JPH07110995B2 - 薄膜形成方法および薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成方法および薄膜形成装置

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JPH07110995B2 JP60080514A JP8051485A JPH07110995B2 JP H07110995 B2 JPH07110995 B2 JP H07110995B2 JP 60080514 A JP60080514 A JP 60080514A JP 8051485 A JP8051485 A JP 8051485A JP H07110995 B2 JPH07110995 B2 JP H07110995B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、プラズマを用いて薄膜を形成する方法、およ
びその装置に関するものである。
以下に薄膜として高硬度炭素膜を形成することを例に挙
げ、従来例、および、本発明の詳細な説明を記す。
従来の技術 高硬度炭素膜はダイヤモンドに極めて近い特性を有し、
高硬度,低摩擦係数,高絶縁性,高熱伝導率,高光透過
率などの諸特性を製品に応用することで、その製品の付
加価値を極めて高くできる。従来から高硬度炭素膜を形
成する方法、および、その装置に関して多数の発表がな
されており、それらは大別してCVDとPVDがある。
第2図に高硬度炭素膜をCVDで形成する代表的な一従来
例を示す(手塚他「第45回応用物理学会学術講演会予稿
集」,(1982),P.214)。本従来例では反応ガスとして
アセチレンガス1を真空容器であるガラス管2内へ導入
し、負電極3と正電極5との間に直流高圧電源7により
直流電圧を印加し直流グロー放電プラズマを発生させ
る。また、フィラメント4によるアセチレンガスの熱分
解、および、前記フィラメント4から放出される熱電子
によってアセチレンガスのプラズマ化を促進している。
このようにプラズマを発生させ基体6上に高硬度炭素膜
を形成する。この従来例では、基体6を基体加熱用電源
8で直接通電加熱し、500〜1000℃に昇温している。
第3図に高硬度炭素膜をPVDで形成する代表的な一従来
例であるイオンビームデポジション装置を示す〔アイゼ
ンベルグ(AISENBERG)他「ジャーナル オブ アプラ
イド フィジックス(JOURNAL OF APPLIED PHYSIC
S)」42巻(1971)P.2953〜P.2958〕。
以下にこの従来例の動作の概略を記す。真空容器1は真
空ポンプ5で排気された後、アルゴン3をソースチャン
バー10に導入し2×10-3〜50×10-3Torrに設定する。一
方、真空容器2は真空ポンプ9で10-6Torrの高真空に排
気される。この後、炭素電極6と炭素ターゲット7との
間に電圧を印加しアルゴンプラズマを発生し、アルゴン
プラズマ中のアルゴンイオンで炭素ターゲット7をスパ
ッタリングし、炭素原子をたたき出す。このようにたた
き出された炭素原子は前記アルゴンプラズマ中の高速電
子によりイオン化され、炭素イオンとなる。これら炭素
イオンは、基体8に印加した負バイアスで基体8方向へ
加速され基体8へ到達,堆積していく。以上のようにし
て本従来例では基体8上に高硬度炭素膜が形成される
が、高硬度炭素膜は高絶縁性を示すため、成膜が進行す
るに従い形成膜上に正電荷が蓄積されていく。このまま
ならば、基体8に印加した負バイアスの効果が減少し成
膜速度が低下するが、本従来例では、適時、交流電圧を
基体8に印加しプラズマ中の電子も形成膜に到達させて
前記炭素イオンを中和することによって、成膜速度の低
下を抑制している。また、PVDによる従来の技術として
スパッタリングで高硬度炭素膜を形成するものもあり
(例えば、平木他「第45回応用物理学会学術講演会予稿
集」,(1984)、P.218)、一般にスパッタされた炭素
粒子などは数eVエネルギーで基板に堆積し、高硬度炭素
膜が形成される。
