JP2912209B2 - エキスパンションジョイント - Google Patents

エキスパンションジョイント

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JP2912209B2
JP2912209B2 JP33210795A JP33210795A JP2912209B2 JP 2912209 B2 JP2912209 B2 JP 2912209B2 JP 33210795 A JP33210795 A JP 33210795A JP 33210795 A JP33210795 A JP 33210795A JP 2912209 B2 JP2912209 B2 JP 2912209B2
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卓世 木山
久嗣 若林
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Ee Bii Shii Shokai Kk
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の隣接躯体間
隙を被閉し、躯体間の変動を吸収してカバー体のずれを
生じさせ難くしたエキスパンションジョイントに関す
る。
【0002】
【従来の技術】建造物の膨張や収縮、地盤変化等による
躯体の変動に対応するために形成された躯体間隙はエキ
スパンションジョイントにより被閉されるが、例えば建
物の外壁部や内壁部等の壁面が平坦となる部位の躯体間
隙には、図9に示す如き長尺状のカバー体22を有する
エキスパンションジョイント21が取り付けてある。こ
のエキスパンションジョイント21は、図10に示すよ
うな、躯体の変動に追従するための長孔23aを有する
連結部材23を両躯体間に架け渡して設け、この連結部
材23上端にカバー体22を被着するように構成されて
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記エキスパンション
ジョイント21は、施工完了直後は、カバー体22のセ
ンターと躯体間隙Cのセンターとが合致するようように
保持されているものの、その後、躯体A,Bが変動する
と、図11に示すように、間隙Cに対しカバー体22が
傾斜してしまうことがあった。この場合、エキスパンジ
ョンジョイント21の機能上に欠陥が生じない場合であ
っても、このようなカバー体22の位置ずれは見苦し
く、而も、外壁部等においては足場を形成しなければな
らないなどのため手直しが面倒であるという問題があっ
た。
【0004】さらには、従来のものは、連結部材23に
形成された長孔23aが、連結部材23の中央部23b
から左右何れかの側のみに偏らせて形成されており、躯
体の変動に対して、最大で連結部材23の半分の長さ分
だけ追従し得るに過ぎず、従って、連結部材23を間隙
Cよりも十分に長く形成する必要があった。
【0005】本発明は、上記のような従来技術の問題点
に着眼してなしたものであり、その目的とするところ
は、躯体の変動に対し、カバー体と躯体間隙の中心位置
を常に合致させた状態で追従することができて位置ずれ
を生じさせにくいエキスパンションジョイントを提供
し、さらには追従量も大きくしたエキスパンションジョ
イントを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明のエキスパンションジョイントは、躯体間隙連続
方向に沿うスライド自在な係止部を形成した支持部材を
隣接躯体部に固着し、両支持部材の各係止部にそれぞれ
適宜間隔を置いて支持アーム受け具をスライド自在に係
止すると共に、両支持部材の係止部にX状に亘るように
支持アームを配設して、支持アームと支持アーム受け具
とを軸止し、かつ、両支持部材の各係止部の上記支持ア
ーム受け具間に連結部材受け具を係止すると共に、隣接
躯体の両支持部材に跨がる長さを有し、躯体間隙巾方向
に長いスライド孔を形成してなる連結部材を両支持部材
