JP2905045B2 - エンジン制御用スロットル弁開閉状態検出装置 - Google Patents

エンジン制御用スロットル弁開閉状態検出装置

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JP2905045B2
JP2905045B2 JP18134193A JP18134193A JP2905045B2 JP 2905045 B2 JP2905045 B2 JP 2905045B2 JP 18134193 A JP18134193 A JP 18134193A JP 18134193 A JP18134193 A JP 18134193A JP 2905045 B2 JP2905045 B2 JP 2905045B2
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throttle valve
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アクセルが解放され
たことによってエンジンのスロットル弁が全閉又はほぼ
全閉に近い状態にあるか否かを検出するエンジン制御用
スロットル弁開閉状態検出装置に関し、特に信頼性の向
上及びコストダウンを実現したエンジン制御用スロット
ル弁開閉状態検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のとおり、多くのエンジン制御装置
には、エンジンのスロットル弁がほぼ全閉に近い閉状態
にあるか否かを検出するスロットル弁開閉状態検出装置
が設けられており、その検出結果に基づいて各種のエン
ジン制御が行われている。
【0003】例えば、特公昭53−42854号公報に
は、スロットル弁が閉状態であって且つエンジン回転数
が所定回転数よりも高い減速時において、燃料の供給を
停止させる燃料噴射装置が示されている。又、特公昭6
1−19818号公報には、スロットル弁が閉状態であ
って且つエンジン回転数が所定回転数より低いアイドル
時において、エンジン回転数を目標回転数に閉ループ制
御するエンジン回転数制御装置が示されている。
【0004】これらの従来装置においては、スロットル
弁の開閉に応動するスロットル開度センサや、スロット
ル全閉時にオン又はオフするアイドルスイッチ等を設け
ることによって、スロットル弁の閉状態を検出してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のエンジン制御用
スロットル弁開閉状態検出装置は以上のように、スロッ
トル開度センサやアイドルスイッチ等の専用のデバイス
を設ける必要があるため、装置全体が高価になり、コス
トダウンを実現することができないという問題点があっ
た。
【0006】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、エンジン回転数及び吸気管圧力
に基づいて燃料噴射量を決定するスピードデンシティ方
式の燃料噴射装置を用いたエンジン制御用スロットル弁
開閉状態検出装置において、スロットル開度センサやア
イドルスイッチ等を用いることなく、吸気管圧力を検出
する圧力センサ信号に基づいてスロットル弁の開閉状態
を検出することにより、検出信頼性を向上させると共に
コストダウンを実現したエンジン制御用スロットル弁開
閉状態検出装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
るエンジン制御用スロットル弁開閉状態検出装置は、エ
ンジンの駆動タイミングに対応したエンジン回転数を演
算するエンジン回転数演算手段と、エンジンの吸気管圧
力を検出する圧力検出手段と、エンジン回転数にフィル
タ処理を施してフィルタ後エンジン回転数を演算するフ
ィルタ後エンジン回転数演算手段と、フィルタ後エンジ
ン回転数に応じて吸気管内のスロットル弁が閉状態のと
きの吸気管圧力に関連した第1及び第2の圧力値を演算
する圧力値演算手段と、第1及び第2の圧力値に対する
吸気管圧力の関係を表わすパラメータを演算するパラメ
ータ演算手段と、パラメータを時系列的に演算処理して
得られた代表値を学習値として記憶する学習値演算手段
と、学習値と第1及び第2の圧力値とに基づいてスロッ
トル弁が閉状態のときの吸気管の圧力推定値を演算する
圧力推定値演算手段と、吸気管圧力が圧力推定値に対し
て所定の関係で小さいときにスロットル弁が閉状態であ
ると判断するスロットル弁閉状態検出手段とを備えたも
のである。
【0008】又、この発明の請求項2に係るエンジン制
御用スロットル弁開閉状態検出装置は、エンジンの駆動
タイミングに対応したエンジン回転数を演算するエンジ
ン回転数演算手段と、エンジンの吸気管圧力を検出する
圧力検出手段と、吸気管内のスロットル弁をバイパスす
るバイパス吸気通路と、バイパス吸気通路のバイパス空
気流量を推定演算するバイパス空気流量演算手段と、バ
イパス空気流量にフィルタ処理を施してフィルタ後バイ
パス空気流量を演算するフィルタ後バイパス空気流量演
算手段と、フィルタ後バイパス空気流量に応じてスロッ
トル弁が閉状態のときの吸気管圧力に関連した第1及び
第2の圧力値を演算する圧力値演算手段と、第1及び第
2の圧力値に対する吸気管圧力の関係を表わすパラメー
タを演算するパラメータ演算手段と、パラメータを時系
列的に演算処理して得られた代表値を学習値として記憶
する学習値演算手段と、学習値と第1及び第2の圧力値
とに基づいてスロットル弁が閉状態のときの吸気管の圧
力推定値を演算する圧力推定値演算手段と、吸気管圧力
が圧力推定値に対して所定の関係で小さいときにスロッ
トル弁が閉状態であると判断するスロットル弁閉状態検
出手段とを備えたものである。
【0009】又、この発明の請求項3に係るエンジン制
御用スロットル弁開閉状態検出装置は、エンジンの駆動
タイミングに対応したエンジン回転数を演算するエンジ
ン回転数演算手段と、エンジンの吸気管圧力を検出する
圧力検出手段と、吸気管内のスロットル弁をバイパスす
るバイパス吸気通路と、バイパス吸気通路のバイパス空
気流量を推定演算するバイパス空気流量演算手段と、エ
ンジン回転数にフィルタ処理を施してフィルタ後エンジ
ン回転数を演算するフィルタ後エンジン回転数演算手段
と、バイパス空気流量にフィルタ処理を施してフィルタ
後バイパス空気流量を演算するフィルタ後バイパス空気
流量演算手段と、フィルタ後エンジン回転数及びフィル
タ後バイパス空気流量に応じてスロットル弁が閉状態の
ときの吸気管圧力に関連した第1及び第2の圧力値を演
算する圧力値演算手段と、第1及び第2の圧力値に対す
る吸気管圧力の関係を表わすパラメータを演算するパラ
メータ演算手段と、パラメータを時系列的に演算処理し
て得られた代表値を学習値として記憶する学習値演算手
段と、学習値と第1及び第2の圧力値とに基づいてスロ
ットル弁が閉状態のときの吸気管の圧力推定値を演算す
る圧力推定値演算手段と、吸気管圧力が圧力推定値に対
して所定の関係で小さいときにスロットル弁が閉状態で
あると判断するスロットル弁閉状態検出手段とを備えた
ものである。
【0010】又、この発明の請求項4に係るエンジン制
御用スロットル弁開閉状態検出装置は、請求項1におい
て、フィルタ後エンジン回転数演算手段は、エンジン回
転数に基づいてエンジン回転数が減少方向にあると判断
したときのみ、フィルタ後エンジン回転数を演算するも
のである。
【0011】又、この発明の請求項5に係るエンジン制
御用スロットル弁開閉状態検出装置は、請求項2におい
て、フィルタ後バイパス空気流量演算手段は、バイパス
空気流量に基づいてバイパス空気流量が増加方向にある
と判断したときのみ、フィルタ後バイパス空気流量を演
算するものである。
【0012】又、この発明の請求項6に係るエンジン制
御用スロットル弁開閉状態検出装置は、請求項3におい
て、フィルタ後エンジン回転数演算手段は、エンジン回
転数に基づいてエンジン回転数が減少方向にあると判断
したときのみ、フィルタ後エンジン回転数を演算し、フ
ィルタ後バイパス空気流量演算手段は、バイパス空気流
量に基づいてバイパス空気流量が増加方向にあると判断
したときのみ、フィルタ後バイパス空気流量を演算する
ものである。
【0013】又、この発明の請求項7に係るエンジン制
御用スロットル弁開閉状態検出装置は、請求項1又は請
求項4において、フィルタ後エンジン回転数演算手段
は、エンジン回転数に対して1次低域フィルタ処理を施
してフィルタ後エンジン回転数とするものである。
【0014】又、この発明の請求項8に係るエンジン制
御用スロットル弁開閉状態検出装置は、請求項2又は請
求項5において、フィルタ後バイパス空気流量演算手段
は、バイパス空気流量に対して1次低域フィルタ処理を
施してフィルタ後バイパス空気流量とするものである。
【0015】又、この発明の請求項9に係るエンジン制
御用スロットル弁開閉状態検出装置は、請求項3又は請
求項6において、フィルタ後エンジン回転数演算手段
は、エンジン回転数に対して1次低域フィルタ処理を施
してフィルタ後エンジン回転数とし、フィルタ後バイパ
ス空気流量演算手段は、バイパス空気流量に対して1次
低域フィルタ処理を施してフィルタ後バイパス空気流量
とするものである。
【0016】又、この発明の請求項10に係るエンジン
制御用スロットル弁開閉状態検出装置は、請求項1乃至
請求項9のいずれかにおいて、圧力値演算手段は、高地
でのスロットル弁閉状態時の吸気管圧力に相当する値を
第1の圧力値とし、低地でのスロットル弁閉状態時の吸
気管圧力に相当する値を第2の圧力値とし、パラメータ
演算手段は、第2の圧力値と第1の圧力値との差に対す
る吸気管圧力と第1の圧力値との差の比率をパラメータ
とし、学習値演算手段は、パラメータが学習値よりも小
さいときにパラメータを学習値として記憶し、パラメー
タが学習値以上で且つ所定値より小さいときに学習値を
漸増して記憶し、圧力推定値演算手段は、第2の圧力値
と第1の圧力値との差に学習値を乗算し、更に第1の圧
力値を加算した値を圧力推定値とし、スロットル弁閉状
態検出手段は、吸気管圧力が圧力推定値に所定値を加算
した値よりも小さいときにスロットル弁が閉状態である
と判断するものである。
【0017】又、この発明の請求項11に係るエンジン
制御用スロットル弁開閉状態検出装置は、エンジンの駆
動タイミングに対応したエンジン回転数を演算するエン
ジン回転数演算手段と、エンジンの吸気管圧力を検出す
る圧力検出手段と、吸気管内のスロットル弁をバイパス
するバイパス吸気通路と、少なくともエアコン負荷の有
無に応じてバイパス吸気通路のバイパス空気流量を推定
演算するバイパス空気流量演算手段と、少なくともエン
ジン回転数及びバイパス空気流量に応じてスロットル弁
が閉状態のときの吸気管圧力に関連した第1及び第2の
圧力値を演算する圧力値演算手段と、第1及び第2の圧
力値に対する吸気管圧力の関係を表わすパラメータを演
算するパラメータ演算手段と、エアコン負荷が無いとき
にパラメータを時系列的に演算処理して得られた代表値
を第1の学習値として記憶する第1の学習値演算手段
と、エアコン負荷が有るときにパラメータを時系列的に
演算処理して得られた代表値を第2の学習値として記憶
する第2の学習値演算手段と、エアコン負荷が無いとき
には第1の学習値を選択し、エアコン負荷が有るときに
は第2の学習値を選択して、それぞれ学習値とする学習
値選択手段と、学習値と第1及び第2の圧力値とに基づ
いてスロットル弁が閉状態のときの吸気管の圧力推定値
を演算する圧力推定値演算手段と、吸気管圧力が圧力推
定値に対して所定の関係で小さいときにスロットル弁が
閉状態であると判断するスロットル弁閉状態検出手段と
を備えたものである。
【0018】又、この発明の請求項12に係るエンジン
制御用スロットル弁開閉状態検出装置は、請求項11に
おいて、圧力値演算手段は、高地でのスロットル弁閉状
態時の吸気管圧力に相当する値を第1の圧力値とし、低
地でのスロットル弁閉状態時の吸気管圧力に相当する値
を第2の圧力値とし、パラメータ演算手段は、第2の圧
力値と第1の圧力値との差に対する吸気管圧力と第1の
圧力値との差の比率をパラメータとし、第1の学習値演
算手段は、パラメータが第1の学習値よりも小さいとき
にパラメータを第1の学習値として記憶し、パラメータ
が第1の学習値以上で且つ所定値より小さいときに第1
の学習値を漸増して記憶し、第2の学習値演算手段は、
パラメータが第2の学習値よりも小さいときにパラメー
タを第2の学習値として記憶し、パラメータが第2の学
習値以上で且つ所定値より小さいときに第2の学習値を
漸増して記憶し、圧力推定値演算手段は、第2の圧力値
と第1の圧力値との差に学習値を乗算し、更に第1の圧
力値を加算した値を圧力推定値とし、スロットル弁閉状
態検出手段は、吸気管圧力が圧力推定値に所定値を加算
した値よりも小さいときにスロットル弁が閉状態である
と判断するものである。
【0019】
【作用】この発明の請求項1においては、エンジン回転
数にフィルタ処理を施してフィルタ後エンジン回転数を
演算し、フィルタ後エンジン回転数に応じて吸気管内の
スロットル弁が閉状態のときの吸気管圧力に関連した第
1及び第2の圧力値を演算し、第1及び第2の圧力値に
対する吸気管圧力の関係を表わすパラメータを演算し、
パラメータを時系列的に演算処理して得られた代表値を
学習値とし、学習値と第1及び第2の圧力値とに基づい
てスロットル弁が閉状態のときの吸気管の圧力推定値を
演算し、吸気管圧力が圧力推定値に対して所定の関係で
小さいときにスロットル弁が閉状態であると判断する。
【0020】又、この発明の請求項2においては、推定
演算されたバイパス空気流量にフィルタ処理を施してフ
ィルタ後バイパス空気流量を演算し、フィルタ後バイパ
ス空気流量に応じてスロットル弁が閉状態のときの吸気
管圧力に関連した第1及び第2の圧力値を演算し、第1
及び第2の圧力値に対する吸気管圧力の関係を表わすパ
ラメータを演算し、パラメータを時系列的に演算処理し
て得られた代表値を学習値とし、学習値と第1及び第2
の圧力値とに基づいてスロットル弁が閉状態のときの吸
気管の圧力推定値を演算し、吸気管圧力が圧力推定値に
対して所定の関係で小さいときにスロットル弁が閉状態
であると判断する。
【0021】又、この発明の請求項3においては、エン
ジン回転数にフィルタ処理を施してフィルタ後エンジン
回転数を演算し、推定演算されたバイパス空気流量にフ
