JP2904292B2 - 車両用自動変速機の操作装置 - Google Patents

車両用自動変速機の操作装置

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JP2904292B2
JP2904292B2 JP2019314A JP1931490A JP2904292B2 JP 2904292 B2 JP2904292 B2 JP 2904292B2 JP 2019314 A JP2019314 A JP 2019314A JP 1931490 A JP1931490 A JP 1931490A JP 2904292 B2 JP2904292 B2 JP 2904292B2
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    • F16H59/00Control inputs to control units of change-speed-, or reversing-gearings for conveying rotary motion
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  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、自動変速機の走行レンジを切り換えるた
めの油圧バルブを駆動するアクチユエータと、このアク
チユエータを制御する制御手段と、この制御手段に変速
切り換え指令を出力する変速操作手段とを備えた車両用
自動変速機の操作装置に関する。
[従来の技術] 一般に車両用自動変速機の操作装置としては、自動変
速機の走行レンジを切り換えるための油圧バルブに直接
機械的に接続され、運転者の手により移動されるように
設定された所の、変速操作手段としてのセレクトレバー
を備えており、運転者はこのセレクトレバーを所望の走
行レンジ位置に移動させることにより、油圧バルブの弁
位置を切り換えて、所望の走行レンジを切り換えるよう
に設定されている。
このような手動式の操作装置においては、セレクトレ
バーと油圧バルブとが、アームやリンク等を介して機械
的に直接接続されているため、セレクトレバーを移動さ
せるために強い操作力が必要となり、軽い操作力で済む
操作装置が要望されていた。
この要望を満足させるべく、近年、例えば、特公昭63
−37729号公報に示されるように、トランスミツシヨン
内の油圧バルブに連結されたワイヤによつて油圧バルブ
を制御して走行レンジや切り換えを行なう自動車の自動
変速機において、このワイヤを駆動モータにより駆動す
ると共に、電気的スイツチの操作でこの駆動モータを作
動させるようにした電動式レンジ切換装置が提案されて
いる。このような電動式レンジ切換装置によれば、運転
者は単に、電気的スイツチを操作するのみで走行レンジ
を駆動モータを介して切り換えることが出来ることとな
り、運転者はこの電気的スイツチを軽い操作力で操作し
て、走行レンジの切り換えを指示することが出来ること
になる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このような従来の電動式レンジ切換装
置においては、駆動モータの動作を指示するための電気
式スイツチとして、押ボタン式のスイツチが採用されて
いる。このため、運転者は、例えば、シフトダウンすべ
く、走行レンジをドライブレンジから2速固定レンジに
切り換えようとする際に、間違えなく切り換えるため
に、押し込もうとする2速固定レンジスイツチを注目す
ることとなる。即ち、従来の手動式のセレクトレバーに
おいては、全ての走行レンジがP−R−N−D−2−1
のように一直線状に配置されているので、ドライブレン
ジから後退レンジに直接セレクトレバーが移動すること
は無いが、押ボタン式のスイツチにおいては、押し間違
えて後退レンジスイツチを押すと、車両の前進中におい
て、誤つて、後退走行状態が設定され、駆動輪がロツク
してスリツプする事態が発生する虞がある。
このため、電気式スイツチとして設定する走行レンジ
が所定軌跡上に順次並設さられたストローク接点式の操
作スイツチを備え、上述したような押し間違えを確実に
防止することが考えられる。
ここで、電気式スイツチとして、このようなストロー
ク接点式の操作スイツチを採用した場合、例えば、運転
者による操作スイツチの操作において手振れ等の振動状
態が発生した場合に、この振動に基づき、走行レンジが
変更される事が発生して、安定性が担保されない問題点
がある。
また、この操作スイツチをステアリングコラムに取り
つけた場合には、上述した手振れだけでなく、車両速度
が80km/h近傍で発生するステアリングハンドルの振動で
あるハンドルシミーや、100km/h以上の高速で車体全体
に発生する振動であるシエイク等により、走行レンジが
誤つて変更される虞がある。
この発明は上述した課題に鑑みなされたもので、この
発明の目的は、操作スイツチにおいて、例えば、手振れ
等により振動状態が発生したとしても、走行レンジが切
り換えられない様にして、安定性を確保する事のできる
車両用自動変速機の操作装置を提供することである。
[課題を解決するための手段] 上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発
明に係わる車両用自動変速機の操作装置は、自動変速機
の走行レンジを切り換えるための油圧バルブを駆動する
アクチュエータと、このアクチュエータを制御する制御
手段と、この制御手段に現在設定された走行レンジを示
すレンジ信号を出力する変速操作手段とを備えた車両用
自動変速機の操作装置において、前記変速操作手段は、
設定する走行レンジが所定軌跡上に順次並設されたスト
ローク接点式の操作スイッチを備え、前記操作スイッチ
は、各走行レンジを機械的に規制するディテント手段
と、各走行レンジを示す前記レンジ信号を出力する信号
出力手段とを備え、この信号出力手段における各走行レ
ンジの信号のレンジ信号出力範囲を、前記ディテント手
段における自己復帰範囲よりも広く設定した。
また、好ましくは、前記操作スイッチは、ステアリン
グコラムに配設されている。
また、好ましくは、前記操作スイッチは、ステアリン
グコラムの側面に且つ、前記走行レンジのうち少なくと
も前進走行レンジが、運転者がステアリングホイールの
側縁部を握った状態で、その握った手で操作可能な位置
に配設されている。
[作用] 以上のように、この発明に係わる車両用自動変速機の
操作装置は構成されているので、操作スイツチにおい
て、例えば手振れ等により振動が発生しても、走行レン
ジが切り換えられないようにして、安全性を確保でき
る。
[実施例] 以下に、この発明に係わる車両用自動変速機の操作装
置の一実施例の構成を添付図面を参照して、詳細に説明
する。
この一実施例の操作装置10は、第1図に示すように、
自動変速機12の走行レンジの切り換え操作を電動を利用
して軽い操作力で行なうことが出来るように構成されて
おり、また、この自動変速機12は、エンジン14の駆動力
を駆動輪、この一実施例においては前輪(図示せず)に
伝達するよう構成されている。ここで、この自動変速機
12は、走行レンジを切り換えるための油圧バルブ16を備
える通常使用されているタイプであつて、その構成は周
知であるため、ここでの説明を省略する。
そして、この一実施例の操作装置10は、この発明の特
徴をなす操作スイツチ(その詳細な構成及び取り付け態
様の説明は後述する。)18の操作に応じて、上述した油
圧バルブ16を電動により駆動して走行レンジを切り換え
るため電動式走行レンジ切換装置(以下、単に、レンジ
切換装置と呼ぶ。)20を備えている。このレンジ切換装
置16は、可逆転可能な駆動モータ22と、この駆動モータ
22の駆動軸24に固定され、所定半径を有する回転アーム
26と、この回転アーム26の先端と油圧バルブ16の切り換
えロツド16aの先端とを互いに連結する連結ロツド28
と、操作スイツチ18から出力されたレンジ切り換え指令
に基づき、駆動モータ22の駆動状態を制御する制御ユニ
ツト30とを備えている。尚、上述した連結ロツド28は、
詳細には、油圧バルブ16に回動自在に軸支され、これの
回動位置に応じて、走行レンジを切り換え駆動する切り
換えロツド16aの先端に接続されている。
ここで、上述した自動変速機12には、第2A図に示すよ
うに、駆動モータ22の駆動に応じて切り換え駆動される
切り換えスイツチ32が設けられている。この切り換えス
イツチ32は、油圧バルブ16による走行レンジの切り換え
状態に応じて、切り換えられた走行レンジ状態を示す表
示用インヒビタスイツチ32aと、駆動モータ22の駆動停
止時期を指示するための制御用インヒビタスイツチ32b
とから構成されている。
換言すれば、この切り換えスイツチ32は、スイツチ本
体32dと、上述した油圧バルブ16の切り換えロツド16aと
一体回転する様に取りつけられた扇形状に形成された切
り換え部材32eとを備え、このスイツチ本体32dの表面上
には、上述した表示用インヒビタスイツチ32aにおける
各走行レンジに各々対応した接点HP、HR、HN、HD、H2
H1と、制御用インヒビタスイツチ32bにおける各走行レ
ンジに各々対応した接点SP、SR、SN、SD、S2、S1とが配
設されている。
ここで、駆動モータ22の駆動に応じて切り換え駆動さ
れた切り換え部材32eの回動により、これは、表示用イ
ンヒビタスイツチ32a,制御用インヒビタスイツチ32bに
おいては、対応する走行レンジに応じた接点と選択的に
接触する様に構成されている。
次に、この自動変速機12における切り換えスイツチ32
の構成を第2B図乃至第2D図を参照して説明する。
この切り換えスイツチ32には、第2B図に示す様に、自
動変速機12での駆動モータ22による停止位置を対応する
走行レンジ位置において正確に機械的に規定するため
に、デイテント機構33が設けられている。このデイテン
ト機構33は、扇状の切り換え部材32eの円弧状の端面に
連続した状態で形成された6つの凹部33a,33b,33c,33d,
33e,33fを備えている。これら凹部33a,33b,33c,33d,33
e,33fは、円弧面に沿って等間隔に形成され、夫々、6
つの走行レンジ、即ち、パーキングレンジ「P」、後退
レンジ「R」、ニユートラルレンジ「N」、前進ドライ
ブレンジ「D」、前進2速レンジ「2」、前進1速レン
ジ「1」に対応する様に設定されている。尚、これら凹
部33a,33b,33c,33d,33e,33fの配設間隔を規定する離間
角度は、図示していないが、油圧バルブ16において規定
される6つの走行レンジ位置の配設間隔を規定する離間
角度と同様に設定されている。
一方、上述したスイツチ本体32dの上面には、切り換
え部材32eの円弧状の端面に対向した状態で、肉厚部33g
が一体的に形成されている。この肉厚部33gの、上述し
た6つの凹部33a,33b,33c,33d,33e,33fの何れかに対向
し得る位置に、切り換え部材32eの回転中心を通る軸線
に沿つて、透孔33hが形成されている。この透孔33h内に
は、これに対向する位置に回動されてきた凹部33a,33b,
33c,33d,33e,33fの一つ嵌入する様に設定されたボール3
3iと、このボール33iを外方に突出する様に付勢するコ
イルスプリング33jと、上述したボール33iが配設された
側とは反対側の透孔33hの端部を閉塞するためのプラグ3
3kが配設されている。
この様にデイテント機構33は構成されているので、こ
の切り換え部材32e、及び、これに同軸に取りつけられ
た油圧バルブ16の切り換えロツド16aとは、各走行レン
ジ位置において、機械的に拘束された状態で、停止する
事になる。換言すれば、このようにデイテント機構33を
備える事により、この切り換え部材32e、及び、これに
同軸に取りつけられた油圧バルブ16の切り換えロツド16
aとは、各走行レンジを規定する位置の前後に、所定範
囲のすい込み範囲Eを備える事になる。即ち、第2C図の
(e)に示す様に、各走行レンジ位置においては、対応
する凹部33a,33b,33c,33d,33e,33fの最も凹んだ部分を
中心として、回動方向に沿う前後に、上述したすい込み
範囲Eが形成される事になる。
一方、上述した切り換えスイツチ32においては、第2C
