JP2906656B2 - 繊維構造物の処理方法 - Google Patents

繊維構造物の処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐久性にすぐれた繊維表面の改質処理方法
に関する。
[従来技術] 繊維製品の表面特性を変化させ防汚性、制電性、親水
性、発色性などの特性を向上させることは合成繊維、天
然繊維を問わず重要視されている。例えば、繊維を親水
化する例としてポリエステルの場合、親水性ポリマーを
染色機などで浴中処理する方法、ビニル基を有するポリ
エチレングリコール化合物をパッド、スチーミングによ
り処理する方法、またアクリル酸などをグラフト処理す
る方法などが提案されている。
また、発色性を向上させるものとしては、繊維内部に
無機微粒子を添加し、アルカリ減量により繊維表面に凹
凸を形成させたり、屈折率の低い樹脂をコーティングす
る方法などがある。しかし、これらの方法は、耐久性が
不十分だったり、繊維強度あるいは、繊維表面の摩擦特
性が低下するなど、各々問題をかかえている。
近年、低温プラズマによる繊維表面改質の例が数多く
提案され、例えば、アルゴン、窒素などのガスプラズマ
で処理し、繊維表面に親水基を導入し、親水性、防汚
性、接着性を向上させるものがあるが、この親水基の導
入量は平衡反応のためか限度があり、改質性能そのも
の、あるいは耐久性に限界があるのが現状である。また
発色性を向上させるものとして、酸素プラズマなどを用
い、繊維表面をエッチングし、微細な凹凸を形成させる
ものがあるが、この方法は、処理に時間がかかること
や、布帛の幅方向および長さ方向に処理ムラが生じやす
いなどの欠点がある。
すなわち、耐久性のある高度な改質加工法、生産性に
富んだ加工法は現在のところ提案されていない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、耐久性に優れた高度な性能をもつ繊維表面
改質加工処理方法を提供せんとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明はかかる目的を達成するため、次のような構成
を有する。
すなわち、本発明の繊維構造物の処理方法は、繊維構造
物に、紫外線処理および低温プラズマ処理の連続した組
合わせの処理を施すことを特徴とするものである。
[作用] 本発明は、紫外線処理とプラズマ処理という2種の異
なる連続した処理を繊維構造物に施すと、意外なことに
繊維表面が飛躍的にしかも耐久性よく改質されるという
事実を究明して完成されたものである。すなわち、目的
とする改質効果に応じて、紫外線処理した後プラズマ処
理するか、または、プラズマ処理した後紫外線処理す
る、つまり連続した処理を施すものである。
本発明の繊維構造物とは、天然繊維、合成繊維および
これらの混合したものからなる編織物、糸綿、ヒモな
ど、繊維成形品の全てを意味するものである。
本発明の低温プラズマ処理とは、ガスに高電圧を印加
することによって発生する放電を意味するものであり、
かかる放電には、火花放電、コロナ放電、グロー放電な
ど種々の形態のものがあるが、本発明に好適な放電形態
は、繊維に損傷を与えないことならびに放電が均一であ
るグロー放電が好ましい。
グロー放電は、好ましくは50Torr以下、さらには20To
rr以下、特に好ましくは0.01〜10Torrの減圧下のガス雰
囲気中で高電圧を印加して発生させるものである。
本発明でいう非重合性ガス雰囲気中でプラズマ処理す
る方法は、重合性を有しないガスを減圧下でプラズマ化
するもので、ガスの種類としては、Ar、N2、He、CO2、C
O、O2、空気、水蒸気などが例示できる。非重合性ガス
プラズマは、好ましくは0.01〜50Torr、さらに好ましく
は、0.1〜10Torrの減圧下で、好ましくは5秒〜180秒の
範囲の処理時間で行なわれる。
本発明でいう重合性ガス雰囲気中でプラズマ処理する
方法は、重合性を有するガスを低温プラズマにより気相
で重合させ、被処理物に該重合物を析出させるものであ
る。
かかる重合性を有するガスとしては、架橋皮膜形成性
のよいものが好ましく、たとえば、エタン、エチレン、
アセチレンなどの炭化水素ガスや、C3F6、C3F8、C4F8
C2F4などの含フッ素ガス、ビニルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン
などのシランガスなどを使用することができる。かかる
ガスは少なくとも1種を用いることができる。
重合ガスを用いる場合は、好ましくは0.01〜10Torr、
さらに好ましくは0.05〜3Torrの減圧下で、数秒から数
分の範囲で処理する。
次に、本発明でいう紫外線処理とは、大気中に取り出
せる180〜400nmの波長領域の紫外線に照射する処理をい
い、光源としては、高圧水銀ランプ、メタルハライドラ
ンプ、クセノンランプ、低圧水銀ランプなどを使用する
ことができる。
これらのなかでも、エネルギーレベルの大きい183.9n
mと253.7nmの波長を有する低圧水銀ランプが好ましく使
用される。低圧水銀ランプの場合、雰囲気ガスに空気、
あるいは酸素を用いるとオゾンが発生し、この酸化作用
を利用すれば、目的とする改質効果によっては、好まし
い結果が得られる。かかる紫外線処理は、減圧下または
加圧下で処理してもさしつかえない。
かかる紫外線処理の照射強度は、照度が253.7nmの波
長において3mw/cm2以上、好ましくは10mw/cm2以上が良
く、照射時間は秒単位から分単位の時間で十分である
が、照度、時間は目的に応じて設定するのがよい。
本発明の低温プラズマ処理装置としてAir−to−Air方
式のものを用い、紫外線照射装置として大気中照射装置
を用いて、低温プラズマ処理と紫外線照射装置を連動し
