JP2915248B2 - 画像通信システム - Google Patents

画像通信システム

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JP2915248B2
JP2915248B2 JP13112493A JP13112493A JP2915248B2 JP 2915248 B2 JP2915248 B2 JP 2915248B2 JP 13112493 A JP13112493 A JP 13112493A JP 13112493 A JP13112493 A JP 13112493A JP 2915248 B2 JP2915248 B2 JP 2915248B2
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Closed-Circuit Television Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像通信システムに関
し、特に画像信号を符号化して伝送する画像符号化装置
を用いた画像通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】TV電話システム、TV会議システム、
遠隔監視システム等の画像通信システムには、入力画像
データをブロックに分割してブロック毎に直交変換及び
量子化を行った後、可変長符号化をしてデータを伝送す
る画像符号化装置が一般的に用いられる。従来、この種
の画像符号化装置としては、例えば特開平4−1762
90号公報に開示されたものが知られている。図9に、
その構成例を示す。図9において、入力部101に入力
された画像データはその内部メモリに一時的に記憶さ
れ、ブロック毎に読み出される。読み出されたブロック
データは、直交変換部102にて直交変換され、さらに
量子化部103にて量子化される。
【0003】この量子化データは、動き検出・補償部1
04にて逆量子化及び逆直交変換されることにより、入
力画像データに対する再生画像データとして得られる。
動き検出・補償部104ではさらに、この再生画像デー
タと次フレームの入力画像データとに基づいてブロック
毎の動きベクトルを計算し、再生画像データ及び動きベ
クトルに基づいて次フレームの入力画像データに対する
予測画像データを求める処理が行われる。次フレーム以
降の画像データに対しては、入力画像データ又は入力画
像データと予測画像データとの差分の画像データを直交
変換部102に入力して処理が継続される。
【0004】量子化データはマルチプレクサ部105に
て量子化ステップ情報等の制御情報が付加されて可変長
符号化される。この可変長符号化されたデータは送信バ
ッファ106に記憶され、通信路へ伝送される また、伝送画像の品質を決定する量子化ステップの制御
は、ブロック毎の動きベクトルに応じて行われる。すな
わち、ブロック分類部107はブロック毎の動きベクト
ルに基づいて各ブロックを分類し、量子化ステップ制御
部108はブロック分類部107によるブロック分類に
応じて各ブロック毎に量子化ステップを決定する。した
がって、動きの大きい部分の画質が良好になるように、
量子化ステップを決定することにより、視覚特性に応じ
た画像符号化が可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の画像符号化装置を用いた従来の画像通信システムで
は、伝送画像の品質を決定する量子化ステップを、画像
データのブロック毎の動きベクトルに応じて制御する構
成となっていたので、伝送画像の品質が送信側にて一方
的に決定され、受信側の関心の高い画像領域を詳細に伝
送することができないという問題点があった。本発明
は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的と
するところは、受信側の関心の高い画像領域について高
画質の画像伝送を可能とした画像通信システムを提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の画像通信システムでは、画像信号を
符号化して送信する送信装置と、この送信装置から送信
された符号化信号を受信し復号化して画像信号を出力す
