JP2904990B2 - 太陽電池出力電力制御回路 - Google Patents

太陽電池出力電力制御回路

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JP2904990B2
JP2904990B2 JP4050688A JP5068892A JP2904990B2 JP 2904990 B2 JP2904990 B2 JP 2904990B2 JP 4050688 A JP4050688 A JP 4050688A JP 5068892 A JP5068892 A JP 5068892A JP 2904990 B2 JP2904990 B2 JP 2904990B2
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/56Power conversion systems, e.g. maximum power point trackers

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、太陽電池を利用した商
用電力併用型空調システムの電力制御回路の改良に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】太陽電池を利用した商用電力併用型空調
システムとは、太陽電池とインバータエアコンを組合わ
せたシステムであり、太陽電池からの出力をインバータ
エアコンのたとえば倍電圧整流回路の後段に当る直流回
路に接続し、太陽電池からの電力と商用系統からの電流
を併用して、インバータエアコンのたとえばVVVF
(可変電圧可変周波数)インバータに供給するものであ
る。なお、太陽電池からの電力は、エアコンの整流回路
によって商用系統に逆流することはない。このようなシ
ステムにおいて、従来、太陽電池の直列接続枚数をその
出力電圧値がエアコンの直流回路部の電圧に合うように
決定し、太陽電池出力を直接に上記エアコンの直流回路
部に接続する方式が考案されている。
【0003】また、エアコンの直流回路部と太陽電池出
力との間に直流−直流変換器を儲け、該変換器はその出
力電圧をエアコンの直流回路部の電圧に合わせるととも
に、その入力電圧、すなわち太陽電池からの出力電圧を
予め設定した一定電圧値に制御する方式が採用されてい
る。この方式の特徴は、先に述べた太陽電池の最大電力
を取出せる動作電圧が、実際には気象条件(日射量,素
子温度)によって刻々と変化するのであるが、日射量,
素子温度にかかわらず、ほぼ任意の一定電圧に近似でき
ると仮定して、擬似的に予め設定した太陽電池の最大出
力点で動作させようとしたことである。
【0004】さらに、エアコン以外の負荷と太陽電池を
組合わせたシステム例では、実際に太陽電池の出力電力
を検出して、その出力が最大となるように太陽電池の出
力特性曲線に沿って太陽電池の動作点を変動させること
で、最大出力点を見つけ出し、その点で動作させるよう
に閉ループ制御も行なわれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】周知のごとく太陽電池
の出力電力は、その動作電圧値によって大きく変化し、
任意の一電圧値でしか最大電力は取出せず、その上その
電圧値は日射量,温度等の気象条件で変化する。
【0006】前述の太陽電池出力を直接エアコン直流回
路部に接続する方式では、常に変化するエアコンの負荷
特性,あるいは商用系統の電圧変動によって、上記太陽
電池動作電圧は予想不可能な電圧値で変動する。したが
って、太陽電池出力を有効に取出すことは不可能であ
り、その結果、過剰な太陽電池容量を必要としてコスト
高につながる。
【0007】前述の直流−直流変換器を介して供給する
方式では、制御的には開ループ制御を行なっており、予
め予測して設定された電圧値と実際の最大出力を取出せ
る動作電圧値は、一致しないことが当然予想される。こ
の場合には最適動作点からずれた点で動作することとな
り、このため太陽電池の特性上、動作点が少しでもずれ
ると、特に日射量がある程度高くなった場合、無駄にす
る電力が多くなる。また、季節によって、上記最適動作
点は変化するので、1年を通して冬場の暖房,梅雨時の
除湿も考慮すると、この方式では、上記の予め設定する
電圧値を頻繁に変更する必要があるなどの煩雑な操作を
しないと、年間を通じて非常に多くの太陽電池出力電力
を無駄にすることになり、非効率的で使用に耐えるもの
ではない。
【0008】さらに前述の閉ループ制御を行なうものに
おいても、なおその動作は不十分であった。
【0009】従来行なわれているこれらの制御方式は、
必ずしも制御特性の優れたものではなく、特に太陽が雲
の間から見え隠れするような日射変動時には、日射が変
化するたびに動作電圧が変化し、最大電力を取出せる動
作電圧付近での電圧変動が大きい。このような状況で正
確に太陽電池最大点の追尾は不可能であった。しかも、
最大点付近で動作させるというだけで、負荷消費電力に
応じて太陽電池出力を制御するという試みはなされてい
ない。
【0010】前述のように、太陽電池の大きな特徴とし
て、その出力は気象条件に大きく左右されるため、利用
者の設定する設定温度,外気温度によって常に変動する
エアコン等の負荷消費電力に対して、いつもそれに応じ
た安定した電力を太陽電池から供給することはできない
