JP2903982B2

JP2903982B2 - 車両用経路誘導装置

Info

Publication number: JP2903982B2
Application number: JP5333497A
Authority: JP
Inventors: 義考矢次; 則政岸; 真幸渡部
Original assignee: Nissan Motor Co Ltd
Current assignee: Nissan Motor Co Ltd
Priority date: 1993-12-27
Filing date: 1993-12-27
Publication date: 1999-06-14
Anticipated expiration: 2014-06-14
Also published as: JPH07190792A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車両の出発地から目的
地までの経路を設定し、その経路に従って車両を目的地
まで誘導する車両用経路誘導装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】車両の出発地から目的地まで経路探索を
行って最適経路を求め、その最適経路と車両の現在地と
をディスプレイに表示する車両用経路誘導装置が知られ
ている。この種の従来の装置は、例えば図７（ａ）に示
すように、車両の現在地を矢印で表示するとともに、そ
の矢印の周囲に図示のように点線の丸印を表示する。こ
こで操作者が所定のスイッチを操作すると、この丸で囲
まれた範囲が図７（ｂ）のように拡大して表示され、こ
れにより、操作者は現在地周辺の道路状況を詳細に知る
ことができる。このように、この装置において、図７
（ａ）から図７（ｂ）に、あるいはその逆にディスプレ
イ表示を変える場合には、必ずスイッチを操作しなけれ
ばならず、大変煩わしい。

【０００３】一方、図８に示すように、ディスプレイ上
に異なる縮尺率の道路地図を同時に表示させる、いわゆ
るスーパインポーズ表示を行う車両用経路誘導装置が知
られている。図８は現在地周辺の交差点状況をディスプ
レイの右上隅に拡大表示する例を示す。この装置によれ
ば、運転者は現在地を中心とした広い範囲の地図を確認
できるとともに、現在地周辺の道路状況を詳細に知るこ
ともできる。ところがこの装置は、ディスプレイの右上
隅に道路地図を拡大表示するため、その部分に本来表示
されるべき道路地図が表示できなくなってしまう。この
ため、例えば運転者が右折する場合等には、進行先の道
路状況が確認できないという問題がある。

【０００４】このような問題を解決するため、例えば道
路地図を鳥瞰図表示させることも考えられる。この表示
は、道路地図を上空から斜めに見下ろしたようにディス
プレイに表示させるものであり、例えばフライトシミュ
レータ等で広く用いられている。図４は、鳥瞰図表示の
概要を説明する図である。図４において、平面Ｍは道路
地図を、長方形ａｂｃｄはディスプレイの表示範囲を示
す。視点を図示の位置に設定すると、この視点から長方
形ａｂｃｄを通して見ることができる地図範囲は、図示
の台形領域ＡＢＣＤである。すなわち、視点位置から
は、長方形ａｂｃｄの範囲よりもはるかに広い範囲の地
図データを見ることができる。そこで、図示の視点位置
から、あたかも図示の台形領域ＡＢＣＤを見ているかの
ような画像をディスプレイ上に表示させたものが鳥瞰図
である。

【０００５】図５は、車両の現在地から目的地までの最
適経路周辺の道路地図を、ディスプレイに鳥瞰図表示さ
せた例を示す。この図は、現在地を基準として目的地と
反対方向の上空に視点を置き、そこから目的地方向を見
下ろしたものである。このような位置に視点を置くと、
図示のように目的地から現在地に近づくにつれ、地図の
縮尺率が連続的に増加する画像が表示される。すなわち
現在地周辺が拡大表示されるとともに、最適経路が目的
地近くまで表示される。したがって、図７のように地図
の縮尺率を変えるためのスイッチも不要となり、また、
図８のように表示範囲が制限されることもない。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】道路地図には道路網デ
ータだけでなく、地名や道路名称等の文字データも数多
く含まれており、鳥瞰図表示した場合にも、これらの文
字データを表示する必要がある。また従来から、道路地
図中の文字データをディスプレイに表示する場合には、
文字を確実に読み取れるようにするため、道路網データ
の上に文字データを上書きするか、あるいは道路網を切
断して文字データを表示するのが一般的である。

