JP2915047B2 - スクロール部材およびその製造方法 - Google Patents
スクロール部材およびその製造方法Info
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C18/00—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
- F04C18/02—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
- F04C18/0207—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
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- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C18/00—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
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- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、スクロール部材およびその製造方法に係
り、特に、アルミニウム合金の基材の表層を同種の粉末
焼結材で被覆して、高強度と軽量化を図るのに好適なス
クロール流体機械用のスクロール部材およびその製造方
法に関するものである。
り、特に、アルミニウム合金の基材の表層を同種の粉末
焼結材で被覆して、高強度と軽量化を図るのに好適なス
クロール流体機械用のスクロール部材およびその製造方
法に関するものである。
スクロール液体機械用スクロール部材には、静止した
固定スクロールと、その固定スクロールと組み合った状
態で揺動する旋回スクロールとがある。従来、これら
は、鉄系の鋳造品から切削によって仕上げ加工されてい
る。
固定スクロールと、その固定スクロールと組み合った状
態で揺動する旋回スクロールとがある。従来、これら
は、鉄系の鋳造品から切削によって仕上げ加工されてい
る。
近年、スクロール流体機械の高効率化、軽量化の要求
から、鉄系(比重約8)より比重の小さいアルミニウム
合金(比重約2.7)を用いたスクロール部材の必要性が
高まっている。
から、鉄系(比重約8)より比重の小さいアルミニウム
合金(比重約2.7)を用いたスクロール部材の必要性が
高まっている。
その場合、例えばスクロール圧縮機において圧縮時の
内圧に耐えるため、強度の高いアルミニウム合金を使用
する必要がある。そこで、強度を上げるため、アルミニ
ウムにシリコンを10%含有させた。この材料を用いてダ
イキャスト法によりスクロール部材を加工すると、強度
の点では問題ないが、シリコンが偏析するため、後加工
の切削時にシリコンの偏析部が表面へ露出して表面粗さ
を悪化させる原因となり、さらに表面のシリコンの脱落
部が疲労破壊の起点となることも懸念され、スクロール
部材としてスクロール液体機械に搭載することについて
信頼性に欠けるものであった。
内圧に耐えるため、強度の高いアルミニウム合金を使用
する必要がある。そこで、強度を上げるため、アルミニ
ウムにシリコンを10%含有させた。この材料を用いてダ
イキャスト法によりスクロール部材を加工すると、強度
の点では問題ないが、シリコンが偏析するため、後加工
の切削時にシリコンの偏析部が表面へ露出して表面粗さ
を悪化させる原因となり、さらに表面のシリコンの脱落
部が疲労破壊の起点となることも懸念され、スクロール
部材としてスクロール液体機械に搭載することについて
信頼性に欠けるものであった。
また、従来技術として、例えば特開昭58−91388号公
報には、基材を鋳物、鋼等で製作した旋回、固定スクロ
ール部材の互いに対向する表面層のプラスチックのコー
ティングを施したものが開示されているが、耐久性に難
があり軽量化についても十分配慮されていなかった。
報には、基材を鋳物、鋼等で製作した旋回、固定スクロ
ール部材の互いに対向する表面層のプラスチックのコー
ティングを施したものが開示されているが、耐久性に難
があり軽量化についても十分配慮されていなかった。
高シリコン含有アルミニウム合金の粉末を圧粉後、熱
間押出し加工を行いシリコンを均一に分散させた鍛練材
を素材として、熱間鍛造でスクロール部材を製造するこ
とも考えられる。しかし、シリコンの含有量が20%以上
になると延性不足から鍛造が困難となる問題があった。
間押出し加工を行いシリコンを均一に分散させた鍛練材
を素材として、熱間鍛造でスクロール部材を製造するこ
