JP2901874B2 - 幅・脚長可変エッジングロール及びそのロール零点調整方法 - Google Patents
幅・脚長可変エッジングロール及びそのロール零点調整方法Info
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- JP2901874B2 JP2901874B2 JP6153703A JP15370394A JP2901874B2 JP 2901874 B2 JP2901874 B2 JP 2901874B2 JP 6153703 A JP6153703 A JP 6153703A JP 15370394 A JP15370394 A JP 15370394A JP 2901874 B2 JP2901874 B2 JP 2901874B2
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B27/00—Rolls, roll alloys or roll fabrication; Lubricating, cooling or heating rolls while in use
- B21B27/02—Shape or construction of rolls
- B21B27/028—Variable-width rolls
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- Physics & Mathematics (AREA)
- Geometry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、H形鋼等の形鋼を熱間
圧延する場合に使用するユニバーサル圧延機とエッジャ
圧延機とを組み合わせたコンビネーション圧延機におけ
るエッジャ圧延機に設置して好適な幅・脚長可変エッジ
ングロールに関し、特に、ウェブ拘束ロールの高さ調整
に際してのフランジ圧延ロールの幅変動の自動補正やロ
ール割損の防止,フランジ倒れ等の不良品質の防止が効
果的に行えるものである。
圧延する場合に使用するユニバーサル圧延機とエッジャ
圧延機とを組み合わせたコンビネーション圧延機におけ
るエッジャ圧延機に設置して好適な幅・脚長可変エッジ
ングロールに関し、特に、ウェブ拘束ロールの高さ調整
に際してのフランジ圧延ロールの幅変動の自動補正やロ
ール割損の防止,フランジ倒れ等の不良品質の防止が効
果的に行えるものである。
【0002】また、本発明は、前記幅・脚長可変エッジ
ングロールにおけるロール間の零点調整方法に関し、特
に、脚長設定の高精度化を実現するものである。
ングロールにおけるロール間の零点調整方法に関し、特
に、脚長設定の高精度化を実現するものである。
【0003】
(1)幅・脚長可変エッジングロールについて: (1−1)従来の技術 一般に、連続鋳造によって製造されたブルームやビーム
ブランク等の形鋼用の圧延素材から熱間圧延によってH
形鋼を製造する場合には、それらの圧延素材を効率的に
目標とする寸法、形状に圧延するため、通常はユニバー
サル圧延機とエッジャ圧延機の組み合わせでなるユニバ
ーサル圧延機群が使用されている。ここで、エッジャ圧
延機は、H形鋼のフランジ幅を所定の寸法にすべく圧下
・圧延する役目を担っている。このようなエッジャ圧延
機としては、従来、例えばユニバーサル圧延機のハウジ
ングとは別体のハウジングからなり、圧延素材のウェブ
面、フランジ内面及びフランジ端面を一体型ロールで一
度に拘束する胴付エッジングロールを備えた形式(例え
ば特開昭63−260610号公報参照)や、ユニバー
サル圧延機のハウジングに鼓形のエッジングロールを組
み込み圧延素材のフランジ端面のみを拘束する圧延ロー
ルを備えたアタッチドエッジャ形式(例えば特開昭63
−303604号公報参照)が知られている。
ブランク等の形鋼用の圧延素材から熱間圧延によってH
形鋼を製造する場合には、それらの圧延素材を効率的に
目標とする寸法、形状に圧延するため、通常はユニバー
サル圧延機とエッジャ圧延機の組み合わせでなるユニバ
ーサル圧延機群が使用されている。ここで、エッジャ圧
延機は、H形鋼のフランジ幅を所定の寸法にすべく圧下
・圧延する役目を担っている。このようなエッジャ圧延
機としては、従来、例えばユニバーサル圧延機のハウジ
ングとは別体のハウジングからなり、圧延素材のウェブ
面、フランジ内面及びフランジ端面を一体型ロールで一
度に拘束する胴付エッジングロールを備えた形式(例え
ば特開昭63−260610号公報参照)や、ユニバー
サル圧延機のハウジングに鼓形のエッジングロールを組
み込み圧延素材のフランジ端面のみを拘束する圧延ロー
ルを備えたアタッチドエッジャ形式(例えば特開昭63
−303604号公報参照)が知られている。
【0004】(1−2)発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来のロールを適用したエッジング
圧延にあっては以下に述べるような未解決の課題があ
る。すなわち、H形鋼は、図12(a),(b)及び
(c)に示す連続鋳造で得られたスラブ61、ブルーム
62及びビームブランク63等の圧延素材を、図13
(a)に示すように、加熱炉70に挿入して所定の温度
に加熱し、これを粗圧延機(図示せず)でウェブ及びフ
ランジをもった粗鋼片にまで圧延し、次いで粗ユニバー
サル圧延機71及びエッジャ圧延機72で複数回のリバ
ース圧延を行うか又は図13(b)に示すように粗ユニ
バーサル圧延機71を2組設け、これら間にエッジャ圧
延機72を配置してリバース圧延を行うことにより、図
14(a),(b)に示すように圧延素材のウェブ及び
フランジ部の厚みを徐々に減じながら所望の寸法のH形
鋼とし、最終的に仕上げ圧延機73で図14(c)に示
すように仕上げられる。
圧延にあっては以下に述べるような未解決の課題があ
る。すなわち、H形鋼は、図12(a),(b)及び
(c)に示す連続鋳造で得られたスラブ61、ブルーム
62及びビームブランク63等の圧延素材を、図13
(a)に示すように、加熱炉70に挿入して所定の温度
に加熱し、これを粗圧延機(図示せず)でウェブ及びフ
ランジをもった粗鋼片にまで圧延し、次いで粗ユニバー
サル圧延機71及びエッジャ圧延機72で複数回のリバ
ース圧延を行うか又は図13(b)に示すように粗ユニ
バーサル圧延機71を2組設け、これら間にエッジャ圧
延機72を配置してリバース圧延を行うことにより、図
14(a),(b)に示すように圧延素材のウェブ及び
フランジ部の厚みを徐々に減じながら所望の寸法のH形
鋼とし、最終的に仕上げ圧延機73で図14(c)に示
すように仕上げられる。
【0005】ところが、特に建築・土木等で用いられて
いるようなH形鋼では、効率化、経済性のために同一呼
称寸法(ウェブ高さ一定、フランジ幅一定)のものであ