発明が解決しようとする問題点 しかし、以上のように代表例を示した従来の技術では各
々長所も有するが、特に高硬度炭素膜を実用化する点で
は問題点も多い。
以下にCVDによる高硬度炭素膜形成方法、および、その
装置の問題点を記す。一つは、高硬度炭素膜を形成する
基体を予め500℃〜1000℃もの高温に加熱しなければ、
優れた特性の高硬度炭素膜の形成は困難であるというこ
とである。基体を加熱する手段としてはヒーター,フィ
ラメント,直流電加熱などが従来行なわれているが、こ
のような基体の加熱は、すなわち、高硬度炭素膜を形成
する基体材質が限定されることになり、例えばプラスチ
ックフィルム,プラスチックディスクをベースとする磁
気記録媒体,プラスチックレンズ,その他、金属製のマ
イクロメカニズムなどには高硬度炭素膜の形成が困難と
なる。本来、CVDによる成膜は、CVDが化学反応であるた
め非常に広範囲かつ多様な物質に薄膜の形成が可能であ
るが、高硬度炭素膜を形成する場合、前記のように従来
の技術はCVDの長所を損なうものである。さらに、前記
のように従来の技術では基体を加熱するための付加装置
が必要であり装置コストが増加するのみならず、基体に
応じた加熱のコントロールが要求されるため、高硬度炭
素膜形成操作が煩雑となる。二つ目は、次に述べるPVD
に比べ成膜速度が小さいということである。従来のCVD
で高硬度炭素膜を形成する場合、成膜速度は一般に100
Å/min程度であり、PVDの500Å/min程度に比べ1/5程度
である。このことも工業化する点で不利である。例え
ば、磁気テープのように大量生産が必要な場合、ベース
フィルム上に磁気媒体が形成された後、表面保護膜が形
成されるが、このとき、成膜速度が従来の技術のように
小さければ、生産性が著るしく低下することは言うまで
もない。このように、成膜速度が小さいということのみ
でさえも、工業化する際に非常に不利である。
また、PVDで前記従来例に記したように高硬度炭素膜を
形成中に成膜上に正電荷が蓄積し成膜速度が低下するの
を抑制するため、何らかの中和手段が必要となる。中和
手段としては、例えば、前記従来例に記したような交流
電圧の印加、または、電子銃で電子を形成膜上へ照射す
ることなどが行なわれているが、いずれにしても装置の
構成・操作が複雑になること、装置が効果になることな
ど工業化には不向きであることもPVDの1問題点であ
る。PVDでもスパッタリングによる高硬度炭素膜形成方
法、および装置では前記のような中和手段には用いない
が、スパッタされた粒子が数eVのエネルギーしか有して
いないので、数100eVもの高エネルギー粒子で高硬度炭
素膜を形成する前記のようなイオンプレーティング、あ
るいは、イオンビームデポジションに比べ膜質が劣る。
本発明は、実用付加価値の極めて高い高硬度炭素膜を形
成する際に従来の技術にあった以上のような問題点を解
決し、優れた特性を有する高硬度炭素膜を、工業化が極
めて容易な装置構成で、基体温度を室温のままで、しか
も高成膜速度で形成できる、高硬度炭素膜の形成方法、
およびその装置を提供することを目的としている。
問題点を解決するための手段 高硬度炭素膜を形成する際、上記のような従来の技術に
あった問題点を解決する本発明の手段は、反応性ガスと
して炭化水素ガスを含む混合ガスをプラズマ化し、この
プラズマ中の少なくともイオンを基体方向へ加速,引出
し、この高速イオンに、前記混合ガスとは別個にプラズ
マ化されたプラズマ中の少なくとも電子を引出して混合
させ、電気的中性状態となった高速粒子を基体に堆積し
て高硬度炭素膜を形成する方法、および、その装置によ
って高硬度炭素膜を形成することである。
作用 上記のような本発明による技術的手段を用いることによ
って以下のような作用が生じ、従来の技術にあった問題
点が一挙に解決できる。
本発明で高硬度炭素膜を形成する場合、前記のように高
速中性粒子が基体に衝突,堆積し高硬度炭素膜を形成す
るため、基体上に電荷が蓄積することはなく、従来技術
で例示したような特殊な中和手段を必要としない。本発
