JP2912011B2 - 車両のスリップ制御装置 - Google Patents

車両のスリップ制御装置

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JP2912011B2 JP34005790A JP34005790A JP2912011B2 JP 2912011 B2 JP2912011 B2 JP 2912011B2 JP 34005790 A JP34005790 A JP 34005790A JP 34005790 A JP34005790 A JP 34005790A JP 2912011 B2 JP2912011 B2 JP 2912011B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は車両のスリップ制御装置に関する。
(従来の技術) 車両の加速時等において、駆動輪が過大駆動トルクに
よりスリップして加速性が低下することを防止するため
に、駆動輪のスリップ量を検出し、駆動輪のスリップ値
が目標値となるように、エンジン出力や車輪への制動力
の付与を制御する(エンジン出力を低下させる、若しく
は制動力を増大させる)ようにしたトラクション制御は
一般に知られている。
そして、上記トラクション制御において、スリップ量
が予め定められた閾値を越えるときに、スリップ制御を
開始するとともに、路面摩擦係数に応じて駆動輪の駆動
力の減少制御を補正するという提案は知られている(特
開昭60-197434号公報参照)。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上述の如く、駆動輪のスリップ量が所定の
閾値を越えてから制御に入るという方式においては、例
えばスリップ量の目標値からの偏差に基いて制御量を決
定し、スリップ制御を開始してもスリップを早期に収束
することができないことがある すなわち、スリップ制御が開始された時点では、スリ
ップ量の目標値からの偏差は小さいために制御量は少な
い。従って、スリップ量が増大していく状況において
は、スリップ制御が開始されてもスリップ量の増大を抑
えることができない。
また、外乱等によってスリップ制御が開始されてしま
うことを防止すべく、スリップ制御を開始すべきか否か
を決定する閾値を高く、スリップ制御開始後にこれを継
続すべきか否かを決定する閾値を低く設定した場合、ス
リップ制御が開始された時点では駆動輪に大きなスリッ
プが発生していることになり、スリップの早期収束が難
しくなる。
すなわち、本発明の課題は、スリップ量の目標値から
の偏差に基いて制御量を決定してスリップ制御を行なう
方式において、駆動輪のスリップを早期に収束できるよ
うにすることにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、このような課題に対して、スリップ制御開
始初期に制御量をそれが多くなるように補正してスリッ
プの早期収束を図るものである。
すなわち、そのための具体的な手段は、駆動輪の路面
に対するスリップ量が第1の閾値を越えたときに、この
スリップ量が目標値となるように上記駆動輪の駆動を制
御するスリップ制御を開始し、上記スリップ量が上記第
1の閾値と同一若しくはそれよりも低い第2の閾値を下
回る状態が所定時間続いたときに上記スリップ制御を終
了するようにした車両のスリップ制御装置において、 上記スリップ量の目標値からの偏差に基いて制御量を
求める制御量演算手段と、 上記スリップ量が上記第2の閾値を下回る状態が所定
時間続いた後に上記第1の閾値を越えたときに、上記制
御量演算手段により求められた制御量を上記偏差の大き
さ如何に拘らず所定期間一律に増大補正する制御量補正
手段とを備えているものである。
(作用) 上記スリップ制御装置において、駆動輪のスリップ量
が上記第2の閾値を下回る状態が所定時間続いた後に上
記第1の閾値を越えたときは、スリップ制御が新たに開
始されたときであり、このときに制御量演算手段により
求められた制御量が増大補正されるから、スリップの早
期収束が図れるものである。
そうして、上記制御量の増大補正は、上記スリップ量
の目標値からの偏差の大きさ如何に拘らず所定期間一律
に行なわれるから、制御のハンチングを防止しながらス
リップの早期収束が図れるものである。
すなわち、制御量の増大補正を仮に上記偏差に応じて