る受信装置と、送信装置と受信装置とを接続する通信路
とからなる画像通信システムにおいて、送信装置から送
信される伝送画像の関心領域に関する関心領域情報を指
示して通信路へ出力する関心領域指示部を受信装置側に
設け、通信路から入力される関心領域情報に基づいて
心領域中の動体を追尾しつつその関心領域情報を補正す
る関心領域補正部と、この関心領域補正部で補正された
関心領域情報に基づいて量子化ステップを制御する量子
化ステップ制御部と、この量子化ステップに応じて画像
信号を符号化する符号化部とを送信装置側に設けた構成
となっている。
【0007】請求項2記載の画像通信システムでは、受
信装置がさらに、関心領域指示部によって指示される関
心領域情報に基づいて関心領域中の動体を追尾しつつこ
の関心領域情報を補正する関心領域補正部を有してい
る。
【0008】
【作用】請求項1記載の画像通信システムにおいて、送
信装置側から画像が伝送されると、受信装置側からその
伝送画像の関心の高い領域についての関心領域情報を指
示して通信路へ出力する。一方、送信装置側において、
通信路から入力される関心領域情報に基づいて関心領域
中の動体を追尾しつつこの関心領域情報を補正して量子
化ステップ制御部に与える。量子化ステップ制御部で
は、この補正された関心領域情報に基づいて量子化ステ
ップを制御する。これによれば、送信装置が伝送画像の
品質を一方的に決定する従来システムとは異なり、受信
側の関心の高い画像領域について高画質にて画像を伝送
できるとともに、送信装置が関心領域中の動体の動き量
に応じて該関心領域の位置を補正するので、受信側の関
心の対象が動体である場合にも対応できる。
【0009】請求項2記載の画像通信システムでは、受
信装置側において、関心領域指示部によって指示される
関心領域情報に基づいて関心領域中の動体を追尾しつつ
この関心領域情報を補正して通信路へ出力する。送信装
置側では、この補正された関心領域情報に基づいて量子
化ステップを制御する。これによれば、受信装置が関心
領域中の動体の動き量に応じて該関心領域の位置を補正
するので、受信側の関心の対象が動体である場合にも対
応できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は、本発明による画像通信システムの
第1の実施例を示すブロック図である。図1において、
本画像通信システムは、画像信号を符号化して送信する
送信装置10と、この送信装置10から送信された符号
化信号を受信し復号化して画像信号を出力する受信装置
20と、送信装置10と受信装置20とを接続する通信
路30とから構成されている。通信路30は、送信装置
10から受信装置20へ入力画像の符号化データを伝送
するとともに、受信装置20から送信装置10へ後述す
る関心領域情報を伝送する。
【0011】送信装置10は、画像信号を入力して一時
的に記憶する入力部11と、この入力部11から画像デ
ータをブロック毎に読み出して直交変換する直交変換部
12と、直交変換されたデータを後述する量子化ステッ
プに基づいて量子化する量子化部13と、量子化された
データと量子化ステップ等の制御情報とを混合して可変
長符号化するマルチプレクサ部14と、可変長符号化さ
れたデータを一時的に記憶して通信路30へその空き状
況等に応じて出力する送信バッファ15と、通信路30
から入力される関心領域情報と送信バッファ15の残量
とに基づいて量子化ステップを計算して量子化部13及
びマルチプレクサ部14へ与える量子化ステップ制御部
16とから構成されている。
【0012】一方、受信装置20は、通信路30から入
力される符号化データを復号化する画像復号部21と、
この復号化された画像データに基づく再生画像を表示す
る表示部22と、表示画像上のある矩形領域の位置情報
及び関心度情報からなる関心領域情報を指示して通信路
30へ出力する関心領域指示部23とから構成されてい
る。次に、上記構成の本実施例による画像通信システム
の動作について、図1に基づいて説明する。先ず、送信
装置10において、その入力画像信号として、例えばT
Vカメラからのアナログ画像信号が入力されると、入力
部11はこのアナログ画像信号をディジタル信号に変換
した後入力画像データとして一時的に記憶する。
