JP2951564B2 - 薄膜形成方法 - Google Patents

薄膜形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板上に、半導体、絶
縁体、金属などの薄膜を形成する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子、太陽電池、集積回路等の
電子部品においては、高純度でかつ高精度に形成された
薄膜が用いられている。このような薄膜は、大別して化
学気相堆積(CVD)法または物理気相堆積(PVD)
法により形成されている。
【0003】CVD法は、原料ガスを熱やプラズマなど
のエネルギーで分解し、成長の前駆体を形成し、基板の
成長表面上でその前駆体を化学的に反応させ、薄膜を形
成する方法である。CVD法によれば、高融点材料を低
い温度で形成することができ、また純度の高い薄膜を形
成することができるという長所がある。
【0004】PVD法は、原料成分を蒸発させたり、あ
るいは原料成分からなるターゲットの表面に物理的衝撃
を与えることにより、気相中に原子または分子等を放出
させ、これを基板上に堆積させる方法である。PVD法
によれば、安価な材料を用いることができ、また運動エ
ネルギー等を付加することができるので、基板に対し密
着性の良い薄膜を形成することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】CVD法によれば、上
述のように高融点材料を低い温度で形成できることや、
高純度の薄膜を形成できるという長所があるが、基板と
の密着性や、基板以外の場所にも膜が付着するなどの問
題があった。一方、PVD法によれば、密着性の良い薄
膜を形成することができるが、高純度の薄膜を形成する
ことが難しく、また原料が持つ性質により用いることが
できる方法が限定されるという問題があった。
【0006】このようにCVD法及びPVD法はそれぞ
れ長所を有するとともに欠点も有している。従って、高
融点材料を低い温度で形成でき、高純度の薄膜が形成で
きるCVD法の長所を有し、密着性に優れた薄膜が形成
できるPVD法の長所を有するような薄膜形成方法があ
れば、非常に有用なものとなる。
【0007】本発明の目的は、このようなCVD法及び
PVD法のそれぞれの長所を兼ね備えることができ、良
好な膜特性の薄膜を形成することができる新規な薄膜形
成方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の薄膜形成方法
は、原料ガスを気相中で分解し基板上に薄膜を形成する
工程と、基板上の薄膜形成と同時に原料ガスの反応領域
内に設けられた薄膜付着部材上にも原料ガスの分解によ
る薄膜を形成する工程と、薄膜付着部材上の薄膜にエネ
ルギーを付与して該薄膜成分を放出させ、薄膜成分を基
板上の薄膜上に堆積させる工程とを備えている。
【0009】本発明に従う好ましい実施態様において
は、薄膜付着部材が薄膜付着電極である。この実施態様
においては、薄膜付着電極と基板との間に電界を印加
し、前記薄膜成分に電荷を与え電界で加速することによ
り、該薄膜成分に運動エネルギーを付与して基板上の薄
膜上に堆積させる。
【0010】本発明の薄膜形成方法では、CVD法によ
り基板上及び薄膜付着部材上に薄膜を形成し、所定のタ
イミングで、薄膜付着部材上の薄膜にエネルギーを付与
して薄膜成分を放出させ、PVD法によりこの薄膜成分
を基板上の薄膜上に堆積させる。薄膜付着部材上の薄膜
にエネルギーを付与して薄膜成分を放出させるタイミン
グは、種々設定することができる。例えば、薄膜付着部
材上に堆積される薄膜が所定の厚みとなった時点で薄膜
付着部材上の薄膜にエネルギーを付与して放出させ、P
VD法により薄膜成分を基板上の薄膜上に堆積させる。
このような薄膜の所定の厚みとしては、例えば500Å
以下の厚みを選択することができる。
【0011】また薄膜付着部材の薄膜からのPVD法に
よる薄膜形成は、CVD法による基板上の薄膜形成を止
めて行ってもよいし、CVD法による基板上の薄膜形成
を継続しながら同時に行ってもよい。
