JP2902521B2 - 磁気ディスクおよび磁気ヘッドならびに磁気記録装置 - Google Patents

磁気ディスクおよび磁気ヘッドならびに磁気記録装置

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JP2902521B2
JP2902521B2 JP18941592A JP18941592A JP2902521B2 JP 2902521 B2 JP2902521 B2 JP 2902521B2 JP 18941592 A JP18941592 A JP 18941592A JP 18941592 A JP18941592 A JP 18941592A JP 2902521 B2 JP2902521 B2 JP 2902521B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータ等の外部
記憶装置として用いられる磁気記録装置、ならびにそれ
に搭載され、相対移動により情報の記録・再生・消去等
を行なう磁気ディスクおよび磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、コンピュータ等の外部記憶装置
として、フレキシブルディスク装置(FDD)あるいは
ハードディスク装置(HDD)等の磁気記録装置が多用
されている。そして、これらのFDD、HDD等には、
情報の記録・再生・消去等を行うための磁気ヘッドと、
この磁気ヘッドと相対移動して、所望の位置に所定の情
報が記憶される磁気ディスクが搭載されている。
【0003】前記HDDについて説明すると、HDDの
非動作時には、磁気ディスクは停止状態とされ、磁気デ
ィスクと磁気ヘッドとは接触状態とされており、HDD
に情報の記録・再生・消去等の情報処理を行う動作時に
は、磁気ディスクを回転させ、接触状態にある磁気ディ
スクと磁気ヘッドとを、この磁気ディスクの回転によ
り、磁気ディスクの表面から磁気ヘッドを所望量浮上さ
せ、磁気ヘッドを磁気ディスクの所定位置に移動させ、
磁気ヘッドから所定の信号を磁気ディスクに送出して所
望の情報処理を行う、いわゆるCSS(コンタクト・ス
タート・ストップ)とされている。
【0004】また、前記磁気ディスクについて説明する
と、磁気ディスクはNi−P鍍金されたアルミニウム、
ガラス等の適宜な非磁性素材により製せられた環状の基
板上に、適宜な下地層と、磁性層と、保護層と、潤滑層
とが順に形成されている。
【0005】そして、磁気ディスクの半径方向内側の軸
心側の所定領域は、磁気ディスクと磁気ヘッドとが当接
されるCSS領域とされ、このCSS領域の径方向外側
に、磁気ヘッドが浮上走行して情報処理がなされる適宜
なデータ領域が形成されている。
【0006】ここで、磁気ヘッドの停止状態と浮上走行
状態についてさらに説明する。
【0007】磁気ディスクの停止時において、磁気ヘッ
ドはそれ自身を支持するジンバルプレートと称されるヘ
ッド支持部材のばね圧等により磁気ディスクの表面に所
定の当接力で当接されている。
【0008】そして、HDDが稼働されると、磁気ディ
スクは磁気ヘッドと当接した状態で回転を開始する。さ
らに、磁気ディスクの回転速度の上昇に伴い、磁気ディ
スクの表面に生じる気流による揚力が増加し、この揚力
が磁気ヘッドの磁気ディスクに対する当接力より大きく
なると、磁気ヘッドは磁気ディスクの表面から緩やかに
浮上し、磁気ヘッドの形状と、当接力と、磁気ディスク
の周速等により決定される所望の浮上量を保持して磁気
ディスクに対して浮上走行する。
【0009】すなわち、磁気ヘッドが磁気ディスクに対
して浮上開始する直前までは、磁気ヘッドが磁気ディス
クの表面を摺動して擦り付けることとなる。このため、
磁気ディスクの表面と、磁気ヘッドの磁気ディスクと当
接する媒体対向面との何れか、あるいは両者が摺動抵抗
により摩耗し、場合によっては磁気ディスクの表面破壊
(表面クラッシュ)を起こし、磁気ディスクの記録内容
を読み出すことができなくなることがあった。また、磁
気ヘッドと磁気ディスクとの摺動抵抗(摩擦力)が異常
に増加して磁気ディスクの回転トルク以上の値になる
と、磁気ディスクは回転しなくなり、HDDの故障につ
ながるという問題点があった。
【0010】また、磁気ヘッドの磁気ディスクと当接す
る対向面は鏡面仕上げが施され、磁気ディスクの表面も
鏡面仕上げが施され、鏡面どうしの部分の接触により吸
着を生じ、磁気ヘッドが磁気ディスクに吸着して動かな
くなり、HDDの故障につながるという問題点もあっ
た。
【0011】そこで、このような問題点を解決するため
に、従来から磁気ディスクの基板の表面にテクスチャー
と称する不均一な微細な凹凸を機械加工あるいはケミカ
ルエッチング等により設け、磁気ディスクと磁気ヘッド
との接触部の接触面積を減少させる磁気ディスクが提案
されている。
【0012】前記テクスチャーにより磁気ディスクの基
板の表面に設けられた微細な凹凸は、表面形状のパラメ
ータとして表面あらさしかなく、しかも、この表面あら