し、エアコンも常に一定の電力消費を行なうことはな
い。すなわち、太陽電池出力電力と負荷消費電力の間に
は、常に大小関係があり、このことによって負荷が要求
する不足電力と、負荷が必要としない余剰電力が生じて
くる。
【0011】本発明の目的は、前述の従来の太陽電池利
用空調システムの欠点を補い、日射変動時にも正確かつ
高速に太陽電池出力最大点を追尾することのできる制御
性能の優れた太陽電池最大出力点追尾制御と、太陽電池
動作電圧を移動させることで太陽電池出力電力の増減を
制御する太陽電池出力電力制御回路を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明においては、太陽
電池出力電力制御回路をインバータエアコンの整流後の
直流回路部分と太陽電池との間に挿入し、この電力制御
回路には、太陽電池出力最大点を追尾するための追尾制
御手段と、電力制御回路の出力電圧を一定にするための
定値制御手段と、それぞれの制御手段からの制御量で決
定されるデューティ比を持つ第1および第2のパルス信
号を形成するPWM制御信号発生手段と、この2つのP
WM制御信号を自動的に切換える切換手段と、切換えら
れたデューティ比で開閉するスイッチング素子を有する
スイッチング手段と、太陽電池からの余剰電力を一時的
に蓄える手段とを設けた。また、前記追尾制御手段に
は、電力制御回路の出力情報により出力が最大となるよ
うな入力電圧指令値を演算する演算手段と、前記入力電
圧指令値と入力電圧信号の誤差電圧検出手段とを設け、
PWM制御信号発生手段は、前記演算手段から出力され
る誤差電圧信号に応じて、入力電圧を入力電圧指令値に
一致させるデューティ比の第1のパルス信号を発生する
手段を含むようにした。さらに、前記定値制御手段は、
基準電圧と電力制御回路の出力電圧との誤差電圧を検出
する誤差電圧検出手段を有し、PWM信号発生手段は、
前記誤差電圧検出手段から出力された誤差電圧の大きさ
に応じて、第2のパルス信号のデューティ比を変化させ
る手段を含むようにした。
【0013】
【作用】本発明は以上のような構成であるから、エアコ
ン消費電力の方が太陽電池出力電力より大きい場合、太
陽電池はそのときに出力できる限り最大の電力をエアコ
ンに供給し、不足分については商用系統から分担して供
給するように制御(最大点追尾制御)する。このため
に、太陽電池の出力電力がエアコン消費電力よりも小さ
いときは、太陽電池の出力電力の最大点を追尾する追尾
制御部により決定される入力電圧指令値と、入力電圧信
号との誤差電圧の大きさに応じたデューティ比の、第1
のパルス信号を発生してスイッチング手段をスイッチン
グし、電力制御回路の入力電圧をそのときの最大電力を
出力できる太陽電池動作電圧に一致させると同時に、本
回路の出力電圧を太陽電池の最大出力電力に合った値ま
で上昇させる。
【0014】そして、日射量の増加により太陽電池出力
電力がさらに大きくなると、さらに出力電圧を上昇させ
て、より多くの電力を負荷に供給する。その結果、太陽
電池から供給される電力とエアコンの負荷電力が等しく
なる電圧値まで出力電圧が上昇し、回路の出力電圧はこ
れ以上電圧を上げて電力を供給しようにも負荷が受付け
ない電圧値に達することになる。
【0015】出力電圧が上記電圧値に達すると、切換手
段が太陽電池最大出力電力とエアコン消費電力の大小関
係が反転したと判断する。この場合、すなわち、太陽電
池出力電力はエアコンの消費電力よりも大きい場合、太
陽電池の動作電圧−出力電力特性は、太陽電池出力電力
はその動作電圧によって変化するという特性を利用し
て、動作点をずらすことによって太陽電池出力とエアコ
ンの消費電力と等しくなるように制御する。この制御
は、定値制御部により、電力制御回路の出力電圧と基準
電圧の誤差電圧を検出する誤差電圧検出手段から出力さ
れる誤差電圧に応じてデューティ比の変化する第2のパ
ルス信号を発生して、スイッチング手段をスイッチング
し、電力制御回路の出力電圧を一定に制御する定値制御
を行ない、太陽電池の動作電圧を太陽電池出力特性曲線
上に沿って、開放電圧側に移動させることで、太陽電池
出力とエアコンの消費電力とが等しくなるように制御す
る。
【0016】
【実施例】図1は、本発明の一実施例のブロック図であ
る。
【0017】電力制御回路1は太陽電池2とインバータ
エアコン3の間に挿入され、その出力はエアコン内部の
倍電圧整流回路4の後段にある直流回路部5に接続され
る。そして、電力制御回路1は、太陽電池2の出力の直
流電力を電圧,電流変換するとともに、コンセント9を
介して倍電圧整流回路4で交流−直流変換された商用系
統電源6から供給される直流電力と合わせて、負荷であ
るエアコンの圧縮器8にVVVFインバータ(以下イン
バータという)7で直流−交流変換された電力を供給す
る。
【0018】電力制御回路1の内部は、太陽電池2から
の入力電力の変動を抑える入力コンデンサ11,スイッ
チング素子として1個または複数個のパワーMOSFE
Tで構成されるFETブリッジ12,高周波トランス1
3,出力整流用のダイオード14,出力フィルタ回路を
構成する平滑コンデンサ15および出力チョークコイル
16,および出力コンデンサ17,逆流防止のダイオー
ド19,電力制御回路1で発生したノイズが外部へ流出
するのを防止するために入出力部分に配置したノイズフ
ィルタ20,ならびに電力制御回路1の制御部18を構
