JP2909868B2 - ディーゼルエンジンのエンジン停止装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンのエンジン停止装置

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JP2909868B2
JP2909868B2 JP5333963A JP33396393A JP2909868B2 JP 2909868 B2 JP2909868 B2 JP 2909868B2 JP 5333963 A JP5333963 A JP 5333963A JP 33396393 A JP33396393 A JP 33396393A JP 2909868 B2 JP2909868 B2 JP 2909868B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

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  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】第1発明〜第3発明はいずれも、
ディーゼルエンジンのエンジン停止装置に関し、詳しく
は、ソレノイドによってエンジンを停止するものに関す
る。
【0002】
【従来技術】ディーゼルエンジンのエンジン停止装置の
従来技術として図4に示すものがある。これは、第1発
明〜第3発明と同様、次のような基本構造を備えてい
る。すなわち、燃料噴射ポンプ101とメカニカルガバ
ナ102のうちの少なくとも一方を収容した収容ケース
103のケース壁のうち、上記燃料噴射ポンプ101の
調量ラック104の燃料増量側に位置するケース端壁1
05の外側にソレノイド106を設け、このソレノイド
106の頭部107から押し出される出力ピン108の
押圧力で上記調量ラック104を燃料無噴射位置109
まで移動させるように構成してある。尚、図中での調量
ラック104の位置は、ラックピン130の位置により
特定する。
【0003】ところで、この従来技術では、ケース端壁
105のうち、調量ラック104の燃料増量側端面11
0と対向するラック端面対向壁部分111にソレノイド
取り付け孔125をあけ、ソレノイド106を調量ラッ
ク104の移動方向126と平行な向きにして、ソレノ
イド106の頭部107をソレノイド取り付け孔125
に内嵌固定し、出力ピン108の先端部を調量ラック1
04の燃料増量側端面110に臨ませてある。また、ソ
レノイド106のピン駆動手段を押し出しコイル127
と引き込みバネ128とで構成し、押し出しコイル12
7とバッテリー119とを接続する給電回路120にキ
ースイッチ121とタイマリレー129とを連携させて
ある。
【0004】そして、キースイッチ121がON位置1
22またはエンジンスタート位置123に投入されてい
る間は、バッテリー119から押し出しコイル127へ
の給電がなされないようにして、引き込みバネ128の
弾発力で出力ピン108が引き込み状態に保持され、キ
ースイッチ121がOFF位置124に投入された場合
には、タイマリレー129によりバッテリー119から
押し出しコイル127への給電が一定時間なされ、引き
込みバネ128の反発力に抗しながら出力ピン108が
押し出され、出力ピン108の先端部が調量ラック10
4の燃料増量側端面110に接当して、出力ピン108
の押圧力で調量ラック104を燃料無噴射位置109ま
で移動させ、エンジンを停止させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、次
の問題〜がある(図4参照)。 ソレノイド106が調量ラック104の移動方向12
6と平行な向きでラック端面対向壁部分111に取り付
けられているため、このラック端面対向壁部分111か
ら調量ラック104の燃料増量方向にソレノイド106
が張り出す寸法131が長くなり、これがエンジンを大
型化させる要因のひとつになっている。
【0006】エンジン停止操作時には、バッテリー1
19から押し出しコイル127に一定時間の給電を行う
ため、タイマリレー129が必要となり、これがエンジ
ン停止装置の製造コストを高くする要因のひとつになっ
