JP2905077B2 - シート積層造形法 - Google Patents

シート積層造形法

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JP2905077B2 JP5352217A JP35221793A JP2905077B2 JP 2905077 B2 JP2905077 B2 JP 2905077B2 JP 5352217 A JP5352217 A JP 5352217A JP 35221793 A JP35221793 A JP 35221793A JP 2905077 B2 JP2905077 B2 JP 2905077B2
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    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/22Apparatus for electrographic processes using a charge pattern involving the combination of more than one step according to groups G03G13/02 - G03G13/20
    • G03G15/221Machines other than electrographic copiers, e.g. electrophotographic cameras, electrostatic typewriters
    • G03G15/224Machines for forming tactile or three dimensional images by electrographic means, e.g. braille, 3d printing

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シートを接着積層し
て立体的な物体を造形する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複雑な形状の3次元模型を造形す
る方法としては、熱溶融性の接着剤を予め塗布した紙シ
ートを積層していく方法がある。この方法では、各紙シ
ートを積層した後で、ホットローラで紙シートを加熱す
ることによって、紙シート同士を接着する。そして上層
の紙シートを3次元物体を構成する領域の輪郭に沿って
切断する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では、紙シートを精度よく接着積層し、造形精度の高
い3次元物体や、剥離のない接着強度の十分な3次元物
体を造形するのは困難であった。また、光硬化造形法を
用いて3次元物体を造形する方法もあるが、光硬化樹脂
を使用し光照射の工程を必要とするため、上記方法を実
施するための設備を整えるための初期コストが高く、ま
た成形表面をアルコール洗浄する必要がある。さらに
は、完全な重合率を得るためには、成形後に2次硬化処
理が必要となるなど、通常のオフィス内でかかる3次元
物体を造形することは困難であった。
【0004】そこで、本発明は、上記従来技術における
課題を解決するために、積層材料としてのシート間に造
形しようとする物体の断面形状に対応した一定の範囲で
接着剤を供給して接着剤層を形成することにより、より
簡易に3次元物体を造形することができるシート積層造
形法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ための手段として、本発明者らは、シートを接着積層す
ることによって3次元物体を造形する方法において、3
次元物体を構成する有効領域と3次元物体を構成しない
不要領域とに切断された下層のシートと、その上方に供
給する上層のシートの間には、この上層のシートにおい
て3次元物体を構成する有効領域と前記下層のシートの
有効領域とのいずれにも含まれる領域及びこの領域の輪
郭から所定の幅外側に膨出した領域に接着剤を供給して
有効接着剤層を形成し、前記下層シートと上層シートと
を接着して上層のシートを有効領域と不要領域とに切断
することを特徴とするシート積層造形法を創作した。本
発明者らは、前記有効接着剤層の外側には、有効接着剤
層よりも粗な密度で接着剤を供給して補助接着剤層を形
成することを特徴とするシート積層造形法を創作した。
本発明者らは、前記接着剤は静電転写により供給するこ
とを特徴とするシート積層造形法を創作した。本発明者
らは、前記下層のシート前記上層のシートは、少なくと
も加圧することにより接着することを特徴とするシート
積層造形法を創作した。
【0006】前記シートとは、接着積層により3次元物
体を造形しうるシート体であればよい。また、前記接着
剤は、前記シートの種類や接着剤の供給方法、接着方
法、さらに造形しようとする3次元物体に要求される強
度等により適宜選択することができる。前記静電転写と
は、静電記録法、電子写真法、レーザ記録法等によりド
ラム上に形成された静電潜像に粒子を付着させた後、こ
の粒子像を静電的にシート上に移動させることをいう。
【0007】
【作用】請求項1記載の発明によれば、シートを積層体
として利用し、接着剤を用い、下層のシートと上層のシ
ートの有効領域のいずれにも含まれる領域(以下、重複
領域という。)及びこの領域の輪郭から所定の幅外側に
膨出した領域に接着剤を供給して有効接着剤層を形成す
るため、両シートの重複領域を確実に接着することがで
きる。請求項2に記載の発明によれば、有効接着剤層の
外側に、補助接着剤層を設けるため、シートの接着時及
び切断時にシートを支持できる。請求項3に記載の発明
によれば、静電転写により接着剤を供給することができ
るため、高速の積層が可能となる。また、光硬化等の工
程も不要であり、オフィス内で行いうる工程からなる。
また、たとえば、3次元CADシステム上で、有効接着
剤層及び補助接着剤層の領域を設定することができ、さ
らにかかる領域での接着剤の付着量や付着部位を自由に
設定することができる。請求項4に記載の発明によれ
ば、加圧により有効接着剤層及び補助接着剤層を成形で
き、積層高さを均一化するとともに、積層するシートに
発生するそりを除去することができる。
【0008】
【実施例】以下に、本発明を具現化した実施例として、
自動車模型を造形する場合について説明する。なお、本
発明は、この実施例に限定されるものではない。本実施
例のシート積層造形法は、次に述べる各工程を実施する
ものである。図1は本実施例の工程を模式的に表したも
のである。
【0009】本実施例においては、シート2として0.