行なう方式にした場合、スリップ制御開始時点の偏差が
小さいから補正量も少なく、スリップを早期に収束せし
めることができない。また、当初増大していたスリップ
量が減少に転換する時点が最もスリップ量が多く、従っ
て、上記偏差も最大になる。よって、このときに偏差に
応じた制御量の増大補正がなされると、補正量が大きい
ために駆動輪の駆動トルクが急激に低下して、スリップ
量が目標値を大きく下回ることになり、その結果、駆動
輪の駆動トルクの低減制御が中止されてこの駆動トルク
が回復し、再び大きなスリップが発生するという状況に
なる。
これに対して、本発明の如く、制御量の増大補正を上
記偏差の大きさ如何に拘らず所定期間一律に行なう方式
においては、上記偏差が小さい時点から比較的大きな制
御量にしてスリップを収束せしめることができるととも
に、偏差が最大になった(つまりはスリップ量が減少に
転じた)時点でも、そのことによって制御量が過度に大
きくなることはなく、従って、駆動輪の駆動トルクの急
激な低下と回復とが頻繁に行われる結果となることを防
止できるものである。
(発明の効果) 従って、本発明によれば、駆動輪のスリップ量が第1
の閾値を越えたときにスリップ制御を開始し、上記スリ
ップ量が第2の閾値を下回る状態が所定時間続いたとき
に上記スリップ制御を終了するようにし、且つ上記スリ
ップ量の目標値からの偏差に基いて制御量を求めるよう
にしたものにおいて、上記スリップ量が上記第2の閾値
を下回る状態が所定時間続いた後に上記第1の閾値を越
えたときに、制御量を上記偏差の大きさ如何に拘らず所
定期間一律に増大補正するようにしたから、制御のハン
チングを防止しつつ、スリップを早期に収束せしめるこ
とができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図には実施例の全体構成が示されている。
まず、車両は、左右の前輪2FL,2FRが駆動輪とされ、
左右の後輪2RL,2RRが従動輪とされている。すなわち、
車体前部にV型6気筒のエンジン1が搭載され、このエ
ンジン1の発生トルクが自動変速機3及び差動装置4を
経た後、左駆動軸5Lを介して左前輪2FLに、右駆動軸5R
を介して右前輪2FRにそれぞれ伝達されるようになって
いる。
そして、上記車両は、駆動輪2FL,2FRの路面に対する
スリップ量が目標値となるように上記駆動輪2FL,2FRの
駆動を制御するスリップ制御手段8を備えている。
制御手段8は、上記4輪2FL,2FR,2RL,2RRにブレーキ
がかけられているか否かを検出するブレーキセンサ、車
両のハンドル舵角を検出する舵角センサ、上記4輪2FL,
2FR,2RL,2RRの車輪速を検出する車輪速センサ9FL,9FR,9
RL,9RR、エンジン回転数を検出するエンジン回転数セン
サ等からの各信号が入力され、信号処理を行なって、エ
ンジン1にその出力トルクを低減せしめるための点火時
期制御信号及び燃料噴射制限信号を出力するものであ
る。
このため、制御手段8は、上記各センサからの信号を
受け入れる入力インターフェイスと、CPUとROMとRAMと
からなるマイクロコンピュータと、出力インターフェイ
スと、イグナイタ及び燃料噴射装置を駆動するための駆
動回路とを備え、ROMにはスリップ制御に必要な制御プ
ログラム、各種マップないしはテーブルが設けられ、RA
Mには制御を実行するのに必要な各種メモリが設けられ
ている。
具体的には、上記制御手段8は、スリップ判定用閾値
の設定手段32、スリップ量の演算手段33、スリップ判定
手段34、制御目標値の設定手段35、制御量演算手段36、
制御量フィードバック補正手段37、初回制御量補正手段
38及びエンジン出力のコントロール手段39を備えてい
る。
[スリップ判定用閾値の設定] このスリップ判定用閾値はスリップ制御を要するか否
かを判定するためのものであり、この閾値の設定のため
に、第2図に示すように、車体加速度演算手段41、路面
摩擦係数演算手段42、並びに上記閾値を求める閾値演算
手段43が設けられている。
車体加速度演算手段41及び摩擦係数演算手段42につい
て説明すると、車体加速度VGの演算には、タイマA(10
0msecカウント)と、タイマB(500msecカウント)とを
用いる。すなわち、車体加速度VGは、スリップ制御開始
から500msec経過まで(車体加速度が十分に大きくな