ている。
【0007】エンジン停止操作時には、バッテリー1
19から押し出しコイル127に給電がなされ、押し出
しコイル127に発生する電磁力で出力ピン108が押
し出されるようになっているため、バッテリー119の
電圧が低下している場合には、出力ピン108の押し出
し力が弱くなり、調量ラック104を燃料無噴射位置1
09まで移動させるのに時間がかかり、エンジン停止が
スムーズが行われないことがある。
【0008】エンジン停止操作時には、引き込みバネ
128の反発力に抗しながら出力ピン108が押し出さ
れるようになっているため、出力ピン108の突出寸法
が長くなって調量ラック104が燃料無噴射位置109
に近づくにつれて、引き込みバネ128の弾発力が次第
に増大して出力ピン108の押し出し力が次第に弱くな
り、調量ラック104が燃料無噴射位置109の手前で
停滞し、これを燃料無噴射位置109まで押し切るのに
時間がかかり、エンジンの停止がスムーズに行われない
ことがある。
【0009】第1発明の課題は、ディーゼルエンジンの
エンジン停止装置に関し、収容ケースのラック端面対
向壁部分から調量ラックの燃料増量方向にソレノイドが
張り出す寸法を短くして、エンジンの小型化を促進でき
るものを提供することにある。
【0010】第2発明の課題は、ディーゼルエンジンの
エンジン停止装置に関し、上記第1発明の課題に加
え、タイマリレーを不要にして、エンジン停止装置の
製造コストを低廉にでき、バッテリーの電圧が低下し
ている場合であっても、出力ピンの押し出し力を強く維
持して、エンジンの停止をスムーズに行うことができる
ものを提供することにある。
【0011】第3発明の課題は、ディーゼルエンジンの
エンジン停止装置に関し、上記第1発明の課題、また
は、第2発明の課題〜に加え、出力ピンの突出力
が弱くなる燃料無噴射位置付近でも、燃料調量ラックに
かかる押圧力を強化して、エンジンの停止をスムーズに
行うことができるものを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
(第1発明)第1発明は、図1に例示するように、燃料
噴射ポンプ1とメカニカルガバナ2のうちの少なくとも
一方を収容した収容ケース3のケース壁のうち、上記燃
料噴射ポンプ1の調量ラック4の燃料増量側に位置する
ケース端壁5の外側にソレノイド6を設け、このソレノ
イド6の頭部7から押し出される出力ピン8の押圧力で
上記調量ラック4を燃料無噴射位置9まで移動させるよ
うに構成した、ディーゼルエンジンのエンジン停止装置
において、次のようにしたことを特徴とする。
【0013】すなわち、図1に例示するように、上記ケ
ース端壁5を、上記調量ラック4の燃料増量側端面10
と対向するラック端面対向壁部分11と、このラック端
面対向壁部分11よりも上記収容ケース3内に後退する
後退壁部分12と、この後退壁部分12よりも外側に膨
出する膨出壁部分13とで構成し、この後退壁部分12
と膨出壁部分13とを隣接させ、上記ソレノイド6を上
記後退壁部分12に沿わせ、このソレノイド6の頭部7
を上記膨出壁部分13の内部空間14に挿入し、更に、
上記収容ケース3内で停止連動レバー15を揺動自在に
枢支し、この停止連動レバー15のレバー入力部15a
を上記ソレノイド6の出力ピン8の先端部に接当させる
とともに、レバー出力部15bを上記調量ラック4への
ラック入力部16に接当可能に位置させ、上記出力ピン
8の押圧力で揺動させた上記停止連動レバー15を介し
て上記調量ラック4を燃料無噴射位置9まで移動させる
ように構成したことを特徴とする。
【0014】(第2発明)第2発明は、図1に例示する
第1発明のディーゼルエンジンのエンジン停止装置にお
いて、図2に例示するように、前記ソレノイド6のピン
駆動手段を引き込みコイル17と押し出しバネ18とで
構成し、この引き込みコイル17とバッテリー19とを
接続する給電回路20にキースイッチ21を連携させ、
このキースイッチ21がON位置22またはエンジンス
タート位置23に投入されている間は、上記バッテリー
19から引き込みコイル17への給電が継続的に行われ
て、上記押し出しバネ18の反発力に抗して、上記出力
ピン8が引き込み状態に保持されるように構成するとと
