JP2000092589A - イヤホン及び頭外音像定位装置 - Google Patents

イヤホン及び頭外音像定位装置

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JP2000092589A
JP2000092589A JP10261292A JP26129298A JP2000092589A JP 2000092589 A JP2000092589 A JP 2000092589A JP 10261292 A JP10261292 A JP 10261292A JP 26129298 A JP26129298 A JP 26129298A JP 2000092589 A JP2000092589 A JP 2000092589A
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transfer function
sound image
image localization
speaker
microphone
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JP10261292A
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English (en)
Inventor
Shinichi Kawada
眞一 川田
Masaharu Shimada
正治 島田
Haruhide Hokari
治英 穂刈
Shohei Yano
昌平 矢野
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受聴者にとって正確でかつ容易に頭外音像定
位が得られる技術を実現する。 【解決手段】 筐体2は、スピーカ1とマイク3を一体
的に支持し、受聴者の外耳道に挿入される。スピーカ1
は、音源信号に基づき音波を外耳道内に発生させる。マ
イク3は、振動吸収部材4を介して筐体2に取り付けら
れ、スピーカ1によって外耳道内に放出された音波を収
音する。マイク3は、その音波入口面がスピーカ1の音
波発生方向と対向しないよう取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステレオヘッドホ
ンや両耳イヤホンを用いて、音源として知覚する位置
(音像)を頭の外から受聴できるシステムを実現するた
めの技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、頭外音像定位装置として種々
の技術が考えられている。このような技術としては、例
えば、島田正治、林伸二“両耳イヤホンを用いた頭外音
像定位ステレオ方式”電子情報通信学会、技術研究報
告,N−92−19,pp21−26,1992といっ
た文献があった。この文献には以下のような頭外音像定
位に関する技術が開示されている。
【0003】図2は、頭外音像定位を実現する原理説明
図である。図2中、(a)はスピーカによる受聴、
(b)は両耳イヤホンによる受聴を表している。図中、
101は音源信号、102は受聴者、103は受聴者の
外耳道内に設置されたマイクである。また、(b)にお
いて、104はイヤホン、105はディジタルフィルタ
を示している。尚、HRTFLやHRTFR等の、添え字
L、Rは、左側、右側を示している。
【0004】頭外音像定位の原理は、空間にある音源か
ら鼓膜までの伝達関数と同じ伝達関数を電気的に作成す
ることである。しかしながら、音波による鼓膜上の振動
信号を生体から電気信号で容易に捉えることは困難であ
るので、図2(a)中の、音源信号101から鼓膜まで
の電気信号の伝達関数を厳密に測定することはできな
い。そこで、超小型のマイク102を両耳の外耳道に装
着し、スピーカ103に入力される音源信号101から
マイク102の出力までの伝達関数、即ち、左右両耳に
おける頭部音響伝達関数(HRTF:Head Rel
ated Transfer Function)を測
定する。
【0005】ここで、イエンス・ブラウエルト、森本政
之、後藤敏幸“空間音響”鹿島出版のp.20〜p.2
8の2.4節の外耳道内の音波伝搬にも記述されている
ように、外耳道内の音波は1次元モデルで表されるの
で、マイク102の設置位置を固定していれば、鼓膜上
での振動による電気信号は図2において左右等価になる
ことは自明である。従って、外耳道に超小型のマイク1
02を固定して、伝達関数、即ち、時間領域でのインパ
ルス応答を測定してもその結果は同等となる。