成する追尾制御部21,定値制御部22,PWM信号発
生・切換部23,ソフトスタート制御部24,電源部2
5等を含む。電源部25は商用系統電源6に接続され
る。出力フィルタ回路出力部に設けた分流器26は追尾
制御部21に接続される。
【0019】次に動作について説明する。制御部18は
後述の図11で詳細に説明するが、PWM制御を施され
たゲートパルス信号によって、FETブリッジ12をス
イッチングすることで、電力制御回路1の入力電圧(太
陽電池の動作電圧)およびその出力電圧を制御して、イ
ンバータ7に太陽電池2の出力電力を供給する。すなわ
ち、FETブリッジ12が閉じると、太陽電池2の電圧
が高周波トランス14の一次巻線NF に印加され、二次
巻線NS に電圧が誘起される。この電圧はダイオード1
4を正方向にバイアスするので、ダイオード14,出力
チョークコイル16,平滑コンデンサ15を充電する経
路で電流が流れる。次にFETブリッジ12が開くと、
トランス一次側からの電力の伝達がなくなり、出力チョ
ークコイル16に逆起電力が発生し、チョークコイル1
6,平滑コンデンサ15,ダイオード14に電流が流れ
る。
【0020】ここで本回路のトランス一次側に流れる平
均電流は次の式(1)で表わすことができる。
【0021】
【数1】
【0022】ただし、VIN:太陽電池動作電圧 TON:FETオン時間 N :トランス巻線比 L :チョークコイルの TS :スイッチング期間 式(1)より、電力制御回路1の太陽電池2側から見た
インピーダンスZINは、次の式(2)で表わすことがで
きる。
【0023】
【数2】
【0024】ただし、D=TON/TS D:デューティ比 ここで、トランス巻数比N,チョークコイルのインダク
タンス値L,スイッチング周期TS 等の値は回路設計時
に決定される固定値である。したがって、式(2)よ
り、太陽電池2側から見た電力制御回路1の入力インピ
ーダンスZINは、上記デューティ比Dによって変化する
のがわかる。そこで、このデューティ比Dを制御するこ
とによって、図2に示されるように、太陽電池電圧電流
特性曲線上の動作電圧を任意の電圧で制御することがで
きる。つまり、デューティ比DをD a ,Db ,Dc と変
化させることによって、太陽電池2の動作電圧VINおよ
び動作電流IINを図のように変化させることができ、デ
ューティ比を大きくするほど太陽電池2の動作電圧VIN
は低くなる。
【0025】さらに、電力制御回路1の入力電圧、言換
えると太陽電池2の最大出力電力を出力できる動作電圧
INの制御は、追尾制御部21が電力制御回路1の出力
電圧および出力電流に応じて出力電力を求め、その出力
電力が最大になるか、あるいは前記出力電流が最大とな
るような、入力電圧指令値を演算して決定する。追尾制
御部21には、分流器26を介して出力電流信号が与え
られ、出力コンデンサ17の出力側から出力電圧信号が
与えられる。そして、この入力電圧指令値と入力電圧信
号との誤差電圧を検出し、これに応じたデューティ比D
のゲートパルス信号を発生させることで、電力制御回路
1の入力電圧が上記演算された入力電圧指令値と一致す
るように制御している。
【0026】以上のことから入力電圧指令値は、上述し
た入力電圧(太陽電池2の動作電圧)VINとデューティ
Dの関係から予め定義する必要がある。すなわち、本実
施例では、入力電圧指令値0〜256段階(たとえば、
各ステップ0.6V)に対して、デューティ比40〜0
%の関係を持たせており、入力指令値が高くなるとデュ
ーティ比は小さくなる。なお、本実施例では制御特性を
向上させるために、入力指令値の範囲を予め太陽電池2
の最大出力点が存在する、たとえば180Vから300
Vの間で制御している。
【0027】次に、図3により最大点追尾制御の一例に
ついて説明する。太陽電池2の動作電圧VINは、電力制
御回路1の入力電圧指令値に等しい値になるように、F
ETブリッジ12のゲートパルス信号のデューティ比D
を制御する。追尾制御部21によって、現在の入力電圧
B での電力制御回路1の出力電力PB と、記憶されて
いる前回の入力電圧VA での出力電力PA の値を比較し
て、現在の出力電力P B が前回の出力電力PA よりも大
きいときは、入力電圧指令値を1段階小さくして、入力
電圧すなわち太陽電池2の動作電圧値をVC まで低くす
る。さらに、同じ操作によって入力電圧をVD まで低く
したところで、入力電圧VD での電力制御回路1の出力
電力PD と、前回の入力電圧VC での出力電力PC とを
比較して、PD の方が小さいときには、入力電圧指令を
逆に一段階大きくして入力電圧をPC に戻す。
【0028】以上のような制御で、入力電圧指令値をV
A →VB →VC →VD →VC と順に変化させることで、
太陽電池の動作点もA→B→C→D→Cと最大点に向か
って移動する。
【0029】図3は、説明のため簡略してわかりやすく
書いたが、一度の制御で変化させる入力電圧指令値の1
段階の電圧値ΔVは、制御速度の許す限り微少値とする
ことが最大点追尾制御の制御特性の向上につながる。
【0030】一方、電力制御回路1は、その出力電圧V
OUT を高くすることによって、商用系統電源に優先し
て、太陽電池2の出力をインバータエアコン3のインバ
ータ7に供給している。これは、インバータ7の入力電
圧−電流特性のレギュレーションを利用した制御方法で
