JP2906502B2 - 産業用ロボットの制御方法 - Google Patents
産業用ロボットの制御方法Info
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- JP2906502B2 JP2906502B2 JP33944389A JP33944389A JP2906502B2 JP 2906502 B2 JP2906502 B2 JP 2906502B2 JP 33944389 A JP33944389 A JP 33944389A JP 33944389 A JP33944389 A JP 33944389A JP 2906502 B2 JP2906502 B2 JP 2906502B2
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- Japan
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- robot
- line
- stage
- industrial robot
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明はラインを構成するステージに設置された産業
用ロボットの制御方法に関する。
用ロボットの制御方法に関する。
(従来の技術) 例えば自動化された自動車生産ラインは一連の複数の
ステージから構成され、各ステージにはティーチングプ
レイバック型の産業用ロボット(以下、単にロボットと
呼ぶ。)が設置されている。そして、各ロボットにはテ
ィーチデータに基づいてロボットの作動を個別的に制御
するロボットコントローラが接続されており、これらの
ロボットコントローラはもう一段階上のラインコントロ
ーラにより総括制御されている(第1図参照)。
ステージから構成され、各ステージにはティーチングプ
レイバック型の産業用ロボット(以下、単にロボットと
呼ぶ。)が設置されている。そして、各ロボットにはテ
ィーチデータに基づいてロボットの作動を個別的に制御
するロボットコントローラが接続されており、これらの
ロボットコントローラはもう一段階上のラインコントロ
ーラにより総括制御されている(第1図参照)。
このような生産ラインに何らかの異常が生じた場合に
は直ちにラインを停止させ、再稼働が可能な状態にライ
ンを復旧させることが要請される。
は直ちにラインを停止させ、再稼働が可能な状態にライ
ンを復旧させることが要請される。
この点、従来は、ラインを構成する全てのロボットに
つき、選択的に、作業者がティーチボックスを使用して
一度ロボットを他の部材と干渉しない安全な位置に退避
させ、そこからロボットを原点位置に戻したり、また
は、ロボットを動作経路上にそっくりそのまま逆戻しし
て原点位置に戻したり、または、ロボットを引き続き継
続して実行させ原点位置に戻したりしていた。
つき、選択的に、作業者がティーチボックスを使用して
一度ロボットを他の部材と干渉しない安全な位置に退避
させ、そこからロボットを原点位置に戻したり、また
は、ロボットを動作経路上にそっくりそのまま逆戻しし
て原点位置に戻したり、または、ロボットを引き続き継
続して実行させ原点位置に戻したりしていた。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、作業者のマニュアル操作による場合に
は、完全復旧までに長時間を要すると共に、作業者が操
作を誤るとロボットが他の部材と干渉する虞がある。ま
た、ロボットを単に逆戻しさせる場合には、戻し時に不
要な作業を実行させなければならず、また、その作業は
戻し時におけるインターロックを見ながら実行しなけれ
ばならないため、この場合にも復旧にはやはり時間がか
かってしまう。しかも、ラインのロボットを全て一律に
逆戻しするため、継続実行が可能なロボットまで不必要
な逆戻しをさせることになる。
は、完全復旧までに長時間を要すると共に、作業者が操
作を誤るとロボットが他の部材と干渉する虞がある。ま
た、ロボットを単に逆戻しさせる場合には、戻し時に不
要な作業を実行させなければならず、また、その作業は
戻し時におけるインターロックを見ながら実行しなけれ