ってもフランジ厚みやウェブ厚みの種々異なるH形鋼を
使用する傾向にあり、前述した特開昭63−26061
0号公報に開示されている如き胴付エッジングロールを
備えたエッジャ圧延機を使用してエッジング圧延する場
合では、H形鋼のサイズが固定化されるため同一の圧延
ラインでウェブ厚みやフランジ厚みを種々変更したウェ
ブ高さ、フランジ幅が一定となるH形鋼を圧延するには
肉厚等を変更するためにロールの組替えを必要とし、こ
れにかかる時間や作業工数が嵩み、圧延ライン停止によ
る生産性の著しい低下を招くという問題点がある。
いるようなH形鋼では、効率化、経済性のために同一呼
称寸法(ウェブ高さ一定、フランジ幅一定)のものであ
ってもフランジ厚みやウェブ厚みの種々異なるH形鋼を
使用する傾向にあり、前述した特開昭63−26061
0号公報に開示されている如き胴付エッジングロールを
備えたエッジャ圧延機を使用してエッジング圧延する場
合では、H形鋼のサイズが固定化されるため同一の圧延
ラインでウェブ厚みやフランジ厚みを種々変更したウェ
ブ高さ、フランジ幅が一定となるH形鋼を圧延するには
肉厚等を変更するためにロールの組替えを必要とし、こ
れにかかる時間や作業工数が嵩み、圧延ライン停止によ
る生産性の著しい低下を招くという問題点がある。
【0006】因みに、ウェブ高さ600mm、フランジ幅
200mmのH形鋼においては、フランジ厚みについて1
2〜28mmのものが、またウェブ厚みは6〜12mmのも
のがあり、フランジ厚みについては最大16mm、ウェブ
厚みについては最大6mm程度異なり、同一呼称寸法のH
形鋼であっても、フランジ厚みの違いによってウェブ高
さが異なるようなものにあっては、例えば図15に示す
ように製作したH形鋼を複数本接合して建築構造物など
を製作する場合などでは、H形鋼の一方のフランジ外面
に他方のH形鋼のフランジ外面を揃えると他方に大きな
ずれを生じて施工上問題となることがある。
200mmのH形鋼においては、フランジ厚みについて1
2〜28mmのものが、またウェブ厚みは6〜12mmのも
のがあり、フランジ厚みについては最大16mm、ウェブ
厚みについては最大6mm程度異なり、同一呼称寸法のH
形鋼であっても、フランジ厚みの違いによってウェブ高
さが異なるようなものにあっては、例えば図15に示す
ように製作したH形鋼を複数本接合して建築構造物など
を製作する場合などでは、H形鋼の一方のフランジ外面
に他方のH形鋼のフランジ外面を揃えると他方に大きな
ずれを生じて施工上問題となることがある。
【0007】また、図16に示すように、胴付エッジン
グロール80の胴部81がH形鋼圧延素材hのフランジ
部hb及びウェブ部haに接触するため、これらに対応
する領域でそれぞれ異なる周速となることから、圧延素
材hの表面に擦り傷が生じたり、ロールの早期磨耗を避
けることができないという問題点がある。他方、前述し
た特開昭63−303604号公報に開示されている鼓
型エッジングロールを用いた形式では、フランジ幅の変
更等があってもロールの開度を調整するだけで圧延すべ
き形鋼のサイズに応じたエッジング圧延ができるが、こ
のようなエッジングロールでは圧延素材のフランジ端面
のみを拘束する構造であるから、圧延素材の案内が不安
定となり、圧延素材のウェブ面からフランジ先端に至る
までの寸法(以下、脚長と称す)が上下左右においてば
らつき、またフランジが倒れ込んだりするおそれがある
ため寸法精度の面で劣るという問題点がある。
グロール80の胴部81がH形鋼圧延素材hのフランジ
部hb及びウェブ部haに接触するため、これらに対応
する領域でそれぞれ異なる周速となることから、圧延素
材hの表面に擦り傷が生じたり、ロールの早期磨耗を避
けることができないという問題点がある。他方、前述し
た特開昭63−303604号公報に開示されている鼓
型エッジングロールを用いた形式では、フランジ幅の変
更等があってもロールの開度を調整するだけで圧延すべ
き形鋼のサイズに応じたエッジング圧延ができるが、こ
のようなエッジングロールでは圧延素材のフランジ端面
のみを拘束する構造であるから、圧延素材の案内が不安
定となり、圧延素材のウェブ面からフランジ先端に至る
までの寸法(以下、脚長と称す)が上下左右においてば
らつき、またフランジが倒れ込んだりするおそれがある
ため寸法精度の面で劣るという問題点がある。
【0008】この他、フランジ厚みを増減してもウェブ
高さを一定とするH形鋼を圧延できる設備としては、例
えば特開昭59−202101号公報や特開昭61−1
72605号公報、特開昭61−262407号公報等
に開示されているものがあるが、これらを使用してもエ
ッジング圧延の際の上述したような未解決の課題を解決
することはできない。
高さを一定とするH形鋼を圧延できる設備としては、例
えば特開昭59−202101号公報や特開昭61−1
72605号公報、特開昭61−262407号公報等
に開示されているものがあるが、これらを使用してもエ
ッジング圧延の際の上述したような未解決の課題を解決
することはできない。
【0009】ここにおいて、上記従来の形鋼圧延におけ
る諸問題に対処するべく研究が進められた結果、形鋼の
ウエブ内法調整とフランジ脚長調整によりウエブ高さと
フランジ幅の外法寸法が一定ないわゆる外法一定H形鋼
の製造を可能とする製造技術として幅・脚長可変エッジ
ングロールの提案がなされるに至った(特開平4−49
09号,特開平5−15909号,同23713号,同
76912号等)。こうした幅・脚長可変エッジングロ
ールを用いた形鋼圧延技術にあっては、H形鋼を圧延す
るにあたって、二分割されたウェブ拘束ロールを用いて
圧延素材のウエブとフランジ内側の両側コーナ部を拘束
しつつ、主軸外周に軸方向に間隔を置いて分割配置され
たフランジ圧延ロールで圧延素材のフランジ端面を圧下
する。しかして、ウェブ拘束ロールまたはフランジ圧延
ロールのいずれかが主軸回転中心に対し偏心して配設さ
れており、その偏心量の範囲内で一対のウェブ拘束ロー
ルを上下に移動させることによりフランジ圧延ロールと
の間の高さ(すなわちウェブ拘束ロール高さ)を調整し
て圧延素材であるH形鋼の脚長の変化に対応できるよう
にしている。また、分割配置されたウェブ拘束ロール及
びフランジ圧延ロールを主軸の軸方向に相対移動可能と
し、ロール幅(ロール分割間隔)を調整することにより
ウェブ内法の変化にも対応できるようにしている。
る諸問題に対処するべく研究が進められた結果、形鋼の
ウエブ内法調整とフランジ脚長調整によりウエブ高さと
フランジ幅の外法寸法が一定ないわゆる外法一定H形鋼
の製造を可能とする製造技術として幅・脚長可変エッジ
ングロールの提案がなされるに至った(特開平4−49
09号,特開平5−15909号,同23713号,同
76912号等)。こうした幅・脚長可変エッジングロ