もに、上記キースイッチ21がOFF位置24に投入さ
れた場合には、上記バッテリー19から引き込みコイル
17への給電が停止されて、上記押し出しバネ18の復
元力で上記出力ピン8が押し出されるように構成したこ
とを特徴とする。
【0015】(第3発明)第3発明は、図1に例示する
第1発明、または、図2に例示する第2発明のディーゼ
ルエンジンのエンジン停止装置において、図2に例示す
るように、前記停止連動レバー15の揺動中心をO、前
記出力ピン8の先端部とレバー入力部15aとの接当点
をP1、前記レバー出力部15bとラック入力部16と
の接当点をP2、上記揺動中心Oから接当点P1までのう
で長さをL1、上記揺動中心点Oから接当点P2までのう
で長さをL2とした場合、上記出力ピン8の突出寸法が
長くなって上記調量ラック4が燃料無噴射位置9に近づ
くにつれて、うで比L1/L2が次第に大きくなるように
構成したことを特徴とする。
【0016】
【発明の作用及び効果】
(第1発明)第1発明は、次の作用効果を奏する(図
1参照)。 ラック端面対向壁部分11よりも収容ケース3内に後
退した後退壁部分12にソレノイド6を沿わせてある。
このため、図1中に鎖線で示すように、調量ラック4の
移動方向26と平行な向きでソレノイド6をラック対向
壁部分11に取り付ける場合に比べ、ラック対向壁部分
11から調量ラック4の燃料増量方向にソレノイド6が
張り出す寸法31が短くなり、エンジンの小型化が促進
される。
【0017】(第2発明)第2発明は、上記第1発明の
作用効果に加え、次の作用効果・を奏する(図2
参照)。 エンジン停止操作時には、バッテリー19から引き込
みコイル17への給電が停止されて、押し出しバネ18
の復元力で出力ピン8が押し出される。このため、図4
に例示するように、エンジン停止時に一定時間押し出し
コイル127に給電を行う場合とは異なり、タイマリレ
ー129が不要になるので、エンジン停止装置の製造コ
ストも低廉にできる。
【0018】エンジン停止操作時には、バッテリー1
9から引き込みコイル17への給電が停止されて、押し
出しバネ18の復元力で出力ピン8が押し出されるの
で、バッテリー19の電圧が低下している場合でも、出
力ピン8は押し出しバネ18の復元力によって強く押し
出される。このため、図4に例示するように、バッテリ
ー119からの給電を受けた押し出しコイル127で出
力ピン108を押し出す場合とは異なり、バッテリー1
9の電圧の低下に拘わらず、調量ラック4を燃料無噴射
位置9まで短時間で移動させることができ、エンジン停
止をスムーズに行わせることができる。
【0019】(第3発明)第3発明は、上記第1発明の
作用効果、または、第2発明の作用効果〜に加
え、次の作用効果を奏する(図2参照)。 第2発明のソレノイド6を用いた場合でも、エンジン
停止操作時には、押し出しバネ18の復元力で出力ピン
8を押し出すため、調量ラック4が燃料無噴射位置9に
近づくにつれて、押し出しバネ18の復元力が次第に減
少し、出力ピン8の押し出し力が弱くなる。
【0020】しかし、この第3発明では、調量ラック4
が燃料無噴射位置9に近づくにつれて、うで比L1/L2
が次第に大きくなるので、出力ピン8から停止連動レバ
ー15に入力される力が弱くても、停止連動レバー15
で調量ラック4を押圧する力は強化される。このため、
図4に例示するような、引き込みバネ128の反発力に
抗しながら出力ピン108を押し出すタイプのソレノイ
ド106、或いは、図2に例示するような、押し出しバ
ネ18の復元力で出力ピン8を押し出すタイプのソレノ
イド6のいずれを用いた場合であっても、図4に例示す
るように、出力ピン108で調量ラック104を直接に
押圧する場合に比べ、出力ピン8の押し出し力が弱くな
る燃料無噴射位置9付近でも、調量ラック4にかかる押
圧力は強く、燃料無噴射位置9の手前に移動してきた調
量ラック4が燃料無噴射位置9まで速やかに押し切ら
れ、エンジンの停止がスムーズに行われる。
【0021】
【実施例】第1発明〜第3発明の実施例を図面に基づい
て説明する。図1〜図3はいずれも第1発明〜第3発明
に共通する実施例を説明する図である。この実施例で
は、過給機とメカニカルガバナを備えた縦型直列4気筒
の水冷ディーゼルエンジンが用いられている。このエン
