JP2907920B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JP2907920B2
JP2907920B2 JP2043592A JP4359290A JP2907920B2 JP 2907920 B2 JP2907920 B2 JP 2907920B2 JP 2043592 A JP2043592 A JP 2043592A JP 4359290 A JP4359290 A JP 4359290A JP 2907920 B2 JP2907920 B2 JP 2907920B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動変速機の油圧制御装置、特に前進3速以
上の変速段を有する自動変速機の油圧制御装置に関する
ものである。
〔従来の技術〕
前進3速以上の変速段を有する自動変速機の場合、第
1速においてはワンウエイクラッチを介して動力伝達
し、かつ低スロットル開度域における第3速からのダウ
ンシフトが第2速を経由をせずに第1速へ直接変速され
るように設定したものが一般的である。その理由は、第
1速状態ではワンウエイクラッチを介して動力伝達して
いるので、エンジンブレーキが効かず、第3速から第1
速へ直接ダウンシフトしてもエンブレショックを解消で
きるからである。
この種の自動変速機の場合、2−3速間の切換を行う
2−3シフトバルブに対してガバナ圧とスロットル圧と
が対向方向に作用しているに過ぎないため、低スロット
ル開度(低スロットル圧)時にはアップシフトに必要な
ガバナ圧(車速)も低くなり、32変速時の変速点と
23変速時の変速点との車速差、即ち2−3速間のヒ
ステリシスが大きく取れず、走行が不安定となるおそれ
があった。
このような問題点を解決するため、本出願人は第2速
時にはガバナ圧と対向する方向にスロットル圧とライン
圧とを作用させ、第3速時にはガバナ圧と対向する方向
にスロットル圧とキックダウン圧を作用させた2−3シ
フトバルブを提案した(特願平1−108240号)。ここ
で、キックダウン圧とはスロットル開度が一定開度以上
のときのみスロットルバルブから出力される油圧であ
り、この油圧の大きさはスロットル圧と同圧である。
この場合には、第2速時にスロットル圧のみをガバナ
圧と対向させたものと比べて低スロットル開度域におけ
るアップシフトの変速点を高車速側へ移行させることが
でき、2−3速間のヒステリシスが大きく取れ、走行安
定性が向上する。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、この場合には第3速から第2速へのダウン
シフト時のみキックダウン圧が作用するようになってい
るため、緩加速時において第2速から第3速へのアップ
シフトが遅くなり、運転者の意志にかなった応答性、つ
まりドライバビリティが得にくいという問題があった。
そこで、本発明の目的は、低スロットル開度域におけ
るヒステリシスを大きく取って走行安定性を向上させる
とともに、緩加速時におけるアップシフトを早くしてド
ライバビリティの向上を図ることができる自動変速機の
油圧制御装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、軸方向寸法が短いシフト
バルブを有する自動変速機の油圧制御装置を提供するこ
とにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、
前進3速以上の変速段を有する自動変速機において、車
速に応じて上昇するガバナ圧PGを出力するガバナバルブ
と、スロットル開度に応じて上昇するスロットル圧PT
スロットル開度が一定開度以上のときのみスロットル圧
PTと同圧のキックダウン圧PKとを出力するスロットルバ
ルブと、常に一定圧以上のライン圧PLを出力するレギュ
レータバルブと、摩擦要素に油圧を供給または排出し、
第n速(n≧2)と第n+1速とを切り換えるシフトバ
