JP2822131B2 - ディーゼルエンジンの始動増量機能付遠心式ガバナ - Google Patents
ディーゼルエンジンの始動増量機能付遠心式ガバナInfo
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- JP2822131B2 JP2822131B2 JP5034051A JP3405193A JP2822131B2 JP 2822131 B2 JP2822131 B2 JP 2822131B2 JP 5034051 A JP5034051 A JP 5034051A JP 3405193 A JP3405193 A JP 3405193A JP 2822131 B2 JP2822131 B2 JP 2822131B2
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- Japan
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- governor
- spring
- engine
- fuel
- control rack
- Prior art date
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B3/00—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
- F02B3/06—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition
Landscapes
- High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディーゼルエンジンの
始動増量機能付遠心式ガバナに関し、特に遠心式ガバナ
におけるエンジン始動時の黒煙を低減する技術に関す
る。
始動増量機能付遠心式ガバナに関し、特に遠心式ガバナ
におけるエンジン始動時の黒煙を低減する技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンの始動増量機能付遠
心式ガバナとして、従来より図3に示すものがある。な
お、図2はエンジン始動時の回転数N(横軸)と燃料供給
量Q(縦軸)との関係を示すグラフ、図3は従来例に係る
ディーゼルエンジンの始動増量機能付遠心式ガバナと電
装回路の概略構成図である。
心式ガバナとして、従来より図3に示すものがある。な
お、図2はエンジン始動時の回転数N(横軸)と燃料供給
量Q(縦軸)との関係を示すグラフ、図3は従来例に係る
ディーゼルエンジンの始動増量機能付遠心式ガバナと電
装回路の概略構成図である。
【0003】この遠心式ガバナは、ウエイト側レバー1
0とスプリング側レバー8とを介して、コントロールラ
ック2をスタートスプリング11とガバナスプリング7
で燃料増量側Rへ弾圧するのに対して、ガバナウエイト
3で燃料減量側Lへ押圧するように構成し、エンジン運
転中は、コントロールラック2がスタートスプリング1
1及びガバナスプリング7の合力とガバナウエイト3の
ガバナ力Gとの釣り合いで調量域内を調量移動するよう
に構成されている。
0とスプリング側レバー8とを介して、コントロールラ
ック2をスタートスプリング11とガバナスプリング7
で燃料増量側Rへ弾圧するのに対して、ガバナウエイト
3で燃料減量側Lへ押圧するように構成し、エンジン運
転中は、コントロールラック2がスタートスプリング1
1及びガバナスプリング7の合力とガバナウエイト3の
ガバナ力Gとの釣り合いで調量域内を調量移動するよう
に構成されている。
【0004】そしてエンジン始動時には、図2中の符号
q1で示すように、トルクアップ上限位置TUに対応す
る燃料噴射料QUよりも多くの燃料供給量QAを噴射さ
せるようにするため、スプリング側レバー8は燃料制限
具26で調量域の全負荷位置(4/4)に受け止め、上記
コントロールラック2がウエイト側レバー10を介して
スタートスプリング11の張力で全負荷位置(4/4)よ
りも増量側となる始動増量位置(SA)に弾圧されるよう
に構成されている。なお、図2において1.0rpmとはエン
ジンの定格回転数を示し、Ratedとは定格回転数での出
力を示す。