ールを用いた形鋼圧延技術にあっては、H形鋼を圧延す
るにあたって、二分割されたウェブ拘束ロールを用いて
圧延素材のウエブとフランジ内側の両側コーナ部を拘束
しつつ、主軸外周に軸方向に間隔を置いて分割配置され
たフランジ圧延ロールで圧延素材のフランジ端面を圧下
する。しかして、ウェブ拘束ロールまたはフランジ圧延
ロールのいずれかが主軸回転中心に対し偏心して配設さ
れており、その偏心量の範囲内で一対のウェブ拘束ロー
ルを上下に移動させることによりフランジ圧延ロールと
の間の高さ(すなわちウェブ拘束ロール高さ)を調整し
て圧延素材であるH形鋼の脚長の変化に対応できるよう
にしている。また、分割配置されたウェブ拘束ロール及
びフランジ圧延ロールを主軸の軸方向に相対移動可能と
し、ロール幅(ロール分割間隔)を調整することにより
ウェブ内法の変化にも対応できるようにしている。
【0010】これによりウエブ厚み,フランジ厚み,フ
ランジ幅,ウエブ高さ等を自在に成形するいわゆるサイ
ズフリー化により高機能,高品質の形鋼の高能率の生産
を実現しようとするものである。しかしながら、上記の
幅・脚長可変エッジングロールの提案になるものは、ウ
エブ拘束ロール及びフランジ圧延ロールの双方が連動的
に構成されており、例えば脚長調整のためにウェブ拘束
ロールの高さ調整を行うと、それに連動してウェブ拘束
ロールのロール幅も変化する。そのため、ロールの高さ
調整と同時にわざわざロール幅補正を行わねばならず工
程が煩雑になると共に、ロールの高さ調整部の駆動動力
に加えて連動するロール幅調整部の駆動分の動力が必要
となって駆動エネルギー消費が増加するという問題点が
ある。
ランジ幅,ウエブ高さ等を自在に成形するいわゆるサイ
ズフリー化により高機能,高品質の形鋼の高能率の生産
を実現しようとするものである。しかしながら、上記の
幅・脚長可変エッジングロールの提案になるものは、ウ
エブ拘束ロール及びフランジ圧延ロールの双方が連動的
に構成されており、例えば脚長調整のためにウェブ拘束
ロールの高さ調整を行うと、それに連動してウェブ拘束
ロールのロール幅も変化する。そのため、ロールの高さ
調整と同時にわざわざロール幅補正を行わねばならず工
程が煩雑になると共に、ロールの高さ調整部の駆動動力
に加えて連動するロール幅調整部の駆動分の動力が必要
となって駆動エネルギー消費が増加するという問題点が
ある。
【0011】また、上記の幅・脚長可変エッジングロー
ルの提案になるものは、図19に示すように、圧延中に
フランジhbの先端の内外両側に生成されたバルジング
Bの内側バルジング部が圧延出側において回転中のウェ
ブ拘束ロール8に当たって切削され(図19の斜線部分
Bb)て切粉が飛散するという問題点がある。更には、
ウェブ拘束ロール8はフランジhの先端に及ばないため
先端の拘束力が弱く、圧延位置から逃げてフランジ倒れ
などの寸法精度の劣化を生じ易いという問題点も未解決
のままである。
ルの提案になるものは、図19に示すように、圧延中に
フランジhbの先端の内外両側に生成されたバルジング
Bの内側バルジング部が圧延出側において回転中のウェ
ブ拘束ロール8に当たって切削され(図19の斜線部分
Bb)て切粉が飛散するという問題点がある。更には、
ウェブ拘束ロール8はフランジhの先端に及ばないため
先端の拘束力が弱く、圧延位置から逃げてフランジ倒れ
などの寸法精度の劣化を生じ易いという問題点も未解決
のままである。
【0012】この内側バルジングの発生とフランジの内
側への倒れを防止するために、図18に示すようにフラ
ンジ圧延ロール9につば9tを付けることも考えられる
が、図17に示すようにウェブ拘束ロール8とフランジ
圧延ロール9とが進入してくるH形鋼圧延素材hを噛み
込む際に、図18に示すようにフランジ端がフランジ圧
延ロール9のつば9tに乗り上がる異常圧延状態を招き
易く、最悪の場合ロール割損などを引き起こすという問
題点がある。
側への倒れを防止するために、図18に示すようにフラ
ンジ圧延ロール9につば9tを付けることも考えられる
が、図17に示すようにウェブ拘束ロール8とフランジ
圧延ロール9とが進入してくるH形鋼圧延素材hを噛み
込む際に、図18に示すようにフランジ端がフランジ圧
延ロール9のつば9tに乗り上がる異常圧延状態を招き
易く、最悪の場合ロール割損などを引き起こすという問
題点がある。
【0013】(2)幅・脚長可変エッジングロールのロ
ール零点調整方法について: (2−1)従来の技術 形鋼を圧延するに際して、圧延機の圧下系の各部品の接
触部に生じるガタや、軸受内部のラジアル方向隙間の影
響を取り除くために、ロール間にプリロードを与えてロ
ール間の零点調整が行われている。
ール零点調整方法について: (2−1)従来の技術 形鋼を圧延するに際して、圧延機の圧下系の各部品の接
触部に生じるガタや、軸受内部のラジアル方向隙間の影
響を取り除くために、ロール間にプリロードを与えてロ
ール間の零点調整が行われている。
【0014】その圧延機で従来行われてきたロール間の
零点調整方法としては、例えば従来の胴付エッジングロ
ールの場合、ロール圧下機構を利用してウエブ圧下ロー
ル部のみのロールキスによりプリロードを与えて零点調
整を行っている。このような一体型ロールでは、製造さ
れるH型鋼のウエブ面からフランジ先端面までの寸法
(脚長)がロールカリバー形状によって決定されてしま
うため、ロール全体の変形を把握しさえすれば得られる
製品の寸法精度上の問題は発生する余地がなく、工業的
に十分に使用可能なレベルの製品を得ることが可能であ
った。
零点調整方法としては、例えば従来の胴付エッジングロ
ールの場合、ロール圧下機構を利用してウエブ圧下ロー
ル部のみのロールキスによりプリロードを与えて零点調
整を行っている。このような一体型ロールでは、製造さ
れるH型鋼のウエブ面からフランジ先端面までの寸法
(脚長)がロールカリバー形状によって決定されてしま
うため、ロール全体の変形を把握しさえすれば得られる
製品の寸法精度上の問題は発生する余地がなく、工業的
に十分に使用可能なレベルの製品を得ることが可能であ
った。
【0015】なお、直接にウエブ拘束ロール部で接触で
きない場合には、フランジ圧延ロール部のみにブロック
を挿入して間接的に零点調整を実施する場合もある。 (2−2)発明が解決しようとする課題 従来の一体型のエッジングロールにあっては、上述のよ
うに脚長がロール形状によって決まるため、製造される
H形鋼の脚長の設定精度についての調整機構を特に設け
る余地はなかった。
きない場合には、フランジ圧延ロール部のみにブロック
を挿入して間接的に零点調整を実施する場合もある。 (2−2)発明が解決しようとする課題 従来の一体型のエッジングロールにあっては、上述のよ
うに脚長がロール形状によって決まるため、製造される
H形鋼の脚長の設定精度についての調整機構を特に設け
る余地はなかった。
