JP2907483B2 - プロピレン―エチレンブロック共重合体の製造方法 - Google Patents

プロピレン―エチレンブロック共重合体の製造方法

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JP2907483B2 JP8910590A JP8910590A JP2907483B2 JP 2907483 B2 JP2907483 B2 JP 2907483B2 JP 8910590 A JP8910590 A JP 8910590A JP 8910590 A JP8910590 A JP 8910590A JP 2907483 B2 JP2907483 B2 JP 2907483B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はプロピレン−エチレンブロック共重合体の製
造方法に関し、詳しくは、プロピレン−エチレンブロッ
ク共重合体の製造方法において、始めに実質的にプロピ
レン単独重合を行うに際し、連続及び回分重合を適宜組
合せて行ない、次いで、エチレンとプロピレンの共重合
を行なうことによって剛性と耐衝撃性のバランス改良に
優れたプロピレン−エチレンブロック共重合体を製造す
る方法に関する。
〔従来技術〕
ポリプロピレンは本来高い剛性を保つ一方で、特に低
温での耐衝撃性に劣る。この欠点を改良したものとして
プロピレンとエチレンのブロック共重合体がある。始め
にプロピレン単独重合或いは少量のエチレンとの共重合
で全重合体の60〜95wt%を得、次いでエチレン/プロピ
レンの重量比が9/1〜1/9で重合して全重合体の40〜5wt
%から成るエチレン−プロピレンブロック共重合体(以
下、ブロック共重合体と略記)は、剛性と耐衝撃性のバ
ランスに比較的優れている。
しかしながら、前記ブロック共重合体を回分法で得ら
れるものと同様のポリマー組成に成るように連続重合法
で製造した場合でも、回分法で得られたものに比べて低
温衝撃強度が劣る。その原因として連続重合で得られた
ブロック共重合体には多数のフィシュアイが生成してい
ることが挙げられる。
連続重合法での製造において、回分法で得られるブロ
ック共重合体の物性に近ずける手段としてフィシュアイ
の生成を防止する為、多槽に重合槽を直列に設けて連続
重合し、触媒の滞留時間が極端に短く成ること(以下、
ショートパスと略記)を防止する方法(特公昭49−1258
9号)が開示されている。また、連続重合法に液体サイ
クロン等の分級装置を設け、重合スラリーを連続的に微
粒パウダーと粗粒パウダーに分離し、微粒パウダーを前
槽に戻すことによって触媒のショートパスを防止する方
法が開示されている(特開昭55−116716号、同58−6921
5号等)。しかしながら、分級装置に供給される重合ス
ラリーの濃度が濃い場合は分級能力が低下し完全に触媒
のショートパスを防止することはできない。
〔発明が解決しようとする課題〕
特開昭55−116716号、同58−69215号に開示されてい
るように触媒のショートパスを防止するため商業的に実
施が可能な範囲で多槽連続重合を行った場合でも未だ極
く少量の触媒のショートパスがあり、フィシュアイも僅
かに生成し、回分法で得られる剛性と耐衝撃性のバラン
スの優れたブロック共重合体を得るには至っていない。
また、共重合部でのエチレン供給量の増加、或は共重合
の割合が増すことによりフィシュアイの生成量が増加
し、多槽連続重合による触媒のショートパス防止手段を
講じてもフィシュアイ生成を効率よく抑制するまでには
至っていない。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、前記課題を解決して、プロピレン−エ
チレンブロック共重合体の剛性と耐衝撃性のバランスに
優れたブロック共重合体の製造方法について鋭意研究を
行い、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、立体規則性触媒を用いてプロピ
レンとエチレンのブロック共重合体を製造する方法にお
いて、始めに、全重合体に対して60〜95重量%の実質的
にプロピレン単独重合を連続重合と回分重合との組合せ
で重合し、且つ該回分重合が並列した2器以上の重合器
で行われ、なお且つ該回分重合の割合が全重合体に対し
て5〜35重量%であるように重合を行い、次いで、エチ
レンとプロピレンの反応比が15/85〜95/5重量比で共重
合を行うことを特徴とするプロピレン−エチレンブロッ
ク共重合体の製造方法である。本発明はまた立体規則性
触媒を用いてプロピレンとエチレンのブロック共重合体
を製造する方法において、始めに、全重合体に対して60
〜95重量%の実質的にプロピレン単独重合を連続重合と
回分重合との組合せで重合し、且つ該回分重合の割合が
全重合体に対して5〜35重量%であるように重合を行
い、次いで、エチレンとプロピレンの反応比が15/85〜9
5/5重量比で共重合し、しかも重合槽内のスラリーを外
部に抜き出しながら循環、冷却し、冷却したスラリーの
戻り口を液中とすると共に共重合における前槽からのス
