JP2909558B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JP2909558B2 JP13906690A JP13906690A JP2909558B2 JP 2909558 B2 JP2909558 B2 JP 2909558B2 JP 13906690 A JP13906690 A JP 13906690A JP 13906690 A JP13906690 A JP 13906690A JP 2909558 B2 JP2909558 B2 JP 2909558B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、硬化性樹脂組成物に関し、特に、水酸基ま
たは加水分解性基の結合したケイ素原子を含むケイ素原
子含有基を1分子中に少なくとも1個含有するポリオキ
シテトラメチレン系重合体の組成物に関する。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題] 従来、エポキシ樹脂は、各種成形材料、接着剤、塗
料、合板、積層品などの幅広い用途に使用されている。
しかし、これらの用途に用いた場合に共通する問題とし
て硬化物が脆いことがあり、また接着剤などに使用した
場合には剥離強度が小さいという弱点がある。
一方、反応性ケイ素基(水酸基または加水分解性基の
結合したケイ素原子を含むケイ素原子含有基であって、
シロキサン結合を形成し得る基)を有するポリエーテル
系重合体は、常温でも硬化してゴム弾性体になるという
興味ある特性を有している。しかし、この重合体は、通
常、硬化物の強度が小さいことや、各種基材への接着性
が悪いなどという弱点を有しており、用途が制限されて
いる。
そこで、これらの欠点を改良すべく、分子中に少なく
とも1つの反応性ケイ素基を含有するポリプロピレンオ
キシド等のポリエーテル系重合体と、エポキシ樹脂と、
エポキシ樹脂と反応しうる官能基と反応性ケイ素基を分
子中に含有するシリコン化合物とを、有効成分として含
有する硬化性樹脂組成物が提案された(特開昭61−2687
20号)。
この発明によれば、確かに、可撓性、接着性、強度等
はある程度改善されている。しかしながら、接着性の向
上のために、低分子のシリコン化合物(シランカップリ
ング剤)が必須成分として含有されており、コスト高と
なるといった問題があった。また、強度の向上を図るた
めにエポキシ樹脂を多量に加えようとすれば、エポキシ
樹脂と反応性ケイ素基含有ポリプロピレンオキシドとが
分離して均一に混合できないという問題が生じた。
そこで、本発明者らは、鋭意研究した結果、反応性ケ
イ素基を含有するポリオキシテトラメチレン系重合体
と、エポキシ樹脂と、シラノール縮合触媒と、エポキシ
樹脂硬化剤とからなる組成物が上記の問題を解消し得
て、接着性の向上、硬化物の強度の向上を図ることがで
きることを見い出して、本発明に至った。
[課題を解決するための手段および作用] 本発明の硬化性樹脂組成物は、 (A)水酸基または加水分解性基の結合したケイ素原子
を含むケイ素原子含有基(反応性ケイ素基)を少なくと
も1個有し、シロキサン結合を形成することにより架橋
しうるポリオキシテトラメチレン系重合体、 (B)エポキシ樹脂、 (C)シラノール縮合触媒、および (D)エポキシ樹脂硬化剤 を有効成分として含有し、(A)成分の重量/(B)成
分の重量が100/1〜100/400であることを特徴とする。
本発明において、(A)成分は、反応性ケイ素基を少
なくとも1個有するポリオキシテトラメチレン系重合体
である。
ここでいう反応性ケイ素基は特に限定されるものでは
ないが、代表的なものを示すと、例えば、下記一般式
(1)で表わされる基が挙げられる。
[式中、R1およびR2は、いずれも炭素数1〜20のアルキ
ル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラ
ルキル基または(R′)3SiO−で示されるトリオルガノ
シロキシ基を示し、R1またはR2が2個以上存在すると
き、それらは同一であってもよく、異なっていてもよ
い。ここでR′は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であ
り、3個のR′は同一であってもよく、異なっていても
よい。Xは水酸基または加水分解性基を示し、Xが2個
以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異な
っていてもよい。aは0、1、2または3を、bは、