【０００７】例えば、図９は太線で示した最適経路と文
字データとが重なる場合には、参照経路の上に文字デー
タを上書きし、それ以外の道路と文字データとが重なる
場合には、道路を切断して文字データを表示した例を示
す。このような表示を行うと、地名等を正しく確認でき
るという利点がある一方で、文字データと重なる部分の
道路網が表示できなくなるため、その部分について道路
網の状況を確認できないという問題がある。特に、交差
点地点に交差点名称が表示されると、交差点部分の道路
状況が確認できなくなり、使い勝手が大変悪くなる。

【０００８】このように、鳥瞰図表示によってせっかく
現在地周辺を拡大表示しても、その一部が表示できなく
なるのでは、鳥瞰図表示するメリットが薄れる。また、
都心部のように、道路網の密度が高い地域について、図
９のような表示を行うと、表示できなくなる道路数が大
変多くなる。

【０００９】本発明の目的は、道路地図を表示する際
に、ディスプレイ画面の下辺から所定高さまでは、文字
データを表示した後道路網画像データを表示すること
で、ディスプレイの下辺側に表示される現在地周辺の道
路網の状況を細部まで表示・確認できるようにした車両
用経路誘導装置を提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】実施例を示す図１に対応
づけて本発明を説明すると、本発明は、道路地図に関す
る道路網画像データおよび文字データを記憶する道路地
図記憶手段３と、車両の現在地を検出する車両位置検出
手段１，２と、車両の出発地を設定する出発地設定手段
１，２と、車両の目的地を設定する目的地設定手段８
と、道路地図データに基づいて出発地から目的地までの
経路を設定する経路設定手段４と、経路設定手段により
設定された経路周辺の道路地図をディスプレイに表示す
る制御を行う表示制御手段４と、を備える車両用経路誘
導装置であって、道路地図記憶手段３に記憶された道路
網画像データのうち、ディスプレイ画面の下辺から所定
高さまでに表示される道路網画像データを抽出する第１
の道路網画像データ抽出手段４と、道路地図記憶手段に
記憶された道路網画像データのうち、ディスプレイ画面
の所定高さから上辺までに表示される道路網画像データ
を抽出する第２の道路網画像データ抽出手段４と、道路
地図記憶手段に記憶された文字データのうち、ディスプ
レイ画面の下辺から所定高さまでに表示される文字デー
タを抽出する第１の文字データ抽出手段４と、道路地図
記憶手段に記憶された文字データのうち、ディスプレイ
画面の所定高さから上辺までに表示される文字データを
抽出する第２の文字データ抽出手段４とを備え、ディス
プレイ画面の下辺から所定高さまでは、第１の文字デー
タ抽出手段４によって抽出された文字データを表示した
後、第１の道路網画像データ抽出手段４によって抽出さ
れた道路網画像データを表示し、ディスプレイ画面の所
定高さから上辺までは、第２の道路網画像データ抽出手
段４によって抽出された道路網画像データを表示した
後、第２の文字データ抽出手段４によって抽出された文
字データを表示する制御を行うように表示制御手段４を
構成することにより、上記目的は達成される。