【0006】しかしながら、上記文献でも指摘されてい
るように、スピーカ103は周波数特性を有しているの
で、スピーカ103の入力からマイク102の出力まで
の電気信号の真の伝達関数は、スピーカ103の伝達関
数をSPTF(Speaker Transfer F
unction)とすれば、HRTF/SPTFであ
る。
【0007】一方、図2(b)において、両耳イヤホン
(またはステレオヘッドホン)104を用いて、これと
等価な伝達関数を作成するには、両耳イヤホン104の
入力から外耳道に装着されたマイク102の出力までの
伝達関数、即ち、外耳道伝達関数(ECTF:Ear
Canal Transfer Function)を
測定し、このECTFと、ディジタルフィルタ105の
伝達関数との積の伝達関数が伝達関数HRTF/SPT
Fと合致すれば、外耳道に設置したマイク102の場所
にスピーカ受聴と同じ受聴信号を再生できる。
【0008】このように、ディジタルフィルタ105の
伝達関数は計算機によって求めることができる。即ち、
この伝達関数(頭外音像定位伝達関数)をSLTF(S
ound−image Localization T
ransfer Function)とすると、 SLTF=HRTF/(ECTF・SPTF) となり、上式の右辺の各項は全て測定によって求めら
れ、後は数学的な演算を実施すればSLTFを求めるこ
とができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
SLTFを求めることができたとしても、伝達関数EC
TFとHRTFは、受聴者の外耳道の大きさ、耳の大き
さ、更に顔の大きさによって、それぞれ異なる。即ち、
個人の顔形状に合致した伝達関数でないと、頭の外に正
確な音像が定位せず、最悪の場合には音像の前後判定が
できなくなったり、頭外定位しなくなることもある。
【0010】このため、予め伝達関数を数種類用意して
おき、その中から自分に合致した伝連関数を選択する方
法も提案されている(例えば、Shoji Shima
da,Nobuo Hayashi,and Shin
ji Hayashi:“AClustering M
ethod for Sound Localizat
ion Transfer Functions”,
J.Audio Eng.Soc.,Vol.42,N
o.7/8,1994)。
【0011】このような文献では、8個のSLTFを用
意しておけば、約95%の受聴者を包括できると報告し
ている。
【0012】しかしながら、このような方法をとって
も、必ずしも自分に合致した伝達関数を選択できるとは
限らない。また、どの伝達関数が自分に合致しているか
は、受聴者が実際に試してみなければ分からず、従っ
て、受聴者にとって最適な伝達関数を決定するために多
くの時間を費やさなければならなかった。そのため、不
特定多数の受聴者に対して汎用的に利用するといったこ
とは困難であった。
【0013】また、マイク102は伝達関数HRTFや
ECTFを測定するためには外耳道に固定しなければな
らないが、イヤホン104の挿入方法やマイク位置およ
び固定法等によりECTFの伝達関数も変化するため
に、最適な条件とするのは困難で、頭外定位受聴の技術
はなかなか実用化に達しなかった。
【0014】このような点から、受聴者にとって正確で
かつ容易に頭外音像定位が得られる技術の実現が望まれ
ていた。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するため次の構成を採用する。 〈構成1〉音源信号に基づき音波を発生するスピーカ
と、スピーカと一体に取り付けられ、スピーカから発生
した音波を外耳道内で収音するマイクとを備えたことを
特徴とするイヤホン。
【0016】〈構成2〉空間にある音源から聴覚器まで
の伝達関数と同等の頭外音像定位伝達関数を用いて、音
像を頭外の任意の位置に知覚させる頭外音像定位装置に
おいて、音源信号に基づき音波を発生するスピーカと、
スピーカと一体に取り付けられ、スピーカから発生した
音波を外耳道内で収音するマイクとからなるイヤホン
と、スピーカからマイクまでの伝達関数である外耳道伝
達関数に基づいて、頭外音像定位伝達関数を演算する頭
外音像定位伝達関数演算回路とを備えたことを特徴とす
る頭外音像定位装置。
【0017】〈構成3〉請求項2に記載の頭外音像定位
装置において、頭外音像定位伝達関数演算回路は、頭部
音響伝達関数を予め記憶したディジタルフィルタと、デ
ィジタルフィルタを介して音源信号を入力し、マイクか
