JP2909579B2 - 窯業原材料及び該窯業原材料を用いたタイルの製造方法 - Google Patents

窯業原材料及び該窯業原材料を用いたタイルの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイル等の原料として
用いられる窯業原材料と、この窯業原材料を用いて気孔
率の低い緻密なタイルを得ることが可能なタイルの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種分野で産業廃棄物が多く発生
し、その有効利用が課題となっている。その一例とし
て、へどろ、焼却灰等の廃棄物にガラス粉等の材料を添
加し、これをプレス成形した後、焼成してタイルを製造
する方法が提案されている(特開平5−58707号公
報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の特開平
5−58707号公報に開示されているタイルの製造法
の場合は、大きさの特定されていないガラス粉を添加剤
としているので、ガラス粉の粒度により品質の高いタイ
ルを得ることができない。タイルの原材料が数ミクロン
以下の微粒ガラス粉を比較的多く含む場合は、図21に
示すように、この微粒ガラス粉31aの2次凝集力によ
って2次粒子が形成され、ガラス粉31の分散性が悪く
なる。図22に示すように、微粒ガラス粉を多く含んだ
ガラス粉31を粘土鉱物粒子30からなるタイル原料へ
添加しプレス成形した場合は、ガラス粉31の分散性が
悪く、タイル生地を緻密に成形できない。したがって、
図23に示すように、焼成後のタイルは液相ガラス31
bが生成されても緻密ではなく気孔32が多いことから
吸水率が高く、強度も弱い。タイルの吸水率が高い場合
は、タイル内に含浸した水分が凍結するとタイルが割れ
に対して弱くなるという問題がある。
【0004】本発明の目的は、窯業用主材料に添加され
るガラス粉の2次凝集を防止し、気孔率の低い緻密なタ
イルを得ることが可能な窯業原材料およびこの窯業原材
料を用いたタイルの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明に係る窯業原材料及び該窯業原材料を用いたタ
イルの製造方法は、次の通りである。 (1)窯業用主材料に、2次凝集力の強い微粒ガラス粉
を含まない分散性のよいガラス粉を添加したことを特徴
とする窯業原材料。 (2)分散性のよいガラス粉の粒径は、2〜100μm
である上記(1)記載の窯業原材料。 (3)窯業用主材料に、2次凝集力の強い微粒ガラス粉
を含まない分散性のよいガラス粉と銅粉との混合材を添
加することを特徴とする窯業原材料。 (4)分散性のよいガラス粉に対する銅粉の添加量は、
0.05〜5重量%である上記(3)記載の窯業原材
料。 (5)窯業用主材料に、2次凝集力の強い微粒ガラス粉
を含まない分散性のよいガラス粉と銅粉との混合材を添
加し、該銅粉の添加量の増減により焼成温度を制御する
ことを特徴とするタイルの製造方法。
【0006】
【作用】上記(1)、(2)の窯業原材料においては、
窯業用主材料には、2次凝集力の強い微粒ガラス粉を含
まない分散のよいガラス粉のみが添加されるので、ガラ
ス粉が添加された窯業用主材料を所定の形状に成形した
場合は、ガラス粉は窯業用主材料中に均一に分散され、
焼成前の生地を緻密に成形できる。焼成時にはガラス粉
は液相となるので焼結効果が高められ、強度が高く気孔
率の低い緻密なタイルを得ることが可能となる。上記
(3)、(4)の窯業原材料においては、窯業用主材料
に、分散性のよいガラス粉と銅粉との混合材を添加する
ようにしたので、焼成時には銅粉とガラス粉の共融によ
りガラス粉のみ添加の場合よりも低温で液相焼結が生じ
る。したがって、成形生地を低温焼成しても、気孔率の
低い緻密な製品が得られる。上記(5)の窯業原材料を
用いたタイルの製造方法においては、銅粉の添加量の増
減により焼成温度を制御することができるので、たとえ
ば銅粉の添加量を増加させることにより、焼成温度を大
幅に低下させることが可能となる。
【0007】
【実施例】図1ないし図11は、本発明の第1実施例を