とも考えられる。しかし、シリコンの含有量が20%以上
になると延性不足から鍛造が困難となる問題があった。
また、粉末を金型で圧粉し焼結する方法も考えられる
が、渦巻状のラップ部の肉厚に対する高さの割合いが約
6倍あり、粉末を圧粉する型はさらにその3倍程度の高
さを必要とするため、金型の加工が困難であるととも
に、高さ方向を均一な密度に成形することが難かしく強
度上の問題が懸念される。
が、渦巻状のラップ部の肉厚に対する高さの割合いが約
6倍あり、粉末を圧粉する型はさらにその3倍程度の高
さを必要とするため、金型の加工が困難であるととも
に、高さ方向を均一な密度に成形することが難かしく強
度上の問題が懸念される。
さらに、粉末の射出成形も考えられるが、粉末の射出
成形では粒径が10μm以下の微粉末を使用することから
コスト高となり、スクロール部材のような大物品の加工
例は報告されていない。
成形では粒径が10μm以下の微粉末を使用することから
コスト高となり、スクロール部材のような大物品の加工
例は報告されていない。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたも
ので、強度の高いアルミニウム合金を使用して軽量化を
可能にし、かつ表層部にシリコン等の偏析部が露出しな
い、安価で信頼性の高いスクロール流体機械用のスクロ
ール部材およびその製造方法を提供することを、その目
的とするものである。
ので、強度の高いアルミニウム合金を使用して軽量化を
可能にし、かつ表層部にシリコン等の偏析部が露出しな
い、安価で信頼性の高いスクロール流体機械用のスクロ
ール部材およびその製造方法を提供することを、その目
的とするものである。
上記目的を達成するために、鏡板に直立して渦巻状に
ラップ部を有するスクロール部材において、前記鏡板お
よびラップ部の基材を10%以上のシリコンを含有するア
ルミニウム合金とし、前記基材の表層を覆う被覆材が10
%以上のシリコンを含有するアルミニウム合金の粉末焼
結材にしたものである。
ラップ部を有するスクロール部材において、前記鏡板お
よびラップ部の基材を10%以上のシリコンを含有するア
ルミニウム合金とし、前記基材の表層を覆う被覆材が10
%以上のシリコンを含有するアルミニウム合金の粉末焼
結材にしたものである。
また鏡板に直立して渦巻状にラップ部を有するスクロ
ール部材の製造方法において、前記鏡板および前記ラッ
プ部の基板を、10%以上のシリコンを含有するアルミニ
ウム合金でダイキャスト成形し、前記基板表層に10%以
上のシリコンを含有するアルミニウム合金の粉末焼結材
をバインダとともにインサート成形により被覆し、前記
バインダを除去し、焼結したものである。
ール部材の製造方法において、前記鏡板および前記ラッ
プ部の基板を、10%以上のシリコンを含有するアルミニ
ウム合金でダイキャスト成形し、前記基板表層に10%以
上のシリコンを含有するアルミニウム合金の粉末焼結材
をバインダとともにインサート成形により被覆し、前記
バインダを除去し、焼結したものである。
上記の技術的手段による働きは次のとおりである。
高シリコン含有のアルミニウム合金の基材をダイキャ
ストで成形することにより、基材も粉末成形する場合と
比較して、製造コストは大幅に低減できる。
ストで成形することにより、基材も粉末成形する場合と
比較して、製造コストは大幅に低減できる。
スクロール部材をアルミニウム合金としたことによ
り、旋回スクロールの回転数を高めることができ、スク
ロール流体機械の高効率化、軽量化が達成可能になっ
た。
り、旋回スクロールの回転数を高めることができ、スク
ロール流体機械の高効率化、軽量化が達成可能になっ
た。
以下、本発明の一実施例を第1図ないし第4図を参照
して説明する。
して説明する。
第1図は、本発明の一実施例に係る旋回スクロールの
部分断面図、第2図は、本発明のスクロール部材の製造
プロセスのブロック図、第3図は、第1図の旋回スクロ
ールを製造する射出成形時の金型およびキャビティ内に
基材を装着した状態を示す略示断面図、第4図は、旋回
スクロールの外観を示す斜視図である。
部分断面図、第2図は、本発明のスクロール部材の製造
プロセスのブロック図、第3図は、第1図の旋回スクロ
ールを製造する射出成形時の金型およびキャビティ内に
基材を装着した状態を示す略示断面図、第4図は、旋回
スクロールの外観を示す斜視図である。
例えば、スクロール圧縮機用のスクロール部材には、
固定スクロールと、固定スクロールと組み合った状態で
揺動する旋回スクロールとがある。
固定スクロールと、固定スクロールと組み合った状態で
揺動する旋回スクロールとがある。
固定スクロールは静止しているため、従来一般に鉄系
の鋳造品を切削して仕上げている。しかし近年、旋回ス