明では加速された高速イオンが別個に引出された電子に
よって中和されるが、この中和手段は従来技術で用いて
いた電子銃のような複雑な手段でなく、例えば以下の実
施例で示すように極めて簡単な装置構成で達成できる。
また、上記のような高速中性粒子の中に存在する多くの
ラジカルと、引出される電子のエネルギーを直流電圧を
変えることによってコントロールし、未励起炭化水素ガ
ス分子のラジカル化を促進でき、このようにして発生し
たラジカルとによって高硬度炭素膜が形成されるため、
膜の結合は前記CVDと同じく化学的結合でありPVDによる
ものよりも強力である。高硬度炭素膜の特性をダイヤモ
ンドの特性に近い優れたものにするためには、膜中の水
素含有量を少なくする必要があり、従来のCVDでは基体
温度を500〜1000℃に加熱することにより未分解の炭素
水素結合を熱分解で切断し膜中の水素含有量を少なくし
ている。一方、PVDでは高速粒子が基体上に形成されつ
つある高硬度炭素膜表面に衝突することによって、未分
解の炭素水素結合を切断し、ダイヤモンドに近い特性を
有する高硬度炭素膜を形成している。本発明でも前記の
ように高速粒子が基体上に形成されつつある高硬度炭素
膜表面に衝突するため、基体を加熱しなくても前記PVD
と同様にダイヤモンドに近い優れた特性を有する高硬度
炭素膜が形成できる。また、従来の高硬度炭素膜形成技
術ではPVDが成膜速度が比較的大きい方であった。これ
は高速粒子が基体上に堆積していくためである。本発明
では、イオンプレーティングなどの従来のPVDと同等の
高速粒子が得られるのみならず、更には前記のように引
出された電子により未励起炭化水素ガス分子が励起、あ
るいはプラズマ化されるため、高硬度炭素膜の前駆体と
なる粒子が従来のPVDより著るしく増加し基体上に堆積
する。その結果、高硬度炭素膜を形成する従来の技術の
中では成膜速度が比較的大きかったPVDよりも更に成膜
速度を増大できる。
以上のように、本発明は従来のCVD、および、PVDの長所
を融合させ、更に、飛躍的に改良・発展させたものであ
り、優れた特性の高硬度炭素膜を、基体が室温のまま
で、複雑な電気的中和手段を用いずとも極めて大きい成
膜速度で形成できる。
実 施 例 第1図に本発明に基づく高硬度炭素膜形成方法、および
その装置の一実施例の概略図を示す。
まず、第1の真空容器2と第2の真空容器1は真空ポン
プ19で、例えば10-4Torrの圧力まで排気される。次に炭
化水素ガスとして、例えばメタンガス9、および補助ガ
スとして、例えばアルゴンガス10,14を各々第1の真空
容器2内へ導入し、所定の圧力に設定する。炭化水素ガ
スとしては、メタンガス以外にもアセチレンガス,エチ
レンガス,エタンガス,ブタンガスなどでもよいことは
いうまでもない。補助ガスとしては、アルゴンガス以外
に水素ガス,窒素ガスなども考えられるが、水素ガスは
取扱いの点で工業化には不利であり、また、窒素ガスは
形成膜中に窒素原子が混在すると形成膜が半導体的特性
を示し膜質が変化してしまい好ましいとはいえない。一
方、アルゴンガスは、ペニング効果によって、炭化水素
ガスのプラズマ化を促進,安定化させるのみならず、取
扱いも容易で工業化に有利で、かつ、形成膜中に混在し
ても膜質には何ら影響しないことなどで、優れた高硬度
炭素膜を形成する上で望ましい。前記のように第1の真
空容器2へ導入されたメタンガス9、アルゴンガス10は
例えば、第1の励起コイル7と高周波電源11によって第
1のプラズマ発生部6において、また、アルゴンガス14
は例えば第2の励起コイル12と高周波電源11とによって
第2のプラズマ発生部13において、各々プラズマ化され
る。プラズマ化の手段として、高周波電源と励起コイル
とによるもの以外にも、マイクロ波加熱,イオンビーム
加熱,熱分解なども従来の技術においては用いられてい
たが、ガスをプラズマ化させる効率が良いこと、およ
び、基体温度を上昇させにくいことなどで、高周波電源
と励起コイルとによる手段が望ましい。このとき、励起
コイルは第1図に示すように、プラズマ発生部の外に巻
