JP2907719B2 - 発泡絶縁線の製造方法及びその装置 - Google Patents

発泡絶縁線の製造方法及びその装置

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JP2907719B2
JP2907719B2 JP6109729A JP10972994A JP2907719B2 JP 2907719 B2 JP2907719 B2 JP 2907719B2 JP 6109729 A JP6109729 A JP 6109729A JP 10972994 A JP10972994 A JP 10972994A JP 2907719 B2 JP2907719 B2 JP 2907719B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,発泡絶縁線の製造方法
及びその装置に係り,詳しくは発泡状の合成樹脂よりな
る絶縁体組成物により芯線を被覆して発泡絶縁線を製造
する方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に発泡絶縁線は,電話設備の通信手
段や一般電気設備用として使用されるが,その電気的特
性としての静電容量(pF/m)や外径の仕上寸法(μ
m)が高精度に要求される。一方,生産性の観点から,
発泡絶縁線の高速の引取速度が要求されると共に,立ち
上げ時においても短時間で毎分2000m以上の引取速
度に立ち上げ,且つ立ち上げ後早急に発泡絶縁線の仕上
げ外径及び静電容量が許容精度に入ることが要求され
る。このような発泡絶縁線の製造用の設備10を図3に
示す。この設備10において,コイルストッカ11に収
容された供給線12は伸線機13により細径化され芯線
14としてアニーラ15に供給され焼鈍される。一方,
合成樹脂の一例となるポリエチレン樹脂と有機発泡剤と
が押出機16に供給され,この押出機16のシリンダ
(不図示)に内装されたスクリュー(不図示)により前
記シリンダ先端部のクロスヘッド(不図示)に圧入され
る。前記ポリエチレン樹脂及び有機発泡剤は,クロスヘ
ッドにおいて,このクロスヘッドに配設されたヒータ
(不図示)により前記有機発泡剤の分解温度以上となる
所定温度に加熱される。さらに,適温に保持された芯線
14は,押出機16のクロスヘッドに導かれ,そのクロ
スヘッドの内形状に沿って前記ポリエンレン樹脂が被覆
され発泡絶縁線17となる。そして,発泡絶縁線17
は,後続の引取機18により引取方向(図中の矢印F)
に引取されて,水冷槽19の水中に浸漬され冷却固化さ
れた後,静電容量計20により,その静電容量が計測さ
れる。ついで,発泡絶縁線17は外径測定器21により
当該外径が計測される。
【0003】そこで,この設備10では,従来より所望
の静電容量及び外径を得るべく引取機18の引取速度v
に比例して押出機16のスクリュー回転数等が制御され
ていた。そして,発泡絶縁線17の静電容量は,当該実
測値に基づいて,移動冷却槽22を用い水冷槽19を前
記引取方向に離間自在に移動させることにより調整され
ていた。すなわち,前記クロスヘッドと水冷槽19との
間の距離を変更することにより前記ポリエンレン樹脂の
被覆後から冷却固化までの時間を調整し,前記ポリエン
レン樹脂の発泡度を制御することによりその調整が行わ
れる。また,発泡絶縁線17の外径は,当該実測値に基
づいて,押出機16のスクリュー回転数や押出機16の
設定温度を手動で設定変更することにより調整されてい
た。しかし,上記設備10では,発泡絶縁線17の静電
容量Cを制御するために,水冷槽19の前記引取方向へ
の移動を,発泡絶縁線17の検出された静電容量Cを帰
還させるフィードバック制御によりコントロールしてい
る場合が多い。このため,これらの制御系の,例えば比
例ゲインが著しく大きくなったりすると,水冷槽19が
移動冷却槽22によって大幅に移動されることがある。
そして,場合によっては移動冷却槽22がその制御範囲
を超えてしまい制御不能に陥ることがある。また,押出
機16の温度については,比較的大きな応答遅れを生じ
ることから,前記手動制御では,発泡絶縁線17の静電
容量C及び外径Dを高精度に制御することができなかっ
た。そこで,このような不具合を解消すべく,以下の方
法が開発された(特開昭58−175212号公報
等)。ここでは,静電容量Cの偏差ΔCと被覆外径Dの
偏差ΔD及びこれらに影響を与える各種パラメータを入
力として発泡絶縁線の単位長さ当りの被覆量に影響する
押出機のスクリュー回転数又は引取機による引取速度
(ライン速度),発泡樹脂の発泡の度合いを調整するた
めに移動冷却槽の位置及び押出機の温度を総て行列計算
により算出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の
行列計算による方法では,制御出力計算の基となってい
る行列の各パラメータは事前に学習しておく必要があ
る。しかし,この場合引用すべきパラメータの数が多い
程,行列内のパラメータの数が増大し,この行列の値を
各測定データである静電容量C及び被覆外径Dについて
それぞれ学習する必要がある。このため,大きな労力が
必要であると共に,学習をするために材料を大量に消費
しなければならない等の問題点がある。また,移動冷却
槽や押出機のスクリュー回転数と同じ制御ループで制御
を行うため,温度制御の応答速度,即ち時間遅れの影響
により,実際には,制御出力にリミットやゲインをかけ
る等の加工が必要であった。本発明は,上記事情に鑑み
てなされたものであり,比較的少ないパラメータを基に
した制御を行うことにより,労力及び材料消費が少な
く,しかも高品質を確保し得る発泡絶縁線の製造方法及
びその装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,第1の発明は,発泡状の合成樹脂よりなる絶縁体組
成物を押出機に供給し,上記絶縁体組成物を上記押出機
に連続供給される芯線上に上記合成樹脂の発泡温度以上
で押出して被覆し,上記芯線上に被覆された絶縁体組成
物を上記芯線の供給方向に移動する冷却器により冷却し
て固化することによって発泡絶縁線を製造する発泡絶縁
線の製造方法において,上記発泡絶縁線の被覆外径及び
静電容量と,上記絶縁体組成物の供給速度及び上記冷却
器の位置との対応関係を,次式(1)における比例定数
である上記合成樹脂の特性パラメータ及び上記冷却器の
位置に対する上記合成樹脂の発泡率の関数を用いた次式
(8)により表した第1の関係を予め第1のメモリに記
憶しておき,上記発泡絶縁線の被覆外径及び静電容量を
実測し,上記実測データを上記第1のメモリに記憶され
