JP2909001B2 - 定盤付き穿孔機 - Google Patents

定盤付き穿孔機

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JP2909001B2
JP2909001B2 JP7138301A JP13830195A JP2909001B2 JP 2909001 B2 JP2909001 B2 JP 2909001B2 JP 7138301 A JP7138301 A JP 7138301A JP 13830195 A JP13830195 A JP 13830195A JP 2909001 B2 JP2909001 B2 JP 2909001B2
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達也 赤松
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木材に傾斜穴を精度良
くあけることができる定盤付き穿孔機に関する。
【0002】
【従来の技術】定盤付き穿孔機はその定盤を被加工材に
固定し定盤上に設けた錐を降下させて被加工材に垂直穴
を穿設するようになっている。また、錐は定盤上で所定
角度に傾斜させて固定することが可能であり、例えば4
5度に傾斜させた状態で降下させる場合は被加工材に対
し当該角度の傾斜穴を穿設することが可能である。
【0003】また、この定盤付き穿孔機で用いることが
できる錐として実願平5−61941号で開示されるよ
うなものがある。これは、錐の先端にケガキ刃と中央突
部とを設け、中央突部を長めに形成しておき、傾斜穴を
穿孔する場合にまず中央突部が被加工材に突き立った後
でケガキ刃が被加工材の表面に当たるようにしてなるも
のである。ケガキ刃が被加工材の表面に当たっても中央
突部がすでに被加工材に突き刺さっているので、錐の進
行方向はずれないというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような穿
孔機により傾斜穴を穿孔する場合、被加工材が硬いもの
であったり木目が傾斜方向に伸びているものであったり
するときは、中央突部が被加工材上を滑り穿孔が困難に
なる。
【0005】従って、本発明は傾斜穴をより正確に穿孔
することができる手段を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
、請求項の発明は、被加工材5に固定される定盤6
上に錐13が傾斜可能にかつその傾斜に際しての回動中
心Oが被加工材5の表面5a上に位置するように設けら
れ、上記錐13の先端にはケガキ刃14と中央突部15
とが設けられた定盤付き穿孔機において、上記錐13の
中央突部15は上記ケガキ刃14から先端までの長さが
次式で表される長さLとなるように形成され、上記錐1
3の錐本体であけられる大径の垂直穴16の深さが次式 L>(D/2)×tanα+(D/2÷sinα) H>(D/2)÷tanα (但し、Dは錐本体の直径、αは錐本体の垂直状態から
の傾斜角度) で表される深さHとなるようにし、傾斜穴の穿孔に際
し、まず上記垂直穴16を穿孔し、そしてその穴に上記
錐13が位置決めされて傾斜穴があけられる定盤付き穿
孔機の構成を採用し、請求項の発明は、被加工材5に
固定される定盤6上に錐13が傾斜可能にかつその傾斜
に際しての回動中心O1,O2が被加工材5の表面5a上
に位置するように設けられた定盤付き穿孔機において、
上記定盤6には上記回動中心O1,O2を示す主目印17
のほか該主目印17から次式 (D/2)÷cosα−(D/2)<M<D/2 (但し、Dは錐本体の直径、αは錐本体の垂直状態から
の傾斜角度) で表される距離Mだけずれた副目印18が設けられた定
盤付き穿孔機の構成を採用し、請求項の発明は、被加
工材5に固定される定盤6上に錐13が所定の回動中心
Oを支点にして傾斜可能に設けられた定盤付き穿孔機に
おいて、上記錐13の中心軸13aが被加工材5に垂直
状態で交差する交点と傾斜状態で交差する交点とに次式 (D/2)÷cosα−(D/2)<N<D/2 (但し、Dは錐本体の直径、αは錐本体の垂直状態から
の傾斜角度) で表されるずれNが生ずるように上記回動中心Oが被加