【0012】基板上及び薄膜付着部材上に薄膜を形成す
るCVD法としては、プラズマCVD法、熱CVD法、
イオンアシストプラズマCVD法、光CVD法など種々
のCVD法を用いることができる。イオンアシストプラ
ズマCVD法により基板上に薄膜を形成する場合には、
希ガスまたは水素のイオンを薄膜形成と同時に、または
薄膜形成後に照射してもよい。
【0013】本発明において薄膜形成部材の形態及び材
質は特に限定されるものではないが、好ましくは金属メ
ッシュ部材が薄膜付着部材として用いられる。本発明に
おいて薄膜付着部材上の薄膜にエネルギーを付与する方
法としては、例えば、薄膜付着部材を加熱する方法や、
薄膜付着部材に超音波を印加する方法などを挙げること
ができる。
【0014】
【作用】本発明の薄膜形成方法では、原料ガスを気相中
で分解し、CVD法により基板上及び薄膜付着部材上に
薄膜を形成した後、薄膜付着部材上の薄膜にエネルギー
を付与して該薄膜成分を放出させ、PVD法により該薄
膜成分を基板上の薄膜上に堆積させている。このため、
基板上に形成される薄膜は、CVD法により形成される
とともに、PVD法によっても形成される。従って、C
VD法とPVD法のそれぞれの長所を発揮させて薄膜を
形成させることができる。従って、高融点材料を低い温
度で形成させることができるととにも、高純度でかつ高
精度に薄膜を形成させることができる。また、従来のC
VD法に比べ下地との付着性等が改善されるとともに、
薄膜の緻密性を向上させることができる。さらに、CV
D法で発生する不要な副生成物(ガス)の除去や、化合
物の組成制御などを行うことができる。
【0015】さらに、従来のCVD法では困難であっ
た、基板以外の場所に付着した膜の利用が可能となる。
本発明の薄膜形成方法では、CVD法により薄膜付着部
材上に形成した薄膜をソースとして用い、この薄膜成分
をPVD法により基板上の薄膜上に堆積させている。従
って、既に基板上に形成されている薄膜成分とほぼ同一
成分の薄膜成分をソースとして用いることとなり、CV
D法とPVD法の異なる薄膜形成方法を用いても、高い
精度で薄膜の組成を制御することができ、高純度の薄膜
を形成することができる。
【0016】薄膜付着部材上の薄膜に加熱や超音波振動
などのエネルギーを付与し、放出する薄膜成分は、例え
ば微粒子状の形態で放出させて基板上の薄膜上に堆積さ
せることができる。従って、原子状あるいは分子状の状
態で放出させるよりも少ないエネルギーで堆積させるこ
とが可能である。
【0017】また、本発明の好ましくい実施態様に従え
ば、薄膜付着部材を薄膜付着電極とし、この薄膜付着電
極と基板との間に電界を印加し、薄膜成分に電荷を与え
電界で加速することにより、薄膜成分に運動エネルギー
を付与して基板上の薄膜上に堆積させることができる。
このとき与える運動エネルギーとしては、基板表面上で
分子の移動が可能なように、単位原子または分子あたり
数eVとなるように加速電圧を設定することが好まし
い。このような運動エネルギーを与えることにより、さ
らに下地との付着性が改善され、形成する薄膜の緻密性
を向上させることができる。
【0018】また、上記のような運動エネルギーを付与
するために、薄膜付着部材と基板との間に別体の加速電
極を設ける構成としてもよい。なお、本発明において、
薄膜付着部材として金属メッシュ電極を用いる場合に
は、CVD装置のカソード電極と基板の間にメッシュ電
極が設けられる構成となる。このようなカソード電極と
基板の間にメッシュ電極を設ける構成は、例えば「アモ
ルファスシリコン」(オーム社刊、平成5年3月10日
発行)の第47頁に記載された装置や、第6回「プラズ
マプロセシング研究会」資料(応用物理学会刊、平成元
年1月24日発行)の第313頁に記載された装置にお
いても採用されている。しかしながら、これらの文献に
記載された装置における、メッシュ電極は、発生するプ
ラズマを制御するために設けられており、プラズマダメ
ージを制御するために設けられている。従って、本願発
明のように、メッシュ電極上に薄膜を形成し、この薄膜