ルブとを備え、上記シフトバルブには、摩擦要素へのポ
ートを切り換えるスプールと、スプールを第n速方向へ
付勢するスプリングと、ガバナ圧がスプリング荷重と対
向方向に入力されるポートと、スロットル圧がスプリン
グ荷重と同方向に入力されるポートと、ライン圧がスプ
リング荷重と同方向に入力されるポートと、キックダウ
ン圧がスプリング荷重と同方向に入力されるポートとが
設けられ、第n速状態ではライン圧PLが入力されるポー
トとキックダウン圧PKが入力されるポートとが開かれ、
第n+1速状態ではライン圧PLが入力されるポートが閉
じられるとともに、キックダウン圧PKが入力されるポー
トが開かれ、第n速状態でキックダウン圧PKが作用する
スプールの受圧面積は、第n+1速状態でキックダウン
圧PKが作用するスプールの受圧面積より小さいことを特
徴とするものである。
〔作用〕
シフトバルブに対して、低速段においてガバナ圧と対
向する方向にスロットル圧とキックダウン圧とライン圧
とスプリング荷重とを作用させるようにし、このライン
圧はスロットル全閉時でも一定圧以上に保たれているの
で、低スロットル開度域におけるアップシフト時の変速
点を高車速側へ移行させることができる。つまり、低ス
ロットル開度時の第n速と第n+1速間のアップシフト
とダウンシフトとのヒステリシスが大きく取れ、走行安
定性を向上させることができる。
また、キックダウン圧を高速段だけでなく低速段にお
いてもガバナ圧と対向方向に導くとともに、高速段での
キックダウン圧の受圧面積を低速段でのキックダウン圧
の受圧面積より大きくしたので、キックダウン領域以下
の緩和速域において、アップシフトが比較的低速で行わ
れ、換言すればアップシフトを早くすることができ、ド
ライバビリティを向上させることができる。
請求項2に記載のように、シフトバルブのスプールの
第n速におけるライン圧PLの受圧部と、第n+1速にお
けるキックダウン圧PKの受圧部とが同一部分となるよう
に、ライン圧が入力されるポートとキックダウン圧が入
力されるポートとを隣接して設けた場合には、スプール
のランド幅を小さくでき、シフトバルブの軸方向寸法を
短縮できる。
〔実施例〕
第1図は本発明の一例である前進3速・後退1速の変
速段を有する自動変速機の油圧回路を示す。
この自動変速機の動力伝達機構は、エンジンによりト
ルクコンバータ1を介して駆動される入力軸2と、2個
のクラッチC1,C2と、2個のブレーキb1,B2と、第1ブレ
ーキb1を締結,解放するサーボピストン3と、ラビニヨ
ウ型遊星歯車機構4と、ワンウェイクラッチOWCと、出
力軸5とで構成されている。
遊星歯車機構4のリバースサンギヤ4aは第1クラッチ
C1を介して入力軸2と連結されており、フォワードサン
ギヤ4bは中間軸6および第2クラッチC2を介して入力軸
2と連結されている。キャリヤ4cは第2ブレーキB2およ
びワンウェイクラッチOWCを介してケーシング等の固定
部材7に連結されている。なお、ワンウェイクラッチOW
Cはキャリヤ4cの正転(エンジン回転方向)のみを許容
している。上記キャリヤ4cは第1プラネタリギヤ4dと第
2プラネタリギヤ(図示せず)とを支持しており、リバ
ースサンギヤ4aは軸長の長い第1プラネタリギヤ4dと噛
み合い、フォワードサンギヤ4bは軸長の短い第2プラネ
タリギヤを介して第1プラネタリギヤ4dと噛み合ってい
る。第1プラネタリギヤ4dのみと噛み合うリングギヤ4f
は上記出力軸5に結合されている。
上記動力伝達機構は、クラッチC1,C2、ブレーキb1,B2
およびワンウェイクラッチOWCの作動によって、次表の
ような変速段を実現している。次表において、○は作動
状態を示す。
上表において、B1はサーボピストン3の締結側油室、
B1′はサーボピストン3の解放側油室を示しており、双
方の油室B1,B1′に油圧が導かれた場合(3速時)に
は、解放側油室B1′の受圧面積が大きいので、第1ブレ
ーキb1は必ず解放される。また、D,2レンジの第1速に