あり、インバータエアコン3のインバータ7には、商用
系統電源(AC100V)を倍電圧整流回路4で倍電圧整流し
た直流電圧(220V〜300VDC)が印加されている。
【0031】図4はインバータ7のレギュレーション特
性を示す図であり、この図から明らかなように、入力電
圧−電力特性は、入力電力(負荷消費電力)が大きくな
るに従って、入力電圧は低下する。そこで、商用系統電
源電圧および負荷電力が一定の状態、すなわち図4のA
0 点で商用系統電源6から100%の電力供給を受けて
インバータ7を運転していると考えた場合(このときの
インバータの入力電圧はV0 ,たとえば235V)、太
陽電池2の出力電力をインバータ7に供給するには、上
記インバータ7のレギュレーション特性を利用して、図
5に示すように、電力制御回路1の出力電圧VOUT を、
上記A0 点での電圧V0 よりも高い電圧VOUT =V1
することによって、図5に示すように、商用系統電源6
に変わって太陽電池2の出力をインバータ7に供給する
ことができる。そして、電力制御回路1の出力電圧を高
くすればするほど、電力制御回路1からの電力供給量
(負荷分担率)は増加することになる。さらに、電力制
御回路1の出力電圧がVOUT=V2 、すなわち、図4の
インバータのレギュレーション特性において、負荷電力
0Wのとき(無負荷時)のインバータ入力電圧に等しく
なったときのB0 点で、商用系統電源に代わって、すべ
ての負荷電力を太陽電池2の出力電力によって供給する
ことになる。
【0032】ここで、電力制御回路1の出力電圧VOUT
は、上述のデューティ比Dを用いて次の式(3)で決定
される。
【0033】 VOUT =N・VIN・D …(3) ただし、VOUT :電力制御回路出力電圧 VIN :太陽電池動作電圧 N :トランス巻線比 D :デューティ比 (3)式において巻数比Nは、回路設計時に決定される
定数値であることから、出力電圧VOUT はデューティ比
Dと入力電圧VINの積によって決定されることがわか
る。しかしながら、入力電圧VINは、図2に示したよう
に、追尾制御部21からの入力電圧指令値で決定され、
入力電圧指令値はデューティ比を決定する。したがっ
て、入力電圧VINもデューティ比Dによって制御され、
入力電圧VINはデューティ比Dが大きくなると低くな
る。しかしながら、式(3)から出力電圧VOUT はデュ
ーティ比Dを大きくすると上昇するが、逆に入力電圧V
INはデューティ比Dが大きくなると低下するため、出力
電圧VOUT を最も高くすることで、より多くの太陽電池
2の出力電力をインバータ7に供給できるデューティ比
Dを決定するためには、デューティ比の増減、すなわち
入力電圧指令値の増減による電力の増減を検出して、よ
り多くの電力を供給できるデューティ比Dを決定すると
いったフィードバック制御、すなわち閉ループ追尾制御
を行なう必要がある。
【0034】この追尾制御は以下のようにして実現され
る。すなわち図2の太陽電池2の動作点a,b,cにお
ける動作電圧、すなわち電力制御回路1の入力電圧VIN
をそれぞれVa ,Vb ,Vc とすると、式(3)からこ
れに対応する電力制御回路1の出力電圧Va ′,
b ′,Vc ′は以下のとおりとなる。
【0035】Va ′=N・Da ・Vab ′=N・Db ・Vbc ′=N・Dc ・Vc 今デューティ比がDa 〜Dc の変化幅においては、デュ
ーティ比の変化量ΔDに対して入力電圧の変化量ΔVIN
が小さいとするとデューティDの増加(Da <Db <D
c )により、電力制御回路1の出力電圧もVa ′>
b ′>Vc ′と上昇する。
【0036】ここで図6に示すように、電力制御回路1
は出力電圧VOUT がVa ′,Vb ′,Vc ′と上昇する
に従って、Pa ,Pb ,Pc とより多くの電力をインバ
ータ7に供給しようとする。しかし、太陽電池2の特性
上、出力できる電力に限度がある。つまり、デューティ
比と太陽電池2の出力電力(電力制御回路出力)の間に
は図7に示す関係があり、デューティ比を、Da →Db
→Dc と大きくすることにより電力制御回路1の出力も
a <Pb <Pc と増加するが、デューティ比をそれ以
上増加させても出力電力が増加しないデューティ比Dc
が存在する。すなわち、これ以上デューティ比Dを大き
くした場合は、上述したデューティ比Dと入力電圧VIN
との関係において、デューティ比の変化量ΔDに対して
入力電圧の変化量ΔVINが大きくなる場合であり、この
場合は先ほどとは逆に、デューティ比Dの増加に対し
て、電力制御回路の出力電圧VOUT が低下し、その結果
電力制御回路1の出力電力も低下してしまう。
【0037】このことから、上記デューティ比Dc での
電力制御回路1の出力Pc が、インバータ7への最大供
給可能電力となり、同時に本デューティ比によって決定
される太陽電池2の動作点が太陽電池の最大出力点とな
る。
【0038】以上のことが、デューティ比Dを入力電圧
指令値と言換えて、同じことがいえる。すなわち図3に
おいて、入力電圧指令値をVA →VB →VC と低くする
ことにより電力制御回路出力もPA <PB <PC と増加
するが、入力電圧指令値をそれ以上低下させても出力電
力が増加しない最適入力電圧Vopが存在し、この電圧が
太陽電池2の最大出力点での動作電圧である。本実施例
では入力電圧指令値を与えて、間接的にデューティ比の
