JP2902455B2 - 検出器の故障検出装置 - Google Patents

検出器の故障検出装置

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JP2902455B2
JP2902455B2 JP2193864A JP19386490A JP2902455B2 JP 2902455 B2 JP2902455 B2 JP 2902455B2 JP 2193864 A JP2193864 A JP 2193864A JP 19386490 A JP19386490 A JP 19386490A JP 2902455 B2 JP2902455 B2 JP 2902455B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、三相電力変換器のディジタル制御装置等
に用いて好適な検出器の故障検出装置に関するものであ
る。
[従来の技術] 第3図は例えば特願昭61−262477号に示された従来の
検出器の故障検出装置を示す構成図であり、図におい
て、(20)はNチャンネルのアナログ入力を有するマル
チプレクサ、(21)はこのマルチプレクサ(20)の出力
側に接続されたサンプルホールド回路、(22)はサンプ
ルホールド回路(21)の出力側に接続されたA/D変換
器、(23)はA/D変換器(22)の出力側とバスを通じて
接続されたCPU、(24)は前記各構成要素に接続された
コントロールロジック、(25)および(26)はマルチプ
レクサ(20)の2つの入力側に接続された基準電圧源で
ある。マルチプレクサ(20)の他の入力側にはアナログ
→ディジタル変換されるべきアナログ信号が入力され
る。
次に動作について説明する。CPU(23)はコントロー
ルロジック(24)は対し、A/D変換すべきアナログ入力
信号のチャンネルCH3〜CHNの1つの内部バスB1を介して
指定する。コントロールロジック(24)はこれに応答し
て、マルチプレクサ(20)に対してチャンネル指定信号
を内部バスB2を介して与える。マルチプレクサ(20)は
N個のアナログ入力のうちコントロールロジック(24)
によって指示された1つのアナログ入力を選択し、選択
された1つのアナログ入力をサンプルホールド回路(2
1)に対して出力する。出力されたアナログ信号はサン
プルホールド回路(21)の入力側に供給される。この後
続いてコントロールロジック(24)はサンプルホールド
回路(21)に対してホールド指令信号Hを与える。サン
プルホールド(21)はホールド指令信号Hを与えられた
時点の入力アナログ信号をA/D変換器(22)に出力し、
その出力電圧レベルを保持する。続いて、コントロール
ロジック(24)はA/D変換器(22)に対してA/D変換開始
信号STを与える。これに応答してA/D変換器(22)はそ
の入力アナログ信号をその電圧レベルに応じた2進ディ
ジタル値に変換した後、コントロールロジック(24)に
変換終了信号Eを与える。コントロールロジック(24)
はCPU(23)に対して、A/D変換終了信号となる終了信号
を内部バスB1を介して送出する。CPU(23)はこの終了
信号を受けるとA/D変換器(22)から変換された2進デ
ィジタル値を授受する。
ところで、上記A/D変換器(22)の故障あるいは調整
ずれの判定は、以下のように行われる。まず、A/D変換
器(22)のアナログ入力電圧範囲の最小電圧をA/D変換
器(22)に入力し、ディジタル変換値が最小になるよう
にオフセット調整する必要がある。次にアナログ入力電
圧範囲の最大電圧をA/D変換器(22)に入力し、ディジ
タル変換値が最大になるようにゲイン調整をする必要が
ある。そこで、マルチプレクサ(20)の1つの入力チャ
ンネルCH1に最小基準電圧源(25)を接続し、他の1つ
の入力チャンネルCH2に最大基準電圧源(26)を接続
し、残りのチャンネルCH3〜CHNには本来CPU(23)へA/D
変換入力すべきアナログ信号をそれぞれ接続する。この
状態の下でCPU(23)は最小基準電圧源(25)からチャ
ンネルCH1に入力される最小基準電圧MIN−Vのディジタ
ル変換値に基づいてオフセットのずれをチェックする。
一方、最大基準電圧源(26)からチャンネルCH2に入
力される最大基準電圧MAX−Vのディジタル変換値に基
づいてゲインのずれをチェックする。このようにして、
A/D変換器(22)の機能をそれぞれチェックできるよう
に構成されている。
[発明が解決しようとする課題] 従来の検出器の故障検出装置は以上のように構成され
ているので、マルチプレクサからA/D変換器までの故障
は検出できるが、マルチプレクサより前段での故障やマ
ルチプレクサ自信の故障の一部は検出できず、また故障