0、1または2をそれぞれ示す。また、m個の におけるbは異なっていてもよい。mは0または1〜19
の整数を示す。但し、a+Σb≧1を満足するものとす
る。] 上記Xで示される加水分解性基は特に限定されず、従
来公知の加水分解性基であればよい。具体的には、例え
ば、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオ
キシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸ア
ミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオ
キシ基等が挙げられる。これらの内では、水素原子、ア
ルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミ
ノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基および
アルケニルオキシ基が好ましいが、加水分解性が穏やか
で取扱いやすいという観点からアルコキシ基が特に好ま
しい。
この加水分解性基や水酸基は1個のケイ素原子に1〜
3個結合することができ、(a+Σb)は1〜5である
のが好ましい。加水分解性基や水酸基が反応性ケイ素基
中に2個以上存在する場合には、それらは同一であって
もよく、異なっていてもよい。
反応性ケイ素基中に、ケイ素原子は1個あってもよ
く、2個以上あってもよいが、シロキサン結合等により
ケイ素原子の連結された反応性ケイ素基の場合には、20
個程度あってもよい。
なお、下記一般式(2)で表わされる反応性ケイ素基
が、入手が容易である点からは好ましい。
[式中、R2、X、aは前記と同じ。] また、上記一般式(1)におけるR1およびR2の具体例
としては、例えば、メチル基、エチル基などのアルキル
基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニ
ル基などのアリール基、ベンジル基などのアラルキル
基、R′がメチル基やフェニル基などである (R′)3SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基等
が挙げられる。これらの中ではメチル基が特に好まし
い。
反応性ケイ素基はポリオキシテトラメチレン系重合体
1分子中に少なくとも1個、好ましくは1.1〜5個存在
するのがよい。重合体1分子中に含まれる反応性ケイ素
基の数が1個未満になると、硬化性が不充分になり、良
好なゴム弾性挙動を発現しにくくなる。
反応性ケイ素基はポリオキシテトラメチレン系重合体
分子鎖の末端に存在してもよく、内部に存在してもよ
く、或は両方に存在してもよい。特に、反応性ケイ素基
が分子鎖の末端に存在する場合には、最終的に形成され
る硬化物に含まれるポリオキシテトラメチレン系重合体
成分の有効網目鎖量が多くなるため、高強度で高伸び
(低弾性率)を示すゴム状硬化物が得られやすくなるな
どの利点があり好ましい。
本発明において(A)成分として用いられる反応性ケ
イ素基を有するポリオキシテトラメチレン系重合体の骨
格をなす重合体は、例えばテトラヒドロフランのカチオ
ン開環重合等の方法に従い、容易に製造される。この重
合体の数平均分子量は、500〜30,000程度であるのが好
ましく、1,000〜15,000程度であるのが特に好ましい。
また、重合主鎖中に他の単量体単位を含んでいてもよ
い。
上記重合体への反応性ケイ素基の導入は公知の方法で
行なえばよい。すなわち、例えば、末端または主鎖中に
水酸基等の官能基を有するポリオキシテトラメチレング
リコール系重合体に、この官能基に対して反応性を示す
活性基及び不飽和基を有する有機化合物を反応させ、次
いで、得られた反応生成物に加水分解性基を有するヒド
ロシランを作用させてヒドロシリル化すればよい。
なお、本発明において(A)成分として用いられる反
応性ケイ素基含有のポリオキシテトラメチレン系重合体
は、1種単独で使用しても良いし、2種以上を併用して
もよい。
本発明に用いる(B)成分であるエポキシ樹脂として
は、エピクロルヒドリン−ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、エピクロリルヒドリン−ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂、テトラブロモビスフェノールAのグリシジル
エーテルなどの難燃型エポキシ樹脂、ノボラック型エポ
キシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビス
フェノールAプロピレンオキシド付加物のグリシジルエ
ーテル型エポキシ樹脂、p−オキシ安息香酸グリシジル
エーテルエステル型エポキシ樹脂、m−アミノフェノー
ル系エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン系エポキ
シ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、各種脂環式エポキ
シ樹脂、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジ
ル−o−トルイジン、トリグリシジルイソシアヌレー
ト、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、
グリセリンなどのごとき多価アルコールのグリシジルエ
ーテル、ヒダントイン型エポキシ樹脂、石油樹脂などの
ごとき不飽和重合体のエポキシ化物などが例示される
が、これらに限定されるものではなく、一般に使用され
ているエポキシ樹脂が使用されうる。これらエポキシ樹
脂のうちではとくに式 で示されるエポキシ基を少なくとも分子中に2個含有す
るものが、硬化に際し反応性が高く、また硬化物が3次
元的網目をつくりやすいなどの点から好ましい。さらに
好ましいものとしてはビスフェノールA型エポキシ樹脂
類またはノボラック型エポキシ樹脂類があげられる。
本発明における(C)成分であるシラノール縮合触媒
(硬化触媒)としては、従来公知のものを広く使用する
ことができる。その具体例として、テトラブチルチタネ
ート、テトラプロピルチタネートなどのチタン酸エステ
ル類;ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエ
ート、ジブチルスズジアセテート、オクチル酸スズ、ナ
フテン酸スズなどのスズカルボン酸塩類;ジブチルスズ
オキサイドとフタル酸エステルとの反応物;ジブチルス
ズジアセチルアセトナート;アルミニウムトリスアセチ
ルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセ
テート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトア
セテートなどの有機アルミニウム化合物類;、ジルコニ
ウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチ
ルアセトナートなどのキレート化合物類;オクチル酸
鉛;ブチルアミン、オクチルアミン、ジブチルアミン、
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテ
トラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベ
ンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリ
レンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジ
フェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノ
メチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリ
ン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジア
ザビシクロ(5.4.0)ウンデセン7−(DBU)などのアミ
ン系化合物、あるいはこれらアミン系化合物のカルボン
酸などとの塩;過剰のポリアミンと多塩基酸とから得ら
れる低分子量ポリアミド樹脂;過剰のポリアミンとエポ
キシ化合物との反応生成物;などのシラノール縮合触
媒、さらには他の酸性触媒、塩基性触媒などの公知のシ
ラノール縮合触媒等が挙げられる。これらの触媒は単独
で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
本発明の樹脂組成物における(C)成分の配合量は、
(A)成分100部(重量部、以下同様)に対して0.1〜20
部程度が好ましく、1〜10部程度が更に好ましい。
(A)成分に対して(C)成分の配合量が少なすぎる
と、硬化速度が遅くなり、また硬化反応が充分に進行し
にくくなるので、好ましくない。一方、(A)成分に対
して(C)成分の配合量が多すぎると、硬化時に局部的
な発熱や発泡が生じ、良好な硬化物が得られにくくなる
ので好ましくない。
本発明に用いる(D)成分であるエポキシ樹脂硬化剤