制御を行ない入力電圧VINを最適入力電圧Vopに一致さ
せる制御方法を採用している。このとき図8に示すよう
に、最適動作(入力)電圧Vopによって最大出力Pmax
を得る。
【0039】そこで、太陽電池動作電圧を上記のような
opに制御する方法の一例として、本発明の電力制御回
路1では、太陽電池2の出力(太陽電池電圧電流特性)
がそのときの日射量によって大きく変動することを考慮
して、回路の出力電圧,出力電流等の出力情報を検出,
演算して出力電力を求め、これが常に最大となるよう
に、あるいは出力電流が最大となるように太陽電池動作
電圧すなわち電力制御回路1の入力電圧指令値を決定
し、この入力電圧指令値に電力制御回路の入力電圧を一
致させるフィードバック制御を行なっている。具体的に
は、入力電圧指令値をΔVだけ増加方向あるいは減少方
向に微少変化させる。その結果、出力電力が増加すれ
ば、同じ方向に入力電圧指令値をさらにΔVだけ微少変
化させる。反対に減少すれば、ΔVだけ逆方向に変化さ
せる。以上のようにして、出力電力が最大となる入力電
圧をおいかける制御を行なっており、本実施例ではこの
制御を図11に示した追尾制御部21で、マイクロコン
ピュータを用いたソフトウェア制御によって実現してい
る。以上の一連の動作によって、電力制御回路1は入力
電圧VINの制御により回路出力電圧を上げて、太陽電池
の最大出力点を追尾しながらインバータに太陽電池から
取出せる最大出力を供給することができる。
【0040】以上は比較的日射量が安定した状態での最
大点追尾の制御方法について説明したが、次に本発明に
よる電力制御回路1のもう1つの特徴として、日射量が
急変したときの最大点追尾の制御方法について以下に説
明する。
【0041】図10は、太陽電池の出力と電圧と電流と
の関係を示すグラフであり、上部は出力電圧と出力電流
の関係を示し、下部は出力電圧と出力電力との関係を示
す。
【0042】まず、日射量Eのとき太陽電池2の最大出
力、Pmax で動作していたとすると、この状態から日射
量がE′に変化したとき、デューティ比Dを制御要素と
して制御した場合は、太陽電池の動作点は日射変化と同
時に、矢印AのようにPmaxからP1 に移動する。しか
しながら、日射量E′のときは最大出力点はP′max
あるため、デューティ比Dを微少変化させることによっ
て最大出力点を追尾する、上述のソフトウェア制御によ
ってデューティ比D1 からD2 まで順次大きくしてい
き、動作点をP′max まで移動させる。このソフトウェ
ア制御は、マイクロコンピュータの処理速度,微少変化
させる電圧の細かさ等によって異なるが、現状では日射
変動に常に追従できる速度は有していない。このためど
うしても動作電圧はV2 →V1 →V3 と大きく変化し、
出力電力についてもPmax →P1 →P′max と大きく変
化する。図9の太陽電池2の出力電圧/電力特性から
も、デューティ比を一定で制御しているために日射量が
変化して太陽電池がより大きな出力を出すことが可能な
場合でも、図7に示したように任意のデューティ比で出
力できる電力制御回路1の出力は一義的に決まっている
ため、日射変動の直後では図10に示すようにPmax
らP1 へ同じ電力が出力できる動作点へ移動する。その
後P′max へとソフトウェア制御で徐々に動作点は移動
する。したがって、日射変動が繰り返されるような場合
は、最大点追尾の制御が日射変動についていけず制御不
能となることになる。
【0043】一方、本実施例のように電力制御回路1の
入力電圧を制御要素とした場合、太陽電池出力電圧電流
特性で日射量がEからE′に変化したとき、日射量の変
化に追従して矢印BのようにPmax からP2 に入力電圧
を一定に保って動作点が移動する。この制御は上述の適
宜分圧された入力電圧信号と入力電圧指令信号の誤差電
圧を検出して入力電圧を入力電圧指令値に一致させるハ
ードウェア制御であり、日射変動に十分追従できる高速
処理が可能である。その後、最大点追尾のソフトウェア
制御によって動作電圧を微少変化させて、動作点をP2
からP′max まで移動させる。また、太陽電池2の出力
電圧・電力特性でも、動作点はEからE′への日射変化
に伴ってPmax からP2 へと瞬時に変化し、その後P2
からP′ max までソフトウェア制御で徐々に動作点は移
動する。
【0044】上記の2つの制御方法を比較すると、前者
に比べて後者の方が、日射量の急変時における太陽電池
2の最大出力点追尾特性として、動作電圧,出力電力の
変化量がはるかに小さく、また日射変化後の動作点の最
大点への移動長さが短く、到達時間も小さいため、より
高速で、かつ安定した追尾特性を得ることができる。ま
たこの制御特性の差は日射変動が大きければ大きい程顕
著になる。
【0045】太陽電池2の最大出力電力と負荷電力の関
係で、前者が後者と比較して小さい場合、上記の太陽電
池最大点追尾を行なうと余剰電力が生じてしまう。した
がって、今度は太陽電池2の動作電圧を最大出力が得ら
れる電圧値から、開放電圧側へ移動させることで、出力
電力を減少させ、そのときの負荷電力と等しくなるよう
に制御してやる必要がある。この制御方法の一例を以下
に説明する。
【0046】まず図5を参照して、電力制御回路1の出
力電圧がVOUT =V2 まで上昇し、商用系統電源に代わ
って、すべての負荷電力は太陽電池出力電力によって供