た第1の関係に適用することにより,上記絶縁体組成物
の供給速度及び上記冷却器の位置を制御してなることを
特徴とする発泡絶縁線の製造方法として構成されてい
る。 N=K(D 2 −d 2 )(1−P) …(1) 但し,Nは絶縁体組成物の供給速度,Dは発泡絶縁線の
被覆外径, Pは合成樹脂の発泡率,dは芯線径,Kは特
性パラメータである。
【数9】 Cは発泡絶縁線の静電容量,Lは冷却器の位置である。
さらには,上記関数を,上記冷却器の位置がその移動範
囲の中央付近であるときに上記合成樹脂の発泡率が目標
発泡率となるように決定する発泡絶縁線の製造方法であ
らには,上記特性パラメータを,指数平均を用い
たオンライン学習法を用いて補正する発泡絶縁線の製造
方法である。
【0006】さらには,上記特性パラメータを,カルマ
ンフィルタを用いたパラメータ推定方法を用いて補正す
発泡絶縁線の製造方法である。第2の発明は,発泡状
の合成樹脂よりなる絶縁体組成物を押出機に供給し,上
記絶縁体組成物を上記押出機に連続供給される芯線上に
上記合成樹脂の発泡温度以上で押出して被覆し,上記芯
線上に被覆された絶縁体組成物を上記芯線の供給方向に
移動する冷却器により冷却して固化することによって発
泡絶縁線を製造する発泡絶縁線の製造装置において,予
め求めておいた上記発泡絶縁線の被覆外径及び静電容量
と,上記絶縁体組成物の供給速度及び上記冷却器の位置
との対応関係を,次式(1)における比例定数である
記合成樹脂の特性パラメータ及び上記冷却器の位置に対
する上記合成樹脂の発泡率の関数を用いた次式(8)
より表した第1の関係を記憶する第1のメモリと,上記
発泡絶縁線の被覆外径を測定する第1の測定手段と,上
記発泡絶縁線の静電容量を測定する第2の測定手段と,
上記両測定手段による実測データを上記第1のメモリに
記憶された第1の関係に適用することにより,上記絶縁
体組成物の供給速度及び上記冷却器の位置を制御する第
1の制御手段とを具備してなることを特徴とする発泡絶
縁線の製造装置である。 N=K(D 2 −d 2 )(1−P) …(1) 但し,Nは絶縁体組成物の供給速度,Dは発泡絶縁線の
被覆外径, Pは合成樹脂の発泡率,dは芯線径,Kは特
性パラメータである。
【数10】 Cは発泡絶縁線の静電容量,Lは冷却器の位置である。
第3の発明は,発泡状の合成樹脂よりなる絶縁体組成物
を押出機に供給し,上記絶縁体組成物を上記押出機に連
続供給される芯線上に上記合成樹脂の発泡温度以上で押
出して被覆し,上記芯線上に被覆された絶縁体組成物を
上記芯線の供給方向に移動する冷却器により冷却して固
化することによって発泡絶縁線を製造する発泡絶縁線の
製造方法において,上記絶縁体組成物の供給温度である
押出機温度の制御出力と,上記合成樹脂の発泡率との対
応関係を,上記冷却器の位置に対する上記合成樹脂の発
泡率の関数を用いた次式(10)により表した第2の関
係を予め第2のメモリに記憶しておき,上記発泡絶縁線
の被覆外径及び静電容量を実測し,上記実測データに基
づいて上記合成樹脂の発泡率を演算し,上記演算された
発泡率を上記第2のメモリに記憶された第2の関係に適
用することにより,上記絶縁体組成物の供給温度を制御
してなることを特徴とする発泡絶縁線の製造方法であ
る。
【数11】 Δtは絶縁体組成物の供給温度である押出機温度の制御
出力, p はゲイン,P 0 は目標発泡率, 0 は冷却器
の移動範囲の中心位置, f(L)は冷却機の位置に対す
る合成樹脂の発泡率の関数dP/dL にそれぞれ対応す
る。
【0007】さらには,上記関数を上記演算された合成
樹脂の発泡率と上記冷却器の実際の位置とに基づいて演
算する発泡絶縁線の製造方法である。さらには,上記関
数が,上記冷却器の位置がその移動範囲の中央付近であ
るときに上記合成樹脂の発泡率が目標発泡率となるよう
な最適関数になるように上記絶縁体組成物の供給温度を
制御してなることを特徴とする発泡絶縁線の製造方法で
ある。さらには,上記関数と上記最適関数との偏差に基
づいて上記絶縁体組成物の供給温度を制御してなること
を特徴とする発泡絶縁線の製造方法である。さらには,
上記関数が,上記冷却器の位置に対して上記合成樹脂の
発泡率が減少するような関数である場合に,上記絶縁体
組成物の供給温度を低下させるように制御してなること
を特徴とする発泡絶縁線の製造方法である。第4の発明
は,発泡状の合成樹脂よりなる絶縁体組成物を押出機に
供給し,上記絶縁体組成物を上記押出機に連続供給され
る芯線上に上記合成樹脂の発泡温度以上で押出して被覆
し,上記芯線上に被覆された絶縁体組成物を上記芯線の
供給方向に移動する冷却器により冷却して固化すること
によって発泡絶縁線を製造する発泡絶縁線の製造装置に
おいて,予め求めておいた上記絶縁体組成物の供給温度
である押出機温度の制御出力と,上記合成樹脂の発泡率
との対応関係を,上記冷却器の位置に対する上記合成樹
脂の発泡率の関数を用いた次式(10)により表した第
2の関係を記憶する第2のメモリと,上記発泡絶縁線の
被覆外径を測定する第1の測定手段と,上記発泡絶縁線
の静電容量を測定する第2の測定手段と,上記両測定手
段による実測データに基づいて上記合成樹脂の発泡率を
演算する演算手段と,上記演算手段により演算された発
泡率を上記第2のメモリに記憶された第2の関係に適用
することにより,上記絶縁体組成物の供給温度を制御す
る第2の制御手段とを具備してなることを特徴とする発
泡絶縁線の製造装置である。
【数12】 Δtは絶縁体組成物の供給温度である押出機温度の制御
出力, p はゲイン,P 0 は目標発泡率, 0 は冷却器
の移動範囲の中心位置, f(L)は冷却機の位置に対す
る合成樹脂の発泡率の関数dP/dL にそれぞれ対応す
る。
【0008】第5の発明は,発泡状の合成樹脂よりなる
絶縁体組成物を押出機に供給し,上記絶縁体組成物を上
記押出機に連続供給される芯線上に上記合成樹脂の発泡
温度以上で押出して被覆し,上記芯線上に被覆された絶
縁体組成物を上記芯線の供給方向に移動する冷却器によ
り冷却して固化することによって発泡絶縁線を製造する
発泡絶縁線の製造方法において,上記発泡絶縁線の被覆
外径及び静電容量と,上記絶縁体組成物の供給速度及び
上記冷却器の位置との対応関係を,次式(1)における
比例定数である上記合成樹脂の特性パラメータ及び上記
冷却器の位置に対する上記合成樹脂の発泡率の関数を用
いた次式(8)により表した第1の関係を予め第1のメ
モリに記憶しておくと共に,上記絶縁体組成物の供給温
である押出機温度の制御出力と,上記合成樹脂の発泡
率との対応関係を上記冷却器の位置に対する上記合成樹
脂の発泡率の関数を用いた次式(10)により表した第