q1で示すように、トルクアップ上限位置TUに対応す
る燃料噴射料QUよりも多くの燃料供給量QAを噴射さ
せるようにするため、スプリング側レバー8は燃料制限
具26で調量域の全負荷位置(4/4)に受け止め、上記
コントロールラック2がウエイト側レバー10を介して
スタートスプリング11の張力で全負荷位置(4/4)よ
りも増量側となる始動増量位置(SA)に弾圧されるよう
に構成されている。なお、図2において1.0rpmとはエン
ジンの定格回転数を示し、Ratedとは定格回転数での出
力を示す。
【0005】つまり、エンジン始動時には調速レバー6
が運転位置に操作されないことから、ガバナスプリング
7の張力は作用せず、ガバナスプリング7の張力より遥
かに小さなスプリング力に設定されているスタートスプ
リング11の張力だけがコントロールラック2に作用す
る。そして、エンジン停止時には、上記コントロールラ
ック2を燃料制限装置12で停止操作する。なお、図3
中の符号18は上記電装回路を作動させるバッテリ、1
9はセルモータ、20はキイスイッチである。
が運転位置に操作されないことから、ガバナスプリング
7の張力は作用せず、ガバナスプリング7の張力より遥
かに小さなスプリング力に設定されているスタートスプ
リング11の張力だけがコントロールラック2に作用す
る。そして、エンジン停止時には、上記コントロールラ
ック2を燃料制限装置12で停止操作する。なお、図3
中の符号18は上記電装回路を作動させるバッテリ、1
9はセルモータ、20はキイスイッチである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この従来技術では、始
動性を高めるために、図2中の符号q1で示すように、
エンジン始動時には、冷寒時のみならず温暖時において
もトルクアップ上限位置TU に対応する燃料噴射量QU
よりも遥かに多くの燃料供給量QA を噴射するように構
成されている。このため、エンジン始動が容易な温暖で
あっても過剰な燃料供給量QA で噴射されるという問題
があった。本発明は、このような事情を考慮してなされ
たもので、温暖始動時での供給燃料を制限できながら、
そのための構成を簡単にすることを技術課題とする。
動性を高めるために、図2中の符号q1で示すように、
エンジン始動時には、冷寒時のみならず温暖時において
もトルクアップ上限位置TU に対応する燃料噴射量QU
よりも遥かに多くの燃料供給量QA を噴射するように構
成されている。このため、エンジン始動が容易な温暖で
あっても過剰な燃料供給量QA で噴射されるという問題
があった。本発明は、このような事情を考慮してなされ
たもので、温暖始動時での供給燃料を制限できながら、
そのための構成を簡単にすることを技術課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のように構成したものである。即ち、デ
ィーゼルエンジンの燃料噴射ポンプ1のコントロールラ
ック2にウエイト側レバー10を介してガバナウエイト
3とスタートスプリング11とを連動連結し、調速レバ
ー6をガバナスプリング7とスプリング側レバー8とを
順に介してウエイト側レバー10に連結し、ガバナスプ
リング3の張力を調速レバー6で調節操作可能に構成す
るとともに、スプリング側レバー8を燃料制限具26で
調量域の全負荷位置(4/4)に受け止め可能に構成し、コ
ントロールラック2をスタートスプリング11とガバナ
スプリング7で燃料増量側Rへ弾圧するのに対して、ガ
バナウエイト3で燃料減量側Lへ押圧するように構成
し、エンジンの始動操作時には、コントロールラック2
がウエイト側レバー10を介してスタートスプリング1
1の張力で全負荷位置(4/4)よりも増量側となる始動増
量位置SAに弾圧され、エンジン運転状態では、コント
ロールラック2がウエイト側レバー10とスプリング側
レバー8とを介して、スタートスプリング11及びガバ
ナスプリング7の合力とガバナウエイト3のガバナ力G
で調量域内を調量するように構成したディーゼルエンジ
ンの始動増量機能付遠心式ガバナにおいて、コントロー
ルラック2の燃料増量側に電磁ソレノイド12を設け、
電磁ソレノイド12は、エンジン停止用コイル16と、
始動時燃料制限用コイル17とを有し、エンジン停止用
コイル16は、エンジン停止スイッチ部20aを介して