ばならないため、この場合にも復旧にはやはり時間がか
かってしまう。しかも、ラインのロボットを全て一律に
逆戻しするため、継続実行が可能なロボットまで不必要
な逆戻しをさせることになる。
なお、特開昭62−211705号公報には、ロボットが他の
部材と干渉することなく復旧作業を短時間で行なえるよ
うにするため、1台のロボットにつき、各作業位置ごと
にそこから原点位置に直接戻る適当な退避経路をティー
チングするようにした方法が開示されている。しかし、
ラインを構成する全てのロボットについて前記ティーチ
ングを行なうことは、確かに理想的ではあるが、膨大な
量のティーチングデータが必要となるので事実上極めて
困難であり、また、非常時のためだけにこうしたことを
するのは不経済でもある。
部材と干渉することなく復旧作業を短時間で行なえるよ
うにするため、1台のロボットにつき、各作業位置ごと
にそこから原点位置に直接戻る適当な退避経路をティー
チングするようにした方法が開示されている。しかし、
ラインを構成する全てのロボットについて前記ティーチ
ングを行なうことは、確かに理想的ではあるが、膨大な
量のティーチングデータが必要となるので事実上極めて
困難であり、また、非常時のためだけにこうしたことを
するのは不経済でもある。
本発明は上記従来技術の問題点を解決するためになさ
れたものであり、ラインに異常が生じた時、ラインを構
成する全てのロボットを迅速、確実かつ容易に原点位置
に復帰させることが可能なロボットの制御方法を提供す
ることを目的とする。
れたものであり、ラインに異常が生じた時、ラインを構
成する全てのロボットを迅速、確実かつ容易に原点位置
に復帰させることが可能なロボットの制御方法を提供す
ることを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 前記目的を達成するための本発明は、ラインを構成す
る複数のステージに設置された各産業用ロボットに、通
常の作業時に使用され動作経路データ、作業位置データ
及び作業内容データから成る前進実行用ティーチデータ
と、ライン異常時に使用可能で前記動作経路データのう
ちの他の部材と干渉する虞のある部分を他の部材と干渉
する虞のない経路に置き換えて成る退避経路データのみ
から成る後退実行用ティーチデータとを予めティーチン
グしておき、ラインに異常が発生した時、停止させるべ
きステージを判断し、その判断結果に基づいて前記複数
のステージのうち停止させる必要のないステージの産業
用ロボットへ前進指令を出す一方、停止させるべきステ
ージの産業用ロボットへは後退指令を出し、前進指令を
受けた産業用ロボットは前記前進実行用ティーチデータ
に基づいて通常の動作を継続して実行させ、後退指令を
受けた産業用ロボットは前記後退実行用ティーチデータ
に基づいて原点位置に復帰させることを特徴とする。
る複数のステージに設置された各産業用ロボットに、通
常の作業時に使用され動作経路データ、作業位置データ
及び作業内容データから成る前進実行用ティーチデータ
と、ライン異常時に使用可能で前記動作経路データのう
ちの他の部材と干渉する虞のある部分を他の部材と干渉
する虞のない経路に置き換えて成る退避経路データのみ
から成る後退実行用ティーチデータとを予めティーチン
グしておき、ラインに異常が発生した時、停止させるべ
きステージを判断し、その判断結果に基づいて前記複数
のステージのうち停止させる必要のないステージの産業
用ロボットへ前進指令を出す一方、停止させるべきステ
ージの産業用ロボットへは後退指令を出し、前進指令を
受けた産業用ロボットは前記前進実行用ティーチデータ
に基づいて通常の動作を継続して実行させ、後退指令を
受けた産業用ロボットは前記後退実行用ティーチデータ
に基づいて原点位置に復帰させることを特徴とする。
(作用) ラインに異常が生じた時、ロボットを前進させるか後
退させるかの判断がステージごとに行なわれ、その結
果、後退指令を受けたステージのロボットは、後退実行
用ティーチデータが選択され、後退時に不要な作業を実
行することなく、しかも、他の部材と干渉しない経路を
辿って原点位置に復帰することになる。従って、迅速か
つ確実、容易にラインを再稼働が可能な状態に復旧させ