ィルタ処理を施してフィルタ後バイパス空気流量を演算
し、フィルタ後エンジン回転数及びフィルタ後バイパス
空気流量に応じてスロットル弁が閉状態のときの吸気管
圧力に関連した第1及び第2の圧力値を演算し、第1及
び第2の圧力値に対する吸気管圧力の関係を表わすパラ
メータを演算し、パラメータを時系列的に演算処理して
得られた代表値を学習値とし、学習値と第1及び第2の
圧力値とに基づいてスロットル弁が閉状態のときの吸気
管の圧力推定値を演算し、吸気管圧力が圧力推定値に対
して所定の関係で小さいときにスロットル弁が閉状態で
あると判断する。
【0022】又、この発明の請求項4においては、エン
ジン回転数に基づいてエンジン回転数が減少方向にある
と判断したときのみフィルタ後エンジン回転数を演算す
る。
【0023】又、この発明の請求項5においては、バイ
パス空気流量に基づいてバイパス空気流量が増加方向に
あると判断したときのみフィルタ後バイパス空気流量を
演算する。
【0024】又、この発明の請求項6においては、エン
ジン回転数に基づいてエンジン回転数が減少方向にある
と判断したときのみフィルタ後エンジン回転数を演算
し、バイパス空気流量に基づいてバイパス空気流量が増
加方向にあると判断したときのみフィルタ後バイパス空
気流量を演算する。
【0025】又、この発明の請求項7においては、エン
ジン回転数に対して1次低域フィルタ処理を施してフィ
ルタ後エンジン回転数とする。
【0026】又、この発明の請求項8においては、バイ
パス空気流量に対して1次低域フィルタ処理を施してフ
ィルタ後バイパス空気流量とする。
【0027】又、この発明の請求項9においては、エン
ジン回転数に対して1次低域フィルタ処理を施してフィ
ルタ後エンジン回転数とし、バイパス空気流量に対して
1次低域フィルタ処理を施してフィルタ後バイパス空気
流量とする。
【0028】又、この発明の請求項10においては、高
地でのスロットル弁閉状態時の吸気管圧力相当値を第1
の圧力値とし、低地でのスロットル弁閉状態時の吸気管
圧力相当値を第2の圧力値とし、第2の圧力値と第1の
圧力値との差に対する吸気管圧力と第1の圧力値との差
の比率をパラメータとし、パラメータが学習値よりも小
さいときにパラメータを学習値とし、パラメータが学習
値以上で且つ所定値より小さいときに学習値を漸増し、
第2の圧力値と第1の圧力値との差に学習値を乗算して
更に第1の圧力値を加算した値を圧力推定値とし、吸気
管圧力が圧力推定値に所定値を加算した値よりも小さい
ときにスロットル弁が閉状態であると判断する。
【0029】又、この発明の請求項11においては、少
なくともエアコン負荷の有無に応じてバイパス空気流量
を推定演算し、少なくともエンジン回転数及びバイパス
空気流量に応じてスロットル弁が閉状態のときの吸気管
圧力に関連した第1及び第2の圧力値を演算し、第1及
び第2の圧力値に対する吸気管圧力の関係を表わすパラ
メータを演算し、エアコン負荷が無いときにパラメータ
を時系列的に演算処理して得られた代表値を第1の学習
値とし、エアコン負荷が有るときにパラメータを時系列
的に演算処理して得られた代表値を第2の学習値とし、
エアコン負荷が無いときには第1の学習値を選択し、エ
アコン負荷が有るときには第2の学習値を選択して、そ
れぞれ学習値とし、学習値と第1及び第2の圧力値とに
基づいてスロットル弁が閉状態のときの吸気管の圧力推
定値を演算し、吸気管圧力が圧力推定値に対して所定の
関係で小さいときにスロットル弁が閉状態であると判断
する。
【0030】又、この発明の請求項12においては、高
地でのスロットル弁閉状態時の吸気管圧力相当値を第1
の圧力値とし、低地でのスロットル弁閉状態時の吸気管
圧力相当値を第2の圧力値とし、第2の圧力値と第1の
圧力値との差に対する吸気管圧力と第1の圧力値との差
の比率をパラメータとし、パラメータが第1の学習値よ
りも小さいときにパラメータを第1の学習値とし、パラ
メータが第1の学習値以上で且つ所定値より小さいとき
に第1の学習値を漸増し、パラメータが第2の学習値よ
りも小さいときにパラメータを第2の学習値とし、パラ
メータが第2の学習値以上で且つ所定値より小さいとき
に第2の学習値を漸増し、第2の圧力値と第1の圧力値
との差に学習値を乗算して更に第1の圧力値を加算した
値を圧力推定値とし、吸気管圧力が圧力推定値に所定値
を加算した値よりも小さいときにスロットル弁が閉状態
であると判断する。
【0031】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例1を図面に基づいて
説明する。図1はこの発明の実施例1(請求項3に対
応)の全体構成の概略を示す構成図であり、スピードデ
ンシティ方式SPI(シングル・ポイント・インジェク
ション)による燃料制御のエンジンに適用した場合を示
している。
【0032】図1において、1は例えば自動車に搭載さ
れた周知の火花点火式のエンジン、2は吸入空気を浄化
するエアクリーナ、3はエアクリーナ2を介して吸入空
気を通過させる吸気管、4は吸気管3に設けられて吸入
空気量を調整するスロットル弁であり、エンジン1は、
上流側からエアクリーナ2、吸気管3及びスロットル弁
4を介して燃焼用の空気を主に吸入する。
【0033】吸気管3は、上流側から、エアインテーク
部3aと、スロットル弁4により開口断面積が調整され
るスロットルボディ部3bと、吸気マニホールド部3c
とから構成されている。5は冷却水(後述する)の水温
を検出する水温センサであり、検出した水温に応じた検
出信号を出力する。
【0034】6はスロットルボディ部3b内のスロット
ル弁4をバイパスするように設けられたバイパスエア通
路であり、スロットルボディ部3bのスロットル弁4よ
りも上流及び下流に入口及び出口が設けられている。6
aはバイパスエア通路6に設けられたファーストアイド
ルエア通路(以下、FIA通路と略称する)6aであ
る。
【0035】7はFIA通路6aの途中に設けられたワ
ックス式のファーストアイドルエアバルブ(以下、FI
Aバルブと略称する)、8はエンジン1の外周を覆う冷
却水である。FIAバルブ7は、冷却水8の温度に応じ
て自動的にFIA通路6aの断面積を調整し、バイパス
空気流量の一部を制御する。
【0036】バイパスエア通路6のもう1つの入口は、
上記他方の入口よりも更に上流のスロットルボディ部3
bに位置しており、互いに並列状に接続されたエアコン
用バイパス通路9、並びに、アイドルスピードコントロ
ール用バイパス通路(以下、ISC用バイパス通路と略
称する)10となっている。各バイパス通路9及び10
の共通出口は、FIA通路6aのFIAバルブ7の下流
部に位置している。
【0037】11はエアコン用バイパス通路9の開口断
面積を制御するエアコンアイドルアップソレノイドバル
ブ(以下、ACIUSバルブと略称する)、12は自動
車の乗員により操作されるエアコンスイッチである。A
CIUSバルブ11は、エアコンスイッチ12のオンオ
フに応じて全開及び全閉し、バイパス空気流量の一部を
制御する。尚、ACIUSバルブ11の全開時のバイパ
ス空気流量は、エアコン負荷に合わせて、手動で調整で
きるようになっている。
【0038】13はISC用バイパス通路10の開口断
面積を制御するアイドルスピードコントロールソレノイ
ドバルブ(以下、ISCソレノイドバルブと略称する)
であり、駆動信号のデューティ比に応じて開度が調整さ
れ、例えば、アイドル時のエンジン回転数が目標回転数
になるようにバイパス空気流量の一部を制御する。
【0039】上記の構成により、バイパスエア通路6の
開口断面積(バイパスエア通路有効断面積)は、FIA
バルブ7、ACIUSバルブ11及びISCソレノイド
バルブ13によって制御され、バイパス空気流量を制御
するようになっている。バイパスエア通路6を通過した
バイパスエアは、燃焼用としてエンジン1に導入され
る。
【0040】14はバイパスエア通路6の出口部よりも
更に下流側に圧力取入口が設けられた圧力センサであ
り、吸気管3内の圧力(吸気管圧力)Pbを絶対値で検
出し、検出した吸気管圧力Pbに応じた検出信号を出力
する。尚、エンジン1の始動前の吸気管圧力Pbを検出
することにより、圧力センサ14は、大気圧センサとし
ても作用する。
【0041】15はバイパスエア通路6の入口よりも更
に上流のスロットルボディ部3bに設けられた単体のイ
ンジェクタであり、図示しない燃料系に接続されてお
り、エンジン1に吸入される燃焼用の吸入空気量に見合
った燃料を開弁により噴射供給する。噴射供給された燃
料は、吸入空気と共に混合気となってエンジン1に導入
される。
【0042】16は一次巻線及び二次巻線からなる点火
コイル、17は点火制御システムに接続されたイグナイ
タである。点火コイル16は、一次側がイグナイタ17
の最終段のトランジスタに接続され、二次側から発生し
た高電圧を、エンジン1の各気筒毎に設けられた点火プ
ラグ(図示せず)に供給して点火を行う。この場合、点
火コイル16の一次巻線の出力信号は、エンジン1の駆
動タイミングに同期した回転信号としても用いられてい
る。
【0043】18はエンジン1の排気管、19は排気管
18の下流に設けられた排気ガス浄化用の触媒である。
エンジン1からの排気ガスは、排気管18から触媒19
を通して有害成分が除去され、少なくとも一部が大気中
に排出される。
【0044】20はマイクロコンピュータ(後述する)
からなる制御装置であり、各種のスイッチ信号及びセン
サ信号等に基づいて、所定の演算処理によりアイドル回
転数制御量及び燃料噴射量等を算出し、ISCソレノイ
ドバルブ13及びインジェクタ15等を駆動制御する。
21は制御装置20を作動させるための電力供給電源と
なるバッテリ、22はバッテリ21と制御装置20との
間に挿入されたキースイッチである。
【0045】図2は図1内の制御装置20の具体的構成
を示すブロック図であり、100はマイクロコンピュー
タ、101〜103はマイクロコンピュータ100に各
種信号を入力するための第1〜第3入力インタフェイス
回路、104はマイクロコンピュータ100からの演算
結果を制御信号として出力するための出力インタフェイ
ス回路、105はマイクロコンピュータ100を作動さ
せるための第1電源回路である。
【0046】第1入力インタフェイス回路101は点火
コイル16からの一次側信号を取込み、第2入力インタ
フェイス回路102は、水温センサ5及び圧力センサ1
4からのアナログ信号を取込み、第3入力インタフェイ
ス回路103は、エアコンスイッチ12のオンオフ信号
を取込む。又、出力インタフェイス回路104は、IS
Cソレノイドバルブ13及びインジェクタに制御信号を
出力し、第1電源回路105は、キースイッチ22を介
してバッテリ21から給電される。
【0047】マイクロコンピュータ100は、以下の構
成要素200〜209を備えている。200は各種の演
算処理及び判定等を行うCPU、201はエンジン1の
回転周期を計測するためのカウンタ、202は制御用の
駆動時間を計測するためのタイマ、203は第2インタ
フェイス回路102を介して入力されたアナログ信号を
デジタル信号に変換するためのA/D変換器、204は
第3インタフェイス回路103を介して入力されたデジ
タル信号をCPU200に伝達するための入力ポートで
ある。
【0048】205はCPU200のワークメモリとし
て機能するRAM、206はCPU200の動作用メイ
ンフロープログラム(後述する)及び各種マップ等を格
納しているROM、207はCPU200の指令信号を
出力するための出力ポート、208はISCソレノイド
バルブ13に供給する駆動信号のデューティ比を計測す
るためのタイマ、209はCPU200と各種構成要素
201〜208とを結合するコモンバスである。
【0049】この発明の実施例1において、制御装置2
0は、点火コイル16の一次信号からエンジン1の駆動
タイミングに対応したエンジン回転数Neを演算するエ
ンジン回転数演算手段と、エンジン回転数にフィルタ処
理を施してフィルタ後エンジン回転数Nefを演算する
フィルタ後エンジン回転数演算手段と、バイパス吸気通
路のバイパス空気流量QBYPSを推定演算するバイパ
ス空気流量演算手段と、バイパス空気流量QBYPSに
フィルタ処理を施してフィルタ後バイパス空気流量QB
YPSFを演算するフィルタ後バイパス空気流量演算手
段と、フィルタ後エンジン回転数Nef及びフィルタ後
バイパス空気流量QBYPSFに応じて吸気管3内のス
ロットル弁4が閉状態のときの吸気管圧力Pbに関連し
た第1及び第2の圧力値を演算する圧力値演算手段と、
第1及び第2の圧力値に対する吸気管圧力Pbの関係を
表わすパラメータKRを演算するパラメータ演算手段
と、パラメータKRを時系列的に演算処理して得られた
代表値を学習値KLとして記憶する学習値演算手段と、
学習値KLと第1及び第2の圧力値とに基づいてスロッ
トル弁4が閉状態のときの吸気管の圧力推定値PBCを
演算する圧力推定値演算手段と、吸気管圧力Pbが圧力
推定値PBCに対して所定の関係で小さいときにスロッ
トル弁が閉状態であると判断するスロットル弁閉状態検
出手段とを構成している。
【0050】圧力値演算手段は、高地でのスロットル弁
閉状態時の吸気管圧力に相当する値PBHを第1の圧力
値とし、低地でのスロットル弁閉状態時の吸気管圧力に
相当する値PBLを第2の圧力値とし、パラメータ演算
手段は、第2の圧力値と第1の圧力値との差に対する吸
気管圧力と第1の圧力値との差の比率をパラメータKR
とし、学習値演算手段は、パラメータKRが学習値KL
よりも小さいときにパラメータKRを学習値KLとして
記憶し、パラメータKRが学習値KL以上で且つ所定値
(例えば、1.2)より小さいときに学習値を漸増して
記憶する。
【0051】又、圧力推定値演算手段は、第2の圧力値
と第1の圧力値との差に学習値KLを乗算し、更に第1
の圧力値を加算した値を圧力推定値PBCとし、スロッ
トル弁閉状態検出手段は、吸気管圧力が圧力推定値に所
定値を加算した値よりも小さいときに、スロットル弁が
閉状態であると判断する。
【0052】以下、図1及び図2を参照しながら、制御
装置20の一般的な動作について説明する。まず、点火
コイル16の一次側から得られる点火信号は、第1入力
インタフェイス回路101を介して波形整形等が施さ
れ、割込み指令信号となってマイクロコンピュータ10
0に入力される。
【0053】この割込みがかけられる毎に、マイクロコ