電源18に接続されることにより、エンジン停止スイッ
チ部20aが投入された状態では、エンジン停止用コイ
ル16が作動して電磁ソレノイド12の出力ロッド13
を介してコントロールラック2をエンジン停止位置Sp
に移動させるように構成し、始動時燃料制限用コイル1
7は、温度センサー23と回転センサー24と始動スイ
ッチ部20bとを介して電源18に接続されることによ
り、温度センサー23が温暖温度であることを検出し、
且つ、回転センサー24が低速エンジン回転数NU以下
であることを検出した状態で、始動スイッチ部20bが
投入された場合のみ、始動時燃料制限用コイル17が作
動して出力ロッド13を始動増量制限位置へ移動させ
て、コントロールラック2が始動増量制限位置よりも燃
料増量側Rへ移動することを規制するように構成したも
のである。
に、本発明は次のように構成したものである。即ち、デ
ィーゼルエンジンの燃料噴射ポンプ1のコントロールラ
ック2にウエイト側レバー10を介してガバナウエイト
3とスタートスプリング11とを連動連結し、調速レバ
ー6をガバナスプリング7とスプリング側レバー8とを
順に介してウエイト側レバー10に連結し、ガバナスプ
リング3の張力を調速レバー6で調節操作可能に構成す
るとともに、スプリング側レバー8を燃料制限具26で
調量域の全負荷位置(4/4)に受け止め可能に構成し、コ
ントロールラック2をスタートスプリング11とガバナ
スプリング7で燃料増量側Rへ弾圧するのに対して、ガ
バナウエイト3で燃料減量側Lへ押圧するように構成
し、エンジンの始動操作時には、コントロールラック2
がウエイト側レバー10を介してスタートスプリング1
1の張力で全負荷位置(4/4)よりも増量側となる始動増
量位置SAに弾圧され、エンジン運転状態では、コント
ロールラック2がウエイト側レバー10とスプリング側
レバー8とを介して、スタートスプリング11及びガバ
ナスプリング7の合力とガバナウエイト3のガバナ力G
で調量域内を調量するように構成したディーゼルエンジ
ンの始動増量機能付遠心式ガバナにおいて、コントロー
ルラック2の燃料増量側に電磁ソレノイド12を設け、
電磁ソレノイド12は、エンジン停止用コイル16と、
始動時燃料制限用コイル17とを有し、エンジン停止用
コイル16は、エンジン停止スイッチ部20aを介して
電源18に接続されることにより、エンジン停止スイッ
チ部20aが投入された状態では、エンジン停止用コイ
ル16が作動して電磁ソレノイド12の出力ロッド13
を介してコントロールラック2をエンジン停止位置Sp
に移動させるように構成し、始動時燃料制限用コイル1
7は、温度センサー23と回転センサー24と始動スイ
ッチ部20bとを介して電源18に接続されることによ
り、温度センサー23が温暖温度であることを検出し、
且つ、回転センサー24が低速エンジン回転数NU以下
であることを検出した状態で、始動スイッチ部20bが
投入された場合のみ、始動時燃料制限用コイル17が作
動して出力ロッド13を始動増量制限位置へ移動させ
て、コントロールラック2が始動増量制限位置よりも燃
料増量側Rへ移動することを規制するように構成したも
のである。
【0008】
【発明の作用】本発明は、例えば図1と図2とに示すよ
うに、次のように作用する。即ち、エンジン始動が容易
な温暖の際に、エンジン始動を行うべく始動スイッチ部
20bを投入したときには、温度センサー23によって
温暖温度であることが検出され、且つ、回転センサー2
4によって低速エンジン回転数NU以下であることが検
出されている。すると、電磁ソレノイド12の始動時燃
料制限用コイル17が作動し、電磁ソレノイド12の出
力ロッド13が始動増量制限位置へ移動する。このた
め、コントロールラック2が、スタートスプリング11
の張力で始動増量制限位置[例えばトルクアップ上限位
置TU の近傍位置]よりも燃料増量側Rへ移動しようと
しても、その燃料増量側Rへの移動が上記出力ロッド1
3によって規制される。これにより、上記温暖始動の際
には、エンジンへの燃料供給量が制限され、必要以上に
エンジンへ燃料供給されることが防止される。そして、
エンジン始動が完了してエンジン回転数が上昇し、低速
エンジン回転数NUを越えると、それが回転センサー2
4によって検出されて上記始動時燃料制限用コイル17