【００１１】請求項２に記載の発明は、道路地図に関す
る道路網画像データおよび文字データを記憶する道路地
図記憶手段３と、車両の現在地を検出する車両位置検出
手段１，２と、車両の出発地を設定する出発地設定手段
１，２と、車両の目的地を設定する目的地設定手段８
と、道路地図データに基づいて出発地から目的地までの
経路を設定する経路設定手段４と、この経路設定手段４
により設定された経路周辺の道路地図をディスプレイに
表示する制御を行う表示制御手段４と、を備える車両用
経路誘導装置であって、道路地図記憶手段４に記憶され
た道路網画像データのうち、現在地から目的地方向に所
定距離以内にある道路網画像データを抽出する第１の道
路網画像データ抽出手段４と、道路地図記憶手段に記憶
された道路網画像データのうち、現在地から所定距離を
越えた範囲にあり、かつディスプレイ画面に表示される
範囲の道路網画像データを抽出する第２の道路網画像デ
ータ抽出手段４と、道路地図記憶手段４に記憶された文
字データのうち、現在地から目的地方向に所定距離以内
にある文字データを抽出する第１の文字データ抽出手段
４と、道路地図記憶手段４に記憶された文字データのう
ち、現在地から所定距離を越えた範囲にあり、かつディ
スプレイ画面に表示される範囲の文字データを抽出する
第２の文字データ抽出手段４とを備え、ディスプレイ画
面の下辺から所定高さまでは、第１の文字データ抽出手
段４によって抽出された文字データを表示した後、第１
の道路網画像データ抽出手段４によって抽出された道路
網画像データを表示し、ディスプレイ画面の所定高さか
ら上辺までは、第２の道路網画像データ抽出手段４によ
って抽出された道路網画像データを表示した後、第２の
文字データ抽出手段４によって抽出された文字データを
表示する制御を行うように表示制御手段４を構成するこ
とによって、上記目的は達成される。請求項３に記載さ
れた車両用経路誘導装置は、請求項１または２に記載さ
れた車両用経路誘導装置において、設定された経路周辺
の道路地図を、現在地を基準として目的地と反対方向の
上空から斜めに見下ろした際に得られる鳥瞰図を表示す
るように表示制御手段を構成することにより、上記目的
は達成される。

【００１２】

【作用】請求項１に記載の発明では、ディスプレイ画面
の下辺から所定高さまでは、第１の文字データ抽出手段
４によって抽出された文字データが表示された後に、第
１の道路網画像データ抽出手段４によって抽出された道
路網画像データが表示されるため、道路網画像データと
文字データの表示位置が重なっても、道路網画像データ
が細部まで表示・確認される。また、ディスプレイ画面
の所定高さから上辺までは、第２の道路網画像データ抽
出手段４によって抽出された道路網画像データが表示さ
れた後に、第２の文字データ抽出手段４によって抽出さ
れた文字データが表示されるため、目的地方向が文字に
よって確認される。請求項２に記載の発明では、ディス
プレイ画面の下辺から所定高さまでは、第１の文字デー
タ抽出手段４によって抽出された現在地から目的地方向
に所定距離以内にある文字データが表示された後に、第
１の道路網画像データ抽出手段４によって抽出された現
在地から目的地方向に所定距離以内にある道路網画像デ
ータが表示されるため、道路網画像データと文字データ
の表示位置が重なっても、道路網画像データが細部まで
表示・確認される。また、ディスプレイ画面の所定高さ
から上辺までは、第２の道路網画像データ抽出手段４に
よって抽出された現在地から所定距離を越えた範囲にあ
り、かつディスプレイ画面に表示される範囲の道路網画
像データが表示された後に、第２の文字データ抽出手段
４によって抽出された現在地から所定距離を越えた範囲
にあり、かつディスプレイ画面に表示される範囲の文字
データが表示されるため、目的地方向が文字によって確
認される。

【００１３】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。

【００１４】

【実施例】図１は本発明による車両用経路誘導装置の一
実施例のブロック図である。図１において、１は方位セ
ンサであり、例えば車両の存在する位置の地磁気を検出
することで車両の進行方位を検出する。２は車速センサ
であり、例えば車両のトランスミッションに取り付けら
れ、車速に応じて所定数のパルス信号を出力する。３は
交差点ネットワークデータを含む道路地図データを記憶
する地図記憶メモリであり、交差点やカーブ地点を示す
ノードの位置情報、ノード間を接続する道路（リンク）
の経路長および地名等の文字情報等が記憶されている。
４は、後述する図２，３の処理によって、道路地図の鳥
瞰図表示データを作成するＣＰＵである。６はＣＰＵ４
によって実行される制御プログラム等を記憶するＲＯ
Ｍ、７はＣＰＵ４による演算結果を記憶するＲＡＭであ
る。８は目的地を入力する操作ボード、９はＣＰＵ４に
よって作成された鳥瞰図表示データを記憶するＶ−ＲＡ
Ｍであり、このＶ−ＲＡＭの内容に応じてディスプレイ
上の鳥瞰図データが変化する。上記方位センサ１、車速
センサ２、地図記憶メモリ３、ＣＰＵ４、ディスプレイ
５、ＲＯＭ６、ＲＡＭ７、操作ボード８およびＶ−ＲＡ
Ｍ９はいずれも、インタフェース回路１０を介して相互
に接続される。