て使用する、つまり連続した形で使用すると、生産性向
上することができるので好ましい。
[実施例] 以下、実施例により、詳細に説明するが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
なお、実施例ならびに比較例で使用した織物は下記の
2種である。
100デニール36フィラメントの加工糸(東レ(株)
製)をタテ糸、ヨコ糸に使用した平織物を常法により精
錬、乾燥し、180℃の温度でヒートセットし、タテ糸密
度120本/in、ヨコ糸密度80本/inの白生地を得た(織
物:白という)。
該織物をDianip Black BG−FS 14%owf、浴比1対4
0、130℃・60分の染色をおこない常法により還元洗浄、
水洗、乾燥し、170℃でヒートセットし、黒染織物を得
た(織物:黒という)。
また、実施例、比較例に示す性能評価は次の方法で測
定した。
(防汚性) LISL−0821に規定されている防汚液150mlを直径6.4mm
のステンレス鋼球10個をラウンダメータ型洗たく試験機
付属の450ml試験ビンに入れ40±2℃に余熱した後、試
料(:白5cm×10cm)を入れ試験機にとりつけ40℃±2
℃にて20分間回転した後、試料を取り出し、水洗したあ
と風乾した。該汚染布の汚染の程度をJISL−0805に規定
された染色堅牢度試験用グレースケールで級判定し洗濯
時における汚染のしにくさの程度を求めた。
(吸水性) JISL−1096に規定された方法により水の吸収速度を求
めた。
(摩擦堅ろう性) JISL−0849に規定された方法で摩擦した試料の摩擦面
の変色をグレースケールで判定し、織物表面の耐摩擦性
を求めた。
(発色性) デジタル側色色差計算機(スガ試験機(株)製)で布
帛のL値を測定した。L値は色の視感濃度の指標であ
り、値の小さいもの程、濃色であることを示す。
(撥水性) JISL−1079に規定される試験法(スプレー法)で測定
されるものである。また、耐久性は、次の洗濯またはド
ライクリーニング試験を20回繰り返し行なった後に上記
の撥水試験を行ない判定した。
外観状態と評価配点との関係は次の通りである。
100点:表面に付着湿潤のないもの 90点:表面にわずかに付着湿潤を示すもの 80点:表面の水の落下点が湿潤を示すもの 70点:表面全体にわたって部分的湿潤を示すもの 50点:表面全体に湿潤を示すもの 0点:表面が完全に湿潤を示すもの (改質効果の耐久性評価用洗濯条件) 自動反転うず巻き電気洗濯機(東芝VH1150型)に40℃
±2℃の0.2%弱アルカリ性合成洗剤(JIS K337に規定
される)液を入れ、浴比1:50になるように追加布を入れ
強条件で10分間洗濯し、次いで排水し水洗5分をする工
程を1回としてこれを20回繰り返した後、風乾した。
また、実施例、比較例で使用したプラズマ処理ならび
に紫外線処理は、次の通りである。
(プラズマ処理条件) 内部電極装置 放電周波数 110KHz 放電電力 100,200W 真空度 0.4,1Torr 処理時間 30,120sec ガス流量 40ml/min 非重合性ガス Ar,N2 重合性ガス C3F8 (紫外線処理条件) 低圧水銀ランプ ランプ出力 500W 照度 40mw/cm2 (253.7nm) 処理時間 30,120sec 空気中で照射 実施例1〜7、比較例1〜11 織物:白を、非重合性ガス雰囲気中でのプラズマ処理
と紫外線照射処理を表1に示す条件でおこない、処理上
りと洗タク後の防汚性と吸水性を測定した結果を表1に
示した。
表1から、低温プラズマまたは紫外線照射単独での処
理においては、防汚性、吸水性の性能が飽和してしまう
が、両者を組合せて処理すると防汚性、吸水性とも効果
が向上し、その耐久性が向上していることがわかる。
実施例8〜14、比較例12〜16 織物:黒を、重合性ガス雰囲気中でのプラズマ処理お
よび、非重合性ガス雰囲気中でのプラズマ処理、紫外線
照射処理を、表2に示す条件でおこない、発色性向上効
果、撥水性向上効果、重合ポリマーの摩擦特性を測定し
た結果を表2に示した。
表2から、実施例8〜14のものは、発色性、撥水性、
耐摩擦性が向上し、しかも、その耐久性が向上すること
がわかる。
実施例15〜22、比較例17〜22 織物:黒を、表3に示す条件で低温プラズマ処理、紫
外線照射処理した後、フッ素系撥水剤であるアサヒガー
ドAG−710(明成化学製)20g/l水溶液に浸漬し、マング
ルで絞り、織物重量に対し80%の重量になるように溶液
を付着させた後、130℃で3分乾燥し、次いで180℃で2
分の熱処理をおこない、処理上り洗タク後の撥水性を測
定した結果を表3に示した。
表3から、実施例15〜22のものは、比較例17〜22のも
のに比して撥水性の耐久性が向上していることがわか
る。
[発明の効果] 本発明によれば、高いレベルの改質効果とすぐれた耐
久性を有する繊維構造物を生産性よく安定して提供する
ことができる。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維構造物に、紫外線処理および低温プラ
    ズマ処理の連続した組合わせを施すことを特徴とする繊
    維構造物の処理方法。
  2. 【請求項2】該紫外線処理が、300nm以下の波長成分を
    含むものである請求項1記載の繊維構造物の処理方法。
  3. 【請求項3】該低温プラズマ処理が、非重合性および/
    または重合性ガス雰囲気中で行うものである請求項1ま
    たは2記載の繊維構造物の処理方法。
  4. 【請求項4】該繊維構造物が、樹脂加工されているもの
    である請求項1〜3のいずれかに記載の繊維構造物の処
    理方法。
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