クロールは、高効率化を図ることから、毎分1万回転前
後の回転数が要求されるに到り、鉄系の材料からアルミ
ニウム合金へと転換されることが必至である。
の鋳造品を切削して仕上げている。しかし近年、旋回ス
クロールは、高効率化を図ることから、毎分1万回転前
後の回転数が要求されるに到り、鉄系の材料からアルミ
ニウム合金へと転換されることが必至である。
したがって、本発明のアルミニウム合金製のスクロー
ル部材は旋回スクロールに適用するのが最適である。
ル部材は旋回スクロールに適用するのが最適である。
第4図に旋回スクロールの外観図を示す。
旋回スクロールは、円板状の鏡板1、その上面部1cか
ら渦巻状に直立して形成されるラップ部2、および軸受
部3から構成されている。ラップ部2の高さは、その肉
厚の約6倍程度になっている。
ら渦巻状に直立して形成されるラップ部2、および軸受
部3から構成されている。ラップ部2の高さは、その肉
厚の約6倍程度になっている。
第1図に、その要部を示す旋回スクロールは、鏡板1
およびラップ部2の基材1b,2bは一体に形成されてお
り、材質は30%のシリコンと、若干のニッケル、マグネ
シュームを含有したアルミニウムダイキャスト品であ
る。また、鏡板1の上面部1cおよび側面部1d(第4図参
照)とラップ部2のラップ表層部2aとは基材部と同じ材
質の粉末焼結材で構成されている。
およびラップ部2の基材1b,2bは一体に形成されてお
り、材質は30%のシリコンと、若干のニッケル、マグネ
シュームを含有したアルミニウムダイキャスト品であ
る。また、鏡板1の上面部1cおよび側面部1d(第4図参
照)とラップ部2のラップ表層部2aとは基材部と同じ材
質の粉末焼結材で構成されている。
このように構成された旋回スクロールは、軽量である
ため毎分1万回転前後の高速回転においても軸受機構
(図示せず)等に対する面圧などのダメージが小さい。
また、基材1b,2bには偏析部が存在していても、表層部1
a,2aがシリコン等の均一に分散した粉末焼結材であるた
め、切削仕上げ面も良好で、表面に疲労破壊の起点とな
るようなシリコンの脱落部が生じない信頼性の高い旋回
スクロール部材が形成される。
ため毎分1万回転前後の高速回転においても軸受機構
(図示せず)等に対する面圧などのダメージが小さい。
また、基材1b,2bには偏析部が存在していても、表層部1
a,2aがシリコン等の均一に分散した粉末焼結材であるた
め、切削仕上げ面も良好で、表面に疲労破壊の起点とな
るようなシリコンの脱落部が生じない信頼性の高い旋回
スクロール部材が形成される。
したがって、本実施例の旋回スクロールを、例えばス
クロール圧縮機に搭載すれば、高速回転が可能となり、
小形、軽量、かつ高効率、高信頼性が達成できる。
クロール圧縮機に搭載すれば、高速回転が可能となり、
小形、軽量、かつ高効率、高信頼性が達成できる。
次に、成形方法について、第2図に示す製造プロセス
に従って説明する。
に従って説明する。
原料粉としては、前述の30%のシリコンに若干のニッ
ケルおよびマグネシウムが含有されたアルミニウム合金
の球状微細合金粉末(粒径:約15μm以下)を使用す
る。
ケルおよびマグネシウムが含有されたアルミニウム合金
の球状微細合金粉末(粒径:約15μm以下)を使用す
る。
この原料粉に、ワックスほか可塑剤、カップリング
剤、離型剤を加えたバインダを容積比で40%混合し、1
本アーム撹拌混練機を用いて約1時間ほど混練した。
剤、離型剤を加えたバインダを容積比で40%混合し、1
本アーム撹拌混練機を用いて約1時間ほど混練した。
混練後、造粒機によりφ4、長さ7mmのペレットに形
成する。
成する。
一方、基材1b,2bは表層部1a,2aと同一の組成をもつア
ルミニウム合金をダイキャストにより成形する。この場
合の各部の寸法は、最終製品に対して、表層部1a,2aの
厚さおよび切削の仕上代を考慮して決定する。例えば、
最終製品のラップ部2の肉厚が3mmであり、表層部1a,2a
の成形時の肉厚を0.5mm、切削仕上代を0.1mmとすると、
切削仕上前のラップ部の肉厚は3.2mmであり、基材の肉
厚は2.2mmとなる。
ルミニウム合金をダイキャストにより成形する。この場
合の各部の寸法は、最終製品に対して、表層部1a,2aの
厚さおよび切削の仕上代を考慮して決定する。例えば、
最終製品のラップ部2の肉厚が3mmであり、表層部1a,2a
の成形時の肉厚を0.5mm、切削仕上代を0.1mmとすると、
切削仕上前のラップ部の肉厚は3.2mmであり、基材の肉
厚は2.2mmとなる。
次に、ダイキャストで成形した基材1b,2bに、射出成
形のインサート成形で表層部1a,2aを形成する。
形のインサート成形で表層部1a,2aを形成する。