【００１５】図１のように構成された車両用経路誘導装
置において、不図示のイグニションキーがＡＣＣ，ＩＧ
Ｎ，ＳＴＡＲＴのいずれかに操作されると、ＣＰＵ４は
図２のフローチャートの処理を開始する。以下、図２の
フローチャートに基づいて本実施例の動作を説明する。
図２のステップＳ１では操作ボード８によって入力され
た目的地を読み込む。ステップＳ２では、車速センサ２
から出力される単位時間当たりのパルス数またはパルス
周期を測定することにより車両の走行速度を検出すると
ともに、パルス数を計測することにより車両の走行距離
を検出する。次に、検出した車両走行距離と方位センサ
１により検出される車両の進行方位とに基づいて車両の
走行軌跡を演算し、地図記憶メモリ３に記憶されている
道路地図データとマップマッチングを行って車両の現在
地を特定する。

【００１６】ステップＳ３では、ステップＳ２で特定し
た現在地を出発地として、公知のダイクストラ法（特開
昭62-86499号公報参照）等により、出発地から目的地ま
で経路探索を行って最適経路を演算する。ステップＳ４
では、演算された最適経路に基づいて、その周辺の道路
地図データを地図記憶メモリ３から読み込み、ＲＡＭ７
に記憶する。ステップＳ５では、車両の現在地から目的
地にかけての最適経路周辺を鳥瞰図表示する際の視点位
置および視線方向を決定する。すなわち、図４に示すよ
うに、現在地を基準として目的地と反対方向の上空に視
点位置を定め、その位置から現在地を含む最適経路周辺
を見下ろせるように、視線方向を定める。例えば図４に
示すように視点位置および視線方向を定めると、ディス
プレイに表示される地図範囲は、図示の台形領域ＡＢＣ
Ｄとなる。また、視点位置および視点の高さは、例えば
辺ＢＣ、辺ＡＢがいずれも実寸でそれぞれ３００ｍ、１
０ｋｍ、辺ＣＤと辺ＡＢ間の距離が実寸で１０ｋｍとな
るように定める。

【００１７】ステップＳ６では、ステップＳ５によって
決定された視点位置および視線方向によって見下ろせる
範囲の道路地図データを、ディスプレイ５に表示させる
ためのデータに座標変換する。具体的には、図４の辺Ｂ
Ｃ側の道路地図がディスプレイ５の下辺側に、辺ＡＤ側
の道路地図がディスプレイ５の上辺側に表示されるよう
に、また辺ＡＤから辺ＢＣに近づくほど縮尺率が大きく
なるように座標変換する。

【００１８】ステップＳ７では、後述する図３の処理に
よってディスプレイ５に道路地図データを鳥瞰図表示す
る（図５参照）。ステップＳ８では、方位センサ１と車
速センサ２を用いて、ステップＳ２で検出した車両位置
からの走行距離と進行方向を検出し、現在の車両位置を
算出する。ステップＳ９では、ステップＳ８で算出した
車両位置をステップＳ６と同様に座標変換し、車両位置
を示す車両マークデータをＶ−ＲＡＭ９に記憶する。こ
れにより、図５に示すように、車両の現在地に矢印マー
クが表示される。

【００１９】ステップＳ１０では、方位センサ１と車速
センサ２を用いて、ステップＳ７で道路地図を表示させ
てからの車両の移動量、すなわち車両の移動方向および
移動距離を検出し、移動量が所定量を越えるとステップ
Ｓ４に移行して、ディスプレイ５上の鳥瞰図の書き換え
を行う。これにより、車両の現在地周辺が常にディスプ
レイ５の下端側に拡大表示されるように、車両の走行に
伴ってディスプレイ５に表示される鳥瞰図が書き換えら
れる。