い)は、100msec毎に100msec間の車体速Vr(本例の場合
は従動輪である後輪2RL,2RRの両車輪速のうち速い方の
車輪速、単位;km/h)の変化に基いて次の(1)式によ
り求め、500msec経過後(車体加速度が十分に発達)は1
00msec毎に500msec間の車体速Vrの変化に基いて次の
(2)式により求める。
−(1)式− VG=Gk1×{Vr(k)−Vr(k−100)} −(2)式− VG=Gk2×{Vr(k)−Vr(k−500)} 上記Gk1及びGk2は係数である。また、Vr(k)は現時
点、Vr(k−100)は100msec前、Vr(k−500)は500ms
ec前の各車体速である。
そして、上述の如くして算出された車体加速度VGと車
体速Vrとから次のμテーブルにより3次元補間によって
路面摩擦係数μを求める。
なお、スリップ制御中でないときには、路面摩擦係数
μを3.0に設定する。
そうして、閾値演算手段43は、上記車体速Vrと路面摩
擦係数μとから、閾値を求める。すなわち、閾値は次の
閾値テーブル1,2から3次元補間によって演算するもの
である。
上記閾値テーブル1は、スリップ制御を開始するか否
かを判定するための開始用(第1の)閾値に関するもの
であり、閾値テーブル2は、スリップ制御を継続するた
めの継続用(第2の)閾値に関するものである。
[スリップ量演算] スリップ演算手段33は、第3図に示すように、実スリ
ップ量演算手段45、平均スリップ量演算手段48、並びに
最高スリップ量演算手段49からなる。
実スリップ量演算手段45は、左右前輪2FL,2FRの車輪
速VFL,VFRから車体速Vrを減算してこの両輪のスリップ
量SL,SRを求める。また、平均スリップ量演算手段48
は、上記スリップ量SL,SRに基いてその平均スリップ量S
Avを演算し、最高スリップ量演算手段49は、上記両スリ
ップ量SL,SRのうちの高い方のスリップ量を最高スリッ
プ量SHiとして求めるものである。
[スリップ判定] スリップ判定手段34は、上記最高スリップ量SHiとス
リップ判定用閾値とに基き、次の(3)式が成立すると
きに、スリップ制御要と判定し、スリップフラグSFLを
1とする。
−(3)式− SHi≧スリップ判定用閾値 この場合、上記スリップ判定閾値としては、後述する
スリップ制御判定手段により非制御状態(CFL=0)が
判定されているときには、前述の閾値テーブル1(開始
用)に基く閾値が使用され、スリップ制御中が判定され
ているとき(CFL=1)には、閾値テーブル2(継続
用)に基く閾値が使用される。
[制御目標値の設定] この制御目標値Tは、前輪2FL,2FRのスリップ量とし
て目標とする値であり、制御目標値演算手段35は、車体
速Vrと路面摩擦係数μとに基き、次の制御目標値テーブ
ルから制御目標値を3次元補間して演算するものであ
る。
[制御量演算] エンジン出力コントロール手段39に出力すべき制御量
FCは、0〜15の範囲で設定するものである。
まず、制御量演算手段36は、平均スリップ量SAvの制
御目標量Tからの偏差ENと、この偏差の変化率DENとに
基いて、制御量FCBを決定するものであり、そのため
に、第4図に示すように、偏差演算手段60と、偏差変化
率演算手段61と、制御量記憶手段62と、制御量読込み手
段63とを備えてなる。
偏差演算手段60は、平均スリップ量SAvから制御目標
値Tを減算して偏差ENを求めるものである。
偏差変化率演算手段61は、次の(4)式に基いて平均
スリップ量変化率DSAvを求め、これを偏差変化率DENと
するものである。
−(4)式− DSAv=SAv(K)−SAv(K−1) 制御量記憶手段62は、上記偏差ENと偏差変化率DENと
に基いて設定された次の制御量テーブルに示す制御量FC
Bを記憶するものである。
そして、制御量読込み手段63は、上記偏差演算手段60
により演算された偏差ENと、偏差変化率演算手段61によ
り演算された偏差変化率DENとに基いて、上記制御量記
憶手段62(制御量テーブル)より制御量FCを読込むもの
である。
フィードバック補正手段37は、次の(5)式に示すよ
うに、上記制御量演算手段36により演算された制御量FC
Bに、エンジン出力コントロール手段39に出力すべき出
力制御量FCの前回値FC(K−1)を加算するものであ
る。
−(5)式− FC←FCB+FC(K−1) 初回補正量演算手段38は、上記スリップ量演算手段33