ンピュータ100内のCPU200は、カウンタ201
の値を読取り、前回のカウンタ値との差からエンジン1
の回転周期を算出すると共に、エンジン回転数を表わす
回転数データNeを算出する。
【0054】又、水温センサ5及び圧力センサ14から
のアナログ信号は、第2入力インタフェイス回路102
を介してノイズ成分の除去や増幅等が施され、更に、A
/D変換器203を介して、吸気管圧力を表わす吸気管
圧力値Pb、並びに、冷却水8の温度を表わす冷却水温
値WTの各デジタルデータに変換される。ここで、吸気
管圧力値Pbは、検出された吸気管圧力に比例し、冷却
水温値WTは、検出された冷却水温に比例する。
【0055】エアコンスイッチ12からのオンオフ信号
は、第3入力インタフェイス回路103を介してデジタ
ル信号レベルに変換された後、入力ポート204に入力
される。
【0056】マイクロコンピュータ100内のCPU2
00は、これらの入力データに基づいて、例えば100
msec毎にバイパスエア制御量を算出すると共に、イ
ンジェクタ15の駆動時間を算出する。又、割込み指令
信号の発生に同期等することにより、バイパスエア制御
量に対応するデューティ比でタイマ208によって時間
計測し、同様に、燃料噴射量に相当する時間分をタイマ
202によって計測する。
【0057】タイマ208又は202による計測中にお
いては、CPU200から出力ポート207を介して、
出力インタフェイス回路104に駆動指令が与えられ
る。これにより、出力インタフェイス回路104は、I
SCソレノイドバルブ13に対して上記デューティ比の
駆動信号を供給し、ISCソレノイドバルブ13の開度
を制御する。又、インジェクタ15に対して駆動信号を
供給し、算出された駆動時間τだけインジェクタ15を
開弁駆動する。
【0058】第1電源回路105は、キースイッチ22
のオン時に、バッテリ21の電圧を定電圧に調整してマ
イクロコンピュータ100に供給し、マイクロコンピュ
ータ100を作動させる。
【0059】次に、図3のフローチャートを参照しなが
ら、この発明の実施例1の具体的な動作について説明す
る。
【0060】図3において、まず、キースイッチ22の
投入により制御装置20に電源が投入されると、マイク
ロコンピュータ100内のCPU200は作動を開始す
る。即ち、ステップS1において、RAM205の初期
化が完了したことを示すスタートフラグを0にリセット
する。
【0061】続いて、ステップS2へ進み、点火コイル
16からの点火信号により既に検出された回転周期か
ら、エンジン回転数を表わす実回転数データNeを求
め、これを読込む。又、ステップS3へ進み、圧力セン
サ14により検出された吸気管圧力を表わす吸気管圧力
値Pbを読込む。同様に、ステップS4へ進み、水温セ
ンサ5により検出された冷却水温を表わす冷却水温値W
Tを読込む。
【0062】次に、ステップS5へ進み、スタートフラ
グが0か否かを判定し、スタートフラグ=0(即ち、Y
ES)と判定された場合は、ステップS6へ進み、吸気
管圧力値Pbを大気圧値PaとしてRAM205に格納
し、ステップS6の処理終了後にステップS7へ進む。
又、ステップS5において、スタートフラグ=1(即
ち、NO)と判定された場合は、ステップS6の処理を
行わずにステップS7へ進む。
【0063】ステップS7においては、スロットル弁4
の開閉状態検出ルーチン(図5及び図6にその詳細を示
す)を実行し、スロットル弁4が閉状態と判定された場
合には閉弁フラグを1にセットし、スロットル弁4が閉
状態でないと判定された場合には閉弁フラグを0にリセ
ットする。
【0064】続いて、ステップS8へ進み、RAM20
5の初期化が完了したことを示すため、スタートフラグ
を1にセットする。又、ステップS9へ進み、アイドル
回転数制御ルーチン(図4にその詳細を示す)の処理を
実行する。
【0065】次に、ステップS10へ進み、閉弁フラグ
が1か否かを判定し、閉弁フラグ=1(即ち、YES:
スロットル弁4が閉弁状態である)と判定されたときに
は、ステップS11へ進み、エンジン回転数Neが15
00rpm以上か否かを判定する。もし、Ne≧150
0rpm(即ち、YES)と判定されたときは、エンジ
ン1が減速状態にあると判断してステップS12へ進
み、燃料噴射を停止するために、インジェクタ15の駆
動時間τを0に設定する。
【0066】一方、ステップS11において、Ne<1
500rpm(即ち、NO)と判定された場合は、ステ
ップS13へ進み、通常運転時のインジェクタ15の駆
動時間τを求める。又、ステップS10において、閉弁
フラグ=0(即ち、NO)と判定された場合は、判定ス
テップS11を実行せずにステップS13へ進む。
【0067】通常運転時のインジェクタ15の駆動時間
τを求めるステップS13においては、まず、エンジン
回転数Neと吸気管圧力値Pbとから2次元マップをマ
ッピングし、体積効率CEV(Ne,Pb)を演算によ
り求める。次に、ステップS14へ進み、冷却水温値W
Tから1次元マップをマッピングし、暖機増量係数CW
T(WT)を演算により求める。
【0068】最後に、ステップS15へ進み、定数K、
吸気管圧力値Pb、体積効率CEV及び暖機増量係数C
WTを用いて、インジェクタ15の駆動時間τを以下の
式に従って求める。
【0069】τ=K×Pb×CEV×CWT
【0070】ステップS15及びステップS12の処理
後は、ステップS2へ戻って上記動作を繰り返す。
【0071】次に、図4のフローチャート並びに図8〜
図10の説明図を参照しながら、図3中のアイドル回転
数制御ルーチン(ステップS9)の具体的処理について
説明する。まず、ステップS90において、閉弁フラグ
が1(即ち、スロットル弁4が閉状態)か否かを判定
し、閉弁フラグ=1(即ち、YES)であってスロット
ル弁4が閉状態ならば、ステップS91に進み、冷却水
温値WTが70℃相当値以上(エンジン1が十分暖機し
た状態)か否かを判定する。
【0072】もし、冷却水温値WT≧70℃相当値(即
ち、YES)であってエンジン1が十分暖機していれ
ば、ステップS92に進み、エアコンスイッチ12がオ
ン(即ち、エアコンがエンジン1により駆動されてい
る)か否かを判定する。
【0073】もし、エアコンスイッチ12がオフ(即
ち、NO)であれば、ステップS93に進み、目標回転
数を表わす目標回転数データNtを800rpm相当値
に設定し、エアコンスイッチ12がオン(即ち、YE
S)であれば、ステップS94に進み、目標回転数デー
タNtを1000rpm相当値に設定する。
【0074】ステップS93又はS94により目標回転
数データNtが設定された後、ステップS95に進み、
100msec毎のタイミングか否かを判定する。も
し、100msec毎のタイミングでない(即ち、N
O)と判定されれば、図4のアイドル回転数制御ルーチ
ンを終了してリターンし、100msec毎のタイミン
グである(即ち、YES)と判定されればステップS9
6に進む。
【0075】ステップS96においては、目標回転数デ
ータNtと実回転数データNeとの偏差ΔNを求め、偏
差ΔNの1次元マップのマッピングにより、エンジン回
転数を目標回転数に収束させるための制御ゲインKIを
求める。偏差ΔNから制御ゲインKIを求めるための1
次元マップとしては、例えば、図8のようなマップが用
いられる。
【0076】図8に示すように、偏差ΔNと制御ゲイン
KIとの関係は、偏差ΔNが0から増加又は減少するに
つれて、制御ゲインKIが0(不感帯域)から比例関係
に移行し、偏差ΔNが更に増加又は減少すると、発散を
防止するために制御ゲインKIにリミットがかけられ
る。
【0077】続いて、ステップS97においては、IS
Cソレノイドバルブ13によるISC用バイパス通路1
0の目標空気流量相当値となるISC用空気流量QIS
Cの前回値(100msec前の値)に対して、ステッ
プS96で求めた制御ゲインKIを加算してISC用空
気流量QISCを更新する。
【0078】又、ステップS98においては、更新され
たISC用空気流量QISCに応じて、1次元マップを
用いたマッピング演算により、ISCソレノイドバルブ
13を駆動して目標空気流量にするための駆動信号用デ
ューティ比を求める。デューティ比を求めるための1次
元マップとしては、例えば、図9のようなマップが用い
られる。
【0079】又、このときの駆動信号は図10に示すよ
うになり、ISCソレノイドバルブ13をオンにする1
サイクル中の時間をTONとし、1サイクルの時間をT
とすると、そのデューティ比は(TON/T)×100
[%]で与えられる。このデューティ比とISCソレノ
イドバルブ13の開度とは比例関係にある。
【0080】一方、ステップS90において、スロット
ル弁4が閉状態にない(閉弁フラグ=0)と判定される
か、又は、ステップS91において、十分に暖機してい
ない(冷却水温値WT<70℃相当値)と判定された場
合には、ステップS99に進み、ISC用空気流量値Q
ISCをオープン制御時の目標空気流量にするための所
定値QOPENに設定する。
【0081】こうして、ISC用空気流量値QISCを
設定後、デューティ比演算ステップS98に進み、図4
のアイドル回転数制御ルーチンを終了する。
【0082】以下、この発明の実施例1によるスロット
ル弁開閉状態検出ルーチンの基本動作について、概略的
に説明する。まず、各エンジン回転数Neに対応した全
閉吸気圧力値をマップ値として記憶しておき、現在のエ
ンジン回転数Neに対応した全閉吸気圧力値と現在の吸
気圧力検出値Pbとを比較して、現在の吸気圧力検出値
Pbの方が小さければスロットル弁4が全閉であると判
断する。
【0083】これにより、スロットル開度センサや、ス
ロットル弁4の全閉時にオン又はオフするアイドルスイ
ッチ等が不要となり、装置全体のコストダウンを実現す
ることができる。
【0084】しかし、全閉吸気圧力値は、エンジン回転
数Neのみに対応して一義的に定まるものでなく、車両
位置の高度に相当する大気圧Paや、吸気管3に設けら
れたバイパス通路の空気流量QBYPS等の影響を受け
る。
【0085】次に、この点に着目して、低地及び高地で
の各バイパス空気流量QBYPS(0及び256リット
ル/sec)に対応したエンジン回転数Neに対する全
閉吸気管圧力PBLZ(Ne)、PBLF(Ne)、P
BHZ(Ne)及びPBHF(Ne)を記憶しておく。
【0086】後述するように、バイパス空気流量QBY
PSは演算により得られるので、現在のエンジン回転数
Ne及びバイパス空気流量QBYPSに対応した低地及
び高地での各全閉吸気管圧力値は、同様に演算により得
られる。
【0087】又、車両周囲の大気圧Paの影響を加味す
るため、低地及び高地での各全閉吸気管圧力値PBL及
びPBH間の補間係数(学習値)KLを演算により求
め、現在の大気圧Pa、バイパス空気流量QBYPS及
びエンジン回転数Neに応じた全閉吸気圧力の予測値
(圧力推定値)PBCを求める。
【0088】従って、全閉吸気圧力の予測値PBCと吸
気圧力検出値Pbとを比較すれば、大気圧Pa、バイパ
ス空気流量QBYPS及びエンジン回転数Neの影響を
受けることなく、確実にスロットル弁4の全閉状態を検
出することができる。
【0089】しかし、エンジン状態の急変時において
は、種々の要因により吸気圧力検出値Pbの変化が実際
の吸気圧力値(Pb)の変化に対して遅れるのに対し
て、各全閉吸気管圧力値PBL及びPBHが速やかに変
更されてしまい、スロットル弁4の全閉を誤検出するお
それがある。
【0090】なぜなら、吸気管圧力検出値Pbの検出遅
れにより、補間係数(学習値)KLを決定するためのパ
ラメータKRが誤演算されて学習値KLに誤差が生じる
と、学習値KLは瞬時に変化できずにゆっくりと更新さ
れるため、誤差の影響が長時間にわたって持続するから
である。
【0091】そこで、この発明の実施例1は、エンジン
回転数Ne及びバイパス空気流量QBYPSに対してフ
ィルタ処理を施し、なまされて遅れを有するフィルタ後
のエンジン回転数Nef及びバイパス空気流量QBYP
SFを求めることにより、吸気圧力検出値Pbの変化遅
れを相対的に相殺させるようにしたものである。
【0092】次に、図11〜図15を参照しながら、こ
の発明の実施例1による図3中のスロットル弁開閉状態
検出ルーチン(ステップS7)の基本的な処理動作につ
いて具体的に説明する。
【0093】図11は冷却水温値WTとFIA空気流量
QFIAとの関係を示すマップ特性図、図12はエンジ
ン回転数Neに対するバイパス空気流量が0及び256
リットル/secでの低地全閉吸気圧力値PBLZ(N
e)及びPBLF(Ne)並びに高地全閉吸気圧力値P
BHZ(Ne)及びPBHZ(Ne)の関係を示すマッ
プ特性図、図13は大気圧Paに対する学習値初期値K
LINIT(Pa)の関係を示すマップ特性図である。
【0094】又、図14はエンジン回転数Neに対する
低地全閉吸気圧力値PBL(Ne)及び高地全閉吸気圧
力値PBH(Ne)並びにスロットル弁閉状態判定用の
基準として演算される予測全閉吸気圧力PBCの関係を
示すマップ特性図、図15は大気圧Pa及びスロットル
開度θの時間変化に対するパラメータKR及び学習値K
Lの時間変化を示すタイミングチャートである。
【0095】一般に、吸気管圧力に基づいてスロットル
弁4が閉状態にあるか否かを判定するためには、スロッ
トル弁4が閉状態のときの吸気管圧力(以下、全閉吸気
管圧力と略称する)に所定値を加算した値より吸気管圧
力が小さければ、スロットル弁4が閉状態であると判定
すればよい。
【0096】ところが、全閉吸気管圧力は、大気圧やバ
イパス空気流量等によって変化し、又、エンジン1のば
らつきや調整状態によっても多少の変化を生じる。従っ
て、そのときの大気圧、バイパス空気流量、又は、エン
ジン1の状態に応じた全閉吸気圧力を予測する必要があ
る。
【0097】そこで、この発明の実施例1においては、
バイパス空気流量QBYPS、大気圧Pa及びエンジン
の状態を考慮して、まず、エンジン回転数に応じて変化
する全閉吸気圧力値のうち、低地(例えば、大気圧=7
60mmHg、高度0m相当)でのバイパス空気流量Q
BYPSが0のときの代表的な全閉吸気圧力値PBLZ
(Ne)と、低地でのバイパス空気流量QBYPSが2
56リットル/secのときの代表的な全閉吸気圧力値
PBLF(Ne)とを予めROM206に記憶させてお
く。
