JP2909521B2 - 頭外音像定位ステレオ受聴器受聴方法 - Google Patents

頭外音像定位ステレオ受聴器受聴方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、受聴者がステレオイヤ
ーホンおよびステレオヘッドホーンなどのステレオ受聴
器を用い両耳受聴したとき、受聴者が実音場空間に存在
しなくてもあたかもその音場空間にいる感じを与える頭
外音像定位ステレオ受聴器受聴方法に利用され、特に、
安定にディジタルフィルタの係数を決定できる頭外音像
定位ステレオ受聴器受聴方法に関する。
【0002】なお、本明細書および図面ではベクトル量
を太字で示す代りに「 」で囲んで示してある。
【0003】
【従来の技術】図2(a)、(b)および(c)に音像
定位ステレオ受聴器受聴方法の原理説明図を示す。
【0004】図2(a)は受聴者に対して空間伝達関数
を測定するときの図で、1は定位方向に置いたスピー
カ、2は受聴者である。
【0005】図2(b)は図2(a)の機能ブロック図
で、3はスピーカの入力端、3aは入力信号、4はスピ
ーカから受聴者の耳の特定箇所として、右耳側の外耳道
あるいは鼓膜に取りつけたマイクロホンまでの右耳側空
間伝達関数「Hsr(s)」、5は同様にスピーカから受
聴者の左耳側の外耳道あるいは鼓膜に取りつけたマイク
ロホンまでの左耳側空間伝達関数「Hsl(s)」であ
る。
【0006】図2(c)はイヤーホンで受聴者に実音場
中と変わらない位置に音像が定位したと知覚できるとき
の機能ブロック構成接続図で、6は右耳マイクロホンの
信号出力端、7は左耳マイクロホンの信号出力端、8は
右耳への信号にあたかも実音場中の音源位置から受聴で
きるような道の右耳側頭外音像定位伝達関数「H
xr(s)」、9は左耳への信号にあたかも実音場中の音
源位置から受聴できるような道の左耳側頭外音像定位伝
達関数「Hxl(s)」、ならびに、10および11は右
耳および左耳イヤーホンである。
【0007】あらかじめ、図2(a)の構成でスピーカ
1から受聴者2までの伝達関数「Hsr(s)」および
「Hsl(s)」を測定する。またあらかじめ右耳および
左耳イヤーホン10および11の入力からそれぞれ右耳
および左耳に取りつけたマイクロホン出力までの右耳側
および左耳側外耳道伝達関数「Her(s)」および「H
el(s)」をそれぞれ測定する。いまスピーカ1から右
耳および左耳までの右耳側および左耳側伝達関数「Hsr
(s)」および「Hsl(s)」が、それぞれ、 「Hsr(s)」=「Hxr(H)」・「Her(s)」 「Hsl(s)」=「Hxl(s)」・「Hel(s)」 ならば、受聴者2はステレオ(両耳)イヤーホンで聴い
たときにも図2(a)に示すような音源があるかごとく
聞こえる。これらの理論については昔から数多くの文献
が発表されており、既に著名な文献として鹿島出版から
発行されているブラウェルト、森本らの「空間音響」が
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、通常、右耳側
および左耳側頭外音像定位伝達関数「Hxr(s)」およ
び「Hxl(s)」は、それぞれ、 「Hxr(s)」=「Hsr(s)」/「Her(s)」 …(1) 「Hxl(s)」=「Hsl(s)」/「Hel(s)」 …(2) として計算できるが、右耳側および左耳側外耳道伝達関
数「Her(s)」および「Hel(s)」に存在する零点
のため0で、または0に近い割り算が生じ直接演算がで
きない。例えば、直流成分(S=0)のときは、ステレ
オイヤーホンおよびマイクロホンとも信号は通過しない
ので、 「Her(s)」=0 および 「Hel(s)」=0 となる。このとき、右耳側および左耳側空間伝達関数
「Hsr(s)」および「Hsl(s)」も0に近くなるの
で、その割り算の値は不能か不定となる。事実、物理現
象として音声を取り扱う系では帯域幅があり、このよう
な現象が生ずる。
【0009】このため、右耳側および左耳側外耳道伝達
関数「Her(s)」および「Hel(s)」に周波数が平
