
グメント数に対応するパルスを検出し、所定時間当たり
のパルス数、或いは所定パルス数当たりの所要時間から
求める方法もある。また場合によっては、ブレードの往
路のみ或いは復路のみの速度を検出したり、所定角度範
囲の速度を検出するようにしても良い。
【0014】次に、予め実験により求めておいた払拭時
間とフロントガラス面の雨滴量との関係のテーブルを検
索する(ステップ6)。
【0015】本発明者らは、雨滴が付着することによ
り、フロントガラス面の摩擦係数が変化し、これが図3
に示すような払拭時間の顕著な変動となってあらわれる
ことを実験から見出した。そこでこのデータを、例えば
マップの形でモード設定部に予め格納しておけば、上記
払拭速度に対応した最適作動モードを選択することがで
きる。
【0016】このようにして選択した、その時の雨量に
最適な作動モード(例えば3秒〜12秒の間を4段階に
分けたインタバル1〜4・低速・高速)が設定され、ワ
イパモータが制御される(ステップ7)。
【0017】なお実際には、ワイパブレードの経時変化
やガラス面に撥水剤をコーティングするなどに基因して
摩擦係数が変化することが考えられるので、例えば、定
期的に乾燥状態でワイパを作動させることにより、標準
値を適時更新するようにすると良い。
【0018】
【発明の効果】このように本発明によれば、特別なセン
サを必要とすることなく、フロントガラスのワイパブレ
ードによる払拭面の濡れ状態に対応した最適作動モード
に設定し得るので、比較的安価にワイパ自動制御システ
ムを構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるワイパ制御システムの概略
構成図。
【図2】本発明による制御フロー図。
【図3】雨量とワイパ作動時間との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1 手動設定部 2 ワイパモータ 3 モータ制御部 4 手動/自動切換器 5 自動モード設定回路 6 パルス検出部 7 払拭速度演算部 8 モード設定部 9 停止位置検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−252045(JP,A) 特開 昭55−156738(JP,A) 特開 昭58−112855(JP,A) 特開 平4−303057(JP,A) 実開 昭58−145248(JP,U) 実開 昭58−3356(JP,U) 実開 昭60−188675(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60S 1/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の作動モードの設定を切り換えて間
    欠時間及び払拭速度を変化させるワイパの制御方法であ
    って、ワイパの払拭速度を算出し、予め実験で求めたガラス面
    の雨滴量と払拭速度との関係データ に基づいてフロント
    ガラスに付着した雨滴量を推定し、この推定結果に基づ
    いて作動モードを設定することを特徴とするワイパの制
    御方法。
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