示し、図12ないし図20は、本発明の第2実施例を示
している。はじめに、各実施例に共通する構成をたとえ
ば図1ないし図7を参照して説明する。全実施例にわた
って共通する構成部分には、全実施例にわたって同じ符
号を付してある。
【0008】図1は、タイルを製造するための窯業原材
料(タイル原料)1を示している。窯業原材料1は、窯
業用主材料としての粘土鉱物粒子(長石、陶土、粘土)
2に、2次凝集力の強い微粒ガラス粉を含まない分散性
のよいガラス粉3を添加したものである。ガラス粉3
は、本実施例では自動車をシュレッダ(図示略)で粉砕
した際に生じる強化ガラス屑を粉砕機で粉砕したものを
そのまま用いているが、自動車以外の一般ガラスを粉砕
機で粉砕し、2次凝集力の強い微粒ガラス粉を風力選別
等により除去した分散性のよいガラス粉を用いてもよ
い。
【0009】図4は、自動車廃ガラスを粉砕機によって
粉砕したガラス粉3の粒度分布を示しており、図5は一
般のガラス粉を粉砕機で粉砕したガラス粉の粒度分布を
示している。表1は、図4および図5の粒度分布を数値
で表わしたものを示している。図4、5および表1に示
すように、一般のガラスの場合は自動車廃ガラスに比べ
て、2次凝集力の強い微粒ガラス粉を多く含んでいる。
したがって、自動車廃ガラスを粉砕したガラス粉3は、
そのまま粘土鉱物粒子2である窯業用主材料にそのまま
添加することができ、一般のガラスを粉砕したガラス粉
は風力選別等により粒度の小さなものを除去した後でな
ければ用いることができない。
【0010】
【表1】
【0011】ガラス粉3のうち2次粒子を形成しやすい
のは、2μm未満の微粒ガラスであることから、粘土鉱
物粒子2に添加するガラス粉3は2〜100μmが望ま
しい。なお、粘土鉱物粒子2の粒径は、例えば長石は1
0〜30μm、陶石が15〜25μm、粘土が0.1〜
5μmである。
【0012】図6および図7は、タイルの製造方法を示
している。図6は乾式製造法の一例を示しており、図7
は湿式製造法の一例を示している。図6に示すように、
乾式製造法では、各地から運ばれてきた窯業用主材料で
ある粘土鉱物(長石、陶石、粘土)が工程21でそれぞ
れ適度な大きさに粉砕され、これらは工程22で決めら
れた調合割合に基づき水とともに混合される。工程23
では、粉砕された粘土鉱物粒子2にガラス粉3が所定量
添加される。工程23では、粉砕された粘土鉱物が粒状
化され、工程24で噴霧乾燥(スプレードライヤ)によ
って乾燥される。工程25では、乾燥した粒状のものは
プレス成形により所定の形状のタイル生地に成形され
る。プレス成形されたタイル生地は、工程26で1次焼
成(素焼)され、つぎに工程28にて乾燥タイル素地に
施釉(上ぐすり)が施される。施釉が終了すると、乾燥
タイル素地は工程29で2次焼成され、製品としてのタ
イルが完成する。図7に示す湿式製造法は、乾式製造法
における工程23、24がなく、その他は乾式製造法に
準じる。
【0013】図6および図7の工程27に示すように、
2次焼成を行わず、タイル生地の成形後、タイル生地を
本焼成し製品とする場合もある。以下の各実施例の実験
結果は、図7の湿式製造法によるタイル生地を工程27
にて本焼成して得られたタイルを対象とする。なお、各
実施例におけるタイルの曲げ強度および吸水率は、日本
工業規格の陶磁器質タイル(JISA5209−199
4)に基づいて行ったものである。
【0014】つぎに、本発明の各実施例の特有な構成、
作用について説明する。本発明の第1実施例では、図1
ないし図11に示すように、窯業用主材料(タイル原
料)である粘土鉱物粒子にガラス粉のみを添加した場合
を示している。図1に示す窯業原材料1を成形してでき
たタイル生地を、図7の工程27で焼成した場合は、図
2に示すようにガラス粉3は液相ガラス3aとなる。窯
業原材料1中のガラス粉3の粒径は、2〜100μmで
あるので、2次凝集による2次粒子の形成は防止され、
成形時にはガラス粉3は均一に分散される。したがっ
て、本焼成しても気孔5の少ない緻密なタイルが得られ
る。
【0015】表2は、タイル原料に対する自動車廃ガラ
スまたは一般ガラスの配合量を示している。タイル原料
に対する各ガラス粉の配合量を変化させ、タイルの曲げ