第3図は、射出成形時の金型部(型閉めした状態)の
一例と、金型のキャビティ7に装着固定された基材1b,2
bとを併せて示したものである。
一例と、金型のキャビティ7に装着固定された基材1b,2
bとを併せて示したものである。
この金型は固定型4と可動型5とから構成されてい
る。固定型4は、型閉めしたとき旋回スクロールのラッ
プ部2と同形状のキャビティ7を有し、旋回スクロール
のラップ部側を成形する型であり、可動型5は、焼結体
で被覆しない鏡板の裏面および軸受部を固定する型であ
る。固定型4には、キャビティ7にアルミニウム合金粉
末をバインダとともに充填することができるゲート6が
設けられている。
る。固定型4は、型閉めしたとき旋回スクロールのラッ
プ部2と同形状のキャビティ7を有し、旋回スクロール
のラップ部側を成形する型であり、可動型5は、焼結体
で被覆しない鏡板の裏面および軸受部を固定する型であ
る。固定型4には、キャビティ7にアルミニウム合金粉
末をバインダとともに充填することができるゲート6が
設けられている。
ここで、固定型4のキャビティの形状寸法は、焼結時
の収縮を考慮し、収縮後に最終成形品の寸法になるよう
に、最終成形品の寸法より大きくする必要がある。焼結
時の収縮率は焼結条件によって異なるが、15〜20%の線
収縮が発生する。
の収縮を考慮し、収縮後に最終成形品の寸法になるよう
に、最終成形品の寸法より大きくする必要がある。焼結
時の収縮率は焼結条件によって異なるが、15〜20%の線
収縮が発生する。
本実施例では、約18%の収縮が生じる焼結条件を予備
実験で把握しており、その値をもとに、キャビティ7の
寸法を決定した。
実験で把握しており、その値をもとに、キャビティ7の
寸法を決定した。
上記の金型を射出成形機(図示せず)に装着し、前述
のペレットを用いて、射出成形のインサート成形を行
う。まず、ペレットを射出成形機のホッパ(図示せず)
に入れ、次の条件、すなわち、 シリンダ温度:180℃,金型温度:40℃,射出圧力:200M
Pa,保圧力:80MPa,射出時間:5s,冷却時間:15s,スクリュ
ー回転数:0.6s-1 で成形する。
のペレットを用いて、射出成形のインサート成形を行
う。まず、ペレットを射出成形機のホッパ(図示せず)
に入れ、次の条件、すなわち、 シリンダ温度:180℃,金型温度:40℃,射出圧力:200M
Pa,保圧力:80MPa,射出時間:5s,冷却時間:15s,スクリュ
ー回転数:0.6s-1 で成形する。
このような条件で成形した成形体を離型し、乾燥炉で
バインダを除去する。これが、脱バインダの工程であ
る。脱バインダ条件は、室温から2h(時間)の間に200
℃まで上昇させ、3h保持し、炉冷する。
バインダを除去する。これが、脱バインダの工程であ
る。脱バインダ条件は、室温から2h(時間)の間に200
℃まで上昇させ、3h保持し、炉冷する。
バインダ除去後、水素ガス環元雰囲気の焼結炉で、50
0℃,3h保持して炉冷する。
0℃,3h保持して炉冷する。
本実施例では、基材の表層部のみ金属粉末の射出成形
を実施しているため、全体を射出成形で成形した場合に
くらべて、脱バインダおよび焼結の時間を1/5以下に低
減することができる。
を実施しているため、全体を射出成形で成形した場合に
くらべて、脱バインダおよび焼結の時間を1/5以下に低
減することができる。
焼結後、後処理として表層部を約0.1mm切削すること
により所定の寸法に仕上げる。
により所定の寸法に仕上げる。
なお、実施例の仕上げ代0.1mmをさらに小さくするた
め、サイジング工程を入れてもよい。
め、サイジング工程を入れてもよい。
被覆した焼結部の密度は、微細粉を使用しているため
約93%であり、30気圧のフレオンガスもリークすること
がなく、圧縮機部品としての特性を満足している。
約93%であり、30気圧のフレオンガスもリークすること
がなく、圧縮機部品としての特性を満足している。
本実施例によれば、下記のような効果がある。
表面にシリコン等の偏析部が露出することのない、強
度が高く、線膨張係数が鉄系材料に近いアルミニウム合
金製のスクロール圧縮機用スクロール部材を提供でき
る。
度が高く、線膨張係数が鉄系材料に近いアルミニウム合
金製のスクロール圧縮機用スクロール部材を提供でき
る。
そのため、特に固定スクロール側を安価な鉄系の鋳物
品とし、旋回スクロール側のみ本実施例のスクロール部
材とすることにより、両方のスクロール部材をアルミニ
ウム合金で加工するより安価となり、しかも毎分1万回
転前後の回転数が可能な、高効率スクロール圧縮機を提
供することができる。
品とし、旋回スクロール側のみ本実施例のスクロール部
材とすることにより、両方のスクロール部材をアルミニ