図の(b),(c)に夫々示す様に、切り換え部材32e
の裏面に、スイツチ本体32dの表面に形成された2種類
のスイツチ、即ち、表示用インヒビタスイツチ32aと制
御用インヒビタスイツチ32bとの夫々の接点に接触可能
な状態で、2本の摺動ブラシ32f,32gが取りつけられて
いる。ここで、各走行レンジ位置は、第2C図の(a)に
符号Fで示す様に、対応する凹部を規定するところの、
互いに隣接する山部(突起部分)の間の範囲として規定
される事になる。
そして、これら表示用インヒビタスイツチ32aと制御
用インヒビタスイツチ32bとにおける夫々の接点は、切
り換え部材32eの回動方向に沿つて所定範囲で延出する
様に形成され、その中心位置は、対応する走行レンジ位
置の中心点CPと一致する様に設定されている。ここで、
表示用インヒビタスイツチ32aの各接点HP、HR、HN
HD、H2、H1は、概略、符号Eで示される各走行レジの全
範囲に渡り形成されている。また、制御用インヒビタス
イツチ32aの各接点SP、SR、SN、SD、S2、S1は、最も狭
い範囲で形成されている。
ここで、第2C図に制御用インヒビタスイツチ2の接点
の下方に示す様に、油圧バルブ16においては、上述した
表示用インヒビタスイツチ32aの各接点HP、HR、HN
HD、H2、H1及び制御用インヒビタスイツチ32aの各接点S
P、SR、SN、SD、S2、S1に夫々対応した状態で、油圧発
生領域YP、YR、YN、YD、Y2、Y1が規定されている。これ
ら油圧発生領域YP、YR、YN、YD、Y2、Y1は、制御用イン
ヒビタスイツチ32bの接点の配設範囲よりは大きく、ま
た、表示用インヒビタスイツチ32aの接点配設範囲より
も小さい範囲で形成されている。
尚、この最も狭い配設範囲を有する制御用インヒビタ
スイツチ32aの各接点の大きさは、第2C図の(e)から
明らかな様に、上述したすい込み範囲Eよりも大きく形
成されている。換言すれば、このすい込み範囲Eにボー
ル33iが嵌入する状態において、対応する走行レンジが
機械的に拘束された状態で確実に規定される事となり、
そして、この様に機械的に走行レンジが拘束された状態
で規定されている場合には、表示用インヒビタスイツチ
32aからは、必ず、表示用インヒビタ信号が出力され、
制御用インヒビタスイツチ32bからは制御用インヒビタ
信号が出力され、また、油圧バルブ16において所定の油
圧が発生される状態となる。この様にして、制御ユニツ
ト30には、この切り換えスイツチ32から確実に所定の信
号が出力される事になる。
また、上述した駆動モータ22において、これのモータ
軸(図示せず)は、クラツチ機構34を介して駆動軸24に
連結されており、このクラツチ装置34は、上述した制御
ユニツト30により断続制御されるように接続されてい
る。即ち、この制御ユニツト30は、通常状態において、
クラツチ機構34を接続状態に維持して、自動変速機12が
駆動モータ22により電動駆動されるように設定され、後
述するように、制御ユニツト30における切換制御動作が
フエイルしていると判断された際に、フエイルセイフと
して、このクラツチ機構34を切断状態とし、自動変速機
12が駆動モータ22により駆動されないように設定されて
いる。
更に、この駆動モータ22にはロータリエンコーダ36が
接続されており、これの駆動量が常時検出されている。
このロータリエンコーダ36は、制御ユニツト30に接続さ
れ、検出結果を出力している。そして、この制御ユニツ
ト30は、このロータリエンコーダ36からの出力結果を受
けて、駆動モータ22の駆動量、換言すれば、回転アーム
26の回動位置を認識するように構成されている。
一方、上述したレンジ切換装置20には、例えば、制御
ユニツト30の故障時において、手動で自動変速機12を切
り換え駆動するための、手動駆動機構38が接続されてい
る。この手動駆動機構38は、第1図に示すように、上述
した駆動軸24と平行な回動軸線回りに回転可能な回動板
40と、この回動板40の外周に形成されたピニオンギヤ42
と、このピニオンギヤ42に噛合するラツク部材44と、こ
のラツク部材44と上述した回転アーム26の先端とを互い
に連結する第1の補助連結ワイヤ46とを備えている。
尚、この第1の補助連結ワイヤ46は、上述した連結ワイ
ヤ28と一直線状になるように延出するよう設定されてお
り、回動板40の回動により、油圧バルブ16が切り換え駆
動されるようになされている。
ここで、この回動板40の中心部には、摺動回動部材と
してのレンチ48が嵌合する。嵌合穴40aが形成されてお
り、このレンチ48を介して、回動板40は任意の位置に手
動により回動することが出来ることになる。尚、このよ
うな回動板40の手動回動に際して、クラツチ機構34が接
続状態であると、駆動モータ22が負荷となり、回転し難
い状態となるので、このクラツチ機構34を機械的に切断
状態とするための切り換えレバー50が設けられ、この切
り換えレバー50は第2の補助ワイヤ52を介してクラツチ
機構34に接続されている。即ち、この切り換えレバー50
が制御位置にある状態において、クラツチ機構34は制御
ユニツト30により制御可能な状態に設定され、切断位置
にある状態において、クラツチ機構34は機械的に切断状
態に設定されることとなる。
尚、この手動駆動機構38は、第3図に示すように、車
室内とエンジンルームとを区切るカウルパネルロア54の
丁度、中央下部の内方に位置するように配設されてお
り、ここに取り付けられた蓋部材54aを取り外すことに
より、回動板40が露出するように設定されている。この
ようにして、制御ユニツト30の故障時において、運転者
は、この蓋部材54aを取り外すことにより、回動板40に
アクセスして、レンチ48を介してこの回動板40を回動駆
動することにより、自動変速機12を直接手動により切り
換え駆動することが出来ることになる。
以上のように構成されるレンジ切換装置20の制御ユニ
ツト30にレンジ切り換え指令を出力するための、この発
明の特徴をなす変速操作手段としての操作スイツチ18に
ついて、第3図以降を参照して、詳細に説明する。
この操作スイツチ18は、第3図に示すように、車室内
において、ステアリングホイール56が回動自在に取り付
けられたステアリングコラム58の左側面、換言すれば、
方向指示レバー60が設けられた側とは反対側であつて、
ワイパ操作レバー62が設けられた側とは同一側に配設さ
れている。この操作スイツチ18は、所謂ストローク接点
式のスイツチとして構成され、詳細には、車幅方向に沿
つて延出する回動軸線回りに回動可能に取り付けられた
ロータリ式スイツチから構成されている。
ここで、この操作スイツチ18のステアリングコラム58
の左側面における配設位置は、第4図に示すように、略
中立位置(即ち、回転角度が0°の位置)にあるステア
リングホイール56の所謂8時20分に位置する両脇部分を
両手で把持した状態において、運転席に着座した運転者
が正面を見た場合に、丁度、ステアリングホイール56の
空間部分を通して、操作スイツチ18を視認することが出
来るように設定されており、また、ステアリングホイー
ル56も、この視認性が確保されるように3本スポークタ
イプ、詳細には、3時、6時、9時方向に沿つて夫々延
出するように設定された3本のスポーク56a,56b,56cを
備えるように構成されている。
また、この操作スイツチ18の配設位置は、ワイパ操作
レバー62との関係においては、第5図に示すように、ワ
イパ操作レバー62がステアリングコラム58の左側面の手
前側上方に設定されているのに対して、この操作スイツ
チ18はステアリングコラム58の左側面の手前側下方に設
定されている。換言すれば、ワイパ操作レバー62と操作
スイツチ18とは、ステアリングコラム58の高さ方向中心
線Cを境に、上下に夫々離間された状態で配設されてい
る。
一方、この操作スイツチ18は、第6図に示すように、
ステアリングコラム58の左側面に一体的に固定される円
環状の取付リング64と、この取付リング64に車幅方向に
沿つて延出する軸線回りに回転自在に軸支されると共
に、軸方向に沿つて押し込み自在に支持されたスイツチ
本体66と、このスイツチ本体66の外周から半径方向外方
に突出すると共に軸方向に沿つて延出するように一体的
に形成された指操作部68と、この指操作部68のステアリ
ングコラム58側の端部に起立した状態(即ち、円周方向
に沿つて延出する状態)で一体的に形成された押込み部
70とを備えている。
ここで、第6図から明かなように、指操作部68の正面
端面の図中右端には、ホールドボタン72が、また、押込
み部70の側面の最奥部には、自動変速機12における走行
レンジの切り換えモードを切り換えるためのモード切り
換えボタン74とが夫々配設されている。
尚、ホールドボタン72は、これを押し込まない状態
で、通常のシフト変更状態が規定され、これを押し込む
ことにより、前進ドライブレンジにおいては3速に、前
進2速レンジにおいては2速に、夫々固定されるように
設定されている。また、モード切り換えボタン74は、こ
れが押し込まれない状態で、自動変速機12における走行
レンジの切り換え態様を、ねばり強い走行感を重視した
パワーモード(山道走行に好適する)に規定し、押し込
まれた状態で、経済性を重視したエコノミモード(市内
走行に最適する)にする)に規定するように設定されて
いる。
一方、上述した取付リング64の外周面には、時計方向
に沿つて、パーキングレンジを示す「P」、後退レンジ
を示す「R」、ニユートラルレンジを示す「N」、前進
ドライブレンジを示す「D」、前進2速レンジを示す
「2」、そして、前進1速レンジを示す「1」の英数字
が、順次描かれている。そして、この操作スイツチ18に
おいては、スイツチ本体66が回動することにより、その
回動位置に応じて設定された走行レンジを規定するため
のレンジ切り換え指令を出力するように構成されてお
り、詳細には、丁度、指操作部68の丁度ま横に位置する
英数字で表される走行レンジを達成するように、レンジ
切り換え指令を出力するよう構成されている。即ち、こ
の指操作部68は、現在設定されている走行レンジを指し
示す指標としても機能するものである。
ここで、図示するように、英数字「N」,「D」,
「2」,「1」は、狭い間隔d1で等間隔に順次直列状態
に並べられているが、英字「R」は英字「N」に対し
て、間隔d1より大きく設定された広い間隔d2だけ離間し
た状態で並べられ、英字「P」は英字「R」に対して上
述した狭い間隔d1で離間した状態で並べられるように設
定されている。また、英数字「N」,「D」,「2」
は、第4図に示すように、運転席に着座した運転者が正
面を見た状態において、丁度、英字「D」を真ん中に置
いて直視することが出来る位置に配設されている。この
ようにして、ニユートラルレンジ「N」,前進ドライブ
レンジ「D」,前進2速レンジ「2」の間で走行レンジ
を切り換える動作を実行した場合には、現在何れの走行
レンジが設定されているかは、指操作部68が指し示す英
数字「N」,「D」,「2」を読み取ることにより瞬時
に認識することが出来ることとなり、運転者は安心して
走行レンジを切り換えることが出来ることになる。
一方、第4図から明らかなように、直視する状態にお
いて、英字「R」,「P」は見ることが出来ないことに
なる。この結果、詳細は詳述するが、ニユートラルレン
ジ「N」から後退レンジ「R」へは、単にスイツチ本体
66を回動するのみでは移行することが出来ず、スイツチ
本体66を軸方向に押し込まなければ移行出来ないように
設定されているので、機構上、ニユートラルレンジ
「N」,ドライブレンジ「D」,前進2速レンジ「2」
の間で自由にレンジ切り換えを実行すべく、スイツチ本
体66を回動させる状態において、決して、後退レンジ
「R」が設定されないものであるが、この事は、運転者
が直視する状態において、英字「R」,「P」は見るこ
とが出来ないことにより、ニユートラルレンジ「N」か
ら後退レンジ「R」に入る心配の無いことが心理的にも
担保されることになり、運転者は心から安心して、ニユ
ートラルレンジ「N」,ドライブレンジ「D」,前進2
速レンジ「2」の間で自由に走行レンジの切り換えを実
行することが出来ることになる。
次に、この操作スイツチ18の内部構成について、第7
図乃至第10図を参照して詳細に説明する。
第7図に示すように、操作スイツチ18のスイツチ本体