【0098】又、高地(例えば、大気圧=460mmH
g、高度4000m相当)でのバイパス空気流量QBY
PSが0のときの代表的な全閉吸気圧力値PBHZ(N
e)と、高地でのバイパス空気流量QBYPSが256
リットル/secのときの代表的な全閉吸気圧力値PB
HF(Ne)とを予めROM206に記憶させておく。
【0099】全閉吸気圧力値は、エンジン1のバイパス
空気流量QBYPSが増加すると上昇し、バイパス空気
流量QBYPSが減少すると低下する。従って、もし、
バイパス空気流量QBYPSによる全閉吸気圧力の変化
を考慮しないで全閉吸気圧力を予測すると、バイパス空
気流量QBYPSが変化した場合に、アクセルを解放し
てもスロットル弁4が閉状態であると判定できなくなっ
たり、アクセルを踏んでいるにもかかわらずスロットル
弁4が閉状態であると後判定してしまうという不具合が
生じる。
【0100】この発明の実施例1においては、エンジン
1のスロットル弁4をバイパスするバイパス吸気通路6
の空気流量QBYPSを推定演算し、バイパス空気流量
QBYPSに応じて予測全閉吸気圧力PBCを求めるこ
とにより、バイパス空気流量QBYPSが全閉吸気圧力
に与える影響を考慮することができ、バイパス空気流量
QBYPSの変化によらず、スロットル弁4の閉状態を
確実に判定することができる。
【0101】上記のように、低地及び高地でのバイパス
空気流量(0及び256リットル/sec)毎の代表的
な全閉吸気圧力値を記憶させた後、図12に示すよう
に、バイパス空気流量QBYPSに応じた低地全閉吸気
圧力PBL及び高地全閉吸気圧力PBHを、下記の
(1)式及び(2)式に基づいて演算する。
【0102】 PBL={PBLZ(Ne)×(256−QBYPS)+PBLF(Ne)× QBYPS}/256…(1)
【0103】 PBH={PBHZ(Ne)×(256−QBYPS)+PBHF(Ne)× QBYPS}/256…(2)
【0104】(1)式及び(2)式により、バイパス空
気流量QBYPSを考慮し、バイパス空気流量QBYP
Sによって正規化された低地全閉吸気圧力PBL及び高
地全閉吸気圧力PBHが得られる。次に、これら低地全
閉吸気圧力PBL及び高地全閉吸気圧力PBHを用い
て、図14に示すように、そのときの運転状態(エンジ
ン回転数Ne=N1、吸気管圧力Pb=P1)に対応し
たパラメータKRを、下記の(3)式に基づいて演算す
る。
【0105】 KR=(Pb−PBH)/(PBL−PBH)…(3)
【0106】(3)式から得られたパラメータKRはR
AM205に格納される。
【0107】更に、(3)式から得られたパラメータK
Rに基づいて、そのときの大気圧Paやエンジン1の状
態に応じた全閉吸気圧力のうちの低地全閉吸気圧力値P
BL及び高地全閉吸気圧力値PBHに対する補間係数
(低地で1.0、高地で0)を学習値KLとして演算す
る。学習値KLは、そのときの大気圧Paに応じて全閉
吸気圧力値を正規化するようになっている。
【0108】具体的には、図15に示すように、例えば
登坂によって大気圧が下がっていく場合には、スロット
ル弁4が閉状態にあるときのパラメータKRも低下する
ことを利用して、パラメータKRが学習値KLよりも小
さいときは学習値KLをそのときのパラメータKRに更
新する(図15中のA部分)。
【0109】一方、降坂によって大気圧が上がっていく
場合に対処するため、パラメータKRが所定値よりも小
さいか否かを判定し、パラメータKRが所定値よりも小
さい場合は車両が減速状態にあり降坂している可能性が
あるとして、学習値KLを漸増する(図15中のB部
分)。
【0110】このときの減速状態及び降坂判定基準とな
る所定値は、エンジン1のばらつき等を考慮して、1.
0よりも大きい値、例えば1.2に設定される。又、学
習値KLの漸増速度は、一般に有り得る降坂時の高度変
化速度(例えば30分間に1000m降坂)に対応して
設定される。
【0111】通常、平地でのエンジン減速状態におい
て、パラメータKRは基本的に1.0になるが、エンジ
ン減速時の吸気管圧力は、エンジンの固体差によって2
0%程度ばらつく可能性がある。従って、ばらつきの大
きいエンジンでも減速状態を判定することができるよう
に、所定値は上述の1.2程度に設定されている。
【0112】一方、降坂時においては、ほとんどの場
合、エンジンが減速状態となるため、逆に、パラメータ
KRが所定値よりも小さい(エンジン減速状態にある)
ことが判定された場合には、上述のように、車両が降坂
している可能性があることになる。
【0113】次に、上記学習値KL、低地全閉吸気圧力
値PBL(Ne)及び高地全閉吸気圧力値PBH(N
e)を用いて、下記の(4)式に基づき、そのときの大
気圧やエンジン1の状態に応じた予測全閉吸気圧力PB
Cを求める。
【0114】 PBC=PBH(Ne)+{PBL(Ne)−PBH(Ne)}×KL…(4)
【0115】更に、(4)式から得られた予測全閉吸気
圧力PBCに所定値ΔPBを加算した値と、吸気管圧力
Pbとを比較し、Pb<PBC+ΔPBであれば、スロ
ットル弁4が閉状態であると判定する。このときの所定
値ΔPBは、スロットル弁4が閉状態であると判定され
た結果、燃料カットやアイドル回転数制御等が行われて
も問題が生じない程度(例えば、50mmHg程度)の
値に設定される。
【0116】ところで、上記検出方式においては、予測
全閉吸気圧力PBCをエンジン回転数Neやバイパス空
気流量QBYPSから予測しているが、実際には、バイ
パス空気流量QBYPSを調整するアクチュエータの動
作遅れ、圧力センサ14の応答遅れ、又は、制御装置2
0の内部のインタフェイス回路101〜104の遅れ等
のため、吸気管圧力の検出値Pbには実際の吸気管圧力
の変化に対して遅れが生じる。
【0117】従って、エンジン回転数Neやバイパス空
気流量QBYPSの変化に応じて求めた低地全閉吸気圧
力値PBL及び高地全閉吸気圧力値PBHに対し、吸気
管圧力の検出値Pbは、相対的にタイミングが遅れるこ
とになる。例えば、図16に示すように、ブレーキング
等によってエンジン回転数Neが実線で示すように急激
に低下した場合、低地全閉吸気圧力値PBLや高地全閉
吸気圧力値PBH(実線)の増加に対し、吸気管圧力P
b(一点鎖線)の増加タイミングは遅れる。
【0118】この結果、上記(3)式によって求められ
るパラメータKRは一時的に正規の値より低下し、これ
により学習値KLも低下してしまう(図18の実線参
照)。この学習値KLは、比較的時間をかけて更新され
るため、一旦低下すると、二点鎖線のようにしばらくは
正規値まで戻らないため、この期間中、スロットル弁4
の閉状態検出はできなくなる。
【0119】又、図17に示すように、エアコンがオフ
からオンに投入されたことによってバイパス空気流量Q
BYPSが急増した場合、上記ブレーキング時と同様
に、低地全閉吸気圧力値PBLや高地全閉吸気圧力値P
BHの増加に対し、吸気管圧力Pbの増加が遅れる。従
って、上記(3)式によって求められるパラメータKR
は一時的に正規の値より低下し、これにより学習値KL
も低下して、しばらくは正規値に戻らないため、スロッ
トル弁4の閉状態検出ができなくなるという不具合が生
じる。
【0120】そこで、この発明の実施例1においては、
エンジン回転数Neとバイパス空気流量QBYPSを下
記の(5)式及び(6)式に従って1次低域フィルタ処
理をすることにより、エンジン回転数Ne及びバイパス
空気流量QBYPSを吸気管圧力Pbの検出値の遅れに
合わせて遅らせ、フィルタ後エンジン回転数Nef及び
フィルタ後バイパス空気流量QBYPSFを求める。
尚、(5)式及び(6)式において、KFILNE及び
KFILQBは、1次低域フィルタの時定数を決定する
ための1以下の定数である。
【0121】 Nef=Ne×KFILNE+Nef×(1−KFILNE)…(5)
【0122】 QBYPSF=QBYPS×KFILQB+QBYPSF×(1−KFILQ B)…(6)
【0123】次に、(5)式及び(6)式から得られた
フィルタ後エンジン回転数Nef及びフィルタ後バイパ
ス空気流量QBYPSFに基づいて、低地全閉吸気圧力
PBLFと高地全閉吸気圧力PBHFを下記の(7)式
及び(8)式に基づいて演算する。
【0124】 PBLF={PBLZ(Nef)×(256−QBYPSF)+PBLF(N ef)×QBYPSF}/256…(7)
【0125】 PBHF={PBHZ(Nef)×(256−QBYPSF)+PBHF(N ef)×QBYPSF}/256…(8)
【0126】更に、下記の(9)式に基づいて、パラメ
ータKRを演算する。
【0127】 KR=(Pb−PBHF)/(PBLF−PBHF)…(9)
【0128】次に、(9)式から得られたパラメータK
Rに基づいて、上記と同様に学習値KLを求めた後、学
習値KL、低地全閉吸気圧力値PBLF及び高地全閉吸
気圧力値PBHFから、下記の(10)式に従って、そ
のときの大気圧Pa、バイパス空気流量QBYPSやエ
ンジンの状態に応じた予測全閉吸気圧力PBCを求め
る。
【0129】 PBC=PBHF+(PBLF−PBHF)×KL…(10)
【0130】上記のような処理を行うことにより、エン
ジン回転数Neが急激に低下したときやバイパス空気流
量QBYPSが急増したときのように全閉吸気圧力Pb
が急に増加する場合であっても、図16及び図17内の
破線KR′に示すように、パラメータKRは正規の値を
下回ることがなくなる。従って、学習値KLの低下を防
ぐことができ(図16及び図17内の一点鎖線KL′参
照)、スロットル弁4の閉状態を正確に検出することが
できる。
【0131】次に、この発明の実施例1による上記動作
について、図5及び図6のフローチャートを参照しなが
ら更に具体的に説明する。まず、図5内のステップS7
01において、スタートフラグが0か否かを判定し、も
しスタートフラグ=0(即ち、YES)の場合は、学習
値KLの初期化ステップS740に進み、図3内のステ
ップS6で求められた大気圧値Paに応じて、図13の
1次元マップをマッピングする。
【0132】これにより、学習値KLの初期値であるK
LINIT(Pa)を求め、学習値KLとしてRAM2
05に格納する。一方、ステップS701において、ス
タートフラグ=1(即ち、NO)と判定された場合、及
び、ステップS740の処理終了後は、エアコンスイッ
チ12の動作判定ステップS730に進む。
【0133】ステップS730においては、エアコンス
イッチ12がオンかオフかを判定する。もし、エアコン
スイッチ12がオフ(即ち、NO)と判定された場合
は、エアコン用バイパス通路9がACIUSバルブ11
により全閉されているので、ステップS731におい
て、冷却水温値WTに応じた図11の1次元マップをマ
ッピングする。
【0134】これにより、FIAバルブ7によるFIA
通路6aの空気流量相当値QFIA(WT)を求め、更
に、FIA空気流量QFIA(WT)に対し、図3内の
ステップS9で求められたISC用バイパス通路10の
空気流量相当値QISCを加算して、バイパスエア通路
6の空気流量相当値QBYPSを求め、RAM205に
格納する。
【0135】一方、ステップS730において、エアコ
ンスイッチ12がオン(即ち、YES)と判定された場
合は、エアコン用バイパス通路9がACIUSバルブ1
1により全開されているので、ステップS732におい
て、ステップS731と同様にFIA空気流量QFIA
(WT)を求める。
【0136】そして、FIA空気流量QFIA(WT)
に対してISC用空気流量QISCを加算し、更に、予
めROM206に格納されているエアコン用バイパス通
路9の空気流量相当の値のエアコン用空気流量QACを
加算してバイパスエア通路6の空気流量相当の値である
バイパス空気流量QBYPSを求め、RAM205に格
納する。
【0137】ステップS731及びステップS732の
処理終了後は、ステップS790に進み、エンジン回転
数Neに対して、上記(5)式に基づく1次低域フィル
タ処理を施し、フィルタ後エンジン回転数Nefとして
RAM205に格納する。
【0138】次に、ステップS791に進み、先に求め
たバイパス空気流量QBYPSに対して、上記(6)式
に基づく1次低域フィルタ処理を施し、フィルタ後バイ
パス空気流量QBYPSFとしてRAM205に格納す
る。
【0139】続いて、ステップS792において、先に
求めたフィルタ後バイパス空気流量QBYPSFと、高
地でのバイパス空気流量QBYPSが0のときの代表的
な全閉吸気圧力値PBHZ(Nef)(フィルタ後エン
ジン回転数Nefに応じて変化する)と、高地でのバイ
パス空気流量QBYPSが256リットル/secのと
きの代表的な全閉吸気圧力値PBHF(Nef)とを用
い、上記(8)式に従ってフィルタ後バイパス空気流量
QBYPSFに応じた高地全閉吸気圧力PBHFを求
め、RAM205に格納する。
【0140】同様に、ステップS793において、フィ
ルタ後バイパス空気流量QBYPSFと、低地でのバイ
パス空気流量QBYPSが0のときの代表的な全閉吸気
圧力値PBLZ(Nef)と、低地でのバイパス空気流
量が256リットル/secのときの代表的な全閉吸気
圧力値PBLF(Nef)とを用い、上記(7)式に従
ってフィルタ後バイパス空気流量QBYPSFに応じた
低地全閉吸気圧力PBLFを求め、RAM205に格納
する。
【0141】続いて、ステップS794に進み、吸気管
圧力値Pb、高地全閉吸気圧力PBHF及び低地全閉吸
気圧力PBLFを用い、上記(9)式に基づいて、パラ
メータKRを演算し、RAM205に格納する。
【0142】次に、図6内のステップS706に進み、
パラメータKRが学習値KLより小さいか否かを判定
し、もし、KR<KL(即ち、YES)と判定された場
合は、ステップS707に進み、学習値KLをパラメー
タKRの値に更新し(図15内のA部分)、ステップS
795に進む。
【0143】一方、ステップS706において、KR≧
KL(即ち、NO)と判定された場合は、ステップS7
08に進み、パラメータKRが所定値(=1.2)より
も小さいか否かを判定し、もし、KR<1.2(即ち、
YES)と判定された場合はステップS709に進む。
【0144】ステップS709においては、100ms
毎のタイミングか否かを判定し、もし、100ms毎の
タイミング(即ち、YES)であればステップS710
に進み、学習値KLに所定値ΔKLを加算して学習値K