【００２０】図３は図２のステップＳ７の処理の詳細を
示すフローチャートである。図のステップＳ２１では、
ステップＳ６で座標変換したデータを、道路網画像デー
タと地名等を表す文字データとに分け、それぞれをＲＡ
Ｍ７に記憶する。その際、各データがディスプレイ５上
のどの位置に表示されるかを示す座標情報も合わせて記
憶する。ステップＳ２２では、ステップＳ２１でＲＡＭ
７に記憶した文字データのうち、ディスプレイ画面の下
半分に表示すべき文字データをすべてディスプレイ５に
表示したか否かを判定する。判定が否定されるとステッ
プＳ２３に移行し、まだディスプレイ５に表示していな
い文字データを、ディスプレイ表示位置に対応するＶ−
ＲＡＭ９の所定領域に記憶する。なお、Ｖ−ＲＡＭ９の
記憶領域はディスプレイ画面の表示領域に一対一に対応
しており、Ｖ−ＲＡＭ９の所定領域にデータを記憶する
と、その記憶領域に対応するディスプレイ領域に、その
記憶したデータが表示される。したがって、このステッ
プＳ２３の処理によって、ディスプレイ画面の下半分の
所定領域に文字データが表示される。

【００２１】ステップＳ２３の処理が終わるとステップ
Ｓ２２に戻り、ディスプレイの下半分に文字データをす
べて表示したと判定されるとステップＳ２４に移行す
る。ステップＳ２４では、ステップＳ２１でＲＡＭ７に
記憶した道路網画像データのうち、ディスプレイ画面の
下半分に表示すべきデータをＶ−ＲＡＭ９の対応箇所に
記憶する。これにより、ディスプレイ５に表示された文
字データの上に道路網画像データが上書きされる（図６
参照）。ステップＳ２５では、ディスプレイ画面の下半
分に表示すべき道路網画像データをすべてディスプレイ
５に表示したか否かを判定する。判定が否定されるとス
テップＳ２４に戻り、判定が肯定されるとステップＳ２
６に移行する。

【００２２】ステップＳ２６では、ディスプレイ画面の
上半分に表示すべき道路網画像データをすべてディスプ
レイ５に表示したか否かを判定する。判定が否定される
とステップＳ２７に移行し、まだディスプレイ５に表示
していない道路網画像データをＶ−ＲＡＭ９の対応箇所
に記憶する。

【００２３】ステップＳ２７の処理が終わるとステップ
Ｓ２６に戻り、ディスプレイ画面の上半分に道路網画像
データをすべて表示したと判定されるとステップＳ２８
に移行する。ステップＳ２８では、ディスプレイ画面の
上半分に表示すべき文字データをＶ−ＲＡＭ９の対応箇
所に記憶する。これにより、ディスプレイ５に表示され
た道路網画像データの上に文字データが上書きされる
（図６参照）。ステップＳ２９では、ディスプレイ画面
の上半分に表示すべき文字データをすべて表示したか否
かを判定し、判定が否定されるとステップＳ２８に戻
り、判定が肯定されると処理を終了する。

【００２４】このように、上記実施例によれば、道路地
図を鳥瞰図表示する際、現在地周辺が表示されるディス
プレイ画面の下半分の領域においては、道路地図上の文
字データの上に道路網画像データを上書きするようにし
たため、文字データと道路網画像データの表示位置が重
なっても、道路網を細部まで表示・確認できる。一方、
目的地方向が表示されるディスプレイ画面の上半分で
は、道路網画像データの上に文字データを上書きするよ
うにしたため、車両の目的地方向を文字によって確認で
きる。