ら収音した信号に基づき外耳道伝達関数の逆伝達関数を
適応動作させる外耳道伝達関数適応動作回路とからなる
ことを特徴とする頭外音像定位装置。
【0018】〈構成4〉請求項3に記載の頭外音像定位
装置において、外耳道伝達関数と、外耳道伝達関数適応
動作回路で求めた外耳道伝達関数の逆伝達関数との積
が、帯域フィルタ特性となるようなフィルタ特性を有
し、ディジタルフィルタを介して音源信号を入力し、そ
の出力をマイクから収音した信号に与える帯域ディジタ
ルフィルタを備えたことを特徴とする頭外音像定位装
置。
【0019】〈構成5〉請求項3または4に記載の頭外
音像定位装置において、外部からの騒音を検出し、この
騒音が一定値以上であった場合は、外耳道伝達関数適応
動作回路の適応動作を停止させる外部騒音検出回路を備
えたことを特徴とする頭外音像定位装置。
【0020】〈構成6〉請求項3〜5のいずれかに記載
の頭外音像定位装置において、外耳道伝達関数適応動作
回路は、予め決められた複数の受聴者の外耳道伝達関数
の平均特性に基づく近似伝達関数を用いて、外耳道伝達
関数の逆伝達関数を適応動作させることを特徴とする頭
外音像定位装置。
【0021】〈構成7〉請求項1に記載のイヤホンにお
いて、マイクは、振動吸収部材を介してスピーカと一体
に取り付けられていることを特徴とするイヤホン。
【0022】〈構成8〉請求項2〜6のいずれかに記載
の頭外音像定位装置において、マイクは、振動吸収部材
を介してスピーカと一体に取り付けられていることを特
徴とする頭外音像定位装置。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて詳細に説明する。
【0024】《本発明の原理》最初に本発明の原理を説
明する。頭外音像定位の個人性に関する伝達関数につい
ては以下の文献がある。田村和宏、矢野昌平、島田正
治、穂刈治英“頭外音像定位の近似伝達関数とその主観
評価試験に関する検討”電子情報通信学会、技術研究報
告EA97−76,1997
【0025】上記文献に記載されているように、個人差
による影響は、伝達関数ECTFの方が伝達関数HRT
Fより大きいと示されている。
【0026】HRTFには、音源方向による両耳レベル
差、両耳位相差の情報と、顔の形状、耳介の形状による
受聴スペクトル形状の情報が含まれているが、水平面方
向に関しては、前記両耳レベル差、両耳位相差の情報の
方が知覚に大きく影響を与えるので、外耳道の形状だけ
で決まる伝達関数ECTFより、個人性が少ないと考え
られる。この一番良い例として、二つのスピーカを、前
方±30゜の位置に配置するようなステレオ拡声受聴シ
ステムが挙げられる。このスピーカの電気信号入力に両
耳レベル差、両耳位相差を与えて、多数の受聴者に聞か
せると、二つのスピーカ間に音像定位を知覚し、その定
位の知覚誤差は非常に少ないことが知られている。
【0027】このように、受聴者の顔かたちが異なって
も、換言すれば、個人性に影響ある伝達関数の成分が多
少異なっても、音源からの方向情報(両耳におけるレベ
ル差や位相差)の方が大きいので、個人性の影響は小さ
いと考えられる。一方、伝達関数ECTFは、各個人毎
に外耳道の大きさが異なり、しかも、従来の技術で説明
した式SLTF=HRTF/(ECTF・SPTF)の
分母に挿入されているので、伝達関数SLTFはECT
Fの個人性が大きく影響することになる。
【0028】以上の考察と前記技術研究報告結果から、
個人差による伝達関数SLTFの違いはHRTFと比べ
ればECTFの伝達関数の方が大きいと考えられる。
【0029】そこで、この個人性による伝達関数の差を
是正する方法として、適応信号処理技術を用いた以下に
述べる二つの方法が考えられる。
【0030】図3は、本発明に係わる二つの方式の説明
図である。図中、(a)は方式1を示し、この方式1
は、上述の式SLTF=HRTF/(ECTF・SPT
F)の伝達関数全体(即ち、式の右辺)を適応等化しよ
うとするものである。また、(b)は方式2を示し、こ
の方式2はECTFの逆伝達関数だけを適応等化しよう
とするものである。尚、図示例は、説明を簡単にするた
めに片耳側だけのブロック図を示している。
【0031】また、以後説明のために必要となる実測し
た各伝達関数のHRTF、ECTF、SPTFのインパ
ルス応答特性は次のようになる。
【0032】図4は、各伝達関数のインパルス応答特性
の説明図である。図中(a)がHRTFのインパルス応
答特性例、(b)はECTFのインパルス応答特性例、
