JP2841595B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JP2841595B2
JP2841595B2 JP1333472A JP33347289A JP2841595B2 JP 2841595 B2 JP2841595 B2 JP 2841595B2 JP 1333472 A JP1333472 A JP 1333472A JP 33347289 A JP33347289 A JP 33347289A JP 2841595 B2 JP2841595 B2 JP 2841595B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は自動変速機の油圧制御装置に係り、特に、ア
キュムレータの背圧制御に関するものである。
従来の技術 自動車の自動変速機には、多板式油圧クラッチやバン
ド式油圧ブレーキなどの摩擦係合装置が多用されてお
り、それ等の係合状態によって変速段を変更したり、出
力軸の回転方向を切り換えたりするようになっている。
このような摩擦係合装置は、その係合状態が瞬時に切り
換えられると大きな負荷トルクやショックが発生するた
め、通常、供給される作動油の急激な油圧変化をアキュ
ムレータによって緩和するようにしている。そして、か
かるアキュムレータとして背圧室付きのものを用い、そ
の背圧PACCとしてエンジン出力要求量に応じて変化する
ライン油圧PLを作用させることにより、摩擦係合装置の
負荷トルク特性に合致した油圧制御を行うようにしたも
のがある。
ここで、上記エンジン出力要求量は、一般にはエンジ
ン出力に対応するスロットル開度であるが、アクセル操
作量やディーゼルエンジンの場合には燃料噴射量なども
これに相当する。また、ライン油圧PLは上記摩擦係合装
置を係合させる際に用いられるメインの油圧で、例えば
第6図に示されているように、エンジン50によって回転
駆動されるポンプ52によりタンク54から作動油を汲み上
げるとともに、これをライン圧調圧弁56によって調圧す
ることにより得られ、ライン圧調圧弁56にはスロットル
カム58の回転すなわちスロットル開度に対応したスロッ
トル油圧PTHがスロットル検出弁60から供給されるよう
になっている。かかるライン油圧PL,スロットル油圧PTH
は、第9図にそれぞれ一点鎖線,実線で示されているよ
うに、スロットル開度θすなわちエンジン出力要求量が
大きい程高くなるように調圧され、スロットル油圧PTH
はライン油圧PLよりも低圧で、エンジン出力に対応する
信号油圧として利用されている。
また、上記ライン油圧PLを、デューティ制御弁によっ
て得られるデューティ油圧PDにより、そのデューティ比
に応じて低下させ、同じスロットル開度θでも異なる大
きさの背圧PACCが得られるようにしたものがある。上記
デューティ油圧PDは、そのばらつきや変動を防止する上
で通常ライン油圧PLをモジュレータ弁で減圧した一定油
圧PMを元圧としてつくられ、例えば第7図に示されてい
るような特性を有する。そして、デューティ油圧PDがこ
のようなデューティ比に応じて変化させられることによ
り、背圧PACCは第8図に斜線で示されているように、そ
のデューティ油圧PDの制御油圧幅に対応する一定の油圧
幅で制御することが可能となり、エンジンの個体差や経
時変化,出力特性,摩擦係合装置の負荷トルク特性など
に応じて背圧AACCを適宜変更できるようになる。特開昭
61−149657号公報に記載されている装置はその一例であ
る。
なお、上記第7図および第8図のデューティ比は、一
定油圧PMをドレーン油路に略開放する全開状態が0%
で、ドレーン油路を完全に遮断する全閉状態が100%で
ある。また、上記デューティ制御弁の替わりに、リニア
ソレノイドによりドレーン油路との流通断面積を連続的
に変化させるものなど、油圧が連続的または段階的に変
化する制御油圧を取り出すことができる他の電磁制御弁
を用いることもできる。
ところで、上記ライン油圧PLは、前述したように摩擦
係合装置を係合させるメインの油圧であるため、スロッ
トル開度θが略零の状態でも比較的大きな油圧が必要と
されるが、背圧PACCとしてはスロットル開度θが略零の
状態においてはそれ程大きな油圧を必要としない。この
ため、前記スロットル油圧PTHを用いて、低スロットル
開度側の背圧PACCを低くすることが考えられている。第
9図の破線は、このようにスロットル油圧PTHを用いて
背圧PACCを制御する背圧制御弁のコントロール油圧P