の作動が停止し、上記出力ロッド13によって規制され
ていたコントロールラック2の燃料増量側Rへの移動規
制が解除される。つまり、エンジンが通常の運転状態に
なったときには、コントロールラック2は、燃料増量側
Rへの移動が制限されずに、スタートスプリング11及
びガバナスプリング7の合力とガバナウエイト3のガバ
ナ力との釣合力に応じた調量移動を行うことができる。
うに、次のように作用する。即ち、エンジン始動が容易
な温暖の際に、エンジン始動を行うべく始動スイッチ部
20bを投入したときには、温度センサー23によって
温暖温度であることが検出され、且つ、回転センサー2
4によって低速エンジン回転数NU以下であることが検
出されている。すると、電磁ソレノイド12の始動時燃
料制限用コイル17が作動し、電磁ソレノイド12の出
力ロッド13が始動増量制限位置へ移動する。このた
め、コントロールラック2が、スタートスプリング11
の張力で始動増量制限位置[例えばトルクアップ上限位
置TU の近傍位置]よりも燃料増量側Rへ移動しようと
しても、その燃料増量側Rへの移動が上記出力ロッド1
3によって規制される。これにより、上記温暖始動の際
には、エンジンへの燃料供給量が制限され、必要以上に
エンジンへ燃料供給されることが防止される。そして、
エンジン始動が完了してエンジン回転数が上昇し、低速
エンジン回転数NUを越えると、それが回転センサー2
4によって検出されて上記始動時燃料制限用コイル17
の作動が停止し、上記出力ロッド13によって規制され
ていたコントロールラック2の燃料増量側Rへの移動規
制が解除される。つまり、エンジンが通常の運転状態に
なったときには、コントロールラック2は、燃料増量側
Rへの移動が制限されずに、スタートスプリング11及
びガバナスプリング7の合力とガバナウエイト3のガバ
ナ力との釣合力に応じた調量移動を行うことができる。
【0009】一方、燃料増量が必要な冷寒の際に、始動
スイッチ部20bを投入したときには、温暖温度より低
い冷寒温度であることが温度センサー23によって検出
される。その場合には、上記始動時燃料制限用コイル1
7が作動せず、上記出力ロッド13によるコントロール
ラック2の燃料増量側Rへの移動規制が行われない。従
って、冷寒時でのエンジン始動の際には、コントロール
ラック2はスタートスプリング11の張力で始動増量位
置SAまで移動し、その始動増量状態でエンジン始動が
行われる。また、エンジン停止スイッチ部20aが投入
された際には、電磁ソレノイド12のエンジン停止用コ
イル16が作動して、電磁ソレノイド12の出力ロッド
13を介してコントロールラック2がエンジン停止位置
Spに強制的に移動し、これによってエンジンが停止す
る。
スイッチ部20bを投入したときには、温暖温度より低
い冷寒温度であることが温度センサー23によって検出
される。その場合には、上記始動時燃料制限用コイル1
7が作動せず、上記出力ロッド13によるコントロール
ラック2の燃料増量側Rへの移動規制が行われない。従
って、冷寒時でのエンジン始動の際には、コントロール
ラック2はスタートスプリング11の張力で始動増量位
置SAまで移動し、その始動増量状態でエンジン始動が
行われる。また、エンジン停止スイッチ部20aが投入
された際には、電磁ソレノイド12のエンジン停止用コ
イル16が作動して、電磁ソレノイド12の出力ロッド
13を介してコントロールラック2がエンジン停止位置
Spに強制的に移動し、これによってエンジンが停止す
る。
【0010】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成され作用す
ることから次の効果を奏する。即ち、1台の電磁ソレノ
イドにエンジン停止用コイルと始動時燃料制限用コイル
とを設けたので、1つの出力ロッドで、エンジン停止操
作時にはコントロールラックをエンジン停止位置へ移動
させ、また、温暖時のエンジン始動の際にはコントロー
ルラックの燃料増量側への移動を規制させることができ
る。そして、上記エンジン停止用コイルは、エンジン停
止スイッチ部を介して電源に接続され、また、上記始動
時燃料制限用コイルは、温度センサーと回転センサーと
始動スイッチ部とを介して電源に接続されるといった簡
単な回路構成であるので、上記のエンジン停止機能と温