に跨がって配設して、連結部材と連結部材受け具をスラ
イド孔を介して変位自在に連結し、さらに、上記支持ア
ームのX状の交差した中間部を連結部材の底部に同軸的
に連結し、上記支持アームと連結部材とを躯体間隙連続
方向に適宜間隔で配設すると共に、躯体間隙を被覆する
長尺状のカバー体を連結部材に被嵌するようにして止着
してなる構成を有したものとしたことを特徴とするもの
である。
【0007】上記において、両支持部材に係止した連結
部材受け具をいずれもスライド自在とすることができる
が、一方の支持部材に係止した連結部材受け具はスライ
ド自在とすると共に、他方の支持部材に係止した連結部
材受け具はスライドしない固定状態とすることができ、
これによって連結部材が躯体間隙連続方向に対して直交
状態をより一層確実に維持できるようになり、カバー体
のずれを一層確実に防止することができる。
【0008】上記構成により、連結部材の長孔によって
躯体間隙巾方向の変位を吸収し、連結部材受け具と支持
アーム受け具のスライド自在構成によって躯体間隙連続
方向の変位を吸収できる。さらに、連結部材と連結部材
受け部との連結を、両部材にボルトを挿通すると共にバ
ネ体を介在させることにより、互いにボルト軸方向に変
位自在としてなる構成とすれば、躯体面の前後方向への
変位も吸収することができる。
【0009】支持アームは板バネとして形成するか、或
いは、支持アームと支持アーム受け部との軸止を、両部
材にボルトを挿通すると共にバネ体を介在させることに
より、互いにボルト軸方向に変位自在となるように構成
することにより、躯体面の前後方向への変位を一層効果
的に吸収することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な一実施例を
図面によって説明する。本例のエキスパンションジョイ
ントは、図1,2に示すように、隣接躯体A,B間の間
隙C側の縁部に固着される支持部材1,1、両支持部材
1,1に跨がるように配設される適宜巾の連結部材2、
支持部材1,1の間隙側端部に係止される連結部材受け
具3、該受け具3と連結部材2の両側部とをバネ体4を
介装してそれぞれ変位(変動)可能に連結するボルト
5、両支持部材1,1間に交差して配設される支持アー
ム6,6、上記連結部材受け具3の両側方において支持
部材1の間隙側端部に係止され、支持アーム6の各端部
が連結される支持アーム受け具7、連結部材2に被着す
る如くして間隙Cを被閉する長尺状のカバー体8を主た
る構成部材として形成されている。
【0011】支持部材1は、図3に示すように、アルミ
ニウム,ステンレスその他の金属材を用い、押し出し成
形等の適宜な加工方法により躯体間隙連続方向に沿う長
尺体として形成されたものであり、躯体面に接合しアン
カーボルト等で躯体に固定される板部1aの躯体間隙側
端部を躯体角部に沿う折曲端部1bとし、この折曲端部
1bの躯体間隙内側面に溝断面が中膨らみ等の蟻溝状と
してなる溝状の係止部1cを長尺方向に沿って形成し、
この係止部1cの折曲端部先端側の溝面を適度に外方に
張り出して顎状面部1dとし、その折曲端部先端側に防
水シートSの縁部を係合する防水シート係止部1eを形
成し、さらに板部1aの先端部付近から躯体外方に向か
って若干長さの突起1fを形成してある。1gはアンカ
ーボルト等を挿通するための取付け孔である。
【0012】連結部材2は、図4に示すように、アルミ
ニウム,ステンレス,その他の金属材を用い、板金加工
その他適宜加工方法により、両躯体A,Bに固着した支
持部材1,1の各突起1f,1fに跨がって載置可能な
適宜長さに形成し、この底面2aと、躯体間隙連続方向
の両側に立ち上げた側面2b,2bと、連結部材受け具
3のボルト挿通孔3eに対向する底面2a部位にボルト
5を挿通可能で、且つ両端部近傍から中央部に至って長
く穿設したボルト挿通長孔2c,2cと、後述のカバー
体受け具16を固着するため側面2b,2bの両端部に
穿設された孔2d,2dとを具備して形成してある。
【0013】連結部材受け具3は、アルミニウム,ステ