ウム合金で加工するより安価となり、しかも毎分1万回
転前後の回転数が可能な、高効率スクロール圧縮機を提
供することができる。
また、シリコン等の含有物を均一に分散した微細粉を
スクロールの表層部のみに射出成形で被覆したため、全
体を射出成形で形成する場合に比較して、高価な原料粉
の使用量が1個あたり約1/10となり、加工工程中の脱バ
インダ時間、焼結時間も約1/5となり、信頼性の高いス
クロール圧縮機用スクロール部材を安価に提供すること
ができる。
スクロールの表層部のみに射出成形で被覆したため、全
体を射出成形で形成する場合に比較して、高価な原料粉
の使用量が1個あたり約1/10となり、加工工程中の脱バ
インダ時間、焼結時間も約1/5となり、信頼性の高いス
クロール圧縮機用スクロール部材を安価に提供すること
ができる。
なお、前述の実施例では、基材を高強度アルミニウム
合金でダイキャスト成形し、表層部を同種材料の粉末焼
結材で被覆した旋回スクロールを、スクロール圧縮機に
適用した例を説明したが、本発明のスクロール部材は、
他のスクロール流体機械、例えば真空ポンプ、膨脹機等
にも適用できることは言うまでもない。
合金でダイキャスト成形し、表層部を同種材料の粉末焼
結材で被覆した旋回スクロールを、スクロール圧縮機に
適用した例を説明したが、本発明のスクロール部材は、
他のスクロール流体機械、例えば真空ポンプ、膨脹機等
にも適用できることは言うまでもない。
以上詳細に説明したように、本発明によれば、強度の
高いアルミニウム合金を使用して軽量化を可能にし、か
つ表層部にシリコン等の偏析部が露出しない、安価で信
頼性の高いスクロール流体機械用のスクロール部材およ
びその製造方法を提供することができる。
高いアルミニウム合金を使用して軽量化を可能にし、か
つ表層部にシリコン等の偏析部が露出しない、安価で信
頼性の高いスクロール流体機械用のスクロール部材およ
びその製造方法を提供することができる。
また、信頼性の高い高効率のスクロール流体機械を安
価に提供することができる。
価に提供することができる。
第1図は、本発明の一実施例に係る旋回スクロールの部
分断面図、第2図は、本発明のスクロール部材の製造プ
ロセスのブロック図、第3図は、第1図の旋回スクロー
ルを製造する射出成形時の金型およびキャビティ内に基
材を装着した状態を示す略示断面図、第4図は、旋回ス
クロールの外観を示す斜視図である。 1……鏡板、2……ラップ部、1b,2b……基材、1a,2a…
…表層部。
分断面図、第2図は、本発明のスクロール部材の製造プ
ロセスのブロック図、第3図は、第1図の旋回スクロー
ルを製造する射出成形時の金型およびキャビティ内に基
材を装着した状態を示す略示断面図、第4図は、旋回ス
クロールの外観を示す斜視図である。 1……鏡板、2……ラップ部、1b,2b……基材、1a,2a…
…表層部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04C 18/02 311
Claims (2)
- 【請求項1】鏡板に直立して渦巻状にラップ部を有する
スクロール部材において、 前記鏡板およびラップ部の基材を10%以上のシリコンを
含有するアルミニウム合金とし、 前記基材の表層を覆う被覆材が10%以上のシリコンを含
有するアルミニウム合金の粉末焼結材であることを特徴
とするスクロール部材。 - 【請求項2】鏡板に直立して渦巻状にラップ部を形成す
るスクロール部材の製造方法において、 前記鏡板および前記ラップ部の基板を、10%以上のシリ
コンを含有するアルミニウム合金でダイキャスト成形
し、 前記基板表層に10%以上のシリコンを含有するアルミニ
ウム合金の粉末焼結材をバインダとともにインサート成
形により被覆し、 前記バインダを除去し、 焼結したことを特徴とするスクロール部材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2033744A JP2915047B2 (ja) | 1990-02-16 | 1990-02-16 | スクロール部材およびその製造方法 |
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JP2033744A JP2915047B2 (ja) | 1990-02-16 | 1990-02-16 | スクロール部材およびその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03242486A JPH03242486A (ja) | 1991-10-29 |
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