JP2907963B2 - 磁気共鳴モニタリング治療装置 - Google Patents

磁気共鳴モニタリング治療装置

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JP2907963B2
JP2907963B2 JP2161434A JP16143490A JP2907963B2 JP 2907963 B2 JP2907963 B2 JP 2907963B2 JP 2161434 A JP2161434 A JP 2161434A JP 16143490 A JP16143490 A JP 16143490A JP 2907963 B2 JP2907963 B2 JP 2907963B2
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幸三 佐藤
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、磁気共鳴イメージング装置を術中モニタリ
ングに用いる磁気共鳴モニタリング治療装置に関する。
(従来の技術) 脳深部など通常の術式を用いるのが困難な患部の治療
を行う場合や、体腔を開くなど侵襲度の高い手術を避け
たい場合には、カテーテルを用いた術式が一般に用いら
れる。具体的には患部までカテーテルを挿入し、カテー
テル先端に取付けた鉗子で病巣を取り除いたり、カテー
テルを通して薬物を注入する。従来、患部の位置や状態
の確認は、X線透視画像または超音波画像で行われてい
る。
しかし、X線透視装置は常に被爆という問題があるた
め、患者に対して連続的にX線を照射してモニタをする
ことはできず、リアルタイムでX線透視画像を見ながら
手術を行うことはできない。一方、超音波診断装置は使
用する超音波の波長から分解能が数mm程度しか得られ
ず、また画像のコントラストが低いため、カテーテルの
精密な位置決めを必要とする手術には用いることができ
ない。
(発明が解決しようとする課題) 上述したように、従来のカテーテルによる治療におい
ては、モニタリングにX線透視装置を用いるとX線によ
る被爆の問題があり、リアルタイムでのモニタリングが
できず、また超音波診断装置を用いた場合には分解能お
よびコントラストが低いため、カテーテルを高精度に位
置決めすることができないという問題があった。
近年、X線透視装置のような被爆の問題がなく、しか
も超音波診断装置に比較して高分解能および高コントラ
ストの画像が得られる磁気共鳴イメージング装置が実用
化されている。このような磁気共鳴イメージング装置を
術中モニタリングに使用できれば、患部をリアルタイム
で高精度にモニタリングしつつ、適確な治療を行うこと
ができると考えられる。
本発明は、磁気共鳴イメージング装置を用いて患部を
モニタリングしつつ治療を行うことができる磁気共鳴モ
ニタリング治療装置を提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明に係る磁気共鳴モニタリング治療装置は、上記
の課題を解決するため、患者に静磁場と勾配磁場および
高周波磁場を印加することにより生じる磁気共鳴信号の
データを収集し、この磁気共鳴信号を電子計算機により
処理して磁気共鳴画像を得る磁気共鳴イメージング装置
と、患者体内に挿入されるカテーテルを含み、患者体内
の患部を治療するための治療手段と、カテーテルの所定
位置への移動と患者体内への挿入および患者体内の患部
の治療動作を電子計算機からの指令に基づく遠隔制御に
より行う駆動手段とを有する。
(作用) 磁気共鳴イメージング装置は、種々の磁気共鳴パラメ
ータ(例えば密度、緩和時間、化学シフト等)を通常イ
メージングまたは超高速イメージングあるいはスペクト
ロスコピックイメージングを用いて画像化する。この磁
気共鳴イメージングを術中に行うことにより、被爆の問
題を伴わずに、しかも精度の高い視覚的モニタリングが
可能となり、治療効果の確認も容易となる。磁気共鳴イ
メージングにおいては、種々の断面(スライス面)を任
意に選択して画像化できるので、患部の位置決めやカテ
ーテルの正確な位置決めが可能である。
また、本発明では遠隔制御により治療のためのカテー
テルの移動や挿入および治療の動作を行うため、磁気共
鳴イメージング装置のガントリ内部の狭い撮像空間に患