(c)はSPTFのインパルス応答特性例を示してい
る。
【0033】先ず、適応等化は未知の伝達関数のインパ
ルス応答長が長いと、その伝達関数を同定する時間(収
束時間)がかかることは周知の事実である。従って、短
いインパルス応答長を適応対象とすることが望ましい。
図3より、HRTFは時間長が約30msec以上であ
り、それに比べてECTFのインパルス応答長は約5m
sec程度で、ECTFの逆インパルス応答長を推定し
ても高々その2倍で十分であるから、ECTFを適応対
象とした方が望ましい。
【0034】即ち、図3の方式1では、HRTFのイン
パルス応答長分を適応動作することになるため、伝達関
数は正確に求められるものの、伝達関数を同定するのに
時間がかかることになる。
【0035】ところで、この両耳イヤホンを用いてステ
レオ拡声受聴と同等な受聴感を頭外音像定位技術で実現
するには、二つのスピーカを前方±30゜の位置に配置
した方式ではHRTFを左右2組と両耳の組み合わせ
数、合計4種類のHRTFを用意しておけばよいことに
なる。また、両耳におけるレベル差と位相差からHRT
Fを作成しても良いが、標準的なダミーヘッドを用いて
測定したHRTFを活用しても良い。このように、予め
判っている方向のHRTFの伝達関数、またはHRTF
/SPTFの伝達関数をメモリに記憶させておき、個人
毎に顕著な違いがある1/ECTFだけを適応等化させ
た方が、実用上好ましいことが判る。以下、このように
構成した本発明の具体例を説明する。
【0036】《具体例》 〈構成〉図1は、本発明の具体例によるイヤホンの構成
図である。図のイヤホンは、周囲の音もある程度聴取可
能な、いわゆるオープンエア型のイヤホンであり、スピ
ーカ1、筐体2、マイク3、振動吸収部材4からなる。
スピーカ1は、音源信号により音波を発生する振動板で
ある。筐体2は、スピーカ1およびマイク3を支持する
筐体であり、受聴者の外耳道内に挿入可能な大きさに形
成されている。マイク3は、筐体2に対して振動吸収部
材4を介して取り付けられている。また、その音波入口
面がスピーカ1の音波発生方向と対向しないよう取り付
けられている。振動吸収部材4は、スピーカ1からの振
動波が筐体2を介してマイク3に伝達されることを防止
するために設けられたゴムラバー等からなる部材であ
る。
【0037】このように、本具体例では、マイク3を振
動吸収部材4を介して筐体2に取り付けているため、筐
体振動波は吸収され、筐体2からの振動波が直接マイク
3に伝達されることが防止されている。また、マイク3
は、スピーカ1と一体的に取り付けられているため、制
御点であるマイク位置が変動することがない。
【0038】図5は、本具体例の頭外音像定位装置のブ
ロック図である。図の装置は、スピーカ1、マイク3、
頭外音像定位伝達関数演算回路10および外部騒音検出
回路17から構成されている。頭外音像定位伝達関数演
算回路10は、ディジタルフィルタ11、適応ディジタ
ルフィルタ12、帯域ディジタルフィルタ13、減算器
14、近似ディジタルフィルタ15、収束演算回路16
から構成されている。また、適応ディジタルフィルタ1
2、近似ディジタルフィルタ15および収束演算回路1
6により、外耳道伝達関数適応動作回路20が構成され
ている。尚、図示の構成も片耳側のみの構成を示してい
る。
【0039】ディジタルフィルタ11は、予め計算した
HRTF/SPTFの伝達関数のインパルス応答を格納
しているディジタルフィルタである。適応ディジタルフ
ィルタ12は、未知の伝達関数であるECTFと直列に
接続されているディジタルフィルタである。帯域ディジ
タルフィルタ13は、ディジタルフィルタ11の出力に
対して、所定の周波数帯域を通過させる帯域フィルタで
ある。
【0040】この帯域ディジタルフィルタ13が設けら
れている理由は以下の通りである。即ち、適応ディジタ
ルフィルタ12とECTFとは直列に接続され、この出
力信号がインパルスであるならば、適応ディジタルフィ
ルタ12の伝達関数はECTFの逆伝達関数(=1/E
CTF)となる。しかしながら、ECTFはスピーカ1
とマイク3とを含んでおり、帯域外では減衰を生じてい
る。このため、ECTFの逆関数である適応ディジタル
フィルタ12の伝達関数は帯域外で大きな利得を持つこ
とになる。即ち、帯域外では利得が無限大となってしま
う。
【0041】そこで、適応ディジタルフィルタ12とE
CTFの各インパルス応答の畳み込み演算結果を、帯域
ディジタルフィルタ13のインパルス応答とすれば、適
応ディジタルフィルタ12のタップ係数値、あるいはイ
