JP2911127B2 - プラズマ重合反応装置 - Google Patents

プラズマ重合反応装置

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、プラズマ重合反応装置に関するものであ
る。さらに詳しくは、この発明は、有機分子の重合膜を
高効率に、付着強度が大きく、かつ光学特性、物理的特
性の良好なものとして形成することのできるプラズマ重
合反応装置に関するものである。
(従来の技術とその課題) 従来より、メタン、エタン、エチレン等の炭化水素、
あるいは炭素化合物、さらには有機ポリマーを気相でプ
ラズマ励起状態で反応させることにより、これらの分子
が重合した重合膜を基板上に成膜する方法が知られてい
る。
このようなプラズマ重合膜は、金属や無機物の薄膜に
比べて、光学機能、表面反応性、耐摩耗性等の諸特性に
特徴があり、今後の薄膜技術の産業的展開として大いに
期待されているものである。
しかしながら、これまでの方法によっては今後の展開
が難しいと思われるいくつかの課題が残されているのが
実状である。すなわち、これまでに知られている平行平
板方式やホロカソード法等のプラズマ反応装置とこれを
用いた方法の場合には、プラズマ重合反応が不安定であ
って、その制御や均一な重合膜の形成が難しく、しかも
反応効率が良好でないという問題があった。またさら
に、これまでの方法では、反応装置の内壁面部への重合
物等の付着が著しいという実用上の大きな問題があっ
た。
これらのことは、これまでの低温プラズマ反応のため
の装置と方法とが、金属や無機物の薄膜形成にウエイト
を置いて開発されてきたものであったため、有機分子の
反応に適切に対応した構成になっていないという理由に
よるものである。
この発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたもの
であり、これまでのプラズマ反応装置の欠点を改善し、
有機化合物の低温プラズマ励起による重合反応に適した
新しい反応装置を提供することを目的としている。
(課題を解決するための手段) この発明は、上記の課題を解決するものとして、被成
膜基板の蒸着部表面を囲むように励起用電極を配設して
なることを特徴とする有機反応性物質の重合膜を生成さ
せるプラズマ重合反応装置を提供する。
また、この発明は、上記の構成に加えて、被成膜基板
および/またはその周囲を囲むシールド部を設け、これ
らにバイアス電界を印加することや、蒸発源近傍に高周
波励起コイルを設けて重合膜を製造することなどを特徴
とする反応装置をも提供するものである。
添付した図面は、この発明の装置の一実施例を示した
ものである。この図面に沿って、次に詳しくこの発明に
ついて説明する。
この発明のブラズマ重合反応装置は、たとえば第1図
に示したように、真空チャンバー(1)内に、基板ホル
ダー(2)を介して基板(3)を配置し、この基板
(3)の周囲およびその下部近傍を囲むように励起電極
としてのコイル状高周波電極(4)を設けている。
これまでに知られている高周波グロー放電によるプラ
ズマ反応装置においては、プラズマCVD、あるいはイオ
ンプレーティング等のいずれの反応の場合にも、コイル
状高周波電極は、基板よりも距離を置いて配置するのが
普通であったが、この発明においては、基板(3)の周
囲を囲むようにこのコイル状高周波電極(4)を配置し
ている。このことが一つの大きな特徴である。
また、この第1図に示したように、基板(3)の周囲
には、コイル状高周波電極(4)をも囲むように、シー
ルド(5)を設けてもいる。そして、このシールド
(5)には、基板(3)とともに、もしくは単独に、直
流バイアス電界を印加できるようにしている。
真空チャンバー(1)には、真空排気系(6)ととも
に、ガス状の有機反応性物質を導入するためガス導入系
(7)およびアルゴン等の不活性ガス導入系(8)を設
け、さらに必要に応じて使用することのできる蒸発源ハ
ース(9)とその近傍の高周波励磁コイル(10)とを設
けてもいる。
たとえば以上のような構成からなるこの発明のプラズ
マ重合反応装置においては、1×10-5Torr〜1×10-2To
rr程度にまで真空チャンバー(1)内を真空排気した後
に、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを導入し、また
は導入することなく、ガス導入系(7)より有機反応性
物質を導入する。この時のガス圧は、目的とする成膜反
応に応じて、たとえば1×10-4Torr〜数Torr程度に調節
する。
次いでコイル状高周波電極(4)を介してグロー放電
を生起させ有機反応性物質を励起し、基板(3)の表面
にこれら物質の重合膜を形成する。
有機反応性物質としては、メタン、エタン、エチレ
ン、アセチレン等の炭化水素、アクリレート、メタクリ
レート、ハロゲン化炭化水素、その他の官能性化合物、
ポリアクリレート、ポリカーボネート等のポリマー蒸発
分子、あるいはその水素、窒素、アンモニア等との混合
物をガス状で使用することができ、目的とする重合膜に
対応して、これら物質は1種または2種以上とすること
ができる。
これらの有機反応性物質は、この発明の装置において
は基板(3)の表面もしくはその近傍においてコイル状
高周波電極(4)を介してのグロー放電により励起さ
れ、基板(3)の表面において急速に反応して重合膜を
生成する。基板(3)とグロー放電による励起領域とに
距離がある場合には、この反応性には分子によって大き
な差異が生じ、反応の制御はもちろんのこと、均質な重
合膜の形成が困難となる。
この発明によってはじめて均質な、かつ均一厚みと付
着強度の良好なプラズマ重合膜が得られる。
この反応に際して、基板(3)および/またはシール
ド(5)に直流バイアス電界を印加すると、さらに反応
は効率的に進行する。なお、この電界の印加について
は、有機反応性物質は正または負イオンになることがあ
るため、基板(3)および/またはシールド(5)が負
または正になるように切換できることが好ましい。もち
ろん使用する有機反応性物質が特定のものに限られる場
合には、いずれか一方に設定しておくことができる。
なお、シールド(5)の存在は、プラズマ重合反応に
おいて従来は避けられなかった装置壁面への重合物等の
付着を抑止するために極めて有効である。この付着物の
生成を抑止できることの実用上の価値は大きい。このシ
ールド(5)の存在によって、プラズマ重合反応は、基
板(3)の表面域において集中的に生起するように促さ
れる。
また、この発明の反応装置においては、有機反応性物
質は、真空チャンバー(1)の外部よりガス状で導入す
る方法とともに、蒸発源ハース(9)等を用いて、真空
チャンバー(1)内において蒸発させるようにしてもよ
い。この場合には、たとえば、ポリアクリレート、ポリ
カーボネートなどの重合物、あるいは金属、合金、無機
物等を、抵抗加熱、誘導加熱、その他の手段によって蒸
発させることもできる。
蒸発源より蒸発を行わせる場合には、第1図に示した
ように、蒸発源ハース(9)に蒸発源物質を入れ、その
上部近傍に設けた高周波励起コイル(10)によりグロー
放電を生起させることが有利である。大きなイオン化率
が実現される。
蒸発源物質として、Au,Ag,Ti,Al,Cu,W,Cr,Ni,その他
金属または合金、酸化物等の無機物を用い、有機反応性
物質との複合膜や水素、窒素、アンモニア等の複合反応
膜、さらには多層膜を効率的に形成することも可能とな
る。
いずれの物質を用いる場合にも、この発明の装置によ
って、有機反応性物質の重合反応を促進するグロー放電
とそれによる励起は、基板(3)の表面域に集中し、均
質、均一なプラズマ重合膜の生成が高効率で可能とな
る。
しかも、この発明のコイル状高周波電極(4)さらに
シールド(5)の特徴ある配置によって重合物等の反応
装置壁面への付着も効果的に抑止される。
もちろん、この発明は、第1図に示した例に限定され
るものではない。たとえば第2図に示したように、第1
図のコイル状高周波電極(4)に代えて曲面状電極(1
1)を基板(3)に対して垂設し、交流、交番、直流、
マイクロ波等によって放電を生成させてもよい。
実施例1 第1図に示した装置を用いてポリカーボネートの重合
膜を形成した。蒸着真空室内の真空度は3×10-4Torrと
した。
蒸発源にポリカーボネートを用い、その近傍の高周波
励起コイル(10)を150Wで放電させた。なお、ハースは
抵抗加熱によって300℃に加熱した。
また、基板(3)の周囲の高周波励起用のコイル状電
極を200Wで放電させた。
基板表面にはポリカーボネートのプラズマ重合膜が形
成された。
安定した反応によって重合膜が得られ、その付着強度
は良好であり、また、装置の内壁部への汚れの付着も認
められなかった。
実施例2 実施例1と同様にして別の蒸発源からTiを蒸発させ
た。Tiとポリカーボネートとの混合膜が得られた。
実施例3 蒸発源を使用することなく、第1図の装置を用いて、
エチレンガスを導入してプラズマ重合を行った。
硬質の重合膜が得られた。
装置内壁部への汚れの付着はなかった。
実施例4 第2図の装置を用い、交流電圧を印加して放電させ、
メタンと水素とからアモルファス状カーボン膜を形成し
た。
安定した重合が行われ、汚れの付着もなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、各々、この発明の装置例を示し
た断面図である。 1……真空チャンバー 2……基板ホルダー 3……基板 4……コイル状高周波電極 5……シールド 6……真空排気系 7……ガス導入系 8……不活性ガス導入系 9……蒸発源ハース 10……高周波励起コイル 11……曲面状電極