【0016】しかしながら、ロールをウエブ拘束ロール
とフランジ圧延ロールとに分割して幅と脚長とを任意に
異ならせたH形鋼の圧延を行えるようにした「幅・脚長
可変エッジングロール」にあっては、図20に示すよう
な圧延状態においてフランジhb部に作用する荷重Ff
du(ドライブ側上フランジ荷重),Ffdd(ドライ
ブ側下フランジ荷重),Ffou(オペ側上フランジ荷
重),Ffod(オペ側下フランジ荷重)と、ウエブh
a部に作用する荷重Fwdu(ドライブ側上ウエブ荷
重),Fwod(ドライブ側下ウエブ荷重),Fwou
(オペ側上ウエブ荷重),Fwod(オペ側下ウエブ荷
重)が同一の形鋼構造体に作用し、ウエブ拘束ロール8
とフランジ圧延ロール9とが各々異なる動きをする。そ
のためにロールカリバー形状が変化して、その結果H形
鋼の脚長が変化することになる。
とフランジ圧延ロールとに分割して幅と脚長とを任意に
異ならせたH形鋼の圧延を行えるようにした「幅・脚長
可変エッジングロール」にあっては、図20に示すよう
な圧延状態においてフランジhb部に作用する荷重Ff
du(ドライブ側上フランジ荷重),Ffdd(ドライ
ブ側下フランジ荷重),Ffou(オペ側上フランジ荷
重),Ffod(オペ側下フランジ荷重)と、ウエブh
a部に作用する荷重Fwdu(ドライブ側上ウエブ荷
重),Fwod(ドライブ側下ウエブ荷重),Fwou
(オペ側上ウエブ荷重),Fwod(オペ側下ウエブ荷
重)が同一の形鋼構造体に作用し、ウエブ拘束ロール8
とフランジ圧延ロール9とが各々異なる動きをする。そ
のためにロールカリバー形状が変化して、その結果H形
鋼の脚長が変化することになる。
【0017】したがって、幅・脚長可変エッジングロー
ルの場合は、一体型エッジングロールの場合と同じくウ
エブ拘束ロール8部のみのロールキスによりプリロード
を与えて零点調整を行っても、フランジ圧延ロール9の
ロール間の零点調整は行われないため脚長が一定されな
いという問題点がある。これに対して、フランジ圧延ロ
ール9のロール間にブロックなどを挿入して零点調整を
実施しようとした場合には、脚長調整機構に偏芯機構を
採用しているため、ウエブ拘束ロール8の回転中心O8
とフランジ圧延ロール9の回転中心O9とが一致せず、
さらには、ウエブ拘束ロール8の回転中心O8 はロール
使用状況によって上下ロールの径が異なりミル中心であ
るフランジ圧延ロール9の回転中心O9 に対して圧延方
向に傾き(位相角α)を持つことも考えられることか
ら、単なるフランジ圧延ロール9のロール間へのブロッ
ク挿入による正確な零点調整は幅・脚長可変エッジング
ロールの場合は不可能である。
ルの場合は、一体型エッジングロールの場合と同じくウ
エブ拘束ロール8部のみのロールキスによりプリロード
を与えて零点調整を行っても、フランジ圧延ロール9の
ロール間の零点調整は行われないため脚長が一定されな
いという問題点がある。これに対して、フランジ圧延ロ
ール9のロール間にブロックなどを挿入して零点調整を
実施しようとした場合には、脚長調整機構に偏芯機構を
採用しているため、ウエブ拘束ロール8の回転中心O8
とフランジ圧延ロール9の回転中心O9とが一致せず、
さらには、ウエブ拘束ロール8の回転中心O8 はロール
使用状況によって上下ロールの径が異なりミル中心であ
るフランジ圧延ロール9の回転中心O9 に対して圧延方
向に傾き(位相角α)を持つことも考えられることか
ら、単なるフランジ圧延ロール9のロール間へのブロッ
ク挿入による正確な零点調整は幅・脚長可変エッジング
ロールの場合は不可能である。
【0018】要するに「幅・脚長可変エッジングロー
ル」の零点調整を行うにあたっては、ウエブ拘束ロール
8とフランジ圧延ロール9とに各々異なる荷重を負荷さ
せ、同時にフランジ圧延ロール9の圧延位置からウエブ
拘束ロール8の圧延位置における距離(脚長)を測定で
きることが、脚長設定の高精度化を達成するために必須
の条件である。
ル」の零点調整を行うにあたっては、ウエブ拘束ロール
8とフランジ圧延ロール9とに各々異なる荷重を負荷さ
せ、同時にフランジ圧延ロール9の圧延位置からウエブ
拘束ロール8の圧延位置における距離(脚長)を測定で
きることが、脚長設定の高精度化を達成するために必須
の条件である。
【0019】そこで、本発明は、このような従来の問題
点に着目してなされたものであり、その一の目的は、種
々の寸法の形鋼を圧延ロールを取替えること無しに圧延
できて、しかもロール幅補正等の煩雑な作業を伴うこと
なしにロール高さ調整が可能な生産性の高い幅・脚長可
変エッジングロールを提供することにある。本発明の他
の目的は、種々の寸法の形鋼を圧延ロールを取替えるこ
と無しに圧延できて、しかも仕上げ圧延では修正できな
い内側バルジングの発生,切粉発生,寸法精度劣化等を
簡単な構造で確実に防止でき高品質の製品が能率良く製
造できる幅・脚長可変エッジングロールを提供すること
にある。
点に着目してなされたものであり、その一の目的は、種
々の寸法の形鋼を圧延ロールを取替えること無しに圧延
できて、しかもロール幅補正等の煩雑な作業を伴うこと
なしにロール高さ調整が可能な生産性の高い幅・脚長可
変エッジングロールを提供することにある。本発明の他
の目的は、種々の寸法の形鋼を圧延ロールを取替えるこ
と無しに圧延できて、しかも仕上げ圧延では修正できな
い内側バルジングの発生,切粉発生,寸法精度劣化等を
簡単な構造で確実に防止でき高品質の製品が能率良く製
造できる幅・脚長可変エッジングロールを提供すること
にある。
【0020】本発明の更に他の目的は、幅・脚長可変エ
ッジングロールにおける零点調整を達成できて、圧延時
の荷重作用状態でのH形鋼の脚長に相当するロール形状
を測定可能として寸法精度の高い高品質の製品を製造で
きる零点調整方法を提供することにある。
ッジングロールにおける零点調整を達成できて、圧延時
の荷重作用状態でのH形鋼の脚長に相当するロール形状
を測定可能として寸法精度の高い高品質の製品を製造で
きる零点調整方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る幅・脚長可変エッジングロールは、
ウェブ及びフランジを有する形鋼を圧延する際に使用す
るエッジングロールであって、中心軸が回転中心軸と一
致する軸部及び該軸部の略中央部に形成され前記回転中
心軸に対して偏心させた偏心軸部を有する主軸と、該主
軸の前記偏心軸部両側にある軸部のうちの何れか一方の
軸部に軸方向及び円周方向に摺動可能に外嵌され且つ主
軸の偏心軸部と対向する偏心部を有する偏心スリーブ
と、前記主軸の偏心軸部及び前記偏心スリーブの偏心部
とにそれぞれ軸受を介して装着され形鋼用圧延素材のウ
ェブ部を拘束するウェブ拘束ロールと、該ウェブ拘束ロ
ールを挟み前記主軸及び偏心スリーブにそれぞれ軸受を
介して装着され前記形鋼用圧延素材のフランジ幅を規制