ンレス,その他の硬質材を用い、連結部材2の端部を連
結可能な適宜大きさの部品として形成し、支持部材1の
溝状の係止部1cにスライド係合し、且つ躯体間隙巾方
向への引っ張りに対しては係合が離脱しないような断面
先膨らみ等の蟻形状としてなる凸状の係合部3aを元端
に形成し、この係合状態において板部1aの先端部に当
接する角部3bを有し、角部3bから適度に張り出した
板部3cを形成し、板部3cの先端部から折曲して上記
突起1fと略々同長で平行状の突起3dを形成し、板部
3c内にボルト挿通孔3eを穿設してある。
【0014】上記構成の支持部材1は、その折曲端部1
bを躯体A(B)の端部に合わせるようにして該躯体に
アンカーボルト等で固定し、事前に或いは事後に溝状の
係止部1cに凸状の係合部3aを溝方向にスライドさせ
て係合することにより連結部材受け具3を連結させる。
【0015】支持部材1と連結部材受け具3とは、上記
係合と同時に角部3bが板部1a端に当接し、係合部3
aの下面が顎状面部1dに当接することにより、がたつ
きなく一体的に連結し、躯体間隙巾方向には離脱しない
が、係止部1cの溝方向にはスライド可能である。その
ため、支持部材1が長尺材である場合に、所望複数個の
連結部材受け具3を後述する支持アーム受け具7と交互
に装着しておいて、連結部材2を連結すると共に個々の
連結部材受け具3を所定位置に自由にスライド位置させ
ることができる。なお、符号9は、防水シートSの脱落
防止のため防水シート係止部1eに挿通する固定ピンで
ある。
【0016】ボルト5は、図4に示すように、底部に軸
部よりも大径の鍔部5aを有すると共に、上端部を二股
部5bとなし、この二股部に跨がって軸支部5cを設
け、この軸支部5cに棒状乃至細板状の止め羽根5dを
回転自在に軸支させたものとしてある。なお、上記ボル
トは周面にネジ溝が形成されていてもよく、形成されて
いなくてもよい。
【0017】上記止め羽根5dは、ボルトと同軸方向に
位置させた場合にはその一端部が二股部5bの先端から
適度な長さで突出し、ボルト軸方向と直交方向に回転さ
せた場合にはT字乃至十字状に両端部が突出し、後述す
るバネ体4の一端部を突出した両端部で係止できる長さ
に設定し、さらに操作がしやすいように、上記一端部の
方を他端部よりも適度に長く突出するように形成し、こ
の一端部の先端付近に孔5eを穿設して形成してある。
【0018】バネ体4は、図4に示すように、コイル状
の圧縮バネであって、ボルト5を連結部材受け具3の下
側から連結部材2のボルト挿通長孔2cに挿通させ、そ
の上側にワッシャーの如きリング体10を装着してボル
ト他端側を突出係止させた状態において、連結部材受け
具3とボルト5の鍔部5a間に適度な圧縮状態で装着さ
れている。
【0019】上記ボルト5による連結部材受け具3と連
結部材2の連結は、図5(A)に示すように、ボルト5
にバネ体4を装着し、ボルト5の上端を躯体間隙内方か
ら連結部材受け具3の孔3eに挿通すると共に、その先
端を連結部材2のボルト挿通長孔2cに挿入するか又は
臨ませ、この長孔2c上に予めこの長孔2cの幅よりも
大径に形成されたリング体10を重合した上で治具11
等によりボルト5の止め羽根5dをボルト挿通長孔2c
を通して連結部材2内に突出するように引っ張る。そし
て、同図(B)に示すように止め羽根5dを回転させて
ボルト軸と直交状とし、同図(C)に示すように止め羽
根5d及びリング体10を連結部材2の底面2aに係止
させ、これによってボルト5がボルト挿通長孔2cから
抜け外れなくなる一方、支持部材1に対し、連結部材2
がボルト5を介して回動可能(上下左右)に軸支され、
同時にボルト挿通長孔2cに沿って摺動可能に連結す
る。
【0020】また、支持アーム6,6は、図6に示すよ
うに、ステンレス等の適宜金属材、好ましくは板面に撓
み弾性を有するバネ板材を用い、両躯体側の支持部材の
係止部1c,1cにX状に斜めに亘る長さのものとして
形成してある。支持アーム6,6の両端部は、支持部材
1の係止部1cにスライド自在に係合させてある各支持