【0013】次に、直交変換部12は、入力部11から
入力画像データをブロック単位で読出しながら直交変換
(例えば、離散コサイン変換)を行う。量子化部13
は、この直交変換された画像データを、量子化ステップ
制御部16から出力される量子化ステップに基づいて量
子化する。この量子化の手法としては、従来公知の手法
を用いれば良く、例えば、量子化ステップをq、直交変
換データをdin、量子化データをdout として、dout
=din/qを計算することによって量子化が実現され
る。
【0014】次に、マルチプレクサ部14は、量子化部
13からの量子化データと量子化ステップ、フレーム開
始データ等の制御情報とを混合した後、可変長符号化
(例えば、ハフマン符号化)を行い、符号化データを送
信バッファ15を介して通信路30へ出力する。この符
号化データは、通信路30によって受信装置20へ伝送
される。受信装置20において、画像復号部21は送信
装置10とは逆の動作、すなわち可変長復号化、量子化
データと制御情報の分離、逆量子化及び逆直交変換を行
って画像データを再生し、表示部22へ供給する。表示
部22は、この画像データに基づいて再生画像を表示す
る。
【0015】受信装置20側において、オペレータは表
示部22に表示される再生画像を観察しながら関心領域
指示部23に対し、関心の高い矩形領域の位置情報及び
関心度情報からなる関心領域情報を指示する。この関心
領域情報の指示は、表示画像に対応するポインティング
デバイス(例えば、マウス)を用いて関心の高い矩形領
域の位置情報及び関心度情報を入力することにより行わ
れる。関心領域情報が入力されると、関心領域指示部2
3はこの関心領域情報を通信路30へ出力する。
【0016】図2に、表示部22の表示画面の一例を示
す。同図において、表示画面201上には、再生画像2
02と、オペレータがポインティングデバイスで指定す
る関心度A(A=1,2,……,5)の選択メニューウ
ィンドウ203とが表示されている。この再生画像20
2において、今、図の斜線領域204を関心領域として
オペレータがポインティングデバイスを用いて指定する
ものとする。この関心領域204の位置は、x,y,
w,hの4パラメータによって表される。関心領域指示
部23は、ポインティングデバイスによって入力された
関心領域情報(x,y,w,h,A)を通信路30へ出
力する。
【0017】送信装置10において、量子化ステップ制
御部16は、通信路30を介して関心領域情報(x,
y,w,h,A)が入力されると、次式に基づいて量子
化ステップqを計算し、量子化部13及びマルチプレク
サ部14へ出力する。
【数1】 但し、q0 は送信バッファ15の残量BZ等に基づいて
計算される量子化ステップであって、従来公知の手法に
より計算して求めることができるが、ここでは適当な正
の定数をLとして、q0 =L・BZとする。また、
(X,Y)は対象ブロックの位置、Kは適当な正の定数
である。
【0018】(1)式によれば、入力画像中のブロック
毎に、各ブロックが関心領域(x,y,w,h)に含ま
れる場合には、量子化ステップを関心度Aに比例した量
A・Kだけ減ずることにより、受信側で指定した関心領
域が受信装置20で再生されたときに他の部分と比べて
鮮明になる。したがって、本画像通信システムによれ
ば、受信側からの指示によって送信画像中の関心領域を
鮮明に伝送できることによって、受信者側の目的に適し
た効率の良い画像伝送を実現できる。
【0019】なお、本実施例においては、画像伝送の方
向を単一方向とした場合の構成について説明したが、本
発明は、双方向画像伝送の場合にも適用可能である。図
3は、双方向画像伝送に適用された場合の本発明に係る
送受信装置の構成例を示すブロック図である。本変形例
においては、当該送受信装置を2セット用意して双方を
通信路で接続することにより、本実施例と同等の効果を
有する画像通信システムを実現できる。この場合には、
図3に示すように、受信画像の関心領域情報を送信装置
10内のマルチプレクサ部14へ入力して送信符号化デ
ータに含める一方、画像復号部21において受信符号化
データから送信画像の関心領域情報を得て送信画像の量
子化ステップを制御するように構成すれば良い。
【0020】図4は、本発明の第2の実施例を示すブロ