者が入った状態でも、これらの動作が大きな空間的制約
を受けることなく容易に行なわれる。この場合、高周波
磁場の印加および磁気共鳴信号の検出の少なくとも一方
を行うための高周波コイル周辺に含水性または含脂肪性
のファントムを設け、このファントムからの磁気共鳴信
号に基づく磁気共鳴画像の画像データから電子計算機に
より高周波コイルの構造・位置を認識し、それに基づい
て駆動手段が高周波コイルを避けて動作するように駆動
手段を制御することもできる 駆動手段においては、患者の患部と前記カテーテルの
挿入口の位置決め操作に基づいて電子計算機から前記カ
テーテルの移動すべき位置に関する情報が与えられるこ
とにより、カテーテルを所定位置に移動させる。位置決
めを精度良く行うためには、磁気共鳴イメージング装置
において患者存在下における患者体内の静磁場の磁場分
布を計測し、その磁場分布に基づいて磁気共鳴画像の歪
みを補正することが望ましい。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図は本発明の一実施例の概略構成を示すブロック
図である。同図において、静磁場磁石1は患者6に一様
な静磁場を印加するためのもので、電磁石または永久磁
石が用いられ、前者の場合は励磁用電源3によって通電
駆動される。勾配磁場コイル2は、システムコントロー
ラ5により制御される駆動回路4によって駆動され、患
者6に対して空間的に直交するx,y,zの三方向に磁場強
度が変化する勾配磁場を印加する。勾配磁場の磁場の向
きと、静磁場の向きは同じである。
高周波コイル10はシステムコントローラ5の制御の下
で、送信部8からの高周波パルスがデュプレクサ9を介
して供給されることにより、高周波磁場を発生する。こ
の高周波磁場は患者6に加えられる。−方、患者6の体
内から発生される磁気共鳴信号(FID信号またはエコー
信号)は高周波コイル10によって検出され、デュプレク
サ9を介して受信部11で増幅および検波された後、シス
テムコントローラ5の制御の下でデータ収集部12に送ら
れる。データ収集部12では受信部11から入力された磁気
共鳴信号をシステムコントローラ5の制御の下で収集
し、それをA/D変換器(図示せず)によりサンプリング
しディジタル化した後、電子計算機13へ送る。
電子計算機13はコンソール14により制御され、データ
収集部12から入力されたFID信号やエコー信号のサンプ
リングデータについてフーリエ変換を行うことにより、
画像データまたは化学シフトスペクトルデータを得る。
また、電子計算機13はシステムコントローラ5の制御を
も行う。電子計算機13により得られた画像データまたは
化学シフトスペクトルデータは、画像ディスプレイ15に
供給され表示される。
治療装置16は、カテーテルを含む治療具とカテーテル
を三次元的に移動させる駆動手段としてのマニピュレー
タにより構成され、マニピュレータはコンソール14によ
り電子計算機13を介して遠隔的に制御される。また、こ
の治療装置16をマニュアルで操作するための操作装置17
も設けられている。
第2図は治療装置16の詳細な構成を示す斜視図であ
り、第3図は第2図における要部の断面図である。第2
図および第3図において、カテーテル21は例えば非磁性
・非導電性の細管により形成され、場合によってはその
表面に含水(または含脂肪)性の被覆を施される。この
カテーテル21は、マニピュレータ22により矢印A〜Fに
示す6方向に移動可能に設けられている。
マニピュレータ22は、矢印A方向に沿って平行に配置
された一対の直線レール23と、矢印B方向に沿って設け
られ、直線レール23に沿って移動する半弧状レール24
と、この半弧状レール24上を移動する移動台25と、この
移動台25に設けられ、矢印C方向に伸縮可能な伸縮台26
と、この伸縮台26の先端に設けられ、矢印D方向に回転
移動する回転台27と、この回転台27上に基端部が軸28を
支点に矢印E方向に回転移動可能に支持され、且つ矢印
F方向に伸縮可能な伸縮軸29とにより構成されている。
ここで、矢印A方向は第1図のz方向と同じであり、患
者6のセッティング終了時の患者6の体軸方向に一致し
ている。カテーテル21は、伸縮軸29の先端部に固定具30
により固定されている。
このような6方向に移動可能に構成されたマニピュレ
ータ22により、カテーテル21は半空間のどの位置へも移