暖始動時での燃料制限機能とを安価に実施することがで
きる。
ることから次の効果を奏する。即ち、1台の電磁ソレノ
イドにエンジン停止用コイルと始動時燃料制限用コイル
とを設けたので、1つの出力ロッドで、エンジン停止操
作時にはコントロールラックをエンジン停止位置へ移動
させ、また、温暖時のエンジン始動の際にはコントロー
ルラックの燃料増量側への移動を規制させることができ
る。そして、上記エンジン停止用コイルは、エンジン停
止スイッチ部を介して電源に接続され、また、上記始動
時燃料制限用コイルは、温度センサーと回転センサーと
始動スイッチ部とを介して電源に接続されるといった簡
単な回路構成であるので、上記のエンジン停止機能と温
暖始動時での燃料制限機能とを安価に実施することがで
きる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の実施例に係るディーゼルエンジン
の始動増量機能付遠心式ガバナを示し、同図(A)は遠心
式ガバナと電装回路の概略構成図、同図(B)はその遠心
式ガバナの要部を取り出した概略構成図である。
する。図1は本発明の実施例に係るディーゼルエンジン
の始動増量機能付遠心式ガバナを示し、同図(A)は遠心
式ガバナと電装回路の概略構成図、同図(B)はその遠心
式ガバナの要部を取り出した概略構成図である。
【0012】この始動増量機能付遠心式ガバナは、従来
例と同様の基本構造を備える。すなわち、ディーゼルエ
ンジンの燃料噴射ポンプ1のコントロールラック2にラ
ックピン2a・ウエイト側レバー10を介してガバナウ
エイト3とスタートスプリング11とを連動連結する。
また、調速レバー6にガバナスプリング7・スプリング
側レバー8・トルクスプリング装置27を順に介して上
記ウエイト側レバー8に連結する。上記ガバナスプリン
グ7の張力は調速レバー6で調節操作可能に構成すると
ともに、スプリング側レバー8は燃料制限具26で調量
域の全負荷位置(4/4)に受け止め可能に構成する。即
ち、コントロールラック2をスタートスプリング11と
ガバナスプリング7で燃料増量側Rへ弾圧するのに対し
て、ガバナウエイト3で燃料減量側Lへ押圧する。ま
た、エンジン停止時には、上記コントロールラック2を
燃料制限装置12で停止操作する。
例と同様の基本構造を備える。すなわち、ディーゼルエ
ンジンの燃料噴射ポンプ1のコントロールラック2にラ
ックピン2a・ウエイト側レバー10を介してガバナウ
エイト3とスタートスプリング11とを連動連結する。
また、調速レバー6にガバナスプリング7・スプリング
側レバー8・トルクスプリング装置27を順に介して上
記ウエイト側レバー8に連結する。上記ガバナスプリン
グ7の張力は調速レバー6で調節操作可能に構成すると
ともに、スプリング側レバー8は燃料制限具26で調量
域の全負荷位置(4/4)に受け止め可能に構成する。即
ち、コントロールラック2をスタートスプリング11と
ガバナスプリング7で燃料増量側Rへ弾圧するのに対し
て、ガバナウエイト3で燃料減量側Lへ押圧する。ま
た、エンジン停止時には、上記コントロールラック2を
燃料制限装置12で停止操作する。
【0013】以下、本発明の特徴構造について説明す
る。上記燃料制限装置12は、図1(B)で示すように、
電磁ソレノイドで構成されている。この電磁ソレノイド
12は、本体ケースで出退自在に枢支した出力ロッド1
3と、この出力ロッド13に固定した磁性体14と、出
力ロッド13の先端を始動増量位置SAへ退入させる押
圧バネ15と、出力ロッド13の先端を押圧バネ15に
抗してエンジン停止位置SPとトルクアップ上限位置T
Uまで突出させる二つの電磁コイル16・17とを具備
して成る。
る。上記燃料制限装置12は、図1(B)で示すように、
電磁ソレノイドで構成されている。この電磁ソレノイド
12は、本体ケースで出退自在に枢支した出力ロッド1
3と、この出力ロッド13に固定した磁性体14と、出
力ロッド13の先端を始動増量位置SAへ退入させる押
圧バネ15と、出力ロッド13の先端を押圧バネ15に
抗してエンジン停止位置SPとトルクアップ上限位置T
Uまで突出させる二つの電磁コイル16・17とを具備
して成る。
【0014】この燃料制限装置12は、エンジン停止回
路21の他に、その出力ロッド13でコントロールラッ