Cで、ライン油圧PLよりも低くなるスロットル開度θ
以下ではそのコントロール油圧PCが背圧PACCとなり、ラ
イン油圧PLよりも高くなるスロットル開度θ以上では
ライン油圧PLが背圧PACCとなる。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、このようにスロットル油圧PTHを用い
て低スロットル開度側の背圧PACCを低下させた場合に、
前記一定油圧PMを元圧として電磁制御弁により得られる
制御油圧(デューティ油圧PD)で背圧PACCの制御油圧幅
をもたせようとすると、その油圧幅は前記コントロール
油圧PCを基準として一定の油圧幅で定まるため、第10図
に斜線で示されているように高スロットル開度側、具体
的にはコントロール油圧PCがライン油圧PLよりも高圧と
なるスロットル開度θ以上においては、実際に背圧制
御が可能な油圧幅が狭くなるという欠点があった。
なお、上例ではスロットル開度に応じて調圧されるス
ロットル油圧PTHを用いた場合につい説明したが、アク
セル操作量や燃料噴射量等のエンジン出力要求量に応じ
て調圧された油圧を用いた場合でも事情は同じである。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、そ
の目的とするところは、エンジン出力要求量が小さい時
には比較的低圧のアキュムレータ背圧が得られ、且つエ
ンジン出力要求量の全域に亘って充分な背圧制御幅が得
られるようにすることにある。
課題を解決するための手段 かかる目的を達成するために、本発明は、(a)自動
変速機の摩擦係合装置に供給される作動油の油圧変化を
制御する背圧室付きのアキュムレータと、(b)エンジ
ン出力要求量が大きい程高くなるように調圧されたライ
ン油圧が入力されるとともに、そのライン油圧を、エン
ジン出力要求量が大きい程高くなり且つそのライン油圧
よりも低圧の油圧、例えばスロットル油圧などに基づい
て、予め定められら一定のエンジン油圧などに基づい
て、予め定められた一定のエンジン出力要求量以下の範
囲で減圧させるとともに、電磁制御弁によって連続的ま
たは段階的に変化させられる制御油圧により所定の油圧
幅で制御して前記背圧室に出力する背圧制御弁とを有す
る自動変速機の油圧制御装置において、前記電磁制御弁
によって得られる制御油圧の元圧としてエンジン出力要
求量が大きい程高くなる油圧、例えば上記ライン油圧や
スロットル油圧などを用いたことを特徴とする。
作用および発明の効果 このような油圧制御装置においては、予め定められた
一定のエンジン出力要求量以下の範囲でライン油圧をス
ロットル油圧等に基づいて減圧し、これをアキュムレー
タの背圧室に出力するようになっているため、アキュム
レータの作動油圧特性がエンジン出力要求量に応じて一
層良好に制御されるようになり、特にエンジン出力要求
量が比較的小さい範囲における摩擦係合装置の油圧制御
が改善される。
また、かかるアキュムレータの背圧室に供給される背
圧を、電磁制御弁によって所定の油圧幅で制御する際
に、その元圧としてライン油圧やスロットル油圧等のエ
ンジン出力要求量が大きい程高くなる油圧が用いられて
いるため、電磁制御弁によって得られる制御油圧の油圧
幅もエンジン出力要求量が大きくなる程広くなる。した
がって、前記予め定められた一定のエンジン出力要求量
以下の範囲でライン油圧を減圧するために、スロットル
油圧等に基づく調圧(前記コントロール油圧PC)がその
一定のエンジン出力要求量以上の範囲でライン油圧より
大きくなっても、アキュムレータ背圧の制御油圧幅が充
分に確保されるようになる。これにより、エンジンの個
体差や経時変化,摩擦係合装置の負荷トルク特性等に応
じて、アキュムレータの背圧を良好に制御できるように
なるのである。
実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
第1図は、本発明が適用された車両用自動変速機の構
成図で、流体式伝導装置としてのトルクコンバータ10と
遊星歯車式の変速機構12と制御装置14とから構成されて
いる。トルクコンバータ10は、そのポンプ羽根車10aに
図示しないエンジンの出力軸16が連結されている一方、
従動側のタービン羽根車10bに変速機構12の入力軸18が
連結され、一方向クラッチを介して位置固定の部材に係
合させられたステータ羽根車10cと組み合わされること
により、流体エネルギーに変換したエンジンの回転トル
クを増幅して上記変速機12に伝達する。かかるトルクコ