66は、内方端部に、外方フランジ部66aが一体的に形成
され、車体の車幅方向に沿つて延出した軸部66bを備え
ている。この軸部66bは、自身の中心軸線回りに回転自
在に支持されると共に、軸方向に沿う移動を禁止された
状態で取り付けられている。また、この外方フランジ部
66aの内方の表面に外周部には、接触ロツド66cが軸方向
に沿つて延出した状態で、即ち、ステアリングコラム58
の表面に向けて延出するように取り付けられている。
そして、この外方フランジ部66aが対向するステアリ
ングコラムの表面には、この接触ロツド66cの回転軌跡
に沿つて、上述したインヒビタスイツチ32と同様に、パ
ーキングレンジ「P」、後退レンジ「R」、ニユートラ
ルレンジ「N」、前進ドライブレンジ「D」、前進2速
レンジ「2」、そして、前進1速レンジ「1」に夫々対
応した接点XP、XR、XN、XD、X2、X1が、接触ロツド66c
に接触可能に取り付けられている。そして、これら接点
XP、XR、XN、XD、X2、X1は、取付リング64の外周に描か
れた走行レンジを夫々表示する英数字の表示位置に応じ
た位置に配設されている。
ここで、各接点XP、XR、XN、XD、X2、X1は、各々制御
ユニツト30に接続されており、このようにして、操作ス
イツチ18においては、接触ロツド66cが接触した接点
XP、XR、XN、XD、X2、X1から、対応するレンジ切り換え
指令が制御ユニツト30に出力されることになる。
一方、このスイツチ本体66は、軸部66bに対して軸方
向に沿つて移動自在に取り付けられた移動部66dを備え
ている。即ち、この移動部66dには、軸方向に沿つて透
孔66eが形成されており、この透孔66eを軸部66bが貫通
して外方に取り出されることにより、この移動部66d
は、軸部66bの延出方向に沿つて移動可能に支持される
ことになる。ここで、この移動部66dの外周面には、上
述した指操作部68が一体的に形成されている。また、こ
の移動部66dの内方端部は、外方端部に比較して径少に
設定され、上述したリング状の取付リング64内に収納さ
れるよう設定されている。
そして、軸部66bの外方端部には、移動部66dの外方へ
の取り出しを禁止するための係止ナツト66fが螺着され
ている。一方、この移動部66dと外方フランジ部66aとの
間には、コイルスプリング66gが介設されており、移動
部66dは、このコイルスプリング66gの付勢力により、常
時、外方に向けて付勢され、これに外力が作用しない限
りにおいて、上述した係止ナツト66fに当接して、その
位置を弾性的に保持されている。このようにして、この
スイツチ本体66は、通常は外方に付勢されており、上述
した押込み部70を介して軸方向内方に押し込むことによ
り、このスイツチ本体66はコイルスプリングの付勢力に
抗して、軸方向内方へ押し込まれ得ることとなる。
尚、移動部66dの外側面には、上述した係止ナツト66f
を収納するための凹部66hが形成されており、また、こ
凹部66hを閉塞して、係止ナツト66fを目隠しするための
目隠し板66iが取り付けられている。
ここで、この操作スイツチ18は、スイツチ本体66を回
動しての走行レンジの切り換えに際して、この回動駆動
を各走行レンジ位置において正確に係止するためのデイ
テント機構76を備えると共に、ニユートラルレンジ
「N」から後退レンジ「R」への切り換え、及び、後退
レンジ「R」とパーキングレンジ「P」との間の切り換
えに際しては、単に、スイツチ本体66を回転するのみで
は切り換えられずに、このスイツチ本体66を軸方向に沿
つて内方に押し込まなければ切り換え動作を行なうこと
が出来ないような規制機構78を備えている。
これらデイテント機構76及び規制機構78のために、上
述した取付リング64の外方端は、移動部66dの径少部の
略中程まで延出している。このため、この外方端は、移
動部66dの径大部を規定する段部の端面との間に隙間G
が形成されることになるが、この隙間Gの軸方向長さ
は、後述する移動部66bの軸方向押し込み量よりも僅か
に長く設定されている。ここで、規制機構78は、この取
付リング64の内周面に形成されたガイド溝80と、このガ
イド溝80内に外方端部を嵌入されるてガイドされるよう
に、移動部66bに弾性的に進退自在に取り付けられた1
本のガイドピン82とを備えている。
このガイド溝80は、第8図に示すように、丁度、前進
1速レンジ「1」とパーキングレンジ「P」との間に渡
り形成されており、このガイド溝80とガイドピン82との
嵌合により、前進1速レンジ「1」及びパーキングレン
ジ「P」を越えて、スイツチ本体66が回動することが禁
止されている。ここで、上述したデイテント機構76は、
第7図に示すように、このガイド溝80の底面に、上述し
た配設関係に基づいて、パーキングレンジ「P」、後退
レンジ「R」、ニユートラルレンジ「N」、前進ドライ
ブレンジ「D」、前進2速レンジ「2」、そして、前進
1速レンジ「1」に夫々対応したデイテント穴76P,7
6R,76N,76D,762,761を備えており、これらデイテン
ト穴76P,76R,76N,76D,762,761は、取付リング64の
周方向に沿う1本の軸線l0上に位置するように設定され
ている。尚、各デイテント穴76P,76R,76N,76D,7
62,761の底面は、第8図に示すように、取付リング64
の内周面から第1の深さh1だけ半径方向外方に入り込ん
だ位置に設定されている。
また、このガイド溝80は、第7図の下部に、周方向形
状を平面上に展開した状態で示すように、前進2速レン
ジ「2」からニユートラルレンジ「N」との間に渡り周
方向l0に沿つて直線状に形成された直線溝部80aと、こ
の直線溝部80aの上端において、ニユートラルレンジ
「N」から軸方向内方に延出(即ち、直線溝部80aと直
交)した第1の横溝部80bと、この第1の横溝部80bの内
方端から後退レンジ「R」まで周方向l0に対して斜めに
延出する傾斜溝部80cと、後退レンジ「R」から軸方向
内方に延出した第2の横溝部80dと、パーキングレンジ
「P」から軸方向内方に延出した第3の横溝部80eと、
これら第2及び第3の横溝部80d,80eの互いの内方端同
士を連結するよう周方向l0に沿つて延出する第1の連結
端部80fと、上述した直線溝部80aの下端において、前進
2速レンジ「2」から軸方向内方に延出した第4の横溝
部80gと、この第4の横溝部80gの内方端から周方向l0
沿つて前進1速レンジ「1」まで延出した第2の連結溝
部80hとから連続した状態で構成されている。
尚、第1乃至第3の横溝部80b,80d,80eの夫々の延出
長さが、上述したスイツチ本体66の軸方向押し込み量と
して規定されるものであり、これら延出長さは共に同一
長さに設定されている。このようにガイド溝80を構成す
ることにより、前進1速レンジ「1」からニユートラル
レンジ「N」に向けての走行レンジの切り換え、及び、
後退レンジ「R」から前進2速レンジ「2」に向けての
走行レンジの切り換え動作は、単に、スイツチ本体66を
回動させる1動作のみで実行することが出来ることにな
る。しかしながら、ニユートラルレンジ「N」からパー
キングレンジ「P」までの走行レンジの切り換え、パー
キングレンジ「P」と後退レンジ「R」との間の走行レ
ンジの切り換え、並びに、前進2速レンジ「1」から前
進1速レンジ「1」までの走行レンジの切り換え動作
は、各レンジを通過毎に、一旦、スイツチ本体66を軸方
向に沿つて押し込み動作しつつ、回動させると言う2動
作が必要となる。
この結果、上述したスイツチ本体66の回動動作のみで
は、ニユートラルレンジ「N」から後退レンジ「R」へ
の走行レンジの切り換え、及び、後退レンジ「R」とパ
ーキングレンジ「P」との間の走行レンジの切り換え動
作は不可能となり、不用意に、これら切り換え動作が行
なわれることが確実に防止されることとなり、安全走行
状態が確保されることとなる。
また、第8図に示すように、前進2速レンジ「2」と
ニユートラルレンジ「N」との間のガイド溝80の取付リ
ング64の内周面からの深さは、上述したディテント穴76
P,76R,76N,76D,762,761の取付リング64の内周面か
らの深さを各々規定する第1の深さh1よりも僅かに浅く
設定された第2の深さh2を有するように設定され、一
方、前進2速レンジ「2」と前進1速レンジ「1」との
間のガイド溝80及びニユートラルレンジ「N」とパーキ
ングレンジ「P」との間のガイド溝80の深さは、上述し
た第2の深さh2よりも浅い第3の深さh3を有するように
設定されている。
この結果、第8図から明らかなように、前進1速レン
ジ「1」、後退レンジ「R」、パーキングレンジ「P」
における夫々のデイテント穴761,76P,76Rの実質的な
深さ(=h1−h3)は、ニユートラルレンジ「N」、前進
ドライブレンジ「D」、前進2速レンジ「2」における
夫々のデイテント穴76N,76D,762の実質的な深さ(=h
1−h2)より深くなる。
このようにして、この一実施例においては、各走行レ
ンジ設定位置において、ガイドピン82が対応するデイテ
ント穴76に嵌入することにより、操作停止位置がデイテ
ントされ、運転者は、自らが操作したスイツチ本体66の
停止状態をデイテント感に基づく感触により確認するこ
とが出来ることとなる。
また、この一実施例によれば、前進1速レンジ
「1」、後退レンジ「R」、パーキングレンジ「P」が
夫々設定された状態から、スイツチ本体66を回動し始め
るために必要な回転起動力は、ニユートラルレンジ
「N」、前進ドライブレンジ「D」、前進2速レンジ
「2」が夫々設定された状態から回転し始めるために必
要な回転起動力と比較して、大きな力が必要となるもの
である。換言すれば、運転者は、軽い回動起動力で、ニ
ユートラルレンジ「N」、前進ドライブレンジ「D」、
前進2速レンジ「2」との間で自由に走行レンジの切り
換え動作を行なうことが出来ることとなり、一方、前進
1速レンジ「1」、後退レンジ「R」、パーキングレン
ジ「P」の設定状態を他の走行レンジに切り換えさせる
場合には、対応する深いデイテント穴761,76N,76P
ら抜け出るために強い回動起動力が必要となり、本当
に、この切り換え動作を行なう必要が有るのかとの注意
が喚起されることになり、誤操作が未然に防止されるこ
とになる。
一方、このガイド溝80に嵌合するガイドピン82は、第
7図に示すように、突出端部の先端が丸められたピン本
体82aと、軸方向略中央部に外方フランジ部82bとから一
体的に形成されている。また、このガイドピン82は、移
動部66dの外周面に形成された凹所84に外方フランジ部8
2bより内方部分が挿入された状態で取り付けられてい
る。ここで、この凹所84は、開口部において、上述した
外方フランジ部82bよりも径大に設定された凹所本体84a
と、この凹所本体84aの開口部に形成され、外方フラン
ジ部82bが丁度挿通されるように設定された径少な内方
フランジ部84bとから構成されている。即ち、この凹所8
4は開口部が狭められた段付き穴から構成されている。
この凹所84内には、上述した段部(即ち、内方フラン
ジ部84bの内端面)に当接し、ピン本体82aの外方フラン
ジ部82bより内方部分が挿通される開口が中央に形成さ
れた係止リング86が収納されている。一方、この凹所84
内には、ガイドピン82の内端面に当接し、これを凹所84
から突出する方向に偏倚するように付勢する第1のコイ
ルスプリング88と、係止リング86の内表面に当接し、こ
れを内方フランジ部84bの段部に圧接するように付勢す
る第2のコイルスプリング90とが互いに独立した状態で
収納されている。
ここで、第9図の(A)に示すように、ガイドピン82
が各デイテント穴761,762,76D,76N,76R,76Pに入り
込んでその位置を係止された状態において、換言すれ
ば、ガイドピン82の先端が、取付リング64の内周面から
深さh1の面に当接する状態において、ガイドピン82の外
方フランジ部82aは、段部に当接した係止リング86から
(h1−h2)の距離だけ離間するように設定されている。
この結果、第9図の(B)に示すように、前進2速レン
ジ「2」とニユートラルレンジ「N」との間のガイド溝
80の底面にガイドピン82の先端が当接する状態におい
て、各デイテント穴761,762,76D,76N,76R,76Pに嵌
入する状態から、(h1−h2)の距離だけスイツチ本体66