さを所望の状態に制御することが極めて困難であるとと
もに、機械加工によるテクスチャーは、その断面が略三
角形となり、摩耗の進行にともない三角形の頂点から徐
々に消滅し、接触面積が徐々に増加するという形状的な
問題点があった。
【0013】そこで、フォトリソグラフと称されるフォ
トエッチングを用いて磁気ディスクの基板の表面に微細
な突設部を形成し、前述した不都合を解決する磁気ディ
スクが提案されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来のフォトエッチングを用いた磁気ディスクにおい
ては、磁気ディスクの表面に所定形状の突設部を精度良
く、かつ、突設部の面積が摩耗により変化することのな
い形状とすることはできるものの、いまだに磁気ディス
クと磁気ヘッドとの吸着および摺動抵抗に対する最適化
を図ることができないという問題点があった。
【0015】なぜならば、従来例においては、各突設部
を具体的に、どのように形成すべきであるかが不明確で
あるからである。
【0016】この磁気ディスクに設ける突設部の形状等
の規定について従来例を見ると、例えば、特開平3−9
1117号公報に記載されているように、突設部の面積
比を1%以下とするもの、特開平3−173917号公
報に記載されているように、突設部の面積比を0.00
1〜1%とし、かつ、その形状を断面矩形としたもの、
特開平3−250420号公報に記載されているよう
に、300オングストローム以上の突設部の数を1平方
ミリメートル当たり10個以内としたもの等のように、
突設部の面積比および数のみを規定しているにすぎな
い。
【0017】しかし、従来の面積比および個数のみの形
状等の規定により形成された磁気ディスクでは、突設部
の密度の規定がなされず、前述した磁気ディスクと磁気
ヘッドとの吸着および摺動抵抗に対する最適化を図るこ
とができないという問題点があった。
【0018】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、前述した従来のものにおける問題点を克服し、
磁気ヘッドと磁気ディスクとの吸着を確実に防止すると
ともに、摺動抵抗を少なくした最適の突設部を有する磁
気ディスクおよび磁気ヘッドならびに磁気記録装置を提
供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため請求項1に記載の本発明の磁気ディスクは、少なく
ともCSS領域に突設部を多数形成するとともに、前記
各突設部の高さを5nm以上とし、各突設部の高さをH
(mm)、1mm2 当たりの突設部の数をNとしたとき
に、前記各突設部の平均面積A(mm2 )が、 (10-5/N・H)2 ≦A≦15×10-2/N の範囲内にあり、かつ、前記突設部の数が111個/m
2 以上であることを特徴としている。
【0020】そして、請求項2に記載の本発明の磁気デ
ィスクは、請求項1において、前記突設部の数の上限値
が16700個/mm 2 であることを特徴としている。
【0021】さらに、請求項3に記載の本発明の磁気ヘ
ッドは、少なくとも磁気ディスクと対向するスライダの
摺動面の一部に突設部を多数形成するとともに、前記各
突設部の高さを5nm以上とし、前記各突設部の高さを
H(mm)、1mm2 当たりの突設部の数をNとしたと
きに、前記各突設部の平均面積A(mm2 )が、 (10-5/N・H)2 ≦A≦15×10-2/N の範囲内にあることを特徴としている。
【0022】また、請求項4に記載の本発明の磁気記録
装置は、請求項1に記載の磁気ディスクおよび請求項3
に記載の磁気ヘッドの一方、あるいは、両者を用いたこ
とを特徴としている。
【0023】
【作用】請求項1に記載の本発明の磁気ディスクによれ
ば、磁気ディスクの少なくともCSS領域に所定形状の
突設部を、磁気ディスクと磁気ヘッドとの吸着および摺
動抵抗に対して、最適形状で、かつ、最適配置すること
ができる。
【0024】請求項2に記載の本発明の磁気ディスクに
よれば、最大摩擦係数が1以下の部分を大きくすること
ができる。
【0025】請求項3に記載の本発明の磁気ヘッドによ
れば、磁気ヘッドの少なくとも磁気ディスクと対向する
スライダの摺動面の一部に所定形状の突設部を、磁気デ
ィスクと磁気ヘッドとの吸着および摺動抵抗に対して、
最適形状で、かつ、最適配置することができる。
【0026】請求項4に記載の本発明の磁気記録装置に
よれば、磁気ディスクと磁気ヘッドとの吸着および摺動
抵抗を低減させることができ、CSSによる耐久性を向
上させることができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1から図18につ
いて説明する。
【0028】まず、本発明に係る磁気ディスクの実施例
について図1から図14により説明する。
【0029】図1は本発明の磁気ディスクの一実施例を
示す平面図であり、図2はCSS領域の一部を拡大した
部分拡大平面図である。
【0030】本実施例の磁気ディスク1は、図1に示す