坦なわずかのノイズ量を加えることにより0で割り算す
ることを逃れる方法とかの工夫が必要であった。しか
し、このノイズのために式(1)および式(2)の等号
に誤差が生じたり、求める右耳側および左耳側頭外音像
定位伝達関数「Hxr(s)」および「Hxl(s)」の解
が正確に求まらない等の欠点があった。
【0010】本発明の目的は、前記の欠点を除去するこ
とにより、周波数領域に零点あるいは0に近い値が存在
する場合でも、ディジタルフィルタの係数決定の誤差を
無視できるようにした頭外音像定位ステレオ受聴器受聴
方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、実音場中の空
間インパルス応答信号と受聴器から左右両耳の特定箇所
までの外耳道インパルス応答信号との演算を含み、演算
結果を両耳受聴することにより音像を任意の位置に定位
させる頭外音像定位インパルス応答信号を求める頭外音
像定位ステレオ受聴器受聴方法において、任意の入力信
号と前記空間インパルス応答信号とを畳み込み演算した
空間音響信号と、前記入力信号を入力とし係数値を任意
に設定可能なディジタルフィルタの出力信号と前記外耳
道インパルス応答信号とを畳み込み演算した外耳道音響
信号との差分を求め、この差分の二乗和が最小となるよ
うに前記ディジタルフィルタの係数を逐次近似法により
決定し、この決定された係数を有する前記ディジタルフ
ィルタの出力信号を前記頭外音像定位インパルス応答信
号として求めることを特徴とする。
【0012】また、本発明は、前記空間インパルス応答
信号および前記外耳道インパルス応答信号を一たん周波
数領域に変換し、前記逐次近似法も周波数領域で演算
し、この演算結果を時間領域に変換することにより前記
頭外音像定位インパルス応答信号を求めることができ
る。
【0013】
【作用】本発明は、出力信号として頭外音像定位インパ
ルス応答信号を出力するディジタルフィルタとして、係
数値を任意に設定できるフィルタを用い、その係数値
を、任意の入力信号と実音場インパルス応答信号とを畳
み込み演算した空間音響信号と、ディジタルフィルタの
出力信号と外耳道インパルス応答信号との畳み込み演算
した外耳道インパルス応答信号との差分を求め、この差
分の二乗和が最小となるように逐次近似法により定め
る。こうすることにより、計算はベクトル行列式の乗算
となり、0で割ることはなくなり、正確に解を求めるこ
とが可能となる。
【0014】また、この行列式の乗算を行うために、各
要素を一たん周波数領域に変換して行うことにより、乗
算回数をM・N回から2N回に減らすことが可能であ
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0016】図1(a)、(b)および(c)は本発明
の原理説明図で、同図(a)は基本的構成図、同図
(b)は同図(a)の機能ブロック図、および同図
(c)はそのディジタルフィルタの係数を逐次近似法で
求めるための機能ブロック構成接続図である。
【0017】図1(a)において、2は受聴者、3は図
2(a)で示したスピーカの入力端、3aは入力信号、
6および7はそれぞれ右耳左耳マイクロホンの信号出力
端、8aおよび9aはそれぞれ右耳側および左耳側ディ
ジタルフィルタ、ならびに10および11はそれぞれ右
耳および左耳イヤーホンである。
【0018】図1(b)において、8および9はそれぞ
れ右耳側および左耳側頭外音像定位伝達関数、12およ
び13はそれぞれディジタルフィルタ8aおよび9aの
出力端、ならびに14および15はそれぞれ右耳および
左耳イヤーホン入力から右耳および左耳の特定箇所とし
て、外耳道あるいは鼓膜に取りつけたマイクロホンの出
力端までの右耳側および左耳側外耳道伝達関数である。
【0019】図1(c)において、16は空間伝達関
数、17は未知伝達関数、18は外耳道伝達関数、19
は減算手段、および20は逐次近似手段である。
【0020】次に、図1(c)により未知伝達関数Hx
として頭外音像定位伝達関数を求めることについて説明
する。
【0021】いま、インパルス応答波形の離散値の信号