する一対のフランジ圧延ロールと、該フランジ圧延ロー
ルを回転駆動するフランジ圧延ロール駆動機構と、前記
主軸及び偏心スリーブを一体に回転させるロール高さ調
整機構と、前記主軸及び偏心スリーブを回転ねじ軸の回
転を介して軸方向に連動的に相対移動させるロール幅調
整機構と、前記ロール高さ調整機構に連動して主軸及び
偏心スリーブを連動的に軸方向に相対移動させるロール
幅・高さ調整同調装置とを備えたことを特徴としてい
る。
に、請求項1に係る幅・脚長可変エッジングロールは、
ウェブ及びフランジを有する形鋼を圧延する際に使用す
るエッジングロールであって、中心軸が回転中心軸と一
致する軸部及び該軸部の略中央部に形成され前記回転中
心軸に対して偏心させた偏心軸部を有する主軸と、該主
軸の前記偏心軸部両側にある軸部のうちの何れか一方の
軸部に軸方向及び円周方向に摺動可能に外嵌され且つ主
軸の偏心軸部と対向する偏心部を有する偏心スリーブ
と、前記主軸の偏心軸部及び前記偏心スリーブの偏心部
とにそれぞれ軸受を介して装着され形鋼用圧延素材のウ
ェブ部を拘束するウェブ拘束ロールと、該ウェブ拘束ロ
ールを挟み前記主軸及び偏心スリーブにそれぞれ軸受を
介して装着され前記形鋼用圧延素材のフランジ幅を規制
する一対のフランジ圧延ロールと、該フランジ圧延ロー
ルを回転駆動するフランジ圧延ロール駆動機構と、前記
主軸及び偏心スリーブを一体に回転させるロール高さ調
整機構と、前記主軸及び偏心スリーブを回転ねじ軸の回
転を介して軸方向に連動的に相対移動させるロール幅調
整機構と、前記ロール高さ調整機構に連動して主軸及び
偏心スリーブを連動的に軸方向に相対移動させるロール
幅・高さ調整同調装置とを備えたことを特徴としてい
る。
【0022】また、請求項2に係る幅・脚長可変エッジ
ングロールは、ロール幅・高さ調整同調装置が、前記ロ
ール幅調整機構の回転ねじ軸と一体回転可能に設けたロ
ール幅調整ギヤと、該ロール幅調整ギヤに噛合すると共
にロール幅調整機構の作動に同期して公転する遊星ギヤ
と、該遊星ギヤに噛合して前記ロール幅調整ギヤに対向
配置された独立回転可能な遊星リングと、該遊星リング
に反転ギヤを介して噛合すると共に前記ロール高さ調整
機構の作動時に前記偏心スリーブと同期回転する同調ギ
ヤとを備えたことを特徴としている。
ングロールは、ロール幅・高さ調整同調装置が、前記ロ
ール幅調整機構の回転ねじ軸と一体回転可能に設けたロ
ール幅調整ギヤと、該ロール幅調整ギヤに噛合すると共
にロール幅調整機構の作動に同期して公転する遊星ギヤ
と、該遊星ギヤに噛合して前記ロール幅調整ギヤに対向
配置された独立回転可能な遊星リングと、該遊星リング
に反転ギヤを介して噛合すると共に前記ロール高さ調整
機構の作動時に前記偏心スリーブと同期回転する同調ギ
ヤとを備えたことを特徴としている。
【0023】また、請求項3に係る幅・脚長可変エッジ
ングロールは、ウェブ及びフランジを有する形鋼を圧延
する際に使用するエッジングロールであって、中心軸が
回転中心軸と一致する軸部及び該軸部の略中央部に形成
され前記回転中心軸に対して偏心させた偏心軸部を有す
る主軸と、該主軸の前記偏心軸部両側にある軸部のうち
の何れか一方の軸部に軸方向及び円周方向に摺動可能に
外嵌され且つ主軸の偏心軸部と対向する偏心部を有する
偏心スリーブと、前記主軸の偏心軸部及び前記偏心スリ
ーブの偏心部とにそれぞれ軸受を介して装着され形鋼用
圧延素材のウェブ部を拘束するウェブ拘束ロールと、該
ウェブ拘束ロールを挟み前記主軸及び偏心スリーブにそ
れぞれ軸受を介して装着され前記形鋼用圧延素材のフラ
ンジ幅を規制する一対のフランジ圧延ロールと、該フラ
ンジ圧延ロールを回転駆動するフランジ圧延ロール駆動
機構と、前記主軸及び偏心スリーブを一体に回転させる
ロール高さ調整機構と、前記主軸及び偏心スリーブを回
転ねじ軸の回転を介して軸方向に連動的に相対移動させ
るロール幅調整機構とを少なくとも備えると共に、前記
ウェブ拘束ロールの内径より若干小さく且つウェブ拘束
ロールと同心の外径と前記フランジ圧延ロールと同心で
前記主軸及び偏心スリーブの外径とほぼ同一寸法の内径
とを有して前記偏心部及び偏心軸部の背面にそれぞれ偏
心の位相をそろえて固定された一対のガイドリングを備
えたことを特徴としている。
ングロールは、ウェブ及びフランジを有する形鋼を圧延
する際に使用するエッジングロールであって、中心軸が
回転中心軸と一致する軸部及び該軸部の略中央部に形成
され前記回転中心軸に対して偏心させた偏心軸部を有す
る主軸と、該主軸の前記偏心軸部両側にある軸部のうち
の何れか一方の軸部に軸方向及び円周方向に摺動可能に
外嵌され且つ主軸の偏心軸部と対向する偏心部を有する
偏心スリーブと、前記主軸の偏心軸部及び前記偏心スリ
ーブの偏心部とにそれぞれ軸受を介して装着され形鋼用
圧延素材のウェブ部を拘束するウェブ拘束ロールと、該
ウェブ拘束ロールを挟み前記主軸及び偏心スリーブにそ
れぞれ軸受を介して装着され前記形鋼用圧延素材のフラ
ンジ幅を規制する一対のフランジ圧延ロールと、該フラ
ンジ圧延ロールを回転駆動するフランジ圧延ロール駆動
機構と、前記主軸及び偏心スリーブを一体に回転させる
ロール高さ調整機構と、前記主軸及び偏心スリーブを回
転ねじ軸の回転を介して軸方向に連動的に相対移動させ
るロール幅調整機構とを少なくとも備えると共に、前記
ウェブ拘束ロールの内径より若干小さく且つウェブ拘束
ロールと同心の外径と前記フランジ圧延ロールと同心で
前記主軸及び偏心スリーブの外径とほぼ同一寸法の内径
とを有して前記偏心部及び偏心軸部の背面にそれぞれ偏
心の位相をそろえて固定された一対のガイドリングを備
えたことを特徴としている。
【0024】また、請求項4に係る幅・脚長可変エッジ
ングロールは、前記フランジ圧延ロール駆動機構が、一
対のフランジ圧延ロールの外周面にそれぞれ形成された
ギヤとこれに噛合するピニオンとを備えた同ギヤ比を有
する一対の歯車伝達機構と、その一対のピニオン同士を
連結して一方から他方へ他方へ回転トルクを伝達する連
結軸と、フランジ圧延ロールの何れか一方を回転駆動す
る回転駆動機構とを備えたことを特徴としている。
ングロールは、前記フランジ圧延ロール駆動機構が、一
対のフランジ圧延ロールの外周面にそれぞれ形成された
ギヤとこれに噛合するピニオンとを備えた同ギヤ比を有
する一対の歯車伝達機構と、その一対のピニオン同士を
連結して一方から他方へ他方へ回転トルクを伝達する連
結軸と、フランジ圧延ロールの何れか一方を回転駆動す
る回転駆動機構とを備えたことを特徴としている。
【0025】また、請求項5に係る幅・脚長可変エッジ
ングロールは、前記ロール高さ調整機構が、前記主軸と
偏心スリーブとをキー結合し、偏心スリーブの外周面に
ウォームホイールを一体回転可能に設けると共に、当該
ウォームホイールに噛合するウォームシャフトを回転駆