ジンの構成は次の通りである。すなわち、図3に示すよ
うに、シリンダブロック32の上側にシリンダヘッド3
3が組み付けられ、シリンダブロック32の前側にギヤ
ケース34が組み付けられ、その前側にはエンジン冷却
ファン35が配置されている。
【0022】ギヤケース34の一方の横端部36はシリ
ンダブロック32よりも横側に張り出され、この横端部
36の後側に噴射ポンプ収容ケース37が配置され、こ
こに燃料噴射ポンプ1が上側から差し込まれて収容され
ている。噴射ポンプ収容ケース37の後側にはガバナ収
容ケース3が組み付けられている。ガバナ収容ケース3
の横側にはブーストコンペンセータのダイヤフラムケー
ス38が組み付けられている。ガバナ収容ケース3の後
側にはエンジンを停止するためのソレノイド6が配置さ
れている。
【0023】この実施例のメカニカルガバナ2の構成は
次の通りである。すなわち、図1に示すように、ガバナ
レバー39は、スプリング力入力レバー40とガバナ力
入力レバー41からなる二本レバー式のものである。こ
れら一対のレバー40・41はガバナレバー枢軸42に
揺動自在に枢支されている。スプリング力入力レバー4
0と調速レバー43との間にはガバナスプリング44が
介設されている。ガバナ力入力レバー41の上端部と燃
料噴射ポンプ1の調量ラック4との間にはラック連動板
45が介設されている。
【0024】ラック連動板45の前端部には丸孔があけ
られ、これに調量ラック4のラックピン30が内嵌され
ている。ラック連動板45の後端部には調量ラック4の
移動方向26と平行な向きの長孔47があけられ、ガバ
ナ力入力レバー41の上端部には係合ピン48が横向き
に突設され、この係合ピン48が長孔47にスライド自
在に内嵌されている。調量ラック4は、スタートスプリ
ング49で燃料増量方向に付勢されている。ガバナ力入
力レバー41の下端部には、入力ローラ46が設けられ
ている。
【0025】また、ガバナ収容ケース3の内底付近には
噴射ポンプ収容ケース37内から噴射カム軸50の後端
部がガバナ軸51として突出され、このガバナ軸51に
フライウェイト52が揺動自在に取り付けられるととも
に、このフライウェイト52に連動されるカバナスリー
ブ53がガバナ軸51にスライド自在に外嵌され、この
ガバナスリーブ53の出力端面54が入力ローラ46で
受け止められるように構成されている。
【0026】このメカニカルガバナ2では、エンジン運
転時にはフライウェイト52の回転によりガバナ力55
が発生するとともに、ガバナスプリング44によりスプ
リング力56が生じ、定格負荷或いは部分負荷運転時
は、これらの力に基づく相互反対方向の各モーメントが
釣り合うように、ガハナレバー39を構成する一対のレ
バー40・41が一体に揺動し、ラック連動板45を介
して調量ラック4を連動し、燃料噴射ポンプ1の燃料噴
射量を調量し、負荷の変動に拘わらず、エンジン回転数
を一定に維持する。
【0027】ラック連動板45はスタートスプリング4
9の付勢力で調量ピン30と係合ピン48とに挟持され
て連動されるため、係合ピン48と長孔47との相互の
ガタつきは生じない。また、エンジン始動時にはガバナ
力55が発生していないので、スタートスプリング49
の付勢力で調量ラック30が始動増量位置57に位置さ
れており、始動増量によりエンジンが速やかに始動す
る。エンジンの停止はエンジン停止装置により行われ
る。
【0028】エンジン停止装置は、ガバナ収容ケース3
のケース壁のうち、燃料噴射ポンプ1の調量ラック4の
燃料増量側に位置する後ケース端壁5の外側にソレノイ
ド6が設けられ、このソレノイド6の頭部7から押し出
される出力ピン8の押圧力で調量ラック4を燃料無噴射
位置9まで移動させるように構成されている。
【0029】この実施例では、エンジンの小型化を促進
するため、次のような構成が採用されている。すなわ
ち、後ケース端壁5が、調量ラック4の燃料増量側端面
10と対向するラック端面対向壁部分11と、このラッ
ク端面対向壁部分11よりもガバナ収容ケース3内に後
退する後退壁部分12と、この後退壁部分12よりも外
側に膨出する膨出壁部分13とで構成され、この後退壁
部分12と膨出壁部分13とが隣接され、ソレノイド6
が後退壁部分12に沿い、このソレノイド6の頭部7が