おいては、ワンウェイクラッチOWCのためにエンジンブ
レーキが作動せず、Lレンジの第1速のみ第2ブレーキ
B2が締結されるので、エンジンブレーキを作動させるこ
とができる。
上記油圧回路は、大略オイルポンプ10、レギュレータ
バルブ11、マニュアルバルブ12、スロットルバルブ13、
ガバナバルブ14、1−2シフトバルブ15、2−3シフト
バルブ16、3−2タイミングバルブ17、リリーフバルブ
18、第1クラッチ用アキュムレータ19、第2クラッチ用
アキュムレータ20、第1ブレーキ用アキュムレータ21等
で構成されている。
上記油圧回路において、各油路の油圧は次のとおりで
ある。即ち、PLはライン圧、PRは後退時のライン圧、PT
はスロットル圧、PKはキックダウン圧、PGはガバナ圧、
PC1は第1クラッチ圧、PC2は第2クラッチ圧、PB1は第
1ブレーキ締結圧、PB1′は第1ブレーキ解放圧、PB2
は第2ブレーキ圧である。
レギュレータバルブ11はオイルポンプ10の吐出圧を所
望のライン圧PLに調圧するためのバルブであり、オイル
ポンプ10の吐出圧は中央のポート11aに入力され、スプ
ール11bの内部に形成した連通孔を介してフィードバッ
クされた右端室11cの油圧により、スプール11bはスプリ
ング11dに抗して左方へ移動し、図に示す位置に到達す
ると、ドレンポート11eが開いて圧油はオイルポンプ10
の吸い込み側へ戻される。したがって、スプール11bは
この位置で釣り合い、所望のライン圧PLを出力ポート11
fから出力している。スプール11bの左側にはプランジャ
11gが設けられ、背圧室11hに導かれるスロットル圧P
T(Dレンジ時)と背圧室11iに導かれる後退油圧PRによ
ってプランジャ11gがスプール11bを右方へ押している。
したがって、前進時におけるライン圧PLは第2図のよう
に、スロットル全閉時でもスプリング11dのばね荷重と
釣り合った一定油圧を保持し、中間スロットル開度まで
はスロットル開度に応じて上昇し、中間スロットル開度
を越えるとほぼ一定の油圧となる。このように、ライン
圧PLは各摩擦要素に適正な油圧を供給するため、各スロ
ットル開度における最大エンジントルクとほぼ近似する
ように設定してある。
マニュアルバルブ12は、シフトレバーと連動してP,R,
N,D,2,Lの各位置に作動されるスプール12aを有してお
り、このスプール12aによって油路が切り換えられる合
計12個のポート12b〜12mを有している。この内、右側の
3個のポート12b〜12dは全周に設けられ、他のポート12
e〜12mは図中上下に独立した別個のポートを構成してい
る。そして、ポート12eと12g、ポート12fと12i、ポート
12jと12mとはそれぞれ外部油路で連通している。ポート
12dにはレギュレータバルブ11からライン圧PLが入力さ
れ、ポート12lには後述するスロットルバルブ13からス
ロットル圧PTが入力されている。そして、スプール12a
をP,R,N,D,2,Lの各位置へシフトすることにより、次表
のように各ポートから油圧が出力される。なお、表中、
×印はドレーンを示す。
スロットルバルブ13は、アクセルペダルと連動して左
方へ押されるプランジャ13aと、プランジャ13aによりス
プリング13bを介して左方へ押されるスプール13cと、ス
プール13cを右方へ付勢するスプリング13dとを具備して
いる。ポート13eにはライン圧PLが入力されており、ポ
ート13fからスロットル圧PTを出力している。そして、
スロットル圧PTはスプール13cの連通孔を介してポート1
3gにフィードバックされているので、スロットル圧PT
第3図に示すように、スロットル開度の増大につれてほ
ぼ直線的に上昇する油圧となる。なお、スロットル圧PT
はポート13hからポート13iへも導かれており、キックダ
ウン時のようにスロットル開度を一定開度以上に開いた
場合のみ、ポート13iからポート13jを経由してスロット