工材5の表面5aよりもやや上方に設定された定盤付き
穿孔機の構成を採用し、請求項の発明は、被加工材5
に固定される定盤6上に錐13が傾斜可能にかつその傾
斜に際しての回動中心Oが被加工材5の表面5a上に位
置するように設けられた定盤付き穿孔機において、上記
錐13の中心軸13aが被加工材5に垂直状態で交差す
る交点O3と傾斜状態で交差する交点O4とに次式 (D/2)÷cosα−(D/2)<R<D/2 (但し、Dは錐本体の直径、αは錐本体の垂直状態から
の傾斜角度) で表されるずれRが生ずるように上記錐13が上記定盤
6に対し偏心して取り付けられた定盤付き穿孔機の構成
を採用している。
【0007】
【作用】請求項の発明によれば、傾斜角度αの傾斜穴
を穿孔する際、まず定盤6を被加工材5に固定し、錐1
3を垂直状態に保持し、錐本体13bで深さが(D/
2)÷tanαよりも深い垂直穴16bを被加工材5に
穿孔する。次に、定盤6上にて錐13を角度αだけ傾斜
させ、錐13を回転させつつ被加工材5の方へと進行さ
せる。錐13の中央突部15はケガキ刃14から先端ま
での長さが(D/2)×tanα+(D/2÷sin
α)よりも大きくなるように形成されているので、ケガ
キ刃14が被加工材表面5aに接触するよりも先に中央
突部15が垂直穴16の側壁面16aに突き立つことに
なる。これにより、錐13は被加工材5に対して確実に
位置決めされ、正確な穿孔が可能になる(図1乃至図4
参照)。
【0008】請求項の発明によれば、傾斜角度αの傾
斜穴20を穿孔する際、まず副目印18が傾斜穴20の
穿孔位置に合致するよう定盤6を被加工材5上に固定し
た上で垂直穴16を穿孔する。垂直穴16は傾斜穴20
の穿孔位置から距離Mだけずれた位置に穿孔されること
になる。この距離Mは(D/2)÷cosα−(D/
2)よりも大きくD/2よりも小さい。次に、主目印1
7が上記傾斜穴20の穿孔位置に合致するように定盤6
をずらせた上で傾斜穴20を穿孔する。定盤6は上記垂
直穴16から距離Mだけずれているので、錐13の中央
突部15は他の点を通って垂直穴16の側壁面16aに
突き立つことになる。また、その際ケガキ刃14は被加
工材5の表面5aには接触しない。これにより、錐13
は被加工材5に対して確実に位置決めされ、正確な穿孔
が可能になる(図5乃至図8参照)。
【0009】請求項の発明によれば、傾斜角度αの傾
斜穴20を穿孔する際、まず定盤6を被加工材5に固定
し、錐13を垂直状態に保持し、垂直穴16を被加工材
5に穿孔する。次に、定盤6上にて錐13を角度αだけ
傾斜させ、錐13を回転させつつ被加工材5の方へと進
行させる。この場合、回動中心Oが被加工材5の表面5
aよりもやや上方に設定されており、錐13の中心軸1
3aが被加工材5に垂直状態で交差する交点と傾斜状態
で交差する交点とに(D/2)÷cosα−(D/2)
よりも大きくD/2よりも小さいずれNが生じているの
で、ケガキ刃14が被加工材表面5aに接触することな
く中央突部15が垂直穴116の側壁面16aに突き立
つことになる。これにより、錐13は被加工材5に対し
て確実に位置決めされ、正確な穿孔が可能になる(図9
参照)。
【0010】請求項の発明によれば、傾斜角度αの傾
斜穴20を穿孔する際、まず定盤6を被加工材5に固定
し、錐13を垂直状態に保持し、垂直穴16を被加工材
5に穿孔する。次に、定盤6上にて錐13を角度αだけ
傾斜させ、錐13を回転させつつ被加工材5の方へと進
行させる。この場合、錐13が定盤6に対し偏心して取
り付けられており、錐13の中心軸13aが被加工材5
に垂直状態で交差する交点O3と傾斜状態で交差する交
点O4とに(D/2)÷cosα−(D/2)よりも大
きくD/2よりも小さいずれRが生じているので、ケガ
キ刃14が被加工材表面5aに接触することなく中央突
部15が垂直穴16の側壁面16aに突き立つことにな
る。これにより、錐13は被加工材5に対して確実に位
置決めされ、正確な穿孔が可能になる(図10乃至図1
3参照)。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。実施例1 図1及び図2に示されるように、この定盤付き穿孔機
は、被加工材5の穿孔するべき箇所に装着される定盤6