の半径方向内方に押し込められることとなる。
この押し込み動作に際して、外方フランジ部82bは係
止リング86に当接するのみで、これを内方に押し込むこ
とがない。この結果、この押し込み動作に要する押し込
み力は、ガイドピン82にのみ係合する第1のコイルスプ
リング88の付勢力に抗する力であれば良い。
一方、第9図の(C)に示すように、ニユートラルレ
ンジ「N」とパーキングレンジ「P」との間、及び、前
進2速レンジ「2」と前進1速レンジ「1」との間のガ
イド溝80の底面にガイドピン82の先端が当接する状態
で、各デイテント穴761,762,76D,76N,76R,76Pに嵌
入する状態から、(h1−h3)の距離だけスイツチ本体66
の半径方向内方に押し込められることとなる。ここで、
上述した説明から明かなように、 (h1−h3)>(h1−h2) であるので、この押し込み動作に際して、外方フランジ
部82bは係止リング86に当接して、更にこれを内方に押
し込むこととなる。
この結果、この押し込み動作に要する押し込み力は、
ガイドピン82に係合する第1のコイルスプリング88の付
勢力に抗する力と、係止リング86に係合する第2のコイ
ルスプリング90の付勢力との合計の付勢力に抗する力が
必要となるものである。
このようにして、この一実施例によれば、前進2速レ
ンジ「2」とニユートラルレンジ「N」との間で走行レ
ンジを切り換えるべくスイツチ本体66を回動させる(ガ
イドピン80をガイド溝82に沿つて摺動させる)際におい
て、ガイドピン80とガイド溝82との接触力(即ち、摩擦
係合力)は第1のコイルスプリング88に対抗する力のみ
で規定されることとなり、回動操作力は比較的弱くて済
むことになる。
しかしながら、ニユートラルレンジ「N」とパーキン
グレンジ「P」との間、及び、前進2速レンジ「2」と
前進1速レンジ「1」との間で走行レンジを切り換える
際において、ガイドピン80とガイド溝82との接触力は第
1及び第2のコイルスプリング88,90の付勢力に対抗す
る力で規定されることとなり、回動操作力は大きなもの
が要求されることとなる。この結果、第10図に示すよう
に、回動操作力にも強弱が与えられ、上述したデイテン
ト穴76の深さの相違に基づくスイツチ本体66の停止位置
からの回動起動力の差と相まつて、本当に、この切り換
え動作を行なう必要が有るのかとの注意が喚起されるこ
とになり、誤操作が確実に防止されることになる。
以上のように構成された操作スイツチ18は、上述した
ように、ステアリングコラム58の左側面に取り付けられ
ているものであるが、詳細には、第5図に示す運転状
態、即ち、運転者が両肘を備え付けのアームレスト92
(右肘用のアームレストは図面の都合上図示されていな
い。)に夫々掛けて、リラツクスした姿勢で両手でステ
アリングホイール56の所謂8時20分の位置を握つて運転
する状態において、第11図に示すように、左手の中指を
伸ばして、これが届く位置に、前進1速走行レンジ
「1」からニユートラルレンジ「N」までの範囲に位置
する指操作部68がもたらされるように設定されている。
換言すれば、上述した状態(姿勢)において、左手中
指の回動半径をl1(例えば、130mm)とし、指操作部68
の回動半径をl2とすると、中指の先端の回動軌跡と、前
進1速走行レンジ「1」からニユートラルレンジ「N」
までの範囲に位置する指操作部68の先端の回動軌跡とが
交わるように、操作スイツチ18の回動中心とステアリン
グホイール56の左手の握り位置との間の距離l3が規定さ
れている。即ち、以下の不等式(1)が満足される範囲
に、l3は規定されている。
l3<l1+l2 …(1) このように式(1)を規定することにより、この一実
施例においては、第12図に示すように、前進ドライブレ
ンジ「D」にある指操作部58の先端とステアリングホイ
ール56との間の距離l6は、110mmに設定されている。
また、この第11図に示すように、後退レンジ「R」に
ある指操作部68の先端とステアリングホイール56との間
の距離をl4とすると、この距離l4は以下の不等式(2)
が満足される範囲に規定されており、この一実施例にお
いては、130mmに設定されている。
l4≧l1 …(2) ここで、上述した所の、ニユートラルレンジ「N」と
後退レンジ「R」との間を隔てる間隔d2は、上述した不
等式(2)をも満足するように規定されている。
このように、この一実施例においては、操作スイツチ
18の配設位置は規定されているので、運転者は、両手で
ステアリングホイール56を握つたままの状態で、左手の
中指を伸ばして、操作スイツチ18の指操作部68を上か
ら、または、下から叩くように操作することにより、ス
イツチ本体66を前進1速レンジ「1」とニユートラルレ
ンジ「N」との間で、自由にしかも瞬時に切り換えるこ
とが出来ることになる。この結果、走行中における走行
レンジの切り換えは、両手でステアリングホイール56を
握つたままの状態で行なうことが出来ることとなり、安
全走行状態が確実に達成されることとなる。
また、この一実施例においては、左手がステアリング
ホイール56を握つた状態において、例え中指を伸ばした
としても、後退レンジ「R」が指操作部68の操作可能範
囲外にあるので、ニユートラルレンジ「N」から後退レ
ンジ「R」に切り換え操作することが不可能となる。こ
の結果、前進走行中において、指操作部68を中指で叩く
ことにより自由に走行レンジを前進1速レンジからニユ
ートラルレンジ「N」の間で切り換え操作している間に
おいて、間違つて、後退レンジ「R」が設定される事態
が確実に回避されることとなり、走行レンジの切り換え
動作における安全性が、上述した2動作の要求と相まつ
て確実に担保されることになる。
また、後退レンジ「R」またはパーキングレンジ
「P」に切り換えるためには、必ず、左手をステアリン
グホイール56から離さなければならないことになるた
め、後退レンジ「R」またはパーキングレンジ「P」へ
の切り換え動作が、心理的に抑制され、後退レンジ
「R」またはパーキングレンジ「P」への切り換え動作
に際して誤操作が未然に防止されることになり、安全走
行がこの観点からも担保されることとなる。
ここで、第11図に示すように、ワイパ操作レバー62
は、操作スイツチ18の上方であつてこれよりも距離l5
け後方に位置するように配設されている。従つて、ワイ
パ操作レバー62を操作する場合には、左手のステアリン
グホイール56における握り位置を、所謂8時方向位置
(図中、符合Aで示す。)から所謂10時方向位置(図
中、符合Bで示す。)に握り換える必要が生じる。即
ち、操作スイツチ18の回動半径l1での操作回動範囲と、
ワイパ操作レバー62の回動半径l7での操作回動範囲と
は、互いに異なることとなる。
この結果、この一実施例においては、操作スイツチ18
の指操作部68を下方から叩き上げて、例えば、前進2速
レンジ「2」から前進ドライブレンジ「D」にレンジ切
り換えを行なう場合において、勢い余つて、中指が上方
に振り上げられたとしても、ワイパ操作レバー62を操作
することが無く、操作の確実性が担保されることとな
る。また、ワイパ操作レバー62を上方から押し下げて、
例えば、間欠ワイパモードを設定する場合においても、
この押し下げ動作が勢い余つて、指が下方まで振り下さ
れたとしても、操作スイツチ18の指操作部68に触れる虞
がないので、運転者は安心して、ワイパ操作レバー62を
操作することが出来るものである。
更に、この一実施例においては、操作スイツチ18にお
いて、第13図に示すように、後退レンジ「R」は、スイ
ツチ本体66の外周面であつて、ステアリングホイール56
側で接する垂直線Vより距離l8だけ前方に位置する指操
作部68により規定されるように設定されている。換言す
れば、この後退レンジ「R」は、操作スイツチ18とステ
アリングホイール56との間に立つた状態(鋭角に曲げら
れた状態)で入り込んだ膝が絶対に届かない位置に指操
作部68を介してスイツチ本体66が回動することにより規
定されるように設定されている。換言すれば、この後退
レンジ「R」は、上述した不等式(2)で示された条件
の他に、ここで説明したような膝の届かない位置に設定
される条件が加えられた位置に配設されている。
即ち、通常の運転姿勢においては、第14図に実線で示
すように、左足の膝は、決して、操作スイツチ18に届か
ないものであるが、正面衝突時や急ブレーキ作動時にお
いて、運転者がシートベルトを付けていない場合には、
自身に作用する急加速度に基づき、体が全体的に前方に
押し出されることにより、第14図に一点鎖線で示すよう
に、運転者の左足の膝が操作スイツチ18とステアリング
ホイール56との間で立つ姿勢が強制的に達成される虞が
ある。このような膝が立つた姿勢においては、この膝に
より、操作スイツチ18の指操作部68が上方に押し込めら
れ、スイツチ本体66が例えば前進ドライブレンジ「D」
から後退レンジ「R」に向けて強制的に回動されること
となる事態が発生することになる。
この場合、上述したように、前進ドライブレンジ
「D」からニユートラルレンジ「N」へは、単に、スイ
ツチ本体66の回動動作のみで切り換えられることになる
が、ニユートラルレンジ「N」から後退レンジ「R」へ
は、単にスイツチ本体66を回動操作するのみでは切り換
え動作は行なわられず、一旦、スイツチ本体66を軸方向
に沿つて内方に押し込んだ状態で、回動させなければな
らない2動作が要求されている。このため、通常の膝立
ち状態では、ガイドピン82がガイド溝82の第1の横溝部
80bを規定する端壁に当接するのみで、スイツチ本体66
はニユートラルレンジ「N」を規定する位置に保持さ
れ、後退レンジ「R」へは切り換えられ得ない事とな
る。
しかしながら、上述したような正面衝突時や急ブレー
キ時においては、上述した膝立ち状態は、強い力で達成
されることになるので、場合により、ガイドピン82は上
述した端壁を強い力で乗り越えて、後退レンジ「R」が
不本意にも設定されるようにスイツチ本体66が回動して
しまう虞がある。
この結果、例えば急ブレーキが掛けられた時に、立つ
た膝により操作スイツチ18がニユートラルレンジ「N」
から回動して、後退レンジ「R」に回動動作のみで強制
的に切り換えられたとすると、車両はブレーキにより一
旦停止した後、後退レンジ「R」の設定に基づき、引き
続き後退動作を開始することになり、危険である。
しかしながら、この一実施例においては、上述したよ
うに、後退レンジ「R」は、立つた膝が届かない位置に
設定されているので、例え、急加速度が運転者に作用し
て、膝が立つたとしても、最悪の場合でも、ニユートラ
ルレンジ「N」が設定されるのみで、決して後退レンジ
が設定されることなく、安全走行状態が確保されること
となる。
尚、第15図に示すように、運転者における最適なステ
アリングホイール把持姿勢を取ることが出来るようにす
るために、このステアリングホイール56には、二点鎖線
で示すように軸方向に沿つてスライド可能な所謂テレス
コピツク機構や、一点鎖線で示すように上下に移動可能
な所謂チルト機構が、詳細は図示していないが設けられ
ている。ここで、この一実施例においては、例えば、テ
レスコピツク機構が作動した場合において、ステアリン
グホイール56のみがステアリングコラム58から軸方向に
沿つて進退したり、チルト機構が作動した場合におい
て、ステアリングホイール56のみがステアリングコラム
58から上下動するのではなく、ステアリングコラム58も
ステアリングホイール56と一体的に移動するように設定
されている。
この結果、この一実施例においては、操作スイツチ18
とステアリングホイール56との相対位置関係は常に一定
に保持され、例え、ステアリングホイール56がテレスコ
ピツクされようが、チルトされようが、上述したような
両手でステアリングホイール56を握つた状態での走行レ
ンジの切り換え動作が確実に実行されることとなる。
ここで、再び第2図に示すように、速度計や回転計が
設けられたインスツルメントパネル94の一部には、操作
スイツチ18により設定された走行レンジに基づき、現在
設定された走行レンジを表示するための走行レンジイン
ジケータ96が設けられている。この走行レンジインジケ
ータ96においては、現在設定されている走行レンジに相
当する英数字が点灯するように設定されている。また、
この走行レンジインジケータ96の近傍には、制御ユニツ