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空チャンバー内に基板ホルダーと、励起
    用電極と、有機反応性物質の供給手段を備え、基板ホル
    ダーに保持された被成膜基板の蒸着部表面を囲む励起用
    電極としてのコイル状高周波電極とこのコイル状高周波
    電極を囲むシールド、もしくは被成膜基板の蒸着部表面
    を囲む曲面状電極が配設されていることを特徴とする有
    機反応性物質の重合膜を生成させるプラズマ重合反応装
    置。
  2. 【請求項2】有機反応性物質の供給手段が真空チャンバ
    ー内への有機反応性物質のガス導入系として構成される
    請求項1のプラズマ重合反応装置。
  3. 【請求項3】有機反応性物質の供給手段が有機反応性物
    質の蒸発源の蒸発手段として構成される請求項1または
    2のプラズマ重合反応装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかのプラズマ重
    合反応装置であって、真空チャンバー内には、金属、合
    金、または無機物の蒸発手段が配設されているプラズマ
    重合反応装置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかのプラズマ重
    合反応装置であって、シールドにはバイアス電界が印加
    されるプラズマ重合反応装置。
  6. 【請求項6】請求項3ないし5のいずれかのプラズマ重
    合反応装置であって、蒸発源近傍には高周波電極が配設
    されているプラズマ重合反応装置。
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