膨出壁部分13の内部空間14に挿入されている。
【0030】収容ケース3内では停止連動レバー15が
ガバナレバー枢軸42に揺動自在に枢支されている。停
止連動レバー15は復帰スプリング58でソレノイド9
側に付勢されており、この停止連動レバー15のレバー
入力部15aはソレノイド6の出力ピン8の先端部に接
当されるとともに、レバー出力部15bは調量ラック4
へのラック入力部16に接当可能に位置されている。ラ
ック入力部16は、ラック連動板45の後端部に形成さ
れた折り曲げ部分で構成されている。そして、出力ピン
8の押圧力で揺動させた停止連動レバー15を介して調
量ラック4が燃料無噴射位置9まで移動されるように構
成されている。
【0031】このような構成によれば、図1中に鎖線で
示すように、調量ラック4の移動方向26と平行な向き
でソレノイド6をラック端面対向壁部分11に取り付け
る場合に比べ、ラック対向壁部分11から調量ラック4
の燃料増量方向にソレノイド6が張り出す寸法31が短
くなり、エンジンの小型化が促進される。
【0032】また、この実施例では、エンジン停止装置
の製造コストを低廉にするため、次のような構成が採用
されている。すなわち、図2に示すように、ソレノイド
6のピン駆動手段が引き込みコイル17と押し出しバネ
18とで構成され、この引き込みコイル17とバッテリ
ー19とを接続する給電回路20の途中にキースイッチ
21が介在され、このキースイッチ21がON位置22
またはエンジンスタート位置23に投入されている間
は、バッテリー19から引き込みコイル17への給電が
継続的に行われて、押し出しバネ18の反発力に抗し
て、出力ピン8が引き込み状態に保持されるように構成
されているとともに、キースイッチ21がOFF位置2
4に投入された場合には、バッテリー19から引き込み
コイル17への給電が停止されて、押し出しバネ18の
復元力で出力ピン8が押し出されるように構成されてい
る。
【0033】尚、キースイッチ21は、本来、エンジン
の電装部品の作動回路を開閉するためのもので、ON位
置22に投入された場合には、バッテリー充電回路(図
外)や潤滑油の油圧スイッチ作動回路(図外)等を閉
じ、エンジンスタート位置23に投入された場合には、
セルモータ作動回路(図外)を閉じ、OFF位置24に
投入された場合には、これらの作動回路を開く。
【0034】このような構成によれば、タイマリレーが
不要になるので、エンジン停止装置の製造コストも低廉
にできる。また、バッテリー19の電圧が低下している
場合でも、出力ピン8は押し出しバネ18の復元力によ
って強く押し出されるため、バッテリー19の電圧の低
下に拘わらず、調量ラック4を燃料無噴射位置9まで短
時間で移動させることができ、エンジン停止をスムーズ
に行わせることができる。
【0035】また、図1に示すように、ラック連動板4
5とガバナ力入力レバー41とは、長孔47と係合ピン
48との係合で連結されているため、エンジン停止時に
は、ラック連動板45はガバナレバー39を置き残した
まま燃料減量方向にスライドできるので、ソレノイド6
は強いガバナスプリング44のスプリング力56の抵抗
を受けず、スタートスプリング49の弱い張力の抵抗に
受けるのみであるため、図2に示すソレノイド6の押し
出しバネ18はこれに見合う小さなバネ定数のものでよ
く、この押し出しバネ18の弾発力に抗して出力ピン8
を引き込む引き込みコイル17も小さな電磁力を生じる
小型のもので済む。このため、ソレノイド6は安価な小
型低能力のもので足りる。
【0036】また、この実施例では、エンジンの停止を
更にスムーズに行わせるため、次のような構成が採用さ
れている。図2はエンジンの停止操作の説明図で、図2
(A)は停止連動レバー15の出力部15bがラック入
力部16に接当した瞬間の状態を示し、図2(B)は停
止連動レバー15の揺動とラック連動板45のスライド
を介して調量ラック4が燃料無噴射位置9の手前まで連
動された瞬間の状態を示している。この図2(A)・
(B)に示すように、停止連動レバー15の揺動中心を
O、出力ピン8の先端部とレバー入力部15aとの接当
点をP1、レバー出力部15bとラック入力部16との
接当点をP2、揺動中心Oから接当点P1までのうで長さ