動が可能であり、且つ任意の方向に向くことができる。
マニピュレータ22は患者6の近傍、すなわち静磁場中で
使用されるため、通常の電動モータは使用できないの
で、動力源として超音波モータを用いることが望まし
い。直線レール23、半弧状レール24および移動台25に設
けられた圧電素子(超音波振動子)31〜33は、矢印A,B
方向の動力源に用いられる超音波モータの構成要素を例
示している。図示してないが、他の方向C〜Dの動力源
にも同様に超音波モータが使用される。
マニピュレータ22は静磁場中で用いられるため、静磁
場に影響を与えないように材質は非磁性体であることが
望ましい。また、後述するようにマニピュレータ22が高
周波コイル10の内側に配置される場合は、高周波磁場分
布をなるべく乱さないように非導電性であることが望ま
しい。
なお、第2図ではマニピュレータ22にCCD撮像素子な
どを用いた小型カメラ34が備えられている。この小型カ
メラ34からの撮像信号は、例えば第1図のコンソール14
に備え付けられたTVモニタに送られて表示される。
カテーテル21は、治療対象の患部の種類や治療方法に
応じて選択される。第4図にカテーテルの種々の例を示
す。第4図(a)は鉗子41入りのカテーテルであり、患
部40(病巣)を取り除くのに用いられる。第4図(b)
は先端部に超音波振動子42を取り付けたカテーテルであ
り、温熱治療や破砕治療に用いられる。すなわち、患部
40が癌の場合には超音波振動子42に連続波で駆動するこ
とによって、超音波パワーにより癌をその致死温度まで
加温し、患部40が腎石などの結石の場合には超音波振動
子42に高電圧パルスを印加することにより、結石に衝撃
波を照射して破砕する。第4図(c)は光ファイバ43を
挿入したカテーテルであり、光ファイバ43を介してレー
ザ光を患部40に照射し、加温治療または焼損による治療
を行う場合に用いられる。第4図(d)は放射性元素44
を取り付けたカテーテルであり、局所放射線療法に用い
られる。
なお、第2図および第3図にはカテーテル21に付加さ
れる第4図(a)の鉗子41や第4図(b)の超音波振動
子42の駆動系、あるいは第4図(c)の光ファイバ43等
は図示されていないが、治療のためのこれらの制御も第
1図のコンソール14からの指示に基づいて電子計算機13
からの制御によって遠隔的に行われる。
次に、第5図に示すフローチャートを参照して、本実
施例における治療のための一連の処理手順を説明する。
治療に際して、患者6内の治療対象の患部は既に分かっ
ていて、カテーテル21の挿入予定位置も大まかに決定さ
れ、本装置への患者6のセッティング前に、カテーテル
21の挿入予定位置に対して消毒、表面穿孔(骨)などの
前処置が施されているものとする(S1)。この患者セッ
ティング状態での患者6の状態を第2図中に示す。矢印
A方向と(第1図のz方向)と患者6の体軸方向とが一
致している。
この患者セッティングの終了後、患者6の体内におけ
る磁場分布を計測する(S2)。磁気共鳴イメージング装
置を用いて患部の位置決めおよびカテーテル21の挿入口
の位置決めを精度良く行うには、勾配磁場コイル2に
より形成される勾配磁場の直線性劣化、静磁場磁石1
により形成される静磁場の不均一性、による位置ずれの
影響を除いて、磁気共鳴画像の画像歪みを補正する必要
がある。については、予め勾配磁場コイル2の直線性
を計測し、磁気共鳴画像の表示の段階で補正できるよう
にメモリに記憶しておく。については、ステップS2で
示されるようにステップS1での患者セッティングの後、
患者6の体内における静磁場の磁場分布を計測し、それ
に基づいて画像歪みを補正する。
第6図に第5図のステップS2での磁場分布計測のため
のシーケンスの一例を示す。RFは高周波磁場、Gx,Gy,Gz
はx,y,z方向の磁場勾配、Sig.は磁気共鳴信号の波形を
それぞれ示す。Gx,Gy,Gzの波形は、これらの勾配強度を
変えて複数回印加されることを示している。第6図のシ
ーケンスはx,y,zの空間3次元と化学シフト軸を含めた
4次元イメージングのシーケンスであり、空間内の各ボ
クセル毎の化学シフトスペクトルが得られる。
1Hの4次元イメージングを例にとると、第7図に示す
ように、あるボクセルの水のスペクトルが得られた場
合、磁気共鳴信号の周波数の中心周波数foからのずれ−