ラリーの受入れ口を液中とすることを特徴とするプロピ
レンとエチレンのブロック共重合体の製造方法である。
本発明の方法において用いられる立体規則性触媒と
は、高立体規則性のプロピレン系重合体を与える触媒で
あれば特に制限はなく、公知の種々の触媒が使用でき
る。一般には遷移金属触媒と有機金属化合物からなる触
媒が用いられ、さらに、必要に応じて、電子供与性化合
物を併用することもできる。具体的にはチタン化合物、
クロム化合物、バナジウム化合物等の推移金属化合物、
特にチタンのハロゲン化合物が好ましく用いられ、三塩
化チタンを必要に応じて電子供与性化合物と共に共粉砕
したもの、或いは四塩化チタンを有機アルミニウムで還
元して得た三塩化チタンを必要に応じて電子供与性化合
物で処理したもの、或いは遷移金属化合物を電子供与性
化合物と共に塩化マグネシウム等の担体に担持して得た
触媒等が挙げられる。有機金属化合物としては、有機ア
ルミニウム、有機マグネシウム、有機亜鉛等が例示さ
れ、例えば、トリアルキルアルミニウム、ジアルキルア
ルミニウムハライド、アルキルアルミニウムジハライド
等の有機アルミニウム、ジブチルマグネシウム、ジヘキ
シルマグネシウム等の有機マグネシウムが好ましく用い
られる。さらに、必要に応じて、電子供与性のシラン化
合物、エーテル化合物を併用することもできる。
本発明における、実質的にプロピレン単独重合とは、
プロピレンの単独重合のみならずプロピレンと少量の他
のα−オレフィンとの共重合をも意味する。他のα−オ
レフィンとしては、エチレン、ブテン−1、スチレン、
1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−
1−ペンテン等が挙げられ、これらの共重合量としては
該単独重合体に対し多くとも3wt%以下である。
本発明における回分重合とは、完全回分重合のみなら
ず半回分重合も意味し、回分重合の重合割合とは、半回
分重合における重合の内完全回分重合の重合割合をも意
味する。また、該単独重合体を連続と回分との組合せで
行うに際し、例えば、1槽目で連続重合を行い、次いで
並列にした2槽以上の重合槽(この場合、内1槽を貯槽
として用いることもできる)を切り替え使用して回分重
合を行う方法、或は並列にした2槽以上の重合槽(前記
同様に貯槽をも含む)で各々回分重合を行い、次いで連
続重合槽に適宜排出して連続重合を行わせしめる方法
等、必要とする重合形態を任意に決めればよい。
この連続と回分との組合せによるプロピレン単独重合
の重合割合は、全重合体に対して60〜95重量%であり、
且つその内回分重合の重合割合が、全重合体に対し5〜
35重量%になるように組み合わせればよい。このプロピ
レン単独重合における回分重合の割合が5重量%以下で
あると共重合の全重合体に対する重合割合が如何なる割
合でも、触媒のショートパスによるフィシュアイ生成を
防止する効果が低く、また35重量%を越えると連続重合
法での生産性が著しく低下し、商業的に実施することは
困難であり、本来の連続プロセスの見地から見て極めて
不経済である。共重合の全重合体に対する重合割合が5
〜40重量%である場合、回分重合の重合割合が5〜35重
量%であれば、触媒のショートパスによるフィシュアイ
生成を効果的に防止することができる。
本発明における共重合は、連続或は回分重合のいずれ
でも良く、共重合においてエチレン/プロピレンの反応
比は15/85〜95/5重量比であり、好ましくは20/80〜80/2
0重量比で行うことである。この反応比の範囲を逸脱す
ると目的とする剛性と耐衝撃性のバランスに優れたブロ
ック共重合体を得ることができない。
本発明において、回分重合の割合が全重合体に対し
て、5〜35重量%であるように連続重合と回分重合の組
合せでプロピレン単独重合を行い、次いで、エチレンと
プロピレンとの共重合を行うに際し、共重合槽内のスラ
リーを外部に抜き出しながら循環、冷却する際、冷却し
たスラリーを液中に直接戻す様に戻り口を液中にすると
共に共重合における前槽からスラリーの受入れ口を液中
とすることによってフィシュアイの生成を効果的に抑制
することができる。該戻り口及び該スラリー受入れ口を
液中としない場合、気相部での不均一反応によりフィシ
ュアイの増殖を抑えるのは難しい。該戻り口及び該スラ
リー受入れ口を液中とすることで、特にエチレン供給量
が多い場合、或は、得られる共重合部での生成分子量が
高い場合に生成するフィシュアイを極めて効果的に抑制
することができる。
本発明のブロック共重合体を得る方法において、連続
重合及び回分重合との組合せで行うプロピレン単独重合
方法は、飽和炭化水素を溶媒とする溶媒重合法、液化プ
ロピレンを溶媒とする塊状重合法或いはプロピレンのガ
ス中で重合を行う気相重合法のいずれの方法も採用でき
る。エチレンとプロピレンの共重合においては、重合槽
内のスラリーを外部に抜き出しながら循環、冷却すると
共に前槽からのスラリーの受入れ口を液中とする方法で
は、飽和炭化水素を溶媒とする溶媒重合法、或いは液化
プロピレンを溶媒とする塊状重合法のいずれかの重合法
を採用することができる。また、前記重合槽内スラリー