ック図であり、図中、図1と同等部分には同一符号を付
して示し、その説明については重複するので省略する。
本実施例においては、送信装置10内に、通信路30か
ら入力される関心領域情報に基づいて関心領域中の動体
を追尾しつつこの関心領域情報を補正する関心領域補正
部17を追加した構成となっている。この関心領域補正
部17は、入力部11から読み出される入力画像データ
の1次元方向の加算値を関心領域の位置情報に基づいて
計算する加算値計算部171と、通信路30から入力さ
れる関心領域情報を初期情報とし、加算値計算部171
で求められる第1の時刻における加算値と第2の時刻に
おける加算値の相関を計算することによって動体の動き
量を検出し、上記関心領域情報を補正する相関計算部1
72とから構成されている。
【0021】この関心領域補正部17においては、通信
路30を介して関心領域情報(x,y,w,h,A)が
入力されると、以下の動作を行う。先ず、相関計算部1
72は、関心領域情報を量子化ステップ制御部16へ出
力するとともに、関心領域の位置情報(x,y,w,
h)を加算値計算部171へ出力する。加算値計算部1
71は、関心領域に対応した入力画像データp(X,
Y)(但し、(X,Y)は画素位置)を入力部11から
読み出して水平及び垂直方向の加算値H1(Y)及びV
1(X)を次式により求めて一時的に記憶する。
【数2】
【数3】
【0022】また、関心領域補正部17は、通信路30
から関心領域情報が入力されない場合には一定時間間
隔、例えば入力部11が1フレーム分の画像データを入
力する時間間隔で以下の動作を行う。先ず、加算値計算
部171が相関計算部172から関心領域の位置情報
(x,y,w,h)を入力し、この関心領域に対応した
入力画像データを入力部11から読み出して、(2)式
及び(3)式に基づいて水平方向及び垂直方向の加算値
2(Y)及びV2(X)を計算する。
【0023】相関計算部172は、加算値計算部171
から加算値H1(Y),V1(X)及びH2(Y),V2(X)
を読み出してH1(Y)とH2(Y)の相関値CH(dY)
及びV1(X)とV2(X)の相関値CV(dX)を計算す
る。この相関の計算方法としては、従来公知の方法を用
いることができるが、ここでは、次式により計算する。
【数4】
【数5】 (4)式及び(5)式によれば、H1(Y)とH2(Y)の
相関が強い程CH(dY)は小さい値をとり、同様にV
1(X)とV2(X)の相関が強い程CV(dX)は小さい
値をとる。
【0024】そこで、相関計算部172は、CH(d
Y)及びCV(dX)が最小となる場合のdY=Δy及
びdX=Δxを検出し、関心領域の動き量を(Δx,Δ
y)として関心領域情報を次式のように補正して記憶す
る。
【数6】 相関計算部172は、補正された関心領域情報を量子化
ステップ制御部16へ出力する。加算値計算部171
は、H2(Y),V2(X)のデータをH1(Y),V1(X)
として一時的に記憶する。図5は、関心領域補正部17
の動作説明図である。図中、501,502は第1の時
刻における関心領域及び動体を表し、503は第2の時
刻における動体を表わす。
【0025】加算値計算部171は、図5に示すよう
に、第1の時刻及び第2の時刻において、動体502,
503に対応した加算値H1(Y),V1(X)及びH
2(Y),V2(X)を計算する。一方、相関計算部172
は、第2の時刻において、(4)式及び(5)式に基づ
き相関値CH(dY)及びCV(dX)を計算して、そ
の最小値位置より関心領域の動き量(Δx,Δy)を検
出する。そして、(6)式に基づいて関心領域情報を補
正する。その結果、動体503の位置に応じて新たな関
心領域504が設定される。
【0026】すなわち、関心領域補正部17の作用によ
り、関心領域内の動体の動きに応じて関心領域の位置が
適切に補正されることになる。この関心領域補正部17
から関心領域情報(x,y,w,h,A)が量子化ステ
ップ制御部16へ入力されると、量子化ステップ制御部
16は、第1の実施例の場合と同様に、(1)式に基づ
いて量子化ステップqを計算し、量子化部13及びマル
チプレクサ部14へ出力する。以降、第1の実施例の場
合と同様の動作が行われる。
【0027】図6は、第2の実施例の変形例を示すブロ
