JP2914996B2 - カテーテル保持具 - Google Patents
カテーテル保持具Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,カテーテル保持具に関し,詳しくは病原体
による感染の防止に優れたカテーテル保持具に関する。
による感染の防止に優れたカテーテル保持具に関する。
(従来の技術) カテーテルを長期にわたって体内に留置する場合に
は,カテーテルを経路として病原体が体内に侵入するこ
とが多い。特に血管留置カテーテルにおいては,侵入し
た病原体は全身にまわることになり大変危険である。従
来,カテーテルの使用に伴う病原体の感染防止には,
カテーテルの基材中に抗菌物質を含ませる方法,カテ
ーテル表面に抗菌物質を含む樹脂をコーティングする方
法,カテーテルの体内に埋設される部分にカフを取付
け,周囲の組織をカフ内に発達させることにより病原体
に対する障壁を形成させる方法が考えられている。
は,カテーテルを経路として病原体が体内に侵入するこ
とが多い。特に血管留置カテーテルにおいては,侵入し
た病原体は全身にまわることになり大変危険である。従
来,カテーテルの使用に伴う病原体の感染防止には,
カテーテルの基材中に抗菌物質を含ませる方法,カテ
ーテル表面に抗菌物質を含む樹脂をコーティングする方
法,カテーテルの体内に埋設される部分にカフを取付
け,周囲の組織をカフ内に発達させることにより病原体
に対する障壁を形成させる方法が考えられている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら,上記及びの抗菌物質を用いる方法
は,カテーテルに抗菌物質が含まれているため,カテー
テルの周囲の組織が抗菌物質の刺激を受けて炎症を起こ
し,かえって感染を起こしやすくなったり,また,血管
留置カテーテルとして用いる場合には,カテーテルが血
管内に入るため抗菌物質の刺激が強すぎて使用できなか
った。また,上記のカフを取付ける方法においては,
組織がカフ内に発達してくるまでの間は効果がなく,し
かもカテーテルを挿入する際にカフの配設部位を形成し
なければならないという繁雑さがあった。
は,カテーテルに抗菌物質が含まれているため,カテー
テルの周囲の組織が抗菌物質の刺激を受けて炎症を起こ
し,かえって感染を起こしやすくなったり,また,血管
留置カテーテルとして用いる場合には,カテーテルが血
管内に入るため抗菌物質の刺激が強すぎて使用できなか
った。また,上記のカフを取付ける方法においては,
組織がカフ内に発達してくるまでの間は効果がなく,し
かもカテーテルを挿入する際にカフの配設部位を形成し
なければならないという繁雑さがあった。
カテーテルは通常体内に挿入,留置する際,皮膚に対
して斜めに挿入,留置され,また,体内に留置中のカテ
ーテルの体外部側の先端部はカテーテルの延長線方向に
配置された装置や輸液袋等に接続される場合が多い。こ
のため,カテーテル保持具の内腔が皮膚面に対して真っ
直ぐに貫通したものでは,皮膚面に対して斜めに位置す
るカテーテルに対する抵抗が大きいので,カテーテルが
屈曲し,屈曲部分の内径が小さくなって,輸液の注入や
体液の排出が滞り,また,カテーテルが強制的に屈曲さ
れて,カテーテル保持具とカテーテルとの間に隙間がで
き,この隙間から病原体がカテーテル外面に沿って体内
に侵入するおそれがある。
して斜めに挿入,留置され,また,体内に留置中のカテ
ーテルの体外部側の先端部はカテーテルの延長線方向に
配置された装置や輸液袋等に接続される場合が多い。こ
のため,カテーテル保持具の内腔が皮膚面に対して真っ
直ぐに貫通したものでは,皮膚面に対して斜めに位置す
るカテーテルに対する抵抗が大きいので,カテーテルが
屈曲し,屈曲部分の内径が小さくなって,輸液の注入や
体液の排出が滞り,また,カテーテルが強制的に屈曲さ
れて,カテーテル保持具とカテーテルとの間に隙間がで
き,この隙間から病原体がカテーテル外面に沿って体内
に侵入するおそれがある。
本発明は,上記のような問題点を解決しようとするも
のであって,その目的は,カテーテル挿入部の皮膚上に
設けるだけで優れた感染防止効果を有するカテーテル保
持具を提供することにある。
のであって,その目的は,カテーテル挿入部の皮膚上に
設けるだけで優れた感染防止効果を有するカテーテル保