ル圧PT(これをキックダウン圧PKと呼ぶ)を出力してい
る。つまり、キックダウン圧PKは第4図のように一定開
度(例えば85%)未満は0であり、一定開度以上となる
とスロットル圧PTと同圧となる。なお、ポート13iとポ
ート13jとの間にはオリフィス13kが設けられ、低スロッ
トル開度ではスロットル圧PTがこのオリフィス13kから
ポート13j,ドレンポート13lを通ってドレンされ、スロ
ットル圧PTの脈動や振動を防止している。
ガバナバルブ14は出力軸5に取り付けられており、マ
ニュアルバルブ12のポート12eから出力されるライン圧P
Lを調圧して出力軸5の回転速度、即ち車速にほぼ比例
したガバナ圧PG(第5図参照)を発生している。なお、
ガルナバルブ14の構成は公知の通りであり、その詳細な
説明は省略する。
1−2シフトバルブ15は1−2速を切り換えるための
バルブであり、図中上半分が第1速,下半分が第2速を
示している。このバルブ15は、スプリング15aにて右方
(第1速側)へ付勢された第1スプール15bと、第1ス
プール15bの右端面に接触する第2スプール15cとを備え
ており、ポート15dより出力される第1ブレーキ締結圧P
B1と、ポート15eより出力される第2ブレーキ圧PB2とを
切換制御している。右端ポート15fにはガバナ圧PGが入
力され、ポート15gには常時スロットル圧PTが入力さ
れ、ポート15hはマニュアルバルブ12のポート12mと接続
され、ポート15iには三方弁30を介してキックダウン圧P
K(L,Rレンジを除く)が入力されている。また、ポート
15j,15kはマニュアルバルブ12のポート12fと接続され、
ポート15l,15mはマニュアルバルブ12のポート12kと接続
され、15nはマニュアルバルブ12のポート12bと接続さ
れ、15oはマニュアルバルブ12のポート12eとオリフィス
31を介して接続されている。ポート15pはオリフィス32,
33を介して後述するリリーフバルブ18とレギュレータバ
ルブ11の背圧室11hとに接続されている。このように、
第1スプール15bと第2スプール15cとに対して、右方か
らガバナ圧PGを作用させ、左方からスプリング15aのば
ね荷重とスロットル圧PT(第1速時)とキックダウン圧
PK(第2速時)とを作用させることにより、これら荷重
の大小関係により1−2速を切り換えるようになってい
る。
2−3シフトバルブ16は2−3速を切り換えるための
バルブであり、第6図にその詳細な構造を示す。即ち、
スプール16bはスプリング16aによって右方(第2速側)
へ付勢されており、ポート16cより出力される第1クラ
ッチ圧PC1(第1ブレーキ解放圧PB1′)を切換制御し
ている。右端ポート16dにはガバナ圧PGが入力され、ポ
ート16eにはライン圧PLが入力され、ポート16fには1−
2シフトバルブ15のポート15iを介してキックダウン圧P
K(L,Rレンジを除く)が入力される。また、ポート16g
はマニュアルバルブ12のポート12bと接続され、Rレン
ジのみライン圧PLが入力される。ポート16hはマニュア
ルバルブ12のポート12cと接続され、R,N,Dレンジ時にラ
イン圧PLが入力される。さらに左端ポート16iにはスロ
ットル圧PTが入力されている。第2速時にはポート16c
がドレーンされるため、第1クラッチC1が解放され、第
3速時にはポート16cより油圧PC1(PB1′と同じ)が出
力されるため、第1クラッチC1が締結され、第1ブレー
キb1が解放される。
3−2タイミングバルブ17は32変速時における第
1ブレーキ解放圧PB1′の排油特性、換言すれば第1ブ
レーキb1の締結特性を車速に応じて制御している。この
バルブはスプリング17aにより左方へ付勢されたスプー
ル17bを備え、左端ポート17cにはスプリング17aと対向
する方向にガバナ圧PGが入力されている。また、ポート
17dはオリフィス34を介してサーボピストン3の解放側
油室B1′と接続され、ポート17eはオリフィスを介さず