1mm厚で297mm×420mm(A3サイズ)の大
きさの普通紙(上質紙)を用いる。なお、単票のシート
でなく連続状態のシートを切断しつつ用いてもよい。接
着剤4として、電子トナーから顔料を除いたものであっ
てポリエチレン系の熱可塑性樹脂を主成分とするものを
用いた。なお、電子トナーは通常主としてバインダとし
ての熱可塑性樹脂及び顔料とからなるものであり、電子
トナーそのものを本発明の接着剤として使用することも
できる。また、加熱を必要としない加圧のみでシート2
に定着される接着剤(トナー、例えば、特開昭59−1
89354号公報の静電気潜像現像用のカプセルトナ
ー)等を使用することができる。なお、加圧定着可能な
接着剤を用いる場合は、後述するヒータプレートでなく
単なるプレートで足りるため、装置コストが低減できる
とともに、より高い安全性の確保により無人造形が可能
となり、プレートの加熱時間が不要となる等のメリット
がある。
【0010】また、この工程を実施するための装置は、
給紙部、プリンタ部、搬送部、モデルトレイ、ヒータプ
レートH、カッタープロッタを主体として形成されてい
る。プリント部は、この接着剤4をシート2上に静電転
写するための部分であり、本実施例では、レーザ方式の
電子写真法によるプリンタを用いている。
【0011】以下、本実施例の工程を図1ないし図4に
従って説明する。まず、最初に3次元CADシステムを
用いて造形しようとする自動車Cの3次元形状を設計す
る。この結果、3次元CADシステムによって図2
(A)に示す自動車Cを模型化するための3次元の形状
情報が定義される。次に、この自動車Cの3次元形状情
報を積層するシート2の一枚の厚さで水平にスライスし
た各断面の2次元情報を得る。
【0012】図1(A)には、下層のシート2X上に積
層される上層のシート2Yの片面に、有効接着剤層6及
び補助接着剤層8が静電転写されている状態が示されて
いる。有効接着剤層6及び補助接着剤層8は、次によう
にして形成される。まず、3次元CADシステム上で有
効接着剤層6及び補助接着剤層8の領域が定義される。
有効接着剤層6の領域は、重複領域Dと予備領域Aとか
ら形成される。図2(B)に示すように、3次元CAD
システム上で積層しようとする上層のシート2Yと下層
のシート2Xの有効領域V2,V1のいずれに含まれる
重複領域Dの外側には所定の幅の予備領域Aを設けて、
重複領域Dよりも広い2次元情報を定義する。この予備
領域Aの設定幅は、シート2の熱収縮及びシート2をモ
デルトレイに搬送し位置決めする場合の誤差を考慮して
設定されるものであり、本実施例では、0.5mmに設
定している。この予備領域Aの輪郭の内側が有効接着剤
層6の形成領域であり、この外側が補助接着剤層8の形
成領域となり、これらの領域6,8内の模様付けの程度
(濃淡、密度、模様の分布等)により接着剤4の付着量
や付着部位が調整される。
【0013】本実施例では、有効接着剤層6の形成領域
は、CADシステム上で、全範囲を黒く塗りつぶすもの
とする。この有効接着剤層6の形成領域におけるCAD
システム上の模様は、熱圧着により接着剤4が重複領域
Dを相互に十分に密着できるように設定される。また、
重複領域Dの平坦性保持のためには、連続状の模様で重
複領域D内を縦横するように形成するのが望ましい。し
たがって、かならずしもベタ塗りするのに限定するもの
でなく、造形しようとする模型Mの強度、接着剤4の種
類及び接着剤4のコスト、さらにはシート2の種類等を
考慮して適宜設定することができる。例えば、細かいメ
ッシュ状等に模様を付することもできる。なお、上層の
シート2Yの加圧時に、接着剤4は押圧されまた加熱に
より流動化するため、分散的に接着剤4を付した場合で
も、接着面積を確保することができる。