持具を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは,かかる現況にかんがみ,鋭意研究した
結果,本発明に到達したものである。
結果,本発明に到達したものである。
すなわち,本発明は,カテーテルの体内への挿入部を
固定して体内に留置中のカテーテルの進退を防止するた
めのカテーテル保持具において,上記保持具が抗菌物質
を含有した有機高分子エラストマーから形成されてお
り,かつ,保持具の一端面から他の端面にわたって斜め
に貫通した内腔を有することを特徴とするカテーテル保
持具を要旨とするものである。
固定して体内に留置中のカテーテルの進退を防止するた
めのカテーテル保持具において,上記保持具が抗菌物質
を含有した有機高分子エラストマーから形成されてお
り,かつ,保持具の一端面から他の端面にわたって斜め
に貫通した内腔を有することを特徴とするカテーテル保
持具を要旨とするものである。
以下,本発明を詳細に説明する。
本発明は,カテーテル保持具に抗菌物質を含有させ,
かつ,保持具の一端面から他の端面にわたって斜めに貫
通した内腔を設けることにより,カテーテルの固定時に
カテーテルが屈曲するのを防ぎ,輸液の注入や体液の排
出の滞りを防止し,また,カテーテルとカテーテル保持
具の間に隙間ができることを防ぎ,さらに,病原体がカ
テーテル外面に沿って体内に侵入してくるのを防ぐよう
にしたことである。したがって,本発明のカテーテル保
持具はカテーテルとの隙間をなくすと同時に,皮膚に接
して設けられる。
かつ,保持具の一端面から他の端面にわたって斜めに貫
通した内腔を設けることにより,カテーテルの固定時に
カテーテルが屈曲するのを防ぎ,輸液の注入や体液の排
出の滞りを防止し,また,カテーテルとカテーテル保持
具の間に隙間ができることを防ぎ,さらに,病原体がカ
テーテル外面に沿って体内に侵入してくるのを防ぐよう
にしたことである。したがって,本発明のカテーテル保
持具はカテーテルとの隙間をなくすと同時に,皮膚に接
して設けられる。
本発明における抗菌物質とは,抗菌作用を有する物質
であり,そのようなものには,例えば,エリスロマイシ
ン,オキシテトラサイクリン,テトラサイクリン,クロ
ラムフェニコール,フシジン酸,ミカマイシン,カナマ
イシン,ゲッタマイシン,フラジオマイシン,グラミシ
ジン,ストレプトマイシン,ポリミキシン,コリスチ
ン,バシトラシン等の抗生物質,クロルヘキシジン等の
ピグアニド化合物,ベンゼトニウム,ベンザルコニウ
ム,ラウリル硫酸,アルキルポリアミノエチルグリシ
ン,脂肪酸等の界面活性を有する化合物,フェノール,
ヘキサクロロフェン,レゾルシン等のフェノール誘導
体,ホウ酸,ホウ砂等のホウ酸化合物,ヨウ素,ヨード
ホルム,ポビドンヨード等のヨウ素化合物,金,銀,
銅,水銀等の金属,チメロサール,メチロブロミン等の
金属化合物,アクリノール,メチルロザニリン等の抗菌
色素化合物,酢酸マフェニド,スルファジアジン,スル
フィソミジン,スルファメトキサゾール等のサルファ剤
などがあげられる。これらの抗菌物質は,ナトリウム
塩,カリウム塩,マグネシウム塩,カルシウム塩,塩酸
塩,硫酸塩,グルコン酸塩などの塩化合物であってもさ
しつかえない。
であり,そのようなものには,例えば,エリスロマイシ
ン,オキシテトラサイクリン,テトラサイクリン,クロ
ラムフェニコール,フシジン酸,ミカマイシン,カナマ
イシン,ゲッタマイシン,フラジオマイシン,グラミシ
ジン,ストレプトマイシン,ポリミキシン,コリスチ
ン,バシトラシン等の抗生物質,クロルヘキシジン等の
ピグアニド化合物,ベンゼトニウム,ベンザルコニウ
ム,ラウリル硫酸,アルキルポリアミノエチルグリシ
ン,脂肪酸等の界面活性を有する化合物,フェノール,
ヘキサクロロフェン,レゾルシン等のフェノール誘導
体,ホウ酸,ホウ砂等のホウ酸化合物,ヨウ素,ヨード
ホルム,ポビドンヨード等のヨウ素化合物,金,銀,
銅,水銀等の金属,チメロサール,メチロブロミン等の
金属化合物,アクリノール,メチルロザニリン等の抗菌
色素化合物,酢酸マフェニド,スルファジアジン,スル
フィソミジン,スルファメトキサゾール等のサルファ剤
などがあげられる。これらの抗菌物質は,ナトリウム
塩,カリウム塩,マグネシウム塩,カルシウム塩,塩酸
塩,硫酸塩,グルコン酸塩などの塩化合物であってもさ
しつかえない。
次に,本発明における有機高分子エラストマーとは,