ック図であり、画像伝送の方向を単一方向とした本実施
例に対し、双方向画像伝送に適用した場合における送受
信装置の構成例を示している。本変形例においては、当
該送受信装置を2セット用意して双方を通信路で接続す
ることにより、本実施例と同等の効果を有する画像通信
システムが実現できる。この場合には、図6に示すよう
に、受信画像の関心領域情報を送信装置10内のマルチ
プレクサ部14へ入力して送信符号化データに含める一
方、画像復号部21において受信符号化データから送信
画像の関心領域情報を得て関心領域補正部17の相関計
算部172に供給し、送信画像の量子化ステップを制御
するように構成すれば良い。
【0028】図7は、本発明の第3の実施例を示すブロ
ック図であり、図中、図1と同等部分には同一符号を付
して示し、その説明については重複するので省略する。
本実施例においては、受信装置20内に、関心領域指示
部23で指示された関心領域情報に基づいて関心領域中
の動体を追尾しつつこの関心領域情報を補正する関心領
域補正部24を追加した構成となっている。この関心領
域補正部24は、画像復号部21から読み出される再生
画像データの1次元方向の加算値を関心領域の位置情報
に基づいて計算する加算値計算部241と、関心領域指
示部23から入力される関心領域情報を初期情報とし、
加算値計算部241で求められる第1の時刻における加
算値と第2の時刻における加算値の相関を計算すること
によって動体の動き量を検出し、上記関心領域情報を補
正する相関計算部242とから構成されている。
【0029】この関心領域補正部24においては、関心
領域指示部23から関心領域情報(x,y,w,h,
A)が入力されると、以下の動作を行う。先ず、相関計
算部242が関心領域の位置情報(x,y,w,h)を
加算値計算部241へ出力する。加算値計算部241
は、関心領域に対応した再生画像データp(X,Y)
(但し、(X,Y)は画素位置)を画像復号部21から
読み出して水平方向及び垂直方向の加算値H1(Y)及び
1(X)を、第2の実施例の場合と同様に、(2)式及
び(3)式により求めて一時的に記憶する。
【0030】また、関心領域補正部24は、関心領域指
示部23から関心領域情報が入力されない場合には一定
時間間隔、例えば画像復号部21が1フレーム分の画像
データを復号する時間間隔で以下の動作を行う。先ず、
加算値計算部241が相関計算部242から関心領域の
位置情報(x,y,w,h)を入力し、この関心領域に
対応した再生画像データを画像復号部21から読み出し
て、第2の実施例の場合と同様に、(2)式及び(3)
式に基づいて水平方向及び垂直方向の加算値H2(Y)及
びV2(X)を計算する。相関計算部242は、加算値計
算部241から加算値H1(Y),V1(X)及びH
2(Y),V2(X)を読み出してH1(Y)とH2(Y)の相
関値CH(dY)及びV1(X)とV2(X)の相関値CV
(dX)を計算する。この相関の計算方法としては、第
2の実施例と同様の方法が用いられる。
【0031】相関計算部242は、CH(dY)及びC
V(dX)が最小となる場合のdY=Δy及びdX=Δ
xを検出し、関心領域の動き量を(Δx,Δy)として
関心領域情報を(6)式のように補正して記憶するとと
もに、関心領域指示部23へ出力する。関心領域指示部
23は、補正された関心領域情報を相関計算部242よ
り入力して通信路30へ出力する。加算値計算部241
は、H2(Y),V2(X)のデータをH1(Y),V1(X)
として一時的に記憶する。なお、関心領域補正部24の
具体的な動作については、図5に基づいて説明した第2
の実施例における関心領域補正部17の動作と全く同じ
であり、その説明については重複するので省略する。
【0032】この関心領域補正部24の作用により、関
心領域内の動体の動きに応じて関心領域の位置が適切に
補正されることになる。この関心領域補正部24によっ
て補正された関心領域情報(x,y,w,h,A)が関
心領域指示部23から出力され、通信路30を介して量
子化ステップ制御部16へ入力されると、量子化ステッ
プ制御部16は、第1の実施例の場合と同様に、(1)
式に基づいて量子化ステップqを計算し、量子化部13
及びマルチプレクサ部14へ出力する。以降、第1の実
施例の場合と同様の動作が行われる。