「x(n)」〔n=1、2、3、…M〕である系Xと、
係数「h(n)」〔n=1、2、3、…K〕をもつFI
R形ディジタルフィルタHに接続した系Yのインパルス
応答波形の離散値の信号「Y」のインパルス応答波形の
離散値の信号「y(n)」〔n=1、2、3、…N〕を
得たとすると、畳み込み演算を*として表示すると、一
般に「y(n)」は以下の式で表される。
【0022】 「y(n)」=「x(n)」*「h(n)」 …(3) ただし、畳み込み演算は以下の式(4)〔数1〕で表さ
れる。
【0023】
【数1】 ここで、Mは系xのインパルス応答の長さ、Kはディジ
タルフィルタHのインパルス応答の長さ、Nは系Yのイ
ンパルス応答の長さで次の式(5)の関係があり、「h
(n)」は、 n=1〜K までは有限の値を持ち、 n=K+1〜N は0の値を設定し、「x(n)」は、 n=1〜M までは有限の値を持ち、 n=M+1〜N まで、およびnが負のときは0の値を設定している。
【0024】 N=M+K−1 …(5) これを行列式の形で表すと以下のようになり、一般に畳
み込み演算は行列式の乗算となる。
【0025】 「Y」=「X」・「H」 …(6) ただし、「Y」は式(7)〔数2〕に示すインパルス応
答「y(n)」を縦に並べた長さNの縦ベクトル、
「H」は式(8)〔数3〕に示す長さKの縦ベクトル、
「X」は長さMのベクトルで、インパルス応答「x
(n)」を縦にならべて一列ごとにずらした式(9)
〔数4〕のような行列である。
【0026】
【数2】
【0027】
【数3】
【0028】
【数4】 一方、式(1)および式(2)は左右を除けば同じなの
で次の式(10)のように書き換える。ただし、角周波
数を離散的だということをはっきりさせるためにωを書
き直した。
【0029】 「Hx(ωj )」=「Hs(ωj )」/「He(ωj )」 …(10) ただし、ωj は離散的な角周波数で、 ωj =2π(j−1)/J〔j=1、2、3…、J〕 …(11) で与えられる。ここで、Jはフーリェ変換の数で、以後
簡単にするためωj はωと省略する。
【0030】いま、式(10)を書き換えて割り算から
の誤差を「E(ω)」とすると以下の式(12)のよう
に表せる。「E(ω)」が0であれば式(10)に等し
い。 「E(ω)」=「Hs(ω)」−「He(ω)」・「Hx(ω)」…(12) 「Ε(ω)」、「Hs(ω)」、「Hx(ω)」および
「Hx(ω)」をそれぞれ時間領域で表したものを、そ
れぞれ「e(n)」、「hs(n)」、「he(n)」
および「hx(n)」とすると、式(6)から式(1
2)は次の式(13)のようになる。
【0031】 「e」=「hs」−「he」・「hx」 …(13) ただし、「e」、「hs」、「hx」は「e(n)」、
「hs(n)」および「hx(n)」をそれぞれ式
(7)あるいは式(8)のようにベクトルで書き直し、
「he(n)」は「X(n)」を式(9)に従って行列
表現したものである。
【0032】式(10)を計算する代わりに式(13)
の内積(「e」、「e」)が最小になるような「hx」
を求めてもよい。これは図1(c)で差分の自乗和が最
小になる「Hx」を求めるのに等しい。すなわち、図1
(c)の構成で求めることができる。
【0033】このような計算方法は連立一次方程式の逐
次近似法で計算できる。この逐次近似法の例として従来
のCG(共役勾配)法やSD(最急降下)法がある。こ
のCG法やSD法についての説明にはオーム社から発行
されている戸川隼人著の「マトリクスの数値計算」があ
る。ここではCG法を用いた例を示す。その手順は以下
の通りである。
【0034】補助的なベクトル「p」および「q」なら
びに補助的パラメータcを用いて、初期値を以下のよう
に設定すると、 「hx1 」=0 …(14) 「e1 」=hs …(15) 「p0 」=0 …(16) c0 =1 …(17) 以下の反復式を内積(「ek+1 」、「ek+1 」)/内積
(「hs」、「hs」)が0近傍となるように必要な精
度が得られるまで繰り返し、「hxk+1 」を求める。こ
こで添え字k は反復を示すパラメータで反復ごとに1増