ように、従来と同様に適宜な厚さの環状に形成されてい
る。そして、径方向内側の所定範囲は図示しない磁気ヘ
ッドと当接状態とされる図中斜線で示すCSS領域2と
され、前記CSS領域2の径方向外側の所定領域は図示
しない磁気ヘッドにより情報処理がなされるデータ領域
3とされている。
【0031】また、この磁気ディスク1は、金属、ガラ
ス、樹脂、アルミ合金にNi−P鍍金を施したもの等の
適宜な素材により環状に製せられた基板の一方の表面、
あるいは表裏両面に、適宜な下地層、磁性層、保護層、
潤滑層が所定の厚みで順に形成されている。これらの各
層はスパッタリング等の適宜な成膜法により、例えば下
地層としてクロム(Cr)を素材としたCr層等が用い
られ、磁性層としてコバルト(Co)合金を主とするC
o合金系を素材としたCo合金系の磁性層等が用いられ
ており、保護層としてはカーボン(C)を素材としたC
層等が用いられており、潤滑層としてはパーフルオロポ
リエーテル重合体等が素材として用いられている。
【0032】また、前記磁気ディスク1の表面と裏面と
の少なくとも一方のCSS領域2には、所定形状、本実
施例では角柱状に形成された多数の突設部4、4、…が
磁気ディスク1の表面から軸方向外側に向かって突設さ
れている。そして、この各突設部4は、図2に示すよう
に、相互の間隔Lを同一とする正三角形形状に配置され
るとともに、その高さを5nm以上とされている。そし
て、各突設部4の高さをH(mm)、1mm2 当たりの
突設部4の数をNとしたときに、各突設部4の平均面積
A(mm2 )が、 (10-5/N・H)2 ≦A≦15×10-2/N の範囲になるように形成されている。
【0033】本実施例の磁気ディスクの表面に形成され
る突設部4について図3により説明する。
【0034】図3は突設部の要部を示す拡大縦断面図で
ある。
【0035】図3に示すように、本実施例の突設部4
は、環状の基板5にフォトレジストを塗工し、所定パタ
ーンのフォトマスクを用いて露光し、現像、エッチング
等を行い、フォトレジストを基板から除去するフォトエ
ッチングを施すことにより、角柱状の突部6を形成す
る。その後、この突部6を設けた基板5の表面に前述し
た下地層7、磁性層8、保護層9、潤滑層10が所定の
厚みで順に形成されて、所定高さHの突設部4が形成さ
れる。
【0036】なお、本実施例においては、突設部4の形
状を角柱状としたが、円柱状等の高さ方向と直交する断
面積が一定ものだけに限られず、仕様により突設部4が
摩滅して高さが変化した場合に、図示しない磁気ヘッド
と当接する突設部4の平均面積Aが前記式を満足するな
らば、高さ方向と直交する断面積が変化する、例えば円
錐台状、角錐台状等の適宜な形状でよく、特に、本実施
例に限定されるものではない。
【0037】また、本実施例においては、突設部4をC
SS領域2に形成したが、データ領域に形成しても良
く、特に、本実施例に限定されるものではない。そし
て、突部6はフォトエッチングでなく、放電加工、レー
ザ加工等の適宜な加工方法により形成してもよく、特
に、本実施例に限定されるものではない。
【0038】つぎに、本発明における突設部4の高さH
および突設部4の平均面積Aについて、図4から図6に
ついて説明する。
【0039】図4は理想的な突設部4の形状とそのベア
リングカーブとその振幅分布を示す図であり、図5は本
実施例の突設部4の形状とそのベアリングカーブとその
振幅分布と突設部4の上面の形状と突設部4の平均面積
を示す図であり、図6は比較のための従来のテクスチャ
ーの形状とそのベアリングカーブとその振幅分布を示す
図である。
【0040】本発明における突設部4の高さHおよび突
設部4の平均面積Aは、図4のaに示す断面矩形の理想
的な突設部4を、図4のbに示すベアリングカーブと、
図4のcに示す振幅分布とにより表した場合に、振幅分
布のピーク間の距離、すなわち平均高さを突設部4の高
さHとし、突設部4の上面を、平均高さにおける完全平
面としたときの面積を突設部4の平均面積Aとし、突設
部4上のより微細な凹凸は突設部4の平均面積として考
慮しないこととする。
【0041】この定義に従って、図5のaに実際の突設
部4の断面形状を示す本実施例についてみると、そのベ
アリングカーブおよび振幅分布は図5のbおよびcに示
す通りとなる。従って、本実施例における突設部4の高
さHは、図5のcにおける上下の振幅分布のピーク間の
距離Hとされる。また、突設部4の表面部分には、微細
な凸部が形成されているために、その表面は、図5のd
に斜線部で示される前記の微細な凸部部分のみとなるも
のであるが、前記定義に従って、図5のeの斜線部に示
すように、平均高さHにおける完全平面の面積を突設部
4の平均面積Aとする。
【0042】また、従来のテクスチャーを図6のaに、
図6のbにそのベアリングカーブを、図6のcにその振
幅分布を比較のため示す。なお、従来のテクスチャーは
図6のcに示すように、振幅分布のピークが1つしかな
く、突設部4とみなされない。
【0043】つぎに、前述した構成からなる本実施例の