給されている状態を考えると、この状態では太陽電池の
最大出力電力が負荷電力と釣合っている。この状態から
少しでも日射量が増加し、それに伴い太陽電池出力が増
加すると、そのまま最大出力点を追尾していたのでは、
負荷電力より太陽電池出力が大きくなってしまう。ここ
で太陽電池出力は負荷に直結しており、余剰電流は他に
行き場がない。このため、負荷消費電力(エアコンの運
転パワー)が太陽電池出力によって変動したり、異常電
圧が生じ回路部品への悪影響を及ぼす、等の諸問題が生
じる。そこで、これらの問題を解決するために、太陽電
池出力電力をその動作点を動かすことにより太陽電池出
力が負荷電力に等しくなるように制御する。
【0047】図5において、電力制御回路1の出力電圧
がVOUT =V2 まで上昇し、商用系統電源に代わって、
すべての負荷電力が太陽電池出力電力によって供給され
ている状態から、太陽電池出力がさらに大きくなると、
余った電力が出力コンデンサ17に充電される。このコ
ンデンサ充電電圧によって出力電圧はV2 よりもさらに
上昇しようとする。そして出力電圧が一定電圧Vconst
まで上昇したところで、この一定電圧Vconst で一定に
制御する出力電圧一定制御に切換える。本制御は、出力
電圧を一定にするようにデューティ比Dを制御する。す
なわち、太陽電池出力が大きくなったとき、あるいは負
荷電力が小さくなったとき、余った電力は一時的にバッ
ファとして設けている出力コンデンサ17に充電され
る。そして出力電圧はこの充電電圧により上昇しようと
する。しかし出力電圧一定制御により、出力電圧の上昇
を妨げるようにデューティ比を小さくするように制御し
て出力電圧を一定に保つ。ここで、出力電圧,入力電
圧,デューティ比の関係の式である式(2)より、出力
電圧が一定のときデューティ比を小さくすると、入力電
圧VINは大きくなり、太陽電池の動作点は電圧電流特性
曲線上に沿って、開放電圧側へ太陽電池出力電力と負荷
電力が等しくなるところまで移動することになる。
【0048】以上のことを図9に従って説明すると、今
日射強度がEのとき、太陽電池アレイが図9の最大出力
点(Bi 点)で動作して、電力制御回路が先に示した図
5のB0 点(出力電圧V2 )において、太陽電池最大出
力=負荷電力の状態で運転していると考える。ここで日
射強度が増してE→E′(E<E′)になったとする
と、太陽電池の出力可能電力が増加するため、電力制御
回路1は、さらに大きな電力を負荷であるインバータ7
に供給することができる。しかしながら、インバータ7
の負荷電力は、室内外温度および設定温度に影響される
のであって、日射変動には無関係であるから、日射の増
加が直接負荷電力に影響することはない。そこで余った
電力は一時的に出力コンデンサ17に充電される。そし
てこの充電電圧により電力制御回路1の出力電圧はV2
から一定電圧Vconst 急峻に上昇し、その上さらに上昇
しようとする。ここで出力電圧一定制御が働き、出力電
圧の上昇を抑え、一定電圧に保つようにデューティ比を
小さくする方向にD→D′(D>D′)と制御する。こ
のとき太陽電池の動作点は、Bi 点から以下に示す式
(4)が成立つようなBi ′点まで移動し、最大出力点
から開放電圧側に移動し、太陽電池出力電力は負荷電力
と一致するところまで低下する。
【0049】 Vconst =N・D・Vb =N・D′・Vb ′ …(4) ここで、D>D′,Vb <Vb ′ 上記とは逆に日射量は変化しない状態の太陽電池出力一
定の状態で負荷電力が小さくなって、太陽電池出力と負
荷電力の関係が逆転した場合も同様に余った電力が一時
的に出力コンデンサ17に充電され、上述と同じ動作を
する。以上のような制御動作により、太陽電池アレイの
最大出力がインバータ要求電力より大きくなる場合に
は、太陽電池アレイの動作点を最大出力点からずらし
て、太陽電池側からの出力とインバータ要求電力が等し
くなるように制御する。
【0050】ここで、再び図4に戻って、インバータの
入力電圧−電流特性のレギュレーション特性は、商用系
統電源の電圧変動(90V〜110V)によって、図に
示すように上下方向に変化する。したがって図5に示し
たB0 点、すなわちすべての負荷電力が太陽電池出力電
力によって供給される電力制御回路の出力電圧VOUT
2 は、商用系統電圧の変動によって変化する。したが
って出力電圧一定制御における一定電圧Vconst 値の設
定は、少なくとも商用系統電圧の最大電圧(110V)
時におけるインバータ入力電圧の最大値(無負荷時にお
けるインバータ入力電圧)の電圧より高い値に設定する
必要があり、このようにすることで、商用系統電圧の変
動に対しても上述の制御、すなわち電力制御回路の出力
電圧を上げることで、太陽電池出力電力を商用系統電源
の代わりに負荷であるインバータに送り込むという制御
を実現することができる。
【0051】以上の最大点追尾制御と出力電圧一定制御
を併用することで、太陽電池の出力を負荷電力の大きさ
に応じて適切に制御できる。
【0052】図11は、前記の制御を実現する制御部1
8の一例のブロック図である。制御部18は図に示すよ
うに、追尾制御部21,定値制御部22,PWM信号発
生・切換部23,ソフトスタート制御部24等で構成さ
れている。
【0053】まず、追尾制御部21は、主にA/Dコン
バータ43,CPU(マイクロコンピュータ)44,D
/Aコンバータ45,誤差増幅器a46で構成され、上