ト30において、例えば、操作スイツチ18において指示さ
れた走行レンジと、インヒビタスイツチ32で設定された
走行レンジとが異なる場合に、フエイルであると判断し
て、フエイル発生状態を運転者に認識させるためのA/T
ワーニングランプ98が設けられている。
以上のように構成される操作装置10において、以下
に、運転者による操作スイツチ18を操作しての走行レン
ジ切り換え動作を説明する。
先ず、操作スイツチ18においてパーキングレンジ
「P」が設定されて、車両が停止している状態におい
て、運転者が図示しないドアを空けて車室内に入り込
み、第5図に示すように、運転席にゆつくりと着座し
て、図示しないブレーキペダルを踏み込んだ状態で、右
手で図示しないイグニツシヨンスイツチを回して、エン
ジン14を起動させる。この後、左手をステアリングホイ
ール56を握らずに、操作スイツチ18のスイツチ本体66を
握り込んで、これをコイルスプリング66gの付勢力に抗
して軸方向内方に押し込むことにより、パーキングレン
ジ「P」に対応するデイテント穴76Pからガイドピン82
は抜け出て、第3の横溝部80e内を摺動し、連結溝部80f
の内端部に到達して押し込み動作が停止する。この後
に、スイツチ本体66を下方に回動することにより、ガイ
ドピン82は第1の連結溝部80f内を摺動して、第2の横
溝部82dの内端部に到達して回動動作が停止する。
この後、スイツチ本体66の押し込み力を解除すること
により、コイルスプリング66gの付勢力により、スイツ
チ本体66は全体として軸方向外方に偏倚され、ガイドピ
ン82は第2の横溝部80d内を摺動して、後退レンジ
「R」に対応するデイテント穴76R内に嵌入して停止す
る。このようにして、後退レンジ「R」が切り換え設定
される。
ここで、車両を後退させる場合には、この後退レンジ
「R」が設定された状態でブレーキペダルから足を離
し、アクセルペダルを踏み込むことにより、車両は後退
することとなる。一方、車両を前進させる場合には、再
び、スイツチ本体66を左手で握り込んで下方に回動する
ことにより、ガイドピン82は、傾斜溝部80c内を摺動し
て、第1の横溝部80bの内端部に到達して停止し、引き
続き、コイルスプリング66gの付勢力により、スイツチ
本体66は軸方向外方に偏倚され、ガイドピン82は第1の
横溝部80b内を摺動して、ニユートラルレンジ「N」に
対応するデイテント穴76N内に嵌入して停止する。この
ようにして、ニユートラルレンジ「N」が切り換え設定
される。
このようにニユートラルレンジ「N」が設定された状
態において、運転者は両手の肘をアームレスト92に夫々
掛けて、ステアリングホイール56の所謂8時20分方向位
置を握り、運転姿勢を取ることになる。そして、上述し
たように、このニユートラルレンジ「N」と前進2速レ
ンジ「2」との間の走行レンジの切り換え動作は、単
に、指操作部68を叩いて、スイツチ本体66を回動駆動す
れば良いものである。従つて、運転者は両手でステアリ
ングホイール56を握つた状態を維持しつつ、左手の中指
を伸ばして、ニユートラルレンジ「N」の設定位置か
ら、更に、指操作部68を下方に叩くことになる。この叩
き下げ操作により、ガイドピン82はニユートラルレンジ
「N」に対応するデイテント穴76N内から軽く抜け出
て、直線溝部80a内を摺動して、前進ドライブレンジ
「D」に対応するデイテント穴76D内に嵌入して停止す
る。このようにして、前進ドライブレンジ「D」が切り
換え設定される。このように前進ドライブレンジ「D」
が設定された状態で、運転者はブレーキペダルから足を
離し、アクセルペダルを踏み込むことにより、車両は自
動変速された状態で前進駆動されることとなる。
この後、交差点等で車両を停止させた状態で、ニユー
トラルレンジに切り換え設定する場合には、運転者は両
手でステアリングホイール56を握つた状態で、左手の中
指を伸ばし、操作スイツチ18の指操作部68を下方から叩
き上げることにより、ガイドピン82はドライブレンジ
「D」に対応するデイテント穴76D内から軽く抜け出
て、直線溝部80a内を摺動して、ニユートラルレンジ
「N」に対応するデイテント穴76N内に嵌入して停止す
る。このようにして、ニユートラルレンジ「N」が切り
換え設定されることとなる。
一方、前進走行中において、例えば長い下り坂にかか
り、エンジンブレーキを必要とする場合には、運転者は
両手でステアリングホイール56を握つた状態で、左手の
中指を伸ばし、操作スイツチ18の指操作部68を上方から
叩き下げることにより、ガイドピン82はドライブレンジ
「D」に対応するデイテント穴76D内から軽く抜け出
て、直線溝部80a内を摺動して、前進2速レンジ「2」
に対応するデイテント穴762内に嵌入して停止する。こ
のようにして、前進2速レンジ「2」が切り換え設定さ
れることとなる。
また、前進走行中において、例えば急な下り坂にかか
り、強いエンジンブレーキを必要とする場合には、運転
者は両手でステアリングホイール56を握つた状態で、左
手の中指を伸ばし、操作スイツチ18の押込み部70をコイ
ルスプリング66gの付勢力に抗して軸方向内方に押し込
むことにより、前進2速レンジ「2」に対応するデイテ
ント穴762からガイドピン82は抜け出て、第4の横溝部8
0g内を摺動し、第2の連結溝部80fの上端部に到達して
押し込み動作が停止する。この後に、押込み部70を押し
込んでいた中指で指操作部68を下方に回動する(即ち、
上方から叩き下げる)ことにより、ガイドピン82は第2
の連結溝部80h内を摺動して、前進1速レンジ「1」を
規定するデイテント穴761内に嵌入して停止する。この
ようにして、前進1速レンジ「1」が切り換え設定され
ることになる。
このように、前進1速レンジ「1」を設定することに
より強力なエンジンブレーキは達成されることになる
が、このような強力なエンジンブレーキが高速走行中に
おいて誤操作により設定されると、安定走行性が損なわ
れる虞がある。このため、この一実施例では、既に説明
したように、前進2速レンジ「2」から前進1速レンジ
「1」に切り換える場合には、左手はステアリングホイ
ール56を握つたままの状態ではあるが、押し込みと回動
という2動作が要求されることとなり、単に、指操作部
68を回動するのみでは、前進1速レンジ「1」が設定さ
れないように構成されている。
この結果、前進2速レンジ「2」とニユートラルレン
ジ「N」との間で、軽い操作力で走行レンジの切り換え
操作を実行している状態で、安易に、前進1速レンジ
「1」が切り換え設定されることが阻止されると共に、
前進2速レンジ「2」から前進1速レンジ「1」を切り
換え設定するために、特別の注意力が要求され、誤つて
前進1速レンジが切り換え設定されることが効果的に防
止されることになる。
即ち、この一実施例においては、車両を前進走行させ
ている間においては、運転者は両手でステアリングホイ
ール56を握つた状態を維持させつつ、走行レンジを前進
2速レンジ「2」とニユートラルレンジ「N」の間で変
更させる場合において、単に、左手の中指を伸ばして操
作スイツチ18の指操作部68を上方または下方から軽く叩
くようにしてスイツチ本体66を回動させることにより、
左手をステアリングホイール56から離すことなく、即
ち、両手でステアリングホイール56を握つた状態で、こ
のよな前進走行における走行レンジの切り換え動作を行
なうことが出来ることとなり、ステアリングホイール56
の操作における安全性は高い程度で達成されることとな
る。
また、前進2速レンジ「2」から前進1速レンジ
「1」を切り換え設定する場合には、左手の中指を伸ば
して操作スイツチ18の押込み部70を一旦軸方向に沿つて
押し込んだ後、指操作部68を上方強く叩くようにしてス
イツチ本体66を回動させることにより、左手をステアリ
ングホイール56から離すことなく、即ち、両手でステア
リングホイール56を握つた状態で、このような強力なエ
ンジンブレーキを掛けるための走行レンジの切り換え動
作を行なうことが出来ることとなり、ステアリングホイ
ール56の操作における安全性は、同様に、高い程度で達
成されることとなる。
一方、前進走行から後退させる場合には、上述した動
作により一旦ニユートラルレンジ「N」を設定した後に
おいて、左手をステアリングホイール56から離し、この
離した左手の中指で押込み部70をコイルスプリング66g
の付勢力に抗して軸方向内方に押し込み動作する。この
押し込み動作により、ニユートラルレンジ「N」に対応
するデイテント穴76Nからのガイドピン82は抜け出て、
第1の横溝部80b内を摺動し、傾斜溝部80cの下端部に到
達して押し込み動作が停止した後に、指操作部68を上方
に叩くことにより、ガイドピン82は傾斜溝部80c内を摺
動して、これの上端部に到達し、後退レンジ「R」に対
応するデイテント穴76R内に嵌入して停止する。このよ
うにして、後退レンジ「R」が切り換え設定されること
になる。
また、後退レンジ「R」からパーキングレンジ「P」
に切り換える場合には、上述したパーキングレンジ
「P」から後退レンジ「R」に切り換える動作の全く逆
の動作を実行することにより、達成されることになる。
即ち、従来の車両において、変速機が手動変速式であ
ろうと、自動変速式であろうと、また、コラムシフトレ
バーを備えるタイプであろうと、フロアシフトレバーを
備えるタイプであろうと、手動変速における変速動作ま
たは自動変速における走行レンジ切り換え動作を行なう
場合には、必ず、左手をステアリングホイール56から離
して動作せざるを得ず、所謂片手運転の状態が発生し
て、安全性の観点から好ましくなかつたが、この一実施
例においては、この問題が一挙に解決され、走行レンジ
の切り換え動作に際して、左手をステアリングホイール
56から離すことなく、換言すれば、両手でステアリング
ホイール56を握り締めたままの状態でこの切り換え動作
を行なうことが出来、安全面の上で飛躍的に改良された
新規な運転動作が達成されることとなる。
また、この一実施例によれば、変速レンジを切り換え
るための操作スイツチ18は、ステアリングコラム58の左
側面に取り付けられるよう設定されていると共に、前輪
駆動方式が採用されている。この結果、運転席と助手席
との間のフロアは、略平坦に形成され得ることとなり、
運転席回りの空間が「すつきり」と整理された状態とな
る。このようにして、あたかも、この運転席が応接室の
床上に載置された様な豪華な状況が達成され、車室内の
環境が、両腕の肘を夫々アームレスト92に掛けた状態で
リラツクスした運転姿勢を取ることが出来ることと相ま
つて、非常に「ゆつたり」とした雰囲気を醸し出すこと
となり、余裕のある安全な運転状況が自然と達成される
こととなる。
次に、第16図乃至第27図を参照して、上述した構成の
操作スイツチ18を介しての走行レンジの切り換え動作に
基づき、自動変速機12を電動駆動制御するための制御系
について説明する。
この制御系は、主として、上述した操作スイツチ18に
備えられた信号発生機構100と、この信号発生機構100か
ら出力された走行レンジ切り換え信号及びレンジ設定信
号に基づき、電動式走行レンジ切換装置20の駆動モータ
22を駆動して、操作スイツチ18において新に設定された
走行レンジに自動変速機12が即座に設定されるように制
御する制御ユニツト30とから構成されている。先ず、操
作スイツチ18の信号発生機構100に関して詳細に説明す
る。
この信号発生機構100は、第7図を参照してに既に概
略示したように、ステアリングコラム58の左側面に規定
された絶縁部分上には、各走行レンジ「P」,「R」,
「N」,「D」,「2」,「1」に各々対応した状態で
形成された接点群XP,XR,XN,XD,X2,X1と、スイツチ
本体66の外方フランジ部66aに固定され、スイツチ本体6
6の回動動作に応じて、接点群XP,XR,XN,XD,X2,X1
に順次接触する接触ロツド66cとから構成されている。
詳細には、接点群XP,XR,XN,XD,X2,X1は、第16図
に示すように、スイツチ本体66の回動方向に沿つて円弧
状に延出し、全ての接点群XP,XR,XN,XD,X2,X1に渡
り連続した状態で形成された給電端子φ0と、この給電
端子φ0の側方に、スイツチ本体66の回動方向に沿つて
一列状に順次配列され、各接点XP,XR,XN,XD,X2,X1