【0033】図8は、第3の実施例の変形例を示すブロ
ック図であり、画像伝送の方向を単一方向とした本実施
例に対し、双方向画像伝送に適用した場合における送受
信装置の構成例を示している。本変形例においては、当
該送受信装置を2セット用意して双方を通信路で接続す
ることにより、本実施例と同等の効果を有する画像通信
システムが実現できる。この場合には、図8に示すよう
に、受信装置20において関心領域補正部17によって
補正されかつ関心領域指示部23から出力される受信画
像の関心領域情報を送信装置10内のマルチプレクサ部
14へ入力して送信符号化データに含める一方、画像復
号部21において受信符号化データから送信画像の関心
領域情報を得て送信画像の量子化ステップを制御するよ
うに構成すれば良い。
【0034】なお、上記第1乃至第3の各実施例では、
受信装置20における関心領域指示部23を、ポインテ
ィングデバイスによって関心領域情報を入力するように
構成する構成の場合について説明したが、他の構成、例
えば複数の関心領域情報の組をあらかじめ用意し、これ
らの中から任意の1つの組を選択するような構成であっ
ても良く、上記各実施例と同等の効果を得ることができ
る。さらに、関心領域情報として関心領域の位置情報及
び関心度情報を用いるとしたが、これに限定されるもの
ではなく、関心領域情報を関心領域の位置情報のみと
し、量子化ステップ制御部16における量子化ステップ
の計算に当たっては関心度A=1として処理するように
しても良く、この場合においても、上記各実施例と同等
の効果を得ることができる。
【0035】また、上記第2,第3の実施例において
は、相関計算部172,242における相関の計算方法
を(4)式及び(5)式で定義したが、この計算方法と
しては、他の任意好適な方法を用いても良い。例えば、
相関値CH(dY),CV(dX)を求める式として次
式を適用して良い。
【数7】
【数8】 この場合には、H1(Y)とH2(Y)の相関が強い程CH
(dY)は大きな値をとり、同様に、V1(X)とV
2(X)の相関が強い程CH(dX)は大きな値をとる。
したがって、相関計算部172を、CH(dY)及びC
V(dX)が最大となる場合のdY=Δx及びdX=Δ
yを関心領域の動き量として処理するように構成すれば
良い。
【0036】またさらに、第2,第3の実施例では、関
心領域補正部17,24を入力画像の1次元の加算値に
基づいて動体を追尾し、関心領域情報を補正するように
構成した場合について説明したが、関心領域中の動体を
従来公知の手法によって追尾し、これにより関心領域情
報を補正するように関心領域補正部17,24を構成し
ても、第2,第3の実施例と同等の効果を得ることがで
きる。関心領域中の動体を追尾する他の手法としては、
例えば、入力画像をブロックに分割し、各ブロックの動
き量を検出した後、関心領域に含まれるブロックの動き
量の全部又は一部に基づいて関心領域の動き量を計算す
ることができる。
【0037】この場合、関心領域に含まれるブロック番
号をi(i=1,2,……,I)、各ブロックの動き量
をΔvi 、関心領域の動き量をΔVとすると、関心領域
の動き量ΔVは、例えば次式のようにして計算される。
【数9】 但し、wi はブロックiに対する重み係数であって、こ
のブロックiが関心領域の中心に近い程大きい値をとる
定数パラメータである。
【0038】動画像符号化装置では一般に、入力画像を
ブロック分割し、各ブロックの動き量を検出してこれに
基づき符号化を行う構成となっている。したがって、第
2の実施例の場合にあっては、関心領域補正部17で直
接各ブロックの動き量を検出しなくても所期の目的を達
成できるので、本画像通信システムの装置全体の構成を
簡略化できる。一方、第3の実施例の場合にあっては、
関心領域補正部24は、通信路30から入力される符号
化データに含まれる関心領域に対応したブロックの動き
量に基づいて(9)式の計算を行うようにすれば良い。
【0039】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1記
載の画像通信システムによれば、送信装置側から画像が
伝送されると、受信装置側からその伝送画像の関心の高
い領域についての位置情報や関心度情報の関心領域情報