作用について具体的な実験例を例示して説明する。
【0044】実験例1 磁気ディスク1としては、図2、図3および図4のaに
示すように、ガラス基板5にフォトエッチングを施して
角柱形状の突部6を、相互の間隔が等しくなるように正
三角形の配置で形成し、このガラス基板5上にCrを素
材とした下地層7、Co合金系を素材とした磁性層8、
Cを素材とした保護層9を順に設け、さらに厚さ1nm
の潤滑層10を形成し、平均面積9μm2 (9×10-6
mm2 )の角柱形状の突設部4を形成するとともに、突
設部4の高さHをパラメータとした。そして、磁気ヘッ
ドとしては、ミニモノリシックタイプのフェライトヘッ
ドを用いた。この磁気ディスク1と磁気ヘッドを用いて
HDDに実装してドライブ実装CSS試験を行い、磁気
ディスク1と磁気ヘッドとの摺動抵抗の関係について、
突設部4の高さHと摩擦係数の関係を調査する実験を行
った。
【0045】図7に前記試験結果を示す。摩擦係数は、
静摩擦係数を磁気ディスク1の起動トルクを磁気ディス
ク1の半径で除して求め、動摩擦係数を磁気ディスク1
の回転立ち下がりプロファイルから慣性法により算出し
て求めた。そして、CSS3万回を達成したものを”合
格”、しなかったものを”不合格”で表した。なお、本
実験に用いたHDDのドライブ起動条件は、摩擦係数
1.2以下である。
【0046】この試験結果からも明白なように、HDD
のドライブ起動条件である摩擦係数1.2以下を満足
し、かつ、”合格”である突設部4の高さHの下限は、
5nmであり、この突設部4の高さHが5nm以下では
突設部4として機能しないことが判明した。
【0047】なお、突設部4の高さHの上限は、電磁変
換特性を得るために必要な磁気ヘッドの浮上量の制約に
より決定される。
【0048】実験例2 磁気ディスク1としては、図2、図3および図4のaに
示すように、ガラス基板5にフォトエッチングを施して
角柱形状の突部6を、相互の間隔が等しくなるように正
三角形の配置で形成し、このガラス基板5上にCrを素
材とした下地層7、Co合金系を素材とした磁性層8、
Cを素材とした保護層9を順に設け、さらに厚さ0.5
nmの潤滑層10を形成し、高さHを80nm(80×
10-6mm),30nm(30×10-6mm)の2種類
とした角柱形状の突設部4を形成するとともに、突設部
4の数Nと平均面積Aをパラメータとした。そして、磁
気ヘッドとしては、ミニモノリシックタイプのフェライ
トヘッドを用いた。この磁気ディスク1と磁気ヘッドを
用いて磁気ディスク1の突設部4の数Nと平均面積Aと
吸着力との関係を調査する実験を行った。
【0049】なお、吸着力とは、磁気ヘッドを磁気ディ
スク1から相互の当接面に対して直交する鉛直方向に離
間させるときの力と定義し、CSSを行う前の初期状態
での値とする。そして0.5g以上を吸着力大とし、
0.5g未満を吸着力小として評価した。
【0050】図8に本実験に用いた吸着力の測定装置1
1を、図9に突設部4の高さHを80nmとした場合の
突設部4の数Nと平均面積Aと吸着力との関係の試験結
果を、図10に突設部4の高さHを30nmとした場合
の突設部4の数Nと平均面積Aと吸着力との関係の試験
結果をそれぞれ示す。
【0051】また、吸着力の測定装置11による吸着力
の測定の概略を図8について説明すると、磁気ディスク
1は所定の試料台12に装着されて固定される。そし
て、試料台12に固定された磁気ディスク1のCSS領
域の所定位置に、荷重測定用のロードセルとワイヤ等の
適宜な接続部材により接続されている磁気ヘッド13が
所定の当接力により当接させられる。この磁気ヘッド1
3と磁気ディスク1との当接力は、微動台16に配設さ
れているマイクロメータヘッド等の微量送り17を動作
させ、微動台16の上下移動部材18に固着させた荷重
付与部材19を、図中両矢印Wで示す上下方向に移動さ
せることにより行われる。その後、荷重付与部材19を
磁気ヘッド13から離間させた後、この状態で、ロード
セル14を図中矢印Vで示す方向へ移動させることによ
り、磁気ヘッド13を磁気ディスク1から相互の当接面
に対して直交する鉛直方向に所定速度で離間させ、この
時の力を荷重−電圧変換器20を介して記録計としての
ペンレコーダ21に記録して吸着力を測定する。また、
ロードセル14の上下移動は、モータ等の適宜な駆動手
段22の回転駆動力を、所望の速度制御手段23を用い
て制御した状態で親ネジ24に伝達し、この親ネジ24
を図中両矢印Aで示す回転方向の所望方向に回転させる
ことにより、親ネジ24に噛合させたナット25を図中
両矢印Bで示す上下方向の所望方向に移動させ、このナ
ット25に固着された支持部材26を介して行われる。
【0052】図9および図10から明白なように、適正
な吸着力小の領域を挟んで吸着力大の領域が存在するこ
とが判明した。この吸着力大には、吸着力大(1)と吸
着力大(2)との2種類の領域がある。一方の吸着力大
(1)の領域では、磁気ヘッドと磁気ディスク1との接
触面積が大きいために吸着力が大きい。他方の吸着力大