アーム受け具7に回転自在に軸止すると共に、X状の交
差部を躯体間隙Cの中央に位置させ、スペーサ12、ビ
ス13により連結部材2の底面2aの下側に回転自在に
軸止させてある。この軸止は連結部材2と支持アーム6
との相対変動を吸収できるように適度にルーズに行うの
が好ましい。上記支持アーム受け具7は前記連結部材受
け具3と略々同構成としてなり、凸状の係合部7a、角
部7b、板部7c、突起7d、及び孔7eを有して形成
してある。なお、支持アーム6,6の両端部と支持アー
ム受け具7との連結を、前記と同様にバネ体4を介して
ボルト5で連結するようにしてもよい。
【0021】カバー体8は、図1,2に示すように、躯
体間隙Cを被閉するに十分な巾を有し躯体間隙連続方向
に長尺状の長さを有する表面板8aと、その躯体間隙巾
方向の両端部を折曲形成して躯体面A,Bとの間隙を被
閉するための側板8b,8bと、この側板8b,8bの
端部において一端部が固着され他端部が躯体A,B面に
圧接し、且つ側板と躯体面との距離が適宜範囲で変動し
ても追従して隙間を開けないようにゴム材や発泡材等を
用いて形成されたシール部材8c,8cとを具備して形
成してある。
【0022】カバー体8は、図4に示す如き断面コ字状
に形成されたカバー体受け具16を連結部材2の両端部
及び中央部の上面に被せてこれをビス等により固着し、
このカバー体受け具16の平板部14aに、カバー体8
の表面板8aの裏面を接面し、両者をビス15により止
着することにより連結部材2に一体取付けられ、躯体間
隙Cを被覆することができる。表面板8a上の止着部分
は、防水材等によってシールすることが好ましい。
【0023】なお、本例エキスパンションジョイントの
施工手順は、一般的には、連結部材受け具3、支持アー
ム受け具7を支持部材1に装着しておき、支持アーム
6,6をX状に配設して支持アーム受け具7に軸止さ
せ、連結部材2をこの支持アーム6の中央部に配置して
連結部材受け具3に連結させ、かつ連結部材2とX状の
支持アーム6,6の中心部とを軸止させ、これを1セッ
トとし、各セットを躯体間隙に沿う所定位置に配設した
上で、カバー体8を被嵌させ、連結部材2に止着させる
ようにするが、この手順に限定されることはない。
【0024】また、上記エキスパンションジョイントの
施工過程において、連結部材2の両側の連結部材受け具
3,3にそれぞれ連結させるが、いずれか一方の連結部
材受け具3は所定位置において支持部材1の係止部1c
部分にスライドしないように固定材を詰めるなどして固
定し、他方の連結部材受け具3は支持部材1に対してス
ライド自在に係止させておくようにすれば、一方の連結
部材受け具3と連結部材2は常に一方の躯体に追従し、
この躯体に対して直交状態を維持し、他方の躯体に対し
てはスライドすることによって、躯体の変動を吸収する
ことができるので好ましい。
【0025】上記のように構成された本例のエキスパン
ションジョイント1によれば、躯体A,Bの変動により
躯体間隙Cの巾方向に広狭が生じたときは、図7,8に
示すように、両支持部材1,1に係止された連結部材受
け具3,3に挿通してあるボルト5,5が、連結部材2
のボルト挿通長孔2dに沿ってスライドし、一方、X状
の支持アーム6,6は連結部材2の中心部で軸支されて
いるので、躯体間隙巾の変動に追従して両支持アーム
6,6が夫々X形を維持したまま対称的に回動し、かつ
連結部材2の中心部を常に間隙Cの中心部に合致させて
おくように作用する。この変形によって躯体間隙巾方向
の変動は吸収されるが、連結部材2は安定した位置に維
持されることになる。連結部材2のボルト挿通長孔2
c,2cが、両端付近から中央部に至って形成されてい
ることにより、連結部材受け具3に連結してあるボルト
5のスライド距離が大きくなり、上記X形の回動と合わ
せて、図7,8の如く躯体間隙巾方向に大きな変動があ
っても、この変動を吸収することができる。
【0026】また、躯体A,Bが躯体間隙連続方向に相
対的に変動した場合は、連結部材受け具3と支持アーム
受け具7とが支持部材1に対してスライド自在に係止さ