【0014】補助接着剤層8の領域は、その全範囲にお
いて細い線で所定の間隔のメッシュ状に形成する。この
補助接着剤層8は、主として不要領域U1,U2の領域
に形成されており、この補助接着剤層8は、積層体Tの
重複領域Dにおいて発生しうる反りを除去するために形
成されている。すなわち、接着剤層6、8の形成から圧
着までの間、周辺環境の影響を受けてシート2Yが吸湿
することによりシート2Yに反りが生じても、熱加圧に
より積層する両シート2X、2Yの双方に重複領域Dの
みならずその外周にも接着剤4を介在させ、固化させる
ことにより、シート2X、2Yの平坦な積層状態を形成
し、ひいては積層体Tの平坦な成形状態を接着後も維持
するためのものである。
【0015】したがって、補助接着剤層8の形成領域の
CADシステム上の模様は、全方位にわたってシート2
の積層の平坦性を確保できるように設定する。反りを防
止するのに効果的な模様としては、メッシュ状、くもの
巣状等、模様の方向性が少なく、シート2Yの全体に連
続状の模様である。さらに、接着剤4のコストを考慮し
て細い線状にすることもできる。なお、熱加圧による接
着剤4の流動性により接着剤4が溶融して連続してシー
ト2Y,2Xに介在されるのであれば、散点状や点線状
に接着剤4を塗布してもよい。このように形成した補助
接着剤層8は、同時に不要領域U1,U2を一時的に接
着して積層し熱圧着時及び切断時のサポート部を形成す
るためのものでもある。したがって、補助熱圧着時等に
シート2が浮き上がったり、ずれたりしない程度で、か
つ造形後に容易に剥離できるように接着されている。
【0016】このように定義した有効接着剤層6及び補
助接着剤層8の形成領域が、上層のシート2Yに対応す
る画像信号として、3次元CADシステムからプリント
部に送られ、露光部のレーザビームが帯電した感光体ド
ラム上を走査・露光してドラム上に静電潜像が形成され
る。さらに、図1(A)及び図3(A)に示すように、
この静電潜像は、PPC方式の電子写真法の通常のプロ
セスに従って、電子トナーのかわりに接着剤4が付着さ
れることにより接着剤画像に変換される。さらにドラム
上の接着剤画像は、給紙部により供給された上層のシー
ト2Y上に転写され、加熱等により融解され接着剤4が
一部含浸され、定着される。これにより、図2(B)に
示す有効接着剤層6及び補助接着剤層8が上層のシート
2Y上に形成される。なお、この形成された接着剤層
6、8の接着剤4の一部は、シート2Y内部に含浸され
ている。したがって、加圧工程まで長時間の間隔が置か
れ、しかもシート2Yが吸湿するような状況下にあっ
て、一部含浸されて形成された接着剤層6、8がシート
2Yに発生する歪み(反り)を抑制する芯材のような作
用を奏する。
【0017】次に、図1(B)及び図3(B)に示すよ
うに、この上層のシート2Yは、ゴムロール等からなる
搬送部により、モデルトレイに送られ、有効領域V1と
不要領域U2とに切断され積層された下層のシート2X
上に重ねられる。搬送途中において反転された上層のシ
ート2Yは、接着剤層6、8が下層のシート2X表面に
接するように載置される。下層のシート2Xは、すでに
本実施例の工程により幾数枚からのシート2の積層体T
の上面に載置されているものとする。この際、シート2
の搬送、モデルトレイ上でのセット等において機械的誤
差が生じても、有効接着剤層6は、かかる誤差を相殺で
きる大きさに形成されているため、重複部分Dの全体が
有効接着剤層6で確実に覆われる。
【0018】そして、モデルトレイが上動され、上方に
配設され所定の温度に加熱されたヒータプレートHの下
面に向かって積層体Tを所定圧で押圧する。これによ
り、下層のシート2Xと上層のシート2Yとの間に介裝