加する。
【0035】 「gk 」=「he」T 「ek 」 …(18) ck =(「gk 」、「gk 」) …(19) βk =ck /ck-1 …(20) 「pk 」=「gk 」+βk 「pk-1 」 …(21) 「qk 」=「he」「pk 」 …(22) dk =(「qk 」、「qk 」) …(23) αk =ck /dk …(24) 「hxk+1 」=「hxk 」+αk 「pk 」 …(25) 「ek+1 」=「ek 」−αk 「qk 」 …(26) ただし、「he」T は「he」の転置行列を示す。
【0036】このように周波数領域で割り算することが
ないので、周波数領域に零点あるいは0に近い値を持つ
周波数が存在する場合でも、安定な解が得られる。
【0037】次に、計算時間短縮するため、前記の方法
を周波数領域で行うことを考える。フーリェ変換した信
号を次のように書き換える。
【0038】 「hx(n)」→「Hx(ω)」:「d(n)」→「D
(ω)」、「p(n)」→「P(ω)」、「g(n)」
→「G(ω)」、「e(n)」→「E(ω)」、「he
(n)」→「He(ω)」 フーリェ変換されたデータの数は元の時間領域のデータ
の数と基本的に変化しないがフーリェ変換の容易さから
2のべき乗の数に合わせる。このときのフーリェ変換の
次数は式(5)のNより大きい2のべき乗に合わせる。
【0039】式(14)〜式(17)は周波数領域では
次のようになる。
【0040】 「Hx1 (ω)」=0 …(27) 「E1 (ω)」=「Hs(ω)」 …(28) 「P1 (ω)」=0 …(29) c0 =1 …(30) さらに、式(18)は「he(n)」を時間を逆にした
ものと「e(n)」の畳み込み演算であるから周波数領
域では次の式(31)に示すように、「E(ω)」の複
素共役と乗算になる。
【0041】 「Gk (ω)」=「He* (ω)」「Ek (ω)」 …(31) ただし、「He* (ω)」は「He(ω)」の複素共役
を表す。式(19)はベクトル「gk 」の全ての成分の
2乗和であるので周波数領域でもパーセバルの定理によ
り同じように成り立ち、次の式(32)〔数5〕に示す
ようになる。
【0042】
【数5】 式(20)はスカラ演算であるから通常の割り算と同じ
になり βk =ck /ck-1 …(33) 式(21)はフーリェ変換が線形であるため次の式が得
られる。
【0043】 「Pk (ω)」=「Gk (ω)」+βk 「Pk-1 (ω)」 …(34) 式(22)は時間領域の畳み込み演算なので周波数領域
では乗算となるから 「Qk (ω)」=「He(ω)」「Pk (ω)」 …(35) 式(23)は式(32)と同じようにベクトル「dk
の全ての成分の2乗和であるので周波数領域でもパーセ
バルの定理により次の式(36)〔数6〕が成立する。
【0044】
【数6】 式(24)はスカラ演算なので式(33)と同様に通常
の割り算と同じとなり αk =ck /dk …(37) 式(25)および(26)式はフーリェ変換が線形であ
るため式(34)と同じように成立し次の通りとなる。
【0045】 「Hxk+1 (ω)」=「Hxk (ω)」+αk 「Pk (ω)」…(38) 「Ek+1 (ω)」=「Ek (ω)」−αk 「Qk (ω)」 …(39) 以上必要な精度で「Hx(ω)」を求めたら、次に逆フ
ーリェ変換を行うことによってディジタルフィルタの係
数「hx(n)」を計算できる。式(14)〜式(2
6)と式(27)〜式(39)とを比較するとフーリェ
変換の時間領域と周波数領域で全く等価である。従って
結果も同じとなる。
【0046】ところで、式(18)は次の式(18′)
〔数7〕のような形の行列とベクトルの乗算となる。
【0047】
【数7】 式(18)の行列とベクトル演算の積和の回数はM×N
となる。一方、式(31)は高々2N回の乗算ですむ。
【0048】また、式(22)の行列とベクトルの乗算
は次の式(22′)〔数8〕のような形になる。
【0049】
【数8】 同じように式(22′)の行列とベクトルの乗算回数も
M×Kとなる。一方、式(35)は高々2N回の複素数