2の関係を予め第2のメモリに記憶しておき,上記発泡
絶縁線の被覆外径及び静電容量を実測し,上記実測デー
タに基づいて上記合成樹脂の発泡率を演算し,上記実測
データを上記第1のメモリに記憶された第1の関係に適
用することにより,上記絶縁体組成物の供給速度及び上
記冷却器の位置を制御すると共に,上記演算された発泡
率を上記第2のメモリに記憶された第2の関係に適用す
ることにより,上記絶縁体組成物の供給温度を制御して
なることを特徴とする発泡絶縁線の製造方法である。 N=K(D 2 −d 2 )(1−P) …(1) 但し,Nは絶縁体組成物の供給速度,Dは発泡絶縁線の
被覆外径, Pは合成樹脂の発泡率,dは芯線径,Kは特
性パラメータである。
【数13】 Cは発泡絶縁線の静電容量,Lは冷却器の位置である。
【数14】 Δtは絶縁体組成物の供給温度である押出機温度の制御
出力, p はゲイン,P 0 は目標発泡率, 0 は冷却器
の移動範囲の中心位置, f(L)は冷却機の位置に対す
る合成樹脂の発泡率の関数dP/dL にそれぞれ対応す
る。第6の発明は,発泡状の合成樹脂よりなる絶縁体組
成物を押出機に供給し,上記絶縁体組成物を上記押出機
に連続供給される芯線上に上記合成樹脂の発泡温度以上
で押出して被覆し,上記芯線上に被覆された絶縁体組成
物を上記芯線の供給方向に移動する冷却器により冷却し
て固化することによって発泡絶縁線を製造する発泡絶縁
線の製造装置において,予め求めておいた上記発泡絶縁
線の被覆外径及び静電容量と,上記絶縁体組成物の供給
速度及び上記冷却器の位置との対応関係を,次式(1)
における比例定数である上記合成樹脂の特性パラメータ
及び上記冷却器の位置に対する上記合成樹脂の発泡率の
関数を用いた次式(8)により表した第1の関係を記憶
する第1のメモリと,予め求めておいた上記絶縁体組成
物の供給温度である押出機温度の制御出力と,上記合成
樹脂の発泡率との対応関係を,上記冷却器の位置に対す
る上記合成樹脂の発泡率の関数を用いた次式(10)
より表した第2の関係を記憶する第2のメモリと,上記
発泡絶縁線の被覆外径を測定する第1の測定手段と,上
記発泡絶縁線の静電容量を測定する第2の測定手段と,
上記両測定手段による実測データに基づいて上記合成樹
脂の発泡率を演算する演算手段と,上記両測定手段によ
る実測データを上記第1のメモリに記憶された第1の関
係に適用することにより,上記絶縁体組成物の供給速度
及び上記冷却器の位置を制御する第1の制御手段と,上
記演算手段により演算された発泡率を上記第2のメモリ
に記憶された第2の関係に適用することにより,上記絶
縁体組成物の供給温度を制御する第2の制御手段とを具
備してなることを特徴とする発泡絶縁線の製造装置であ
る。 N=K(D 2 −d 2 )(1−P) …(1) 但し,Nは絶縁体組成物の供給速度,Dは発泡絶縁線の
被覆外径, Pは合成樹脂の発泡率,dは芯線径,Kは特
性パラメータである。
【数15】 Cは発泡絶縁線の静電容量,Lは冷却器の位置である。
【数16】 Δtは絶縁体組成物の供給温度である押出機温度の制御
出力, p はゲイン,P 0 は目標発泡率, 0 は冷却器
の移動範囲の中心位置, f(L)は冷却機の位置に対す
る合成樹脂の発泡率の関数dP/dL にそれぞれ対応す
る。
【0009】
【作用】本発明によれば,発泡状の合成樹脂よりなる絶
縁体組成物を押出機に供給し,上記絶縁体組成物を上記
押出機に連続供給される芯線上に上記合成樹脂の発泡温
度以上で押出して被覆し,上記芯線上に被覆された絶縁
体組成物を上記芯線の供給方向に移動する冷却機により
冷却して固化することによって発泡絶縁線を製造するに
際し,上記発泡絶縁線の被覆外径及び静電容量と,上記
絶縁体組成物の供給速度及び上記冷却器の位置との対応
関係を,次式(1)における比例定数である上記合成樹
脂の特性パラメータ及び上記冷却器の位置に対する上記
合成樹脂の発泡率の関数を用いた次式(8)により表し
た第1の関係が予め第1のメモリに記憶され,あるいは
/かつ,上記絶縁体組成物の供給温度と上記合成樹脂の
発泡率との対応関係を上記冷却器の位置に対する上記合
成樹脂の発泡率の関数を用いた次式(10)により表し
た第2の関係が予め第2のメモリに記憶される。上記発
泡絶縁線の被覆外径及び静電容量が実測される。上記絶
縁体組成物の供給温度を制御する場合には,上記実測デ
ータに基づいて上記合成樹脂の発泡率が演算される。上
記測定データを上記第1のメモリに記録された第1の関
係式に適用することにより,上記絶縁体組成物の供給速
度及び上記冷却器の位置が制御され,あるいは/かつ,
上記演算された発泡率を上記第2のメモリに記憶された
第2の関係に適応することにより,上記絶縁体組成物の
供給温度が制御される。 N=K(D 2 −d 2 )(1−P) …(1) 但し,Nは絶縁体組成物の供給速度,Dは発泡絶縁線の
被覆外径, Pは合成樹脂の発泡率,dは芯線径,Kは特
性パラメータである。
【数17】 Cは発泡絶縁線の静電容量,Lは冷却器の位置である。
【数18】 Δtは絶縁体組成物の供給温度である押出機温度の制御
出力, p はゲイン,P 0 は目標発泡率, 0 は冷却器
の移動範囲の中心位置, f(L)は冷却機の位置に対す
る合成樹脂の発泡率の関数dP/dL にそれぞれ対応す
る。このように,比較的少ないパラメータを用いた制御
を行うことにより,労力及び材料消費が少なく,しかも
高品質を確保し得る発泡絶縁線の製造方法及びその装置
を得ることができる。さらに,上記第1の関係に係る関
数を,上記冷却器の位置がその移動範囲の中央付近であ
る時に上記合成樹脂の発泡率が目標発泡率となるように
決定すれば,上記冷却器の位置に関し,最も良好な制御
範囲を得ることができる。
【0010】らに,上記特性パラメータを指数平均を
用いたオンライン学習法あるいはカルマンフィルタを用
いたパラメータ推定方法を用いて補正すれば,いずれも
効率的な制御が可能となる。さらに,上記第2の関係に
係る関数を上記演算された合成樹脂の発泡率と上記冷却
器の実際の位置とに基づいて演算した場合には,実際の
データに基づいた関数が得られるため,より良好な温度
制御性が得られる。さらに,上記第2の関係に係る関数
が,上記冷却器の位置がその移動範囲の中央付近である
ときに上記合成樹脂の発泡率が目標発泡率となるような
最適関数になるように上記絶縁体組成物の供給温度を制
御すれば,最適な温度制御性が得られる。さらに,上記
第2の関係に係る関数と上記最適関数との偏差に基づい
て上記絶縁体組成物の供給温度を制御すれば,最適な状
態への収束が効率良くなされる。さらに,上記第2の関
係に係る関数が,上記冷却器の位置に対して上記合成樹