としては、一般に使用されているエポキシ樹脂用硬化剤
が使用されうる。このような硬化剤としては、たとえば
トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、
ジエチルアミノプルアミン、N−アミノエチルピペラジ
ン、m−キシリレンジアミン、m−フェニレンジアミ
ン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルス
ルホン、イソホロンジアミン、2,4,6−トリス(ジメチ
ルアミノメチル)フェノールなどのごときアミン類;3級
アミン塩類;ポリアミド樹脂類;イミダゾール類;ジシ
アンジアミド類;ケチミン類;三フッ化ホウ素錯化合物
類;無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラ
ヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水
フタル酸、ドデシニル無水コハク酸、無水ピロメリット
酸、無水クロレン酸などのごとき無水カルボン酸類;ア
ルコール類;フェノール類;カルボン酸類などのごとき
化合物が例示されるが、これらに限定されるものではな
い。
前記硬化剤を使用するばあい、その使用量はエポキシ
樹脂および硬化剤の種類により異なるが、(B)成分10
0部に対し、硬化剤を0.1〜300部の範囲で目的に応じて
使用すればよい。
本発明においては、 (A)成分である反応性ケイ素原子含有ポリオキシテト
ラメチレン系重合体、 (B)成分であるエポキシ樹脂、 (C)成分であるシラノール縮合触媒、および (D)成分であるエポキシ樹脂硬化剤、 を有効成分として硬化性樹脂組成物が調製される。
(A)成分に対する(B)成分の使用割合は、重量比
((A)/(B))で100/1〜100/400の範囲である。
(A)/(B)が100/400未満になると、エポキシ樹脂
硬化物の衝撃強度や強靱性の改良効果がえられがたくな
り、 (A)/(B)が100/1をこえると、ポリオキシテトラ
メチレン系重合体硬化物の強度が不充分となる。(A)
成分と(B)成分との好ましい使用割合は、硬化性樹脂
組成物の用途などにより異なるため一概にはきめられな
いが、たとえばエポキシ樹脂硬化物の耐衝撃性、可撓
性、強靱性、剥離強度などを改善するばあいには、
(B)成分100部に対して(A)成分を25〜1000部、さ
らに好ましくは、100〜500部使用するのがよい。一方、
(A)成分である反応性ケイ素基を有するポリオキシテ
トラメチレン系重合体の硬化物の強度を改善する場合に
は、 (A)成分100部に対して(B)成分を1〜200部、好ま
しくは5〜100部使用するのがよい。
(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成
分を有効成分とする硬化性樹脂組成物の調製法にはとく
に限定はなく、たとえば(A)成分と(B)成分と
(C)成分と(D)成分とを配合し、ミキサーやロール
やニーダーなどを用いて常温または加熱下で混練した
り、適した溶剤を少量使用して成分を溶解させて混合し
たりするなどの通常の方法が採用されうる。また、これ
ら成分を適当に組合わせることにより、1液型や2液型
の配合物をつくって使用することもできる。
本発明の硬化性樹脂組成物には、有効成分である
(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分
以外に、各種フィラー、可塑剤、老化防止剤、ラジカル
禁止剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料および発泡剤などが
必要に応じて添加されうる。
たとえば添加剤としてフィラーを使用する場合には、
木粉、パルプ、木綿チップ、アスベスト、ガラス繊維、
炭素繊維、マイカ、クルミ穀粉、もみ穀粉、グラファイ
ト、ケイソウ土、白土、ヒュームシリカ、沈降性シリ
カ、無水ケイ酸、カーボンブラック、炭酸カルシウム、
クレー、タルク、酸化チタン、炭酸マグネシウム、石
英、アルミニウム、微粉末、フリント粉末、亜粉末など
が使用されうる。これらのフィラーは単独で用いてもよ
く、2種以上併用してもよい。
また、老化防止剤としては、一般に用いられている老
化防止剤、たとえばクエン酸やリン酸や硫黄系老化防止
剤などを使用することができる。
硫黄系老化防止剤としては、メルカプタン類、メルカプ
タンの塩類、スルフィドカルボン酸エステル類やヒンダ
ードフェノール系スルフィド類を含むスルフィド類、ポ
リスルフィド類、ジチオカルボン酸塩類、チオウレア