常温付近でゴム状弾性を有するものであって,そのよう
なものには,例えば,天然ゴム又はブタジエン,イソプ
レン,ペンタジエン,ヘキサジエン,ヘプタジエン,ク
ロロプレン等のジエン系モノマーの重合体あるいはその
共重合体,ブチレン−エチレン−スチレン共重合体,エ
チレン−酢酸ビニル共重合体,オルガノポリシロキサン
等のシリコーンゴム,ポリウレタン,軟質ポリ塩化ビニ
ル,スチレン−ブタジエンゴム等があげられる。
常温付近でゴム状弾性を有するものであって,そのよう
なものには,例えば,天然ゴム又はブタジエン,イソプ
レン,ペンタジエン,ヘキサジエン,ヘプタジエン,ク
ロロプレン等のジエン系モノマーの重合体あるいはその
共重合体,ブチレン−エチレン−スチレン共重合体,エ
チレン−酢酸ビニル共重合体,オルガノポリシロキサン
等のシリコーンゴム,ポリウレタン,軟質ポリ塩化ビニ
ル,スチレン−ブタジエンゴム等があげられる。
本発明におけるカテーテル保持具の作製方法として
は,有機高分子エラストマーを熱あるいは溶媒で,溶融
あるいは溶解させ,そこに抗菌物質を0.0001〜80重量%
好ましくは0.01〜50重量%の割合で混合し,必要な形状
に成形すればよい。成形方法は,エラストマーの成形に
通常採用されている方法を用いればよく,例えば射出成
形法あるいはディピング法などが用いられる。
は,有機高分子エラストマーを熱あるいは溶媒で,溶融
あるいは溶解させ,そこに抗菌物質を0.0001〜80重量%
好ましくは0.01〜50重量%の割合で混合し,必要な形状
に成形すればよい。成形方法は,エラストマーの成形に
通常採用されている方法を用いればよく,例えば射出成
形法あるいはディピング法などが用いられる。
本発明のカテーテル保持具の形状としては,円形,だ
円形,正方形などいかなるものでもよいが,例えば,第
1図に示したものがあげられる。第1図に示すカテーテ
ル保持具2は,外形が円形であって,上方の小径部と下
方の大径部とからなり,両者の間には糸掛用の溝4が形
成されている。そして,小径部から大径部までカテーテ
ルが折れないように斜めに貫通した内腔7が設けられ,
また,カテーテル脱着用切目6が形成されている。大径
部の下面は皮膚1の表面に密着するように平面になって
おり,大径部の外周近傍には,皮膚1に保持具2を糸に
よって縫合固定するための小孔5が穿孔されている。使
用方法としては,例えば以下のようにすればよい。体内
に留置すべきカテーテル3を,かかるカテーテル保持具
2の内腔7にカテーテル脱着用切目6を通じて導き,カ
テーテル3の先端部を患者の所定の箇所に到達させて留
置する。または,カテーテル3を患者の体内の所定の位
置に留置した後,カテーテル保持具2をカテーテル脱着
用切目6より取りつける。次いでカテーテル保持具2を
皮膚1の上に移動させ,糸掛用の溝4の周りを糸で縛っ
てカテーテル3とカテーテル保持具2を固定する。しか
る後に,小孔5に糸を通じて,カテーテル保持具2と皮
膚1とを縫合して固定する。
円形,正方形などいかなるものでもよいが,例えば,第
1図に示したものがあげられる。第1図に示すカテーテ
ル保持具2は,外形が円形であって,上方の小径部と下
方の大径部とからなり,両者の間には糸掛用の溝4が形
成されている。そして,小径部から大径部までカテーテ
ルが折れないように斜めに貫通した内腔7が設けられ,
また,カテーテル脱着用切目6が形成されている。大径
部の下面は皮膚1の表面に密着するように平面になって
おり,大径部の外周近傍には,皮膚1に保持具2を糸に
よって縫合固定するための小孔5が穿孔されている。使
用方法としては,例えば以下のようにすればよい。体内
に留置すべきカテーテル3を,かかるカテーテル保持具
2の内腔7にカテーテル脱着用切目6を通じて導き,カ
テーテル3の先端部を患者の所定の箇所に到達させて留
置する。または,カテーテル3を患者の体内の所定の位
置に留置した後,カテーテル保持具2をカテーテル脱着
用切目6より取りつける。次いでカテーテル保持具2を
皮膚1の上に移動させ,糸掛用の溝4の周りを糸で縛っ
てカテーテル3とカテーテル保持具2を固定する。しか
る後に,小孔5に糸を通じて,カテーテル保持具2と皮
膚1とを縫合して固定する。
上記のような形状において,内腔の径はカテーテルの
外径とほぼ等しいのが望ましいが,糸で縛るならば多少
大きくてもさしつかえない。また,内腔の長さは,カテ
ーテルが移動しないように保持できれば任意でよい。挿