を循環、冷却しない方法で重合する場合は、前記溶媒重
合法、塊状重合法或いは気相重合法のいずれの方法を採
用することができる。また、プロピレン単独重合体及び
ブロック共重合体の分子量を調節するために、例えば、
水素のような連鎖移動剤の存在下で重合を行っても良
い。
本発明におけるプロピレン単独重合体及びブロック共
重合体を得るための重合条件としては、重合圧力が常圧
〜80kg/cm2ゲージ、重合温度が常温〜100℃の範囲が好
ましく用いられる。
上述の方法により製造された本発明のブロック共重合
体のフィシュアイレベルを位相差顕微鏡と画像処理シス
テムを用いて測定するとフィシュアイは殆ど生成してお
らず、このフィシュアイレベルが改善されることによっ
て衝撃強度が向上する。
本発明において、ブロック共重合体に必要に応じて適
宜、公知の種々の酸化防止剤、中和剤、紫外線吸収剤、
過酸化物、結晶核剤等をリボンブレンダー、V型ブレン
ダー、ヘンシェルミキサー等で混合することができる。
〔実施例〕
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
尚、物性測定用試験片は日本製鋼所J-100S型射出成形
機を用いて、射出成形温度190℃で厚み2mmのものを作製
した。物性測定項目は以下の通りである。
・メルトフローインデックス:ASTM-D1238 ・引張降伏強度:ASTM-D638 ・曲げ弾性率:ASTM-D790 ・デュポン衝撃強度:JIS-K6718 ・アイゾット衝撃強度:ASTM-D256 ・フィシュアイレベルの測定:ペレットを20mmφT−ダ
イフィルム成形機を用いて厚み20μのフィルムを作り、
位相差顕微鏡でフィルムの拡大写真を撮り、これを画像
処理システム(日本アビオニクス製)でフィルム中のフ
ィシュアイの大きさ、その数を測定した。
実施例1 市販の三塩化チタン触媒(丸紅ソルベー化学製TTR-1
7)を100g当り6.2mlのジエチルアルミニウムクロライド
と36.6のヘプタンで調製し、固体触媒スラリーとし
た。該固体触媒スラリーを、並列に配置したジャケット
付100のオートクレーブA及びB(第1重合槽)のA
に10.0入れ、さらにヘプタンを40.0追加し、内温60
℃、プロピレン分圧8.3kg/cm2、気相水素濃度17vol%に
保たれるように水素及びプロピレンを供給しながら0.4
時間回分重合した。回分重合が完了した後、オートクレ
ーブAから連続的に計量器を経てジャケット付300の
オートクレーブ(第2重合槽)へ重合体として3.1kg/H
で3.0時間移液した。一方オートクレーブBにはオート
クレーブAが移液開始後に固体触媒スラリーの受け入れ
及び回分重合をオートクレーブAと同様に行った。この
操作をAとB、交互に繰り返した。
第2重合槽の内温60℃、プロピレン分圧7.2kg/cm2
気相水素濃度17.0vol%に保たれるように水素及びプロ
ピレンを供給し、ヘプタンを31.0/Hで供給しながら平
均滞留時間3.1時間で重合を行った。次いで、スラリー
循環の重合槽への戻り口及び前槽からのスラリー受入れ
口を気相部にしたジャケット付200のオートクレーブ
(第3重合槽)に重合体として18.0kg/Hで連続的に移液
し、内温55℃、プロピレン分圧3.6kg/cm2、気相水素濃
度7.0vol%、気相エチレン濃度36.0vol%に保たれるよ
うに水素、エチレン及びプロピレンを供給し、ヘプタン
を30.0/Hで供給しながら平均滞留時間1.0時間で共重
合した。
共重合が完了した後、連続的に失活槽に移液し50ml/H
でメタノールを入れて重合失活し、ブロック共重合体を
20.0kg/Hで得た。得られたブロック共重合体を70℃、50
mmHgで8時間真空乾燥した。
該共重合体の全エチレン含有率は6.8wt%、135℃テト
ラリン中での極限粘度折(以下、ηと略記する)は1.71
dl/gであった。またメルトフローインデックス(以下、
MFIと略記する)は、32.0g/10minであった。該ブロック
共重合体に酸化防止剤、中和剤を配合しヘンシェルミキ
サーで5分間均一に混合した。次いで、40mmφの単軸押
出機で240℃で溶解混練し造粒した。上記の条件で射出
成形し試験片を作製し、該試験片の物性を測定した。結
果を第1表に示す。
実施例2 実施例1において第1重合槽へのヘプタンの追加量を
38.0、プロピレン分圧8.6kg/cm2、回分重合時間を0.6
時間、第2重合槽への移液量を重合体として5.0kg/Hと
し、第2重合槽のヘプタン供給量を34.0/H、平均滞留
時間を2.2時間で重合を行い、次いで、共重合槽へ重合
体として16.0Kg/H移液し、プロピレン分圧3.6kg/cm2
気相水素濃度10.0vol%、気相エチレン濃度36.0vol%、
ヘプタン供給量1.0/H,平均滞留時間を2.0時間で共重
合を行った他は実施例1と同様にしてブロック共重合体
を20.0kg/Hで得た。
該共重合体の全エチレン含有率は9.5wt%、ηは1.80d
l/gであり、MFIは、29.0g/10minであった。該ブロック
共重合体を実施例1と同様に造粒し、成形して物性を測
定した。結果を第1表に示す。