脂の発泡率が減少するような関数である場合に,上記絶
縁体組成物の供給温度を低下させるように制御すれば,
安定した温度制御性が得られる。
【0011】
【実施例】以下添付図面を参照して,本発明を具体化し
た実施例につき説明し,本発明の理解に供する。尚,以
下の実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発
明の技術的範囲を限定する性格のものではない。ここ
に,図1は本発明の一実施例に係る発泡絶縁線の製造方
法の概略構成を示すフロー図,図2は上記発泡絶縁線の
製造方法による製造装置1(1′)の概略構成を示すブ
ロック図,図3は製造装置1を適用可能な設備10の全
体構成を示す模式図(従来例と共用),図4は製造装置
1(1′)を設備10に適用したときのシステムブロッ
ク図,図5は移動冷却槽の位置と合成樹脂の発泡率との
関係を示す図である。図1に示すごとく,第1の発明に
係る発泡絶縁線の製造方法は,発泡状の合成樹脂よりな
る絶縁体組成物を押出機に供給し,上記絶縁体組成物を
上記押出機に連続供給される芯線上に上記合成樹脂の発
泡温度以上で押出して被覆し,上記芯線上に被覆された
絶縁体組成物を上記芯線の供給方向に移動する冷却器に
より冷却して固化することによって発泡絶縁線を製造す
る点で従来例と同様である。しかし,本実施例では,上
記発泡絶縁線の被覆外径及び静電容量と,上記絶縁体組
成物の供給速度及び上記冷却器の位置との対応関係を,
上記合成樹脂の特性パラメータ及び上記冷却器の位置に
対する上記合成樹脂の発泡率の関数により表した第1の
関係を予め第1のメモリに記憶しておき(S1のS
a ),上記発泡絶縁線の被覆外径及び静電容量を実測
し(S2),上記実測データを上記第1のメモリに記憶
された第1の関係に適用することにより,上記絶縁体組
成物の供給速度及び上記冷却器の位置を制御する(S4
のS4a )ように構成されている点で従来例と異なる。
【0012】また,上記絶縁体組成物の供給速度を上記
押出機の該絶縁体組成物供給用スクリューの回転数ある
いは上記発泡絶縁線の引取速度(ライン速度)としてよ
い。さらに,上記関数を,上記冷却器の位置がその移動
範囲の中央付近であるときに,上記合成樹脂の発泡率が
目標発泡率となるように決定してもよい。さらに,上記
特性パラメータを補正しながら制御を行ってもよく,そ
補正は,具体的には指数平均を用いたオンライン学習
法あるいはカルマンフィルタを用いたパラメータ推定方
法を用いることにより行うものとしてもよい。以上の点
においても,従来例とは異なる。この方法による発泡絶
縁線の製造装置1を図2に示した。この製造装置1は,
上記方法におけるステップS1のS1a を実行する第1
のメモリ2と,上記ステップS2を実行する第1の測定
手段4および第2の測定手段5と,上記ステップS4の
S4a を実行する第1の制御手段7とから構成されてお
り(第2の発明),従来例と同様,図3に示す設備10
に適用可能である。
【0013】図4は製造装置1を設備10に適用したと
きのシステム構成を示す。このシステムでは,目標値で
ある,発泡絶縁線17の外径D0 ,引取速度Vre f ,ポ
リエチレン樹脂の発泡率P0 が計電装装置に与えられ,
該計電装装置は前記外径D0 ,引取速度Vref に応じ
て,操作量である,押出機16のスクリュー回転数N
(絶縁体組成物の供給速度の一例に相当),移動冷却槽
22の駆動による押出機16と水冷槽19(冷却器に相
当)との間の距離である,移動冷却槽位置L,引取速度
v(絶縁体組成物の供給速度の一例に相当)を,対応す
る押出器16のスクリュー駆動用のモータM1 ,移動冷
却槽22駆動用のモータM2 ,引取機18駆動用のモー
タM3 にそれぞれ出力する。そして,制御装置(第1の
制御手段に相当)は,外径測定器21(第1の測定手段
に相当),静電容量計20(第2の測定手段に相当)等
による測定量である発泡絶縁線17の静電容量C°及び
外径D°,スクリュー回転数N°,引取速度v°を取り
込み,操作量の設定値の修正量である,ΔN,Δv,Δ
Lをそれぞれ演算して元の設定値のスクリュー回転数
N,引取速度v,距離Lに与え,新たな設定値としてそ
れぞれ前記モータM1 ,M2 ,M3 に出力する。尚,こ
のシステム中では,スクリュー回転数Nと引取速度vの
両方を記述しているが,本第1,第2の発明ではこのい
ずれかを制御対象とすることでよい。また,温度制御に
ついては,第1,第2の発明の説明の便宜上,ここでは
その説明を割愛し,後述することとした。ところで,行
列計算による従来の技術では,制御出力を算出するため
の行列内の多数のパラメータを学習により見つけださな
ければならなかったが,本第1,第2の発明では,特
に,押出機のスクリュー回転数(または引取速度)と移
動冷却槽位置の制御出力とを算出する場合において,以
下に示すように2つだけのパラメータで計算できるよう
にしている。
【0014】これらのパラメータの内の1つは移動冷却
槽の位置,押出機の温度で決まる関数の形である。ま
た,これらのパラメータも常時オンライン学習すること
により状況にあったパラメータ修正を行うようにすれ
ば,これらのパラメータを学習するための労力および時
間を費やすことがなくなる。また,上記従来の技術にお
いて,入力や制御出力に含まれていた押出機の温度につ
いては,その制御出力による挙動が,合成樹脂の発泡を
制御するための移動冷却槽の位置制御と同じ意味を持っ
ていること,および,その時定数が押出機のスクリュー
回転数(又は引取速度)や移動冷却槽位置の制御時の定
数が秒単位であるのに較べて分単位と比較的長くまた時
間遅れも違うことから別系統の制御とすることが望まし
い。従って,上記第1,第2の発明においては,絶縁体
組成物の供給速度と移動冷却槽位置の制御のみを行うこ
ととした。尚,押出機の温度制御については別途行う
が,これは例えば後述する方法などにより行うことがで
きる。ただし,周知の温度制御方法によってもよい。以
下,上記第1,第2の発明に係る製造方法及びその装置
の基本原理について述べる。被覆外径等を制御する方法
としては,例えば被覆樹脂を押出す押出機のスクリュー
回転数を制御する方法と,引取速度を制御する方法があ
る点については前述した通りであるが,ここでは,特に
押出機のスクリュー回転数(以下押出機回転数と略す)
に対する制御方法について記述する。引取速度を制御す
る方法についても制御の本質は同様であることから,そ
の詳細説明は行わない。押出機回転数Nと被覆外径Dと
芯線径dと発泡樹脂の発泡率Pとの間には以下の関係が
ある。 N=K(D2 −d2 )(1−P) …(1)
【0015】ここに,Kは比例定数(特性パラメータ)