検出のために基準信号を必要とするなどの問題点があっ
た。
この発明は上記のような問題点を解決するためになさ
れたもので、故障検出のために特別な基準信号やハード
ウエアを必要とせずに故障検出率の高い検出器の故障検
出装置を得ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] この発明に係る検出器の故障検出装置は、三相電力変
換器にかかわる三相電圧と三相電流を検出する検出器
と、該検出器によって検出された三相電圧と三相電流の
アナログ検出信号を、サンプルしホールドするサンプル
ホールド回路と、前記検出器によって検出された三相電
圧と三相電流のアナログ検出信号を、順番に一つづつ選
択し出力するマルチプレクサと、該マルチプレクサによ
って順次選択された三相電圧と三相電流のアナログ信号
を、順次ディジタル値に変換し出力するA/D変換器と、
該A/D変換器により順次変換される三相電圧と三相電流
のディジタル値を読み込み、その値を用いて制御演算を
行なうマイクロプロセッサとを備え、前記マイクロプロ
セッサが読み込んだ前記各相の電圧値の和と各相の電流
値の和がそれぞれゼロを中心とするある範囲内の場合は
正常とし、その範囲を逸脱する場合は異常と判定するよ
うにしたものである。
[作 用] この発明においては、マイクロプロセッサを有する制
御装置が三相電力変換器を制御する際に入力する各相の
電圧や電流の和を演算し、その結果がほぼ0であれば正
常,ほぼ0でなければ異常と判定する。
[実施例] 以下この発明の一実施例を図について説明する。第1
図はこの発明の一実施例を示す構成図であって、第1図
において、(1)は三相電力変換装置の三相線間電圧を
検出する計器用変圧器(以下、PTと云う)、(2)は電
力変圧装置の三相電流を検出する変換器(以下、CTと云
う)、(3)はPT(1)やCT(2)によって検出された
三相電圧と電流を適当な信号レベルに変換する信号調整
回路、(4)は信号調整回路(3)のアナログ出力信号
をサンプルし保持するサンプルホールド回路、(5)は
サンプルホールド回路(4)の複数のアナログ出力信号
のうち一時に一つの信号を選択するマルチプレクサ、
(6)はマルチプレクサ(5)の出力アナログ信号を入
力しディジタル値に変換し出力するA/D変換器、(7)
はA/D変換器(6)のディジタル出力値を入力し電力変
換器を制御するマイクロプロセッサで、サンプルホール
ド回路(4)に対しサンプル/ホールド指令信号(8)
を、マルチプレクサ(5)に対し入力チャンネル選択信
号(9)を、A/D変換器(6)に対しA/D変換指令信号
(10)を夫々出力する。
次に第1図の動作を第2図のフローチャートを参照し
乍ら説明する。なお、三相電力変換器の制御は本発明の
対象外であるから説明は省略する。
マイクロプロセッサ(7)は三相電力変換器を制御す
る際に各相の電圧や電流を入力する。その動作は、第一
にマイクロプロセッサ(7)がサンプルホールド回路
(4)に対してサンプル/ホールド指令信号(8)を出
力する(ステップ31)。これに応答してサンプルホール
ド回路(4)は信号調整回路(3)を経由して入力され
る三相電圧および三相電流の各相信号の同時刻の瞬時値
をサンプルしホールドし出力する。
第二に、マイクロプロセッサ(7)はチャンネル選択
信号(9)をマルチプレクサ(5)に対して出力し第一
の入力チャンネルを指定する(ステップ32)。これに応
答してマルチプレクサ(5)はサンプルホールド回路
(4)の出力信号のうち第一のチャンネルに入力されて
いる信号を選択し出力する(ステップ33)。
第三に、マイクロプロセッサ(7)はA/D変換器
(6)に対しA/D変換指令信号(10)を出力する(ステ
ップ34)。これに応答して、A/D変換器(6)はサンプ
ルホールド回路(4)のアナログ出力信号を入力しディ
ジタル値に変換する。
第四に、マイクロプロセッサ(7)はA/D変換器
(6)により変換されたディジタル値を読み込む(ステ
ップ35)。
第五に、マルチプレクサ(5)の第2以下のすべての
入力チャンネルに対して、上記第二から第四までの動作
を実行し、三相電圧電流の各相信号のディジタル値をす
べてマイクロプロセッサ(7)に読み込む(ステップ3
6,37)。
さて、三相電圧は線間電圧の場合は各線間電圧の和は
0、また三相電流の場合は各層電流の和は0である。従
って第六に、マイクロプロセッサ(7)は読み込まれた
三相電圧の各相値を加算し(ステップ38)、和がα(検
出器の電圧系統の誤差の最大値0)以下であるか否か
を判断し(ステップ39)、和がα以下でなければ異常と
判定して故障処理し(ステップ40)、和がα以下であれ
ば、次にマイクロプロセッサ(7)は読み込まれた三相
電流の各相値を加算し(ステップ41)和がβ(検出器の