実施例3 実施例1において第1重合槽へのヘプタンの追加量を
47.0、プロピレン分圧8.6kg/cm2、回分重合時間を0.8
時間、第2重合槽への移液量を重合体として6.9kg/Hと
し、プロピレン分圧5.2kg/cm2、ヘプタン供給量を38.0
/H、平均滞留時間を2.1時間で重合を行い、次いで、
共重合槽へ重合体として13.6kg/H移液し、プロピレン分
圧4.3kg/cm2、気相水素濃度10.0vol%、気相エチレン濃
度40.0vol%、ヘプタンの供給量2.3/H、平均滞留時間
を2.0時間で共重合を行った他は実施例1と同様にして
ブロック共重合体を20.0kg/Hで得た。該共重合体の全エ
チレン含有率は13.0wt%、ηは2.37dl/gであり、MFI
は、16.6g/10minであった。該ブロック共重合体を実施
例1と同様に造粒し、成形して物性を測定した。結果を
第1表に示す。
実施例4 実施例1で調製した触媒スラリーを予めヘプタン98.0
、プロピレン16.1kg装入したジャケット付200のオ
ートクレーブ(第1重合槽)に3.30/Hで連続的に供給
した。オートクレーブ内温60℃、プロピレン分圧8.6kg/
cm2、気相水素濃度17.0vol%に保たれるように水素及び
プロピレンを供給し、ヘプタンを38.0/Hで供給しなが
ら平均滞留時間2.4時間で重合を行った。次いで、並列
に配置したジャケット付100のオートクレーブC、D
及びE(第2重合槽)のCにプロピレンを脱圧しながら
第1重合槽のスラリーを連続的に重合体として15.6kg/H
で1.0時間受け入れ、ヘプタン9.0の追加が完了した
後、オートクレーブ内温60℃、プロピレン分圧7.0kg/cm
2、気相水素濃度17.0vol%に保たれるように水素及びプ
ロピレンを装入しながら0.5時間回分重合した。回分重
合が完了した後、オートクレーブCから連続的に計量器
を経て第3重合槽へ重合体として17.7kg/Hで1.0時間移
液した。
一方オートクレーブDにはオートクレーブCが移液開
始と同時に第1重合槽から重合スラリーを受け入れオー
トクレーブCと同様の操作を、次いでオートクレーブE
にはオートクレーブDが移液開始と同時に第1重合槽か
ら重合スラリーを受け入れオートクレーブDと同様の操
作をC、D、Eの順で交互に繰り返した。次いで、スラ
リー循環の重合槽への戻り口及び前槽からのスラリー受
入れ口を気相部にしたジャケット付200のオートクレ
ーブ(第3重合槽)に移液し、内温55℃、プロピレン分
圧3.6kg/cm2、気相水素濃度7.0vol%、気相エチレン濃
度36.0vol%に保たれるように水素、エチレン及びプロ
ピレンを供給し、ヘプタンを8.0/Hで供給しながら平
均滞留時間1.0時間で共重合した。共重合が完了した
後、連続的に失活槽に移液し50ml/Hでメタノールを入れ
て重合失活し、ブロック共重合体を20.0kg/Hで得た。得
られたブロック共重合体を70℃、50mmHgで8時間真空乾
燥した。該共重合体の全エチレン含有率は7.2wt%、η
は1.74dl/gであり、MFIは、31.0g/10minであった。該ブ
ロック共重合体を実施例1と同様に造粒し、成形して物
性を測定した。結果を第1表に示す。
実施例5 実施例4において第1重合槽へのヘプタン供給量を4
7.0/H、プロピレン分圧を8.2kg/cm2、平均滞留時間を
1.9時間で重合し、次いで第2重合槽へ重合体として11.
7kg/Hで移液し、第2重合槽へのヘプタン追加量を2.0
、回分重合時間を0.7時間で行った。さらに、第3重
合槽へ15.7kg/Hで移液し、共重合を気相水素濃度10.0vo
l%、ヘプタン供給量1.0/H、平均滞留時間2.0時間で
行った他は実施例4と同様にしてブロック共重合体を2
0.0kg/Hで得た。該共重合体の全エチレン含有率は9.8wt
%、ηは1.83dl/gであり、MFIは28.0g/10minであった。
該ブロック共重合体を実施例4と同様に造粒し、成形し
て物性を測定した。結果を第1表に示す。
実施例6 実施例4において触媒スラリーを予めヘプタン50.0
、プロピレン8.5kg装入したジャケット付100のオー
トクレーブ(第1重合槽)に3.30/Hで連続的に供給
し、第1重合槽へのヘプタン供給量を42.0/H、平均滞
留時間を1.1時間で重合し、次いで第2重合槽への重合
体として7.7kg/Hで移液し、第2重合槽へのヘプタン追
加量を5.0、回分重合時間を0.9時間で行った。さら
に、第3重合槽へ13.7kg/Hで移液し、重共同をプロピレ
ン分圧4.3kg/cm2、気相エチレン濃度40.0vol%、ヘプタ
ン供給量1.0/H、平均滞留時間2.0時間で行った他は実
施例4と同様にしてブロック共重合体を20.0kg/Hで得
た。該共重合体の全エチレン含有率は12.2wt%、ηは2.
27dl/gであり、MFIは18.3g/10minであった。該ブロック
共重合体を実施例4と同様に造粒し、成形して物性を測
定した。結果を第1表に示す。
比較例1 実施例1で調製した触媒スラリーを3.3/Hで連続的
にジャケット付200のオートクレーブ(第1重合槽)
に供給し、オートクレーブ内温60℃、プロピレン分圧8.