Δfが、そのボクセルの空間点における磁場の、中心磁
場からのずれを表わす。このスペクトルは3次元的に得
られるため、これにより磁場の3次元的分布が得られる
ことになる。但し、生体の場合、組織によっては脂肪の
磁気共鳴信号も現れ、また逆に水の磁気共鳴信号がなく
なってしまう個所もある。そこで、例えば第8図に示す
sinc波形のような選択励起用RFパルスを用いて、水の磁
気共鳴信号だけを予め選択励起するか、逆に同様のRFパ
ルスを用いて脂肪の信号を選択飽和してから、水の磁気
共鳴信号を得るようにすることが望ましい。
磁場不均一性があるときの磁気共鳴信号の発生位置
は、例えば第9図に示す通常の磁気共鳴イメージングの
シーケンスを用いた場合、 r=r0+ΔH/Gr r0:本来の位置 ΔH:静磁場の不均一性 Gr:リード用磁場勾配強度 のように表わされ、ΔH/Grだけリード方向に位置がず
れることになる。従って、計測された磁場分布を記憶し
ておき、磁気共鳴イメージングの際にはその磁場分布の
データからΔHを求め、位置ずれ量ΔH/Grを求めること
により、位置補正を行うようにする。なお、第9図の磁
気共鳴イメージング法のシーケンスは公知であり、RFは
高周波磁場、Gs,Ge,Grはそれぞれスライス用、エンコー
ド用およびリード用の磁場勾配、Sig.は磁気共鳴信号を
それぞれ示す。
次に、磁気共鳴イメージングを行い、画像ディスプレ
イ15上の磁気共鳴画像を見ながら、患部の位置決めとカ
テーテル21の挿入口の位置決めを行う(S3,S4)。第10
図に示すような1H超高速磁気共鳴イメージング法によれ
ば、数十ミリ秒程度で一枚の画像データを収集でき、実
時間での画像表示が可能であるため、これらの位置決め
に最適である。また、場合によってはGd-DTPA等の常磁
性試薬を造影剤として患者6の体内に注入したり、31P,
13C,23Na等のイメージングを位置決めに用いるのも有効
である。これらのイメージングは、以下の手順において
も適宜選択し実行することができる。
1Hの2次元磁気共鳴画像を用いて、患部およびカテー
テル挿入口の位置決めを行う際の一例を以下に説明す
る。まず、第11図に示すように患者6のカテーテル挿入
口50上に例えば微小な円筒状の含水(または含脂肪)フ
ァントム51を接着剤等により固定する。そして、磁気共
鳴イメージング装置によるスライス面を調整して、第12
図に示すように患部40とカテーテル挿入口50を表示す
る。含水ファントム51の像が表示されることにより、カ
テーテル挿入口も明確に示される。この際、第12図に×
印に示すように患部40についてはカテーテル21の先端の
最深挿入点に相当する点、カテーテル挿入口50について
は挿入口中心点をそれぞれコンソール14によって指定す
る。後述するように、カテーテル21はこれらの2点を結
ぶ直線52上を挿入されることになる。
このように患部40とカテーテル挿入口50の位置決め操
作をコンソール14を介して行うと、カテーテル21が移動
すべき位置に関する情報が電子計算機13より治療装置16
に伝達され、それに基づいてマニピュレータ22が自動的
に動作し、カテーテル21を直線52上に位置するように移
動させる(S5)。次に、コンソール14を介してカテーテ
ル挿入指令を入力すると、マニピュレータ22によりカテ
ーテル21がカテーテル挿入口50より患者6の体内に挿入
され、患部40に到達する(S6)。
ここで、直線52を含む平面をスライス面として、この
スライス面上の画像を画像ディスプレイ15でモニタして
いれば、挿入されたカテーテル21が含水性でない場合に
は、カテーテル21から磁気共鳴信号は検出されないの
で、カテーテル21は“患者体内への線状無信号部分の伸
長”の形で認識することができる。また、カテーテル21
に含水性(または含脂肪)性の被覆が施されている場合
は、カテーテル21から大きな水または脂肪の磁気共鳴信
号が検出されることにより、カテーテル21は“明線”と
して認識できる。カテーテル21の材質の帯磁率が患者の
それと等価でない場合、カテーテル21の挿入により新た
な磁場不均一性を導入するため、画像を歪ませる可能性
がある。従って、カテーテル21の材質としては、帯磁率
を患者6の治療対象部位の帯磁率に合わせたものを選択
することが望ましい。
こうしてカテーテル21を患者6の体内に挿入した後、