をソースとして基板上に薄膜成分を堆積させるためのも
のではない。
【0019】
【実施例】図1は、本発明に従う第1の実施例の薄膜形
成装置を示す概略構成図である。図1を参照して、真空
槽1内には、高周波電極2及び接地電極3が対向して設
けられている。接地電極3の上には基板4が載せられて
いる。図1に示す装置は、一般的な平行平板型プラズマ
CVD装置である。
【0020】高周波電極2と基板4との間の領域には、
本発明の薄膜付着部材である金属メッシュ電極5が設け
られている。金属メッシュ電極5は、例えばステンレ
ス、タングステン等の金属からなる網目状の電極であ
る。この金属メッシュ電極5の両端は、金属メッシュ電
極5を加熱するための加熱電源7に接続されている。ま
たこの金属メッシュ電極5には、金属メッシュ電極5に
付着した薄膜成分に電界を印加するための加速電源9の
一方が接続されている。加速電源9の他方は接地されて
いる。
【0021】真空槽1には、CVD法の原料ガスを供給
するための原料ガス導入口6が設けられている。本実施
例の薄膜形成装置では、高周波電極2と接地電極3との
間でプラズマを発生させ、原料ガス導入口から導入され
た原料ガスをこのプラズマで分解し、基板4上及び金属
メッシュ電極5上に薄膜を形成させる。所定時間プラズ
マCVD法により薄膜形成した後、プラズマCVD法に
よる薄膜形成を止めて、あるいはCVD法による薄膜形
成を行ないながら、金属メッシュ電極5上の薄膜の薄膜
成分を放出させるため、加熱電源7により金属メッシュ
電極5を加熱するとともに、加速電源9により金属メッ
シュ電極5と基板4との間に電界を印加する。これによ
って、薄膜成分は金属メッシュ電極5から放出され、さ
らに電界によって加速されて基板4上に既に形成されて
いる薄膜上に薄膜成分の微粒子が衝突し堆積する。
【0022】以上のようにして、基板4の上にCVD法
及びPVD法により薄膜を形成することができる。な
お、金属メッシュ電極5上の薄膜をソースとしたPVD
法による薄膜形成は、その薄膜の厚みが一定の厚み、例
えば200Å形成されるごとに行うようにしてもよい。
これにより所定の周期でPVD法による薄膜形成が基板
上で行われることになる。
【0023】図1に示す装置を用いる薄膜形成条件の好
ましい範囲を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】次に、図1に示す装置を用いて基板上にa
−Si:Hの薄膜を形成した。薄膜形成条件は表1に示
す条件とし、高周波電極2に印加する高周波電界は1
3.56MHzとした。また金属メッシュ電極5上に形
成される薄膜の厚みが200Åになるごとに、プラズマ
CVD法による薄膜形成を止め、金属メッシュ電極5に
加熱電源7からの電流を流して、金属メッシュ電極5上
の薄膜をソースとしたPVD法による薄膜形成を行っ
た。この結果得られたa−Si薄膜の特性を表2に示
す。
【0026】なお、比較として、図1に示す装置におい
て金属メッシュ電極5が設けられていない従来のプラズ
マCVD装置を用い、同様のプラズマCVD条件でa−
Si薄膜を形成し、その薄膜の特性を測定した。結果を
表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】表2から明らかなように、本発明の薄膜形
成方法に従い形成されたa−Si:H薄膜は、従来のプ
ラズマCVD法により形成されたa−Si:H薄膜に比
べ、膜中の水素量が大幅に減少している。また密度が増
大していることから薄膜として高い緻密性を有している
ことがわかる。これは、金属メッシュ電極から供給され
る微粒子状の薄膜成分が大きな運動エネルギーを有して
おり、この運動エネルギーを有した微粒子状の薄膜成分
が、すでに形成された薄膜に衝突して堆積することによ
り膜特性が改質されるものと考えられる。また金属メッ
シュ電極が加熱されるので、これによっても薄膜成分中
の水素が脱離すると考えられる。
【0029】図2は、本発明の薄膜形成方法に従う第2
の実施例における薄膜形成装置を示す概略構成図であ
る。図2に示す装置では、金属メッシュ電極5に接続さ