ンパルス応答値を安定に求めることができる。つまり、
帯域ディジタルフィルタ13の帯域を、適応ディジタル
フィルタ12の帯域よりも狭い帯域を通過させるように
すれば、減算器14によって、適応ディジタルフィルタ
12からの伝達関数の帯域外の部分は相殺され、安定し
た解を求めることができる。
【0042】減算器14は、マイク3で取り込んだ信号
z(k)に対して、帯域ディジタルフィルタ13の出力
d(k)を減算する減算器である。
【0043】近似ディジタルフィルタ15は、未知の伝
達関数であるECTFに近い近似伝達関数を持ったディ
ジタルフィルタである。この近似伝達関数は、複数の受
聴者のECTFを予め求め、これらECTFの平均特性
に基づいて設定された伝達関数である。収束演算回路1
6は、近似ディジタルフィルタ15の出力c′(k)を
用いて、適応ディジタルフィルタ12のタップ係数hM
(k)を求める演算回路である。
【0044】また、適応ディジタルフィルタ12、近似
ディジタルフィルタ15および収束演算回路16からな
る外耳道伝達関数適応動作回路20の機能としては、デ
ィジタルフィルタ11の出力x(k)を入力し、減算器
14の出力e(k)に基づき外耳道伝達関数ECTFの
逆伝達関数1/ECTFを適応動作させる機能となる。
【0045】外部騒音検出回路17は、マイク3で収音
した信号から騒音を検出し、この騒音レベルがある一定
値以上であったならば、適応動作を停止させるための回
路である。即ち、本具体例のイヤホンは、上述したよう
にオープンエア型であるため、騒音がマイクに入り込む
可能性がある。騒音がマイク3に入り込むと、頭外音像
定位伝達関数演算回路10のアルゴリズムは、伝達関数
を同定する働きをするために、収束演算回路16による
適応動作、即ち、適応ディジタルフィルタ12の正しい
タップ係数値を狂わす原因となる。このために適応動作
を停止させる機能を設けている。
【0046】〈動作〉以下、順を追って本具体例の動作
を説明する。図6は、本具体例の動作を説明するための
演算説明図である。
【0047】音源信号は、前記したような基本的な考え
方から、先ず、予め計算させておいたHRTF/SPT
Fの伝達関数のインパルス応答が格納されているディジ
タルフィルタ11に入力される。このディジタルフィル
タ11の出力x(k)は、先ず、ECTFの逆特性を適
応的に同定するための適応ディジタルフィルタ12に入
力される。この1/ECTFの特性を同定するには、F
IRフィルタ構成がよく用いられる。このFlRフィル
タ特性は、外部からのタップ係数hMを与えることによ
って、容易に目的の特性を安定な動作で得ることができ
る。この出力をy(k)とすると、図6中の式(1)で
表される。ここで、Tは行列の転置を示し、 xM(k)=[x(k),x(k‐1),…,x(k‐M+1)]TM(k)=[h0(k),h1(k),…,hM−1(k)]T 尚、Mは適応ディジタルフィルタ12のタップ数、kは
時刻を表す。
【0048】この適応ディジタルフィルタ12の出力
は、両耳イヤホンの片側のスピーカ1に入力される。マ
イク3で出力された信号z(k)は、未知伝達関数EC
TFのインパルス応答をUNとすれば、図6中の式
(2)で表される。尚、yN(k)は、式(1)で表さ
れたy(k)の現在から過去N個の要素の適応ディジタ
ルフィルタ12の出力ベクトルであり、yN(k)を表
すと、図6中の式(3)のように表される。
【0049】ここで、時刻kでの適応ディジタルフィル
タ12の出力は過去の時刻毎に設定することはできない
ので、以下の近似を行うこととする。適応ディジタルフ
ィルタ12のインパルス応答時間内で入力信号が定常で
あるならば、その近似誤差は非常に少ないことから、図
6中の式(4)のような近似を行う。
【0050】一方、帯域ディジタルフィルタ13の出力
をd(k)とし、z(k)とd(k)との誤差e(k)
を定義すると、これは図6中の式(5)のように表され
る。ここで、式(2)を変形してhM(k)を取り出す
と、図6中の式(6)のように表される。
【0051】このように設定することで、図6中の式
(7)に示すように、hM(k+1)=hM(k)+αc
M(k)e(k)となり、hMを収束演算回路16で求め
ることができる。ここで、αは適応ディジタルフィルタ
12のタップの修正係数である。この方法は適応信号処
理方法で代表的なLMSアルゴリズムとして知られてい
る。従って、通常のLMSアルゴリズムと異なるところ
は適応アルゴリズムの入力x(k)の代わりに、c
M(k)=uNN,M(k)を必要とすることである。こ