(2)の領域では、磁気ディスク1が弾性変形し、磁気
ディスク1は磁気ヘッドと突設部4および突設部4以外
の部分でも当接し、このため接触面積が増加して吸着力
が大きくなる。そして、これらの吸着力の大きい各領域
においては、突設部4の機能が発揮されない。
【0053】また、図9の試験結果と図10の試験結果
とを比較すると、突設部4の高さHの値により、吸着力
大(2)の領域が相違することが判る。そして、突設部
4の高さをH(mm)、1mm2 当たりの突設部4の数
をNとすると、突設部4の平均面積A(mm2 )は、 (10-5/N・H)2 ≦A≦15×10-2/N の範囲内にある場合にのみ吸着力が小さくなることが判
明した。
【0054】実験例3 磁気ディスク1としては、図2、図3および図4のaに
示すように、ガラス基板5にフォトエッチングを施して
角柱形状の突部6を、相互の間隔が等しくなるように正
三角形の配置で形成し、このガラス基板5上にCrを素
材とした下地層7、Co合金系を素材とした磁性層8、
Cを素材とした保護層9を順に設け、さらに厚さ1nm
の潤滑層10を形成し、平均面積9μm2 、高さ30n
mの角柱形状の突設部4を形成するとともに、1mm2
当たりの突設部4の数Nをパラメータとした。そして、
磁気ヘッドとしては、ミニモノリシックタイプのフェラ
イトヘッドを用いた。この磁気ディスク1と磁気ヘッド
を用いてCSS試験を行い、磁気ディスク1の1mm2
当たりの突設部4の数Nと最大摩擦係数の関係を調査す
る実験を行った。
【0055】なお、最大摩擦係数とは、所定回数のCS
Sを行った後に、磁気ディスク1を1rpmの回転速度
で1回転させた時の摺動抵抗(摩擦力)を荷重としてロ
ードセルを用いて測定し、その最大荷重値を磁気ヘッド
のロード荷重で除することにより算出して求めた。そし
て、最大摩擦係数1を越えた場合を”不合格”とし、最
大摩擦係数1以下を”合格”として評価した。
【0056】図11に試験結果を示す。この試験結果か
ら明白なように、最大摩擦係数は、前述したのと同様
に、突設部4の高さをH(mm)、1mm2 当たりの突
設部4の数をNとすると、突設部4の平均面積A(1m
2 )は、 (10-5/N・H)2 ≦A≦15×10-2/N の範囲内にある場合にのみ最適範囲となることが判明し
。また、図11に示すように、1mm 2 当たりの突設
部4の数Nを111〜16700個の範囲内とすること
により、最大摩擦係数が1以下の部分を大きくすること
ができる。
【0057】実験例4 磁気ディスク1としては、図2、図3および図4のaに
示すように、ガラス基板5にフォトエッチングを施して
角柱形状の突部6を、相互の間隔が等しくなるように正
三角形の配置で556個/mm2 で形成し、このガラス
基板5上にCrを素材とした下地層7、Co合金系を素
材とした磁性層8、Cを素材とした保護層9、潤滑層1
0を順に設け、平均面積9μm2 、高さ60nmの角柱
形状の突設部4を形成するとともに、潤滑層10の厚さ
をパラメータとした。そして、磁気ヘッドとしては、ミ
ニモノリシックタイプのフェライトヘッドを用いた。こ
の磁気ディスク1と磁気ヘッドとを用いて、潤滑層10
の厚さとドラッグ試験における動摩擦係数の関係を調査
する試験を行った。
【0058】なお、動摩擦係数は前述した実験例3の最
大摩擦係数と同様にして求めた。
【0059】図12に試験結果を示す。図中の動摩擦係
数の値は10万パスまでの間の変動範囲で示して有る。
動摩擦係数の許容範囲を1.0以下とすると、潤滑層の
厚さは0.5nm以上10nm以下が適正範囲であるこ
とが判明する。
【0060】このように本実施例の磁気ディスク1によ
れば、CSS特性および吸着性を従来の磁気ディスクに
比べて著しく向上させることができるとともに、磁気デ
ィスク1に形成する突設部4の設計パラメータを最適範
囲で確実に規定することができる。そして、この突設部
4の設計パラメータは、磁気ディスク1に突設部4を形
成する上で極めて実用的であり、突設部4を確実、かつ
明確に表示することができる。
【0061】なお、本発明の磁気ディスク1の少なくと
もCSS領域に形成する突設部4は、図13および図1
4に示すように種々の変更が可能である。
【0062】図13に示す所定高さHの突設部4aは、
凹凸の無い環状の基板5aの表面に、前述した下地層
7、磁性層8、保護層9を形成し、この保護層9にフォ
トレジストを塗工し、所定パターンのフォトマスクを用
いて露光し、現像、エッチング等を行い、フォトレジス
トを基板から除去するフォトエッチングを施すことによ
り、所望形状の突部6aを形成し、その後、この突部6
aを設けた保護層9の表面に、前述した潤滑層10を所
定の厚みに形成したものである。
【0063】図14に示す所定高さHの突設部4bは、
保護層9と同一素材からなる基板5bを用い、この基板
5bにフォトレジストを塗工し、所定パターンのフォト
マスクを用いて露光し、現像、エッチング等を行い、フ
ォトレジストを基板から除去するフォトエッチングを施
すことにより、所望形状の突部6bを形成し、その後、