れる加熱電源が設けられておらず、その代わりに金属メ
ッシュ電極5に超音波を印加するための超音波振動子1
0が設けられている。この超音波振動子10には、超音
波振動子電源20が接続されている。本実施例では、金
属メッシュ電極5上に形成された薄膜に与えるエネルギ
ーとして超音波振動エネルギーが与えられる。このよう
な超音波振動は、金属メッシュ電極5上の薄膜の厚み
が、例えば500Åになるごとに与えられるとともに、
図1を参照して説明した実施例と同様に、薄膜成分の微
粒子に電荷を与え、電界で加速して基板4上の薄膜上に
供給する。これにより、図1に示す実施例と同様に、膜
特性の良好な薄膜を形成することができる。
【0030】本実施例におけるプラズマCVD法の好ま
しい形成条件の範囲を表3に示す。
【0031】
【表3】
【0032】図3は、本発明の薄膜形成方法に従う第3
の実施例において用いられる薄膜形成装置を示す概略構
成図である。図3に示す装置は、熱CVD法を用いた装
置である。図3を参照して、真空槽11内にはサセプタ
ー12が設置されている。サセプター12内には加熱の
ためのヒーターが設けられており、このヒーターを加熱
するためのサセプター電源13が接続されている。サセ
プター12の上には基板14が設けられている。基板1
4の上方には金属メッシュ電極15が設けられている。
この金属メッシュ電極15も、図1に示す金属メッシュ
電極5と同様の材質から形成することができる。金属メ
ッシュ電極15には、金属メッシュ電極15を加熱する
ための加熱電源17が接続されている。また金属メッシ
ュ電極15には、基板14との間で電界を印加するため
の加速電源18が接続されている。
【0033】本実施例では、まず従来の熱CVD法と同
様にして基板14上に原料ガス導入口16からの原料ガ
スを流し、サセプター12に内蔵されたヒーターによっ
て基板14を例えば600℃に加熱する。なお真空槽1
1内の圧力は102 〜104Pa程度に調整する。これ
により、基板14上及び金属メッシュ電極15上に熱C
VD法による薄膜が形成される。金属メッシュ電極15
上の薄膜の厚みが例えば500Å形成されるごとに、金
属メッシュ電極15に電流を流して金属メッシュ電極1
5の温度を例えば800℃以上にする。これにより金属
メッシュ電極15から微粒子状の薄膜成分が放出され、
この薄膜成分が基板14上の、既に形成された薄膜上に
供給され、薄膜堆積がなされる。
【0034】本実施例における薄膜形成条件の好ましい
範囲を表4に示す。
【0035】
【表4】
【0036】また、図3に示す熱CVD法の薄膜形成装
置を用いて、a−Si:H薄膜を形成した。得られた薄
膜の特性を表5に示す。また比較として、図3に示す装
置において金属メッシュ電極15及びそれに関連する装
置部分が設けられていない熱CVD法装置を用い、従来
の熱CVD法によりa−Si:H薄膜を形成した。薄膜
形成条件は金属メッシュ電極による薄膜形成を行わない
ことを除き、実施例と同様にして薄膜を形成した。得ら
れた薄膜の特性を表5に示す。
【0037】
【表5】
【0038】表5から明らかなように、本発明の薄膜形
成方法に従い形成された薄膜は、従来の熱CVD法によ
り得られた薄膜に比べ光導電率が高く、優れた電気的特
性を有すると共に、密度が高く緻密な薄膜であることが
わかる。
【0039】図4は、本発明の薄膜形成方法に従う第4
の実施例における薄膜形成装置を示す概略構成図であ
る。図4に示す装置では、基板4上にイオン化ガスを導
入するためのイオンガン19が設けられている。その他
の構成は、図1に示す装置と同様である。イオンガン1
9は、基板4上に形成した薄膜の表面反応を促進するた
め希ガスまたは水素のイオンを薄膜上に照射するための
ものである。例えば薄膜としてa−Siを形成する場合
には、イオンガン19により水素イオンを成長表面上に
照射することにより、ダングリングボンドを水素で終端
し、薄膜の膜特性を安定化させることができる。
【0040】本実施例における薄膜形成条件の好ましい
範囲を表6に示す。
【0041】
【表6】
【0042】図4に示す薄膜形成装置を用いてa−S