のことから、予め未知の伝達関数であるECTFに近い
近似伝達関数をもった近似ディジタルフィルタ15を介
して適応アルゴリズムの入力とする。
【0052】この近似ディジタルフィルタ15の伝達関
数のインパルス応答をuN′として、cM′(k)=
N′XN,M(k)を求める。そして、収束演算回路16
の入力信号としてcM′(k)を用い、外耳道伝達関数
ECTFの逆伝達関数を有するFlRフィルタのタップ
係数hM(k)を求める。
【0053】また、LMSアルゴリズム以外にも、入力
信号、適応ディジタルフィルタ12のタップ係数h
M(k)をブロック化して処理するブロックLMSアル
ゴリズムも適応できることは明らかである。この方法で
求めた122名の受聴者によるECTFの伝達関数の平
均特性を近似伝達関数として、適応動作させたときのE
CTFの収束結果を次に示す。図7は、その収束結果の
説明図である。
【0054】更に、音源信号は、音楽や音声信号のよう
な、周波数スペクトル分布が一様でない有色雑音であ
り、LMSアルゴリズムは有色系雑音に対して収束時間
が長くなるが、有色系雑音に対する対策を行ったLMS
アルゴリズム以外のアルゴリズムにも本発明は適用可能
であることは言うまでもない。
【0055】次に、図1に示しているイヤホンは前述し
たようにオープンエア型であるために、騒音がマイク3
に入る可能性がある。騒音がマイク3に挿入すると、ア
ルゴリズムは伝達関数を同定する働きをするために式
(7)の適応動作、即ち、適応ディジタルフィルタ12
の正しいタップ係数値を狂わす原因となる。このため
に、適応動作を停止させる機能が必要となる。
【0056】外部騒音検出回路17には、音源信号、マ
イク3の出力信号z(k)、減算器14の出力の誤差信
号e(k)の3入力信号を用いて、外部からの騒音を検
出する。以下にその具体的な動作の一例を述べる。
【0057】騒音n(k)がマイク3に入ると、e
(k)は、e(k)+n(k)となり、誤差信号e
(k)が増加する。また、音源信号は常に有音、無音が
繰り返される。従って、以下の動作を行う必要がある。
【0058】音源信号とマイク出力z(k)との音源信
号の相関量あるいはレベル差を検出し、もし、外部騒音
n(k)がないときは、相関量あるいはレベル差および
誤差信号e(k)との差は一定となっている。一方、外
部騒音n(k)が入ると、その差の値が増加するので、
ある閾値を用意しておき、同時に大きく発生したときに
収束演算回路16に制御信号を与え、適応ディジタルフ
ィルタ12のタップ係数の更新を停止させる。
【0059】〈効果〉以上のように、本具体例では、ス
ピーカ1とマイク3とが一体構成となっているため、外
耳道にわざわざ超小型のマイクを人為的に固定させると
いった必要もなく、容易に外耳道の伝達関数が得られ、
従って、簡単かつ正確に頭外音像定位伝達関数を算出す
ることができる。
【0060】また、適応動作によって、受聴者に合致し
た伝達関数を求めていることになるので、今まで頭外定
位知覚できなかった受聴者に対しても、同様な定位感を
知覚できることになる。その結果、不特定多数の受聴者
に対して汎用的に利用することが可能になる。
【0061】更に、インパルス応答長の短いECTFだ
けを適応動作としているので、適応動作時間も短くする
ことができる。しかも外部騒音が挿入することを防止さ
せることにより、常に音源信号が存在する時に適応ディ
ジタルフィルタ12の伝達関数の適応動作が行われるか
ら、適応ディジタルフィルタ12の伝達関数には正確な
ECTFの逆伝達関数を得ることができる。
【0062】また、本具体例では、図3(b)で説明し
た方式(2)について説明したが、図3(a)に示す方
式(1)により、頭外音像定位伝達関数SLTFを求め
てもよい。
【0063】以上説明した本具体例のイヤホン及び頭外
音像定位装置は、ディジタルオーディオテープレコーダ
(DAT)や、コンパクトディスク(CD)などの臨場
感溢れる受聴機器あるいは仮想現実感システムにも利用
が可能になるばかりか、通信回線を用いた理想的な音声
通信にも適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体例によるイヤホンの構成図であ
る。
【図2】頭外音像定位を実現する原理説明図である。
【図3】本発明に係わる二つの方式の説明図である。
【図4】各伝達関数のインパルス応答特性の説明図であ
る。
【図5】本発明の具体例による頭外音像定位装置のブロ
ック図である。
【図6】本発明の頭外音像定位装置の動作を説明するた