【００２５】上記実施例では、ディスプレイ画面の中間
位置で道路網画像データと文字データとの上書きの順序
を切り換えるようにしたが、中間位置以外の位置で切り
換えてもよく、あるいはどの位置で切り換えるかを選択
できるようにしてもよい。または、ディスプレイに表示
される道路網の密度や地図範囲に応じて、自動的に切り
換え位置を決定するようにしてもよい。もしくは、例え
ば現在地からの距離によって上書きの順序を切り換えて
もよい。すなわち、現在地から所定距離以内の道路地図
を表示する場合には、文字データの上に道路網画像デー
タを上書きして表示し、所定距離を越えた道路地図を表
示する場合には、道路網画像データの上に文字データを
上書きするようにしてもよい。

【００２６】なお、上記実施例において、文字データの
上に道路網画像データを上書きすると、文字データが読
みにくくなるおそれがあるため、上書き部分については
道路網画像データの表示色を変えてもよい。上記実施例
の操作ボードとして、ディスプレイと一体になったタッ
チパネルスイッチを用いてもよい。また、キーボート等
により目的地を直接入力できるようにしてもよい。上記
図２のステップＳ２では、方位センサや車速センサを用
いて車両の現在地を特定したが、操作ボードによって現
在地を入力してもよい。あるいはＧＰＳ（Global Posit
ioning System）によって現在地を特定してもよい。ま
た、上記実施例では、現在地から目的地までの最適経路
をＣＰＵ４による演算（図２のステップＳ３）によって
求めたが、予め目的地までの経路を操作ボード等によっ
て入力させて、その入力された経路に従って、車両を誘
導するとともに鳥瞰図を表示するようにしてもよい。な
お、上記実施例では、ディスプレイに鳥瞰図を表示する
例を説明したが、通常の道路地図表示を行う場合でも、
現在地近辺について道路網画像データを優先して表示す
ることで、車両をスムーズに誘導することが可能とな
る。

【００２７】このように構成した実施例にあっては、地
図記憶メモリ３が道路地図記憶手段に、方位センサ１お
よび車速センサ２が車両位置検出手段と出発地設定手段
に、操作ボード８が目的地設定手段に、図２のステップ
Ｓ３が経路探索手段に、ＣＰＵ４が表示制御手段に、図
３のステップＳ２３が第１の文字データ抽出手段に、図
３のステップＳ２４が第１の道路網画像データ抽出手段
に、図３のステップＳ２７が第２の道路網画像データ抽
出手段に、図３のステップＳ２８が第２の文字データ抽
出手段に、それぞれ対応する。

【００２８】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、道路地図を表示する際に、ディスプレイ画面の下
辺から所定高さまでは、文字データを表示した後道路網
画像データを表示し、ディスプレイ画面の所定高さから
上辺までは、道路網画像データを表示した後文字データ
を表示するようにしたため、ディスプレイの下辺側に表
示される現在地周辺の道路網と文字データとの表示位置
が重なっても、道路網を細部まで表示・確認できる。そ
の一方で、ディスプレイの上辺側に表示される目的地方
向では、文字データが優先して表示されるため、車両の
目的地方向を文字によって確認できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による車両用経路誘導装置の一実施例の
ブロック図である。

【図２】図１に示すＣＰＵの動作を示すフローチャート
である。

【図３】図２のステップＳ７の処理の詳細を示すフロー
チャートである。

【図４】鳥瞰図の概要を説明する図である。

【図５】ディスプレイに表示された道路地図の鳥瞰図の
一例を示す図である。

【図６】本発明による鳥瞰図表示の一例を示す図であ
る。

【図７】従来の車両用経路誘導装置のディスプレイ表示
の一例を示す図である。

【図８】従来の車両用経路誘導装置のディスプレイ表示
の一例を示す図である。

【図９】従来の鳥瞰図表示の一例を示す図である。

【符号の説明】

１方位センサ２車速センサ３地図記憶メモリ４ＣＰＵ５ディスプレイ６ＲＯＭ７ＲＡＭ８操作ボード９Ｖ−ＲＡＭ１０インタフェース回路

フロントページの続き (56)参考文献特開平１−263688（ＪＰ，Ａ) 特開平２−244188（ＪＰ，Ａ) 特開平３−225391（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G01C 21/00 G08G 1/0969 G09B 29/10