Lを更新し(図15内のB部分)、ステップS795に
進む。
【0145】一方、ステップS708において、KR≧
1.2(即ち、NO)と判定された場合、及び、ステッ
プS709において、100ms毎のタイミングでない
(即ち、NO)と判定された場合は、学習値KLの更新
ステップS710を実行せずにステップS795に進
む。
【0146】ステップS795においては、学習値K
L、高地全閉吸気圧力PBHF及び低地全閉吸気圧力P
BLFを用い、上記の(10)式に基づいて、圧力推定
値となる予測全閉吸気圧力PBCを演算し、RAM20
5に格納する。
【0147】続いて、圧力比較ステップS712に進
み、吸気管圧力Pbと予測全閉吸気圧力PBCに所定値
ΔPBを加算した値とを比較し、もし、Pb<PBC+
ΔPB(即ち、YES)と判定された場合は、ステップ
S713に進み、スロットル弁4が閉状態にあることを
示す閉弁フラグを1にセットする。
【0148】一方、ステップS712において、Pb≧
PBC+ΔPB(即ち、NO)と判定された場合は、ス
テップS714に進み、スロットル弁4が閉状態でない
ことを示すため、閉弁フラグを0にリセットする。閉弁
フラグ設定ステップS718及びS719の処理終了後
は、図3の処理に戻る。
【0149】実施例2.尚、上記実施例1では、エンジ
ン回転数Ne及びバイパス空気流量QBYPSの両方に
対してフィルタ処理を施し、フィルタ後エンジン回転数
Nef及びフィルタ後バイパス空気流量QBYPSFを
演算したが、エンジン回転数Ne又はバイパス空気流量
QBYPSのいずれか一方のみでエンジン状態を特定す
ることができる場合には、いずれか一方のみをフィルタ
処理してもよい。
【0150】実施例3.又、上記実施例1では、エンジ
ン回転数Ne及びバイパス空気流量QBYPSに対して
常にフィルタ処理を施したが、エンジン回転数Neが急
増したりバイパス空気流量QBYPSが急減した場合に
は、フィルタ後エンジン回転数Nef及びフィルタ後バ
イパス空気流量QBYPSFに基づいて演算された全閉
吸気圧力値PBLF及びPBHFの減少に対し、吸気圧
力検出値Pbの減少が早くなるため、パラメータKRの
演算に誤差が生じる。
【0151】従って、この演算誤差を抑制するため、N
e>Nefのとき、又は、QBYPSQBYPSFの
ときには、エンジン回転数Ne又はバイパス空気流量Q
BYPSのフィルタ処理を禁止し、フィルタ処理前の値
(Ne、QBYPS)を用いて全閉吸気圧力値PBL及
びPBHを求めてもよい。
【0152】以下、この発明の実施例3(請求項6に対
応)について、図18及び図19を参照しながら説明す
る。図18はエンジン回転数Neの急増時における吸気
管圧力、パラメータKR及び学習値KLの変化を示すタ
イミングチャート、図19はバイパス空気流量QBYP
Sの急減時における吸気管圧力、パラメータKR及び学
習値KLの変化を示すタイミングチャートである。
【0153】例えば、上記実施例1においては、吸気管
圧力Pbの検出値の遅れ時間のばらつきにかかわらずパ
ラメータKRが正規の値を下回らないようにしようとす
ると、1次低域フィルタによる遅れ時間が吸気管圧力P
bの検出値の遅れ時間の最大値より小さくならないよう
に、1次低域フィルタ処理の係数KFILNE及びKF
ILQBを比較的小さく設定しなければならない。
【0154】その結果、例えば図18内の実線に示すよ
うに、クラッチミート等によりエンジン回転数Neが急
増した場合、フィルタ後エンジン回転数Nef(破線)
を演算に用いると、低地全閉吸気圧力値PBLF及び高
地全閉吸気圧力値PBHF(破線)の減少に対して吸気
管圧力Pb(一点鎖線)の減少が速くなる。
【0155】従って、上記(9)式によって求められる
パラメータKRは、一時的に正規の値より低下し(図1
8内の破線KR′参照)、これにより、学習値KL(図
18内の一点鎖線KL′参照)も低下してしばらくは正
規の値まで戻らないため、スロットル弁4の閉状態検出
ができなくなるという不具合が生じる。
【0156】同様に、例えば図19内の実線に示すよう
に、エアコンがオンからオフに遮断されたことによって
バイパス空気流量QBYPSが急減した場合、フィルタ
後バイパス空気流量QBYPSFを用いると、低地全閉
吸気圧力値PBLF及び高地全閉吸気圧力値PBHFの
減少に対して吸気管圧力Pbの減少が速くなる。
【0157】従って、上記(9)式によって求められる
パラメータKRは、一時的に正規の値より低下し(図1
9内の破線KR′参照)、これにより、学習値KL(図
19内の一点鎖線KL′参照)も低下してしばらく正規
の値まで戻らないため、スロットル弁4の閉状態検出が
できなくなるという不具合が生じる。
【0158】そこで、この発明の実施例3においては、
エンジン回転数Neがフィルタ後エンジン回転数Nef
より大きいときはエンジン回転数Neが増加方向にある
と判定して、上記(5)式による1次低域フィルタ処理
を行わず、エンジン回転数Neをそのままフィルタ後エ
ンジン回転数Nefとして設定する。
【0159】同様に、バイパス空気流量QBYPSがフ
ィルタ後バイパス空気流量QBYPSFより小さいとき
はバイパス空気流量が減少方向にあると判定して、上記
(6)式による1次低域フィルタ処理を行わず、バイパ
ス空気流量QBYPSをそのままフィルタ後バイパス空
気流量QBYPSFに設定する。
【0160】このように、選択的にフィルタ禁止処理を
行うことにより、クラッチミートなどによってエンジン
回転数Neが急増したときや、エアコンがオンからオフ
に遮断されるなどによってバイパス空気流量QBYPS
が急減したときのように、全閉吸気圧力が急減する場合
であっても、図18及び図19内の実線に示すように、
パラメータKRは正規の値を下回ることがなくなる。
【0161】従って、図18及び図19内の二点鎖線で
示すように、学習値KLの低下を防ぐことができるた
め、スロットル弁4の閉状態を正確に検出することがで
きる。上記以外の点は、実施例1と全く同様なのでその
説明を省略する。
【0162】以下、図7のフローチャートを参照しなが
ら、この発明の実施例3による上記動作について、更に
具体的に説明する。図7において、S701、S74
0、S730〜S732及びS790〜S794は前述
と同様のステップである。又、S706以降のステップ
は、図6に示した通りであるので、ここでは図示を省略
する。
【0163】S796〜S799は図5のフローチャー
トに追加されたエンジン回転数及びバイパス空気流量の
変化判定ステップ、並びに、フィルタ処理禁止ステップ
である。
【0164】まず、前述と同様に、スタートフラグ判定
ステップS701、学習値KLの初期化ステップS74
0、エアコン判定ステップS730、バイパス空気流量
演算ステップS731及びS732の処理を行った後、
ステップS796に進み、エンジン回転数Neがフィル
タ後エンジン回転数Nefより小さいか否かを判定す
る。
【0165】もし、Ne<Nef(即ち、YES)と判
定されたときは、エンジン回転数Neが減少方向にある
と判断して、ステップS790に進み、エンジン回転数
Neに対して(5)式に基づく1次低域フィルタ処理を
行い、フィルタ後エンジン回転数Nefを演算する。
【0166】一方、ステップS796において、Ne≧
Nef(即ち、NO)と判定されたときは、エンジン回
転数Neが増加方向にあると判断して、ステップS79
7に進み、エンジン回転数Neをそのままフィルタ後エ
ンジン回転数Nefとして格納する。これにより、エン
ジン回転数Neのフィルタ処理は、実質的に禁止され
る。
【0167】ステップS790及びS797の処理終了
後は、ステップS798に進み、バイパス空気流量QB
YPSがフィルタ後バイパス空気流量QBYPSFFよ
り大きいか否かを判定する。
【0168】もし、QBYPS>QBYPSF(即ち、
YES)と判定されたときは、バイパス空気流量QBY
PSが増加方向にあると判断して、ステップS791に
進み、バイパス空気流量QBYPSに対して(6)式に
基づく1次低域フィルタ処理を行い、フィルタ後バイパ
ス空気流量QBYPSFを演算する。
【0169】一方、ステップS798において、QBY
PS≦QBYPSF(即ち、NO)と判定されたとき
は、バイパス空気流量QBYPSが減少方向にあると判
断して、ステップS799に進み、バイパス空気流量Q
BYPSをそのままフィルタ後バイパス空気流量QBY
PSFとして格納する。これにより、バイパス空気流量
QBYPSのフィルタ処理は、実質的に禁止される。
【0170】ステップS791及びS799の処理終了
後は、ステップS792に進み、図5及び図6と同様
に、ステップS792〜S794、S706〜S71
0、S795及びS712〜S714の処理を実行し
て、図3の処理に戻る。
【0171】実施例4.尚、上記実施例1〜実施例3で
は、低地全閉吸気圧力PBLFと高地全閉吸気圧力PB
HFとの差に対する吸気管圧力Pbと高地全閉吸気圧力
PBHFとの差の比率をパラメータKRとして演算し、
このパラメータKRが学習値KLよりも小さいときにパ
ラメータKRを学習値KLとして記憶し(ステップS7
07)、パラメータKRが学習値KL以上で且つ所定値
(=1.2)より小さいときに学習値KLを漸増して記
憶し(ステップS710)、低地全閉吸気圧力PBLF
と高地全閉吸気圧力PBHFとの差に学習値KLを乗算
し、更に高地全閉吸気圧力PBHFを加算した値を予測
全閉吸気圧力PBCとして演算し(S795)、吸気管
圧力Pbが予測全閉吸気圧力PBCに所定値ΔPBを加
算した値より小さいときエンジンのスロットル弁4が閉
状態であると判断している(ステップS713)。
【0172】従って、低地全閉吸気圧力PBLFと高地
全閉吸気圧力PBHFとの差を演算する必要があった
が、低地全閉吸気圧力PBLFと高地全閉吸気圧力PB
HFとの差を予め全閉吸気圧力偏差ΔPとしてROM2
06に記憶しておき、演算を省略してもよい。この場
合、全閉吸気圧力偏差ΔPに対する吸気管圧力Pbと高
地全閉吸気圧力PBHFとの差の比率をパラメータKR
として演算し、以下、前述と同様の処理を実行すること
ができる。
【0173】実施例5.又、上記実施例1〜実施例3で
は、予測全閉吸気圧力PBCに所定値ΔPBを加算した
値と吸気管圧力Pbとを比較し(ステップS712)、
Pb<PBC+ΔPBであれば、スロットル弁4が閉状
態であると判定している。しかし、上記(9)式を変形
すると、下記(11)式のようになる。
【0174】 Pb=PBHF+(PBLF−PBHF)×KR…(11)
【0175】従って、Pb<PBC+ΔPBか否かを判
定(ステップS712)する代わりに、KR<KL+Δ
KC(但し、ΔKC=ΔPB/(PBLF−PBH
F))か否かを判定し、もし、KR<KL+ΔKCであ
れば、スロットル弁4が閉状態であると判定してもよ
い。したがって、閉弁フラグ(図15参照)は、KR<
KL+ΔKCのときに「1」となる。
【0176】このように、スロットルセンサ及びアイド
ルスイッチを用いることなく、エンジン回転数Neに対
応した全閉吸気圧力値と実際の吸気管圧力Pbとの比較
に基づいてスロットル4の全閉状態を検出することによ
り、装置全体のコストダウンを実現することができる。
又、エンジン回転数Ne及びバイパス空気流量QBYP
Sに対して適宜のフィルタ処理を施すことにより、エン
ジン状態の急変時においてもスロットル弁4の閉状態誤
検出を防止することができる。
【0177】実施例6.尚、上記実施例3では、エンジ
ン回転数Neの急増時及びバイパス空気流量QBYPS
の急減時に、それぞれのフィルタ処理を禁止するように
したが、実施例2のように、エンジン回転数Ne又はバ
イパス空気流量QBYPSの一方のみをフィルタ処理す
る場合は、対象となる一方のフィルタ処理の禁止条件を
判定するのみでよい。
【0178】実施例7.尚、上記実施例1〜実施例6で
は、エアコン判定ステップS730において、エアコン
スイッチ12がオンと判定されれば、バイパス空気流量
演算ステップS732において、エアコン用空気流量Q
ACを加算している。しかし、エアコン用空気流量QA
Cは、標準的な値であり、必ずしも実際のエアコン用空
気流量に一致しているとは限らない。
【0179】従って、上記(5)式から得られるパラメ
ータKRに誤差が生じて、学習値KLが誤学習されてし
まうおそれがあるので、これを防止するために、エアコ
ンスイッチ12がオンのときの学習値KLONと、エア
コンスイッチ12がオフのときの学習値KLOFFとを
個別に演算するようにしてもよい。
【0180】以下、エアコンスイッチ12のオンオフに
応じて学習値KLを個別に演算するようにしたこの発明
の実施例7(請求項11及び請求項12に対応)につい
て説明する。
【0181】この場合、制御装置20は、少なくともエ
アコン負荷の有無に応じてバイパス吸気通路9のバイパ
ス空気流量QBYPSを推定演算するバイパス空気流量
演算手段と、少なくともエンジン回転数Ne及びバイパ
ス空気流量QBYPSに応じてスロットル弁4が閉状態
のときの吸気管圧力Pbに関連した第1及び第2の圧力
値を演算する圧力値演算手段と、第1及び第2の圧力値
に対する吸気管圧力Pbの関係を表わすパラメータKR
を演算するパラメータ演算手段と、エアコン負荷が無い
ときにパラメータKRを時系列的に演算処理して得られ
た代表値を第1の学習値KLOFFとして記憶する第1
の学習値演算手段と、エアコン負荷が有るときにパラメ
ータKRを時系列的に演算処理して得られた代表値を第
2の学習値KLONとして記憶する第2の学習値演算手
段と、エアコン負荷が無いときには第1の学習値KLO
FFを選択し、エアコン負荷が有るときには第2の学習
値KLONを選択して、それぞれ学習値KLとする学習
値選択手段とを構成している。
【0182】圧力値演算手段は、高地でのスロットル弁
閉状態時の吸気管圧力に相当する値PBHを第1の圧力
値とし、低地でのスロットル弁閉状態時の吸気管圧力に
相当する値PBLを第2の圧力値とし、パラメータ演算
手段は、第2の圧力値と第1の圧力値との差に対する吸
気管圧力Pbと第1の圧力値PBHとの差の比率をパラ
メータKRとする。
【0183】又、第1の学習値演算手段は、パラメータ
KRが第1の学習値KLOFFよりも小さいときにパラ
メータKRを第1の学習値KLOFFとし、パラメータ
KRが第1の学習値KLOFF以上で且つ所定値(1.