により演算された最高スリップ量SHiが上記継続用閾値
を下回る状態が所定時間続いた後に上記開始用閾値を越
えたときに、出力制御量を所定期間強制的に高めるもの
であり、第5図に示すように、スリップ制御判定手段64
と、初回スリップ制御判定手段65と、初回補正量演算手
段66と、加算手段67とを備えてなる。
スリップ制御判定手段64は第6図に示されており、同
図において、68はスリップフラグSFL=1で且つ非ブレ
ーキ状態であるときにフリップフロップ69にセット信号
を出力するAND回路、70はFC≦3で且つDSAv≦0.3gのと
きに出力が1となるAND回路、71はカウンタ72を介して
スリップフラグSFL=0の信号を1000msec継続して受け
るか、あるいはカウンタ73を介して上記AND回路70から
出力信号1を500msec継続して受けると、上記フリップ
フロップ69にリセット信号を出力するOR回路である。そ
して、上記フリップフロップ69は、セット信号を受ける
とき制御フラグCFL=1(スリップ制御中)の信号を出
力する。
初回スリップ制御判定手段65は第7図に示されてお
り、同図において、74は今回の制御フラグCFL(K)=
1で且つ前回の制御フラグCFL(K−1)=0のときに
フリップフロップ75にセット信号を出力するAND回路、7
6は今回のスリップフラグSFL(K)=0で且つ前回のス
リップフラグSFL(K−1)=1のときにフリップフロ
ップ75にリセット信号を出力するAND回路である。そし
て、上記フリップフロップ75は、セット信号を受けて初
回フラグSTFL=1(初回制御中)の信号を出力する。
初回補正量演算手段66は、上記初回フラグSTFL信号と
平均スリップ量変化率DSAvとを入力し、STFL=1で且つ
DSAv≧0のとき初回補正量(+5)を演算出力し、STFL
=1で且つDSAv<0のとき初回補正量(+2)を所定時
間(例えば40msec)演算出力し、STFL=0のときに補正
量を零とするようになっている。
加算手段67は、フィードバック補正手段37フィードバ
ック補正された制御量FCに上記初回補正量を加算するも
のである。従って、エンジン出力コントロール手段39へ
の出力制御量は次の(6)式のようになる。
−(6)式− STFL=1で且つDSAv≧0のとき FC←FCB+FC(K−1)+5 STFL=1で且つDSAv<0のとき FC←FCB+FC(K−1)+2 STFL=0(初回以降) FC←FCB+FC(K−1) [出力コントロール] −点火時期制御− 点火時期については、第8図に示すように、上記制御
量FCに応じてリタード量を決定し、出力することにな
る。この場合、第9図に示すように、エンジン回転数が
高い領域では最大リタード量を制限する。
−燃料噴射制限(燃料カット)− 燃料噴射の制限は、上記制御量FCに基いて次の燃料カ
ットテーブルのパターン0〜12を選択(制御量が多くな
るほど数値の高いパターンを選択)することにより行な
う。この場合、第10図に示すように、エンジン回転数が
低い領域では燃料カットが制限されるように、各制御量
毎に燃料カット禁止条件を付ける。なお、上記テーブル
中の×は燃料噴射カットを意味する。
第11図には、上記スリップ制御の流れが示されてい
る。
すなわち、非制御状態からスリップ制御への移行のた
めのスリップ制御開始判定用の閾値は、その基本値が開
始用基本値テーブルにより演算されて、比較的高い閾値
(第11図のShに対応する)に設定される。よって、外乱
等によって駆動輪車輪速が高く(最高スリップ量SHiが
大きく)なっても上記閾値Shを越えない限りはスリップ
フラグSFLは立たず、制御は開始されない。そして、駆
動輪車輪速が上記閾値Shを越えると、スリップフラグSF
Lが立ち、ブレーキが非作動状態であれば、制御フラグC
FL及び初回フラグSTFLが立つ。これによりスリップ制御
が開始されることになる。
スリップ制御にあたっては、平均スリップ量SAvが前
輪車輪速VFL,VFRと車体速Vrとに基いて演算され、一
方、制御目標値Tが車体速Vrと路面摩擦係数μとに基い
て設定される。そして、上記制御目標値Tからの平均ス
リップ量SAvの偏差ENと、この偏差の変化率DENとに基い
て基本制御量FCBが設定されるとともに、これに初回補
正をかけて制御量FCが求められ、この制御量FCに応じた
点火時期制御と燃料噴射制限制御とが行われる。