ク2をトルクアップ上限位置TUの近傍に規制する始動
時燃料制限回路22を備える。この始動時燃料制限回路
22は、温暖時には接点を閉じて冷寒時には接点を開く
温度センサー23と、上記トルクアップ上限位置TUの
近傍でのエンジン回転数NUでは接点を閉じてこの回転
数NUを越えれば接点を開く回転センサー24とを直列
に接続して構成されている。これらのセンサーは接点の
ヒステリシスを考慮して、例えば温度センサー23では
10℃以上でオン・5℃以下でオフになり、回転センサ
ー24では700rpm以上でオン・750rpm以下でオフとなる
ように設定される。
路21の他に、その出力ロッド13でコントロールラッ
ク2をトルクアップ上限位置TUの近傍に規制する始動
時燃料制限回路22を備える。この始動時燃料制限回路
22は、温暖時には接点を閉じて冷寒時には接点を開く
温度センサー23と、上記トルクアップ上限位置TUの
近傍でのエンジン回転数NUでは接点を閉じてこの回転
数NUを越えれば接点を開く回転センサー24とを直列
に接続して構成されている。これらのセンサーは接点の
ヒステリシスを考慮して、例えば温度センサー23では
10℃以上でオン・5℃以下でオフになり、回転センサ
ー24では700rpm以上でオン・750rpm以下でオフとなる
ように設定される。
【0015】エンジンの始動前は、スプリング側レバー
8は、燃料制限具19で全負荷位置(4/4)に受け止め
られ、コントロールラック2は、ラックピン2aとウエ
イト側レバー10とを介してスタートスプリング11に
より始動増量位置に操作されている。つまり、ガバナス
プリング7の張力より遥かに小さなスプリング力に設定
されているスタートスプリング11の張力だけがコント
ロールラック2に作用している。
8は、燃料制限具19で全負荷位置(4/4)に受け止め
られ、コントロールラック2は、ラックピン2aとウエ
イト側レバー10とを介してスタートスプリング11に
より始動増量位置に操作されている。つまり、ガバナス
プリング7の張力より遥かに小さなスプリング力に設定
されているスタートスプリング11の張力だけがコント
ロールラック2に作用している。
【0016】エンジンの温暖始動時には、温度センサー
23は接点を閉じ、回転センサー24は接点を閉じてい
るので、始動時燃料制限回路22は閉じている。この状
態でエンジンを始動させると、スタートスプリング11
の張力で当初始動増量位置SAにあるコントロールラッ
ク2は、燃料制限装置12の出力ロッド13で直ちに押
し戻されてトルクアップ上限位置TUの近傍に規制され
る。つまり、燃料供給量は始動増量位置SAではなく、
トルクアップ上限位置TUに対応する供給量に制限され
る。これにより温暖始動時において、図2中の符号q2
で示すように、余分な燃料の増量を抑制して黒煙の発生
を防止できる。
23は接点を閉じ、回転センサー24は接点を閉じてい
るので、始動時燃料制限回路22は閉じている。この状
態でエンジンを始動させると、スタートスプリング11
の張力で当初始動増量位置SAにあるコントロールラッ
ク2は、燃料制限装置12の出力ロッド13で直ちに押
し戻されてトルクアップ上限位置TUの近傍に規制され
る。つまり、燃料供給量は始動増量位置SAではなく、
トルクアップ上限位置TUに対応する供給量に制限され
る。これにより温暖始動時において、図2中の符号q2
で示すように、余分な燃料の増量を抑制して黒煙の発生
を防止できる。
【0017】なお、エンジンが始動回転してその回転数
が、上記トルクアップ上限位置TUの近傍でのエンジン
回転数NU を越えれば、回転センサー24はその接点を
開き、上記始動時燃料制限回路22が開く。これによ
り、コントロールラック2をトルクアップ上限位置TU
に規制していた燃料制限装置12はその拘束を解く。こ
れにより、エンジンは通常の定格運転状態に移行し、コ
ントロールラック2はスタートスプリング11及びガバ
ナスプリング7の合力とガバナウエイト3のガバナ力G
との釣合力で調量域(4/4〜0/4)内を調量移動する。
が、上記トルクアップ上限位置TUの近傍でのエンジン
回転数NU を越えれば、回転センサー24はその接点を
開き、上記始動時燃料制限回路22が開く。これによ
り、コントロールラック2をトルクアップ上限位置TU