であり,これは引取速度に比例し,押出機の押出し圧
力,押出機の構造,合成樹脂の粘性などにより決まる値
であるが,定常状態では樹脂固有の値であると考えられ
る。上記(1)式を全微分する。
【数19】
【数20】
【0016】
【数21】
【数22】
【0017】
【数23】
【数24】
【数25】 尚,上記(8)式が第1,第2,第5,及び第6の発明
における第1の関係に相当する。以上より,合成樹脂の
特性パラメータKおよび発泡率/移動冷却槽感度dP/
dLが決まれば,最終的に得られた上記(9)式により
制御出力であるΔNおよびΔLが計算できる。
【0018】ここで,パラメータβとδはいずれも計測
データより計算することができる。つまり,被覆外径D
と静電容量Cとを計測し,これらのデータの内の静電容
量Cを上記(4)式で表されるワグナーの公式に代入す
ることより発泡率Pがわかる。また,芯線径dは定数で
ある。これより,特性パラメータKを含まないパラメー
タβとδとが計算できる。よって,学習すべき値はパラ
メータα(最終的には特性パラメータKの値)と発泡率
/移動冷却槽感度dP/dLとの2つだけとなる。尚,
パラメータγはパラメータαから計算できる。特性パラ
メータKは立ち上げ時の過渡状態では合成樹脂の圧力変
動,温度変動により変動するが,定常状態では一定値に
落ちつく値である。また,発泡率/移動冷却槽感度dP
/dLは,合成樹脂の種類,温度,押出圧力と相関のあ
る,発泡率Pと移動冷却槽位置Lとの関数であるが,合
成樹脂温度Tと発泡率/移動冷却槽感度dP/dLとの
対応関係は図に示すような関係がある。ここでは,制
御の容易性,良質な発泡状態を作るために,目標発泡率
0を移動冷却槽の移動可能範囲における中心位置L0
付近になるようにあらかじめ関数の形を決めておきこれ
を最適関数f0 (L)とする。
【数26】 図5から明らかなように,最適関数f0 (L)は目標発
泡率P0 と移動冷却槽の中心位置L0 とを通る曲線であ
り,これは発泡率Pが移動冷却槽の位置Lによって制御
し易い曲線である。もし,関数dP/dLに図中の他の
曲線,を採用した場合には,移動冷却槽の可動範囲
から外れて制御困難となるおそれがある。
【0019】尚,詳細は後述するが,別途行う押出機の
温度制御は,移動冷却槽が中心位置L0 付近で目標発泡
率P0 になるよう,即ち最適関数f0 (L)をとるよう
に移動冷却槽の位置の制御による発泡率Pの変化により
行う。このように,関数dP/dLの形を決めてしまえ
ば,結局学習すべき値は特性パラメータKのみとなる。
ここで,特性パラメータKの学習について具体的方法を
以下に述べる。 (1)事前に学習する方法 これは,条件出し運転にて特性パラメータKを学習し,
生産運転時にその値を利用する方法である。 (2)指数平均によるオンライン学習 特性パラメータKの定義を表す上記(1)式を変形する
ことにより以下の式が求まる。
【数27】 ここで,時点kでの値としての特性パラメータK(k)
を次のように定義する。
【数28】 特性パラメータK(k)の推定値K^(k)を次式によ
り算出することができる。K^(k)=λK^(k−
1)+(1−λ)K(k)この推定値K^(k)を制御
に利用する。これにより特性パラメータがオンラ イン学
習法を用いて補正される。
【0020】この方法は,特性パラメータKに対する事
前情報が少ない場合や,立ち上げ時の過渡状態に追従さ
せるために有効であり,アルゴリズムが簡易であるとい
う利点がある。ただし,パラメータ学習に時間遅れが生
じるということと係数λの選定に人為的操作が必要とな
る。 (3)カルマンフィルタを用いたパラメータ推定 システム方程式を次式で与える。 K(k+1)=K(k)+u(k) 次に,観測方程式を次式で与える。 N(k)=K(k)(D2 (k)−d2 )(1−P(k))+v(k) ここで,パラメータ変動に追従するためにシステム雑音
u(k)(平均=0,分散=Q:定常時→0)とし,観
測誤差,装置(被覆樹脂)の状態変動による誤差を含め
た形の観測雑音v(k)(平均=0,推定誤差分散=
R)を導入し,カルマンフィルタのアルゴリズムを利用
する。これによりオンラインでのパラメータ同時推定
行われ,特性パラメータがカルマンフィルタを用いたパ
ラメータ推定方法により補正される。このように上記絶
縁体組成物の供給速度を上記押出機の該絶縁体組成物供
給用スクリューの回転数又は上記発泡絶縁線の引取速度
とした場合,絶縁体組成物の供給速度及び冷却器の位置
に関し,いずれも良好な制御性が得られる。以上では発
泡絶縁線の製造において,被覆外径と静電容量の制御を
押出機のスクリュー回転数(または引取速度)と移動冷
却槽位置の制御により行う方法を述べたが,現実には,
移動冷却槽の移動範囲には限界があるため,長期的にみ
て移動冷却槽の位置制御出力が可動範囲を超えてしまう
こともあり得る。そこで,例えば押出機の温度を制御す
ることにより,移動冷却槽位置の制御を適正な制御範囲
で制御できるようにし,また,被覆電線の品質を良好に
保つ様にすることが必要である。ちなみにこの制御は前
記第1,第2の発明とは独立に行うことができる。
【0021】以下,これを実現する第3,第4の発明に
ついて説明する。再び図1に示すごとく,第3の発明の
一実施例に係る発泡絶縁線の製造方法は,発泡絶縁線の
製造に際し,絶縁体組成物の供給温度と,合成樹脂の発
泡率との対応関係を,冷却器の位置に対する上記合成樹
脂の発泡率の関数により表した第2の関係を予め第2の
メモリに記憶しておき(S1のS1b ),上記発泡絶縁
線の被覆外径及び静電容量を実測し(S2),上記実測
データに基づいて上記合成樹脂の発泡率を演算し(S
3),上記演算された発泡率を上記第2のメモリに記憶
された第2の関係に適用することにより,上記絶縁体組
成物の供給温度を制御する(S4のS4b )ように構成
されている点で従来例と異なる。また,上記絶縁体組成
物の供給温度を上記押出機の温度としてもよい。さら
に,上記関数を上記演算された合成樹脂の発泡率と上記
冷却器の実際の位置とに基づいて演算してもよい。さら
に,上記関数が,上記冷却器の位置がその移動範囲の中
央付近であるときに,上記合成樹脂の発泡率が目標発泡
率となるような最適関数になるように上記絶縁体組成物
の供給温度を制御してもよい。さらに,上記関数と上記
最適関数との偏差に基づいて上記絶縁体組成物の供給温
度を制御してもよい。さらに,上記関数が上記冷却器の
位置に対して上記合成樹脂の発泡率が減少するような関
数である場合,上記絶縁体組成物の供給温度を低下させ
るように制御してもよい。これらの点についても従来例
と異なる。この方法を適用し得る発泡絶縁線の製造装置