6kg/cm2、気相水素濃度17.0vol%に保たれるように水素
及び、プロピレンを供給し、ヘプタンを43.0/Hで供給
しながら平均滞留時間1.7時間で重合した。
次いで、ジャケット付200のオートクレーブ(第2
重合槽)に連続的に重合体として11.7kg/Hで供給し、内
温60℃、プロピレン分圧7.6kg/cm2、気相水素濃度17.0v
ol%に保たれるように水素及びプロピレンを供給し、ヘ
プタンを11.0/Hで供給しながら平均滞留時間1.3時間
で重合した。さらに、スラリー循環の重合槽への戻り口
及び前槽からのスラリー受入れ口を気相部にしたジャケ
ット付200のオートクレーブ(第3重合槽)に重合体
として17.5kg/Hで連続的に移液し、内温55℃、プロピレ
ン分圧3.6kg/cm2、気相水素濃度7.0vol%、気相エチレ
ン濃度36.0vol%に保たれるように水素、エチレン及び
プロピレンを供給し、ヘプタンを10.0/Hで供給しなが
ら、平均滞留時間1.0時間で共重合した。共重合が完了
した後、連続的に失活槽に移液し50ml/Hでメタノールを
入れて50℃で平均滞留時間1.0時間で重合失活し、ブロ
ック共重合体を20.0kg/Hで得た。得られたブロック共重
合体を70℃、50mmHgで8時間真空乾燥した。該共重合体
の全エチレン含有率は7.0wt%、ηは1.70dl/gであり、M
FIは32.0g/10minであった。該ブロック共重合体を実施
例1と同様に造粒し、成形して物性を測定した。結果を
第1表に示す。
比較例2 比較例1において触媒スラリーを3.3/Hで連続的に
ジャケット付100のオートクレーブ(第1重合槽)に
供給し、第1重合槽のプロピレン分圧8.2kg/cm2、ヘプ
タン供給量42.0/H、平均滞留時間を1.1時間とし、連
続的に重合体として7.9kg/Hで移液し、第2重合槽のプ
ロピレン分圧7.0kg/cm2、ヘプタン供給量を3.0/H、平
均滞留時間を1.8時間とし、連続的に重合体として15.8k
g/Hで移液し、次いで、第3重合槽で内温55℃、プロピ
レン分圧3.6kg/cm2、気相水素濃度10.0vol%、気相エチ
レン濃度36.0vol%に保たれるように水素、エチレン及
びプロピレンを供給し、ヘプタンを1.0/Hで供給しな
がら、平均滞留時間2.0時間で共重合を行った他は比較
例1と同様にしてブロック共重合体を20.0kg/Hで得た。
該共重合体の全エチレン含有率は10.4wt%、ηは1.98dl
/gであり、MFIは33.0g/10minであった。該ブロック共重
合体を比較例1と同様に造粒し、成形して物性を測定し
た。結果を第1表に示す。
比較例3 比較例2において第1重合槽のプロピレン分圧7.1kg/
cm2、ヘプタン供給量31.0/H、平均滞留時間を1.4時間
とし、第2重合槽のプロピレン分圧6.5kg/cm2、ヘプタ
ン供給量を17.0/H、平均滞留時間を1.5時間とし、連
続的に重合体として13.8kg/Hで移液し、次いで、第3重
合槽で内温55℃、プロピレン分圧4.3kg/cm2、気相水素
濃度10.0vol%、気相エチレン濃度40.0vol%に保たれる
ように水素、エチレン及びプロピレンを供給し、ヘプタ
ンを1.0/Hで供給しながら、平均滞留時間2.0時間で共
重合を行った他は比較例2と同様にしてブロック共重合
体を20.0kg/Hで得た。
該共重合体の全エチレン含有率は12.5wt%、ηは2.20dl
/gであり、MFIは19.4g/10minであった。該ブロック共重
合体を比較例2と同様に造粒し、成形して物性を測定し
た。結果を第1表に示す。
実施例7 市販の三塩化チタン触媒(丸紅ソルベー化学製TTR-1
7)を100g当り6.2mlのジエチルアルミニウムクロライド
と36.6のヘプタンで調製し、固体触媒スラリーとし
た。該固体触媒スラリーを、並列に配置したジャケット
付100のオートクレーブF及びG(第1重合槽)のF
に10.0入れ、さらにヘプタンを32.0追加し、内温60
℃、プロピレン分圧8.0kg/cm2、気相水素濃度17vol%に
保たれるように水素及びプロピレンを供給しながら0.3
時間回分重合した。回分重合が完了した後、オートクレ
ーブFから連続的に計量器を経てジャケット付300の
オートクレーブ(第2重合槽)へ重合体として2.2kg/H
で3.0時間移液した。一方オートクレーブGにはオート
クレーブFが移液開始後に固体触媒スラリーの受け入れ
及び回分重合をオートクレーブFと同様に行った。この
操作をFとG、交互に繰り返した。第2重合槽の内温60
℃、プロピレン分圧7.4kg/cm2、気相水素濃度17.0vol%
に保たれるように水素及びプロピレンを供給し、ヘプタ
ンを31.0/Hで供給しながら平均滞留時間3.2時間で重
合を行った。次いで、スラリー循環の重合槽への戻り口
及び前槽からのスラリー受入れ口を液中にしたジャケッ
ト付200のオートクレーブ(第3重合槽)に重合体と
して18.0kg/Hで連続的に移液し、内温55℃、プロピレン
分圧3.6kg/cm2、気相水素濃度7.0vol%、気相エチレン
濃度36.0vol%に保たれるように水素、エチレン及びプ
ロピレンを供給し、ヘプタン供給量を32.0/Hで供給し
ながら平均滞留時間1.0時間で共重合した。共重合が完
了した後、連続的に失活槽に移液し50ml/Hでメタノール
を入れて重合失活し、ブロック共重合体を20.0kg/Hで得
た。得られたブロック共重合体を70℃、50mmHgで8時間
真空乾燥した。該共重合体の全エチレン含有率は6.6wt
%、ηは1.69dl/gであり、MFIは37.0g/10minであった。
該ブロック共重合体に酸化防止剤、中和剤を配合しヘン
シェルミキサーで5分間均一に混合した。次いで、40mm
φの単軸押出機で240℃で溶融混練し造粒した。上記の
条件で射出成形し試験片を作製し、該試験片の物性を測
定した。結果を第2表に示す。
実施例8 実施例7において第1重合槽へのヘプタンの追加量を
35.0、プロピレン分圧8.3kg/cm2、回分重合時間を0.6
時間、第2重合槽への移液量を重合体として4.3kg/Hと
し、プロピレン分圧7.2kg/cm2、ヘプタン供給量32.0/
H、平均滞留時間を2.3時間で重合を行い、次いで、共重
合槽へ重合体として16.0kg/Hで移液し、プロピレン分圧
3.6kg/cm2、気相水素濃度10.0vol%、気相エチレン濃度
36.0vol%、ヘプタン供給量1.0/H、平均滞留時間を2.
