JP2915448B2 - イメージセンサの2値化出力方法 - Google Patents

イメージセンサの2値化出力方法

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JP2915448B2 JP1282679A JP28267989A JP2915448B2 JP 2915448 B2 JP2915448 B2 JP 2915448B2 JP 1282679 A JP1282679 A JP 1282679A JP 28267989 A JP28267989 A JP 28267989A JP 2915448 B2 JP2915448 B2 JP 2915448B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ファクシミリ等に用いられるイメージセン
サを構成する複数の受光素子における出力信号のばらつ
きを補正するためのイメージセンサの2値化出力方法に
関するものである。
(従来の技術) 例えば、ファクシミリを初めとする画素読み取り装置
は、原稿等の被記録媒体上の画素をその濃淡情報により
読み取るため、原稿からの光を受光するイメージセンサ
を備えている。この様なイメージセンサは、これに備わ
る多数の受光素子に対し、一様な光量の光を照射した場
合、各受光素子から同様なレベルの出力信号(光電変換
情報)が得られるものであることが望ましい。しかし、
実際は各受光素子の出力信号は一様なものとならない。
したがって、この様なイメージセンサを用い、一定の閾
値信号により2値化画像信号を得る場合には、安定した
信号が得られないという問題が生じてしまう。このた
め、この問題を防止する目的のイメージセンサの出力方
法が従来より種々提案されている。
従来、この種の分野の技術としては、特公昭61−1470
2号公報等に記載されるものがあった。以下、その構成
を図を用いて説明する。
第2図は、従来のイメージセンサの2値化出力方法を
用いた画素読み取り装置の構成ブロック図である。
この画素読み取り装置は、イメージセンサの出力信号
Di入力用の入力端子1及び出力端子2を有している。そ
の入力端子1及び出力端子2間には、アナログスイッチ
3、アナログ/ディジタル変換器(以下、A/D変換器と
いう)4、随時読み書き可能なメモリ(以下、RAMとい
う)5、ディジタル/アナログ変換器(以下、D/A変換
器)6、及び割算器7が順次、縦続接続されている。さ
らに、入力端子1は、引算器8の入力側に接続され、そ
の引算器8の出力側には割算器7が接続されている。ま
た、A/D変換器4の出力側と割算器7の入力側の間に
は、RAM9、D/A変換器10及び引算器8が縦続接続されて
いる。そして、A/D変換器4の入力側がアナログスイッ
チ11を介して引算器8の出力側に接続されている。
次に、動作(イ),(ロ)を説明する。
(イ)準備段階の動作 入力端子1に、例えば、光源がオフ状態(暗時)での
イメージセンサからの出力信号Didが入力されると、ア
ナログスイッチ3がオンし、アナログスイッチ11はオフ
する。その後、暗時の出力信号はA/D変換器4でディジ
タル化され、暗時画素出力信号DidとしてRAM9に格納さ
れる。さらに、暗時画素出力信号Didは必要に応じて、D
/A変換器10によってアナログ化された後、引算器8へ出
力される。
一方、入力端子1に、後えば、白色原稿に所定光量の
光が照射されている状態(明時)でのイメージセンサの
出力信号Diwが入力されると、アナログスイッチ3がオ
フし、アナログスイッチ11はオンする。この結果、明時
の出力信号Diwは引算器8に直接、入力される。その
後、引算器8は、明時の出力信号DiwからRAM9に格納さ
れている暗時の出力信号Didを差し引いた(Diw−Did)
値を、A/D変換器4へ出力する。A/D変換された明時の出
力信号Diwは、RAM5に格納される。さらに、必要に応じ
てD/A変換器6によってアナログ化された後、割算器7
へ出力される。なお、原稿読み取り時には、アナログス
イッチ3,11は共にオフしている。
(ロ)原稿読み取り時の動作 次に、白画素及び黒画素を含んだ実際の原稿からの画
素毎の出力信号Diは、入力端子1を介して引算器8のプ
ラス側端子に入力される。引算器8のマイナス側端子に
は、この画素毎の出力信号Diに対応する暗時の出力信号
Didが入力されているので、引算器8の出力側には(Di
−Did)が出力される。この(Di−Did)は、、割算器7
の一方の入力側に入力される。
割算器7の他方の入力側には、(Diw−Did)が入力さ
れているので、この割算器8にKなる定数を持たせてお