と、被加工材5を把持するための定盤6に装着された固
定バイス7及び可動バイス8と、定盤6に対し傾斜可能
に取り付けられたガイドバー9a,9bと、ガイドバー
9a,9bに摺動可能に取り付けられたドリル装置等の
穴空け加工具10とを備えている。
【0012】定盤6は、図1,図2及び図5に示される
ように、長方形の枠状に形成され、その下面は被加工材
5の表面5aに当てられる定盤面6aとなっている。該
定盤6には上記固定バイス7と可動バイス8とが取り付
けられている。これらのバイス7,8で被加工材5を左
右両側から挟持すれば、該定盤6は被加工材5の上に固
定されることになる。
【0013】また、定盤6上には曲率中心線が被加工材
5の表面5aに設定される二条の湾曲レール面11a,
11bが形成され、各湾曲レール面11a,11b上に
はスライダー12a,12bが離脱不能であるが摺動可
能に乗せられている。該スライダー12a,12bは湾
曲レール面11a,11b上の所望位置に固定可能であ
る。各スライダー12a,12bの上には、ガイドバー
9a,9bがそれらの中心軸が上記曲率中心線と直交す
るように縦向きに固定され、両ガイドバー9a,9b間
には穴空け加工具10が摺動可能に取り付けられてい
る。
【0014】穴空け加工具10はモーターで錐13を回
転させるもので、該錐13はその中心軸が上記被加工材
5上の曲率中心線に直交するように該工具本体に取り付
けられている。これにより、上記被加工材5上の曲率中
心線が錐13の回動中心Oとなり、スライダー12a,
12bが湾曲レール面11a,11b上を移動すると、
錐13は回動中心Oを支点にして所望角度傾斜すること
になる。
【0015】しかして、ガイドバー9a,9bを定盤面
6a及び被加工材表面5aに対し垂直にセットした上で
穴空け加工具10をガイドバー9a,9bに沿って下方
に移動させると被加工材5には垂直穴が穿孔されること
になる。また、ガイドバー9a,9bを定盤面6a及び
被加工材表面5aに対し斜めにセットした上で穴空け加
工具10を下方に移動させると被加工材5には傾斜穴が
穿孔されることとなる。
【0016】以上のように、この定盤付き穿孔機におい
ては、被加工材5に固定される定盤6上に錐13が傾斜
可能にかつその傾斜に際しての回動中心Oが被加工材5
の表面5a上に位置するように設けられているが、図3
に示されるように、この錐13の先端には、ケガキ刃1
4と中央突部15とが設けられ、該中央突部15は上記
ケガキ刃14から先端までの長さが次式で表される長さ
Lとなるように形成され、また該錐13による垂直穴1
6の穿孔に際し該垂直穴16は、錐本体13bとケガキ
刃14とであけられる大径の穴16bと、ケガキ刃14
から先端までであけられる小径の穴16cとに分けられ
るが、該大径の穴16bの深さが次式で表される深
さHとなるように送られるようになっている。
【0017】 L>(D/2)×tanα+(D/2÷sinα) … H>(D/2)÷tanα … 但し、Dは錐本体の直径、αは錐本体の垂直状態からの
傾斜角度である。
【0018】この式を図4に基づいて説明すると、ケ
ガキ刃14が被加工材5の表面5aに当たった状態でケ
ガキ刃14から中央突部15の先端が垂直穴16の壁面
16aに当たる点Pまでの距離をtとし、該距離tを中
央突部15の先端が被加工材5の表面5aに当たる点す
なわち回動中心Oを基準にt1とt2とに分けた場合、t
1=(D/2)×tanα、t2=(D/2)÷sinα
となり、t=(D/2)×tanα+(D/2÷sin
α)となる。この距離tよりもケガキ刃14から中央突
部15の先端までの距離Lが長ければ、ケガキ刃14が
被加工材表面5aに接触するよりも先に中央突部15が
垂直穴16の側壁面16aに突き立つことになる。
【0019】また、式を図4に基づいて説明すると、
被加工材5の表面5aから中央突部15の先端が垂直穴
16の壁面16aに当たる点Pまでの距離をhとすれ
ば、h=(D/2)÷tanαとなる。よって、垂直穴
16の深さHがhよりも大きくなれば中央突部15の先
端が垂直穴16の側壁面16aに当たることになる。
【0020】なお、一般にα=30〜45度であり、よ
く使用されるのはα=45度であるが、α=45度の場