0時間で共重合を行った他は実施例7と同様にしてブロ
ック共重合体を20.0kg/Hで得た。該共重合体の全エチレ
ン含有率は9.5wt%、ηは1.84dl/gであり、MFIは27.5g/
10minであった。該ブロック共重合体を実施例7と同様
に造粒し、成形して物性を測定した。結果を第2表に示
す。
実施例9 実施例7において第1重合槽へのヘプタンの追加量を
48.0、プロピレン分圧8.6kg/cm2、回分重合時間を0.8
時間、第2重合槽への移液量を重合体として6.6kg/Hと
し、プロピレン分圧6.5kg/cm2、第2重合槽のヘプタン
供給量を32.0/H、平均滞留時間を1.8時間で重合を行
い、次いで、共重合槽へ重合体として13.6kg/Hで移液
し、プロピレン分圧4.3kg/cm2、気相水素濃度10.0vol
%、気相エチレン濃度40.0vol%、ヘプタンの供給量1.0
/H、平均滞留時間を2.0時間で共重合を行った他は実
施例7と同様にしてブロック共重合体を20.0kg/Hで得
た。該共重合体の全エチレン含有率は12.6wt%、ηは2.
31dl/gであり、MFIは17.9g/10minであった。該ブロック
共重合体を実施例7と同様に造粒し、成形して物性を測
定した。結果を第2表に示す。
実施例10 実施例7で調製した触媒スリラーを予めヘプタン160.
0、プロピレン28.6kg装入したジャケット付300のオ
ートクレーブ(第1重合槽)に3.30/Hで連続的に供給
した。オートクレーブ内温60℃、プロピレン分圧8.6kg/
cm2、気相水素濃度17.0vol%に保たれるように水素及び
プロピレンを供給し、ヘプタンを56.0/Hで供給しなが
ら平均滞留時間2.7時間で重合を行った。次いで、並列
に配置したジャケット付100のオートクレーブH、J
及びK(第2重合槽)のHにプロピレンを脱圧しながら
第1重合槽のスラリーを連続的に重合体として16.5kg/H
で1.0時間受け入れ、ヘプタン2.0の追加が完了した
後、オートクレーブ内温60℃、プロピレン分圧6.5kg/cm
2、気相水素濃度17.0vol%に保たれるように水素及びプ
ロピレンを装入しながら0.3時間回分重合した。回分重
合が完了した後、オートクレーブHから連続的に計量器
を経て第3重合槽へ重合体として17.7kg/Hで1.0時間移
液した。
一方オートクレーブJにはオートクレーブHが移液開
始と同時に第1重合槽から重合スラリーを受け入れオー
トクレーブHと同様の操作を、次いでオートクレーブK
にはオートクレーブJが移液開始と同時に第1重合槽か
ら重合スラリーを受け入れオートクレーブJと同様の操
作をH、J、Kの順で交互に繰り返した。
次いで、スラリー循環の重合槽への戻り口及び前槽から
のスラリー受入れ口を液中にしたジャケット付200の
オートクレーブ(第3重合槽)に移液し、内温55℃、プ
ロピレン分圧3.6kg/cm2、気相水素濃度7.0vol%、気相
エチレン濃度36.0vol%に保たれるように水素、エチン
レン及びプロピレンを供給し、ヘプタンを17.0/Hで供
給しながら、平均滞留時間1.0時間で共重合した。共重
合が完了した後、連続的に失活槽に移液し50ml/Hでメタ
ノールを入れて重合失活し、ブロック共重合体を20.0kg
/Hで得た。得られたブロック共重合体を70℃、50mmHgで
8時間真空乾燥した。該共重合体の全エチレン含有率は
7.2wt%、ηは1.74dl/gであり、MFIは30.5g/10minであ
った。該ブロック共重合体を実施例7と同様に造粒し、
成形して物性を測定した。結果を第2表に示す。
実施例11 実施例10において触媒スラリーを予めヘプタン97.0
、プロピレン16.7kg装入したジャケット付200のオ
ートクレーブ(第1重合槽)に3.30/Hで連続的に供給
し、第1重合槽へのヘプタン供給量を39.0/H、プロピ
レン分圧を8.3kg/cm2、平均滞留時間を2.2時間で重合
し、次いで第2重合槽へ重合体として13.7kg/Hで移液
し、プロピレン分圧を7.0kg/cm2、第2重合槽へのヘプ
タン追加量を5.0、回分重合時間を0.4時間で行った。
さらに、第3重合槽へ15.7kg/Hで移液し、共重合を気相
水素濃度10.0vol%、ヘプタン供給量1.0/H、平均滞留
時間2.0時間で行った他は実施例10と同様にしてブロッ
ク共重合体を20.0kg/Hで得た。該共重合体の全エチレン
含有率は9.2wt%、ηは1.90dl/gであり、MFIは26.1g/10
minであった。該ブロック共重合体を実施例10と同様に
造粒し、成形して物性を測定した。結果を第2表に示
す。
実施例12 実施例11において第1重合槽へ予めヘプタンを76.0
、プロピレンを12.5kg装入し、ヘプタン供給量を50.0
/H、プロピレン分圧を8.0kg/cm2、平均滞留時間を1.4
時間で重合し、次いで第2重合槽へ重合体として9.1kg/
Hで移液し、プロピレン分圧を7.5kg/cm2、第2重合槽へ
のヘプタン追加量を3.0、回分重合時間を0.8時間で行
った。さらに、第3重合槽へ13.7kg/Hで移液し、共重合
をプロピレン分圧4.3kg/cm2、気相エチレン濃度40.0vol
%、ヘプタン供給量1.0/H、平均滞留時間2.0時間で行
った他は実施例11と同様にしてブロック共重合体を20.0
kg/Hで得た。該共重合体の全エチレン含有率は11.9wt
%、ηは2.26dl/gであり、MFIは18.0g/10minであった。
該ブロック共重合体を実施例11と同様に造粒し、成形し
て物性を測定した。結果を第2表に示す。
比較例4 実施例7で調製した触媒スラリーを3.3/Hで連続的
にジャケット付200のオートクレーブ(第1重合槽)
に供給し、オートクレーブ内温60℃、プロピレン分圧8.