動機構で回転駆動するように構成されていることを特徴
としている。
ングロールは、前記ロール高さ調整機構が、前記主軸と
偏心スリーブとをキー結合し、偏心スリーブの外周面に
ウォームホイールを一体回転可能に設けると共に、当該
ウォームホイールに噛合するウォームシャフトを回転駆
動機構で回転駆動するように構成されていることを特徴
としている。
【0026】また、請求項6に係る幅・脚長可変エッジ
ングロールは、前記ロール幅調整機構が、前記主軸及び
偏心スリーブの軸端部近傍に歯車伝達機構を介して回転
駆動される回転ねじ軸を配置し、該回転ねじ軸の一端側
を主軸及び偏心スリーブの各軸端内部に挿入して主軸及
び偏心スリーブにそれぞれ対向させると共に各対向部分
にねじ山巻き方向が異なる雄ねじ部を形成し、それぞれ
の雄ねじ部に螺合するナットを介して前記主軸及び偏心
スリーブを前記回転軸に連結するように構成されている
ことを特徴としている。
ングロールは、前記ロール幅調整機構が、前記主軸及び
偏心スリーブの軸端部近傍に歯車伝達機構を介して回転
駆動される回転ねじ軸を配置し、該回転ねじ軸の一端側
を主軸及び偏心スリーブの各軸端内部に挿入して主軸及
び偏心スリーブにそれぞれ対向させると共に各対向部分
にねじ山巻き方向が異なる雄ねじ部を形成し、それぞれ
の雄ねじ部に螺合するナットを介して前記主軸及び偏心
スリーブを前記回転軸に連結するように構成されている
ことを特徴としている。
【0027】さらにまた、請求項7に係る幅・脚長可変
エッジングロールの零点調整方法は、請求項1ないし請
求項6のいずれかに記載の幅・脚長可変エッジングロー
ルにおけるウェブ拘束ロールのロール間及びフランジ圧
延ロールのロール間にそれぞれプリロードを与えてロー
ル間の零点調整を行う方法であって、各ロール間にロー
ル間距離測定手段とセンタリング手段とを有する専用の
プリロードブロックユニットを装着し、それら両プリロ
ードブロックユニットの少なくとも一方のプリロードユ
ニットに荷重発生手段と荷重測定手段を付与し、前記ウ
ェブ拘束ロール及びフランジ圧延ロールへのプリロード
荷重値を合計した荷重値までロールを締め込むと共に前
記荷重発生手段でウエブ圧下ロールプリロード荷重を付
加し、その荷重付加状態での各ロール間距離を前記ロー
ル間距離測定手段で測定して圧延時脚長を求めることを
特徴とするものである。
エッジングロールの零点調整方法は、請求項1ないし請
求項6のいずれかに記載の幅・脚長可変エッジングロー
ルにおけるウェブ拘束ロールのロール間及びフランジ圧
延ロールのロール間にそれぞれプリロードを与えてロー
ル間の零点調整を行う方法であって、各ロール間にロー
ル間距離測定手段とセンタリング手段とを有する専用の
プリロードブロックユニットを装着し、それら両プリロ
ードブロックユニットの少なくとも一方のプリロードユ
ニットに荷重発生手段と荷重測定手段を付与し、前記ウ
ェブ拘束ロール及びフランジ圧延ロールへのプリロード
荷重値を合計した荷重値までロールを締め込むと共に前
記荷重発生手段でウエブ圧下ロールプリロード荷重を付
加し、その荷重付加状態での各ロール間距離を前記ロー
ル間距離測定手段で測定して圧延時脚長を求めることを
特徴とするものである。
【0028】
【作用】請求項1に係る幅・脚長可変エッジングロール
においては、主軸の偏心軸部と偏心スリーブの偏心部と
に、それぞれ軸受を介してウェブ拘束ロールを回転自在
に支持しているので、主軸と偏心スリーブをロール高さ
調整機構によって回転させることにより、ロール高さを
偏心量の2倍の範囲内で調整することができ、形鋼を形
成する圧延素材のウェブ厚みにかかわらずウェブ拘束ロ
ールをウェブに確実に転接させることができる。また、
ロール幅調整機構によって回転ねじ軸を回転駆動させる
ことにより、主軸と偏心スリーブとを軸方向に連動的に
相対移動させてウェブ拘束ロールを圧延素材のフランジ
内面に確実に接触させるとともに、フランジ圧延ロール
をフランジ端面に確実に当接させることができる。ロー
ル幅・高さ調整同調装置は、ロール高さ調整時にはロー
ル高さ調整機構の作動に同調してロール幅調整機構の一
部を連動させることにより、ロール幅の変動を自動的に
補正することができ、またロール高さ調整機構によるロ
ール幅調整時にはロール幅・高さ調整同調装置によるロ
ール高さ調整機構との同調が自動的に開放される。また
ロール高さとロール幅の同時調整時には、ロール幅・高
さ調整同調装置の作動によりロール高さ調整機構の作動
に伴うロール幅移動量が補正されると共にロール幅調整
機構によるロール幅移動量が加算される。
においては、主軸の偏心軸部と偏心スリーブの偏心部と
に、それぞれ軸受を介してウェブ拘束ロールを回転自在
に支持しているので、主軸と偏心スリーブをロール高さ
調整機構によって回転させることにより、ロール高さを
偏心量の2倍の範囲内で調整することができ、形鋼を形
成する圧延素材のウェブ厚みにかかわらずウェブ拘束ロ
ールをウェブに確実に転接させることができる。また、
ロール幅調整機構によって回転ねじ軸を回転駆動させる
ことにより、主軸と偏心スリーブとを軸方向に連動的に
相対移動させてウェブ拘束ロールを圧延素材のフランジ
内面に確実に接触させるとともに、フランジ圧延ロール
をフランジ端面に確実に当接させることができる。ロー
ル幅・高さ調整同調装置は、ロール高さ調整時にはロー
ル高さ調整機構の作動に同調してロール幅調整機構の一
部を連動させることにより、ロール幅の変動を自動的に
補正することができ、またロール高さ調整機構によるロ
ール幅調整時にはロール幅・高さ調整同調装置によるロ
ール高さ調整機構との同調が自動的に開放される。また
ロール高さとロール幅の同時調整時には、ロール幅・高
さ調整同調装置の作動によりロール高さ調整機構の作動
に伴うロール幅移動量が補正されると共にロール幅調整
機構によるロール幅移動量が加算される。
【0029】また、請求項2に係る幅・脚長可変エッジ
ングロールロールにおいては、ロール高さ調整機構のみ
が駆動されるとその駆動力で偏心スリーブが主軸と共に
回転してウェブ拘束ロールの高さ調整が始まると同時
に、偏心スリーブに設けた同調ギヤがともに回転する。
この回転を反転ギヤを経てロール幅・高さ調整同調装置
の遊星リングの回転,遊星ギヤの自転,ロール幅調整ギ
ヤの回転と伝達させて回転ねじ軸を偏心スリーブと同方
向に同一速度で回転駆動することにより、偏心スリーブ
の回転に伴い回転ねじ軸を介して生じる偏心スリーブ及
び主軸の軸方向移動を相殺する。これにより、ロール高
さ調整時のウェブ拘束ロールの幅変化の動きを自動的に
補正することができる。一方、ロール幅調整機構が駆動
されると、その駆動力で回転ねじ軸が回転してウェブ拘
束ロール及びフランジ圧延ロールの幅調整が始まると同
時に、ロール幅・高さ調整同調装置の遊星ギヤが自転す
ると共に回転ねじ軸を中心として公転する。このときロ