この突部6aを設けた基板5bの表面に、前述した下地
層7、磁性層8を所定の厚みに形成し、その後、突部6
b表面の下地層7、磁性層8を機械的化学適当の適宜な
方法により除去し、その後、前述した潤滑層10を所定
の厚みに形成したものである。
【0064】また、本発明は、磁気ディスク1の表面に
潤滑層10を用いない磁気ディスクに適用することもで
きる。
【0065】つぎに、本発明に係る磁気ヘッドの実施例
について図15および図16により説明する。
【0066】図15は本発明の磁気ヘッドを3レールモ
ノリシック型磁気ヘッドに適用した一実施例の全体を示
す斜視図であり、図16は本発明の磁気ヘッドの摺動面
の一部を拡大した部分拡大平面図である。
【0067】図15に示すように、本発明の磁気ヘッド
27は、熱間静水圧プレス処理をした多結晶Mn−Zn
フェライト等の焼結フェライトからなる高密度フェライ
トで形成した略矩形のスライダ28を備えている。この
スライダ28の図示しない磁気ディスクに対向する対向
面であるABS(Air Bearing Surfa
ce)面とされる図中斜線部で示す摺動面29に、磁気
ヘッド27を磁気ディスクに対して浮上させるための2
本の負圧溝30,30を磁気ディスクに対する相対移動
方向と平行に凹設して、3本のレール31が形成されて
いる。そして、図中中央の1本のレール31と高密度フ
ェライトで形成した略コの字型のヘッドコア32とが、
適宜なギャップ33を介して図示しないガラス等により
接合されている。そして、この接合されたヘッドコア3
2とスライダ28のレール31の端部には、両者の幅方
向中心部にトラック幅に対応した狭幅の記録・再生部3
4が両者を削ることにより形成されており、この削り取
られた部分には図示しない補強ガラス等を接合して、記
録・再生部34が補強されている。さらに、ヘッドコア
32には、所望のコイル35が巻回されている。また、
コイル35に電流を流して、あるいは誘導電流を検出し
てギャップ33の部分で情報の記録・再生を行なうよう
にされている。
【0068】また、前記磁気ヘッド27の摺動面29を
構成する3本のレール31には、所定形状、本実施例で
は前述した磁気ディスク1と同様の角柱状に形成された
多数の突設部4c、4c、…が外側に向かって突設され
ている。そして、この各突設部4cは、図16に示すよ
うに、相互の間隔Lを同一とする正三角形形状に配置さ
れるとともに、その高さを5nm以上とされている。そ
して、各突設部4cの高さをH(mm)、1mm2 当た
りの突設部4cの数をNとしたときに、各突設部4の平
均面積A(mm2 )が、 (10-5/N・H)2 ≦A≦15×10-2/N の範囲になるように形成されている。
【0069】本実施例の磁気ヘッド27の表面に形成さ
れる突設部4cは、スライダ28の摺動面29にフォト
レジストを塗工し、所定パターンのフォトマスクを用い
て露光し、現像、エッチング等を行い、フォトレジスト
を基板から除去するフォトエッチングを施すことによ
り、所定高さHの突設部4cが形成される。
【0070】なお、本実施例においては、突設部4c形
状を角柱状としたが、円柱状等の高さ方向と直交する断
面積が一定ものだけに限られず、仕様により突設部4c
が摩滅して高さが変化した場合に、図示しない磁気ディ
スクと当接する突設部4cの平均面積Aが前記式を満足
するならば、高さ方向と直交する断面積が変化する、例
えば円錐台状、角錐台状等の適宜な形状でよく、特に、
本実施例に限定されるものではない。
【0071】また、本実施例においては、突設部4cを
摺動面29を構成する3本のレール31のすべてに形成
したが、摺動面29を構成する3本のレール31の両側
のレール31のみに形成しても良く、さらに、レール3
1の全表面でなく一部の表面にのみ形成しても良く、特
に、本実施例に限定されるものではない。そして、突設
部4cはフォトエッチングでなく、放電加工、レーザ加
工等の適宜な加工方法により形成してもよく、特に、本
実施例に限定されるものではない。
【0072】また、本発明の磁気ヘッド27における突
設部4cの高さHおよび突設部4cの平均面積Aの定義
は、前述した磁気ディスク1と同様である。
【0073】つぎに、前述した構成からなる本実施例の
作用について具体的な実験例を例示して説明する。
【0074】実験例5 磁気ヘッド27としては、多結晶Mn−Znフェライト
により製せられたテーパフラット・3レール・モノリシ
ック、70%サイズ(いわゆるマイクロスライダ)を用
い、図示しない磁気ディスクの表面上を摺動するスライ
ダ28の摺動面29は、鏡面ラップ加工により表面粗さ
をRa0.5μm以下とした後、前述した実験例1と同
様にフォトエッチングを施して角柱形状の突設部4cを
形成した。
【0075】また、エッチングには、Arイオンによる
ドライプロセスを用い、エッチング量30nmとした。
エッチング面には、一般的に結晶方位によるエッチング
レートの差から凹凸が形成されるが、30nm程度のエ
ッチングでは、その影響は微小であり、凹凸の段差は3
nm以下であった。