ンバータ10にはL/U(ロックアップ)クラッチCLが設け
られ、図示しない油圧アクチュエータによって係合させ
られることにより、入力軸18を出力軸16に選択的に直結
する。
上記変速機構12は、同軸上に配設された3つのシング
ルピニオン型の遊星歯車装置20,22,24と前記入力軸18と
出力軸26とを備えており、出力軸26は図示しない作動歯
車装置を介して車両の駆動輪に連結されている。遊星歯
車装置20,22,24の構成要素の一部は互いに一体的に連結
されており、一部は3つのクラッチC1,C2,C3によって互
いに選択的に連結されるようになっており、一部は4つ
のブレーキB1,B2,B3,B4によってハウジング28に選択的
に連結されるようになっており、一部は3つの一方向ク
ラッチF1,F2,F3によってその回転方向により相互に若し
くはハウジング28と係合させられるようになっている。
上記クラッチC1,C2,C3、ブレーキB1,B2,B3,B4は、例
えば多板式のクラッチや1本または巻付け方向が反対の
2本のバンドを備えたバンドブレーキ等にて構成され、
それぞれ油圧アクチュエータによって作動させられるよ
うになっており、これにより、第2図に示されているよ
うに変速比(入力軸18の回転速度/出力軸26の回転速
度)がそれぞれ異なる前進4段・後進1段の変速段が得
られる。かかる第2図は、各シフトレンジにおける変速
段と、その変速段を成立させる際のクラッチ,ブレー
キ,および一方向クラッチの作動状態を示したもので、
変速段の「1st」,「2nd」,「3rd」,「O/D」は、それ
ぞれ前進側の第1変速段,第2変速段,第3変速段,O/D
(オーバドライブ)変速段を表しており、第1変速段か
らO/D変速段に向かうに従って変速比は順次小さくな
る。「Rev」は後進変速段を表している。また、クラッ
チおよびブレーキの欄の「○」は係合状態で無印は非係
合状態を表しており、一方向クラッチの欄の「△」はエ
ンジンドライブ時に係合状態となることを表しており、
無印は非係合状態を表している。
なお、上記トクルコンバータ10および変速機構12は、
軸線に体して対称的に構成されているため、第1図にお
いては軸線の下側を省略して示してある。
制御装置14は、切換弁等を備えた油圧制御回路30と、
その油圧制御回路30の作動を制御するマイクロコンピュ
ータ32とから構成されており、油圧制御回路30は3つの
ソレノイドNo.1,No.2,No.3により制御されるようになっ
ている。ソレノイドNo.1およびNo.2は変速機構12に関す
るもので、この2つのソレノイドNo.1およびNo.2が選択
的に励磁されることにより前記前進4段の変速段が適宜
切り換えられる。また、ソレノイドNo.3はL/UクラッチC
Lに関するもので、これにより変速機構12の入力軸18が
エンジンの出力軸16に選択的に直結される。
上記マイクロコンピュータ32には、車速センサ34,ス
ロットル開度センサ36,シフトレンジセンサ38からそれ
ぞれ車速信号SV,スロットル開度信号Sθ,シフトレン
ジ信号SSが供給されるようになっている。これ等の信号
SV,Sθ,SSは、それぞれ自動車の車速V(km/h),スロ
ットル開度θ,シフトレンジを表しており、センサ34,3
6,38はそれぞれ回転検出器等の良く知られた適宜の検出
手段にて構成される。なお、シフトレンジはシフトレバ
ーの操作位置を意味するもので、本実施例では第2図に
示されているように「D」,「2」,「L」,「R」,
「P」,「N」の計6つのレンジに選択操作されるよう
になっている。
かかるマイクロコンピュータ32は、CPU,RAM,ROM等を
備えており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め
記憶されたプログラムに従って信号処理を行い、前記各
信号SV,Sθ,SSが表す車速V,スロットル開度θ,シフト
レンジに基づいて、ソレノイドNo.1,No.2,No.3をそれぞ
れ励磁することにより、変速機構12のクラッチおよびブ
レーキの作動状態を変更して前進4段の変速段を切換え
制御するとともに、L/U制御を行う。上記ROMには、変速
段を切り換えるための変速段切換えデータやL/Uクラッ
チCLの係合および解放を切り換えるL/U切換えデータが
予め記憶されており、そのデータに従って切換え制御が
行われる。
ここで、前記油圧制御回路30には、前述した第6図に
示されているような油圧発生回路が備えられており、前
記L/UクラッチCLやクラッチC1,C2,C3、ブレーキB1,B2,B