れているので、このスライドによって躯体の変動を吸収
し、連結部材2は安定した位置に維持されることにな
る。この場合、一方の躯体側の支持部材1に係止された
連結部材受け具3が支持部材1に固定されていれば、該
連結部材受け具3とその両側に係合してある支持アーム
受け具7,7とのそれぞれの距離を確実に等距離に維持
させておくことができるので、両躯体A,Bの相対変動
において、連結部材2の一端側と連結部材受け具3の連
結部は一方の躯体の一定位置に固定され、その両側にお
いて支持アーム6,6一端部と支持アーム受け具7,7
との連結部が等間隔を維持し、他方の躯体の変動に対し
てスライド移動するので、連結部材2を一方の躯体に対
して常に直交状態に維持させ、カバー体8をこの躯体の
縁に沿って安定した位置に維持させることができ、躯体
間隙の被覆位置からずれてしまうおそれを生じさせるこ
とがない。
【0027】両躯体A,Bが躯体面の前後方向(躯体間
隙の奥行き方向)に相対変動した場合は、支持部材1,
1の板面に食い違いが生じ、連結部材2と支持アーム
6,6とが支持部材1の板面に対して傾斜状態となる
が、何れの側においても、連結部材2は連結部材受け具
3に対し、バネ体4の弾性変形によりボルト3が軸方向
にずれることによって変動が吸収され、支持アーム6,
6は、自体のバネ弾性による変形によってX状を崩すこ
となく変動が吸収され、また、支持アーム6,6がバネ
体4を介してボルト5で支持アーム受け具7に連結され
ていた場合には、バネ体4の変形によって変動が吸収さ
れることになる。支持アーム6も連結部材2も安定した
連結状態を維持することができる。
【0028】このように、両躯体間にいずれの方向の変
動が発生しても、これを吸収でき、連結部材2は安定し
た連結状態を維持でき、かつ一方の躯体に対して直交状
態を維持でき、さらに中心部を躯体間隙中心部に位置さ
れておくことができ、従って、この連結部材2の外側に
被嵌させて止着したカバー体8は脱離するおそれもな
く、躯体間隙連続方向に沿った配設状態を維持して、躯
体間隙の全体に亘る被覆状態がくずれるおそれが少なく
なる。
【0029】なお、本発明のエキスパンションジョイン
トは、連結部材2とカバー体8の止着箇所を中央部の一
箇所とし、或いは両側寄りの二箇所とするなど任意であ
り、カバー体8の長さに応じて上記連結部材2と支持ア
ーム6,6の複数セットを適宜間隔で配設してカバー体
8を支持することができる。また、支持アーム6,6を
ほとんど弾性変形しない硬質材で形成することもでき
る。この場合であっても、躯体間隙巾方向と躯体間隙連
続方向への相対変動は確実に吸収することができる。躯
体面の前後方向への相対変動を吸収できるようにするた
めには、前記の如くバネ体4を介してボルト5で両者を
連結するようにするなど、連結をルーズに行えばよい。
【0030】
【発明の効果】本発明のエキスパンションジョイントに
よれば、隣接躯体の何れの方向の変動に対しても、連結
部材の中心部と間隙の中心部を常に合致させ、且つ連結
部材を間隙に対して直交状に保持して変動を吸収するこ
とができるので、連結部材に被着されたカバー体は躯体
の変動に伴って位置ずれ乃至斜行化を生じさせることな
く、間隙全体を安定して被閉することができる。また、
連結部材の中心部と間隙の中心部を常に合致させること
ができるので、支持部材と連結部材とを連結するボルト
が摺動し得る長孔を、連結部材の両端付近から中央部に
至って全面に亘るように長く形成し、躯体の変動に対す
る追従量を大きくすることが可能となり、簡潔な構成と
比較的小型な部材を用いて大きな変動吸収範囲を有した
エキスパンションジョイントとすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るエキスパンションジョ
イントの取付け状態を示す外面図である。
【図2】図1のエキスパンションジョイントの側断面図
である。
【図3】図1の支持部材の一部と連結部材受け具を示し
た部分斜視図である。
【図4】図1の連結部材とこれに連結される部材とを分