i:H薄膜を形成した。金属メッシュ電極5上の薄膜の
厚みが500Åになるごとに、イオンアシストプラズマ
CVD法による薄膜形成を止め、金属メッシュ電極5に
電流を流して加熱し、PVD法により金属メッシュ電極
5上の薄膜をソースとして、基板4上に既に形成された
薄膜の上にこの薄膜成分を供給した。この結果得られた
薄膜の特性を表7に示す。また比較として、図4に示す
金属メッシュ電極5及びそれに関連する装置部分が設け
られていない以外は図4に示す装置と同様のイオンアシ
ストプラズマCVD装置を用いて、金属メッシュ電極5
からの薄膜形成を行わない以外は同様の条件でプラズマ
CVD法により基板4上に薄膜を形成した。このように
して得られた従来法による薄膜の膜特性を表7に示す。
【0043】
【表7】
【0044】表7から明らかなように、本発明の薄膜形
成方法に従い得られた薄膜は従来法の薄膜に比べ、水素
含有量が少なくかつ緻密であることがわかる。以上の実
施例においては、a−Si薄膜の形成についてのみ説明
したが、本発明の薄膜形成方法は、このような薄膜に限
定されるものではなく、従来よりCVD法及びPVD法
により薄膜形成がなされている、半導体、絶縁体、金属
などの薄膜に適用することができるものである。例え
ば、絶縁膜であるSi3 4 を図1に示す装置を用いて
形成する場合には、表8に示すような形成条件で形成す
ることができる。
【0045】
【表8】
【0046】なお、表8に示す条件は、好ましい範囲を
示したものであり、この形成条件に限定されるものでは
ない。
【0047】
【発明の効果】本発明の薄膜形成方法に従えば、CVD
法により基板上及び薄膜付着部材上に薄膜を形成した
後、薄膜付着部材上の薄膜成分を放出させ、PVD法に
より基板上の既にCVD法で形成した薄膜の上に、この
薄膜成分を堆積させている。このため、本発明に従え
ば、CVD法による薄膜の長所とPVD法による薄膜の
長所をともに有した薄膜を形成することができる。すな
わち、高純度な薄膜を形成することができ、かつ膜の緻
密性及び下地に対する付着性に優れた薄膜を形成するこ
とができる。また本発明はCVD法を用いるものである
ため、低い温度で優れた特性の薄膜を形成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う第1の実施例おける薄膜形成装置
を示す概略構成図。
【図2】本発明に従う第2の実施例おける薄膜形成装置
を示す概略構成図。
【図3】本発明に従う第3の実施例おける薄膜形成装置
を示す概略構成図。
【図4】本発明に従う第4の実施例おける薄膜形成装置
を示す概略構成図。
【符号の説明】
1…真空槽 2…高周波電極 3…接地電極 4…基板 5…金属メッシュ電極(薄膜付着部材) 6…原料ガス導入口 7…加熱電源 8…高周波電源 9…加速電源 10…超音波振動子 11…真空槽 12…サセプター 13…サセプター電源 14…基板 15…金属メッシュ電極(薄膜付着部材) 16…原料ガス導入口 17…加熱電源 18…加速電源 19…イオンガン 20…超音波振動子電源

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に薄膜を形成する方法であって、 原料ガスを気相中で分解し前記基板上に薄膜を形成する
    工程と、 前記基板上の薄膜形成と同時に、前記原料ガスの反応領
    域内に設けられた薄膜付着部材上にも前記原料ガスの分
    解による薄膜を形成する工程と、 前記薄膜付着部材上の薄膜にエネルギーを付与して該薄
    膜成分を放出させ、前記薄膜成分を前記基板上の薄膜上
    に堆積させる工程とを備える薄膜形成方法。
  2. 【請求項2】 前記薄膜付着部材が薄膜付着電極であ
    り、薄膜付着電極と基板との間に電界を印加し、前記薄
    膜成分に電荷を与え電界で加速することにより、該薄膜
    成分に運動エネルギーを付与して前記基板上の薄膜上に
    堆積させる請求項1に記載の薄膜形成方法。
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