の乗算で済む。
【0050】例えば、式(18′)でK=512、M=
512としたとき、N=1023となり、512×10
23回の積和が必要である。一方、式(31)では10
24回の複素数乗算で済む。同じことが式(22′)と
式(35)にも言える。従って、同じ乗算が周波数領域
で行うことにより演算量が減り、計算時間の短縮にな
る。
【0051】また、これまでの説明では、ステレオ受聴
器としてステレオイヤーホンとしたが、ステレオイヤー
ホンの代わりにステレオヘッドホンを用いても同じ方法
で実現可能であることは言うまでもない。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来の方法による周波数領域に零点、あるいは0に近い
周波数が存在する場合でも、逐次近似法を用いればその
影響を取り除くことができ、またフーリェ変換がFFT
(Fast FourierTransfer)の手法
を用いれば効率よくできることから、逐次近似法を周波
数領域で計算すれば少ない演算量で音像定位のためのデ
ィジタルフィルタの係数を決定することができ、その効
果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の頭外音像定位の原理説明図。
【図2】従来の頭外音像定位の原理説明図。
【符号の説明】
1 スピーカ 2 受聴者 3 スピーカの入力端 3a 入力信号 4 右耳側空間伝達関数 5 左耳側空間伝達関数 6 右耳マイクロホンの信号出力端 7 左耳マイクロホンの信号出力端 8 右耳側頭外音像定位伝達関数 8a 右耳側ディジタルフィルタ 9 左耳側頭外音像定位伝達関数 9a 左耳側ディジタルフィルタ 10 右耳イヤーホン 11 左耳イヤーホン 12 右耳側ディジタルフィルタ8aの出力端 13 左耳側ディジタルフィルタ9aの出力端 14 右耳側外耳道伝達関数 15 左耳側外耳道伝達関数 16 空間伝達関数 17 未知伝達関数 18 外耳道伝達関数 19 減算手段 20 逐次近似手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−137198(JP,A) 特開 平5−145999(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04S 1/00 - 7/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実音場中の空間インパルス応答信号と受
    聴器から左右両耳の特定箇所までの外耳道インパルス応
    答信号との演算を含み、演算結果を両耳受聴することに
    より音像を任意の位置に定位させる頭外音像定位インパ
    ルス応答信号を求める頭外音像定位ステレオ受聴器受聴
    方法において、 任意の入力信号と前記空間インパルス応答信号とを畳み
    込み演算した空間音響信号と、 前記入力信号を入力とし係数値を任意に設定可能なディ
    ジタルフィルタの出力信号と前記外耳道インパルス応答
    信号とを畳み込み演算した外耳道音響信号との差分を求
    め、 この差分の二乗和が最小となるように前記ディジタルフ
    ィルタの係数を逐次近似法により決定し、 この決定された係数を有する前記ディジタルフィルタの
    出力信号を前記頭外音像定位インパルス応答信号として
    求めることを特徴とする頭外音像定位ステレオ受聴器受
    聴方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の頭外音像定位ステレオ受
    聴器受聴方法において、 前記空間インパルス応答信号および前記外耳道インパル
    ス応答信号を一たん周波数領域に変換し、前記逐次近似
    法も周波数領域で演算し、この演算結果を時間領域に変
    換することにより前記頭外音像定位インパルス応答信号
    を求めることを特徴とする頭外音像定位ステレオ受聴器
    受聴方法。
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