ることができる。また、後退実行用ティーチデータの退
避経路データは置き換え部分を除いて前進実行用ティー
チデータの動作経路データと同じであるため、後退実行
用ティーチデータを比較的簡単に、低コストでティーチ
ングすることができる。
退させるかの判断がステージごとに行なわれ、その結
果、後退指令を受けたステージのロボットは、後退実行
用ティーチデータが選択され、後退時に不要な作業を実
行することなく、しかも、他の部材と干渉しない経路を
辿って原点位置に復帰することになる。従って、迅速か
つ確実、容易にラインを再稼働が可能な状態に復旧させ
ることができる。また、後退実行用ティーチデータの退
避経路データは置き換え部分を除いて前進実行用ティー
チデータの動作経路データと同じであるため、後退実行
用ティーチデータを比較的簡単に、低コストでティーチ
ングすることができる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
する。
第1図は本発明方法を適用した自動車生産ラインの一
部概略構成図である。
部概略構成図である。
1つの生産ラインは複数のステージ(工程)、例えば
Aステージ、Bステージ、Cステージなどから構成され
ている。そして、各ステージには産業用ロボット12が少
なくとも1台設置され、各ロボット12はそれ専用の各ロ
ボットコントローラ11によって個別的に制御される。さ
らに、このラインの総括制御がひと段階上のラインコン
トローラ10により行われる。
Aステージ、Bステージ、Cステージなどから構成され
ている。そして、各ステージには産業用ロボット12が少
なくとも1台設置され、各ロボット12はそれ専用の各ロ
ボットコントローラ11によって個別的に制御される。さ
らに、このラインの総括制御がひと段階上のラインコン
トローラ10により行われる。
第2図は本発明に係るライン異常時におけるラインコ
ントローラから各ステージの産業用ロボットへの指令内
容を示す説明図である。
ントローラから各ステージの産業用ロボットへの指令内
容を示す説明図である。
ラインコントローラ10から各ステージのロボットコン
トローラ11へは前進指令または後退指令のいずれかが出
力され、後述するように、前進指令が出力された場合に
は前進実行用ティーチデータが選択され、後退指令が出
力された場合には後退実行用ティーチデータが選択され
るようになっている。
トローラ11へは前進指令または後退指令のいずれかが出
力され、後述するように、前進指令が出力された場合に
は前進実行用ティーチデータが選択され、後退指令が出
力された場合には後退実行用ティーチデータが選択され
るようになっている。
このラインコントローラ10から、ライン異常時に各ス
テージに出力される指令内容は、第2図に示されるよう
にラインの異常内容によって異なる。即ち、ラインの異
常がAステージの異常に起因する場合は、Aステージの
み停止させれば足りるので、Aステージにのみ後退指令
が出力され、BステージやCステージなど他のステージ
には継続して前進指令が出力される。Bステージ異常ま
たはCステージ異常に起因する場合についても同様に、
それぞれBステージまたはCステージにのみ後退指令が
出力される。従って、Aステージ、Bステージ及びCス
テージ以外の他のステージの異常が原因の場合には、A
ステージ、Bステージ及びCステージへは継続して前進
指令が出力される。場合によってはラインを構成するス
テージを全て停止させるべき異常が生じ得る。この場合
にはAステージ、Bステージ及びCステージを含む全ス
テージに後退指令が出力される。
テージに出力される指令内容は、第2図に示されるよう
にラインの異常内容によって異なる。即ち、ラインの異
常がAステージの異常に起因する場合は、Aステージの
み停止させれば足りるので、Aステージにのみ後退指令
が出力され、BステージやCステージなど他のステージ
には継続して前進指令が出力される。Bステージ異常ま
たはCステージ異常に起因する場合についても同様に、
それぞれBステージまたはCステージにのみ後退指令が
出力される。従って、Aステージ、Bステージ及びCス
テージ以外の他のステージの異常が原因の場合には、A
ステージ、Bステージ及びCステージへは継続して前進