ール高さ調整機構が停止していると、遊星ギヤが噛み合
う一方のギヤである遊星リングは拘束されて非回転とな
り、その結果、同じく遊星ギヤが噛み合う他方のギヤで
あるロール幅調整ギヤは(遊星リングと同歯数)遊星ギ
ヤの公転速度の2倍の速さで回転する。これにより、回
転ねじ軸が回転してウェブ拘束ロール及びフランジ圧延
ロールの幅調整がロール高さ調整機構とは独立して行わ
れる。また、ロール高さ調整機構及びロール幅調整機構
が同時に駆動された場合には、ロール高さ調整機構の駆
動に伴うフランジ圧延ロール及びフランジ圧延ロールの
幅変動はロール幅・高さ調整同調装置により相殺されて
補正されるから、実質的にロール幅調整機構の駆動によ
るロール幅変更のみが行われることとなる。
ングロールロールにおいては、ロール高さ調整機構のみ
が駆動されるとその駆動力で偏心スリーブが主軸と共に
回転してウェブ拘束ロールの高さ調整が始まると同時
に、偏心スリーブに設けた同調ギヤがともに回転する。
この回転を反転ギヤを経てロール幅・高さ調整同調装置
の遊星リングの回転,遊星ギヤの自転,ロール幅調整ギ
ヤの回転と伝達させて回転ねじ軸を偏心スリーブと同方
向に同一速度で回転駆動することにより、偏心スリーブ
の回転に伴い回転ねじ軸を介して生じる偏心スリーブ及
び主軸の軸方向移動を相殺する。これにより、ロール高
さ調整時のウェブ拘束ロールの幅変化の動きを自動的に
補正することができる。一方、ロール幅調整機構が駆動
されると、その駆動力で回転ねじ軸が回転してウェブ拘
束ロール及びフランジ圧延ロールの幅調整が始まると同
時に、ロール幅・高さ調整同調装置の遊星ギヤが自転す
ると共に回転ねじ軸を中心として公転する。このときロ
ール高さ調整機構が停止していると、遊星ギヤが噛み合
う一方のギヤである遊星リングは拘束されて非回転とな
り、その結果、同じく遊星ギヤが噛み合う他方のギヤで
あるロール幅調整ギヤは(遊星リングと同歯数)遊星ギ
ヤの公転速度の2倍の速さで回転する。これにより、回
転ねじ軸が回転してウェブ拘束ロール及びフランジ圧延
ロールの幅調整がロール高さ調整機構とは独立して行わ
れる。また、ロール高さ調整機構及びロール幅調整機構
が同時に駆動された場合には、ロール高さ調整機構の駆
動に伴うフランジ圧延ロール及びフランジ圧延ロールの
幅変動はロール幅・高さ調整同調装置により相殺されて
補正されるから、実質的にロール幅調整機構の駆動によ
るロール幅変更のみが行われることとなる。
【0030】また、請求項3に係る幅・脚長可変エッジ
ングロールにおいては、主軸の偏心軸部と偏心スリーブ
の偏心部とに、それぞれ軸受を介してウェブ拘束ロール
を回転自在に支持しているので、主軸と偏心スリーブを
ロール高さ調整機構によって回転させることにより、ロ
ール高さを偏心量の2倍の範囲内で調整することがで
き、形鋼を形成する圧延素材のウェブ厚みにかかわらず
ウェブ拘束ロールをウェブに確実に転接させることがで
きる。また、ロール幅調整機構によって回転ねじ軸を回
転駆動させることにより、主軸と偏心スリーブとを軸方
向に連動的に相対移動させてウェブ拘束ロールを圧延素
材のフランジ内面に確実に接触させるとともに、フラン
ジ圧延ロールをフランジ端面に確実に当接させることが
できる。
ングロールにおいては、主軸の偏心軸部と偏心スリーブ
の偏心部とに、それぞれ軸受を介してウェブ拘束ロール
を回転自在に支持しているので、主軸と偏心スリーブを
ロール高さ調整機構によって回転させることにより、ロ
ール高さを偏心量の2倍の範囲内で調整することがで
き、形鋼を形成する圧延素材のウェブ厚みにかかわらず
ウェブ拘束ロールをウェブに確実に転接させることがで
きる。また、ロール幅調整機構によって回転ねじ軸を回
転駆動させることにより、主軸と偏心スリーブとを軸方
向に連動的に相対移動させてウェブ拘束ロールを圧延素
材のフランジ内面に確実に接触させるとともに、フラン
ジ圧延ロールをフランジ端面に確実に当接させることが
できる。
【0031】さらに加えて、偏心部及び偏心軸部の背面
にそれぞれ偏心の位相をそろえて一対のガイドリングを
取り付けたことにより、ウェブ拘束ロールとフランジ圧
延ロールの間隙は圧延中も、ロール高さ調整機構による
脚長調整中も、常時そのガイドリングで塞がれるている
ため、胴付エッジングロールと同等の通材性が確保され
ると共にフランジ倒れも防止され、しかもフランジ圧延
ロールにつば付ロールを使用した場合の材料のつばへの
乗り上げが防止され、またつば無ロールを使用した場合
のフランジ内側端面のバルジングも抑制され、且つ偏心
スリーブの偏心部や主軸の偏心軸部の側面にガイドリン
グを密着させることで高いガイド剛性が得られて圧延精
度が向上する。
にそれぞれ偏心の位相をそろえて一対のガイドリングを
取り付けたことにより、ウェブ拘束ロールとフランジ圧
延ロールの間隙は圧延中も、ロール高さ調整機構による
脚長調整中も、常時そのガイドリングで塞がれるている
ため、胴付エッジングロールと同等の通材性が確保され
ると共にフランジ倒れも防止され、しかもフランジ圧延
ロールにつば付ロールを使用した場合の材料のつばへの
乗り上げが防止され、またつば無ロールを使用した場合
のフランジ内側端面のバルジングも抑制され、且つ偏心
スリーブの偏心部や主軸の偏心軸部の側面にガイドリン
グを密着させることで高いガイド剛性が得られて圧延精
度が向上する。
【0032】また、請求項4に係る幅・脚長可変エッジ
ングロールロールにおいては、一対のフランジ圧延ロー
ルの外周面にそれぞれ形成したギヤとこれに噛合するピ
ニオンを有する歯車伝達機構を同一ギヤ比とし、そのピ
ニオン同士を連結軸で連結して、何れか一方を回転駆動
機構で回転駆動することにより一対のフランジ圧延ロー
ルを同期させることができ、圧延素材に対して圧延トル
クを確実に伝達することができる。
ングロールロールにおいては、一対のフランジ圧延ロー
ルの外周面にそれぞれ形成したギヤとこれに噛合するピ
ニオンを有する歯車伝達機構を同一ギヤ比とし、そのピ
ニオン同士を連結軸で連結して、何れか一方を回転駆動
機構で回転駆動することにより一対のフランジ圧延ロー
ルを同期させることができ、圧延素材に対して圧延トル
クを確実に伝達することができる。
【0033】また、請求項5に係る幅・脚長可変エッジ
ングロールにおいては、主軸と偏心スリーブとがキー結
合されて、軸方向には摺動可能で回転方向には固定さ
れ、偏心スリーブに固定したウォームホイールに噛合す
るウォームシャフトを回転駆動機構によって回転駆動す
ることにより、偏心スリーブと主軸とを一体に回転させ
て、ウェブ拘束ロールの圧延素材ウェブに対する接触高
さを連続的に変更することができる。
ングロールにおいては、主軸と偏心スリーブとがキー結
合されて、軸方向には摺動可能で回転方向には固定さ
れ、偏心スリーブに固定したウォームホイールに噛合す