くことにより、 Dix+K(Di−Did)/(Diw−Did) ……(1) 但し、Dix;補正出力信号 が実行され、出力端子2からは補正出力信号Dixが出力
される。
このように、従来のイメージセンサの2値化出力方法
は、イメージセンサの暗時における各暗時画素出力信号
Didと、一定光量が照射された時(明時)における各画
素出力信号Diwとを用い、このイメージセンサ上に投影
された像の濃淡に応じて得られる画素出力信号Diを上記
(1)式で補正し、その補正出力信号Dixを出力してい
た。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記のイメージセンサの2値化出力方
法により、安定化した2値化画像信号を得るためには、
出力端子2側に比較器が必要となる。そのため、その
分、回路形成面積が増大するという問題があった。
さらに、原稿読み取り時において、その都度、補正値
を算出する必要があるため、動作速度の高速化が阻害さ
れるという問題があった。
本発明は、前記従来技術を持っていた課題として、回
路形成面積が増大する点、及び動作速度の高速化が阻害
される点について解決したイメージセンサの2値化出力
方法を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、前記課題を解決するために、複数の受光素
子を有するイメージセンサを用いて被記録媒体上の画素
を読み取り、その読み取り結果を2値化して2値化画像
信号として出力する際に、前記各受光素子の出力信号の
ばらつきを補正するイメージセンサの2値化出力方法に
おいて、明時またはその明時より所定量暗い光を受光し
た時の前記各受光素子の出力信号Diwと、暗時またはそ
の暗時より所定量明るい光を受光した時の前記各受光素
子の出力信号Didに基づき、前記画素の2値化のための
前記各受光素子に対応する補正化閾値信号Disを下記の
式により求めて予めメモリに記憶しておく。そして、複
数ビットの入出力を有し、前記各受光素子に対応する補
正化閾値信号Disにより前記イメージセンサの画素読み
取り時の前記各受光素子に対応する中間調信号を複数の
前記2値化画像信号として同時に出力するルックアップ
テーブル(以下、LUTという)を用い、前記画素の読み
取り時における前記各受光素子の出力信号と、前記メモ
リに記憶された補正化閾値信号Disとに基づいて前記2
値化画像信号を求めるようにしている。
Dis=K{S(Diw−Did)+Did} 但し、K;定数 S;画素濃度比率 (作 用) 本発明は、以上のようにイメージセンサの2値化出力
方法を構成したので、イメージセンサによって被記録媒
体上の画素が読み取られ、そのイメージセンサの各受光
素子の出力信号がLUTに入力されると、該LUTでは、その
各受光素子の出力信号と、予めメモリに記憶された補正
化閾値信号Disとに基づいて、複数の種類の2値化画像
信号を同時に出力する。
(実施例) 第1図は、本発明の実施例を示すイメージセンサの2
値化出力方法を用いた画素読み取り装置の構成ブロック
図である。
この画素読み取り装置は、図示しないイメージセンサ
の出力信号Di入力用の入力端子500を有し、その入力端
子50にはA/D変換器51の入力側が接続されている。そのA
/D変換器51の出力側には、LUT52の一方の入力側が接続
されている。さらに、そのLUT52の他方の入力側には、
補正化閾値信号Disを格納するための読み出し専用メモ
リ(以下、ROMという)53が接続され、出力側には出力
端子54が接続されている。
以上のように構成される画素読み取り装置におけるイ
メージセンサの2値化出力方法について、以下(イ),
(ロ),(ハ)に分けて説明する。
(イ)ROM53における準備段階の動作 予めROM53に、複数の補正化閾値信号Disを格納する。
この補正化閾値信号Disは、次のようにして求める。
第3図は、複数の受光素子とその各出力信号Diとの関
係を示す図である。
第3図中の60は明時の各受光素子の出力信号Diwの変
化を示し、また、図中61が暗時の各受光素子の出力信号
Didの変化を示すものである。一般に、イメージセンサ
の出力信号Diは、原稿の反射濃度(受光素子に入力する
受光量)による受光素子の電荷蓄積量と受光素子の暗電
流成分(暗時の出力信号)あるいは受光素子が予め持つ
γ特性により決定され、出力される。明時の出力信号Di
wや暗時の出力信号Didも同様である。本実施例では、そ
れら各受光素子毎の明時の出力信号Diw及び暗時の出力
信号Didから、例えば、γ特性を考慮した50%の各受光
素子毎の補正化閾値信号DisとしてROM53に格納してお
く。その補正化閾値信号Disは、各受光素子毎の明時の
出力信号Diw、暗時の出力信号Did、及びγ特性を考慮し