電流系統の誤差の最大値0)以下であるか否かを判断
し(ステップ42)、和がβ以下でなければ異常と判定し
て故障処理し(ステップ40)、和がβ以下であれば制御
演算し(ステップ45)、ステップ(31)に戻る。
以上の第一から第六までの動作を三相電圧電流検出お
よび検出回路異常検出の1サイクルとし、これを周期的
に実行する。
なお三相四線式の場合は電流信号は中性線電流信号を
加えて4個の信号の和でもって判定する。また三相電圧
が相電圧の場合は相間アンバランスがあれば和は0とは
ならないが、予想されるアンバランスに応じた値の範囲
を越えた場合に異常と判断する。
また上記サンプル/ホールド指令信号(8)、チャン
ネル選択信号(9)、A/D変換指令信号(10)を信号論
理回路で発生するならばマイクロプロセッサ(7)の演
算時間は短縮することができる。
また、上述の実施例ではマルチプレクサ(5)の前に
個別のサンプルホールド回路(4)を設けた場合である
がA/D変換器(6)の変換速度が速い場合は、マルチプ
レクサ(5)の前の個別のサンプルボールド回路(4)
を省略し、単一のサンプルホールド回路をマルチプレク
サ(5)とA/D変換器(6)の間に挿入するかまたは省
略してもよい。ただしマイクロプロセッサへ読み込まれ
る各三相電圧や電流値の同時性がほぼ確保され、その誤
差が実用上差し支えない程度の場合に限る。
[発明の効果] 以上のように、この発明によれば、三相電力変換器に
かかわる三相電圧と三相電流を検出する検出器と、該検
出器によって検出された三相電圧と三相電流のアナログ
検出信号を、サンプルしホールドするサンプルホールド
回路と、前記検出器によって検出された三相電圧と三相
電流のアナログ検出信号を、順番に一つづつ選択し出力
するマルチプレクサと、該マルチプレクサによって順次
選択された三相電圧と三相電流のアナログ信号を、順次
ディジタル値に変換し出力するA/D変換器と、該A/D変換
器により順次変換される三相電圧と三相電流のディジタ
ル値を読み込み、その値を用いて制御演算を行なうマイ
クロプロセッサとを備え、前記マイクロプロセッサが読
み込んだ前記各相の電圧値の和と各相の電流値の和がそ
れぞれゼロを中心とするある範囲内の場合は正常とし、
その範囲を逸脱する場合は異常と判定するようにしたの
で、三相電圧電流を検出するアナログ検出器からA/D変
換器にいたるすべての検出部のうちいずれが故障しても
故障検出ができるため検出信頼度が高く、故障を検出す
るための基準信号や特別なハードウエアを必要としない
ため経済的であり、またマイクロプロセッサに読み込ま
れた三相電圧電流値を制御演算に使用する前に故障を判
定することにより、未然に制御装置の誤動作を防ぐこと
ができるので装置の信頼性が向上すると云う効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による検出器の故障検出装置の一実施
例を示す構成図、第2図はその動作を示すフローチャー
ト、第3図は従来の検出器の故障検出装置を示す構成図
である。 図中、(1)は計器用変圧器、(2)は変流器、(3)
は信号調整回路、(4)はサンプルホールド回路、
(5)はマルチプレクサ、(6)はA/D変換器、(7)
はマイクロプロセッサである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】三相電力変換器にかかわる三相電圧と三相
    電流を検出する検出器と、 該検出器によって検出された三相電圧と三相電流のアナ
    ログ検出信号を、サンプルしホールドするサンプルホー
    ルド回路と、 前記検出器によって検出された三相電圧と三相電流のア
    ナログ検出信号を、順番に一つづつ選択し出力するマル
    チプレクサと、 該マルチプレクサによって順次選択された三相電圧と三
    相電流のアナログ信号を、順次ディジタル値に変換し出
    力するA/D変換器と、 該A/D変換器により順次変換される三相電圧と三相電流
    のディジタル値を読み込み、その値を用いて制御演算を
    行なうマイクロプロセッサと、 を備え、前記マイクロプロセッサが読み込んだ前記各相
    の電圧値の和と各相の電流値の和がそれぞれゼロを中心
    とするある範囲内の場合は正常とし、その範囲を逸脱す
    る場合は異常と判定するようにしたことを特徴とする検
    出器の故障検出装置。
  2. 【請求項2】A/D変換器が高速である場合はサンプルホ
    ールド回路をマルチプレクサとA/D変換器の間に挿入す
    るかまたは省略した請求項第1項記載の検出器の故障検
    出装置。
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