6kg/cm2、気相水素濃度17.0vol%に保たれるように水素
及びプロピレンを供給し、ヘプタンを54.0/Hで供給し
ながら平均滞留時間1.7時間で重合した。
次いで、ジャケット付200のオートクレーブ(第2
重合槽)に連続的に重合体として11.7kg/Hで供給し、内
温60℃、プロピレン分圧7.6kg/cm2、気相水素濃度17.0v
ol%に保たれるように水素及びプロピレンを供給し、ヘ
プタンを15.0/Hで供給しながら平均滞留時間1.3時間
で重合した。さらに、スラリー循環の重合槽への戻り口
及び前槽からのスラリー受入れ口を液中にしたジャケッ
ト付200のオートクレーブ(第3重合槽)に重合体と
して17.5Kg/Hで連続的に移液し、内温55℃、プロピレン
分圧3.6kg/cm2、気相水素濃度7.0%、気相エチレン濃度
36.0vol%に保たれるように水素、エチレン及びプロピ
レンを供給し、ヘプタンを5.0/Hで供給しながら、平
均滞留時間1.0時間で共重合した。共重合が完了した
後、連続的に失活槽に移液し50ml/Hでメタノールを入れ
て50℃で平均滞留時間1.0時間で重合失活し、ブロック
共重合体を20.0kg/Hで得た。得られたブロック共重合体
を70℃、50mmHgで8時間真空乾燥した。該共重合体の全
エチレン含有率は7.0wt%、ηは1.73dl/gであり、MFIは
31.0g/10minであった。該ブロック共重合体を実施例7
と同様に造粒し、成形して物性を測定した。結果を第2
表に示す。
比較例5 比較例4において触媒スラリーを3.3/Hで連続的に
ジャケット付100のオートクレーブ(第1重合槽)に
供給し、第1重合槽のプロピレン分圧8.2kg/cm2、ヘプ
タン供給量36.0/H、平均滞留時間を1.1時間とし、連
続的に重合体として7.9kg/Hで移液し、第2重合槽のプ
ロピレン分圧7.0kg/cm2、ヘプタン供給量を8.0/H、平
均滞留時間を1.8時間とし、連続的に重合体として15.8k
g/Hで移液し、次いで、第3重合槽で内温55℃、プロピ
レン分圧3.6kg/cm2、気相水素濃度10.0vol%、気相エチ
レン濃度36.0vol%に保たれるように、水素、エチレン
及びプロピレンを供給し、ヘプタンを1.0/Hで供給し
ながら、平均滞留時間2.0時間で共重合を行った他は比
較例4と同様にしてブロック共重合体を20.0Kg/Hで得
た。該共重合体の全エチレン含有率は10.2wt%、ηは1.
89dl/gであり、MFIは26.0g/10minであった。該ブロック
共重合体を比較例4と同様に造粒し、成形して物性を測
定した。結果を第2表に示す。
比較例6 比較例5において第1重合槽のプロピレン分圧7.1kg/
cm2、ヘプタン供給量31.0/H、平均滞留時間を1.4時間
とし、第2重合槽のプロピレン分圧6.5kg/cm2、ヘプタ
ン供給量を24.0/H、平均滞留時間を1.5時間とし、連
続的に重合体として13.8kg/Hで移液し、次いで、第3重
合槽で内温55℃、プロピレン分圧4.3kg/cm2、気相水素
濃度10.0vol%、気相エチレン濃度40.0vol%に保たれる
ように水素、エチレン及びプロピレンを供給し、ヘプタ
ンを1.0/Hで供給しながら、平均滞留時間2.0時間で共
重合を行った他は比較例5と同様にしてブロック共重合
体を20.0Kg/Hで得た。該共重合体の全エチレン含有率は
12.6wt%、ηは2.27dl/gであり、MFIは18.5g/10minであ
った。該ブロック共重合体を比較例5と同様に造粒し、
成形して物性を測定した。結果を第2表に示す。
比較例7 ジャッケト付の200のオートクレーブにヘプタン80.
0、実施例7に於ける触媒スラリーを6.60入れ、内
温60℃、プロピレン分圧8.0kg/cm2を保つようにプロピ
レンを供給し重合を2.6時間行った。その際、気相水素
濃度が17.0vol%になるように水素を供給した。プロピ
レン重合が完了した後、脱ガスし、内温55℃、プロピレ
ン分圧3.6kg/cm2で、気相水素濃度が7.0vol%、気相エ
チレン濃度36.0vol%になるように水素、エチレン及び
プロピレンを供給しながら1時間共重合した。共重合が
完了した後、洗浄槽に移液し、5.0のメタノールを加
え、75℃、1時間重合を失活し、ブロック共重合体40.0
kgを得た。該共重合体の全エチレン含有率は6.8wt%、
ηは1.66dl/gであり、MFIは34.0g/10minであった。該ブ
ロック共重合体を実施例7と同様に造粒し、成形して物
性を測定した。結果を第2表に示す。
比較例8 比較例7においてプロピレンの単独重合を2.4時間で
行い、次いで、エチレンとプロピレンの共重合を気相水
素濃度10.0vol%、重合時間2時間で行った他は比較例
7と同様にして、ブロック共重合体40.0kgを得た。該共
重合体の全エチレン含有率は9.8wt%、ηは1.92dl/gで
あり、MFIは25.0g/10minであった。該ブロック共重合体
を比較例7と同様に造粒し、成形して物性を測定した。
結果を第2表に示す。
比較例9 比較例7においてプロピレンの単独重合を2.0時間で
行い、次いで、エチレンとプロピレンの共重合を、プロ
ピレン分圧4.6kg/cm2で、気相水素濃度が10.0vol%、気
相エチレン濃度40.0vol%、重合時間1時間で行った他
は比較例7と同様にして、ブロック共重合体40.0kgを得
た。該共重合体の全エチレン含有率は13.5wt%、ηは2.