2)より小さいときに第1の学習値KLOFFを漸増し
て記憶する。
【0184】又、第2の学習値演算手段は、パラメータ
KRが第2の学習値KLONよりも小さいときにパラメ
ータKRを第2の学習値KLONとして記憶し、パラメ
ータKRが第2の学習値KLON以上で且つ所定値より
小さいときに、第2の学習値KLONを漸増して記憶す
る。
【0185】ここで、図22及び図23のタイミングチ
ャートを参照しながら、前述の実施例1〜実施例6にお
ける問題点について、具体的に説明する。例えば、上記
実施例1において説明したように、エンジン1のスロッ
トル弁4をバイパスするバイパス吸気通路6の空気流量
QBYPSを、エアコンスイッチ12がオフのときには
下記の(12)式に基づいて、又、エアコンスイッチ1
2がオンのときには下記の(13)式に基づいて推定演
算する。
【0186】 QBYPS=QFIA(WT)+QISC…(12) QBYPS=QFIA(WT)+QISC+QAC…(13)
【0187】但し、(12)式及び(13)式におい
て、QFIA(WT)は、冷却水温値WTに応じて予め
ROM206に格納されているFIA空気流量(図11
参照)であり、QISCは、図3内のステップS9で求
められたISC用空気流量であり、QACは、予めRO
M206に格納されているエアコン用バイパス通路9の
標準的な空気流量相当値のエアコン用空気流量である。
【0188】以下、前述の(1)式及び(2)式のよう
に、エンジン回転数Neに応じた全閉吸気圧力値PBL
及びPBHを演算し、これらの圧力値PBL及びPBH
と吸気管圧力Pbとに基づいて、(3)式のようにパラ
メータKRを演算し、更に、(4)式のように予測全閉
吸気圧力PBCを演算し、予測全閉吸気圧力PBCと吸
気管圧力Pbとの比較により、スロットル弁4の閉状態
を判定する。
【0189】上記のスロットル弁状態検出方式において
は、バイパス空気流量QBYPSを冷却水温値WTやエ
アコンスイッチ12の状態に応じて推定演算している
が、エアコンスイッチ12がオンのときに加算されるエ
アコン用空気流量QACは、エアコン用バイパス通路9
の標準的な空気流量相当の値である。
【0190】従って、エアコン負荷が標準より重たい夏
場にACIUSバルブ11の空気流量を手動で増加方向
に調整したり、エアコン負荷が標準より軽い冬場にAC
IUSバルブ11の空気流量を手動で減少方向に調整し
た場合、エアコン用バイパス通路9の空気流量は必ずし
も標準的なエアコン用空気流量QACとは一致しなくな
る。
【0191】この結果、エアコン用バイパス通路9の空
気流量が標準的なエアコン用空気流量QACよりも少な
い場合は、図22に示すように、エアコンスイッチ12
がオンのときに、吸気管圧力Pb(一点鎖線)がエアコ
ン用バイパス通路9の空気流量が標準的な場合よりも小
さくなる。従って、上記(3)式によって求められるパ
ラメータKRは、エアコンスイッチ12がオフのときよ
りも低下し、それによって学習値KL(一点鎖線)も低
下する。
【0192】このため、エアコンスイッチ12がオンか
らオフに遮断された後、しばらくは学習値KLが正規の
値まで戻らないため、スロットル弁4の閉状態検出がで
きなくなるという不具合が生じる。
【0193】又、エアコン用バイパス通路9の空気流量
が標準的なエアコン用空気流量QACよりも多い場合
は、図23に示すように、エアコンスイッチ12をオン
に投入したときに、吸気管圧力Pb(一点鎖線)がエア
コン用バイパス通路9の空気流量が標準的な場合より
大きくなる。従って、上記(3)式によって求められる
パラメータKRは、エアコンスイッチ12がオフのとき
よりも増加する。
【0194】しかし、学習値KL(一点鎖線)は、その
ときのパラメータKRに達するまでにしばらく時間を要
するため、エアコンスイッチ12がオフからオンに投入
された後、しばらくはスロットル弁4の閉状態検出がで
きなくなるという不具合が生じる。
【0195】そこで、この発明の実施例7においては、
エアコンスイッチ12がオフのときの学習値KLOFF
と、エアコンスイッチ12がオンのときの学習値KLO
Nとを別々に演算記憶し、エアコンスイッチ12がオフ
のときは第1の学習値KLOFFを学習値KLとし、エ
アコンスイッチ12がオンのときは第2の学習値KLO
Nを学習値KLとして、上記(4)式に従って予測全閉
吸気圧力PBCを求める。
【0196】この結果、図24のタイミングチャートに
示すように、エアコンスイッチ12のオンオフに応答し
て学習値KLが実線のように切換えられ、エアコン用バ
イパス通路9の空気流量が標準値に対してずれていて
も、予測全閉吸気圧力PBCと所定値ΔPBとの和(破
線)は、常に吸気管圧力Pb(一点鎖線)より大きくな
る。従って、スロットル弁4の閉状態を正確に検出する
ことができる。
【0197】次に、この発明の実施例7による上記動作
について、図20及び図21のフローチャートを参照し
ながら更に具体的に説明する。図20及び図21におい
て、S701、S730〜S734及びS705〜S7
14は、前述と同様のステップであり、S800はステ
ップS740に対応している。又、S801〜S807
は、新たに追加された個別の学習値設定ステップであ
る。
【0198】まず、図20内のスタートフラグ判定ステ
ップS701において、スタートフラグ=0と判定され
た場合は、ステップS800に進み、図3のステップS
6で求めた大気圧値Paの1次元マップ(図13参照)
をマッピングして学習値初期値KLINIT(Pa)を
求め、これをエアコンオフ時の学習値KLOFF及びエ
アコンオン時の学習値KLONとして、それぞれRAM
205に格納する。
【0199】ステップS701において、スタートフラ
グ=1と判定された場合、及び、ステップS800の処
理終了後は、エアコン状態判定ステップS730へ進
む。ステップS730において、エアコンスイッチ12
がオフ(即ち、NO)と判定された場合は、ステップS
731に進み、冷却水温値WTに応じた1次元マップ
(図11参照)をマッピングしてFIA空気流量QFI
A(WT)を求め、更にISC用空気流量QISCを加
算してバイパス空気流量QBYPSを求め、RAM20
5に格納する。
【0200】又、ステップS730において、エアコン
スイッチがオン(即ち、YES)と判定された場合は、
ステップS732に進み、FIA空気流量QFIA(W
T)にISC用空気流量QISCを加算し、更に標準的
なエアコン用空気流量QACを加算してバイパス空気流
量QBYPSを求め、RAM205に格納する。
【0201】続いて、ステップS733及びS734に
進み、高地及び低地でのバイパス空気流量QBYPSに
応じた代表的な全閉吸気圧力値を用い、上記(1)式及
び(2)に従って、バイパス空気流量QBYPSに応じ
た全閉吸気圧力PBL及びPBHを求め、RAM205
に格納する。
【0202】又、ステップS705において、吸気管圧
力値Pb、高地全閉吸気圧力PBH及び低地全閉吸気圧
力PBLとを用い、上記(3)式に基づいてパラメータ
KRを演算し、RAM205に格納する。以下、図21
内のエアコン判定ステップS801に進む。
【0203】ステップS801においては、エアコンス
イッチ12がオンかオフかを判定し、オフ(即ち、N
O)の場合はステップS802に進み、エアコンオフ時
の学習値KLOFFを学習値KLに格納する。一方、ス
テップS801において、エアコンスイッチ12がオン
(即ち、YES)と判定された場合は、ステップS80
3に進み、エアコンオン時の学習値KLONを学習値K
Lに格納する。
【0204】ステップS802及びS803の処理終了
後は、パラメータKR及び学習値KLを比較判定するス
テップS706に進む。ステップS706において、K
R<KL(即ち、YES)と判定された場合は、ステッ
プS707に進み、学習値KLをパラメータKRの値に
更新し(図15内のA部分)、エアコン判定ステップS
805に進む。
【0205】ステップS805において、エアコンスイ
ッチ12がオフと判定された場合は、ステップS806
に進み、パラメータKRをエアコンオフ時の学習値KL
OFFに格納して、エアコンオフ時の学習値KLOFF
を更新する。
【0206】一方、ステップS805において、エアコ
ンスイッチがオンと判定された場合は、ステップS80
7に進み、パラメータKRをエアコンオン時の学習値K
LONに格納して、エアコンオン時の学習値KLONを
更新する。ステップS806及びS807の処理終了後
は、ステップS711へ進む。
【0207】一方、ステップS706において、KR≧
KL(即ち、NO)と判定された場合は、前述のパラメ
ータKRの判定ステップS708に進み、KR<1.2
と判定された場合は、100msec毎の判定ステップ
S709に進み、100ms毎のタイミングであればス
テップS710に進み、所定値ΔKLを加算して学習値
KLを更新し(図15内のB部分)、ステップS804
に進む。
【0208】ステップS804においては、ステップS
710と同様に、エアコンオフ時の学習値KLOFFに
所定値ΔKLを加算して、エアコンオフ時の学習値KL
OFFを更新すると共に、エアコンオン時の学習値KL
ONに所定値ΔKLを加算して、エアコンオン時の学習
値KLONを更新する。
【0209】ステップS804は、降坂時にエアコンス
イッチ12のオンオフにかかわらず、エアコンオフ時の
学習値KLOFFとエアコンオン時の学習値KLONと
の両方を更新するための処理である。ステップS804
の処理終了後、及び、ステップS708及びS709に
おいてNOと判定された場合は、学習値KL、エアコン
オフ時及びオン時の学習値KLOFF及びKLONの更
新(ステップS710及びS804)を実行せずにステ
ップS711に進む。
【0210】ステップS711においては、学習値K
L、高地全閉吸気圧力PBH及び低地全閉吸気圧力PB
Lを用い、上記(4)式に基づいて予測全閉吸気圧力P
BCを演算し、RAM205に格納する。以下、前述と
同様のステップS712〜S714に進み、Pb<PB
C+ΔPBと判定された場合は閉弁フラグを1にセット
し、Pb≧PBC+ΔPBと判定された場合は閉弁フラ
グを0にリセットし、図3の処理に戻る。
【0211】実施例8.尚、上記実施例7では、低地全
閉吸気圧力PBLと高地全閉吸気圧力PBHとの差に対
する吸気管圧力Pbと高地全閉吸気圧力PBHとの差の
比率をパラメータKRとして演算したが、前述の実施例
4と同様に、低地全閉吸気圧力PBLと高地全閉吸気圧
力PBHとの差を予め全閉吸気圧力偏差ΔPとしてRO
M206に記憶しておき、全閉吸気圧力偏差ΔPに対す
る吸気管圧力Pbと高地全閉吸気圧力PBHとの差の比
率をパラメータKRとして演算してもよい。
【0212】実施例9.又、上記実施例7では、予測全
閉吸気圧力PBCに所定値ΔPBを加算した値と吸気管
圧力Pbを比較し、Pb<PBC+ΔPBであれば、ス
ロットル弁4が閉状態であると判定したが、前述の実施
例5と同様に、KR<KL+ΔKCか否かを判定し、K
R<KL+ΔKCであれば、スロットル弁4が閉状態で
あると判定してもよい。
【0213】
【発明の効果】以上のようにこの発明の請求項1によれ
ば、エンジンの駆動タイミングに対応したエンジン回転
数を演算するエンジン回転数演算手段と、エンジンの吸
気管圧力を検出する圧力検出手段と、エンジン回転数に
フィルタ処理を施してフィルタ後エンジン回転数を演算
するフィルタ後エンジン回転数演算手段と、フィルタ後
エンジン回転数に応じて吸気管内のスロットル弁が閉状
態のときの吸気管圧力に関連した第1及び第2の圧力値
を演算する圧力値演算手段と、第1及び第2の圧力値に
対する吸気管圧力の関係を表わすパラメータを演算する
パラメータ演算手段と、パラメータを時系列的に演算処
理して得られた代表値を学習値として記憶する学習値演
算手段と、学習値と第1及び第2の圧力値とに基づいて
スロットル弁が閉状態のときの吸気管の圧力推定値を演
算する圧力推定値演算手段と、吸気管圧力が圧力推定値
に対して所定の関係で小さいときにスロットル弁が閉状
態であると判断するスロットル弁閉状態検出手段とを設
けたので、スロットル開度センサやアイドルスイッチを
不要としてコストダウンを実現すると共に、エンジン回
転数の変化状態にかかわらずスロットル弁の開閉状態を
正確に検出することができるエンジン制御用スロットル
弁開閉状態検出装置が得られる効果がある。
【0214】又、この発明の請求項2によれば、エンジ
ンの駆動タイミングに対応したエンジン回転数を演算す
るエンジン回転数演算手段と、エンジンの吸気管圧力を
検出する圧力検出手段と、吸気管内のスロットル弁をバ
イパスするバイパス吸気通路と、バイパス吸気通路のバ
イパス空気流量を推定演算するバイパス空気流量演算手
段と、バイパス空気流量にフィルタ処理を施してフィル
タ後バイパス空気流量を演算するフィルタ後バイパス空
気流量演算手段と、フィルタ後バイパス空気流量に応じ
てスロットル弁が閉状態のときの吸気管圧力に関連した
第1及び第2の圧力値を演算する圧力値演算手段と、第
1及び第2の圧力値に対する吸気管圧力の関係を表わす
パラメータを演算するパラメータ演算手段と、パラメー
タを時系列的に演算処理して得られた代表値を学習値と
して記憶する学習値演算手段と、学習値と第1及び第2
の圧力値とに基づいてスロットル弁が閉状態のときの吸
気管の圧力推定値を演算する圧力推定値演算手段と、吸
気管圧力が圧力推定値に対して所定の関係で小さいとき