類、チオホスフェイト類、スルホニウム化合物、チオア
ルデヒド類、チオケトン類、メルカプタール類、メルカ
プトール類、モノチオ酸類、ポリチオ酸類、チオアミド
類、スルホキシド類などがあげられる。
このような硫黄系老化防止剤の具体例としては、メル
カプタン類である2−メルカプトベンゾチアゾール、メ
ルカプタンの塩類である2−メルカプトベンゾチアゾー
ルの亜鉛塩、スルフィド類である4,4′−チオ−ビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−
チオ−ビス(2−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2,2′−チオ−ビス(4−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−
5−t−ブチルベンジル)スルフィド、テレフタロイル
ジ(2,6−ジ−メチル−4−t−ブチル−3−ヒドロキ
シベンジルスルフィド、フェノチアジン、2,2′−チオ
−ビス(4−オクチルフェノール)ニッケル、ジラウリ
ルチオジプロピオネイト、ジステアリルチオジプロピオ
ネイト、ジミリスチルチオジプロピオネイト、ジトリデ
シルチオジプロピオネイト、ジステアリルβ,β′−チ
オジブチレイト、ラウリル−ステアリルチオジプロピオ
ネイト、2、2−チオ[ジエチル−ビス−3(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネ
イト]、ポリスルフィド類である2−ベンゾチアゾール
ジスルフィド、ジチオカルボン酸塩類であるチンクジブ
チルジチオカルバメイト、チンクジエチルジチオカルバ
メイト、ニッケルジブチルジチオカルバメイト、チンク
ジ−n−ブチルジチオカルバメイト、ジブチルアンモニ
ウムジブチルジチオカルバメイト、チンクエチル−フェ
ニル−ジチオカルバメイト、チンクジメチルカルバメイ
ト、チオウレア類である1−ブチル−3−オキシ−ジエ
チレン−2−チオウレア、ジ−o−トリル−チオウレ
ア、エチレンチオウレア、チオホスフェイト類であるト
リラウリルトリチオホスフェイトなどをあげることがで
きる。前記のごとき硫黄系老化防止剤は、他の老化防止
剤に比べて本発明の組成物に用いたばあい、主鎖の熱に
よる分解劣化を大幅に防止することができ、表面タック
(ベトツキ)の発生などを防止することができる。
老化防止剤、たとえば硫黄系老化防止剤を用いるばあ
いの使用量は、本発明における(A)成分100部に対し
て0.1〜5部が好ましい。
ラジカル禁止剤としては、たとえば2,2′−メチレン
−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、テ
トラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンなどのフ
ェノール系ラジカル禁止剤や、フェニル−β−ナフチル
アミン、α−ナフチルアミン、N,N′−第二ブチル−p
−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N、N′−ジ
フェニル−p−フェニレンジアミンなどのアミン系ラジ
カル禁止剤などがあげられる。
紫外線吸収剤としては、たとえば2(2′−ヒドロキ
シ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ン)セバケートなどがあげられる。
本発明の硬化性組成物は室温という低温でも硬化可能
であり、また約100〜150℃という高温にして速硬化させ
ることも可能であるので、目的に応じて低温から高温ま
での広い温度巾で硬化させ、使用することができる。と
くに、エポキシ樹脂/エポキシ樹脂硬化剤の組合わせで
室温硬化しうるものを選べば、本発明の硬化性組成物か
ら室温硬化により高強度の硬化物がえられるという興味
ある特徴が生ずる。さらに液状タイプのエポキシ樹脂を
使用すれば、無溶剤型の硬化性組成物を容易に作製する
ことができるという特徴が生ずる。
また、(A)成分である反応性ケイ素基含有ポリオキ
シテトラメチレン系重合体が室温で結晶性を示す場合
は、硬化温度をこの重合体の融点以上にするか、あるい
は、(B)成分であるエポキシ樹脂との混合系の融点以
上(例えば30〜80℃)にすることが望ましい。このよう
にすると、組成物の結晶化による相分離を抑制し、均一
な硬化物が得られるという傾向がある。
また、(D)成分であるエポキシ樹脂硬化剤の反応性
が低い場合には、例えば100℃以上の高温で数時間後養
生を行なうことが、完全な硬化物を得るためには好まし