をL1、揺動中心点Oから接当点P2までのうで長さをL
2とした場合、出力ピン8の突出寸法が長くなって調量
ラック4が燃料無噴射位置9に近づくにつれて、うで比
1/L2が次第に大きくなるように構成されている。
【0037】エンジン停止操作時には、図2(B)に示
すように、調量ラック4が燃料無噴射位置9に近づくに
つれて、押し出しバネ18の復元力が次第に減少し、出
力ピン3の押し出し力が弱くなるが、このような構成に
よれば、調量ラック4が燃料無噴射位置9に近づくにつ
れて、うで比L1/L2が次第に大きくなるので、出力ピ
ン8から停止連動レバー15に入力される力が弱くて
も、停止連動レバー15でラック連動板45を押圧して
調量ラック4を押圧する力は強化される。このため、出
力ピン8の押し出し力が弱くなる燃料無噴射位置9付近
でも、調量ラック4にかかる押圧力が強く、燃料無噴射
位置9の手前に移動してきた調量ラック4が燃料無噴射
位置9まで速やかに押し切られ、エンジンの停止がスム
ーズに行われる。
【0038】また、この実施例では、エンジン停止を手
動でも行えるようにするため、図1に示すように、断面
半円型の手動カム59のカム面60を停止連動レバー1
5に臨ませ、手動カム59の回動によるカム面60の押
し上げで、停止連動レバー15の揺動を介して調量ラッ
ク4を燃料無噴射位置9まで連動するようになってい
る。
【0039】実施例の内容は以上の通りであるが、第1
発明〜第3発明の内容は上記実施例の内容に限定される
ものではない。例えば、上記実施例では、図1に示すよ
うに、メカニカルガバナ2のみを収容したガバナ収容ケ
ース3にソレノイド6が取り付けられているが、第1発
明〜第3発明では、燃料噴射ポンプ1とメカニカルガバ
ナ2のいずれか、またはその両方を収容した収容ケース
にソレノイド6を取り付けるものであれば、同様に適用
できる。また、上記実施例では、図2に示すように、ソ
レノイド9には、ピン駆動手段を引き込みコイル17と
押し出しバネ18とで構成したものが用いられている
が、第1発明または第3発明では、図4に示すような、
ピン駆動手段が押し出しコイル127と引き込みバネ1
28で構成されているソレノイドを用いることもでき
る。
【0040】また、上記実施例では過給機とメカニカル
ガバナを備えた縦型直列4気筒の水冷ディーゼルエンジ
ンが用いられているが、第1発明〜第3発明はメカニカ
ルガバナ付きエンジンであれば適用することができる。
このため、横型エンジン、単気筒エンジン、4気筒以外
の多気筒エンジン、空冷エンジン、油冷エンジン、火花
点火式エンジン等、各種形式のエンジンにも適用するこ
とができる。また、上記実施例では、図1に示すよう
に、ガバナレバー39として二本レバー式のものを用い
たが、第1発明〜第3発明では一本レバー式のものであ
っても、同様に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の要部を示すガバナ収容ケースの縦断側
面図である。
【図2】実施例のエンジン停止操作の説明図で、図2
(A)は停止操作初期の状態、図2(B)は停止操作終
期の状態を示す。
【図3】実施例のエンジンの平面模式図である。
【図4】従来技術の要部を示す噴射ポンプ収容ケースの
縦断側面図である。
【符号の説明】
1…燃料噴射ポンプ、2…メカニカルガバナ、3…(ガ
バナ)収容ケース、4…調量ラック、5…(後)ケース
端壁、6…ソレノイド、7…ソレノイドの頭部、8…出
力ピン、9…燃料無噴射位置、10…調量ラックの燃料
増量側端面、11…ラック端面対向壁部分、12…後退
壁部分、13…膨出壁部分、14…膨出壁部分の内部空
間、15…停止連動レバー、15a…レバー入力部、1
5b…レバー出力部、16…ラック入力部、17…引き
込みコイル、18…押し出しバネ、19…バッテリー、
20…給電回路、21…キースイッチ、22…ON位
置、23…エンジンスタート位置、24…OFF位置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 英男 大阪府堺市石津北町64 株式会社クボタ 堺製造所内 (56)参考文献 実開 昭64−29235(JP,U) 実開 昭56−15437(JP,U) 実開 昭59−163137(JP,U) 実開 昭63−93431(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 1/00 - 1/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料噴射ポンプ(1)とメカニカルガバナ