にスロットル弁が閉状態であると判断するスロットル弁
閉状態検出手段とを設けたので、スロットル開度センサ
やアイドルスイッチを不要としてコストダウンを実現す
ると共に、バイパス空気流量の変化状態にかかわらずス
ロットル弁の開閉状態を正確に検出することができるエ
ンジン制御用スロットル弁開閉状態検出装置が得られる
効果がある。
【0215】又、この発明の請求項3に係るエンジン制
御用スロットル弁開閉状態検出装置は、エンジンの駆動
タイミングに対応したエンジン回転数を演算するエンジ
ン回転数演算手段と、エンジンの吸気管圧力を検出する
圧力検出手段と、吸気管内のスロットル弁をバイパスす
るバイパス吸気通路と、バイパス吸気通路のバイパス空
気流量を推定演算するバイパス空気流量演算手段と、エ
ンジン回転数にフィルタ処理を施してフィルタ後エンジ
ン回転数を演算するフィルタ後エンジン回転数演算手段
と、バイパス空気流量にフィルタ処理を施してフィルタ
後バイパス空気流量を演算するフィルタ後バイパス空気
流量演算手段と、フィルタ後エンジン回転数及びフィル
タ後バイパス空気流量に応じてスロットル弁が閉状態の
ときの吸気管圧力に関連した第1及び第2の圧力値を演
算する圧力値演算手段と、第1及び第2の圧力値に対す
る吸気管圧力の関係を表わすパラメータを演算するパラ
メータ演算手段と、パラメータを時系列的に演算処理し
て得られた代表値を学習値として記憶する学習値演算手
段と、学習値と第1及び第2の圧力値とに基づいてスロ
ットル弁が閉状態のときの吸気管の圧力推定値を演算す
る圧力推定値演算手段と、吸気管圧力が圧力推定値に対
して所定の関係で小さいときにスロットル弁が閉状態で
あると判断するスロットル弁閉状態検出手段とを設けた
ので、スロットル開度センサやアイドルスイッチを不要
としてコストダウンを実現すると共に、エンジン回転数
及びバイパス空気流量の変化状態にかかわらずスロット
ル弁の開閉状態を正確に検出することができるエンジン
制御用スロットル弁開閉状態検出装置が得られる効果が
ある。
【0216】又、この発明の請求項4によれば、請求項
1において、フィルタ後エンジン回転数演算手段は、エ
ンジン回転数に基づいてエンジン回転数が減少方向にあ
ると判断したときのみ、フィルタ後エンジン回転数を演
算するようにしたので、スロットル開度センサやアイド
ルスイッチを不要としてコストダウンを実現すると共
に、エンジン回転数の急増時においてもスロットル弁の
開閉状態を正確に検出することができるエンジン制御用
スロットル弁開閉状態検出装置が得られる効果がある。
【0217】又、この発明の請求項5によれば、請求項
2において、フィルタ後バイパス空気流量演算手段は、
バイパス空気流量に基づいてバイパス空気流量が増加方
向にあると判断したときのみ、フィルタ後バイパス空気
流量を演算するようにしたので、スロットル開度センサ
やアイドルスイッチを不要としてコストダウンを実現す
ると共に、バイパス空気流量の急減時においてもスロッ
トル弁の開閉状態を正確に検出することができるエンジ
ン制御用スロットル弁開閉状態検出装置が得られる効果
がある。
【0218】又、この発明の請求項6によれば、請求項
3において、フィルタ後エンジン回転数演算手段は、エ
ンジン回転数に基づいてエンジン回転数が減少方向にあ
ると判断したときのみ、フィルタ後エンジン回転数を演
算し、フィルタ後バイパス空気流量演算手段は、バイパ
ス空気流量に基づいてバイパス空気流量が増加方向にあ
ると判断したときのみ、フィルタ後バイパス空気流量を
演算するようにしたので、スロットル開度センサやアイ
ドルスイッチを不要としてコストダウンを実現すると共
に、エンジン回転数の急増時及びバイパス空気流量の急
減時においてもスロットル弁の開閉状態を正確に検出す
ることができるエンジン制御用スロットル弁開閉状態検
出装置が得られる効果がある。
【0219】又、この発明の請求項7によれば、請求項
1又は請求項4において、フィルタ後エンジン回転数演
算手段は、エンジン回転数に対して1次低域フィルタ処
理を施してフィルタ後エンジン回転数とするようにした
ので、スロットル開度センサやアイドルスイッチを不要
としてコストダウンを実現すると共に、エンジン回転数
の変化状態にかかわらずスロットル弁の開閉状態を正確
に検出することができるエンジン制御用スロットル弁開
閉状態検出装置が得られる効果がある。
【0220】又、この発明の請求項8によれば、請求項
2又は請求項5において、フィルタ後バイパス空気流量
演算手段は、バイパス空気流量に対して1次低域フィル
タ処理を施してフィルタ後バイパス空気流量とするよう
にしたので、スロットル開度センサやアイドルスイッチ
を不要としてコストダウンを実現すると共に、バイパス
空気流量の変化状態にかかわらずスロットル弁の開閉状
態を正確に検出することができるエンジン制御用スロッ
トル弁開閉状態検出装置が得られる効果がある。
【0221】又、この発明の請求項9によれば、請求項
3又は請求項6において、フィルタ後エンジン回転数演
算手段は、エンジン回転数に対して1次低域フィルタ処
理を施してフィルタ後エンジン回転数とし、フィルタ後
バイパス空気流量演算手段は、バイパス空気流量に対し
て1次低域フィルタ処理を施してフィルタ後バイパス空
気流量とするようにしたので、スロットル開度センサや
アイドルスイッチを不要としてコストダウンを実現する
と共に、エンジン回転数及びバイパス空気流量の変化状
態にかかわらずスロットル弁の開閉状態を正確に検出す
ることができるエンジン制御用スロットル弁開閉状態検
出装置が得られる効果がある。
【0222】又、この発明の請求項10によれば、請求
項1乃至請求項9のいずれかにおいて、圧力値演算手段
は、高地でのスロットル弁閉状態時の吸気管圧力に相当
する値を第1の圧力値とし、低地でのスロットル弁閉状
態時の吸気管圧力に相当する値を第2の圧力値とし、パ
ラメータ演算手段は、第2の圧力値と第1の圧力値との
差に対する吸気管圧力と第1の圧力値との差の比率をパ
ラメータとし、学習値演算手段は、パラメータが学習値
よりも小さいときにパラメータを学習値として記憶し、
パラメータが学習値以上で且つ所定値より小さいときに
学習値を漸増して記憶し、圧力推定値演算手段は、第2
の圧力値と第1の圧力値との差に学習値を乗算し、更に
第1の圧力値を加算した値を圧力推定値とし、スロット
ル弁閉状態検出手段は、吸気管圧力が圧力推定値に所定
値を加算した値よりも小さいときにスロットル弁が閉状
態であると判断するようにしたので、スロットル開度セ
ンサやアイドルスイッチを不要としてコストダウンを実
現すると共に、エンジン回転数又はバイパス空気流量の
変化にかかわらずスロットル弁の開閉状態を正確に検出
することができるエンジン制御用スロットル弁開閉状態
検出装置が得られる効果がある。
【0223】又、この発明の請求項11によれば、エン
ジンの駆動タイミングに対応したエンジン回転数を演算
するエンジン回転数演算手段と、エンジンの吸気管圧力
を検出する圧力検出手段と、吸気管内のスロットル弁を
バイパスするバイパス吸気通路と、少なくともエアコン
負荷の有無に応じてバイパス吸気通路のバイパス空気流
量を推定演算するバイパス空気流量演算手段と、少なく
ともエンジン回転数及びバイパス空気流量に応じてスロ
ットル弁が閉状態のときの吸気管圧力に関連した第1及
び第2の圧力値を演算する圧力値演算手段と、第1及び
第2の圧力値に対する吸気管圧力の関係を表わすパラメ
ータを演算するパラメータ演算手段と、エアコン負荷が
無いときにパラメータを時系列的に演算処理して得られ
た代表値を第1の学習値として記憶する第1の学習値演
算手段と、エアコン負荷が有るときにパラメータを時系
列的に演算処理して得られた代表値を第2の学習値とし
て記憶する第2の学習値演算手段と、エアコン負荷が無
いときには第1の学習値を選択し、エアコン負荷が有る
ときには第2の学習値を選択して、それぞれ学習値とす
る学習値選択手段と、学習値と第1及び第2の圧力値と
に基づいてスロットル弁が閉状態のときの吸気管の圧力
推定値を演算する圧力推定値演算手段と、吸気管圧力が
圧力推定値に対して所定の関係で小さいときに、スロッ
トル弁が閉状態であると判断するスロットル弁閉状態検
出手段とを設けたので、スロットル開度センサやアイド
ルスイッチを不要としてコストダウンを実現すると共
に、エアコンスイッチのオンオフ変化にかかわらずスロ
ットル弁の開閉状態を正確に検出することができるエン
ジン制御用スロットル弁開閉状態検出装置が得られる効
果がある。
【0224】又、この発明の請求項12によれば、請求
項11において、圧力値演算手段は、高地でのスロット
ル弁閉状態時の吸気管圧力に相当する値を第1の圧力値
とし、低地でのスロットル弁閉状態時の吸気管圧力に相
当する値を第2の圧力値とし、パラメータ演算手段は、
第2の圧力値と第1の圧力値との差に対する吸気管圧力
と第1の圧力値との差の比率をパラメータとし、第1の
学習値演算手段は、パラメータが第1の学習値よりも小
さいときにパラメータを第1の学習値として記憶し、パ
ラメータが第1の学習値以上で且つ所定値より小さいと
きに第1の学習値を漸増して記憶し、第2の学習値演算
手段は、パラメータが第2の学習値よりも小さいときに
パラメータを第2の学習値として記憶し、パラメータが
第2の学習値以上で且つ所定値より小さいときに第2の
学習値を漸増して記憶し、圧力推定値演算手段は、第2
の圧力値と第1の圧力値との差に学習値を乗算し、更に
第1の圧力値を加算した値を圧力推定値とし、スロット
ル弁閉状態検出手段は、吸気管圧力が圧力推定値に所定
値を加算した値よりも小さいときにスロットル弁が閉状
態であると判断するようにしたので、スロットル開度セ
ンサやアイドルスイッチを不要としてコストダウンを実
現すると共に、エアコンスイッチのオンオフ変化にかか
わらずスロットル弁の開閉状態を正確に検出することが
できるエンジン制御用スロットル弁開閉状態検出装置が
得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1が適用されるエンジン制御
装置全体の概略を示す構成図である。
【図2】図1内の制御装置の内部構成を示すブロック図
である。
【図3】図1のエンジン制御装置の概略動作を示すフロ
ーチャートである。
【図4】図3内のアイドル回転数制御ステップの処理ル
ーチンを示すフローチャートである。
【図5】この発明の実施例1による図3内のスロットル
弁開閉状態検出ステップの処理ルーチンの前半部を示す
フローチャートである。
【図6】この発明の実施例1による図3内のスロットル
弁開閉状態検出ステップの処理ルーチンの後半部を示す
フローチャートである。
【図7】この発明の実施例3による図3内のスロットル
弁開閉状態検出ステップの処理ルーチンの主要部を示す
フローチャートである。
【図8】この発明の各実施例で用いられる目標回転数デ
ータと実回転数データとの偏差ΔNと制御ゲインKIと
の関係を示すマップ特性図である。
【図9】この発明の各実施例で用いられる駆動信号のデ
ューティ比とISC用空気流量QISCとの関係を示す
マップ特性図である。
【図10】図9内の駆動信号のデューティ比を示す説明
図である。
【図11】この発明の各実施例で用いられる冷却水温値
WTとFIA空気流量QFIAとの関係を示すマップ特
性図である。
【図12】この発明の各実施例で用いられるエンジン回
転数Neとバイパス空気流量QBYPS及び全閉吸気圧
力Pbとの関係を示すマップ特性図である。
【図13】この発明の各実施例で用いられる大気圧Pa
と学習値の初期値KLINIT(Pa)との関係を示す
マップ特性図である。
【図14】この発明の各実施例で用いられるエンジン回
転数Neと全閉吸気圧力及び吸気管圧力Pbとの関係を
示すマップ特性図である。
【図15】この発明の各実施例によるスロットル弁開閉
状態検出動作を示すタイミングチャートである。
【図16】この発明の各実施例によるエンジン回転数急
減時の動作を示すタイミングチャートである。
【図17】この発明の各実施例によるバイパス空気流量
急増時の動作を示すタイミングチャートである。
【図18】この発明の各実施例によるエンジン回転数急
増時の動作を示すタイミングチャートである。
【図19】この発明の各実施例によるバイパス空気流量
急減時の動作を示すタイミングチャートである。
【図20】この発明の実施例7による図3内のスロット
ル弁開閉状態検出ステップの処理ルーチンの前半部を示
すフローチャートである。
【図21】この発明の実施例7による図3内のスロット
ル弁開閉状態検出ステップの処理ルーチンの後半部を示
すフローチャートである。
【図22】一般的なエアコン遮断時のバイパス空気流量
急減時の動作を示すタイミングチャートである。
【図23】一般的なエアコン投入時のバイパス空気流量
急増時の動作を示すタイミングチャートである。
【図24】この発明の実施例7によるエアコンオンオフ
時の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 3 吸気管 4 スロットル弁 5 水温センサ 6 バイパスエア通路 6a FIA通路 7 FIAバルブ 9 エアコン用バイパス通路 10 ISCバイパス通路 11 ACIUSバルブ 13 ISCソレノイドバルブ 14 圧力センサ 16 点火コイル 20 制御装置 KR パラメータ KL 学習値 Ne エンジン回転数 Nef フィルタ後エンジン回転数 Pa 大気圧 Pb 吸気管圧力 PBH 高地全閉吸気圧力(第1の圧力値) PBL 低地全閉吸気圧力(第2の圧力値) PBC 予測全閉吸気圧力(圧力推定値) QBYPS バイパス空気流量 QBYPSF フィルタ後バイパス空気流量 WT 冷却水温値 S7 スロットル弁開閉状態検出ステップ S705、S794 パラメータKRを演算するステッ