解状態で示した断面図である。
【図5】図1のボルトとバネ体による連結部材の連結構
造を示したものであり、(A)は装着過程の断面図、
(B)はばね体を圧縮してボルト先端部を係止させる状
態の側面図、(C)は装着完了状態の側面図である。
【図6】図1の支持アームを示した一部分解斜視図であ
る。
【図7】図1のエキスパンションジョイントの躯体間隙
が縮んだ状態を示す正面図である。
【図8】図1のエキスパンションジョイントの躯体間隙
が広がった状態を示す正面図である。
【図9】従来のエキスパンションジョイントの取付け状
態を示す正面図である。
【図10】従来のエキスパンションジョイントの連結部
材の正面図である。
【図11】従来のエキスパンションジョイントのカバー
体が位置ずれした状態の正面図である。
【符号の説明】
1 支持部材 1a 板部 1b 折曲端部 1c 係止部 1g 孔 2 連結部材 2a 底面 2b 側面 2c ボルト挿通長孔 2d 孔 3 連結部材受け具 3a 係合部 3b 角部 3c 板部 3d 突起 3e 孔 4 バネ体 5 ボルト 6 支持アーム 7 支持アーム受け具 8 カバー体 14 カバー体受け具
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−34152(JP,A) 特開 平4−185846(JP,A) 実開 昭57−21705(JP,U) 実開 昭62−27911(JP,U) 実開 昭58−89506(JP,U) 実開 平2−39003(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04B 1/62

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 躯体間隙連続方向に沿うスライド自在な
    係止部を形成した支持部材を隣接躯体部に固着し、両支
    持部材の各係止部にそれぞれ適宜間隔を置いて支持アー
    ム受け具をスライド自在に係止すると共に、両支持部材
    の係止部にX状に亘るように支持アームを配設して、支
    持アームと支持アーム受け具とを軸止し、かつ、両支持
    部材の各係止部の上記支持アーム受け具間に連結部材受
    け具を係止すると共に、隣接躯体の両支持部材に跨がる
    長さを有し、躯体間隙巾方向に長いスライド孔を形成し
    てなる連結部材を両支持部材に跨がって配設して、連結
    部材と連結部材受け具をスライド孔を介して変位自在に
    連結し、さらに、上記支持アームのX状の交差した中間
    部を連結部材の底部に同軸的に連結し、上記支持アーム
    と連結部材とを躯体間隙連続方向に適宜間隔で配設する
    と共に、躯体間隙を被覆する長尺状のカバー体を連結部
    材に被嵌するようにして止着してなる構成を有するエキ
    スパンションジョイント。
  2. 【請求項2】 一方の支持部材に係止した連結部材受け
    具はスライド自在とすると共に、他方の支持部材に係止
    した連結部材受け具はスライドしない固定状態としてな
    っている請求項1に記載のエキスパンションジョイン
    ト。
  3. 【請求項3】 連結部材と連結部材受け具との連結は、
    両部材にボルトを挿通すると共にバネ体を介在させるこ
    とにより、互いにボルト軸方向に変位自在としてなって
    いる請求項1又は2に記載のエキスパンションジョイン
    ト。
  4. 【請求項4】 支持アームを板バネにより構成してなっ
    ている請求項1〜3のいずれかに記載のエキスパンショ
    ンジョイント。
  5. 【請求項5】 支持アームと支持アーム受け部との軸止
    は、両部材にボルトを挿通すると共にバネ体を介在させ
    ることにより、互いにボルト軸方向に変位自在としてな
    っている請求項1〜4のいずれかに記載のエキスパンシ
    ョンジョイント。
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