指令が出力される。場合によってはラインを構成するス
テージを全て停止させるべき異常が生じ得る。この場合
にはAステージ、Bステージ及びCステージを含む全ス
テージに後退指令が出力される。
第3図は第2図に示されるような指令を出すラインコ
ントローラの動作フローチャートであり、ラインコント
ローラ10の動作を示している。
ントローラの動作フローチャートであり、ラインコント
ローラ10の動作を示している。
ラインの異常を検知する各種センサからの検知信号は
ラインコントローラ10に入力され(ステップ1)、ここ
でライン異常が検知される(ステップ2)。ラインに異
常がなければ通常の作業が完了するまで以上の動作が繰
り返される(ステップ3)。しかし、ラインに異常が生
じた時にはその異常原因に基づいて停止させるべきステ
ージの判断が行われる(ステップ4)。そして、その判
断結果に基づいて停止させるべきステージのロボットへ
はロボットが原点位置に復帰するまで後退指令が出力さ
れる(ステップ5)。以上の動作はラインの復旧作業が
完了するまで繰り返される(ステップ6)。
ラインコントローラ10に入力され(ステップ1)、ここ
でライン異常が検知される(ステップ2)。ラインに異
常がなければ通常の作業が完了するまで以上の動作が繰
り返される(ステップ3)。しかし、ラインに異常が生
じた時にはその異常原因に基づいて停止させるべきステ
ージの判断が行われる(ステップ4)。そして、その判
断結果に基づいて停止させるべきステージのロボットへ
はロボットが原点位置に復帰するまで後退指令が出力さ
れる(ステップ5)。以上の動作はラインの復旧作業が
完了するまで繰り返される(ステップ6)。
第4図は本発明に係る産業用ロボットへのティーチデ
ータを示す説明図であり、同図中のP0〜P4点及びQ点は
第6図に示されるものと同じである。
ータを示す説明図であり、同図中のP0〜P4点及びQ点は
第6図に示されるものと同じである。
各ロボット12に教示するティーチデータは2種類あ
り、それらはラインコントローラ10から前進指令が出力
されている時に実行される前進実行用ティーチデータ
(フラグF=0で表される。)と、後退指令が出力され
ている時に実行される後退実行用ティーチデータ(フラ
グF=1で表される。)とである。
り、それらはラインコントローラ10から前進指令が出力
されている時に実行される前進実行用ティーチデータ
(フラグF=0で表される。)と、後退指令が出力され
ている時に実行される後退実行用ティーチデータ(フラ
グF=1で表される。)とである。
前進実行用ティーチデータ(F=0)には、動作経路
S及び作業位置(P2、P3など)並びに作業内容(スポッ
ト溶接)に関するデータが含まれており、それらは、作
業ステップ順に、P0点からP1点へ移動(ステップ番号
1、以下同様。)、P2点へ移動(2)、スポット溶接
(3)、P3点へ移動(4)、スポット溶接(5)、P4点
へ移動(6)、途中省略して最後に原点位置P0へ移動
(X)という実行内容を有する。
S及び作業位置(P2、P3など)並びに作業内容(スポッ
ト溶接)に関するデータが含まれており、それらは、作
業ステップ順に、P0点からP1点へ移動(ステップ番号
1、以下同様。)、P2点へ移動(2)、スポット溶接
(3)、P3点へ移動(4)、スポット溶接(5)、P4点
へ移動(6)、途中省略して最後に原点位置P0へ移動
(X)という実行内容を有する。
他方、後退実行用ティーチデータ(F=1)には、P1
点からP0点へ移動、P2点からP1点へ移動、Q点からP2点
へ移動、P4点からQ点へ移動などといった退避経路Tに
関するデータのみが含まれており、作業内容(スポット
溶接)に関するデータは含まれていない。
点からP0点へ移動、P2点からP1点へ移動、Q点からP2点
へ移動、P4点からQ点へ移動などといった退避経路Tに
関するデータのみが含まれており、作業内容(スポット
溶接)に関するデータは含まれていない。
この退避経路Tは基本的には通常の動作経路Sを逆向
きに戻るものであるが、本実施例ではP4点からP3点へ戻
る時ロボット12が治具又はワーク又は別のロボットのよ
うな他の部材と干渉する可能性があるため、他の部材と
干渉する虞のない逃げ位置Qを別に設けて、部分的にP4