を指示して通信路へ出力する一方、送信装置側において
は通信路から入力される関心領域情報に基づいて関心領
域中の動体を追尾しつつこの関心領域情報を補正して量
子化ステップ制御部に与え、量子化ステップ制御部では
この補正された関心領域情報に基づいて量子化ステップ
を制御するように構成したので、次のような効果が得ら
れる。
【0040】すなわち、送信装置が伝送画像の品質を一
方的に決定する従来システムとは異なり、受信側の関心
の高い画像領域について高画質にて画像を伝送できる
とになるとともに、送信装置が関心領域中の動体の動き
量に応じて該関心領域の位置を補正できるため、受信側
の関心の対象が動体である場合にも対応できることにな
る。
【0041】請求項記載の画像通信システムによれ
ば、受信装置側において関心領域指示部によって指示さ
れる関心領域情報に基づいて関心領域中の動体を追尾し
つつこの関心領域情報を補正して通信路へ出力する一
方、送信装置側ではこの補正された関心領域情報に基づ
いて量子化ステップを制御するように構成したので、受
信装置が関心領域中の動体の動き量に応じて該関心領域
の位置を補正できるため、受信側の関心の対象が動体で
ある場合にも対応できることになる。
【0042】したがって、本発明による画像通信システ
ムをTV電話システム、TV会議システム、遠隔監視シ
ステム等に適用すれば、受信側の関心に応じて伝送画像
の特定領域の画質を向上させることができると同時に、
上記特定領域外の符号量を相対的に少なく抑えることが
できるので、受信者側の目的に応じた効率の良い画像伝
送が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像通信システムの第1の実施例
を示すブロック図である。
【図2】動作説明に供する表示部の表示画面の一例を示
す図である。
【図3】第1の実施例の変形例を示すブロック図であ
る。
【図4】本発明による画像通信システムの第2の実施例
を示すブロック図である。
【図5】関心領域補正部の動作説明図である。
【図6】第2の実施例の変形例を示すブロック図であ
る。
【図7】本発明による画像通信システムの第3の実施例
を示すブロック図である。
【図8】第3の実施例の変形例を示すブロック図であ
る。
【図9】画像通信システムの従来例を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
10 送信装置 11 入力部 13 量子化部 14 マルチプレクサ部 16 量子化ステップ制御部 17,24 関心領域補正部 20 受信装置 21 画像復号部 22 表示部 23 関心領域指示部 30 通信路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 7/24 - 7/68 H04N 7/14 - 7/173 H04N 7/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像信号を符号化して送信する送信装置
    と、前記送信装置から送信された符号化信号を受信し復
    号化して画像信号を出力する受信装置と、前記送信装置
    と前記受信装置とを接続する通信路とからなる画像通信
    システムにおいて、 前記受信装置は、前記送信装置から送信される伝送画像
    の関心領域に関する関心領域情報を指示して前記通信路
    へ出力する関心領域指示部を有し、 前記送信装置は、前記通信路から入力される前記関心領
    域情報に基づいて関心領域中の動体を追尾しつつ前記関
    心領域情報を補正する関心領域補正部と、前記関心領域
    補正部で補正された関心領域情報に基づいて量子化ステ
    ップを制御する量子化ステップ制御部と、前記量子化ス
    テップに応じて画像信号を符号化する符号化部を有する
    ことを特徴とする画像通信システム。
  2. 【請求項2】 前記受信装置はさらに、前記関心領域情
    報に基づいて関心領域中の動体を追尾しつつ前記関心領
    域情報を補正する関心領域補正部を有することを特徴と
    する請求項1記載の画像通信システム。
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