された接着剤4が溶融される。この際、プレートHがシ
ート2Yの全体を同時に押圧するため、シート2Yの位
置ずれが起こらない。さらに、それまで積層されたシー
ト2は有効領域も不要領域も一体となって積層体Tを形
成してモデルトレイ上に載置されている。したがって、
上層のシート2Yの全体を下からサポートするため、重
複領域Dの全範囲が均一に加圧される。
【0019】この加熱により、有効接着剤層6及び補助
接着剤層8の接着剤4は、溶融される。また加圧によ
り、シート2Yにおいて工程中に発生した反りが補正さ
れて平らな状態でシート2X上に積層され、シート2
X、2Y間でその接着剤層6、8の厚みが均一化される
とともに、溶融された接着剤4はシート2Xの表面及び
シート2Yの接着剤層6、8の形成面からそれぞれ内部
側に含浸される。なお、この際の接着剤4は粘弾性のあ
る状態にあり、圧力が伴うことによりシート2内部側に
含浸される。
【0020】すなわち、加圧により反りが補正されたシ
ート2Yとシート2Xとの間に有効接着剤層6及び補助
接着剤層8の双方の接着剤4を均一の厚みで介在・固化
させ接着させることにより、シート2Yは平坦性が保持
された状態でシート2Xに積層接着されるのである。し
たがって、シート2Yの積層表面の高さを均一化するこ
とができ、CAD上の物体のスライス断面に忠実に沿っ
てシート2Yを積層することができる。この際、有効接
着剤層6のみでは、重複領域Dに生じる反りを完全に排
除することができず、補助接着剤層8の存在により効果
的にかつ確実に反りを排除することができる。また、シ
ート2Yは、普通紙であるため、接着剤4が容易に含浸
され、シート2Yの平坦性保持に効果的に働く。なお、
この後、シート2Yは、その上方にシート2の積層が重
ねられることによりさらに繰り返して加圧を受けること
になる。したがって、接着後の時間経過とともに、シー
ト2Yが徐々に吸湿した場合でも、繰り返される加圧が
シート2Yの反りを抑え、さらに、接着剤層6、8の硬
化収縮をも押さえる。そして接着剤層6、8自体もシー
ト2Yの反りを押さえるように作用する。この結果、積
層後にもシート2Yの有効領域V2及び不要領域U2と
もに平坦に積層された状態が確実に維持される。またプ
レートHによる加圧には、シート2自体の紙の厚みを一
定にするという作用もある。
【0021】しかる後、トレイが下動されると、下層の
シート2Xと上層のシート2Yとが平坦な状態で接着剤
層6、8を介して密着されている(図3(D)参照)。
この後、時間の経過とともに自然冷却により接着剤4が
固化し、上層のシート2Yと下層のシート2Xが接着す
る。このようにして両シート2X,2Y及び接着剤層
6、8を成形しつつ積層接着するが、有効接着剤層6を
設けた部分は強く接着され、補助接着剤層8を設けた部
分ではより弱く接着される。また、有効接着剤層6が重
複領域Dよりも大きいため、前記した位置ずれや紙の熱
収縮があっても、重複領域Dが確実に下層のシート2X
表面に接着される。
【0022】なお、本実施例では、カッタプロッタ12
を用いるため、シート2Xの切断部12の両側に盛り上
がり部10aが形成されてしまう(図4(a)参照)。
しかし、図4(b)に示すように、この盛り上がり部1
0aは上層のシート2Yの圧着により完全につぶれ、も
しくは接着剤層6の厚みに吸収される。したがって、積
層するシート2の各切断部の盛り上がり部は積層する毎
に平坦に成形されるため、盛り上がり部による積層誤差
は積層体Tにおいて排除されている。さらに、この熱圧
着工程にあっては、接着剤4を溶融し、シート2X,2
Yを加圧すれば積層接着され、その後に特別の処理を要
しないため、通常のオフィス内で実施することができ
る。本実施例にあっては、通常のPPC方式の複写機の