合は五分錐のときD=15mm、L=21mmとするの
が望ましく、六分錐のときD=18mm、L=25mm
とするのが望ましい。また、ケガキ刃14の突出量は約
3mmとするのが望ましい。さらに、垂直穴16の深さ
Hは約10mmとするのが望ましい。
【0021】しかして、この定盤付き穿孔機を用いて傾
斜角度αの傾斜穴を穿孔するには、被加工材5に対し垂
直に配置した錐13で該被加工材5に垂直穴16をあ
け、次に同じ錐13を傾斜させて上記垂直穴16に対し
て位置決めし、しかる後該垂直穴16の箇所から該錐1
3で傾斜穴を穿孔する。より具体的に説明すると、まず
定盤6を被加工材5に固定し、錐13を垂直状態に保持
し、深さHの垂直穴16を被加工材5に穿孔する。次
に、定盤6上にて錐13を角度αだけ傾斜させ、錐13
を回転させつつ被加工材5の方へと進行させる。錐13
の中央突部15はケガキ刃14から先端までの長さがL
とされているので、ケガキ刃14が被加工材表面5aに
接触するよりも先に中央突部15が垂直穴16の側壁面
16aに突き立つことになる。これにより、錐13は被
加工材5に対して確実に位置決めされ、その進行方向に
狂いを生じることなく被加工材5を穿孔する。
【0022】実施例2 この定盤付き穿孔機は実施例1におけると同様な構成で
あって被加工材5に固定される定盤6上に錐13が傾斜
可能にかつその傾斜に際しての回動中心Oが被加工材の
表面5a上に位置するように設けられているが、図5に
示されるように、その定盤6には回動中心Oを示す主目
印17のほか該主目印17から次式で表される距離M
だけずれた副目印18が設けられている。
【0023】 (D/2)÷cosα−(D/2)<M<D/2 … 但し、Dは錐本体の直径、αは錐本体の垂直状態からの
傾斜角度である。この式を図7及び図8に基づいて説
明すると、まず図7に示されるように傾斜した錐13の
中央突部15が垂直穴16の側壁面16aに当たるため
には、垂直穴16に対する回動中心をO1とし傾斜穴に
対する回動中心をO2とし両者のずれをMとすれば、M
はD/2よりも小さくする必要がある。次に、図8に示
されるように錐13の本体の外周が被加工材5の表面5
aに接触しないようにするためには、上記ずれMはO2
Q−O1Q=(D/2)÷cosα−(D/2)よりも
大きくするする必要がある。
【0024】しかして、この定盤付き穿孔機を用いて傾
斜角度αの傾斜穴を穿孔するには、まず図6に示される
ように被加工材表面5aの傾斜穴20の穿孔箇所に十字
線状に墨線19a,19bを表示し、副目印18が墨線
19aに合致するように定盤6を被加工材5の上に固定
する。これにより、被加工材5の表面5aに一方の回動
中心O1が設定され、そこで垂直状態で回転する錐13
を降下させれば該回動中心O1上に垂直穴16が穿孔さ
れる。次に、主目印17が墨線19aに合致するように
定盤6をずらせて固定し、被加工材表面5a上に回動中
心O2を設定する。また、錐13を傾斜穴20の傾斜角
度に傾斜させる。そこで回転する錐13を進行させれ
ば、錐13はその先端及び外周が被加工材5の表面5a
に接触することなく垂直穴16内に侵入し、中央突部1
5の先端が垂直穴16の側壁面16aに突き立つことに
なる。これにより、錐13は被加工材5に対して確実に
位置決めされ、正確な穿孔を行うこととなる。また、定
盤に目印を付けることで足りるので、容易かつ安価に製
作することができる。
【0025】なお、錐13としては実施例1におけると
同様な錐の他、中央突部がより短い通常のものであって
もよい。実施例3 この定盤付き穿孔機は実施例1におけると略同様な構成
であるが、図9に示されるように、錐13の中心軸13
aが被加工材5に垂直状態で交差する交点と傾斜状態で
交差する交点とが次式で表される大きさNでずれるよう
に、錐13の回動中心Oが被加工材5の表面5aよりも
やや上方に設定されている。
【0026】 (D/2)÷cosα−(D/2)<N<D/2 … 但し、Dは錐本体の直径、αは錐本体の垂直状態からの
傾斜角度である。この式は上記式と同じであるから
その説明は省略する。
【0027】しかして、この定盤付き穿孔機を用いて傾
斜角度αの傾斜穴を穿孔するには、まず定盤6を被加工