3,B4の油圧アクチュエータには、ソレノイドNo.1〜3の
励磁状態に応じて切換弁が切り換えられることにより、
前記ライン油圧PLが供給されるようになっている。ま
た、それ等のL/UクラッチCLやクラッチC1,C2,C3、ブレ
ーキB1,B2,B3,B4の係合,解放が瞬時に行われると、過
大な負荷トルクが加えられたり変速ショックなどが生じ
るため、背圧室付きのアキュムレータによって急激な油
圧変化が軽減されるようになっている。例えば、第3図
は上記クラッチC1にライン油圧PLを供給する部分の油圧
回路図であり、以下、かかる第3図に基づいて上記アキ
ュムレータの背圧制御、換言すればクラッチC1に供給さ
れる作動油の油圧制御について説明する。なお、本実施
例では上記L/UクラッチCLやクラッチC1,C2,C3、ブレー
キB1,B2,B3,B4が摩擦係合装置に相当し、制御装置14が
油圧制御装置に相当する。
第3図において、アキュムレータ64の背圧室66には背
圧制御弁68から背圧PACCが供給されるようになってお
り、その背圧PACCおよびスプリング70の付勢力に抗して
ピストン72が後退させられ、蓄油室74内に作動油が流入
することにより、クラッチC1の油圧の急激な変化が緩和
されるが、かかるアキュムレータ64の作動油圧は背圧P
ACCに応じて制御される。背圧PACCは、背圧制御弁68に
よりスロットル開度θに基づいて制御されるようになっ
ている。
背圧制御弁68は、スプリング76により一方向へ付勢さ
れたスプール78と、前記ライン油圧PLが入力される第1
ポート80と、図示しないドレーン油路に接続された第2
ポート82と、前記スロットル開度θに応じて調圧された
スロットル油圧PTHが供給される第3ポート84と、デュ
ーティ油圧PDが供給される第4ポート86と、背圧PACC
オリフィス88を介してフィードバックされる第5ポート
90と、前記第1ポート80または第2ポート82にスプール
78の移動に応じた流動断面積で連通させられて背圧PACC
を出力する第6ポート92とを備えている。上記第3ポー
ト84に供給されるスロットル油圧PTHは、断面積がaの
ランド78aの端面に作用させられ、スプリング76と共に
上記第1ポート80と第6ポート92とを連通させる方向へ
スプール78が移動するように付勢する。第4ポート86に
供給されるデューティ油圧PDは、断面積がbのランド78
bの端面に作用させられ、上記スロットル油圧PTHやスプ
リング76による付勢方向と反対方向、すなわち第2ポー
ト82と第6ポート92とを連通させる方向へスプール78が
移動するように付勢する。また、第5ポート90に供給さ
れる背圧PACCは、上記ランド78bと断面積がcのランド7
8cとに作用させられ、その面積差(c−b)に対応する
付勢力でデューティ油圧PDによる付勢方向と同じ方向へ
スプール78を付勢する。
ここで、今仮にデューティ油圧PDが供給される第4ポ
ート86が大気に解放されているとすると、背圧制御弁68
によって得られるコントロール油圧PCは次式(1)によ
って表され、スロットル油圧PTHは前記第9図に実線で
示されているようにスロットル開度θが大きくなるに従
って高圧となるところから、第4図において破線で示さ
れるようになる。したがって、ライン油圧PLがスロット
ル開度θの全域に亘ってコントロール油圧PCよりも高け
れば、背圧PACCはコントロール油圧PCと一致する。しか
し、上記断面積a,b,cやスプリング76のばね力FSPは、ス
ロットル開度θ以下ではコントロール油圧PCよりもラ
イン油圧PLの方が高いが、スロットル開度θ以上では
コントロール油圧PCの方がライン油圧PLよりも高くなる
ように設定されており、スロットル開度θ以下ではコ
ントロール油圧PCが背圧PACCとなり、スロットル開度θ
以上ではライン油圧PLが背圧PACCとなる。
PC=(PTH×a+FSP)/(c−b) …(1) 一方、前記デューティ油圧PDは、ライン油圧PLを元圧
としてデューティ制御弁94によって制御されるようにな
っている。デューティ制御弁94は、前記マイクロコンピ
ュータ32から供給される開閉信号SDに従ってライン油圧
PLが供給される油路をドレーン油路に開閉するもので、
その開閉時間の割合すなわちデューティ比に応じてデュ
ーティ油圧PDを制御する。この場合に、ライン油圧PL
前記第4図,第9図に一点鎖線で示されているように、
スロットル開度θが大きくなるに従って高圧となるた
め、デューティ油圧PDは、スロットル開度θに応じて第