定着部の作用とほぼ同じである。
【0023】図1(C)及び図3(E)に示すように、
接着後、カッタプロッタ12が3次元CADシステムか
らの情報に基づいて上層のシート2Yを有効領域V2と
不要領域U2とに切断する。有効領域V2の輪郭周辺
は、有効接着剤層6と補助接着剤層8とにより接着され
ているため、カッタ12の動きに対して上層のシート2
Yが位置ずれやめくれを起こすことがない。切断後に
も、不要領域U2は、補助接着剤層8により平坦性が維
持されて接着されているため、全体として積層体Tを形
成している。したがって、次に熱圧着する場合のサポー
トとしての役割を果たすことができる。さらに、所定の
間隔で有効領域V2輪郭の外周から上層のシート2Yの
外周縁に向かって複数個に上層のシート2Yを分割する
ように切断する。この分割線14は、造形終了後に、不
要領域Uの除去を容易するためのものであり、不要領域
Uを立体的に複数個に分断して排除できるようになって
いる。特に、凹凸部に分割線14を配設すると除去が容
易であり、凹凸の多い物体の場合には、多くの分割線1
4を配設することができる。
【0024】なお、本実施例においては、カッタプロッ
タ12を用いたが、他に超音波カッタやレーザカッタ等
の切断手段を用いることができる。特に、カッタプロッ
タ12を用いた場合の利点としては、初期コストが低減
でき、除塵設備を整える必要や火災の発生の危険がない
ことが挙げられる。また、切断深さの制御が容易である
ことが挙げられる。
【0025】このようにして、上層のシート2Yを積層
する全工程が実施され、この工程を繰り返して次々にシ
ート2を積層する。シート2Yの次に積層されるシート
2における断面形状は、適当な検出器で検出したシート
2Yの積層高さに基づいて、積層の都度、補正する。す
なわち、検出した積層高さと予め予測した積層高さとに
差がある場合には、検出した積層高さ位置に基づいて得
られるスライス位置(高さ)で3次元物体をスライスし
て断面形状を得る。このようにして、シート2が積層さ
れ、自動車の模型Mがモデルトレイ上の積層体T内に形
成されていく(図1(D)参照)。図1(E)に示すよ
うに、全部のシート2が積層された後、モデルトレイか
ら取り出された積層体Tから分割線14に沿って不要領
域Uの積層部分を排除していく。平面的な箇所では、塊
状に不要領域Uを除去することもでき、また、特に凹凸
が激しい箇所では、一枚一枚シート2を剥離することも
できる。
【0026】図1(F)に示すように、全ての不要領域
Uが排除されて現れた模型Mは、3次元CADシステム
により設計した3次元形状と相似形状を有するものとな
っている。また、模型Mの外表面は、各シート2間の重
複領域Dが有効接着剤層6の接着剤4により確実に接着
されているため、剥離しにくいものとなっている。さら
に、模型Mは、光硬化樹脂を用いた場合と異なり、積層
後一定時間加熱処理しなくても十分な接着強度を得るこ
とができるため、造形直後に模型Mとして入手可能であ
る。
【0027】なお、本実施例にあっては、シート2とし
て普通紙を用いたが、これに限定するものではない。し
かし、普通紙は、ランニングコスト低減に効果的であ
り、またパルプからなるため、接着剤4が容易に含浸さ
れ、しかも熱加圧に充分な耐熱性を有しているという利
点を備えている。なお、接着剤4のシート2への含浸
は、シート2の成形性及び接着性を高めるという点で効
果的である。また、本実施例にあっては、熱加圧により
接着することとしたが、これに限定するものでなく、加
圧のみでもシート2及び接着剤層6、8を成形すること
ができる。さらに、自動車の模型を造形する場合につい
て説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、