入部位の皮膚が凹凸している場合は,皮膚に接するよう
に保持具も凸凹の形状になるのが望ましい。また保持具
の皮膚と接する部分に接着剤が塗布されていてもさしつ
かえない。また,カテーテル脱着用切目はなくてもさし
つかえない。
外径とほぼ等しいのが望ましいが,糸で縛るならば多少
大きくてもさしつかえない。また,内腔の長さは,カテ
ーテルが移動しないように保持できれば任意でよい。挿
入部位の皮膚が凹凸している場合は,皮膚に接するよう
に保持具も凸凹の形状になるのが望ましい。また保持具
の皮膚と接する部分に接着剤が塗布されていてもさしつ
かえない。また,カテーテル脱着用切目はなくてもさし
つかえない。
本発明におけるカテーテルとしては,体液の排出,体
液の循環,輸液や潅流液の注入あるいは排出,または検
査のために体内に挿入される医療用チューブであればい
かなるものでもよい。
液の循環,輸液や潅流液の注入あるいは排出,または検
査のために体内に挿入される医療用チューブであればい
かなるものでもよい。
(実施例) 以下,実施例をあげて本発明を具体的に説明する。
なお,得られたカテーテル保持具の抗菌活性試験は,
普通寒天培地を用いバチルス・ズブチリス(Bacillus S
ubtilis)を検定菌としてディスク法にて阻止円の有無
を観察することにより行なった。
普通寒天培地を用いバチルス・ズブチリス(Bacillus S
ubtilis)を検定菌としてディスク法にて阻止円の有無
を観察することにより行なった。
実施例1 エチレン−酢酸ビニル共重合体に30重量%の割合でク
ロルヘキシジン塩酸塩を加え,85℃で混合したのち,第
1図に示したような形状に射出成形した。大径部の直径
は3cmで,ポリ塩化ビニル製カテーテル(外径1.5mm)が
入るように直径1.6mmの内腔を設け,またカテーテルが
脱着しやすいように内腔から片側半分に切目を設けた。
ロルヘキシジン塩酸塩を加え,85℃で混合したのち,第
1図に示したような形状に射出成形した。大径部の直径
は3cmで,ポリ塩化ビニル製カテーテル(外径1.5mm)が
入るように直径1.6mmの内腔を設け,またカテーテルが
脱着しやすいように内腔から片側半分に切目を設けた。
得られたカテーテル保持具の抗菌活性試験を行ったと
ころ,阻止円が形成された。また,同じ試料を10回くり
かえし抗菌活性試験を行なっても同様の阻止円が形成さ
れた。
ころ,阻止円が形成された。また,同じ試料を10回くり
かえし抗菌活性試験を行なっても同様の阻止円が形成さ
れた。
次に,体重約2.5kgのウサギの背中の毛を刈った後,
皮膚組織内に上記ポリ塩化ビニル製カテーテルを先端よ
り15cmの長さを留置し,カテーテル挿入部の皮膚に接す
るようにクロルヘキシジン含有エチレン−酢酸ビニル共
重合体製のカテーテル保持具をカテーテルに取りつけて
カテーテルが移動しないように糸で縛った。そして上記
保持具が皮膚から離れないように皮膚と縫合して固定し
た。
皮膚組織内に上記ポリ塩化ビニル製カテーテルを先端よ
り15cmの長さを留置し,カテーテル挿入部の皮膚に接す
るようにクロルヘキシジン含有エチレン−酢酸ビニル共
重合体製のカテーテル保持具をカテーテルに取りつけて
カテーテルが移動しないように糸で縛った。そして上記
保持具が皮膚から離れないように皮膚と縫合して固定し
た。
その保持具の上にスタフィロコッカス・アウレウス
(Staphylococcus aureus)の菌液(108個/ml)を含ん
だ脱脂綿を置き,上部をテープで包み,10日間放置し
た。皮膚を切開して,カテーテルを取り出し,保持具よ
り先端側の体内に留置されていたカテーテルを,ブレー
ンハートインフュージョン寒天平板培地上で培養したと
ころ,コロニーは検出されなかった。比較例として,ク
ロルヘキジンを含有していないエチレン−酢酸ビニル共
重合体製のカテーテル保持具を用いて同様の実験をした
ところ,体内に留置したカテーテルを培養した寒天平板
からはコロニーが検出された。
(Staphylococcus aureus)の菌液(108個/ml)を含ん
だ脱脂綿を置き,上部をテープで包み,10日間放置し
た。皮膚を切開して,カテーテルを取り出し,保持具よ
り先端側の体内に留置されていたカテーテルを,ブレー
ンハートインフュージョン寒天平板培地上で培養したと
ころ,コロニーは検出されなかった。比較例として,ク