に2−3シフトバルブ16のポート16cと接続されてい
る。低車速での32変速時には、スプール17bが上半
分に示す位置にあるので、解放側油室B1′の圧油は並列
なオリフィス34と35とを介してドレーンされ、締結側油
室B1の油圧上昇に伴って第1ブレーキb1が速やかに締結
される。一方、高車速での32変速時には、スプール
17bが下半分に示す位置にあるので、解放側油室B1′の
圧油はオリフィス35のみを介してドレーンされ、第1ブ
レーキb1が緩やかに締結される。このように高車速時に
第1ブレーキb1の締結を遅らせ、エンジン回転を上昇さ
せることにより、32変速時の変速ショックを緩和し
ている。
リリーフバルブ18はレギュレータバルブ11の背圧室11
hの油圧を調整するバルブであり、スプリング18aにより
左方へ付勢されたスプール18bを有しており、左端ポー
ト18cにはスプリング18aと対向する方向に1−2シフト
バルブ15のポート15pからスロットル圧PTが導かれてい
る。左端ポート18cに入力されるスロットル圧PTがスプ
リング18aのばね荷重以下の場合には、背圧室11hの油圧
はスロットル圧PTと等しく、スロットル圧PTがスプリン
グ18aのばね荷重を越えると、リリーフバルブ18がドレ
ーンするので、背圧室11hの油圧はスプリング18aのばね
荷重に対応した一定油圧に制限される。そのため、ライ
ン圧PLは第2図のような特性となる。
ここで、本発明の主要部である2−3シフトバルブ16
の作動について説明する。
第2速時にはスプリング16aのばね荷重Spとポート16i
に入力されるスロットル圧PTとポート16eに入力される
ライン圧PLとポート16fに入力されるキックダウン圧PK
とがスプール16bを右方へ押し、ガバナ圧PGがこれと対
向するようにスプール16bを左方へ押している。つま
り、Sp+PT・A+PL・B+PK・Cの力とPG・Dの力とが
対向する。なお、Aはスプール16bのランド161の受圧面
積、Bはランド162とランド163の受圧面積差、Cはラン
ド163とランド164の受圧面積差、Dはランド162の受圧
面積であり、ランド165の径はランド164と等しい。そし
て、各受圧面積の大小関係は次の通りである。
D>A>B>C 一方、第3速時にはポート16eが閉じられるので、ス
プリング荷重Spとポート16iに入力されるスロットル圧P
Tとポート16fに入力されるキックダウン圧PKとでスプー
ル16bを右方へ押し、ガバナ圧PGがこれと対向するよう
に作用している。つまり、Sp+PT・A+PK・Bの力とPG
・Dの力とが対向する。
このようにライン圧PLが第2速時のみスロットル圧PT
と同方向に作用し、しかもライン圧PLが第2図のように
スロットル全閉でも一定油圧を保持しているので、スロ
ットル全閉時におけるダウンシフト(32速)とアッ
プシフト(23速)との間で第7図のように大きなヒ
ステリシスHISを与えることができる。したがって、3
1速へ直接ダウンシフトさせるために(Dレンジの第
1速ではエンジンブレーキが効かない)、第7図のよう
にスロットル全閉時における32速の変速点を21
速の変速点とほぼ同一車速に設定した場合でも、スロッ
トル全閉時における32速と23速との間に大きな
ヒステリシスHISを設けることができるため、走行安定
性が向上する。
また、第2速状態でキックダウン圧PKをガバナ圧PG
対向方向に導かなければ、第7図二点鎖線で示すように
緩加速域における23速へのアップシフトが遅れぎみ
になりやすいのに対し、本発明ではキックダウン圧PK
第3速だけでなく第2速においてもガバナ圧PGと対向方
向に導いたので、第7図に示すようにキックダウン領域
以下の緩加速域において、23速へのアップシフトを
低速度で行うことができドライバビリティを向上させる
ことができる。
さらに、第3速におけるキックダウン圧PKの受圧面積
と第2速におけるライン圧PLの受圧面積とが等しくなる
ようにスプール16bを構成したので、スプール16bの軸方