い場合がある。
また、本発明における(A)成分と(B)成分との組
み合わせは、強度の高いレベルにおいて物性バランス
(強度、伸びなど)を自由に調製できるという点から、
任意の割合で均一にまざり合う相溶性の良好な組合せに
することが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物の成形方法にはとくに限定
はないが、エポキシ樹脂が反応性ケイ素基含有ポリオキ
シテトラメチレン系重合体より多い場合には、圧縮成形
法、トランスファー成形法、射出成形法などのエポキシ
樹脂の成形法として一般的に用いられている方法で成形
することが好ましく、このような方法で成形すると、耐
衝撃性、可撓性、強靱性などの改善された成形品、銅張
積層板や強化木などのような積層成形加工品などがえら
れる。また前記のごとき組成の場合には、剥離強度の改
善された接着剤、可撓性の改善された発泡材料、ファイ
バーボードまたはパーティクルボード用の結合剤、塗
料、シェルモールド用粘結剤、ブレーキライニング用結
合剤、砥石用結合剤、ガラス繊維や炭素繊維との組合せ
からなる複合材料などとしても好適に使用しうる。
一方、反応性ケイ素基含有ポリオキシテトラメチレン
系重合体がエポキシ樹脂と同じかあるいは多いばあいに
は、天然ゴムなどの固形ゴムまたはポリウレタンのよう
なゴム系液状ポリマーの成形により通常使用されている
方法などで成形することが好ましく、このような方法で
成形すると強度などの改善されたゴム成形品、ゴム状発
泡体などがえられる。また、反応性ケイ素基含有ポリオ
キシテトラメチレン系重合体がエポキシ樹脂より多い場
合には、ゴム系接着剤、シール材、粘着剤、高強度シー
ラント材(SSG構法用など)などとしても好適に使用す
ることができる。
[実施例] つぎに本発明の硬化性樹脂組成物を実施例にもとづき
説明する。
製造例1 平均分子量が4,000で末端に水酸基を有するポリオキ
シテトラメチレングリコール(PTG−4,000、保土谷化学
工業社製)300gを反応器に計りとり、トルエンで共沸脱
水して水分を除去した。窒素気流下、t−BuOK25.2g
(末端水酸基に対して1.5モル当量)、THF(モレキュラ
シーブスにより乾燥したもの)200mlを加え、50℃で1
時間攪拌した。次に塩化アリル24.5ml(末端水酸基に対
して2.0モル当量)を滴下ロートにより、反応温度が急
激に上がらないように気をつけながら、徐々に滴下し
た。滴下終了後、50℃で1時間攪拌した。析出した塩を
取り除くため珪酸アルミニウムを30g投入し、30分攪拌
することにより塩を吸着させ、ろ過助剤を使用して精製
した。
次に、このオリゴマーに、塩化白金酸10%エタノール
溶液を0.1ml加えた後、ジメトキシメチルシラン30mlを
滴下ロートより滴下した。滴下終了後、80℃で1時間反
応させたところ、末端に反応性ケイ素基を有するポリオ
キシテトラメチレンからなる重合体が得られた。
実施例1〜7 エピコート828(油化シェルエポキシ(株)製のビス
フェノールA型エポキシ樹脂)10〜200部、製造例1で
得られた重合体100部、2,4,6−トリス−(ジメチルアミ
ノメチル)フェノール(DMP−30)1〜20部、オクチル
酸スズ(OT)3部、およびラウリルアミン(LA)0.75部
をよく混合する。その後、この混合物をポリエチレン製
の型枠に気泡の入らないように注意深く流し込み、23℃
で4日間、50℃で2日間、さらに130℃で1日硬化さ
せ、厚さ約2mmの硬化物シートを得た。この硬化物シー
トからJIS K 6301に準拠して3号型ダンベルを打ち抜
き、引張速度500mm/分で破断強度(TB)と破断時伸び
(EB)を測定した。得られた結果を第1表に示す。
比較例1 製造例1で得られた重合体100部に、オクチル酸スズ
3部およびラウリルアミン0.75部のみを添加して降下物
を作製した。この硬化物を用いて上記と同様に破断強度
(TB)と破断時伸び(EB)を測定した。得られた結果を
第1表に示す。
実施例8〜14 組成物の硬化条件を、『50℃で2日間、23℃で4日間
さらに130℃で1日』に代えた以外は実施例1〜7と同
様にして硬化物シートを得た。この硬化物シートからJI
S K 6301に準拠して3号型ダンベルを打ち抜き、引張速
度500mm/分で破断強度(TB)と破断時伸び(EB)を測定
した。得られた結果を第2表に示す。
実施例15〜17 エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂用硬化剤の種類と量