回しプラズマに直接さらされないように設置することが
望ましい。これは、励起コイルの構成材料がプラズマを
汚染しないためである。このようにして発生した第1の
プラズマ発生部6のプラズマ中のイオンは、例えば第1
図に示すように、基体に近い方の電極4を直流電源5の
負極に接続し、一方の電極8を直流電源5の正極に接続
すれば、基体18方向へ電気力で加速,引出される。これ
ら電極4,8は、プラズマ中のイオンを効率良く加速させ
るため、例えばメッシュ状の形状が望ましい。また、前
記の第1のプラズマ発生部6と同様に第2の励起コイル
12と高周波電源11とによって、アルゴンガス14が第2の
プラズマ発生部13でプラズマ化され、電子供給源とな
る。このようにして発生した第2のプラズマ発生部13の
プラズマ中の電子は、例えば第1図に示すように、中和
部3側の電極16を直流電源17の正極に接続し、一方の電
極15を直流電源17の負極に接続すれば、中和部3方向へ
電気力で引出される。電極15,16はプラズマ中の電子を
効率良く引出すため、例えばメッシュ状の形状が望まし
い。また、このように加速,引出された高速イオン,電
子が電気力で電極4、あるいは電極16方向へ引戻されに
くくするため、例えば電極4,16を接地することも考えら
れる。以上のように加速,引出された高速イオン、電子
は中和部3において混合,中和されるが、高速イオンの
運動量は電子の運動量に比べはるかに大きいため、高速
イオンの運動量はほとんど減少することなく高速中性粒
子となり、基体18上に衝突,堆積していく。さらに、第
2のプラズマ発生部13から引出される電子は、直流電源
17で電圧を変化させることによって、エネルギーをコン
トロールできる。すなわち、このようにエネルギーをコ
ントロールされて引出された電子は中和部3でイオンを
中和するのみならず、未励起メタンガス分子を、ラジカ
ル状態、および、プラズマ状態にすることができる。例
えば、電子のエネルギーが数eVでもメタンガス分子をラ
ジカル状態にでき、また約10eV以上でメタンガス分子の
プラズマ化,解離が急激に進行する(例えば「超LSI時
代のプラズマ化学」P.184など)。このように発生した
高速中性粒子と、ラジカル粒子,プラズマによって前記
作用に示したように高成膜速度が達成できる。
このようにして本発明では高硬度炭素膜が形成されてい
き、所定の膜厚に形成された時点で、高周波電源11、直
流電源5、17が止められ、またメタンガス9、アルゴン
ガス10,14の供給が止められて終了する。
以上のように、本発明の高硬度炭素膜形成方法、およ
び、その装置によれば、優れた特性の高硬度炭素膜を、
基体が室温のままで電気的中和手段を用いずとも、従来
の技術に比べ極めて大きい成膜速度で形成できる。しか
も、本実施例では補助ガスとして従来の技術のような水
素ガスを用いずアルゴンガスを用いているため工業化が
容易である。その上、第1図に示したように、本発明の
高硬度炭素膜形成方法、および、その装置は、実質的に
は第1の真空容器2が第1の励起コイル7、第2の励起
コイル12、電極4,8,15,16、高周波電源11、直流電源5,1
7を備え、メタンガス9、アルゴンガス10,14を導入し、
プラズマ化し加速するユニットであるので、第2の真空
容器1に従来の技術では必要であった基体加熱装置、複
雑な電気的中和手段などは一切不要であるので既存の真
空装置にいとも簡単に取付けられる。
以上は本発明の薄膜形成方法、および、その装置を高硬
度炭素膜形成に応用する一実施例である。さらに、本発
明の薄膜形成方法、および、その装置は、例えば第1図
に示した本発明の概略図において、例えばメタンガス,
アルゴンガス,印加直流電圧,印加交流電力などの組合
せを変えることによっても、他の薄膜を形成できる。例
えば、TiC被膜を形成するには、 TiCl4+CH4→TiC(s)+4HCl(g) また、SiC被膜を形成するには、 SiH4+CH4→SiC(s)+4H2(g) また、アモルファスSiを形成するには、 SiH4+H2→Si(s)+3H2(g) などのように多種多様の保護薄膜,機能薄膜を形成で