向寸法を短縮でき、シフトバルブ16自体を小型化でき
る。
なお、本発明は上記実施例のように前進3速の変速段
を有する自動変速機の2−3シフトバルブ16に適用した
もののほか、前進4速以上の変速段を有する自動変速機
の2−3シフトバルブあるいはそれより高速段を切り換
えるシフトバルブにも同様に適用できる。
〔発明の効果〕
以上の説明で明らかなように、本発明によれば第n速
(n≧2)と第n+1速とを切り換えるシフトバルブに
対し、低速段においてのみスロットル圧と同方向にライ
ン圧を導いたので、低スロットル開度域におけるアップ
シフトとダウンシフトとのヒステリシスが大きく取れ、
走行安定性が向上する。特に、スロットル全閉時に一定
油圧を発生する専用のバルブを設ける必要がなく、レギ
ュレータバルブで共用できるので、油圧回路を簡素化で
きる。
また、キックダウン圧を高速段だけでなく低速段にお
いてもガバナ圧と対向方向に導くとともに、高速段での
キックダウン圧の受圧面積を低速段でのキックダウン圧
の受圧面積より大きくしたので、緩加速時にアップシフ
トを比較的低速で行うことができ、ドライバビリティを
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる自動変速機の油圧回路図、第2
図はライン圧の特性図、第3図はスロットル圧の特性
図、第4図はキックダウン圧の特性図、第5図はガバナ
圧の特性図、第6図は2−3シフトバルブの詳細図、第
7図は変速線図である。 11……レギュレータバルブ、13……スロットルバルブ、
14……ガバナバルブ、16……2−3シフトバルブ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前進3速以上の変速段を有する自動変速機
    において、 車速に応じて上昇するガバナ圧PGを出力するガバナバル
    ブと、スロットル開度に応じて上昇するスロットル圧PT
    とスロットル開度が一定開度以上のときのみスロットル
    圧PTと同圧のキックダウン圧PKとを出力するスロットル
    バルブと、常に一定圧以上のライン圧PLを出力するレギ
    ュレータバルブと、摩擦要素に油圧を供給または排出
    し、第n速(n≧2)と第n+1速とを切り換えるシフ
    トバルブとを備え、 上記シフトバルブには、摩擦要素へのポートを切り換え
    るスプールと、スプールを第n速方向へ付勢するスプリ
    ングと、ガバナ圧がスプリング荷重と対向方向に入力さ
    れるポートと、スロットル圧がスプリング荷重と同方向
    に入力されるポートと、ライン圧がスプリング荷重と同
    方向に入力されるポートと、キックダウン圧がスプリン
    グ荷重と同方向に入力されるポートとが設けられ、 第n速状態ではライン圧PLが入力されるポートとキック
    ダウン圧PKが入力されるポートとが開かれ、第n+1速
    状態ではライン圧PLが入力されるポートが閉じられると
    ともに、キックダウン圧PKが入力されるポートが開か
    れ、 第n速状態でキックダウン圧PKが作用するスプールの受
    圧面積は、第n+1速状態でキックダウン圧PKが作用す
    るスプールの受圧面積より小さいことを特徴とする自動
    変速機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】請求項(1)に記載の自動変速機の油圧制
    御装置において、 上記シフトバルブのスプールの第n速におけるライン圧
    PLの受圧部と、第n+1速におけるキックダウン圧PK
    受圧部とが同一部分となるように、ライン圧が入力され
    るポートとキックダウン圧が入力されるポートとが隣接
    して設けられていることを特徴とする自動変速機の油圧
    制御装置。
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