JP2909839B2 - 換気空調システム - Google Patents

換気空調システム

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JP2909839B2
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ventilation
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知男 団栗
利弘 藤野
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は建物の構造を利用した換気空調システムに関
するものである。
(従来技術) 近年建物の保温性を高めるため、鉄筋コンクリート等
の躯体層の外面に断熱層を設け、更に断熱層と外壁板と
の間に空気層を介在させる構造が開発されている。この
構造は躯体層の蓄熱効果により、特に24時間空調におけ
る空調負荷を平均化し室温を安定化し得るという利点が
あるが、この空気層内の空気を流通させて、積極的に換
気あるいは空調に利用したものはなかった。
また従来太陽熱を利用するものとして、例えば太陽熱
温水器がある。これはガラス板あるいは透明プラスチッ
ク板を用いて日光を透過すると共に外気を遮断し、吸熱
パイプによって太陽の輻射熱を利用するものであるが、
十分な強度が得られないために屋根の上など特定の場所
にしか設置できないという欠点があった。
(発明が解決しようとす問題点) 近年建物の気密性が向上するにつれて、冷暖房の効率
が著しく改善された反面、自然換気では不十分となり、
換気機能を備えた空調システムの需要が高まっている。
しかし空調システムに換気機能を併設すれば、冷暖房
効率の低下は避けられない。
そこで本発明は、建物の外壁部の構造と太陽熱を利用
して、換気による熱損失を軽減することができる換気空
調システムを提供することを目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 建物の南面すなわち日照側Aと、北面すなわち非日照
側Bにおける外壁板1a,1bの内側にそれぞれ通気穴2a,2b
により外部に通じた通気層3a,3bを設け、日照側の通気
層3aと室内下部例えば床下4とを反転式ファン6aを介し
て互いに連通せしめると共に、非日照面側の通気層3bと
室内上部例えば天井裏5とを反転式ファン6bを介して互
いに連通せしめ、各反転式ファン6a,6bの送風方向を冬
期は日照側通気層3aから室内を通って非日照側通気層3b
へ、夏期はその逆に切換えるようにした。
(作用) このように構成すれば、冬期は南側の日照で換気用の
吸気を暖めることにより太陽熱を有効利用すると共に、
室内で暖められた空気を北側通気層に通じて排出するこ
とにより、北側壁面からの放熱による暖房の熱負荷を軽
減することができ、夏期は吸気を北側通気層で予備冷却
すると共に、室内で冷やされた空気を南面の通気層に通
じて、南側壁面からの熱流入による冷房の熱負荷を軽減
することができる。
(実施例) 第1図は本発明を高層の建物に実施した例を示したも
のである。
鉄筋コンクリート等よりなる躯体層10の外側面に発泡
プラスチック板等の断熱層11が設けられており、その外
側に通気層3a,3bとなる空間を隔てて外壁板1a,1bが設け
られている。日照側Aの壁面の開口部以外の部分の外壁
板1aには、金属板のような熱良導体が用いられ、非日照
側Bの外壁板2bにはセラミック板あるいは金属板と断熱
材との積層板のような熱不良導体が用いられる。各通気
層3a,3bはそれぞれ通気穴2a,2bによって外気に通じてお
り、日照側の通気層3aと床下4とは躯体層10及び断熱層
11を貫通して設けられた換気口12a及び反転式ファン6a
を介し、また非日照側の通気層3bと天井裏5とは同じく
躯体層10及び断熱層11を貫通する換気口12b及び反転式
ファン6bを介して、それぞれ連通している。
なお外気に通じる通気穴2a,2bは壁面の幅全長に分布
して設けられており、南面の換気口14aは各階の壁面の
下部に、通気穴2aは壁面の上部にそれぞれ設けられ、ま
た北面の換気口14bは上部に、通気穴2bは下部にそれぞ
れ設けられている。
床下4と天井裏5とは、加熱ユニット7a及び冷却ユニ
ット7bを介し、縦ダクト8によって互いに連通してお
り、ダンパー8a,8bによって冷房時と暖房時における縦
ダクト8内の風向が反転するようになっている。縦ダク
ト8としては、内部に通気用空間を備えた間仕切り壁を
利用してもよく、また十分断熱を施せば戸外に設けるこ
とも可能である。更に床下4と天井裏5とはそれぞれ床
面と天井面に複数個設けられた通気口4a,5aにより室内