正しく挿入されたことを画像ディスプレイ15上の磁気共
鳴画像で確認してから、コンソール14を介して治療開始
指令を入力すると、第4図で説明したいずれかの方法に
よって治療が行われる(S7)。治療中および治療後に、
治療効果を確認するためのモニタをMRI(磁気共鳴イメ
ージング)およびMRS(磁気共鳴スペクトロスコピー)
により行う。このモニタは、種々の核種(例えば1H,
31P,13C,23Na等)についての種々の磁気共鳴パラメータ
(例えば化合物密度、縦・横緩和時間、化学シフト等)
を測定することによって可能であり、またこれらのパラ
メータからpHや温度等の分布を表示することも有効であ
る。
なお、ステップS5〜S6においてカテーテル21を移動さ
せる場合、第1図の高周波コイル10がマニピュレータ22
の外側に配置されている場合は、マニピュレータ22は比
較的自由に移動動作ができる。これに対し、第2図に示
されるように高周波コイル10がマニピュレータ22の内側
に配置されている場合は、マニピュレータ22が高周波コ
イル10を避けて移動できるようにする必要がある。これ
にはマニピュレータ22の移動をマニュアル操作に切替
え、第1図の操作装置17を用いて移動させる方法と、マ
ニピュレータ22が自動的に高周波コイル10を避けて移動
するようにする方法とがある。前者の場合、マニピュレ
ータ22に設けられた小型カメラ34によってカテーテル挿
入口50を撮像し、コンソール14に備え付けられたTVモニ
タでモニタしながら操作装置17を操作する。
後者の具体的な方法を示すと、例えば第13図に示すよ
うに高周波コイル10がサーフェイスコイル60の場合、サ
ーフェイスコイル60の内側および外側に含水(または含
脂肪)性ファントム61,62を配置する。また、第14図に
示すように高周波コイル10が鞍型コイル70の場合、各コ
イル導体を囲むように含水(または含脂肪)性ファント
ム71,72を配置し、コイル70と共にコイル巻枠73上に支
持する。そして、ファントム61,62,71,72からの磁気共
鳴信号データから電子計算機13で高周波コイル10の構造
・位置を画像データとして認識し、それに基づいて高周
波コイル10を避けてマニピュレータ22を移動させるよう
制御する。これらの場合、ファントム61,62,71,72とし
ては高周波コイル10(60,70)のQ値を低下させないよ
うに、水または脂肪のファントムを用いることが望まし
い。
マニピュレータ22の動作時に電気的ノイズが発生する
場合には、第15図に示すようにマニピュレータ22の動作
と磁気共鳴信号のデータ収集とを交互に、つまり時分割
で行うことにより、磁気共鳴画像上に電気的ノイズによ
る悪影響が出るのを防止することができる。第10図に示
したような超高速イメージング法で磁気共鳴信号のデー
タ収集を行えば、数十ミリ秒でデータ収集が終わるた
め、このような時分割方式を用いても実時間性はほとん
ど損なわれない。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば磁気共鳴イメー
ジング装置を用いて、従来のX線透視装置や超音波診断
装置では困難であった、患部の正確な実時間モニタリン
グを行いつつ適確な治療を行うことができる。本発明の
装置を用いれば特に癌、血栓等の重篤な疾病の治療を被
爆の心配なく安全確実・高精度に行うことが可能とな
る。
また、このような本発明を発展させれば、診断および
治療計画の策定は磁気共鳴イメージング(MRI)および
磁気共鳴スペクトロスコピー(MRS)により行い、治療
プロセスでの患部の視覚的モニタリングは実時間MRIに
より行い、さらに治療効果の判定はMRIもしくはMRSによ
り行う、といった一連の医用プロセスを統合化した効率
的・経済的なインテリジェント医用システムを構築する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る磁気共鳴モニタリング
治療装置の概略的構成を示すブロック図、第2図は第1
図における治療装置の詳細な構成を示す斜視図、第3図
は第2図の要部をより詳細に示す図、第4図は同実施例
における種々の治療法に使用されるカテーテルの構成を
示す図、第5図は同実施例における治療のための一連の
手順を説明するためのフローチャート、第6図は同実施