初回補正は、平均スリップ量の変化率DSAvが最初に零
になるまでは(+5)であり、そこから初回フラグSTFL
が0になるまでの所定期間が(+2)である。この初回
補正により、制御量が強制的に大きくなり、スリップの
早期収束が図れる。そして、この場合、偏差ENが最大
(偏差の変化率DENが0)になった時点でも、そのこと
によって初回補正量が増大することはなく、従って、制
御量FCが過度に大きくなることはなく、駆動輪の駆動ト
ルクの急激な低下と回復とが頻繁に行われる結果となる
ことを防止できるものである。上記初回フラグSTFLが0
になるのは、高い方の駆動輪車輪速による最高スリップ
量SHiがスリップ制御継続判定用の閾値以下になった時
点である。
そうして、上記高い方の駆動輪車輪速が継続判定用閾
値S1以下になっても、その状態が1秒以上続かなけれ
ば、制御フラグCFLは立ったままであり、スリップ制御
は続行される。そして、制御量の減少に伴って駆動輪車
輪速が再び増加し、継続判定用閾値S1を越えると、再び
スリップフラグSFLが立ち、スリップ制御が再開され
る。この場合は、初回フラグSTFLは立たず、制御量FCの
初回補正はない。従って、制御量FCは、当初は偏差ENと
偏差変化率DENとに基く基本制御量FCBのみで設定され、
以後は基本制御量FCBに前回値FC(K−1)をフィード
バック補正で加えたものが制御量FCとして設定されてい
くことになる。
そして、上記継続判定用の閾値(第11図のS1が対応す
る)は、その基本値が継続用基本値テーブルにより演算
されて、比較的低い閾値に設定されるから、スリップを
確実に収束せしめることができる。
以上の如くして、スリップが収束していき、スリップ
フラグSFLが1秒以上立たない状態が続くと、制御フラ
グCFLが0となり、この一連のスリップ制御は終了す
る。
なお、上記実施例では継続用閾値を開始用閾値よりも
低くしたが、同一にしてもよい。
また、制御量の初回補正は、実施例の如く段階的に行
なってもよく、あるいはDSAv≧0のときのみ行なうよう
にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示し、第1図は車両のスリップ
制御装置の全体構成図、第2図はスリップ判定用閾値設
定手段の構成図、第3図はスリップ量演算手段の構成
図、第4図は制御量演算手段の構成図、第5図は初回制
御量補正手段の構成図、第6図はスリップ制御判定手段
の構成図、第7図は初回スリップ制御判定手段の構成
図、第8図は制御量と点火時期リタード量との関係を示
す特性図、第9図はエンジン回転数による点火時期リタ
ード量の制限を示す特性図、第10図はエンジン回転数に
よる燃料カット制限領域を示す特性図、第11図はスリッ
プ制御のタイムチャート図である 1……エンジン 2FL,2FR……前輪(駆動輪) 2RL,2RR……後輪(従動輪) 7……舵角センサ 8……制御手段 9FL〜9RR……車輪速センサ 32……閾値設定手段 35……制御目標値設定手段 36……制御量演算手段 37……フィードバック補正手段 38……初回制御量補正手段
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 29/02 F02D 45/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動輪の路面に対するスリップ量が第1の
    閾値を越えたときに、このスリップ量が目標値となるよ
    うに上記駆動輪の駆動を制御するスリップ制御を開始
    し、上記スリップ量が上記第1の閾値と同一若しくはそ
    れよりも低い第2の閾値を下回る状態が所定時間続いた
    ときに上記スリップ制御を終了するようにした車両のス
    リップ制御装置において、 上記スリップ量の目標値からの偏差に基いて制御量を求
    める制御量演算手段と、 上記スリップ量が上記第2の閾値を下回る状態が所定時
    間続いた後に上記第1の閾値を越えたときに、上記制御
    量演算手段により求められた制御量を上記偏差の大きさ
    如何に拘らず所定期間一律に増大補正する制御量補正手
    段とを備えていることを特徴とする車両のスリップ制御
    装置。
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