1′は図2の第1,第2の測定手段4,5及び( )内
に示す符号の各要素から構成されている。そして,図中
の第2のメモリ3が上記ステップS1のS1b を実行
し,第1の測定手段4及び第2の測定手段5が上記ステ
ップS2を実行し,演算手段6が上記ステップS3を実
行し,第2の制御手段8が上記ステップS4のS4b
実行するように構成されており(第4の発明),これも
従来例と同様,図3に示す設備10に適用可能である。
【0022】図4に示すシステム構成は,製造装置1′
を設備10に適用したときのものでもある。即ち,この
システムでは,ヒータHには,制御装置(第2の制御手
段に相当)による出力である押出機16のクロスヘッド
(不図示)の温度に係る修正量Δtが元の設定温度tに
加えられる。前記クロスヘッドの温度は,該クロスヘッ
ドに埋没された,例えばサーミスタにより検出される。
以下,この装置及び方法についての基本原理について説
明する。前記従来の方法は,移動冷却槽や押出機のスク
リュー回転数の制御と同じ制御ループで温度制御する方
法であったが,この場合には温度制御の応答速度,時間
遅れの影響により,実際には制御出力にリミットやゲイ
ンをかける等の加工が必要であった。本方法では,発泡
樹脂の発泡率Pの変化に注目し,移動冷却槽の位置が移
動範囲の中央位置L0 付近で目標発泡率P0 になるよう
に押出機の温度を制御する。まず,発泡率は先に述べた
ワグナーの公式即ち,前記(4)式により算出できる。
ここで,目標発泡率をP0 ,上記(4)式より算出され
た実際の発泡率をP,移動冷却槽の移動範囲の中心位置
をL0 ,移動冷却槽の実際の位置をL,発泡率の移動冷
却槽による感度(関数)をdP/dL=f(L)とした
場合,押出機の温度の制御出力Δtを以下のように定義
できる。
【数29】 ここに,Kp :ゲイン上記(10)式では,発泡率P=
目標発泡率P0 ,かつ,移動冷却槽位置L=移動水槽の
移動範囲の中心位置L0 であれば,制御出力Δt=0と
なる。
【0023】また,移動冷却槽の制御による発泡率Pの
変化状態を観測し,感度関数f(L)と,実際の感度と
の違いより,感度関数f(L)の補正を行う。また,感
度関数f(L)と最適感度関数f0 (L)との違いによ
り,押出機の温度に対し補正を行う。よって,上記(1
0)式は以下のように修正される。
【数30】 ここに,Kf (L):ゲイン関数(移動冷却槽位置によ
りゲインを変える)上記(11)式は次のことを意味す
る。即ち,合成樹脂の温度が高ければ樹脂が押し出され
た後の発泡がしやすいことから,発泡率の移動冷却槽感
度も高くなる。しかし,あまりに温度が高いと,過発泡
により泡が破壊され,見掛け上発泡が縮小しているよう
な挙動を示す。つまり,発泡率の移動冷却槽位置による
感度が負になる。そのため,かかる挙動を示したとき
は,温度を下げるように次の補正を行う。すなわち,K
t は定数であり,関数f(L)の大きさによって次のよ
うに値を決定する。 f(L)<0→Kt =−1 f(L)≧0→Kt =+1
【0024】このように,定数Kt を乗算することによ
り,上記の加昇温時での温度補正を行う。ただし,この
定数Kt を用いなくても制御することはできる。またこ
こでは,関数f(L)はその形が,必ずしも先に述べた
押出機のスクリュー回転数等制御に用いた関数のように
一次式とはならないので関数の値として残している。こ
のように,上記絶縁体組成物の供給温度を上記押出機の
温度とした場合には,良好な温度制御性が得られる。以
上のように,本方法においては,押出機温度制御を上記
押出機回転数(又は引取速度)及び移動冷却槽位置制御
とは別系統によって行うことができる。ただし,これら
を組み合わせることもできる。第5,第6の発明はこの
点に着目したものであり,以下述べる。引き続いて,第
5,第6の発明について述べる。第5,第6の発明の一
実施例に係る発泡絶縁線の製造方法及びその装置は,上
記した第1〜第3の発明を有機的に組み合わせ適用した
ものであり,上記押出機回転数(又は引取速度)及び移
動冷却槽位置制御と押出機温度制御とを別系統で同時に
行うことができる。従って,この組み合わせにより上記
第1〜第4の両発明で述べた作用効果を奏することがで
きると共に,構成要素の共有により,ステップ総数の減
少や装置の簡略等を図ることができる。以上により,本
発明(第1〜第6の発明)によれば,比較的少ないパラ
メータによる制御にて労力及び材料消費の少ない且つ高
品質を確保し得る発泡絶縁線の製造方法及びその装置を
得ることができる。
【0025】
【発明の効果】本発明に係る発泡絶縁線の製造方法及び
その装置は,上記したように構成されているため,比較
的少ないパラメータを用いた制御を行うことにより,労
力及び材料消費が少なく,しかも高品質を確保すること
ができる。さらに,上記第1の関係に係る関数を,上記
冷却器の位置がその移動範囲の中央付近である時に上記
合成樹脂の発泡率が目標発泡率となるように決定すれ
ば,上記冷却器の位置に関し,最も良好な制御範囲を得
ることができる。らに,上記特性パラメータを指数平
均を用いたオンライン学習法あるいはカルマンフィルタ
を用いたパラメータ推定方法を用いて補正すれば,いず
れも効率的な制御が可能となる。さらに,上記第2の関
係に係る関数を上記演算された合成樹脂の発泡率と上記
冷却器の実際の位置とに基づいて演算した場合には,実
際のデータに基づいた関数が得られるため,より良好な
温度制御性が得られる。さらに,上記第2の関係に係る
関数が,上記冷却器の位置がその移動範囲の中央付近で
あるときに上記合成樹脂の発泡率が目標発泡率となるよ
うな最適関数になるように上記絶縁体組成物の供給温度
を制御すれば,最適な温度制御性が得られる。さらに,
上記第2の関係に係る関数と上記最適関数との偏差に基
づいて上記絶縁体組成物の供給温度を制御すれば,最適
な状態への収束が効率良くなされる。さらに,上記第2
の関係に係る関数が,上記冷却器の位置に対して上記合
成樹脂の発泡率が減少するような関数である場合に,上
記絶縁体組成物の供給温度を低下させるように制御すれ
ば,安定した温度制御性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る発泡絶縁線の製造方
法の概略構成を示すフロー図。
【図2】 上記発泡絶縁線の製造方法による製造装置1
(1′)の概略構成を示すブロック図。
【図3】 製造装置1(1′)を適用可能な設備10の
全体構成を示す模式図(従来例と共用)。
【図4】 製造装置1(1′)を設備10に適用したと
きのシステムブロック図。
【図5】 移動冷却槽の位置と合成樹脂の発泡率との関
係を示す図。
【符号の説明】