強度および吸水率がどのように変化するかを実験により
求めた。
【0016】
【表2】
【0017】図8および表3は、焼成温度1200℃と
した場合のタイルの曲げ強度を示している。図8および
表3に示すように、タイル原材料にガラス粉を添加しな
い場合の曲げ強度は、320.8N/cmであった。こ
れに対し、自動車廃ガラスを添加した場合は、ガラス粉
配合重量部が10のとき曲げ強度は391.2N/cm
を示した。図5に示す一般のガラスを2次凝集力の強い
微粒ガラス粉を除去しない状態でタイル原材料に添加し
た場合は、ガラス粉配合重量10での曲げ強度は、自動
車廃ガラス添加の場合よりも低下する。また、自動車廃
ガラス添加の場合と、一般ガラス添加の場合とを比較し
てみると、自動車廃ガラスを添加した場合の曲げ強度
は、一般ガラス添加の場合と比較して6〜18%向上す
ることが判明した。
【0018】
【表3】
【0019】図9および表4は、焼成温度1100℃と
した場合のタイルの曲げ強度を示している。図9および
表4に示すように、タイル原材料にガラス粉を添加しな
い場合の曲げ強度は252.0N/cmであった。これ
に対し、自動車廃ガラスを添加した場合は、ガラス粉配
合重量部が20のときの曲げ強度は397.3N/cm
を示した。図5に示す2次凝集の強い微粒ガラスを含ん
だ一般のガラスをタイル原材料に添加した場合は、ガラ
ス粉配合重量20での曲げ強度は、自動車廃ガラス添加
の場合よりも低下する。本焼成温度では、自動車廃ガラ
ス添加の場合は、一般ガラスの添加の場合に比べて15
〜19%曲げ強度が向上した。
【0020】
【表4】
【0021】表3および表4の結果から、タイルの焼き
ぶくれを阻止しつつ良好な焼成を行うには、従来の経験
を加味して、生素地の最低焼成温度は1075℃を限度
と判断できる。
【0022】図10および表5は、焼成温度1200℃
とした場合のタイルの吸水率を示している。図10およ
び表5に示すように、タイル原材料にガラス粉を全く添
加しない場合の吸水率は3.14%であった。これに対
し、自動車廃ガラスを添加した場合は、ガラス粉配分重
量部が10のとき吸水率は0.76%を示した。図5に
示す一般のガラスを2次凝集力の強い微粒ガラス粉を除
去しない状態でタイル原料に添加した場合は、同様にガ
ラス粉配合重量10での吸水率は1.17%であり、自
動車廃ガラスの添加に比べて著しく高い。なお、ガラス
粉配合重量が15以上の場合は、自動車廃ガラスおよび
一般ガラスのいずれもが焼ぶくれを生じたため、吸水率
の測定は不可能であった。したがって、焼成温度120
0℃では、自動車廃ガラスの添加の場合は、一般ガラス
の添加に比べて、吸水率を8〜55%に抑えることがで
きる。
【0023】
【表5】
【0024】図11および表6は、焼成温度1100℃
とした場合のタイルの吸水率を示している。図11およ
び表6に示すように、タイル原材料にガラス粉を全く添
加しない場合の吸水率は4.51%であった。これに対
し、自動車廃ガラスを添加した場合は、ガラス粉配分重
量部が20のとき吸水率は0.82%を示した。図5に
示す一般のガラスを2次凝集力の強い微粒ガラス粉を除
去しない状態でタイル原料に添加した場合は、同様にガ
ラス粉配合重量20での吸水率は1.74%であり、自
動車廃ガラスの添加に比べて著しく高い。したがって、
焼成温度1100℃では、自動車廃ガラスの添加の場合
は、一般ガラスの添加に比べて、吸水率を2〜89%に
抑えることができる。
【0025】
【表6】
【0026】本発明の第2実施例では、図12ないし図
20に示すように、窯業用主材料である粘土鉱物粒子に
ガラス粉および銅粉を添加した場合を示している。図1
5ないし図17は、銅粉を含むガラス粉の生成工程を示
している。図15は、廃車シュレッダーダストから分別
した銅屑を含む強化ガラス屑40を工程41で粉砕機で
粉砕し、銅粉を含むガラス粉42を得る場合を示してい
る。図15において、ガラス屑に銅を外部から投入しな
くて済むのは、シュレッダーにより破砕された強化ガラ
スには、既に自動車内の電線の銅屑が混在するからであ
る。図16は、廃車解体分別した強化ガラス屑44に、