材5に固定し、錐13を垂直状態にセットし、垂直穴を
被加工材5に穿孔する。次に、定盤6上にて錐13を角
度αだけ傾斜させ、錐13を回転させつつ被加工材5の
方へと進行させる。この実施例では回動中心Oが被加工
材表面5aよりもやや上方にずれて設定されていること
から、錐13の中央突部15は垂直穴16の穿孔の際に
おけるよりも多少ずれた箇所から被加工材表面5a下に
侵入する。これにより、ケガキ刃14又は錐本体外周が
被加工材表面5aに接触することなく中央突部15が垂
直穴16の側壁面16aに突き立ち、錐13は被加工材
5に対して確実に位置決めされ正確な穿孔を行うことと
なる。
【0028】実施例4 図10に示されるように、この定盤付き穿孔機は、実施
例1におけると同様に、被加工材5に固定される定盤6
上に錐13が傾斜可能にかつその傾斜に際しての回動中
心Oが被加工材5の表面5a上に位置するように設けら
れているが、図11に示されるように、上記錐13の中
心軸13aが被加工材表面5aに垂直状態で交差する交
点O3と傾斜状態で交差する交点O4とのずれRが次式
で表される大きさとなるように上記錐13が上記定盤6
に対し偏心して取り付けられている。すなわち、錐13
は上記二本のガイドバー9a,9bの中心軸9cを含む
平面から距離Sだけ偏心している。
【0029】 (D/2)÷cosα−(D/2)<R<D/2 … 但し、Dは錐本体の直径、αは錐本体の垂直状態からの
傾斜角度である。この式は上記式と同じであるか
らその説明は省略する。
【0030】しかして、この定盤付き穿孔機により傾斜
角度αの傾斜穴20を穿孔するには、まず定盤6を被加
工材5に固定し、錐13を垂直状態に保持し、垂直穴1
6を被加工材5に穿孔する。次に、定盤6上にて錐13
を角度αだけ傾斜させ、錐13を回転させつつ被加工材
5の方へと進行させる。錐13は、定盤6に対し偏心し
ているので、ケガキ刃14又は錐本体外周が被加工材表
面5aに接触することなく中央突部15が垂直穴16の
側壁面16aに突き立つことになる。これにより、錐1
3は被加工材5に対して確実に位置決めされ、正確な穿
孔が可能になる。
【0031】実施例5 図12及び図13に示されるように、この定盤付き穿孔
機においては、実施例3と同様に錐13の回動中心Oが
被加工材表面5aよりもやや上方に設定され、また実施
例4におけると同様に錐13の中心軸13aが被加工材
表面5aに垂直状態で交差する交点と傾斜状態で交差す
る交点とにずれTが生ずるように錐13が定盤6に対し
偏心して取り付けられている。
【0032】この定盤付き穿孔機により傾斜角度αの傾
斜穴20を穿孔するには、まず定盤6を被加工材5に固
定し、錐13を垂直状態に保持し、垂直穴16を被加工
材5に穿孔する。次に、定盤6上にて錐13を角度αだ
け傾斜させ、錐13を回転させつつ被加工材5の方へと
進行させる。錐13は、その中心軸13aが定盤6に対
し偏心し、かつその回動中心Oが被加工材の表面5aよ
りも上方に設定されているので、中央突部15及び錐本
体外周等が被加工材表面5aに接触することなく垂直穴
16の側壁面16aに向かうことになる。これにより、
錐13は被加工材5に対して確実に位置決めされ、正確
な穿孔が可能になる。
【0033】
【発明の効果】請求項の発明によれば、錐のケガキ刃
が被加工材表面に接触するよりも前に中央突部が垂直穴
の側壁面に突き立つことになるので、錐は被加工材に対
して確実に位置決めされ、正確な傾斜穴の穿孔が可能に
なる。
【0034】請求項2、3、4の発明によれば、錐はそ
の中央突部及び本体外周が被加工材の表面に接触するこ
となく垂直穴内に侵入するので、錐は被加工材に対して
確実に位置決めされ、正確な穿孔が可能になる。また、
錐として中央突部が短い通常タイプのものであっても使
用可能である。
【0035】請求項3、4の発明によれば、定盤を被加
工材上定位置に固定したまま垂直穴と傾斜穴とを穿孔す
ることができ簡易かつ迅速に傾斜穴をあけることができ
る。
【0036】請求項の発明によれば、錐の中心軸は回
動中心から外れているので、穿孔機を側面から見た場合
錐が該錐の上下方向への案内体であるガイドバー等と重
ならずその位置を確認しやすく、被加工材に対する錐の