毎に独立した状態で形成された第1の接触端子φ1と、
対応する第1の接触端子φ1の側方に、スイツチ本体66
の回動方向に沿つて一列状に順次配列され、各接点群
XP,XR,XN,XD,X2,X1毎に固有に形成され第2の接触
端子φ2P,φ2R,φ2N,φ2D,φ22,φ21とから構成さ
れている。
ここで、給電端子φ0は、図示しない抵抗を介して、
図示しないバツテリに接続されている。また、各第1の
接触端子φ1は、図示するように、スイツチ本体66の回
動方向に沿つて延出し、一定の中心角度θ1を有する扇
状(図示する状態においては、図面の都合上、矩形状に
して表している。)に形成され、互いに隣接する同士が
所定中心角度θ2等間隔で離間するように設定されてい
る。そして、各第1の接触端子φ1は、接触ロツド66cの
摺動方向とは直交する方向に沿つて各々の端縁から一旦
側方に向けて延出する分岐接続ライン102aと、これら分
岐接続ライン102aを共通に連結し、接触ロツド66cの摺
動方向に沿つて延出する主接続ライン102bとから構成さ
れる第1の接続ライン102により、電気的に共通に接続
されており、この第1の接続ライン102の端部が第1の
出力端子104として規定されている。
一方、各第2の接触端子φ2P,φ2R,φ2N,φ2D,φ
22,φ21は、接触ロツド66cの摺動方向に沿つて延出
し、上述した中心角度θ1を有する扇状に形成されると
共に、操作スイツチ18の正の操作方向(ここで、この正
の操作方向をパーキングレンジ「P」から前進1速レン
ジ「1」に向けての操作方向として規定し、逆の操作方
向を前進1速レンジ「1」からパーキングレンジ「P」
に向けての操作方向として規定する。)に沿つて所定中
心角度θ3だけ全体的にオフセツトするように設定され
ている。
ここで、このオフセツト量(角度)θ3は、第1の接
触端子φ1の離間角度θ2よりも小さい値に設定されてい
る。従つて、所定の走行レンジの第2の接触端子φ
2と、隣接する走行レンジの第1の接触端子φ1とは、
(θ2−θ3)の中心角度だけ完全に離間し、また、所定
の走行レンジの第1の接触端子φ1と、隣接する走行レ
ンジの第2の接触端子φ2とは、同様に(θ2−θ3)の
中心角度だけ完全に離間することとなる。即ち、この完
全離間角度(θ2−θ3)だけ、互いに隣接する走行レン
ジの接点XP,XR,XN,XD,X2,X1間は完全に離間するこ
とになる。
尚、第16図においては、理解を容易にするため、各第
2の接触端子φ2P,φ2R,φ2N,φ2D,φ22,φ21は、
接触ロツド66の摺動方向に関して、重ならないように配
設されるよう描かれているが、実際には、第17A図に示
すように、接触ロツド66cの走行方向に沿つて一列状
に、互いに独立した状態で配列されている。また、各第
2の接触端子φ2P,φ2R,φ2N,φ2D,φ22,φ21は、
接触ロツド66cの摺動方向とは直交する方向に沿つて各
々の端縁から一旦側方に向けて延出した後、接触ロツド
66cの摺動方向に沿つて延出する接続ライン106a〜106f
により各々外方に取り出されており、これら第2の接続
ライン106a〜106fの各々の端部が第2の出力端子108a〜
108fとして規定されている。
ここで、各走行レンジにおける第1の接触端子φ1
対応する第2の接触端子φ2P,φ2R,φ2N,φ2D
φ22,φ21との延出範囲と、第7図及び第8図を参照し
て既に説明した所の、操作スイツチ18における各走行レ
ンジを機械的に拘束するためのデイテント機構76におけ
る対応するデイテント穴の形成範囲との関連性に関につ
いて、第17B図を参照して説明する。
第17B図に示す様に、各走行レンジにおける第1の接
触端子φ1と対応する第2の接触端子φ2とのトタールの
延出範囲(即ち、第1の接触端子φ1の左端から、対応
する第2の接触端子φ2の右端までを通した範囲、換言
すれば、対応する走行レンジを示す電気信号が出力され
る範囲)をFとすると、この延出範囲Fの中心と、対応
する走行レンジにおけるデイテント穴76の中心とは、互
いに一致する様に設定されている。また、この延出範囲
Fは、対応するデイテント穴76の形成範囲よりも、広く
設定されている。即ち、延出範囲Fの両端は、図示する
様に、対応するデイテント穴76の両側に位置する様に形
成された節度山SDの平坦な頂上部分に渡り形成される様
に設定されている。
この様に、この一実施例においては、各走行レンジに
おける接触端子の延出範囲Fと、対応するデイテント穴
76の形成範囲とを関連づけて形成する事により、運転者
の操作スイツチ18において、若干、勢い余って、運転者
が操作スイツチ18を操作したとして、設定しようとする
走行レジにおけるデイテント穴76の中心位置を越えて、
操作スイツチ18を回動したとしても、この設定しようと
する走行レンジの節度範囲にある限りにおいて、デイテ
ント力により、デイテント穴の略中心位置まで復帰する
事になり、また、節度範囲よりも、この走行レンジを電
気的に示す接触端子の延出範囲の方が広く形成されてい
るので、少なくとも、その走行レンジが機械的に設定さ
れる範囲において、誤つた電気信号が出力される事が確
実に防止され、走行制御における安全性が担保される事
になる。
一方、上述した接触ロツド66cは、スイツチ本体66が
回動された状態で、常時、給電端子φ0と接触する第1
の摺動ブラシ66c1と、第1の接触端子φ1に選択的に接
触する第2の摺動ブラシ66c2と、第2の接触端子φ2P
φ2R,φ2N,φ2D,φ22,φ21に選択的に接触する第3
の摺動ブラシ66c3とを備えており、これら第1乃至第3
の摺動ブラシ66c1,66c2,66c3は、スイツチ本体66の回
動に応じて一体的に移動すると共に、接触ロツド66cの
移動方向に直交する方向に沿つて一列状に配列されてい
る。
ここで、第2及び第3の摺動ブラシ66c2,66c3は、上
述した完全離間量(θ2−θ3)よりも小さく設定された
直径を有する円形状に形成された接触端面(摺動面)を
備えるように夫々構成されている。また、第1の摺動ブ
ラシ66c1及び第2の摺動ブラシ66c2と、第1の摺動ブラ
シ66c1と第3の摺動ブラシ66c3とは、夫々互いに電気的
に接続されている。
この結果、操作スイツチ18の操作、即ち、スイツチ本
体66の回動に伴ない、第1の出力端子104及び第2の出
力端子108a〜108fからは、第16図のタイミングチャート
部分に示す波形の信号が出力されることになる。詳細に
は、第1の出力端子104からは、第2の接触ブラシ66c2
が絶縁部分に接触している間は「L」レベル信号が出力
され、第1の接触端子φ1に接触している間は、「H」
レベル信号が出力されている。また、各第2の出力端子
108a〜108fからは、第3の接触ブラシ66c3が絶縁部分に
接触してる間は「L」レベル信号が出力され、対応する
第2の接触端子φ2P,φ2R,φ2N,φ2D,φ22,φ21
各々接触してる間は「H」レベル信号が出力されてい
る。
そして、この一実施例においては、第1の出力端子10
4からの「H」レベル信号と、第2の出力端子108a〜108
fの何れかからの「H」レベル信号とにより、操作スイ
ツチ18により現在設定される走行レンジを示すレンジ設
定信号が規定され、一方、第1の出力端子104からの
「L」レベル信号と、第2の出力端子108a〜108fからの
「L」レベル信号とにより、操作スイツチ18により走行
レンジの切り換え動作が開始された事を示す走行レンジ
切り換え信号が規定されている。
ここで、スイツチ本体66の回動により、次の走行レン
ジが設定される場合には、第1の出力端子104及び第2
の出力端子108a〜108fからは、以下に述べるような順序
で信号が出力されることになる。
即ち、現在、例えば、ニユートラルレンジ「N」が設
定された状態から、スイツチ本体66が正方向に回動され
た場合、第18A図に示すように、第1の出力端子104及び
第2の出力端子108cから「H」レベル信号が共に出力さ
れた状態から、先ず、ニユートラルレンジ「N」の第1
の接触端子φ1から第2の摺動ブラシ66c2が外れて、第
1の出力端子104の出力が「H」レベルから「L」レベ
ルに立ち下がり、引き続き、第3の摺動ブラシ66c3がニ
ユートラルレンジ「N」の第2の接触端子φ2Nから外れ
て、第2の出力端子108cの出力が「H」レベルから
「L」レベルに立ち下がる。このようにして、第1及び
第2の出力端子104,108a〜108fの何れからも「L」レベ
ル信号、即ち、走行レンジ切り換え信号が出力されるこ
とになる。
この後、正方向に隣接する前進ドライブレンジ「D」
の第1の接触端子φ1に第2の摺動ブラシ66c2が接触
し、第1の出力端子104の出力が「L」レベルから
「H」レベルに立ち上がり、引き続き、所定時間遅れた
状態で、前進ドライブレンジ「D」の第2の接触端子φ
2Dに第3の摺動ブラシ66c3が接触し、第2の出力端子10
8eの出力が「L」レベルから「H」レベルに立ち上がる
こととなる。即ち、前進ドライブレンジを示すレンジ設
定信号が出力されることになる。
一方、現在、例えば、前進ドライブレンジ「D」が設
定された状態から、スイツチ本体66が逆方向に回動され
た場合、第18B図に示すように、第1の出力端子104及び
第2の出力端子108dから「H」レベル信号が共に出力さ
れた状態から、先ず、前進ドライブレンジ「D」の第2
の接触端子φ2から第3の摺動ブラシ66c3が外れて、第
2の出力端子108dの出力が「H」レベルから「L」レベ
ルに立ち下がり、引き続き、第2の摺動ブラシ66c2が前
進ドライブレンジ「D」の第2の接触端子φ1から外れ
て、第1の出力端子104の出力が「H」レベルから
「L」レベルに立ち下がる。このようにして、第1及び
第2の出力端子104,108a〜108fから何れも「L」レベル
信号、即ち、走行レンジ切り換え信号が出力されること
になる。
この後、逆方向に隣接するニユートラルレンジ「N」
の第2の接触端子φ2Nに第3の摺動ブラシ66c3が接触
し、第2の出力端子108cの出力が、「L」レベルから
「H」レベルに立ち上がり、引き続き、所定時間遅れた
状態で、ニユートラルレンジ「N」の第1の接触端子φ
1に第2の摺動ブラシ66c2が接触し、第1の出力端子104
の出力が、「L」レベルから「H」レベルに立ち上がる
こととなる。即ち、ニユートラルレンジを示すレンジ設
定信号が出力されることになる。
この結果、詳細は後述するが、制御ユニツト30は、第
1及び第2の出力端子104,108a〜108fからの出力レベル
の立ち上がる順序を監視し、第1の出力端子104からの
出力が先に立ち上がり、引き続き第2の出力端子108a〜
108fの何れかからの出力が立ち上がることを検出するこ
とにより、操作スイツチ18が正方向に操作されたことを
判別し、一方、第2の出力端子108a〜108fの何れかから
の出力が先に立ち上がり、引き続き第1の出力端子104
からの出力が立ち上がることを検出することにより、操
作スイツチ18が逆方向に操作されたことを判別するよう
構成されている。このようにして、操作スイツチ18の操
作に際して、制御ユニツト30は、その行き先(即ち、停
止目標位置)は当初不明ではあるが、少なくとも、操作
スイツチ18の操作方向が正方向であるか逆方向であるか
の認識することが出来ることになる。
また、この一実施例においては、第1の出力端子104
からの出力の立ち上がりと、第2の出力端子108a〜108f
の何れかからの出力の立ち上がりという2つの立ち上が
り信号に基づいて、操作スイツチ18の操作方向の正・逆
何れかの判断を行なうように構成されている。この結
果、単一の立ち上がり信号に基づき回転方向を判断する
場合と比較して、ノイズによる誤動作が発生に難くなる
効果が得られることになる。即ち、信号発生機構100か
らの信号は、この一実施例においては、接触端子と接触
ロッド66cとの接触・非接触動作に基づき変化する出力
により構成されるものであるが、このような接触状態の
変化に基づき信号が規定される場合には、ノイズが発生
する虞が多大にある。このようなノイズが立ち上がり信
号として認識されると、単一の立ち上がり信号に基づき
回転方向を判断する場合には、このノイズにより回転方
向が誤認識され、未だ操作スイツチ18が確定操作されて
いないにも拘らず自動変速機12において走行レンジの切
り換え動作が開始されてしまうことになる。しかしなが