工程45で銅又は銅粉を投入した後、工程46で粉砕機
で粉砕し、銅粉を含むガラス粉47を得る場合を示して
いる。図17は、一般ガラス50を工程51で粉砕機で
粉砕した後、工程52で粉砕したガラス50のうち2次
凝集力の強い微粒ガラスを風力選別等により除去し、微
粒ガラスが除かれたガラス粉に工程53で銅粉を添加
し、銅粉を含むガラス粉54を得る場合を示している。
【0027】表7は、一般ガラスのガラス粉と自動車廃
ガラスのガラス粉との組成を示している。表7に示すよ
うに、自動車廃ガラスは一般ガラスに比べて多くの銅も
しくは銅酸化物を含有している。
【0028】
【表7】
【0029】図14は、銅粉4を含むガラス粉3の拡大
したものを示している。図12に示すように、タイルを
製造するための窯業原材料1は、窯業用主材料としての
粘土鉱物粒子(長石、陶石、粘土)2に、2次凝集力の
強い微粒ガラス粉を含まない分散性のよいガラス粉3と
銅粉4を添加したものである。タイル生地を図7の工程
27で銅の融点(1084℃)以上で焼成した場合は、
図13に示すようにガラス粉3は液相ガラス3aとなる
とともに、銅粉4は液相銅4aとなり、気孔5は著しく
少ない。
【0030】図18は、ガラス粉の銅含有率とタイル焼
成温度との関係を示している。図15によって得られた
銅粉を含むガラス粉を10%または20%添加した場合
は、図18に示すように、焼成温度を1150℃から1
100℃に低下することができ、大幅な省エネルギーが
図れる。また、焼成温度の低下により、焼成設備である
炉および焼成台車等の寿命も大幅に改善することが可能
となる。焼成温度を低下させることができるのは、焼成
時の銅とガラスの共融により、一般ガラスのみの添加に
比べて低温で液相焼結が生じるからである。
【0031】図19は、ガラス粉の銅粉配合量と曲げ強
度との関係を示しており、とくにガラス粉・銅粉添加
(4重量部)の焼成温度1200℃における結果を示し
ている。図19に示すように、一般ガラスと自動車廃ガ
ラスの双方とも、銅粉添加により曲げ強度の高いタイル
が得られることがわかる。図20は、ガラス粉の銅粉配
合量と吸水率との関係を示しており、とくにガラス粉・
銅粉添加(4重量部)の焼成温度1200℃における結
果を示している。図20に示すように、一般ガラスと自
動車廃ガラスの双方とも、銅粉添加により吸水率の高い
タイルが得られることがわかる。表8は、銅を含有する
ガラス粉添加によるタイルの製造結果を示す。
【0032】
【表8】
【0033】表8の結果から、粘土鉱物粒子に対する銅
含有のガラス粉添加量の増減により、タイルの焼成温
度、吸水率、曲げ強度をコントロールすることができ
る。
【0034】
【発明の効果】
(1)請求項1および2に係る窯業原材料では、窯業用
主材料に、2次凝集力の強い微粒ガラス粉を含まない分
散性のよいガラス粉を添加したので、窯業用主材料にガ
ラス粉を均一に分散させることが可能となり、成形生地
を気孔率の低い緻密なものとすることができる。したが
って、焼成による液相並びに焼結が効果的に生地に生
じ、気孔率の低い緻密なタイルが得られる。これによ
り、タイルの強度を高めることができるとともに、タイ
ルの吸水率を小にすることができる。 (2)請求項3および4に係る窯業原材料では、窯業用
主材料に、2次凝集力の強い微粒ガラス粉を含まない分
散性のよいガラス粉と銅粉との混合材を添加したので、
焼成時のガラス粉と銅粉の共融により、ガラス粉のみの
添加の場合よりも低温で液相焼結を生じさせることがで
きる。したがって、成形生地を低温焼成しても、気孔率
の低い緻密なタイルが得られ、タイルは吸水率も低く、
曲げ強度も高められる。 (3)請求項5に係る窯業原材料では、窯業用主材料
に、2次凝集力の強い微粒ガラス粉を含まない分散性の
よいガラス粉と銅粉との混合材を添加し、この銅粉の添
加量の増減により焼成温度をコントロールしたので、焼
成に必要な熱エネルギーを低減することができ、省エネ
ルギーによるタイルの製造コストを低減することができ
る。また、焼成温度の低下により、焼成設備である炉や
台車等の使用条件が緩和され、焼成設備の寿命を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る窯業原材料を用いて