【0076】なお、電磁変換をつかさどるギャップ33
部分は、低融点ガラスにて接合されており、性能向上の
ためセンダスト等のメタル膜が形成されている場合もあ
る。このギャップ部分は、エッチングレートがフェライ
トよりも大きいので、電磁変換特性を確保するために、
エッチングされないように保護する必要がある。
【0077】上述した突設部4cを形成した摺動面29
を有する本実施例の磁気ヘッド27と、突設部4cが形
成されてない(平滑な)摺動面を有する従来の磁気ヘッ
ドとを、従来の磁気ディスクを用いてHDDに実装して
ドライブ実装CSS試験を行なったところ、平滑な摺動
面を有する従来の磁気ヘッドは、1万回のCSSによ
り、磁気ヘッドと磁気ディスクとが吸着し使用不能とな
った。これに対し、突設部4cを形成した摺動面29を
有する本実施例の磁気ヘッド27を用いたドライブ実装
CSS試験では、10万回のCSSによっても異常なく
動作することが確認された。
【0078】すなわち、前述した磁気ディスク1におけ
る、突設部4の高さと突設部4の数と各突設部4の平均
面積Aとの関係は、磁気ヘッド27の突設部4cの高さ
と突設部4cの数と各突設部4cの平均面積Aとの関係
に適用できるとともに、同様の効果を奏することが明白
である。
【0079】つぎに、本発明に係る磁気記録装置の実施
例について図17および図18により説明する。
【0080】図17は本発明の磁気記憶装置の一実施例
の要部を示す平面図であり、図18は側面図である。
【0081】図17および図18に示すように、本実施
例の磁気記憶装置36は、磁気ヘッド37が、支持装置
38の弾性を有するアームの先端に取り付けられて磁気
媒体39の上に吊持されている。そして、磁気媒体39
を回転させることにより、磁気ヘッド37を磁気媒体3
9より微小の隙間だけ浮上させる浮動式とされた磁気ヘ
ッド37により、磁気媒体39の表面を走査させて、記
録または再生を行うようにされている。
【0082】前記支持装置38は、ステンレス鋼等から
なるロードビーム40と、このロードビーム40の剛性
アーム部41の取付け端41a側にレーザ溶接等により
接合されたステンレス鋼等からなるマウント42と、ロ
ードビーム40の自由端にレーザ溶接等により溶接部4
3にて接合されたフレキシャ44との3点の部品から形
成されている。なお、剛性アーム部41の取付け端41
aは、図示しない適宜な作動装置に固着される。
【0083】前記フレキシャ44は、ロードビーム40
との接合面45側の光沢度が400%前後で、その反対
側の面である磁気ヘッド37との接合面46側の光沢度
が900%前後のステンレス鋼等を素材とし、磁気ヘッ
ド37を支持する中央舌状部47が形成されている。こ
の中央舌状部47には、荷重用突起部48が設けられて
いる。そして、ロードビーム40の自由端先端部と荷重
用突起部48との接触点が磁気ヘッド37を磁気媒体3
9の回転に伴う磁気媒体39の表面状態の変化に追随す
るように、ロール運動およびピッチ運動させるための支
点として作用する。
【0084】また、磁気媒体39の回転時には、磁気媒
体39と磁気ヘッド37との間に流れ込む空気により作
用する空気ばねが生じる。この空気ばねとの力のバラン
スを保つために必要な荷重を磁気ヘッド37に負荷する
ため、ロードビーム40はロードビーム40の自由端先
端部でフレキシャ44の荷重用突起部48に接触して磁
気ヘッド37を加圧している。
【0085】また、前述したロール運動およびピッチ運
動を円滑に行なわせるため、フレキシャ44は中央舌状
部47を形成するのに溝部49を設け、中央舌状部47
との接続部50には段差を設け、さらに中央舌状部47
の中心付近に荷重用突起部48を設けている。そして、
ロール運動およびピッチ運動が磁気媒体39の変動に対
して、磁気ヘッド37の姿勢を磁気媒体39の表面に対
して一定の浮上量と一定の姿勢に保持するためには、前
述したロードビーム40とマウント42およびフレキシ
ャ44の3部品をレーザ溶接等で接合した浮上式の磁気
ヘッド37の支持装置38は所定の寸法仕様を満足する
ものとされている。
【0086】なお、磁気ヘッド37とフレキシャ44と
は、適宜な樹脂などにより接合されている。
【0087】また、本実施例の磁気記録装置36の磁気
ヘッド37には、前述した摺動面29に突設部4cを形
成した磁気ヘッド27が用いられている。
【0088】以上のように構成されている本実施例の磁
気記録装置36によれば、前述したように、CSS特性
および吸着性を著しく向上させることができるなお、磁
気記録装置36の磁気ヘッド37に、従来の磁気ヘッド
を用い、磁気媒体39として、前述した磁気ディスク1
を用いることによっても同様の効果を奏することができ
る。
【0089】すなわち、磁気記録装置36の磁気ヘッド
37あるいは磁気媒体39のいずれか一方、あるいは両
者に本実施例の磁気ディスク1あるいは磁気ヘッド27
を用いることにより、寿命が長く、安定した品質を長期
間に亘り保持させることができる。