き、きわめて工業応用性も大きい。従来の技術でもこれ
らの薄膜が形成されていたが一般にはやはり基体加熱が
行なわれている。
発明の効果 本発明の薄膜形成方法、および、その装置は、前記のよ
うに従来のCVDとPVDの長所を融合させ、更に、飛躍的に
改良,発展させたものであり、プラズマ化した反応性ガ
ス中の少なくともイオンを基体方向へ引出し、このイオ
ンに電子を混合,中和し、中性粒子を基体に堆積して薄
膜を形成することを特徴としている。
その結果、本発明は、例えば前記のように高硬度炭素膜
は従来の技術では基体温度が少なくとも室温より高温
で、しかも成膜中に形成膜上に生ずる正電荷蓄積を中和
する複雑な手段を用いても低成膜速度でしか得られなか
った問題点を、一挙に解決した。その効果として、基体
温度が室温のままで、しかも従来のような複雑な中和手
段を用いずとも従来の技術よりも大きい成膜速度で優れ
た特性を有する膜を形成できる。従って基体材質とし
て、導電体,半導体,絶縁体に薄膜を形成でき、しかも
例えばプラスチックのような耐熱性の弱いものにも薄膜
を形成できる。また、前記のように、本発明の薄膜形成
方法、および、その装置は既存の真空容器にも簡単に取
付けられるため、工業化が非常に容易である。さらに加
えて、本発明ではガス種類,印加直流電圧,印加交流電
力などを選択,組合せすることによって多種多様な薄膜
を形成でき、その工業応用性は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一応用例として、高硬度炭素膜を形成
する場合の薄膜形成方法および薄膜形成装置の原理図、
第2図,第3図は各々従来の高硬度炭素膜形成装置の代
表的な原理図である。 1……第2の真空容器、2……第1の真空容器、3……
イオン中和部、4,8,15,16……電極、5,17……直流電
源、6……第1のプラズマ発生部、7……第1の励起コ
イル、9……メタンガス、10,14……アルゴンガス、11
……高周波電源、12……第2の励起コイル、13……第2
のプラズマ発生部、18……基体、19……真空ポンプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−102577(JP,A) 実願 昭58−60379号(実開 昭59− 165422号)の願書に添付した明細書及び図 面の内容を撮影したマイクロフィルム(J P,U)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応性ガスを含む混合ガスをプラズマ化
    し、このプラズマ中の少なくともイオンを基体方向へ引
    出し、この引出されたイオンに、前記混合ガスとは別個
    にプラズマ化されたプラズマ中の少なくとも電子を引出
    して混合中和させ、この混合中和により電気的中性状態
    になった粒子を基体に堆積して薄膜を形成することを特
    徴とする薄膜形成方法。
  2. 【請求項2】第1の真空容器と、この第1の真空容器の
    外部に巻回された励起コイルと、前記第1の真空容器へ
    反応性ガスを含む混合ガスを導入し、励起コイルと高周
    波電源とによってプラズマ化するプラズマ発生部と、こ
    のプラズマ発生部のプラズマ中の少なくともイオン、あ
    るいは、少なくとも電子を引出す引出し手段と、この引
    出し手段により引出されたイオンと電子とが混合し電気
    的中性状態の中性粒子を得る中和部と、前記第1の真空
    容器との間で少なくとも気体が通過できるように接続さ
    れ、かつ、基体が設置される第2の真空容器と、によっ
    て構成された薄膜形成装置。
  3. 【請求項3】引出し手段として、プラズマ発生部に直流
    電極の正極、あるいは負極のうち少なくとも一方を設置
    し、イオン、あるいは電子を引出す構成を特徴とする特
    許請求の範囲第2項記載の薄膜形成装置。
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