5図に斜線で示されている油圧範囲内で制御されること
となる。本実施例では、このデューティ制御弁94が電磁
制御弁に相当し、デューティ油圧PDが制御油圧である。
なお、第3図の96,98はオリフィスであり、100はデュー
ティ油圧PDの油圧範囲で作動するアキュムレータであ
る。
また、上記デューティ比は、本実施例ではライン油路
PLが供給される油路をドレーン油路に完全に開放する全
開状態が0%で、ドレーン油路から完全に遮断する全閉
状態が100%であり、デューティ比が100%の時にはデュ
ーティ油圧PDはライン油圧PLと略一致する。これに対
し、デューティ比が0%の場合には、ドレーン油路に完
全に開放されるものの、オリフィス98の存在等によって
デューティ油圧PDが完全に0になることはなく、ライン
油圧PLに対応してスロットル開度θが大きくなる程若干
高くなる。しかし、その差はライン油圧PLの差程大きく
はなく、デューティ油圧PDの制御油圧幅はスロットル開
度θが大きい程広くなる。第5図における制御油圧幅W
100はスロットル開度θが100%の場合であり、スロット
ル開度θが0%の場合の制御油圧幅W0よりも充分に大き
い。
そして、このようなデューティ油圧PDが前記背圧制御
弁68の第4ポート86に供給されると、この場合の背圧制
御弁68のコントロール油圧PC′は次式(2)で表される
ようになり、デューティ油圧PDに応じて低下させられ
る。第4図の3点鎖線はデューティ比が0%の場合のコ
ントロール油圧PC′であり、2点鎖線はデューティ比が
100%の場合のコントロール油圧PC′である。したがっ
て、背圧PACCは第4図において斜線で示されている油圧
範囲で制御されることとなる。
PC′=(PTH×a+FSP−PD×b)/(c−b) …(2) ここで、デューティ油圧PDによる油圧低下幅は、前記
(1)式によるコントロール油圧PCを基準として定まる
ため、背圧PACCがコントロール油圧PCよりも低いライン
油圧PLと一致するスロットル開度θ以上の範囲では、
デューティ油圧PDの制御油圧幅に対して背圧PACCの制御
油圧幅が狭くなるが、デューティ油圧PDの制御油圧幅は
スロットル開度θが大きい程広いため、スロットル開度
θ以上の範囲でも背圧PACCの制御油圧幅が充分に確保
される。
以上、クラッチC1のアキュムレータ64の背圧制御につ
いて詳細に説明したが、他のクラッチやブレーキについ
ても、アキュムレータや背圧制御弁,デューティ制御弁
等を用いて同様な背圧制御が行われるようになってい
る。なお、一部の摩擦係合装置については背圧制御弁や
デューティ制御弁等を共用することもできる。
このように、本実施例の背圧制御弁68は、スロットル
油圧PTHを用いてスロットル開度θ以下の範囲でライ
ン油圧PLを減圧し、背圧PACCとしてアキュムレータ64の
背圧室66に出力するようになっているため、アキュムレ
ータ64の作動油圧特性がスロットル開度θに応じて一層
良好に制御されるようになり、特にスロットル開度θが
小さい範囲におけるクラッチC1等の摩擦係合装置に供給
される作動油の油圧制御が改善される。
また、上記背圧PACCをデューティ制御弁94によって制
御する際に、その元圧としてスロットル開度θが大きく
なる程高圧となるライン油圧PLが用いられ、デューティ
油圧PDをスロットル開度θが大きくなる程広い油圧範囲
で制御できるようになっている。このため、スロットル
開度θ以下の範囲でライン油圧PLを減圧するために、
上記のようにスロットル油圧PTHに基づく調圧によりコ
ントロール油圧PCがそのスロットル開度θ以上の範囲
でライン油圧PLより大きくなっても、背圧PACCの制御油
圧幅が充分に確保され、スロットル開度θの全域に亘っ
て略均等に制御油圧幅が得られるようになる。
したがって、上記デューティ制御弁94のデューティ比
をL/UクラッチCLや変速段の切換え時間,出力軸26の回
転速度変化率などによって制御することにより、エンジ
ン50や摩擦係合装置の個体差,経時変化などに拘らず、
その摩擦係合装置に対する油圧制御が常に良好に行われ
るようになる。また、出力特性が異なるエンジン50や負
荷トルク特性等が異なる摩擦係合装置に対しても、同じ
アキュムレータ64や背圧制御弁68,デューティ制御弁94
等を用いて良好な油圧制御を行うことができるようにな
り、それ等の汎用性が高められる。図示は省略したが、
前記マイクロコンピュータ32には、デューティ制御弁94
のデューティ制御に必要な種々のデータ、例えば出力軸