ロルヘキジンを含有していないエチレン−酢酸ビニル共
重合体製のカテーテル保持具を用いて同様の実験をした
ところ,体内に留置したカテーテルを培養した寒天平板
からはコロニーが検出された。
実施例2 エチレン−酢酸ビニル共重合体にクロルヘキシジンの
かわりに5重量%の硫酸ポリミキシンBを用いて実施例
1と同様にカテーテル保持具を作製した。このカテーテ
ル保持具について抗菌活性試験に行ったところ,防止円
が形成された。
かわりに5重量%の硫酸ポリミキシンBを用いて実施例
1と同様にカテーテル保持具を作製した。このカテーテ
ル保持具について抗菌活性試験に行ったところ,防止円
が形成された。
実施例3 メチルビニルポリシロキサンに10重量%スルファジア
ジン銀を加え,115℃でよく混合した後,実施例1と同様
にカテーテル保持具を作製した。このカテーテル保持具
について抗菌活性試験に行ったところ,阻止円が形成さ
れた。
ジン銀を加え,115℃でよく混合した後,実施例1と同様
にカテーテル保持具を作製した。このカテーテル保持具
について抗菌活性試験に行ったところ,阻止円が形成さ
れた。
実施例4 ポリエーテルポリウレタンをジメチルアセトアミドに
溶解し,ポリウレタン重量比にして1重量%になるよう
にジアミノヘキシルビグアニドのリン酸塩を加えて,第
1図の形状にディピング法で形成した。このカテーテル
保持具について抗菌活性試験に行ったところ,阻止円が
形成された。
溶解し,ポリウレタン重量比にして1重量%になるよう
にジアミノヘキシルビグアニドのリン酸塩を加えて,第
1図の形状にディピング法で形成した。このカテーテル
保持具について抗菌活性試験に行ったところ,阻止円が
形成された。
実施例5 エチレン−酢酸ビニル共重合体に実施例1のクロルヘ
キシジンのかわりに20重量%ヘキサクロロフェンを用い
たほかは実施例1と同様に行いカテーテル保持具を得
た。このカテーテル保持具について抗菌活性試験に行っ
たところ,阻止円が形成された。
キシジンのかわりに20重量%ヘキサクロロフェンを用い
たほかは実施例1と同様に行いカテーテル保持具を得
た。このカテーテル保持具について抗菌活性試験に行っ
たところ,阻止円が形成された。
実施例6 実施例1のクロルヘキシジンのかわりに50重量%ホウ
酸を用いたほかは実施例1と同様に行いカテーテル保持
具を得た。このカテーテル保持具について抗菌活性試験
に行ったところ,阻止円が形成された。
酸を用いたほかは実施例1と同様に行いカテーテル保持
具を得た。このカテーテル保持具について抗菌活性試験
に行ったところ,阻止円が形成された。
実施例7 実施例1のクロルヘキシジンのかわりに10重量%アク
リノールを用いたほかは実施例1と同様に行いカテーテ
ル保持具を得た。このカテーテル保持具について抗菌活
性試験に行ったところ,阻止円が形成された。
リノールを用いたほかは実施例1と同様に行いカテーテ
ル保持具を得た。このカテーテル保持具について抗菌活
性試験に行ったところ,阻止円が形成された。
(発明の効果) 本発明のカテーテル保持具は,カテーテルの挿入部の
皮膚上に設けるだけで,患者の体内に留置されたカテー
テルの進退を防止するとともに,保持具に含有された抗
菌物質の作用によりカテーテルを経路とする病原体によ
る感染の防止に優れた効果を有す。
皮膚上に設けるだけで,患者の体内に留置されたカテー
テルの進退を防止するとともに,保持具に含有された抗
菌物質の作用によりカテーテルを経路とする病原体によ
る感染の防止に優れた効果を有す。
また,本発明のカテーテル保持具は,カテーテルの屈
曲を防ぐことができるので,輸液の注入や体液の排出の
滞りがなく,さらに,カテーテルとカテーテル保持具と
が密着するので、病原体が体内に侵入するのを防ぐこと
ができる。
曲を防ぐことができるので,輸液の注入や体液の排出の
滞りがなく,さらに,カテーテルとカテーテル保持具と
が密着するので、病原体が体内に侵入するのを防ぐこと
ができる。
第1図は,皮膚と接する面が平らな場合のカテーテル保
持具の使用例を示す。 第1図の(a)は断面図であり,(b)は平面図であ
る。 1……皮膚 2……カテーテル保持具 3……カテーテル 4……糸掛用の溝 5……小孔 6……カテーテル脱着用切目 7……内腔
持具の使用例を示す。 第1図の(a)は断面図であり,(b)は平面図であ