正規化した値であるため、原稿濃度50%に依存した値
(原稿濃度比率50%)となる。以下に、一例を用い説明
する。
前述した補正出力信号Dixを求める次式 Dix=K(Di−Did)/(Diw−Did) ……(a) により、例えば画素濃度比率Sが50%時の補正化閾値信
号Disを求めると、 Dis=K{0.5(Diw−Did)+Did} ……(b) となる。
第4図は、ROM53内の補正化閾値信号Disの格納形式を
示す図である。
この第4図が示すように、原稿の画素濃度配分に比例
した値が補正化閾値信号DisとしてROM53に格納される。
ROM53の入力アドレスは、画素配列により配列されたカ
ウンタアドレスであり、アドレス毎に予め格納された補
正化閾値信号Disを順次、出力する画素タイミングを決
定するものである。
第3図の62は、明時の画素出力信号Diwと暗時の画素
出力信号Didとから前述の(b)式により、補正化閾値
信号Disをグラフ化したものである。
この補正化閾値信号Disを求める場合、明時の画素出
力信号Diwは基準白原稿による光量100%の時の値、及び
暗時の画素出力信号Didは光量0%の時の値を用いて求
める。しかし、例えば、第5図のγ特性図から明らかな
ように、2つ以上の異なるγ特性B,Cを有する画素補正
を行うには、明時よりやや暗い所定光量(例えば、約90
%)、及び暗時よりやや明るい所定光量(例えば、約10
%)をそれぞれ画素出力信号Diw,Didとして、前述の
(b)式により、補正化閾値信号Disを求めることが望
ましい。即ち、明時及び暗時の所定光量は必ずしも100
%、0%のものではなく、例えば各受光素子の特性によ
るばらつきを考慮した所定光量として補正化閾値信号Di
sを求めることが、より理想のγ特性Aに近い最適な補
正となる。
このようにして求めた複数の補正化閾値信号Disを、
第4図の格納形式に基づきROM53に格納する。
(ロ)LUT52における準備段階の動作 例えば、LUT52の一方の入力をイメージセンサの出力
信号Di(8ビット)とし、他方の入力を補正化閾値信号
Dis(8ビット)とする。このLUT52の出力信号を8ビッ
トとし、該LUT52を例えばROMで構成すると、該ROMは入
力アドレス16ビット、出力信号8ビットとなり、8*64
Kビットが必要となる。このROM(LUT52)には、予め、
必要とする演算結果を書き込んでおく。つまり、ROMの
出力8ビット目(MSB側とする)にイメージセンサの出
力信号Diと補正化閾値信号Disの比較結果を出力したい
のであれば、それら出力信号Diと補正化閾値信号Disか
らなるアドレスにDi>Disの結果により+128の値を書き
込んでおく。次に、7ビット目に出力信号Diと補正化閾
値信号Dis*A1(A1は定数)の比較結果を出力したいの
であれば、出力信号Diと補正化閾値信号Disからなるア
ドレスにDi>(Dis*A1)の結果により+64の値を書き
込んでおく。以上のように、このLUT52(ROM)には、出
力信号Di(一方のアドレス)と補正化閾値信号Dis(他
方のアドレス)と定数から求められる任意の出力結果を
書き込んでおくことが可能で、複数の出力結果を同時に
出力することができる。
(ハ)原稿読み取り時の動作 イメージセンサの各受光素子からの出力信号Diが入力
されると、A/D変換器51によりディジタル化される。そ
のディジタル化された出力信号Diは、LUT52において、R
OM53に格納された複数の補正化閾値信号Disと比較さ
れ、出力端子54から2値化画像信号Doが複数同時に出力
される。
本実施例は、次の(1)〜(3)のような利点があ
る。
(1)第6図は、第2図を第1図と容易に比較できるよ
うに変形した変形図である。入力端子1、出力端子2、
A/D変換器4、引算器8、及びLUT7aを備え、さらに第2
図のRAM5,9をそれぞれROM5a,9aに代えて構成している。
この第6図と第1図とを比較すると、第1図の回路構成
は第6図の引算器8及びROM9aを省略した構成となって
おり、その分、回路形成面積を縮小できる。
(2)第7図は、イメージセンサ上の、例えば2つの画
素a,bに照射される光量Lと、これら画素a,bから出力さ
れる出力電圧Diとの関係を示す図である。暗時から明時
までの光量Lの変化に対して画素a,bの出力電圧D1,D2
は、第7図中のa,bで示すようにそれぞれ変化する。こ
れらを式で示すと、 D1=(D1w−D1d)L+D1d D2=(D2w−D2d)L+D2d の関係になっている。
前述した従来の方法では、このような特性を有する各
画素において、明時に共に第7図に示す出力電圧DiがDo
w値を得ることができるように、出力電圧D1またはD2に