【0090】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、必要に応じて変更することができる。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように本発明の磁気ディス
クによれば、磁気ディスクに形成する突設部の設計パラ
メータを最適範囲で確実に、かつ、明確に表示できると
ともに、このような優れた技術的効果を有する磁気ディ
スクを品質を安定させ、精度良く、確実に製することが
できる等の極めて優れた効果を奏する。
【0092】そして、本発明の磁気ヘッドによれば、磁
気ヘッドに形成する突設部の設計パラメータを最適範囲
で確実に、かつ、明確に表示できるとともに、このよう
な優れた技術的効果を有する磁気ヘッドを品質を安定さ
せ、精度良く、確実に製することができる等の極めて優
れた効果を奏する。
【0093】さらに、本発明の磁気記録装置によれば、
寿命が長く、安定した品質を長期間に亘り保持させるこ
とができる等の極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ディスクの一実施例を示す平面図
【図2】本発明の磁気ディスクのCSS領域の一部を拡
大した部分拡大平面図
【図3】本発明の磁気ディスク突設部の要部を示す拡大
縦断面図
【図4】aは理想的な突設部の形状を示す断面図、bは
理想的な突設部の形状を示すベアリングカーブ、cは理
想的な突設部の形状を示す振幅分布
【図5】aは本発明の磁気ディスクの突設部の形状を示
す断面図、bは本発明の磁気ディスクの突設部の形状を
示すベアリングカーブ、cは本発明の磁気ディスクの突
設部の形状を示す振幅分布、dは突設部の上面の形状を
示す平面図、eは突設部の平均面積を示す平面図
【図6】aは従来のテクスチャーの形状を示す断面図、
bは従来のテクスチャーの形状を示すベアリングカー
ブ、cは従来のテクスチャーの形状を示す振幅分布
【図7】本発明の磁気ディスクの突設部の高さHと摩擦
係数の関係の試験結果を示す図
【図8】吸着力の測定装置の要部の構成を示す説明図
【図9】突設部の高さHを80nmとした場合の突設部
の数Nと平均面積Aと吸着力との関係の試験結果を示す
【図10】突設部の高さHを30nmとした場合の突設
部の数Nと平均面積Aと吸着力との関係の試験結果を示
す図
【図11】突設部の高さHと平均面積Aと最大摩擦係数
の関係の試験結果を示す図
【図12】潤滑層の厚さと動摩擦係数の関係の試験結果
を示す図
【図13】磁気ディスク突設部の他の実施例の要部を示
す図3と同様の図
【図14】磁気ディスク突設部のさらに他の実施例の要
部を示す図3と同様の図
【図15】本発明の磁気ヘッドを3レールモノリシック
型磁気ヘッドに適用した一実施例の全体を示す斜視図
【図16】本発明の磁気ヘッドの摺動面の一部を拡大し
た部分拡大平面図
【図17】本発明の磁気記憶装置の一実施例の要部を示
す平面図
【図18】図17の側面図
【符号の説明】
1 磁気ディスク 2 CSS領域 3 データ領域 4、4a、4b、4c 突設部 27 磁気ヘッド 29 摺動面 31 レール 36 磁気記録装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−20925(JP,A) 特開 昭56−107363(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/82 G11B 21/21 101

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともCSS領域に突設部を多数形
    成するとともに、前記各突設部の高さを5nm以上と
    し、各突設部の高さをH(mm)、1mm2 当たりの突
    設部の数をNとしたときに、前記各突設部の平均面積A
    (mm2 )が、 (10-5 /N・H)2 ≦A≦15×10-2 /N の範囲内にあり、かつ、前記突設部の数が111個/1
    mm 2 以上であることを特徴とする磁気ディスク。
  2. 【請求項2】 前記突設部の数の上限値が16700個
    /mm 2 であることを特徴とする請求項1に記載の磁気
    ディスク。
  3. 【請求項3】 少なくとも磁気ディスクと対向するスラ
    イダの摺動面の一部に突設部を多数形成するとともに、
    前記各突設部の高さを5nm以上とし、前記各突設部の
    高さをH(mm)、1mm2 当たりの突設部の数をNと
    したときに、前記各突設部の平均面積A(mm2 )が、 (10-5/N・H)2 ≦A≦15×10-2/N の範囲内にあることを特徴とする磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の磁気ディスクおよび請
    求項3に記載の磁気ヘッドの一方、あるいは、両者を用
    いたことを特徴とする磁気記録装置。
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