点からQ点、Q点からP3点という経路上を退避させるよ
うにしている。それゆえ、後退実行用ティーチデータに
基づいてロボット12を移動させる場合、インターロック
は無視できる。
きに戻るものであるが、本実施例ではP4点からP3点へ戻
る時ロボット12が治具又はワーク又は別のロボットのよ
うな他の部材と干渉する可能性があるため、他の部材と
干渉する虞のない逃げ位置Qを別に設けて、部分的にP4
点からQ点、Q点からP3点という経路上を退避させるよ
うにしている。それゆえ、後退実行用ティーチデータに
基づいてロボット12を移動させる場合、インターロック
は無視できる。
なお、ロボット12の制御はPTP制御またはCP制御のい
ずれであっても良い。
ずれであっても良い。
第5図は第4図に示されるようなティーチデータが記
憶されているロボットコントローラの動作フローチャー
トであって、ロボット12の動作を示している。
憶されているロボットコントローラの動作フローチャー
トであって、ロボット12の動作を示している。
ロボット12の起動時、ロボット12のフラグFはF=0
に(ステップ1)、また、ロボット12の現在の作業ステ
ップnはn=0に(ステップ2)初期化される。そし
て、ラインコントローラ10からの入力信号(ステップ
3)の中に後退指令がなければ(ステップ4)、現在の
作業ステップnがn=0+1=1に設定され(ステップ
5)、フラグF=0のティーチデータつまり前進実行用
ティーチデータのうち作業ステップ番号1のデータが入
力される(ステップ6)。ここでインターロックが掛っ
てなければ問題ないが、インターロックが掛っておれば
インターロックがなくなるまで待機し(ステップ7)、
インターロックがなくなると作業ステップ番号1のティ
ーチデータに基づいて動作が実行される(ステップ
8)。現在の作業ステップn=1が全作業ステップXつ
まり作業ステップ番号Xと等しくなければステップ3に
戻るが、n=Xつまり作業が完了すればロボットは原点
位置に戻り終了する(ステップ9)。
に(ステップ1)、また、ロボット12の現在の作業ステ
ップnはn=0に(ステップ2)初期化される。そし
て、ラインコントローラ10からの入力信号(ステップ
3)の中に後退指令がなければ(ステップ4)、現在の
作業ステップnがn=0+1=1に設定され(ステップ
5)、フラグF=0のティーチデータつまり前進実行用
ティーチデータのうち作業ステップ番号1のデータが入
力される(ステップ6)。ここでインターロックが掛っ
てなければ問題ないが、インターロックが掛っておれば
インターロックがなくなるまで待機し(ステップ7)、
インターロックがなくなると作業ステップ番号1のティ
ーチデータに基づいて動作が実行される(ステップ
8)。現在の作業ステップn=1が全作業ステップXつ
まり作業ステップ番号Xと等しくなければステップ3に
戻るが、n=Xつまり作業が完了すればロボットは原点
位置に戻り終了する(ステップ9)。
ところが、ラインに異常が発生し当該ロボット12に後
退指令が出力された場合(ステップ4)、ロボット12の
フラグFはF=1になり(ステップ10)、フラグF=1
のティーチデータつまり後退実行用ティーチデータが入
力される(ステップ11)。そして、この後退実行用ティ
ーチデータに基づいてロボット12は退避経路上を移動し
(ステップ12)、ロボット12が原点位置に復帰するまで
ステップ11、ステップ12が繰り返される(ステップ1
3)。なお、後退実行用ティーチデータに基づいて移動
する際、前述のように、インターロックは無視される。
退指令が出力された場合(ステップ4)、ロボット12の
フラグFはF=1になり(ステップ10)、フラグF=1
のティーチデータつまり後退実行用ティーチデータが入
力される(ステップ11)。そして、この後退実行用ティ
ーチデータに基づいてロボット12は退避経路上を移動し
(ステップ12)、ロボット12が原点位置に復帰するまで
ステップ11、ステップ12が繰り返される(ステップ1
3)。なお、後退実行用ティーチデータに基づいて移動
する際、前述のように、インターロックは無視される。
第6図は第1図に示された1つのステージに設置され
た産業用ロボットを示す斜視図であり、スポット溶接用