ら、この一実施例においては、上述したように2つの立
ち上がり信号に基づき回転方向を認識しているので、ノ
イズによる誤動作の可能性が極めて軽減され、信頼性の
高い回転方向判別が行なわれることになる。
尚、第16図に示す符合aは、各々の走行レンジにおけ
る第1の接触端子φ1と第2の接触端子φ2との共通延出
部分の範囲を示しており、その長さは、a=θ1−2×
θ3で表されることになる。ここで、この範囲aで示す
領域に対応する接触ロツド66cが至る状態において、上
述したデイテント機構により、操作スイツチ18において
は、機械的に、走行レンジ設定位置が機械的に規定さ
れ、停止されるように設定されている。
次に、第17A図を参照して、この操作スイツチ18と制
御ユニツト30との接続状態を説明する。
即ち、第1の接触端子φ1用の出力端子104は、第1の
パルス発生回路110を介して第1のオアゲート回路112の
一方の入力端に接続されている。また、第2の接触端子
群φ2P〜φ21用の夫々の出力端子108a〜108fは、第2の
オアゲート回路114の入力端に夫々接続されており、こ
の第2のオアゲート回路114の出力端は、第2のパルス
発生回路116を介して上述した第2のオアゲート回路112
の他方の入力端に接続されている。ここで、第1及び第
2のパルス発生回路110,116は、入力信号の立ち下がり
に応じて、ワンパルスを出力するように夫々構成されて
いる。また、第1のオアゲート回路112の出力端は、制
御ユニツト30における制御手順を実行するCPUの第1の
インタラプト端子INT1に接続されている。
一方、第1の接続端子φ1用の出力端子104は、第3の
パルス発生回路118を介して第3のオアゲート回路120の
一方の入力端に接続されている。また、第2のオアゲー
ト回路114の出力端は、第4のパルス発生回路122を介し
て上述した第3のオアゲート回路120の他方の入力端に
接続されている。ここで、第3及び第4のパルス発生回
路118,122は、入力信号の立ち上がりに応じて、ワンパ
ルスを出力するように夫々構成されている。また、第3
のオアゲート回路120の出力端は、制御ユニツト30にお
ける制御手順を実行するCPUの第2のインタラプト端子I
NT2に接続されている。
また、各第2の出力端子108a〜108fは、8×2のマル
チプレクサ回路124の一方の入力端子群に接続され、ま
た、第1の出力端子104と第2のオアゲート回路114の出
力端とは、このマルチプレクサ回路124の他方の入力群
端子に接続されている。ここで、このマルチプレクサ回
路124は、これの制御端子に「L」レベル信号が入力さ
れている場合には、一方の入力端子群に入力されている
信号をCPUの入力ポートに出力し、また、これの制御端
子に「H」レベル信号が入力されている場合には、他方
の入力端子群に入力されている信号をCPUの入力ポート
に出力するように構成されている。
ここで、このCPUには、リアルタイムカウンタRTCが接
続されている。このリアルタイムカウンタRTCは、4チ
ヤンネルに構成され、夫々のチヤンネルにおいて、対応
するタイマが起動されると、予め設定された時間がタイ
ムアツプすることにより、CPUに対してタイムアツプ信
号が出力されるように設定されている。そして、このCP
Uは4チヤンネルの何れかのタイマからタイムアツプ信
号が入力されることにより、フエイル状態と判定して、
所定のフエイルセイフ動作を実行するように設定されて
いる。尚、各チヤンネルにおけるタイマは、タイマリセ
ツト信号の入力により、カウントアツプ動作を停止し、
初期状態に復帰して待機するように構成されている。
また、このCPU22は、サーボアンプ126を介して駆動モ
ータ22に接続されており、このサーボアンプ126は、駆
動モータ22の回転方向を規定するデイレクシヨンラツチ
回路DIRと、駆動モータ22の駆動力を規定するエナーブ
ルラツチ回路ENAと、これらデイレクシヨンラツチ回路D
IRとエナーブルラツチ回路ENAの出力を増幅して駆動モ
ータ22に伝達する増幅器AMPとを備えている。このデイ
レクシヨンラツチ回路DIRは、ここに、「1」信号が入
力されることにより、駆動モータ22を正転駆動する正転
信号を出力し、「0」信号が入力されることにより、駆
動モータ22を逆転駆動する逆転信号を出力するように構
成されている。また、エナーブルラツチ回路ENAは、こ
こに、「1」信号が入力されることにより、所定電圧で
駆動モータ22を駆動する駆動信号を出力し、「0」信号
が入力されることにより、駆動モータ22に電圧を印加し
ないように設定されている。
尚、CPUは、詳細な説明は省略するが、回転方向判別
ルーチンにおいて、操作スイツチ18の回転方向が判別さ
れ、この判別された回転方向に基づいて、駆動モータ22
が回転駆動された後、操作スイツチ18において新に設定
された走行レンジと、自動変速機12のインヒビタスイツ
チ32におけるインヒビタ信号が一致した時点で、駆動モ
ータ22の回転駆動を停止するように制御するルーチンを
メインルーチンとして備えており、一方でCPUの第1ま
たは第2のインタラプト端子INT1,INT2にパルス信号が
入力された時点において、メインルーチンがインタラプ
トされ、第1及び第2の割り込みルーチンを夫々別途割
り込み実行するように設定されている。
ここで、上述したCPUにおけるメインルーチンにおい
て、現在切り換えられつつある自動変速機12における走
行レンジを、操作スイツチ18により設定された目標走行
レンジ位置に正確に位置決め停止させるために、この一
実施例においては、次のように構成されている。
即ち、先ず、操作スイツチ18における目標走行レンジ
の設定は、走行レンジ位置で停止した操作スイツチの停
止時間を監視し、この停止時間が所定時間以上となつた
時点で、この停止した位置の走行レンジが目標走行レン
ジであると判別する。そして、この判別された目標走行
レンジが、現在、自動変速機12において設定されている
走行レンジを2レンジ以上離れている場合には、目標走
行レンジよりも1レンジだけ手前側の走行レンジを示す
信号がインヒビタスイツチ32から出力された時点で、駆
動モータ22の所謂チヨツピング制御して、駆動モータ22
への通電時間をパルス的に短くすることにより実質的に
減速させ、上述したデイテント機構76の他、手動駆動機
構38におけるデイテント機構(図示せず)やインヒビタ
スイツチ32自身に備えられたデイテント機構33により、
機械的に拘束された状態で、目標走行レンジに正確に停
止して、保持されるよう設定されている。
このように駆動モータ22を制御して、自動変速機12に
おける走行レンジが操作スイツチ18により設定された走
行レンジに正確に一致するように設定されているが、種
々の条件により、駆動モータ22におけるオーバシユート
またはアンダーシユートが発生し、自動変速機12におけ
る走行レンジが正確に規定されない事態が発生する虞が
ある。
このような駆動モータ22におけるオーバシユートやア
ンダーシユートの発生は、駆動モータ22に接続されたポ
テンシヨメータの出力に基づき検出されており、また、
そのオーバシユート量及びアンダーシユート量も測定さ
れている。そして、このようなオーバシユートやアンダ
ーシユートの発生が検出された場合には、そのオーバシ
ユート量及びアンダーシユート量に比例して設定された
通電時間だけ、オーバシユートした場合には、今までの
回転方向とは反対側の方向に回転するように駆動モータ
22に通電され、一方、アンダーシユートした場合には、
今までの回転方向と同一方向に回転するように駆動モー
タ22に通電されるよう設定されている。
このようにして、この一実施例においては、仮に、オ
ーバシユートやアンダーシユートが発生したとしても、
その位置偏倚は確実に治癒されることとなり、正確な位
置決め状態が達成されることになる。
尚、この治癒動作に時間が掛り過ぎたり、治癒出来る
範囲を越えてオーバシユート及びアンダーシユートが発
生した場合には、論理的に停止条件が成立した後におい
て、尚、駆動モータ22が駆動され続けることになるの
で、第1のフエイル判定がなされることになる。
また、この一実施例の切り換えスイツチ32では、表示
用インヒビタスイツチ32aにおいて、所定幅を有する表
示用インヒビタスイツチ接点を第1の摺動ブラシ33fが
通過して、両者が接触している間、表示用インヒビタ信
号が出力され、これが出力されている間だけ、インジケ
ータ96において、自動変速機12において設定された走行
レンジが表示される様に設定されている。また、制御用
インヒビタスイツチ32bにおいて、所定幅を有する制御
用インヒビタ接点を第2の摺動ブラシ33gが通過して、
両者が接触している間、制御用インヒビタ信号が出力さ
れ、これが出力された時点で、駆動モータ22の電流フイ
ードバツクにおる一定速度制御を停止し、逆起電力によ
る制動を開始し、駆動モータ22による終速Vを制御する
様に構成されている。
この結果、第2D図に示す様に、自動変速機12の切り換
えスイツチ32において、操作スイツチ18において設定さ
れた走行レンジに対応するデイテント用の凹部が、ボー
ル33iに近接して、この走行レンジを規定する所定範囲
Eの端部に、第1及び第3の摺動ブラシ33f〜33hが接触
してから、先ず、第1の摺動ブラシ33fが表示用インヒ
ビタスイツチ32aの対応する端子に接触し、先ず、表示
用インヒビタ信号を出力し、設定されようとする走行レ
ンジをインジケータ96に表示させる事になる。この後、
油圧スイッチ32cの対応する端子に第3の摺動33hが接触
して油圧信号を出力し、油圧バルブ16に対して、設定さ
れた走行レンジに切り換えるに必要な油圧を発生させる
事になる。そして、最後に、第2の摺動ブラシ32gが制
御用インヒビタスイツチ32bに対応する端子に接触し、
制御用インヒビタ信号を出力して、駆動モータ22におけ
る制動動作を開始させる事になる。
ここで、この様に最後に制御用インヒビタ信号が出力
された時点において、尚、ボール33iは、デイテント用
の凹部におけるすい込み範囲に入り込んではいない。そ
して、上述した様に制御用インヒビタ信号の出力に応じ
て、駆動モータの制動動作が開始され、このデイテント
用の凹部が形成された切り換え部材32eの回動は、丁
度、このデイテント用の凹部にボール33iが嵌入した時
点で、停止される事になる。即ち、この一実施例によれ
ば、操作スイツチ18により最終的に設定された走行レン
ジに、自動変速機12における走行レンジも正確に切り換
え設定される事になる。
この結果、この一実施例によれば、操作スイツチ18で
設定された走行レンジが自動変速機12において設定され
る際において、切り換えスイツチ32における切り換え部
材32eの最終停止位置を検出することなく、この最終停
止位置は、デイテント用の凹部により規定される様構成
されているので、その停止位置制御が容易に行われる様
になる。この様にして、この一実施例においては、例え
ば、ポテンシヨメータ等で切り換え部材32eの回動位置
を逐次検出して、制動開始位置や最終停止位置を正確に
認識する必要がなくなる。また、油圧信号が、制御用イ
ンヒビタ信号に先立つて出力されるので、確実に走行レ
ンジの切り換え動作が実行される事となる。また、切り
換えスイツチ32においては、ボール33iが最終設定され
た走行レンジに対応するデイテント用の凹部の形成範囲
にもたらされた時点で、先ず最初に出力され、インジケ
ータにおいて、その最終設定された走行レンジを表示す
る様にしている。この様にして、運転者が操作スイツチ
18を操作して新たな走行レンジを切り換え設定した際に
おいて、この走行レンジがインジケータ98において素早
く表示される事となり、表示の適正化が果たされる事に
なる。
ここで、このインヒビタ摺動端子がインヒビタ接点に
接触し始めた時点における、ポテンシヨンメータの原点
位置からの距離をL1と規定し、インヒビタ摺動端子がイ
ンヒビタ接点から外れる時点における、ポテンシヨンメ
ータの原点位置からの距離をL2と規定し、インヒビタス
イツチ32における各走行レンジを規定する停止位置まで
のポテンシヨンメータの原点位置からの距離をL0とする
と、この距離L0は、 となるように、各インヒビタ接点をインヒビタ摺動端子
が通過する毎に補正・設定している。
この結果、駆動モータ22とポテンシヨンメータとの間