あらゆる物体の模型、あるいはひな形、さらには製品そ
のものを造形することができる。
【0028】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、造形し
ようとする物体を、シートと接着剤から形成するもので
あり、積層するシート間に重複領域及びこの領域の輪郭
から所定の幅外側に膨出した有効接着剤層を設け、この
シートを積層し、接着後に上層のシートの有効領域の輪
郭に沿って切断するものである。このため、精度よく簡
易に3次元物体を造形できる。また、この造形物を構成
するシートはそれぞれ確実に接着されるため、剥離、変
形の抑制された3次元物体を造形することができる。請
求項2記載の発明によれば、有効接着剤層とその周囲に
補助接着剤層を設けるため、接着時及び切断時におい
て、シートを確実にサポートでき、接着時及び切断時の
誤差を低減することができる。請求項3に記載の発明に
よれば、静電転写により接着剤を供給するため、通常の
オフィス内で簡易かつ短時間で3次元物体を造形するこ
とができ、また、接着剤の供給量や供給部位を容易に設
定することができる。請求項4に記載の発明によれば、
加圧による接着剤層の厚みの均一化と成形によりシート
の反りを排除することができ、積層するシートの平坦性
を確保し、かつ維持することができ、良好な精度の造形
物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるシート積層工程を模式
的に表した図(A)〜(F)である。
【図2】本発明の実施例において造形しようとする3次
元CADシステム上の自動車の車体の斜視図(A)とこ
の設計図上のA−A線断面における有効接着剤層及び補
助接着剤層の設計図(B)である。
【図3】本実施例のシート積層工程断面図(A)〜
(E)である。
【図4】熱圧着による切断部の盛り上がり部の変化を示
す断面図である。
【符号の説明】
2X…下層のシート 2Y…上層のシート 4…接着剤 6…有効接着剤層 8…補助接着剤層 U1…下層のシートの不要領域 V1…下層のシートの有効領域 U2…上層のシートの不要領域 V2…上層のシートの有効領域

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シートを接着積層することによって3次元
    物体を造形する方法において、 3次元物体を構成する有効領域と3次元物体を構成しな
    い不要領域とに切断された下層のシートと、その上方に
    供給する上層のシートの間には、この上層のシートにお
    いて3次元物体を構成する有効領域と前記下層のシート
    の有効領域とのいずれにも含まれる領域及びこの領域の
    輪郭から所定の幅外側に膨出した領域に接着剤を供給し
    て有効接着剤層を形成し、前記下層シートと上層シート
    とを接着して上層のシートを有効領域と不要領域とに切
    断することを特徴とするシート積層造形法。
  2. 【請求項2】 前記有効接着剤層の外側には、有効接着
    剤層よりも粗な密度で接着剤を供給して補助接着剤層を
    形成することを特徴とする請求項1に記載のシート積層
    造形法。
  3. 【請求項3】 前記接着剤は静電転写により供給するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のシート積層造形法。
  4. 【請求項4】 前記下層のシートと前記上層のシート
    は、少なくとも加圧することにより接着することを特徴
    とする請求項1に記載のシート積層造形法。
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