ロボットについて例示している。
た産業用ロボットを示す斜視図であり、スポット溶接用
ロボットについて例示している。
このロボット12はアーム先端のロボットハンドにスポ
ット溶接ガン13が装着されており、この溶接ガン13によ
って自動車車体等のワークに溶接作業を施す。即ち、通
常の場合、前述のように、ラインコントローラ10からロ
ボットコントローラ11へ前進指令が出力され、ロボット
12の溶接ガン13は前進実行用ティーチデータに基づいて
原点位置P0から始まる閉ループ状の動作経路S上を順次
移動し、P2、P3などの作業位置においてスポット溶接を
実行する。
ット溶接ガン13が装着されており、この溶接ガン13によ
って自動車車体等のワークに溶接作業を施す。即ち、通
常の場合、前述のように、ラインコントローラ10からロ
ボットコントローラ11へ前進指令が出力され、ロボット
12の溶接ガン13は前進実行用ティーチデータに基づいて
原点位置P0から始まる閉ループ状の動作経路S上を順次
移動し、P2、P3などの作業位置においてスポット溶接を
実行する。
ところが、例えば溶接ガン13がP4点にある時ラインに
異常が発生し、ラインコントローラ10から当該ロボット
コントローラ11に後退指令が出力された場合には、前述
のように、後退実行用ティーチデータが選択され、これ
に基づいて溶接ガン13は退避経路T上を移動する。つま
り、部分的にP4点からQ点、Q点からP3点という動作経
路Sと異なる経路を通って原点位置P0に復帰する。な
お、後退に際し、作業を実行しないこと、及びインター
ロックを無視することは前述の通りである。
異常が発生し、ラインコントローラ10から当該ロボット
コントローラ11に後退指令が出力された場合には、前述
のように、後退実行用ティーチデータが選択され、これ
に基づいて溶接ガン13は退避経路T上を移動する。つま
り、部分的にP4点からQ点、Q点からP3点という動作経
路Sと異なる経路を通って原点位置P0に復帰する。な
お、後退に際し、作業を実行しないこと、及びインター
ロックを無視することは前述の通りである。
従って、本実施例によれば、予めロボット12に前進実
行用ティーチデータと後退実行用ティーチデータとを予
めティーチングしておき、後退実行用ティーチデータに
ついては後退時に他の部材と干渉する虞のない退避経路
に関するデータのみから成り、ラインに異常が生じた
時、異常原因たるステージのロボットに対してのみ退避
指令を出して後退実行用ティーチデータに基づいて当該
ロボットを原点位置に復帰させるようにしたので、後退
指令を受けたロボットは後退時に不要な作業を行なうこ
となくかつインターロックを無視して、他の部材と干渉
することなく原点位置に戻ることができる。よって、ラ
イン異常時におけるラインの復旧が迅速かつ確実に実現
される。
行用ティーチデータと後退実行用ティーチデータとを予
めティーチングしておき、後退実行用ティーチデータに
ついては後退時に他の部材と干渉する虞のない退避経路
に関するデータのみから成り、ラインに異常が生じた
時、異常原因たるステージのロボットに対してのみ退避
指令を出して後退実行用ティーチデータに基づいて当該
ロボットを原点位置に復帰させるようにしたので、後退
指令を受けたロボットは後退時に不要な作業を行なうこ
となくかつインターロックを無視して、他の部材と干渉
することなく原点位置に戻ることができる。よって、ラ
イン異常時におけるラインの復旧が迅速かつ確実に実現
される。
また、本実施例によれば、退避経路に関するデータは
基本的には通常の動作経路に関するデータと同じものを
使用するので、後退実行用ティーチデータのティーチン
グが比較的簡単で済み経済的である。
基本的には通常の動作経路に関するデータと同じものを
使用するので、後退実行用ティーチデータのティーチン
グが比較的簡単で済み経済的である。
[発明の効果] 以上の説明により明らかなように、本発明によれば、
ラインに異常が生じた場合、迅速かつ確実、容易にライ
ンを再稼働の可能な状態に復旧させることができ、ま
た、後退実行用ティーチデータのティーチングも比較的
簡単に、低コストで行うことができる。
ラインに異常が生じた場合、迅速かつ確実、容易にライ