めの演算説明図である。
【図7】本発明の頭外音像定位装置における外耳道伝達
関数ECTFの収束結果の説明図である。
【符号の説明】
1 スピーカ 3 マイク 4 振動吸収部材 10 頭外音像定位伝達関数演算回路 11 ディジタルフィルタ 12 適応ディジタルフィルタ 13 帯域ディジタルフィルタ 14 減算器 15 近似ディジタルフィルタ 16 収束演算回路 17 外部騒音検出回路 20 外耳道伝達関数適応動作回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 598126368 矢野 昌平 新潟県長岡市上富岡町1603−1 長岡技術 科学大学内 (72)発明者 川田 眞一 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 島田 正治 新潟県長岡市上富岡町1603−1 長岡技術 科学大学内 (72)発明者 穂刈 治英 新潟県長岡市上富岡町1603−1 長岡技術 科学大学内 (72)発明者 矢野 昌平 新潟県長岡市上富岡町1603−1 長岡技術 科学大学内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音源信号に基づき音波を発生するスピー
    カと、 前記スピーカと一体に取り付けられ、前記スピーカから
    発生した音波を外耳道内で収音するマイクとを備えたこ
    とを特徴とするイヤホン。
  2. 【請求項2】 空間にある音源から聴覚器までの伝達関
    数と同等の頭外音像定位伝達関数を用いて、音像を頭外
    の任意の位置に知覚させる頭外音像定位装置において、 音源信号に基づき音波を発生するスピーカと、前記スピ
    ーカと一体に取り付けられ、前記スピーカから発生した
    音波を外耳道内で収音するマイクとからなるイヤホン
    と、 前記スピーカから前記マイクまでの伝達関数である外耳
    道伝達関数に基づいて、前記頭外音像定位伝達関数を演
    算する頭外音像定位伝達関数演算回路とを備えたことを
    特徴とする頭外音像定位装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の頭外音像定位装置にお
    いて、 頭外音像定位伝達関数演算回路は、 頭部音響伝達関数を予め記憶したディジタルフィルタ
    と、 前記ディジタルフィルタを介して音源信号を入力し、マ
    イクから収音した信号に基づき外耳道伝達関数の逆伝達
    関数を適応動作させる外耳道伝達関数適応動作回路とか
    らなることを特徴とする頭外音像定位装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の頭外音像定位装置にお
    いて、 外耳道伝達関数と、外耳道伝達関数適応動作回路で求め
    た外耳道伝達関数の逆伝達関数との積が、帯域フィルタ
    特性となるようなフィルタ特性を有し、ディジタルフィ
    ルタを介して音源信号を入力し、その出力をマイクから
    収音した信号に与える帯域ディジタルフィルタを備えた
    ことを特徴とする頭外音像定位装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の頭外音像定位
    装置において、 外部からの騒音を検出し、当該騒音が一定値以上であっ
    た場合は、外耳道伝達関数適応動作回路の適応動作を停
    止させる外部騒音検出回路を備えたことを特徴とする頭
    外音像定位装置。
  6. 【請求項6】 請求項3〜5のいずれかに記載の頭外音
    像定位装置において、 外耳道伝達関数適応動作回路は、予め決められた複数の
    受聴者の外耳道伝達関数の平均特性に基づく近似伝達関
    数を用いて、外耳道伝達関数の逆伝達関数を適応動作さ
    せることを特徴とする頭外音像定位装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のイヤホンにおいて、 マイクは、振動吸収部材を介してスピーカと一体に取り
    付けられていることを特徴とするイヤホン。
  8. 【請求項8】 請求項2〜6のいずれかに記載の頭外音
    像定位装置において、 マイクは、振動吸収部材を介してスピーカと一体に取り
    付けられていることを特徴とする頭外音像定位装置。
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