に規制していた燃料制限装置12はその拘束を解く。こ
れにより、エンジンは通常の定格運転状態に移行し、コ
ントロールラック2はスタートスプリング11及びガバ
ナスプリング7の合力とガバナウエイト3のガバナ力G
との釣合力で調量域(4/4〜0/4)内を調量移動する。
【0018】一方、エンジンの冷寒始動時には、温度セ
ンサー23は接点を開き、回転センサー24は接点を閉
じているので、始動時燃料制限回路22は開いている。
この状態でエンジンを始動させても燃料制限装置12は
作動せず、コントロールラック2はスタートスプリング
11の張力で始動増量位置SA にある。つまり、冷寒始
動時には従来例と同様に燃料供給量は始動増量される。
ンサー23は接点を開き、回転センサー24は接点を閉
じているので、始動時燃料制限回路22は開いている。
この状態でエンジンを始動させても燃料制限装置12は
作動せず、コントロールラック2はスタートスプリング
11の張力で始動増量位置SA にある。つまり、冷寒始
動時には従来例と同様に燃料供給量は始動増量される。
【図1】本発明の実施例に係るディーゼルエンジンの始
動増量機能付遠心式ガバナを示し、同図(A)は遠心式ガ
バナと電装回路の概略構成図、同図(B)はその遠心式ガ
バナの要部を取り出した概略構成図である。
動増量機能付遠心式ガバナを示し、同図(A)は遠心式ガ
バナと電装回路の概略構成図、同図(B)はその遠心式ガ
バナの要部を取り出した概略構成図である。
【図2】図2はエンジン始動時の回転数N(横軸)と燃料
供給量Q(縦軸)との関係を示すグラフである。
供給量Q(縦軸)との関係を示すグラフである。
【図3】従来例に係るディーゼルエンジンの始動増量機
能付遠心式ガバナと電装回路の概略構成図である。
能付遠心式ガバナと電装回路の概略構成図である。
1…燃料噴射ポンプ、2…コントロールラック、3…ガ
バナウエイト、6…調速レバー、7…ガバナスプリン
グ、8…スプリング側レバー、10…ウエイト側レバ
ー、11…スタートスプリング、12…電磁ソレノイ
ド、13…出力ロッド、16…エンジン停止用コイル、
17…始動時燃料制限用コイル、18…電源、20a…
エンジン停止スイッチ部、20b…始動スイッチ部、2
3…温度センサー、24…回転センサー、G…ガバナ
力、L…燃料減量側、R…燃料増量側、4/4…全負荷位
置、SA …始動増量位置、Sp…エンジン停止位置、NU
…低速エンジン回転数。
バナウエイト、6…調速レバー、7…ガバナスプリン
グ、8…スプリング側レバー、10…ウエイト側レバ
ー、11…スタートスプリング、12…電磁ソレノイ
ド、13…出力ロッド、16…エンジン停止用コイル、
17…始動時燃料制限用コイル、18…電源、20a…
エンジン停止スイッチ部、20b…始動スイッチ部、2
3…温度センサー、24…回転センサー、G…ガバナ
力、L…燃料減量側、R…燃料増量側、4/4…全負荷位
置、SA …始動増量位置、Sp…エンジン停止位置、NU
…低速エンジン回転数。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−225056(JP,A) 特開 平2−40028(JP,A) 特開 昭56−151226(JP,A) 実開 平1−160133(JP,U) 実開 昭59−68182(JP,U) 実開 昭49−146318(JP,U) 実開 昭49−46121(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 1/02 321
Claims (1)
- 【請求項1】 ディーゼルエンジンの燃料噴射ポンプ
(1)のコントロールラック(2)にウエイト側レバー(10)
を介してガバナウエイト(3)とスタートスプリング(11)
とを連動連結し、調速レバー(6)をガバナスプリング
(7)とスプリング側レバー(8)とを順に介して上記ウエ
イト側レバー(10)に連結し、上記ガバナスプリング(3)
の張力を上記調速レバー(6)で調節操作可能に構成する
とともに、上記スプリング側レバー(8)を燃料制限具(2
6)で調量域の全負荷位置(4/4)に受け止め可能に構成
し、上記コントロールラック(2)を上記スタートスプリ
ング(11)と上記ガバナスプリング(7)で燃料増量側(R)
へ弾圧するのに対して、上記ガバナウエイト(3)で燃料