ンを再稼働の可能な状態に復旧させることができ、ま
た、後退実行用ティーチデータのティーチングも比較的
簡単に、低コストで行うことができる。
第1図は本発明方法を適用した自動車生産ラインの一部
概略構成図、第2図は本発明に係るライン異常時におけ
るラインコントローラから各ステージの産業用ロボット
への指令内容を示す説明図、第3図は第2図に示される
ような指令を出すラインコントローラの動作フローチャ
ート、第4図は本発明に係る産業用ロボットへのティー
チデータを示す説明図、第5図は第4図に示されるよう
なティーチデータが記憶されているロボットコントロー
ラの動作フローチャート、第6図は第1図に示された1
つのステージに設置された産業用ロボットを示す斜視図
である。 10……ラインコントローラ、11……ロボットコントロー
ラ、12……産業用ロボット、13……溶接ガン、P0……原
点位置、P1〜P4……位置座標、Q……逃げ位置、S……
動作経路、T……退避経路。
概略構成図、第2図は本発明に係るライン異常時におけ
るラインコントローラから各ステージの産業用ロボット
への指令内容を示す説明図、第3図は第2図に示される
ような指令を出すラインコントローラの動作フローチャ
ート、第4図は本発明に係る産業用ロボットへのティー
チデータを示す説明図、第5図は第4図に示されるよう
なティーチデータが記憶されているロボットコントロー
ラの動作フローチャート、第6図は第1図に示された1
つのステージに設置された産業用ロボットを示す斜視図
である。 10……ラインコントローラ、11……ロボットコントロー
ラ、12……産業用ロボット、13……溶接ガン、P0……原
点位置、P1〜P4……位置座標、Q……逃げ位置、S……
動作経路、T……退避経路。
Claims (1)
- 【請求項1】ラインを構成する複数のステージに設置さ
れた各産業用ロボットに、通常の作業時に使用され動作
経路データ、作業位置データ及び作業内容データから成
る前進実行用ティーチデータと、ライン異常時に使用可
能で前記動作経路データのうちの他の部材と干渉する虞
のある部分を他の部材と干渉する虞のない経路に置き換
えて成る退避経路データのみから成る後退実行用ティー
チデータとを予めティーチングしておき、ラインに異常
が発生した時、停止させるべきステージを判断し、その
判断結果に基づいて前記複数のステージのうち停止させ
る必要のないステージの産業用ロボットへ前進指令を出
す一方、停止させるべきステージの産業用ロボットへは
後退指令を出し、前進指令を受けた産業用ロボットは前
記前進実行用ティーチデータに基づいて通常の動作を継
続して実行させ、後退指令を受けた産業用ロボットは前
記後退実行用ティーチデータに基づいて原点位置に復帰
させることを特徴とする産業用ロボットの制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33944389A JP2906502B2 (ja) | 1989-12-27 | 1989-12-27 | 産業用ロボットの制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33944389A JP2906502B2 (ja) | 1989-12-27 | 1989-12-27 | 産業用ロボットの制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03198107A JPH03198107A (ja) | 1991-08-29 |
JP2906502B2 true JP2906502B2 (ja) | 1999-06-21 |
Family
ID=18327513
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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-
1989
- 1989-12-27 JP JP33944389A patent/JP2906502B2/ja not_active Expired - Fee Related
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