成形されたタイル生地の部分拡大図である。
【図2】図1のタイル生地の焼成後の部分拡大図であ
る。
【図3】図1のタイル生地に混在されるガラス粉の分散
状態を示す拡大平面図である。
【図4】図1のタイル生地に混在される自動車廃ガラス
の粒度分布を示す特性図である。
【図5】2次粒子を形成しやすい微粒ガラス粉を含んだ
一般のガラス粉の粒度分布を示す特性図である。
【図6】乾式製造法によるタイルの製造手順を示すブロ
ック図である。
【図7】湿式製造法によるタイルの製造手順を示すブロ
ック図である。
【図8】図1のタイル生地を1200℃で焼成した場合
のタイルの曲げ強度を示す特性図である。
【図9】図1のタイル生地を1100℃で焼成した場合
のタイルの曲げ強度を示す特性図である。
【図10】図1のタイル生地を1200℃で焼成した場
合のタイルの吸水率を示す特性図である。
【図11】図1のタイル生地を1100℃で焼成した場
合のタイルの吸水率を示す特性図である。
【図12】本発明の第2実施例に係る窯業原材料を用い
て成形されたタイル生地の部分拡大図である。
【図13】図12のタイル生地の焼成後の部分拡大図で
ある。
【図14】図12のタイル生地に混在されるガラス粉お
よび銅粉の分散状態を示す拡大平面図である。
【図15】図12のタイル生地に用いられる銅粉を含む
ガラス粉の生成工程の一例を示すブロック図である。
【図16】図12のタイル生地に用いられる銅粉を含む
ガラス粉の生成工程の別の例を示すブロック図である。
【図17】図12のタイル生地に用いられる銅粉を含む
ガラス粉の生成工程のさらに別の例を示すブロック図で
ある。
【図18】図12のタイル生地におけるガラス粉の銅含
有率と焼成温度との関係を示す特性図である。
【図19】図12のタイル生地を1200℃で焼成した
場合のタイルの曲げ強度を示す特性図である。
【図20】図12のタイル生地を1200℃で焼成した
場合のタイルの吸水率を示す特性図である。
【図21】2次粒子を形成しやすい微粒ガラス粉を含ん
だ従来のガラス粉の分散状態を示す拡大平面図である。
【図22】図21のガラス粉を用いて成形された従来の
タイル生地の部分拡大図である。
【図23】図22のタイル生地の焼成後の部分拡大図で
ある。
【符号の説明】
1 窯業原材料 2 窯業用主材料としての粘土鉱物粒子 3 ガラス粉 4 銅粉 5 気孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今橋 邦彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 平野 篤夫 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株 式会社イナックス内 (56)参考文献 特開 昭63−185849(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 33/00 - 33/36

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窯業用主材料に、2次凝集力の強い微粒
    ガラス粉を含まない分散性のよいガラス粉を添加したこ
    とを特徴とする窯業原材料。
  2. 【請求項2】 分散性のよいガラス粉の粒径は、2〜1
    00μmである請求項1記載の窯業原材料。
  3. 【請求項3】 窯業用主材料に、2次凝集力の強い微粒
    ガラス粉を含まない分散性のよいガラス粉と銅粉との混
    合材を添加することを特徴とする窯業原材料。
  4. 【請求項4】 分散性のよいガラス粉に対する銅粉の添
    加量は0.05〜5重量%である請求項3記載の窯業原
    材料。
  5. 【請求項5】 窯業用主材料に、2次凝集力の強い微粒
    ガラス粉を含まない分散性のよいガラス粉と銅粉との混
    合材を添加し、該銅粉の添加量の増減により焼成温度を
    制御することを特徴とするタイルの製造方法。
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