述したように太陽電池の最大出力点を追尾する制御部で
あり、出力電流信号(出力電流に比例した電圧信号),
出力電圧信号(出力電圧に比例した電圧信号)を検出し
てA/Dコンバータ43でアナログ信号をデジタル信号
に変換した後、CPU44でまず出力電力を求め、さら
にこれが最大となるような入力電圧指令値を常に演算し
ており、この入力電圧指令値をD/Aコンバータ45を
介してアナログ信号で出力している。この信号と入力電
圧を分圧した入力電圧信号とを誤差増幅器a46に入力
し、電力制御回路1の入力電圧が入力電圧指令値に等し
くなるように制御する第1の制御電圧信号aをPWM信
号発生・切換部23に対して出力する。この第1の制御
電圧信号aはPWM信号発生・切換部23のランプ波形
発生回路47から出力された鋸波とコンパレータa49
を用いて比較することにより、電流制御回路1の入力電
圧がマイコンから出力された入力電圧指令値と等しくな
るように、FETブリッジ12をオンオフ制御するゲー
トパルス信号のデューティ比をフィードバック制御す
る。
【0054】このとき、図12に示したステップA〜Q
よりなるフローチャートに従って、制御が行なわれる。
この入力電圧指令値は、たとえば入力電圧指令値を大き
くしたとき、電力制御回路1の出力電圧が前回の値より
増加すれば、入力電圧指令値をさらに大きく、出力電力
が前回の値より減少すれば指令値を小さくする。また入
力電圧指令値を小さくしたとき、出力電力が前回の値よ
り増加すれば、指令値をさらに小さくし、出力電力が前
回の値より減少すれば、指令値を大きくする。入力電圧
指令値は予め定めた、ある出力電圧範囲で(本実施例で
は180V〜300V)ステップ電圧ごと(本実施例で
は0.6Vステップ)に増減を繰り返し、常に最大出力
を提供する入力電圧値で制御される。
【0055】また、一方、定値制御部22は、主に誤差
増幅器b41と基準電圧源42で構成され、出力電圧を
分圧した出力電圧信号と上記出力電圧一定制御の一定電
圧V const を決定する基準電圧源42からの基準電圧を
誤差増幅器b41に入力し、この誤差電圧信号を出力電
圧が基準電圧に一致するように制御する第2の制御電圧
信号bとして出力している。
【0056】PWM信号発生・信号切換部23は、主と
してランプ波形発生回路47,コンパレータa48,コ
ンパレータb49,ANDゲート50,パルス分配器5
1等で構成されている。ここでは、前記の追尾制御部2
1,定値制御部22のそれぞれから出力された第1およ
び第2の制御電圧信号aおよびbの双方を、ランプ波形
発生回路47から出力される鋸波形とコンパレータa4
8およびコンパレータb49を用いて比較することで、
それぞれの制御電圧信号aおよびbの電圧レベルに比例
したデューティ比を持つPWM信号を発生させる。これ
ら2つのPWM信号は次段のANDゲート50に入力さ
れ、ここでどちらか一方のデューティ比の小さい(パル
ス幅の小さい)方のPWM信号が選択され、ANDゲー
ト50から出力される。
【0057】ここでどのようなときにどちらの信号が選
択されるかであるが、負荷電力が太陽電池の最大出力よ
も大きく、太陽電池の最大点追尾制御を行なっている場
合は、電力制御回路1の出力電圧は基準の一定電圧V
const には達していないため、定値制御部22からの制
御電圧信号bは最大値で出力され、PWM信号のパルス
幅(デューティ比)も最大となる。その結果、以上のよ
うな場合にはANDゲート50では、パルス幅の小さい
方のPWM信号、すなわち追尾制御部21からの信号が
選択される。他方、太陽電池の最大出力と負荷電力の関
係が逆転した場合、追尾制御部21からの制御電圧信号
は太陽電池からの電力に余裕があるので、電圧レベルを
上げて、PWM信号のパルス幅を大きくしようとする。
また、出力電圧は一定電圧V const に達するため、定値
制御部22からの信号は、出力電圧を基準電圧より高く
ならないようにするために、制御電圧信号の電圧レベル
を下げてPWMパルス幅を小さくしようとする。その結
果ANDゲート50では、定値制御部22からの信号が
選択される。また、パルス分配器51は、ANDゲート
50で選択されたPWM信号をゲートパルス信号P1お
よびP2の2つに分配して、ゲートパルス信号として、
それぞれ交互にスイッチングするFETブリッジ12に
出力している。以上のように、追尾制御部21および定
値制御部22で決定されるそれぞれのPWM信号は、電
力制御回路1の出力電圧が基準となる一定の電圧V
constに達した時点で自動的に切換られる。
【0058】以上のようにして、最大点追尾制御と出力
電圧一定制御の切換えによる太陽電池出力制御を行なう
ことができる。なお図11中のソフトスタート制御部2
4は、本発明の回路起動時に、PWM信号のON時間を
徐々に広げるといったソフトスタート制御を行なってい
る。また、同図中のゲートパルスOFF信号は、外部か
ら強制的に回路の運転を停止するための入力である。
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明の装置をインバー
タエアコンの直流回路部に接続することで、太陽電池の
直流出力を有効に利用できるとともに、太陽電池による
電力という自然エネルギを有効に利用してエアコンを駆
動することができ、この自然エネルギが少ないときに