1,1′…発泡絶縁線の製造装置 2…第1のメモリ 3…第2のメモリ 4…第1の測定手段 5…第2の測定手段 6…演算手段 7…第1の制御手段 8…第2の制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01B 13/00 B29C 47/92 H01B 7/02

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡状の合成樹脂よりなる絶縁体組成物
    を押出機に供給し,上記絶縁体組成物を上記押出機に連
    続供給される芯線上に上記合成樹脂の発泡温度以上で押
    出して被覆し,上記芯線上に被覆された絶縁体組成物を
    上記芯線の供給方向に移動する冷却器により冷却して固
    化することによって発泡絶縁線を製造する発泡絶縁線の
    製造方法において, 上記発泡絶縁線の被覆外径及び静電容量と,上記絶縁体
    組成物の供給速度及び上記冷却器の位置との対応関係
    を,次式(1)における比例定数である上記合成樹脂の
    特性パラメータ及び上記冷却器の位置に対する上記合成
    樹脂の発泡率の関数を用いた次式(8)により表した第
    1の関係を予め第1のメモリに記憶しておき, 上記発泡絶縁線の被覆外径及び静電容量を実測し, 上記実測データを上記第1のメモリに記憶された第1の
    関係に適用することにより,上記絶縁体組成物の供給速
    度及び上記冷却器の位置を制御してなることを特徴とす
    る発泡絶縁線の製造方法。 N=K(D 2 −d 2 )(1−P) …(1) 但し,Nは絶縁体組成物の供給速度,Dは発泡絶縁線の
    被覆外径, Pは合成樹脂の発泡率,dは芯線径,Kは特性パラメー
    タである。 【数1】 Cは発泡絶縁線の静電容量,Lは冷却器の位置である。
  2. 【請求項2】 上記関数を,上記冷却器の位置がその移
    動範囲の中央付近であるときに上記合成樹脂の発泡率が
    目標発泡率となるように決定する請求項1記載の発泡絶
    縁線の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記特性パラメータを,指数平均を用い
    たオンライン学習法を用いて補正する請求項記載の発
    泡絶縁線の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記特性パラメータを,カルマンフィル
    タを用いたパラメータ推定方法を用いて補正する請求項
    3記載の発泡絶縁線の製造方法。
  5. 【請求項5】 発泡状の合成樹脂よりなる絶縁体組成物
    を押出機に供給し,上記絶縁体組成物を上記押出機に連
    続供給される芯線上に上記合成樹脂の発泡温度以上で押
    出して被覆し,上記芯線上に被覆された絶縁体組成物を
    上記芯線の供給方向に移動する冷却器により冷却して固
    化することによって発泡絶縁線を製造する発泡絶縁線の
    製造装置において, 予め求めておいた上記発泡絶縁線の被覆外径及び静電容
    量と,上記絶縁体組成物の供給速度及び上記冷却器の位
    置との対応関係を,次式(1)における比例定数である
    上記合成樹脂の特性パラメータ及び上記冷却器の位置に
    対する上記合成樹脂の発泡率の関数を用いた次式(8)
    により表した第1の関係を記憶する第1のメモリと, 上記発泡絶縁線の被覆外径を測定する第1の測定手段
    と, 上記発泡絶縁線の静電容量を測定する第2の測定手段
    と, 上記両測定手段による実測データを上記第1のメモリに
    記憶された第1の関係に適用することにより,上記絶縁
    体組成物の供給速度及び上記冷却器の位置を制御する第
    1の制御手段とを具備してなることを特徴とする発泡絶
    縁線の製造装置。 N=K(D 2 −d 2 )(1−P) …(1) 但し,Nは絶縁体組成物の供給速度,Dは発泡絶縁線の
    被覆外径, Pは合成樹脂の発泡率,dは芯線径,Kは特性パラメー
    タである。 【数2】 Cは発泡絶縁線の静電容量,Lは冷却器の位置である。
  6. 【請求項6】 発泡状の合成樹脂よりなる絶縁体組成物
    を押出機に供給し,上記絶縁体組成物を上記押出機に連
    続供給される芯線上に上記合成樹脂の発泡温度以上で押
    出して被覆し,上記芯線上に被覆された絶縁体組成物を
    上記芯線の供給方向に移動する冷却器により冷却して固
    化することによって発泡絶縁線を製造する発泡絶縁線の
    製造方法において, 上記絶縁体組成物の供給温度である押出機温度の制御出
    と,上記合成樹脂の発泡率との対応関係を,上記冷却
    器の位置に対する上記合成樹脂の発泡率の関数を用いた
    次式(10)により表した第2の関係を予め第2のメモ
    リに記憶しておき, 上記発泡絶縁線の被覆外径及び静電容量を実測し, 上記実測データに基づいて上記合成樹脂の発泡率を演算
    し, 上記演算された発泡率を上記第2のメモリに記憶された
    第2の関係に適用することにより,上記絶縁体組成物の
    供給温度を制御してなることを特徴とする発泡絶縁線の
    製造方法。【数3】 但し,Δtは絶縁体組成物の供給温度である押出機温度
    の制御出力, Pは合成樹脂の発泡率,Lは冷却器の位置,K p はゲイ
    ン, 0 は目標発泡率,L 0 は冷却器の移動範囲の中心位置
    f(L)は冷却機の位置に対する合成樹脂の発泡率の関
    数dP/dL にそれぞれ対応する。
  7. 【請求項7】 上記関数を上記演算された合成樹脂の発
    泡率と上記冷却器の実際の位置とに基づいて演算する請
    求項記載の発泡絶縁線の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記関数が,上記冷却器の位置がその移
    動範囲の中央付近であるときに上記合成樹脂の発泡率が
    目標発泡率となるような最適関数になるように上記絶縁
    体組成物の供給温度を制御してなることを特徴とする請
    求項記載の発泡絶縁線の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記関数と上記最適関数との偏差に基づ
    いて上記絶縁体組成物の供給温度を制御してなることを
    特徴とする請求項記載の発泡絶縁線の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記関数が,上記冷却器の位置に対し