例における磁場分布計測のためのシーケンスを示す図、
第7図は同じく磁場分布計測の原理を説明するための磁
場のずれによる水の磁気共鳴スペクトルのずれを示す
図、第8図は同じく磁場分布計測時に水の磁気共鳴信号
のみを得る方法を説明するための選択励起(飽和)用RF
パルスを示す図、第9図は2次元磁気共鳴イメージング
のシーケンスの−例を示す図、第10図は超高速磁気共鳴
イメージングのシーケンスの一例を示す図、第11図は同
実施例におけるカテーテル挿入口の位置決めに用いるフ
ァントムを患者に取り付けた状態を示す図、第12図は同
実施例における患部およびカテーテル挿入口の位置決め
時のモニタ画像を示す図、第13図は高周波コイルとして
サーフェイスコイルを用いた場合のカテーテル自動移動
用ファントムの取付け状態を示す図、第14図は同じく鞍
型コイルを用いた場合のカテーテル自動移動用ファント
ムの取付け状態を示す図、第15図は同実施例におけるマ
ニピュレータの動作と磁気共鳴信号のデータ収集のタイ
ミングの関係を説明するための図である。 1……静磁場磁石、2……勾配磁場コイル、5……シス
テムコントローラ、6……患者、10……高周波コイル、
12……データ収集部、13……電子計算機、14……コンソ
ール、15……画像ディスプレイ、16……治療装置、17…
…操作装置、21……カテーテル、22……マニピュレータ
(駆動手段)、23……直線レール、24……半弧状レー
ル、25……移動台、26……伸縮台、27……回転台、29…
…伸縮軸、31〜33……圧電素子、34……小型カメラ、40
……患部、41……鉗子、42……超音波振動子、43……光
ファイバ、44……放射線源、50……カテーテル挿入口、
51……含水(含脂肪)性ファントム、52……カテーテル
挿入線、60……サーフェイスコイル、61,62……含水
(含脂肪)性ファントム、70……鞍型コイル、71,2……
含水(含脂肪)性ファントム、73……コイル巻枠。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61B 5/055

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】患者に静磁場と勾配磁場および高周波磁場
    を印加することにより生じる磁気共鳴信号のデータを収
    集し、この磁気共鳴信号を電子計算機により処理して磁
    気共鳴画像を得る磁気共鳴イメージング装置と、 患者体内に挿入されるカテーテルを含み、患者体内の患
    部を治療するための治療手段と、 前記カテーテルの所定位置への移動と患者体内への挿入
    および患者体内の患部の治療動作を前記電子計算機から
    の指令に基づく遠隔制御により行う駆動手段と を具備することを特徴とする磁気共鳴モニタリング治療
    装置。
  2. 【請求項2】前記駆動手段は、前記患者の患部と前記カ
    テーテルの挿入口の位置決め操作に基づいて前記電子計
    算機から前記カテーテルの移動すべき位置に関する情報
    が与えられることにより、前記カテーテルを前記所定位
    置に移動させることを特徴とする請求項1記載の磁気共
    鳴モニタリング治療装置。
  3. 【請求項3】前記磁気共鳴イメージング装置は、患者存
    在下における患者体内の静磁場の磁場分布を計測する磁
    場分布計測手段と、この磁場分布計測手段により計測さ
    れた磁場分布に基づいて磁気共鳴画像の歪みを補正する
    補正手段とを有することを特徴とする請求項1または2
    記載の磁気共鳴モニタリング治療装置。
  4. 【請求項4】前記磁気共鳴イメージング装置は前記高周
    波磁場の印加および磁気共鳴信号の検出の少なくとも一
    方を行うための高周波コイル周辺に含水性または含脂肪
    性のファントムを有し、このファントムからの磁気共鳴
    信号に基づく磁気共鳴画像の画像データから前記電子計
    算機により前記高周波コイルの構造・位置を認識し、そ
    れに基づいて前記駆動手段が前記高周波コイルを避けて
    動作するように前記駆動手段を制御することを特徴とす
    る請求項1記載の磁気共鳴モニタリング治療装置。
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