30dl/gであり、MFIは17.0g/10minであった。該ブロック
共重合体を比較例7と同様に造粒し、成形して物性を測
定した。結果を第2表に示す。
比較例10 実施例1における触媒スラリー6.0リットルをオート
クレーブAに30分に1回装入し、触媒装入後20分間はオ
ートクレーブAからBにスラリーの排出を行わずに重合
を行い、上記触媒の装入後20分後からの10分間はオート
クレーブBにスラリーを排出した。従ってオートクレー
ブAからBへのスラリーの排出は全時間の1/3であり、
オートクレーブAでのスラリー平均滞留時間(重合槽内
の平均滞留スラリー量/1時間当たりのスラリーの排出量
として算出)は2.1時間であった。またオートクレーブ
Aの温度は60℃、圧力は8kg/cm2−G、気相部の水素濃
度は17Vol%とした。オートクレーブBからはスラリー
を連続的に一定速度で抜き出し、オートクレーブBでの
平均滞留時間は1.5時間であった。また温度は60℃、圧
力は7.5kg/cm2−G、気相部の水素濃度は17Vol%とし
た。
オートクレーブBからのスラリーはオートクレーブC
に装入され、オートクレーブCでは気相部を系外に抜き
出し、水素濃度0.5Vol%まで下げた。オートクレーブC
の温度は60℃、圧力は1kg/cm2−G、平均滞留時間は0.4
7時間であった。オートクレーブCから連続的に抜き出
したスラリーはオートクレーブDに装入され、エチレン
とプロピレンの共重合を行った。オートクレーブDでの
平均滞留時間は0.93時間、温度は55℃、圧力は1.2kg/cm
2−G、気相部の水素濃度は7.0Vol%、エチレン濃度は3
6Vol%となるようにエチレン、プロピレン、水素を供給
した。オートクレーブEではオートクレーブDからのス
ラリーを連続的に受け入れ、エチレンとプロピレンの共
重合を引き続き行った。オートクレーブEでの平均滞留
時間は1.5時間、温度は55℃、圧力は0.7kg/cm2−G、気
相部の水素濃度は7.0Vol%、エチレン濃度は36Vol%と
なるようにエチレン、プロピレン、水素を供給した。
共重合が完了した後、連続的に失活槽に移液しメタノ
ールを入れて触媒を失活し、ブロック共重合体を47kg/
時間で得た。得られたブロック共重合体を70℃、50mmHg
で8時間真空乾燥した。
該共重合体の全エチレン含有率は6.9wt%、135℃テト
ラリン中でのηは1.7dl/gであった。またMFIは31.0g/10
minであった。物質収支から求めたオートクレーブD、
Eでの共重合反応量の全重合体に対する割合は10.2wt%
であった。
該ブロック共重合体に酸化防止剤、中和剤を配合しヘ
ンシェルミキサーで5分間均一に混合した。次いで、40
mmφの単軸押出機で240℃で溶融混練し造粒し評価し
た。その結果、フィッシュアイレベルは5ヶ/cm2、引張
降伏点強度298kg/cm2、曲弾性率19200kg/cm2、デュポン
衝撃強度は23℃が28kg・cm、−10℃が15kg・cm、アイゾ
ット衝撃強度は23℃が4.9kg・cm/cm、−10℃が3.2kg・c
m/cmであった。
〔発明の効果〕 本発明を実施することによって生産性の低下を来すこ
となく剛性と耐衝撃性のバランスを改良したエチレン−
プロピレンブロック共重合体を製造することが可能にな
り、工業的に価値がある。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 293/00 - 297/08 C08F 2/00 C08F 4/62 - 4/69

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】立体規則性触媒を用いてプロピレンとエチ
    レンのブロック共重合体を製造する方法において、始め
    に、全重合体に対して60〜95重量%の実質的にプロピレ
    ン単独重合を連続重合と回分重合との組合せで重合し、
    且つ該回分重合が並列した2器以上の重合器で行われ、
    なお且つ該回分重合の割合が全重合体に対して5〜35重
    量%であるように重合を行い、次いで、エチレンとプロ
    ピレンの反応比が15/85〜95/5重量比で共重合を行うこ
    とを特徴とするプロピレン−エチレンブロック共重合体
    の製造方法。
  2. 【請求項2】立体規則性触媒を用いてプロピレンとエチ
    レンのブロック共重合体を製造する方法において、始め
    に、全重合体に対して60〜95重量%の実質的にプロピレ
    ン単独重合を連続重合と回分重合との組合せで重合し、
    且つ該回分重合の割合が全重合体に対して5〜35重量%
    であるように重合を行い、次いで、エチレンとプロピレ
    ンの反応比が15/85〜95/5重量比で共重合し、しかも重
    合槽内のスラリーを外部に抜き出しながら循環、冷却
    し、冷却したスラリーの戻り口を液中とすると共に共重
    合における前槽からのスラリーの受入れ口を液中とする
    ことを特徴とするプロピレン−エチレンブロック共重合
    体の製造方法。
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