減量側(L)へ押圧するように構成し、エンジンの始動操
作時には、上記コントロールラック(2)が上記ウエイト
側レバー(10)を介して上記スタートスプリング(11)の張
力で上記全負荷位置(4/4)よりも増量側となる始動増量
位置(SA)に弾圧され、エンジン運転状態では、上記コ
ントロールラック(2)が上記ウエイト側レバー(10)と上
記スプリング側レバー(8)とを介して、上記スタートス
プリング(11)及び上記ガバナスプリング(7)の合力と上
記ガバナウエイト(3)のガバナ力(G)で調量域内を調量
するように構成したディーゼルエンジンの始動増量機能
付遠心式ガバナにおいて、上記コントロールラック(2)の燃料増量側に電磁ソレノ
イド(12)を設け、 その電磁ソレノイド(12)は、エンジン停止用コイル(16)
と、始動時燃料制限用コイル(17)とを有し、 上記エンジン停止用コイル(16)は、エンジン停止スイッ
チ部(20a)を介して電源(18)に接続されることにより、
上記エンジン停止スイッチ部(20a)が投入された状態で
は、上記エンジン停止用コイル(16)が作動して上記電磁
ソレノイド(12)の出力ロッド(13)を介して上記コントロ
ールラック(2)をエンジン停止位置(Sp)に移動させる
ように構成し、 上記始動時燃料制限用コイル(17)は、温度センサー(23)
と回転センサー(24)と始動スイッチ部(20b)とを介して
電源(18)に接続されることにより、上記温度センサー(2
3)が温暖温度であることを検出し、且つ、上記回転セン
サー(24)が低速エンジン回転数(N U )以下であることを
検出した状態で、上記始動スイッチ部(20 b)が投入され
た場合のみ、上記始動時燃料制限用コイル(17)が作動し
て上記出力ロッド(13)を始動増量制限位置へ移動させ
て、上記コントロールラック(2)が始動増量制限位置よ
りも燃料増量側(R)へ移動することを規制するように 構
成したことを特徴とするディーゼルエンジンの始動増量
機能付遠心式ガバナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5034051A JP2822131B2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | ディーゼルエンジンの始動増量機能付遠心式ガバナ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5034051A JP2822131B2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | ディーゼルエンジンの始動増量機能付遠心式ガバナ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06221186A JPH06221186A (ja) | 1994-08-09 |
JP2822131B2 true JP2822131B2 (ja) | 1998-11-11 |
Family
ID=12403501
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5034051A Expired - Lifetime JP2822131B2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | ディーゼルエンジンの始動増量機能付遠心式ガバナ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2822131B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03225056A (ja) * | 1990-01-30 | 1991-10-04 | Honda Motor Co Ltd | エンジンの燃料噴射制御装置 |
-
1993
- 1993-01-29 JP JP5034051A patent/JP2822131B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06221186A (ja) | 1994-08-09 |
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