対して、 K(D1−D1d)/(D1w−D1d) K(D2−D2d)/(D2w−D2d) の演算をそれぞれ行い、同一の光量に対し、画素a,bの
出力電圧が等しくなるように補正している。そして、予
め各画素毎に暗時及び明時の出力信号Did及びDiwをそれ
ぞれ求めて上述の演算を行うことで、すべての画素に関
して第7図のcに示すような補正を施していた。
これに対し、本実施例では、予め複数の補正化閾値信
号Disが格納されたROM53を用いるため、原稿読み取り時
において、その都度、補正出力信号Dixを算出する必要
がないので、動作速度の高速化を計ることができる。
(3)LUT52にビット数の多い入出力を有するROMを使用
した場合、その分、多種類の2値化画像信号Doを同時に
出力できるので、画素の濃度選択を容易に行える。
なお、本発明は、図示の実施例に限定されず、種々の
変形が可能である。例えば、上記実施例では、明時より
所定量暗い光を90%、または暗時より所定量明るい光を
10%としたが、これに限定されるものではなく、各受光
素子の特性によるばらつきを考慮してその所定光量が決
定される。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように、本発明によれば、明時ま
たはその明時より所定量暗い光と、暗時またはその暗時
より所定量明るい光を受光した時の各受光素子の出力信
号とに基づき、予め複数の補正化閾値信号Disを求めて
メモリに記憶しておき、画素の読み取り時における前記
各受光素子の出力信号と、予めメモリに記憶された補正
化閾値信号Disとに基づき、LUTによって複数の種類の2
値化画像信号Doを同時に求めるようにしている。そのた
め、受光素子及び光学系等の特性により、画素濃度に対
するイメージセンサの出力信号にばらつきがあっても、
簡単な回路構成で、しかも高速で安定した2値化画像信
号を得ることができる。しかも、複数ビットの入出力を
有するLUTを用いて2値化処理を行っているので、複数
の種類の2値化画像信号を同時に出力でき、これによっ
て画素の濃度選択を容易に行える。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す画素読み取り装置の構成
ブロック図、第2図は従来の画素読み取り装置の構成ブ
ロック図、第3図は受光素子とその出力信号との関係を
示す図、第4図はROM53の格納形式を示す図、第5図は
γ特性を示す図、第6図は第2図の変形図、第7図は光
量と画素出力との関係図である。 51……A/D変換器、52……LUT、53……ROM、Dis……補正
化閾値信号、Diw……明時の受光素子の出力信号、Did…
…暗時の受光素子の出力信号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 尚洋 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−83464(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 1/40 - 1/409

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の受光素子を有するイメージセンサを
    用いて被記録媒体上の画素を読み取り、その読み取り結
    果を2値化して値化画像信号として出力する際に、前記
    各受光素子の出力信号のばらつきを補正するイメージセ
    ンサの2値化出力方法において、 明時またはその明時より所定量暗い光を受光した時の前
    記各受光素子の出力信号Diwと、暗時またはその暗時よ
    り所定量明るい光を受光した時の前記各受光素子の出力
    信号Didとに基づき、前記画素の2値化のための前記各
    受光素子に対応する補正化閾値信号Disを下記の式によ
    り求めて予めメモリに記憶しておき、 複数ビットの入出力を有し、前記各受光素子に対応する
    補正化閾値信号Disにより前記イメージセンサの画素読
    み取り時の前記各受光素子に対応する中間調信号を複数
    の前記2値化画像信号として同時に出力するルックアッ
    プテーブルを用い、前記画素の読み取り時における前記
    各受光素子の出力信号と、前記メモリに記憶された補正
    化閾値信号Disとに基づいて前記2値化画像信号を求め
    ることを特徴とするイメージセンサの2値化出力方法。 Dis=K{S(Diw−Did)+Did} 但し、K;定数 S;画素濃度比率
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