プ S706 パラメータKRと学習値KLとを比較する
ステップ S707、S806、S807 学習値を更新するス
テップ S708 パラメータKRを所定値と比較するステッ
プ S710 学習値KLを漸増するステップ S711、S795 圧力推定値PBCを演算するス
テップ S712、S741、S752 スロットル弁閉状態
を判定するステップ S730、S801、S805 エアコン状態を判定
するステップ S731、S732 バイパス空気流量QBYPSを
演算するステップ S733 第1の圧力値PBHを演算するステップ S734 第2の圧力値PBLを演算するステップ S740 学習値の初期値KLINITを演算するス
テップ S790 フィルタ後エンジン回転数を演算するステ
ップ S791 フィルタ後バイパス空気流量を演算するス
テップ S792 第1の圧力値PBHFを演算するステップ S793 第2の圧力値PBLFを演算するステップ S796 エンジン回転数の変化を判定するステップ S797 エンジン回転数のフィルタ処理を禁止する
ステップ S798 バイパス空気流量の変化を判定するステッ
プ S799 バイパス空気流量のフィルタ処理を禁止す
るステップ S802、S803 学習値KLを選択設定するステ
ップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 41/18 F02D 41/18 E (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 45/00 364 F02D 45/00 340 F02D 45/00 362 F02D 45/00 372 F02D 9/02 351 F02D 41/18

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの駆動タイミングに対応したエ
    ンジン回転数を演算するエンジン回転数演算手段と、 前記エンジンの吸気管圧力を検出する圧力検出手段と、 前記エンジン回転数にフィルタ処理を施してフィルタ後
    エンジン回転数を演算するフィルタ後エンジン回転数演
    算手段と、 前記フィルタ後エンジン回転数に応じて、吸気管内のス
    ロットル弁が閉状態のときの吸気管圧力に関連した第1
    及び第2の圧力値を演算する圧力値演算手段と、 前記第1及び第2の圧力値に対する前記吸気管圧力の関
    係を表わすパラメータを演算するパラメータ演算手段
    と、 前記パラメータを時系列的に演算処理して得られた代表
    値を学習値として記憶する学習値演算手段と、 前記学習値と前記第1及び第2の圧力値とに基づいて前
    記スロットル弁が閉状態のときの吸気管の圧力推定値を
    演算する圧力推定値演算手段と、 前記吸気管圧力が前記圧力推定値に対して所定の関係で
    小さいときに、前記スロットル弁が閉状態であると判断
    するスロットル弁閉状態検出手段とを備えたエンジン制
    御用スロットル弁開閉状態検出装置。
  2. 【請求項2】 エンジンの駆動タイミングに対応したエ
    ンジン回転数を演算するエンジン回転数演算手段と、 前記エンジンの吸気管圧力を検出する圧力検出手段と、 吸気管内のスロットル弁をバイパスするバイパス吸気通
    路と、 前記バイパス吸気通路のバイパス空気流量を推定演算す
    るバイパス空気流量演算手段と、 前記バイパス空気流量にフィルタ処理を施してフィルタ
    後バイパス空気流量を演算するフィルタ後バイパス空気
    流量演算手段と、 前記フィルタ後バイパス空気流量に応じて、前記スロッ
    トル弁が閉状態のときの吸気管圧力に関連した第1及び
    第2の圧力値を演算する圧力値演算手段と、 前記第1及び第2の圧力値に対する前記吸気管圧力の関
    係を表わすパラメータを演算するパラメータ演算手段
    と、 前記パラメータを時系列的に演算処理して得られた代表
    値を学習値として記憶する学習値演算手段と、 前記学習値と前記第1及び第2の圧力値とに基づいて前
    記スロットル弁が閉状態のときの吸気管の圧力推定値を
    演算する圧力推定値演算手段と、 前記吸気管圧力が前記圧力推定値に対して所定の関係で
    小さいときに、前記スロットル弁が閉状態であると判断
    するスロットル弁閉状態検出手段とを備えたエンジン制
    御用スロットル弁開閉状態検出装置。
  3. 【請求項3】 エンジンの駆動タイミングに対応したエ
    ンジン回転数を演算するエンジン回転数演算手段と、 前記エンジンの吸気管圧力を検出する圧力検出手段と、 吸気管内のスロットル弁をバイパスするバイパス吸気通
    路と、 前記バイパス吸気通路のバイパス空気流量を推定演算す
    るバイパス空気流量演算手段と、 前記エンジン回転数にフィルタ処理を施してフィルタ後
    エンジン回転数を演算するフィルタ後エンジン回転数演
    算手段と、 前記バイパス空気流量にフィルタ処理を施してフィルタ
    後バイパス空気流量を演算するフィルタ後バイパス空気
    流量演算手段と、 前記フィルタ後エンジン回転数及び前記フィルタ後バイ
    パス空気流量に応じて、前記スロットル弁が閉状態のと
    きの吸気管圧力に関連した第1及び第2の圧力値を演算
    する圧力値演算手段と、 前記第1及び第2の圧力値に対する前記吸気管圧力の関
    係を表わすパラメータを演算するパラメータ演算手段
    と、 前記パラメータを時系列的に演算処理して得られた代表
    値を学習値として記憶する学習値演算手段と、 前記学習値と前記第1及び第2の圧力値とに基づいて前
    記スロットル弁が閉状態のときの吸気管の圧力推定値を
    演算する圧力推定値演算手段と、 前記吸気管圧力が前記圧力推定値に対して所定の関係で
    小さいときに、前記スロットル弁が閉状態であると判断
    するスロットル弁閉状態検出手段とを備えたエンジン制
    御用スロットル弁開閉状態検出装置。
  4. 【請求項4】 前記フィルタ後エンジン回転数演算手段
    は、前記エンジン回転数に基づいて前記エンジン回転数
    が減少方向にあると判断したときのみ、前記フィルタ後
    エンジン回転数を演算することを特徴とする請求項1の
    エンジン制御用スロットル弁開閉状態検出装置。
  5. 【請求項5】 前記フィルタ後バイパス空気流量演算手
    段は、前記バイパス空気流量に基づいて前記バイパス空
    気流量が増加方向にあると判断したときのみ、前記フィ
    ルタ後バイパス空気流量を演算することを特徴とする請
    求項2のエンジン制御用スロットル弁開閉状態検出装
    置。
  6. 【請求項6】 前記フィルタ後エンジン回転数演算手段
    は、前記エンジン回転数に基づいて前記エンジン回転数
    が減少方向にあると判断したときのみ、前記フィルタ後
    エンジン回転数を演算し、 前記フィルタ後バイパス空気流量演算手段は、前記バイ
    パス空気流量に基づいて前記バイパス空気流量が増加方
    向にあると判断したときのみ、前記フィルタ後バイパス
    空気流量を演算することを特徴とする請求項3のエンジ
    ン制御用スロットル弁開閉状態検出装置。
  7. 【請求項7】 前記フィルタ後エンジン回転数演算手段
    は、前記エンジン回転数に対して1次低域フィルタ処理
    を施して前記フィルタ後エンジン回転数とすることを特
    徴とする請求項1又は請求項4のエンジン制御用スロッ
    トル弁開閉状態検出装置。
  8. 【請求項8】 前記フィルタ後バイパス空気流量演算手
    段は、前記バイパス空気流量に対して1次低域フィルタ
    処理を施して前記フィルタ後バイパス空気流量とするこ
    とを特徴とする請求項2又は請求項5のエンジン制御用
    スロットル弁開閉状態検出装置。
  9. 【請求項9】 前記フィルタ後エンジン回転数演算手段
    は、前記エンジン回転数に対して1次低域フィルタ処理
    を施して前記フィルタ後エンジン回転数とし、 前記フィルタ後バイパス空気流量演算手段は、前記バイ
    パス空気流量に対して1次低域フィルタ処理を施して前
    記フィルタ後バイパス空気流量とすることを特徴とする
    請求項3又は請求項6のエンジン制御用スロットル弁開
    閉状態検出装置。
  10. 【請求項10】前記圧力値演算手段は、高地でのスロッ
    トル弁閉状態時の吸気管圧力に相当する値を前記第1の
    圧力値とし、低地でのスロットル弁閉状態時の吸気管圧
    力に相当する値を前記第2の圧力値とし、 前記パラメータ演算手段は、前記第2の圧力値と前記第
    1の圧力値との差に対する前記吸気管圧力と前記第1の
    圧力値との差の比率を前記パラメータとし、 前記学習値演算手段は、前記パラメータが前記学習値よ
    りも小さいときに前記パラメータを前記学習値として記
    憶し、前記パラメータが前記学習値以上で且つ所定値よ
    り小さいときに前記学習値を漸増して記憶し、 前記圧力推定値演算手段は、前記第2の圧力値と前記第
    1の圧力値との差に前記学習値を乗算し、更に前記第1
    の圧力値を加算した値を前記圧力推定値とし、 前記スロットル弁閉状態検出手段は、前記吸気管圧力が
    前記圧力推定値に所定値を加算した値よりも小さいとき
    に、前記スロットル弁が閉状態であると判断することを
    特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかのエンジン
    制御用スロットル弁開閉状態検出装置。
  11. 【請求項11】 エンジンの駆動タイミングに対応した
    エンジン回転数を演算するエンジン回転数演算手段と、 前記エンジンの吸気管圧力を検出する圧力検出手段と、 吸気管内のスロットル弁をバイパスするバイパス吸気通
    路と、 少なくともエアコン負荷の有無に応じて前記バイパス吸
    気通路のバイパス空気流量を推定演算するバイパス空気
    流量演算手段と、 少なくとも前記エンジン回転数及び前記バイパス空気流
    量に応じて前記スロットル弁が閉状態のときの吸気管圧
    力に関連した第1及び第2の圧力値を演算する圧力値演
    算手段と、 前記第1及び第2の圧力値に対する前記吸気管圧力の関
    係を表わすパラメータを演算するパラメータ演算手段
    と、 前記エアコン負荷が無いときに前記パラメータを時系列
    的に演算処理して得られた代表値を第1の学習値として
    記憶する第1の学習値演算手段と、 前記エアコン負荷が有るときに前記パラメータを時系列
    的に演算処理して得られた代表値を第2の学習値として
    記憶する第2の学習値演算手段と、 前記エアコン負荷が無いときには前記第1の学習値を選
    択し、前記エアコン負荷が有るときには前記第2の学習
    値を選択して、それぞれ学習値とする学習値選択手段
    と、 前記学習値と前記第1及び第2の圧力値とに基づいて前
    記スロットル弁が閉状態のときの吸気管の圧力推定値を
    演算する圧力推定値演算手段と、 前記吸気管圧力が前記圧力推定値に対して所定の関係で
    小さいときに、前記スロットル弁が閉状態であると判断
    するスロットル弁閉状態検出手段とを備えたエンジン制
    御用スロットル弁開閉状態検出装置。
  12. 【請求項12】 前記圧力値演算手段は、高地でのスロ
    ットル弁閉状態時の吸気管圧力に相当する値を前記第1
    の圧力値とし、低地でのスロットル弁閉状態時の吸気管
    圧力に相当する値を前記第2の圧力値とし、 前記パラメータ演算手段は、前記第2の圧力値と前記第
    1の圧力値との差に対する前記吸気管圧力と前記第1の
    圧力値との差の比率を前記パラメータとし、 前記第1の学習値演算手段は、前記パラメータが前記第
    1の学習値よりも小さいときに前記パラメータを前記第
    1の学習値として記憶し、前記パラメータが前記第1の
    学習値以上で且つ所定値より小さいときに前記第1の学
    習値を漸増して記憶し、 前記第2の学習値演算手段は、前記パラメータが前記第
    2の学習値よりも小さいときに前記パラメータを前記第
    2の学習値として記憶し、前記パラメータが前記第2の
    学習値以上で且つ所定値より小さいときに前記第2の学
    習値を漸増して記憶し、 前記圧力推定値演算手段は、前記第2の圧力値と前記第
    1の圧力値との差に前記学習値を乗算し、更に前記第1
    の圧力値を加算した値を前記圧力推定値とし、 前記スロットル弁閉状態検出手段は、前記吸気管圧力が
    前記圧力推定値に所定値を加算した値よりも小さいとき
    に、前記スロットル弁が閉状態であると判断することを
    特徴とする請求項11のエンジン制御用スロットル弁開
    閉状態検出装置。
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