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】道路地図に関する道路網画像データおよ
び文字データを記憶する道路地図記憶手段と、車両の現在地を検出する車両位置検出手段と、車両の出発地を設定する出発地設定手段と、車両の目的地を設定する目的地設定手段と、前記道路地図データに基づいて前記出発地から前記目的
地までの経路を設定する経路設定手段と、この経路設定手段により設定された経路周辺の道路地図
をディスプレイに表示する制御を行う表示制御手段と、
を備える車両用経路誘導装置であって、前記道路地図記憶手段に記憶された道路網画像データの
うち、ディスプレイ画面の下辺から所定高さまでに表示
される道路網画像データを抽出する第１の道路網画像デ
ータ抽出手段と、前記道路地図記憶手段に記憶された道路網画像データの
うち、ディスプレイ画面の前記所定高さから上辺までに
表示される道路網画像データを抽出する第２の道路網画
像データ抽出手段と、前記道路地図記憶手段に記憶された文字データのうち、
ディスプレイ画面の下辺から前記所定高さまでに表示さ
れる文字データを抽出する第１の文字データ抽出手段
と、前記道路地図記憶手段に記憶された文字データのうち、
ディスプレイ画面の前記所定高さから上辺までに表示さ
れる文字データを抽出する第２の文字データ抽出手段と
を備え、前記表示制御手段は、ディスプレイ画面の下辺から前記
所定高さまでは、前記第１の文字データ抽出手段によっ
て抽出された文字データを表示した後、前記第１の道路
網画像データ抽出手段によって抽出された道路網画像デ
ータを表示し、ディスプレイ画面の前記所定高さから上
辺までは、前記第２の道路網画像データ抽出手段によっ
て抽出された道路網画像データを表示した後、前記第２
の文字データ抽出手段によって抽出された文字データを
表示する制御を行うことを特徴とする車両用経路誘導装
置。
【請求項２】道路地図に関する道路網画像データおよ
び文字データを記憶する道路地図記憶手段と、車両の現在地を検出する車両位置検出手段と、車両の出発地を設定する出発地設定手段と、車両の目的地を設定する目的地設定手段と、前記道路地図データに基づいて前記出発地から前記目的
地までの経路を設定する経路設定手段と、この経路設定手段により設定された経路周辺の道路地図
をディスプレイに表示する制御を行う表示制御手段と、
を備える車両用経路誘導装置であって、前記道路地図記憶手段に記憶された道路網画像データの
うち、現在地から目的地方向に所定距離以内にある道路
網画像データを抽出する第１の道路網画像データ抽出手
段と、前記道路地図記憶手段に記憶された道路網画像データの
うち、現在地から前記所定距離を越えた範囲にあり、か
つディスプレイ画面に表示される範囲の道路網画像デー
タを抽出する第２の道路網画像データ抽出手段と、前記道路地図記憶手段に記憶された文字データのうち、
現在地から目的地方向に所定距離以内にある文字データ
を抽出する第１の文字データ抽出手段と、前記道路地図記憶手段に記憶された文字データのうち、
現在地から前記所定距離を越えた範囲にあり、かつディ
スプレイ画面に表示される範囲の文字データを抽出する
第２の文字データ抽出手段とを備え、前記表示制御手段は、ディスプレイ画面の下辺から所定
高さまでは、前記第１の文字データ抽出手段によって抽
出された文字データを表示した後、前記第１の道路網画
像データ抽出手段によって抽出された道路網画像データ
を表示し、ディスプレイ画面の前記所定高さから上辺ま
では、前記第２の道路網画像データ抽出手段によって抽
出された道路網画像データを表示した後、前記第２の文
字データ抽出手段によって抽出された文字データを表示
する制御を行うことを特徴とする車両用経路誘導装置。
【請求項３】請求項１または２に記載された車両用経
路誘導装置において、前記表示制御手段は、前記設定された経路周辺の道路地
図を、現在地を基準として目的地と反対方向の上空から
斜めに見下ろした際に得られる鳥瞰図を表示することを
特徴とする車両用経路誘導装置。