26の回転トルクや回転速度,エンジン50の作動状態,摩
擦係合装置の作動状態などを表す信号が供給されるよう
になっている。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
したが、本発明は他の態様で実施することもできる。
例えば、前記実施例ではデューティ油圧PDの元圧とし
てライン油圧PLが用いられているが、スロットル油圧P
THなどエンジン出力要求量に応じて高圧となる他の油圧
を用いることも可能である。背圧制御弁68の第3ポート
84に供給する油圧についても同様である。
また、前記実施例では電磁制御弁としてデューティ制
御されるデューティ制御弁94が用いられているが、リニ
アソレノイドの電流制御によって制御油圧を取り出すも
のなど、他の電磁制御弁を用いることも可能である。
また、前記実施例の自動変速機は遊星歯車式の変速機
構12を備えているが、他の有段変速機構や可変プーリ等
による無段変速機構を有する自動変速機の油圧制御装置
にも本発明は適用され得る。変速機構12の構成や変速段
の数についても適宜変更できる。
また、前記実施例ではL/UクラッチCL付きのトルクコ
ンバータ10が用いられているが、フルードカップリング
やL/UクラッチCLを備えていない流体伝導装置を採用す
ることもできる。
その他一々例示はしないが、本発明は当業者の知識に
基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である油圧制御装置を備えた
自動変速機の構成を説明する図である。第2図は第1図
の自動変速機の変速段およびその変速段を成立させる際
の各係合要素の係合状態を示す図である。第3図は第1
図の自動変速機における油圧制御回路の一部を示す回路
図である。第4図は第3図の油圧制御回路によるアキュ
ムレータの背圧制御特性を説明する図である。第5図は
第3図の油圧制御回路のデューティ油圧を説明する図で
ある。第6図はライン油圧およびスロットル油圧を発生
する部分の油圧回路図である。第7図は一定の油圧を元
圧としたデューティ油圧を説明する図である。第8図は
第7図のデューティ油圧によって制御される背圧の制御
油圧幅を説明する図である。第9図はライン油圧をスロ
ットル油圧によって調圧することにより得られるコント
ロール油圧を説明する図である。第10図は第9図のコン
トロール油圧を第7図のデューティ油圧によって制御す
ることにより得られる背圧の制御油圧幅を説明する図で
ある。 14:制御装置(油圧制御装置) 64:アキュムレータ、66:背圧室 68:背圧制御弁 94:デューティ制御弁(電磁制御弁) CL:L/Uクラッチ(摩擦係合装置) C1,C2,C3:クラッチ(摩擦係合装置) B1,B2,B3,B4:ブレーキ(摩擦係合装置) PL:ライン油圧、PTH:スロットル油圧 PD:デューティ油圧(制御油圧) PACC:背圧 θ:スロットル開度(エンジン出力要求量)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−149657(JP,A) 特開 昭61−41065(JP,A) 特開 昭62−31755(JP,A) 特開 昭61−130653(JP,A) 特開 昭62−41450(JP,A) 特開 平1−216151(JP,A) 実開 昭60−188249(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動変速機の摩擦係合装置に供給される作
    動油の油圧変化を制御する背圧室付きのアキュムレータ
    と、エンジン出力要求量が大きい程高くなるように調圧
    されたライン油圧が入力されるとともに、該ライン油圧
    を、エンジン出力要求量が大きい程高くなり且つ該ライ
    ン油圧よりも低圧の油圧に基づいて、予め定められた一
    定のエンジン出力要求量以下の範囲で減圧させるととも
    に、電磁制御弁によって連続的または段階的に変化させ
    られる制御油圧により所定の油圧幅で制御して前記背圧
    室に出力する背圧制御弁とを有する自動変速機の油圧制
    御装置において、 前記電磁制御弁によって得られる制御油圧の元圧として
    エンジン出力要求量が大きい程高くなる油圧を用いたこ
    とを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
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