    て上記合成樹脂の発泡率が減少するような関数である場
    合に,上記絶縁体組成物の供給温度を低下させるように
    制御してなることを特徴とする請求項のいずれか
    に記載の発泡絶縁線の製造方法。
  11. 【請求項11】 発泡状の合成樹脂よりなる絶縁体組成
    物を押出機に供給し,上記絶縁体組成物を上記押出機に
    連続供給される芯線上に上記合成樹脂の発泡温度以上で
    押出して被覆し,上記芯線上に被覆された絶縁体組成物
    を上記芯線の供給方向に移動する冷却器により冷却して
    固化することによって発泡絶縁線を製造する発泡絶縁線
    の製造装置において, 予め求めておいた上記絶縁体組成物の供給温度である押
    出機温度の制御出力と,上記合成樹脂の発泡率との対応
    関係を,上記冷却器の位置に対する上記合成樹脂の発泡
    率の関数を用いた次式(10)により表した第2の関係
    を記憶する第2のメモリと, 上記発泡絶縁線の被覆外径を測定する第1の測定手段
    と, 上記発泡絶縁線の静電容量を測定する第2の測定手段
    と, 上記両測定手段による実測データに基づいて上記合成樹
    脂の発泡率を演算する演算手段と, 上記演算手段により演算された発泡率を上記第2のメモ
    リに記憶された第2の関係に適用することにより,上記
    絶縁体組成物の供給温度を制御する第2の制御手段とを
    具備してなることを特徴とする発泡絶縁線の製造装置。【数4】 但し,Δtは絶縁体組成物の供給温度である押出機温度
    の制御出力, Pは合成樹脂の発泡率,Lは冷却器の位置,K p はゲイ
    ン, 0 は目標発泡率,L 0 は冷却器の移動範囲の中心位置
    f(L)は冷却機の位置に対する合成樹脂の発泡率の関
    数dP/dL にそれぞれ対応する。
  12. 【請求項12】 発泡状の合成樹脂よりなる絶縁体組成
    物を押出機に供給し,上記絶縁体組成物を上記押出機に
    連続供給される芯線上に上記合成樹脂の発泡温度以上で
    押出して被覆し,上記芯線上に被覆された絶縁体組成物
    を上記芯線の供給方向に移動する冷却器により冷却して
    固化することによって発泡絶縁線を製造する発泡絶縁線
    の製造方法において, 上記発泡絶縁線の被覆外径及び静電容量と,上記絶縁体
    組成物の供給速度及び上記冷却器の位置との対応関係
    を,次式(1)における比例定数である上記合成樹脂の
    特性パラメータ及び上記冷却器の位置に対する上記合成
    樹脂の発泡率の関数を用いた次式(8)により表した第
    1の関係を予め第1のメモリに記憶しておくと共に,上
    記絶縁体組成物の供給温度である押出機温度の制御出力
    と,上記合成樹脂の発泡率との対応関係を上記冷却器の
    位置に対する上記合成樹脂の発泡率の関数を用いた次式
    (10)により表した第2の関係を予め第2のメモリに
    記憶しておき, 上記発泡絶縁線の被覆外径及び静電容量を実測し, 上記実測データに基づいて上記合成樹脂の発泡率を演算
    し, 上記実測データを上記第1のメモリに記憶された第1の
    関係に適用することにより,上記絶縁体組成物の供給速
    度及び上記冷却器の位置を制御すると共に,上記演算さ
    れた発泡率を上記第2のメモリに記憶された第2の関係
    に適用することにより,上記絶縁体組成物の供給温度を
    制御してなることを特徴とする発泡絶縁線の製造方法。 N=K(D 2 −d 2 )(1−P) …(1) 但し,Nは絶縁体組成物の供給速度,Dは発泡絶縁線の
    被覆外径, Pは合成樹脂の発泡率,dは芯線径,Kは特性パラメー
    タである。 【数5】 Cは発泡絶縁線の静電容量,Lは冷却器の位置である。 【数6】 Δtは絶縁体組成物の供給温度である押出機温度の制御
    出力, p はゲイン,P 0 は目標発泡率, 0 は冷却器の移動範囲の中心位置, f(L)は冷却機の位置に対する合成樹脂の発泡率の関
    数dP/dL にそれぞれ対応する。
  13. 【請求項13】 発泡状の合成樹脂よりなる絶縁体組成
    物を押出機に供給し,上記絶縁体組成物を上記押出機に
    連続供給される芯線上に上記合成樹脂の発泡温度以上で
    押出して被覆し,上記芯線上に被覆された絶縁体組成物
    を上記芯線の供給方向に移動する冷却器により冷却して
    固化することによって発泡絶縁線を製造する発泡絶縁線
    の製造装置において, 予め求めておいた上記発泡絶縁線の被覆外径及び静電容
    量と,上記絶縁体組成物の供給速度及び上記冷却器の位
    置との対応関係を,次式(1)における比例定数である
    上記合成樹脂の特性パラメータ及び上記冷却器の位置に
    対する上記合成樹脂の発泡率の関数を用いた次式(8)
    により表した第1の関係を記憶する第1のメモリと, 予め求めておいた上記絶縁体組成物の供給温度である押
    出機温度の制御出力と,上記合成樹脂の発泡率との対応
    関係を,上記冷却器の位置に対する上記合成樹脂の発泡
    率の関数を用いた次式(10)により表した第2の関係
    を記憶する第2のメモリと, 上記発泡絶縁線の被覆外径を測定する第1の測定手段
    と, 上記発泡絶縁線の静電容量を測定する第2の測定手段
    と, 上記両測定手段による実測データに基づいて上記合成樹
    脂の発泡率を演算する演算手段と, 上記両測定手段による実測データを上記第1のメモリに
    記憶された第1の関係に適用することにより,上記絶縁
    体組成物の供給速度及び上記冷却器の位置を制御する第
    1の制御手段と, 上記演算手段により演算された発泡率を上記第2のメモ
    リに記憶された第2の関係に適用することにより,上記
    絶縁体組成物の供給温度を制御する第2の制御手段とを
    具備してなることを特徴とする発泡絶縁線の製造装置。 N=K(D 2 −d 2 )(1−P) …(1) 但し,Nは絶縁体組成物の供給速度,Dは発泡絶縁線の
    被覆外径, Pは合成樹脂の発泡率,dは芯線径,Kは特性パラメー
    タである。 【数7】 Cは発泡絶縁線の静電容量,Lは冷却器の位置である。 【数8】 Δtは絶縁体組成物の供給温度である押出機温度の制御
    出力, p はゲイン,P 0 は目標発泡率, 0 は冷却器の移動範囲の中心位置, f(L)は冷却機の位置に対する合成樹脂の発泡率の関
    数dP/dL にそれぞれ対応する。
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