は、商用系統電源からの電力で補完し、多いときには自
然エネルギに依存するように、適切に電力制御すること
で、エアコンを使用するユーザにとっては、太陽電池か
らの電力、商用系統電源からの電力という区別を意識す
ることなく、従来どおりの使い勝手を提供できる。しか
も、エアコンを運転する必要がある気象環境(夏場の日
中時)の下では、太陽電池からの自然エネルギは十分な
出力を期待できるという効果もあり、エネルギの浪費と
いうことを意識せずにエアコンを運転することができ、
より快適な生活環境を提供することができる。また、電
力の供給側から考えても、本システムが普及することに
より、特に夏場の日中時の電力消費ピークを抑えるとい
う効果を期待できる。したがって、本発明は、電力の需
要者,供給者の双方にとって、大きな効果が期待できる
とともに、環境にやさしい自然エネルギの利用というこ
とで、地球環境に対しても大きな効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のブロック図である。
【図2】電力制御回路デューティ比と太陽電池出力特性
との関係を示すグラフである。
【図3】最大点追尾制御の説明図である。
【図4】VVVFインバータのレギュレーション特性の
グラフである。
【図5】本発明の電力制御回路と商用系統電源との電力
供給分担を示すグラフである。
【図6】本発明の電力制御回路の出力電圧・出力電力特
性を示すグラフである。
【図7】本発明の電力制御回路のデューティ比と出力電
力特性を示すグラフである。
【図8】太陽電池動作電圧・出力電力特性を示すグラフ
である。
【図9】本発明の電力制御回路デューティ比の最大出力
点との関係を示すグラフである。
【図10】日射量急変時の最大点追尾制御の説明図であ
る。
【図11】本発明の電力制御回路の制御部のブロック図
である。
【図12】CPUによるフローチャートである。
【符号の説明】
1 電力制御回路 2 太陽電池 3 インバータエアコン 4 倍電圧整流回路 7 VVVFインバータ 12 FETブリッジ 13 高周波トランス 14,19 ダイオード 15 平滑コンデンサ 16 出力チョークコイル 17 出力コンデンサ 18 制御部 21 追尾制御部 22 定値制御部 23 PWM信号発生・切換部 24 ソフトスタート制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南野 光治 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 竹林 司 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 露口 嘉和 大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西 電力株式会社内 (72)発明者 大森 茂 大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西 電力株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−157330(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05F 1/67 F24F 11/00 - 11/02 103 H02J 1/00 - 1/16 H02J 7/35 H02M 3/00 - 3/44

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽電池とインバータエアコンの間に挿
    入され太陽電池からの出力電圧をインバータエアコンの
    整流後の直流回路部分に供給する太陽電池出力電力制御
    回路において、 太陽電池出力最大点を追尾するための追尾制御手段と、 電力制御回路の出力電圧を一定にするための定値制御手
    段と、 それぞれの制御手段からの制御量で決定されるデューテ
    ィ比を持つ第1および第2のパルス信号を形成するPW
    M制御信号発生手段と、 この2つのPWM制御信号を自動的に切換える切換手段
    と、 切換えられたデューティ比で開閉するスイッチング素子
    を有するスイッチング手段と、 太陽電池からの余剰電力を一時的に蓄える手段と、 を有することを特徴とする太陽電池出力電力制御回路。
  2. 【請求項2】 追尾制御手段は、電力制御回路の出力情
    報により出力が最大となるような入力電圧指令値を演算
    する演算手段と、入力電圧指令値と入力電圧信号の誤差
    電圧検出手段を有し、 PWM制御信号発生手段は、前記演算手段から出力され
    る誤差電圧信号に応じて、入力電圧を入力電圧指令値に
    一致させるデューティ比の第1のパルス信号を発生する
    手段を含む、請求項1記載の太陽電池出力電力制御回
    路。
  3. 【請求項3】 定値制御手段は、基準電圧と電流制御回
    路の出力電圧との誤差電圧を検出する誤差電圧検出手段
    を有し、 PWM信号発生手段は、前記誤差電圧検出手段から出力
    された誤差電圧の大きさに応じて、第2のパルス信号の
    デューティ比を変化させる手段を含む、請求項1記載の
    太陽電池出力電力制御回路。
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