に相対位置の変化が発生したとしても、常時、各走行レ
ンジを規定する停止位置は演算・更新されているので、
正確な位置決め動作が達成されることになる。
また、この一実施例のCPUにおいては、操作スイツチ1
8が操作され始め、この操作スイツチ18により設定され
た走行レンジが、自動変速機12における走行レンジ、即
ち、インヒビタスイツチ32からのインヒビタ信号に基づ
く走行レンジよりも1レンジ分以上離れた状態におい
て、操作スイツチ18が逆方向に操作された場合には、詳
細には、例えば、第1の出力Φ1が「L」から「H」に
立ち上がた後に、第2の出力Φ2が「L」から「H」に
立ち上がることが検出されることにより、操作スイツチ
18の正方向の操作が判別された状態において、次の立ち
上がり検出に際して、先ず、第2の出力Φ2が「L」か
ら「H」に立ち上がり、続いて、第1の出力Φ1
「L」から「H」に立ち上がつた場合には、操作スイツ
チ18の逆転操作が判別されることになる。
このような操作スイツチ18の逆転操作が判別された場
合には、CPUは、この逆転検出を一旦無視し、駆動モー
タ22を逆転駆動させずに、現在の駆動方向を維持するよ
うに構成されている。そして、このCPUは、操作スイツ
チ18により設定された走行レンジが、インヒビタスイツ
チ32から出力されるインヒビタ信号に基づき規定される
走行レンジを越えた場合、即ち、操作スイツチ18の操作
位置が、自動変速機12における操作位置と交わつて、反
対側に抜け出た場合において、初めて、上述した逆転指
示に基づき、駆動モータ22を逆転方向に駆動するように
設定されている。
このように構成することにより、操作スイツチ18によ
り設定された走行レンジ位置よりも自動変速機12におけ
る走行レンジ位置が先行した状態で設定されることが、
確実に防止され、良好な制御状態が維持されることにな
る。
この発明は、上述した一実施例の構成に限定されるこ
となく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可
能であることは言うまでもない。
例えば、上述した一実施例においては、油圧バルブ16
における油圧発生領域の設定範囲を、表示用インヒビタ
スイツチ32aにおける接点の形成範囲よりも小さくする
様に説明したが、この発明は、この様な構成に限定され
ることなく、例えば、両者を等しく形成する様にしても
良いものである。即ち、操作スイツチ18により操作レン
ジが設定される場合において、表示用インヒビタ信号と
油圧とは、同時に出力される様に構成し、これらが出力
された後に、制御用インヒビタ信号が出力される様に構
成しても良く、上述した一実施例と同様な効果を奏する
ことができるものである。
また、上述した一実施例においては、信号発生機構に
おいて、対応する走行レンジを示す信号を規定する手段
として、互いに位相のずれた第1及び第2の接触端子を
用いる様に説明したが、この発明はこのような構成に限
定されることなく、レベル状態が変化するレベル信号を
発生するための1本の接触端子を用いる様に構成しても
良いし、また、フオトカプラを用いた光透過系において
は、1つのスリツトを採用する場合にも、同様に適用す
ることができるものである。即ち、1本の接触端子、ま
たは、1つのスリツトを採用する場合においては、これ
らの形成範囲が、対応するデイテント穴の形成範囲を超
えて、両端に位置する節度山の形成部分にまで及んだ状
態で形成される様に設定する事により、上述した一実施
例と同様な効果を奏することができる事になる。
要は、操作スイツチ18において、ここで設定された走
行レンジを示す手段の形成範囲は、対応するデイテント
穴の形成範囲を超えて、両端に位置する節度山の形成部
分にまで及んだ状態で形成される様に設定されていれば
良いものである。
[発明の効果] 以上詳述したように、請求項1の発明によれば、操作
スイッチにおいて、例えば手振れ等により振動が発生し
ても、走行レンジが切り換えられないようにして、安全
性を確保できる。
請求項2の発明によれば、ステアリングコラムの側面
に操作スイッチを配設するので、左右シート間にシフト
レバーを配置する必要がなくなり、スペース性が向上す
る。
請求項3の発明によれば、ステアリングホイールを握
ったままで走行レンジが切り換えられるので操作性が向
上する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係わる車両用自動変速機の操作装置
の一実施例が適用される電動式走行レンジ切換装置の構
成を概略的に示す構成図; 第2A図は第1図に示す駆動モータを制御系の接続状態を
示す結線図; 第2B図は切り換えスイツチの構成を取り出して示す平面
図; 第2C図は切り換えスイツチにおける表示用インヒビタス
イツチ、制御用インヒビタスイツチ、油圧スイツチの夫
々の接点の形成範囲と、デイテント用凹部におけるすい
込み範囲とを示す図; 第2D図は切り換え部材の回動状態と、これに伴うボール
の対応するデイテント用凹部への嵌入状態を説明するた
めの図; 第3図は車室内における操作スイツチ及び手動駆動機構
の配設位置を示す斜視図; 第4図は操作スイツチの配設状態を、運転席に着座した
運転者から見た状態で示す正面図; 第5図は操作スイツチの配設状態を左側方から見た状態
で示す側面図; 第6図は操作スイツチの外観構成を示す斜視図; 第7図は操作スイツチの内部構成を、ガイド溝の形成パ
ターンと共に示す断面図; 第8図は取付リングに形成されたガイド溝の深さ形状を
示す断面図; 第9図はガイドピンの押し込み状態を示す断面図; 第10図は走行レンジを切り換える際の、操作スイツチの
操作力の相違する状態を示す線図; 第11図及び第12図は、夫々、操作スイツチの配設状態を
示す斜視図及び側面図; 第13図は後退レンジの設定位置を説明する側面図; 第14図は運転者の左足の膝の立つた状態を説明する側面
図;そして、 第15図はテレスコピツク機構やチルト機構が作動した場
合におけるステアリングホイールと操作スイツチの位置
関係を示す側面図; 第16図は操作スイツチにおける信号発生機構の構造を示
す斜視図; 第17A図は操作スイツチと制御ユニツトとの接続状態を
具体的に示す結線図;そして、 第17B図は操作スイツチにおけるデイテント穴の形成範
囲と走行レンジ位置を示す電気信号を出力する接点の形
成範囲との関係を示す図である。 図中、10……操作装置、12……自動変速機、14……エン
ジン、16……油圧バルブ、16a……切り換えロツド、18
……操作スイツチ、20……電動式走行レンジ切換装置、
22……駆動モータ、24……駆動軸、26……回転アーム、
28……連結ロツド、30……制御ユニツト、32……切り換
えスイツチ、32a……表示用インヒビタスイツチ、32b…
…制御用インヒビタスイツチ、32d……スイツチ本体、3
2e……切り換え部材、32f〜32h……摺動ブラシ、33……
デイテント機構、33a〜33f……凹部、33g……肉厚部、3
3h……透孔、33i……ボール、33j……コイルスプリン
グ、33k……プラグ、34……クラツチ機構、36……ロー
タリエンコーダ、38……手動駆動機構、40……回動板、
42……ピニオンギヤ、44……ラツク部材、46……第1の
補助連結ワイヤ、48……レンチ、50……切り換えレバ
ー、52……第2の補助ワイヤ、54……カウルパネルロ
ア、54a……蓋部材、56……ステアリングホイール、56
a;56b;56c:56d;56e……スポーク、58……ステアリング
コラム、60……方向指示レバー、62……ワイパ操作レバ
ー、64……取付リング、66……スイツチ本体、66a……
外方フランジ部(スリツト円板)、66b……軸部、66c…
…接触ロツド、66d……移動部、66e……透孔、66f……
係止ナツト、66g……コイルスプリング、66h……凹部、
66i……目隠し板、68……指操作部、70……押込み部、7
2……ホールドボタン、74……モード切り換えボタン、7
6……デイテント機構、761;762;76D;76N;76R;76P
……デイテント穴、78……規制機構、80……ガイド溝、
80a……直線溝部、80b……第1の横溝部、80c……傾斜
溝部、80d……第2の横溝部、80e……第3の横溝部、80
f……連結溝部、82……ガイドピン、82a……ピン本体、
82b……外方フランジ部、84……凹所、84a……第1の部
分、84b……第2の部分、86……係止リング、88……第
1のコイルスプリング、90……第2のコイルスプリン
グ、92……アームレスト、94……インスツルメントパネ
ル、96……走行レンジインジケータ、98…A/Tワーニン
グランプ、100……信号発生機構、102……第1の接続ラ
イン、102a……分岐接続ライン、102b……主接続ライ
ン、104……第1の出力端子、106a〜106f……第2の接
続ライン、108a〜108f……第2の出力端子、110……第
1のパルス発生回路、112……第1のオアゲート回路、1
14……第2のオアゲート回路、116……第2のパルス発
生回路、118……第3のパルス発生回路、120……第3の
オアゲート回路、122……第4のパルス発生回路、124…
…マルチプレクサ回路、126……サーボアンプ、
「P」:「R」;「N」;「D」;「2」;「1」……
走行レンジ、A;B……握り位置、C……中心線、d1;d2
……離間距離、E……すい込み範囲、F……走行レンジ
位置の設定範囲、g……間隙、HP;HR;Hn;HD;H2;H1
……制御用インヒビタスイツチの接点、h1;h2;h3……
深さ、l0……軸線、l1;l2;l3;l4;l5……回動半径、
SP;SR;Sn;SD;S2;S1……制御用インヒビタスイツチ
の接点、YP;YR;Yn;YD;Y2;Y1……油圧バルブにおけ
る油圧発生領域、XP;XR;Xn;XD;X2;X1……操作スイ
ツチの接点、φ0……給電端子、φ1……第1の接触端
子、φP;φR;φn;φD;φ2;φ1……第2の接触端
子、Φ1……第1の出力、Φ2……第2の出力、θ1
θ2;θ3……中心角度である。
フロントページの続き (72)発明者 牧野 耕樹 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−122402(JP,A) 特開 昭62−101957(JP,A) 特開 平1−87946(JP,A) 特開 平1−250647(JP,A) 実開 昭62−41954(JP,U) 実開 昭57−25240(JP,U) 実開 昭63−188364(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 59/00 - 63/48 B60K 20/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動変速機の走行レンジを切り換えるため
    の油圧バルブを駆動するアクチュエータと、 このアクチュエータを制御する制御手段と、 この制御手段に現在設定された走行レンジを示すレンジ
    信号を出力する変速操作手段とを備えた車両用自動変速
    機の操作装置において、 前記変速操作手段は、設定する走行レンジが所定軌跡上
    に順次並設されたストローク接点式の操作スイッチを備
    え、 前記操作スイッチは、各走行レンジを機械的に規制する
    ディテント手段と、 各走行レンジを示す前記レンジ信号を出力する信号出力
    手段とを備え、 この信号出力手段における各走行レンジの信号のレンジ
    信号出力範囲を、前記ディテント手段における自己復帰
    範囲よりも広く設定したことを特徴とする車両用自動変
    速機の操作装置。
  2. 【請求項2】前記操作スイッチは、ステアリングコラム
    に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の車
    両用自動変速機の操作装置。
  3. 【請求項3】前記操作スイッチは、ステアリングコラム
    の側面に且つ、前記走行レンジのうち少なくとも前進走
    行レンジが、運転者がステアリングホイールの側縁部を
    握った状態で、その握った手で操作可能な位置に配設さ
    れていることを特徴とする請求項2に記載の車両用自動
    変速機の操作装置。
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