る。 1……皮膚 2……カテーテル保持具 3……カテーテル 4……糸掛用の溝 5……小孔 6……カテーテル脱着用切目 7……内腔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−146265(JP,A) 実開 昭63−85248(JP,U) 特表 昭64−500326(JP,A) 国際公開89/434(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61M 25/02
Claims (1)
- 【請求項1】カテーテルの体内への挿入部を固定して体
内に留置中のカテーテルの進退を防止するためのカテー
テル保持具において,上記保持具が抗菌物質を含有した
有機高分子エラストマーから形成されており,かつ,保
持具の一端面から他の端面にわたって斜めに貫通した内
腔を有することを特徴とするカテーテル保持具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1122026A JP2914996B2 (ja) | 1989-05-15 | 1989-05-15 | カテーテル保持具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1122026A JP2914996B2 (ja) | 1989-05-15 | 1989-05-15 | カテーテル保持具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02299665A JPH02299665A (ja) | 1990-12-11 |
JP2914996B2 true JP2914996B2 (ja) | 1999-07-05 |
Family
ID=14825752
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1122026A Expired - Fee Related JP2914996B2 (ja) | 1989-05-15 | 1989-05-15 | カテーテル保持具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2914996B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010088792A (ja) * | 2008-10-10 | 2010-04-22 | National Cardiovascular Center | カフ部材及びカフ部材ユニット |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2694384B2 (ja) * | 1990-11-26 | 1997-12-24 | 日本ゼオン株式会社 | 医療用チューブ及び医療用チューブ保持具 |
US7344512B2 (en) * | 2002-03-15 | 2008-03-18 | Sun Medical Technology Research Corporation | Protector and blood pump system |
AU2006269112A1 (en) * | 2005-07-08 | 2007-01-18 | Coloplast A/S | An access port |
JP2010158486A (ja) * | 2009-01-09 | 2010-07-22 | Kaneka Corp | 胃瘻カテーテル |
JP6291650B1 (ja) * | 2017-02-13 | 2018-03-14 | 静岡県 | 医療用管類固定具およびその製造方法 |
-
1989
- 1989-05-15 JP JP1122026A patent/JP2914996B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010088792A (ja) * | 2008-10-10 | 2010-04-22 | National Cardiovascular Center | カフ部材及びカフ部材ユニット |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02299665A (ja) | 1990-12-11 |
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