    (2)のうちの少なくとも一方を収容した収容ケース(3)
    のケース壁のうち、上記燃料噴射ポンプ(1)の調量ラッ
    ク(4)の燃料増量側に位置するケース端壁(5)の外側に
    ソレノイド(6)を設け、このソレノイド(6)の頭部(7)
    から押し出される出力ピン(8)の押圧力で上記調量ラッ
    ク(4)を燃料無噴射位置(9)まで移動させるように構成
    した、ディーゼルエンジンのエンジン停止装置におい
    て、 上記ケース端壁(5)を、上記調量ラック(4)の燃料増量
    側端面(10)と対向するラック端面対向壁部分(11)
    と、このラック端面対向壁部分(11)よりも上記収容ケ
    ース(3)内に後退する後退壁部分(12)と、この後退壁
    部分(12)よりも外側に膨出する膨出壁部分(13)とで
    構成し、この後退壁部分(12)と膨出壁部分(13)とを
    隣接させ、上記ソレノイド(6)を上記後退壁部分(12)
    に沿わせ、このソレノイド(6)の頭部(7)を上記膨出壁
    部分(13)の内部空間(14)に挿入し、更に、上記収容
    ケース(3)内で停止連動レバー(15)を揺動自在に枢支
    し、この停止連動レバー(15)のレバー入力部(15a)
    を上記ソレノイド(6)の出力ピン(8)の先端部に接当さ
    せるとともに、レバー出力部(15b)を上記調量ラック
    (4)へのラック入力部(16)に接当可能に位置させ、上
    記出力ピン(8)の押圧力で揺動させた上記停止連動レバ
    ー(15)を介して上記調量ラック(4)を燃料無噴射位置
    (9)まで移動させるように構成した、ことを特徴とする
    ディーゼルエンジンのエンジン停止装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したディーゼルエンジン
    のエンジン停止装置において、前記ソレノイド(6)のピ
    ン駆動手段を引き込みコイル(17)と押し出しバネ(1
    8)とで構成し、この引き込みコイル(17)とバッテリ
    ー(19)とを接続する給電回路(20)にキースイッチ
    (21)を連携させ、このキースイッチ(21)がON位置
    (22)またはエンジンスタート位置(23)に投入されて
    いる間は、上記バッテリー(19)から引き込みコイル
    (17)への給電が継続的に行われて、上記押し出しバネ
    (18)の反発力に抗して、上記出力ピン(8)が引き込み
    状態に保持されるように構成するとともに、上記キース
    イッチ(21)がOFF位置(24)に投入された場合に
    は、上記バッテリー(19)から引き込みコイル(17)へ
    の給電が停止されて、上記押し出しバネ(18)の復元力
    で上記出力ピン(8)が押し出されるように構成した、こ
    とを特徴とするディーゼルエンジンのエンジン停止装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載したディ
    ーゼルエンジンのエンジン停止装置において、前記停止
    連動レバー(15)の揺動中心をO、前記出力ピン(8)の
    先端部とレバー入力部(15a)との接当点をP1、前記
    レバー出力部(15b)とラック入力部(16)との接当点
    をP2、上記揺動中心Oから接当点P1までのうで長さを
    1、上記揺動中心点Oから接当点P2までのうで長さを
    2とした場合、上記出力ピン(8)の突出寸法が長くな
    って上記調量ラック(4)が燃料無噴射位置(9)に近づく
    につれて、うで比L1/L2が次第に大きくなるように構
    成した、ことを特徴とするディーゼルエンジンのエンジ
    ン停止装置。
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