をかえた以外は実施例1と同様にして硬化物シートを得
た。この硬化物シートを用いて破断強度(TB)と破断時
伸び(EB)を測定した。得られた結果を第3表に示す。
実施例18〜24及び比較例2〜3 エピコート828の0〜100部、製造例1で得られた重合
体の100または0部、DMP−30の0〜10部、オクチル酸ス
ズ(OT)の3または0部、ラウリルアミン(LA)の0.75
または0部をよく混合して組成物を得た。
得られた組成物の接着剤としての評価(引張せん断強
さ、剥離接着強さ)を次のようにして行なった。
引張せん断強さ測定用として、JIS K 6850に基づき、
JIS H 4000のアルミニウム板A−1050P(100×25×2mm
の試験片)に上記組成物をヘラで塗布して貼合わせ、手
で圧着して試験サンプルを作製した。
剥離接着強さはJIS K 6854に基づき、T形剥離試験に
て評価した。JIS H 4000のアルミニウム板A−1050P(2
00×25×0.1mmの試験片)に上記組成物をヘラで約0.5mm
の厚さに塗布して貼合わせ、5kgのハンドローラーを用
いて長さ方向に往復しないように5回圧着して試験サン
プルを作製した。
これらの接着試験サンプルを50℃で2日間、さらに23
℃で4日間、さらに130℃で1日硬化養生し、引張試験
に供した。
ただし引張速度は、引張せん断試験の場合には50mm/
分、T形剥離試験の場合には200mm/分に設定した。
得られた結果を第4表に示す。
実施例25〜28および比較例4 製造例1で得られた重合体と、エピコート828との混
合比を変えて混合し、E型粘度計を用いて粘度測定を行
なった。その結果を第5表に示す。
第5表から明らかなように、製造例1で得られた重合
体は、そのもの単独では室温で結晶性を示すが、エポキ
シ樹脂をブレンドすることによりその融点が降下して室
温では液状となる。このことにより、種々の用途に用い
る場合の作業性(特に室温での)が大巾に改善できるこ
とがわかる。
実施例29〜31および比較例5 実施例2、5、6および比較例1で作成した硬化物シ
ートから3号型ダンベルを打ち抜き、測定温度を変え
て、引張速度500mm/分で破断強度(TB)と破断時伸び
(EB)を測定した。得られた結果を第6表に示す。
第6表から明らかなように、製造例1により得られた
重合体のみの単独硬化物(比較例5)は、高温側で破断
強度が著しく小さい、また、それより低温側では破断強
度や破断時伸びは上がるものの、いずれも塑性変形に転
じ、ゴム弾性体としての特性を失っている。
一方、実施例29〜31の硬化物にあっては、高温側での
強度の低下が小さい。また、低温側でも塑性変形するこ
とがない。したがって、比較例5に比べて、温度依存性
が小さいという特徴を有している。
[発明の効果] 本発明の組成物は、好適な弾性を有するとともに、硬
化物の強度および接着強度の優れた、実用価値の極めて
高い硬化性樹脂組成物である。
本発明により反応性ケイ素基含有ポリオキシテトラメ
チレン系重合体の単独硬化物における強度が小さいとい
った欠点が改善される。また、シランカップリング剤を
用いなくても接着性が大幅に改善されるといった硬化が
得られる。
さらに、その硬化物は機械的特性における温度依存性
が小さいので、室温はもちろん高温側や低温側において
も、幅広く用いることができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−175753(JP,A) 特開 昭61−268720(JP,A) 特開 昭63−3012(JP,A) 特開 平2−199154(JP,A) 特開 昭53−147798(JP,A) 特開 平2−238045(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 63/00 - 63/10 C08L 71/00 - 71/02 C08G 65/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)水酸基または加水分解性基の結合し
    たケイ素原子を含むケイ素原子含有基を少なくとも1個
    有し、シロキサン結合を形成することにより架橋しうる
    ポリオキシテトラメチレン系重合体、 (B)エポキシ樹脂、 (C)シラノール縮合触媒、および (D)エポキシ樹脂硬化剤 を有効成分として含有し、(A)成分の重量/(B)成
    分の重量が100/1〜100/400であることを特徴とする硬化
    性樹脂組成物。
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