9に連通している。
各反転式ファン6a,6b及び加熱冷却ユニット7a,7bによ
る冬期及び夏期の空気の流れをそれぞれ第1図に実線及
び破線の矢印で示す。
冬期においては、換気は戸外→通気穴2a→日照側の通
気層3a→床下4→通気口4a→室内9→通気口5a→天井裏
5→非日照側の通気層3b→通気穴2b→戸外の経路で行わ
れ、暖房は加熱ユニット7a→床下4→通気口4a→室内9
→通気口5a→天井裏5→縦ダクト8→加熱ユニット7aの
経路で行われる。夏期においては、換気は各切換式ファ
ン6a,6bの切換えにより冬期と逆の経路で行われ、冷房
はダンパー8a,8bの切換えにより、冷却ユニット7b→天
井裏5→通気口5a→室内9→通気口4a→床下4→縦ダク
ト8→冷却ユニット7bの経路で行われる。
なお換気は空調システム稼働中は連続して行うものと
し、単位時間当たりの換気量は20m3/時間・人数を目途
として設定される。
第2図は通気層3a,3bの構造例を示したもので、外壁
板1aを支持する縦棧13a及び横棧13bには、空気を流通さ
せるために多数の穴14が設けられている。
(発明の効果) 上記のように本発明換気空調システムは、建物の日照
側と非日照側の外壁板の内側にそれぞれ戸外と連通した
通気層を設け、冬期は戸外→日照側通気層→室内→非日
照側通気層→戸外の経路で換気を行い、夏期はその逆の
経路で換気を行うようにしたものであるから、冬期にお
いては南面の日照で換気用の吸気を暖めることにより太
陽熱を有効利用すると共に、暖房された室内の空気を北
面の通気層を通じて排出することによって、北側壁面か
らの放熱による暖房の熱負荷を軽減できるという利点が
あり、夏期においては北面で換気用の吸気を予備冷却す
ると共に、室内で冷やされた空気を南面の通気層を通じ
て戸外に排出することによって、南側壁面からの熱流入
による冷房の熱負荷を軽減できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明換気システムの一実施例を示す縦断面
図、第2図は外壁板の支持構造を示す要部切欠斜視図で
ある。 1a,1b……外壁板、2a,2b……通気穴 3a,3b……通気層、4……床下 4a……下部通気口、5……天井裏 5a……上部通気口、6a,6b……反転式ファン 7a……加熱ユニット、7b……冷却ユニット 8……縦ダクト、8a,8b……ダンパー 9……室内、10……躯体層 11……断熱層、12a,12b……換気口 13a……縦棧、13b……横棧 14……穴 A……日照側、B……非日照側
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−278693(JP,A) 実開 昭60−83832(JP,U) 実開 昭59−189028(JP,U) 実開 昭58−174632(JP,U) 実開 平2−73530(JP,U) 特公 昭44−25183(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24F 13/02 F24F 13/068

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建物の日照側と非日照側の外壁板の内側に
    それぞれ外部と連通した通気層を設けて、日照側通気層
    と室内下部、非日照側通気層と室内上部をそれぞれ反転
    式ファンを介して連通せしめ、冬期は日照側通気層を通
    じて外気を取り入れると共に、非日照側通気層を通じて
    室内空気を排出し、夏期は非日照側通気層を通じて外気
    を取り入れると共に、日照側通気層を通じて室内空気を
    排出するようにして成る換気空調システム。
  2. 【請求項2】日照側通気層と非日照側通気層をそれぞれ
    床下、天井裏を介し、床面、天井面に設けた通気口を通
    じて室内に連通せしめると共に、床下と天井裏とを加熱
    及び冷却ユニットを介して縦ダクトにより互いに連通せ
    しめ、該縦ダクトにより冷暖房の空気を循環させるよう
    にして成る特許請求の範囲第1項記載の換気空調システ
    ム。
  3. 【請求項3】上記縦ダクトを内部に通気用空間を備えた
    間仕切り壁により構成して成る特許請求の範囲第2項記
    載の換気空調システム。
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JP2875744B2 (ja) * 1994-08-31 1999-03-31 松下精工株式会社 誘引換気装置
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