位置決めが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定盤付き穿孔機の正面図である。
【図2】上記定盤付き穿孔機の側面図である。
【図3】錐の要部を示す側面図である。
【図4】錐の要部の説明図である。
【図5】定盤の平面図である。
【図6】墨線が施された被加工材の部分切欠斜視図であ
る。
【図7】定点の最大ずれを表す説明図であり、(A)は
平面図、(B)は側面図である。
【図8】定点の最小ずれを表す説明図であり、(A)は
平面図、(B)は側面図である。
【図9】定盤付き穿孔機の他の実施例の側面図である。
【図10】定盤付き穿孔機の他の実施例の側面図であ
る。
【図11】交点のずれを表す説明図であり、(A)は平
面図、(B)は側面図である。
【図12】定盤付き穿孔機の他の実施例の側面図であ
る。
【図13】錐の要部の側面図である。
【符号の説明】
5…被加工材 5a…被加工材の表面 6…定盤 13…錐 13a…錐の中心軸 14…ケガキ刃 15…中央突部 16…垂直穴 17…主目印 18…副目印 H…垂直穴の深さ L…中央突部の長さ M…距離 N…ずれ O…回動中心 O1 ,O2 …回動中心 O3 ,O4 …錐の中心軸と被加工材表面との交点 R…ずれ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B27C 7/06 B23B 35/00 B23B 45/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工材に固定される定盤上に錐が傾斜
    可能にかつその傾斜に際しての回動中心が被加工材の表
    面上に位置するように設けられ、上記錐の先端にはケガ
    キ刃と中央突部とが設けられた定盤付き穿孔機におい
    て、上記錐の中央突部は上記ケガキ刃から先端までの長
    さが次式で表される長さLとなるように形成され、上記
    錐の本体であけられる大径の垂直穴の深さが次式で表さ
    れる深さHとなるようにし、傾斜穴の穿孔に際し、まず
    上記垂直穴を穿孔し、そしてその穴に上記錐が位置決め
    されて傾斜穴があけられることを特徴とする定盤付き穿
    孔機。 L>(D/2)×tanα+(D/2÷sinα) H>(D/2)÷tanα 但し、Dは錐本体の直径、αは錐本体の垂直状態からの
    傾斜角度である。
  2. 【請求項2】 被加工材に固定される定盤上に錐が傾斜
    可能にかつその傾斜に際しての回動中心が被加工材の表
    面上に位置するように設けられた定盤付き穿孔機におい
    て、上記定盤には上記回動中心を示す主目印のほか該主
    目印から次式で表される距離Mだけずれた副目印が設け
    られたことを特徴とする定盤付き穿孔機。 (D/2)÷cosα−(D/2)<M<D/2 但し、Dは錐本体の直径、αは錐本体の垂直状態からの
    傾斜角度である。
  3. 【請求項3】 被加工材に固定される定盤上に錐が所定
    の回動中心を支点にして傾斜可能に設けられた定盤付き
    穿孔機において、上記錐の中心軸が被加工材に垂直状態
    で交差する交点と傾斜状態で交差する交点とに、次式で
    表されるずれNが生ずるように上記回動中心が被加工材
    の表面よりもやや上方に設定されたことを特徴とする定
    盤付き穿孔機。 (D/2)÷cosα−(D/2)<N<D/2 但し、Dは錐本体の直径、αは錐本体の垂直状態からの
    傾斜角度である。
  4. 【請求項4】 被加工材に固定される定盤上に錐が傾斜
    可能にかつその傾斜に際しての回動中心が被加工材の表
    面上に位置するように設けられた定盤付き穿孔機におい
    て、上記錐の中心軸が被加工材に垂直状態で交差する交
    点と傾斜状態で交差する交点とに、次式で表されるずれ
    Rが生ずるように上記錐が上記定盤に対し偏心して取り
    付けられたことを特徴とする定盤付き穿孔機。 (D/2)÷cosα−(D/2)<R<D/2 但し、Dは錐本体の直径、αは錐本体の垂直状態からの
    傾斜角度である。
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