るウォームシャフトを回転駆動機構によって回転駆動す
ることにより、偏心スリーブと主軸とを一体に回転させ
て、ウェブ拘束ロールの圧延素材ウェブに対する接触高
さを連続的に変更することができる。
【0034】また、請求項6に係る幅・脚長可変エッジ
ングロールにおいては、回転ねじ軸に形成したねじ山の
巻き方向が異なる同ピッチの雄ねじ部に主軸及び偏心ロ
ールに設けたナットを螺合させるようにしているので、
回転ねじ軸を例えば正転させることにより主軸及び偏心
スリーブを外方に同時に等距離移動させ、一方、回転ね
じ軸を逆転させることにより主軸及び偏心スリーブを内
方に同時に等距離移動させることができ、一対のウェブ
拘束ロールを圧延ラインのセンターを挟んで等距離に移
動させることができる。
ングロールにおいては、回転ねじ軸に形成したねじ山の
巻き方向が異なる同ピッチの雄ねじ部に主軸及び偏心ロ
ールに設けたナットを螺合させるようにしているので、
回転ねじ軸を例えば正転させることにより主軸及び偏心
スリーブを外方に同時に等距離移動させ、一方、回転ね
じ軸を逆転させることにより主軸及び偏心スリーブを内
方に同時に等距離移動させることができ、一対のウェブ
拘束ロールを圧延ラインのセンターを挟んで等距離に移
動させることができる。
【0035】また、請求項7に係る幅・脚長可変エッジ
ングロールの零点調整方法にあっては、ウェブ拘束ロー
ルのロール間と、フランジ圧延ロールのロール間とに、
それぞれ専用のプリロードブロックユニットを装着す
る。しかして、荷重発生手段を有しないプリロードブロ
ックユニットを装着した例えばフランジ圧延ロールの方
は、そのロール開度を狭めてセンタリング手段により自
動的にセンタリングさせつつロール締め込み力を上ロー
ルからプリロードブロックユニットを経て下ロールに伝
達することにより、通常のプリロードブロックを用いた
場合と同様に零点調整状態を作りだす。一方、荷重発生
手段を備えたプリロードブロックユニットを装着した例
えばウエブ拘束ロールの方は、その荷重発生手段の推力
によって上下のロールに荷重を作用させる。このように
して本発明にあっては、ウエブ拘束ロールとフランジ圧
延ロールとに荷重測定手段で測定しつつ所定の荷重を負
荷して同時に零点調整を行う。且つまた、その荷重負荷
状態でのロール間距離をロール間測定手段で測定して圧
延時のロール脚長を正確に設定することができる。
ングロールの零点調整方法にあっては、ウェブ拘束ロー
ルのロール間と、フランジ圧延ロールのロール間とに、
それぞれ専用のプリロードブロックユニットを装着す
る。しかして、荷重発生手段を有しないプリロードブロ
ックユニットを装着した例えばフランジ圧延ロールの方
は、そのロール開度を狭めてセンタリング手段により自
動的にセンタリングさせつつロール締め込み力を上ロー
ルからプリロードブロックユニットを経て下ロールに伝
達することにより、通常のプリロードブロックを用いた
場合と同様に零点調整状態を作りだす。一方、荷重発生
手段を備えたプリロードブロックユニットを装着した例
えばウエブ拘束ロールの方は、その荷重発生手段の推力
によって上下のロールに荷重を作用させる。このように
して本発明にあっては、ウエブ拘束ロールとフランジ圧
延ロールとに荷重測定手段で測定しつつ所定の荷重を負
荷して同時に零点調整を行う。且つまた、その荷重負荷
状態でのロール間距離をロール間測定手段で測定して圧
延時のロール脚長を正確に設定することができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の一実施例を示す断面図、図2はそ
のII−II線断面図である。図中、1は主軸であり、左端
側に形成された小径軸部1a及びこの小径軸部1aにテ
ーパー部1bを介して連設された小径軸部1aより大き
い中径軸部1cと、右端側に形成された中径軸部1cよ
り大径に形成された大径軸部1dと、中間部における中
径軸部1c及び大径軸部1d間に形成された中心軸LC
に対して偏心量εだけ偏心し且つ大径軸部1dより大径
の偏心軸部1eと、小径軸部1aに左端面から穿設され
た凹部1fとで構成されている。
する。図1は本発明の一実施例を示す断面図、図2はそ
のII−II線断面図である。図中、1は主軸であり、左端
側に形成された小径軸部1a及びこの小径軸部1aにテ
ーパー部1bを介して連設された小径軸部1aより大き
い中径軸部1cと、右端側に形成された中径軸部1cよ
り大径に形成された大径軸部1dと、中間部における中
径軸部1c及び大径軸部1d間に形成された中心軸LC
に対して偏心量εだけ偏心し且つ大径軸部1dより大径
の偏心軸部1eと、小径軸部1aに左端面から穿設され
た凹部1fとで構成されている。
【0037】この主軸1の左半部側の外周面に筒状の偏
心スリーブ2が軸方向と円周方向とにそれぞれ摺動自在
に外嵌されている。この偏心スリーブ2は、内周面に主
軸1の小径軸部1a、テーパー部1b及び中径軸部1c
に対応する小径穴部2a,テーパー部2b及び中径穴部
2cが形成されていると共に、外周面に左端側から小径
部2d、主軸1の大径軸部1dと同径の大径部2eが形
成され、右端側に主軸1の偏心軸部1eと対向して同一
形状に形成された偏心部2fが形成されている。そし
て、小径穴部2aの右端側に形成されたキー溝1gが主
軸1の小径軸部1aに装着されたすべりキー2gに係合
されることにより、偏心部2fと主軸1の偏心軸部1e
との偏心軸が一致した状態で、偏心スリーブ2と主軸1
とが相対的に摺動可能で且つ回転的には固定されてい
る。
心スリーブ2が軸方向と円周方向とにそれぞれ摺動自在
に外嵌されている。この偏心スリーブ2は、内周面に主
軸1の小径軸部1a、テーパー部1b及び中径軸部1c
に対応する小径穴部2a,テーパー部2b及び中径穴部
2cが形成されていると共に、外周面に左端側から小径
部2d、主軸1の大径軸部1dと同径の大径部2eが形
成され、右端側に主軸1の偏心軸部1eと対向して同一
形状に形成された偏心部2fが形成されている。そし
て、小径穴部2aの右端側に形成されたキー溝1gが主
軸1の小径軸部1aに装着されたすべりキー2gに係合
されることにより、偏心部2fと主軸1の偏心軸部1e
との偏心軸が一致した状態で、偏心スリーブ2と主軸1
とが相対的に摺動可能で且つ回転的には固定されてい
る。
【0038】さらに、主軸1の大径軸部1d及び偏心ス
リーブ2の大径部2eの外周面にそれぞれ左右一対の転
がり軸受3a,3bを介して円筒状のフランジ圧延ロー
ル軸4L及び4Rが回転自在に配設されている。これら
のフランジ圧延ロール軸4L,4Rの軸方向外側の外周
面には、それぞれ例えば円筒ころ軸受5L,5Rを介し
て図示しない圧延機のハウジングに組込まれるオペレー
タ(Op)側ロールチョック6L、ドライブ(Dr)側
ロールチョック6Rが配設され、さらにOp側のロール
チョック6Lの左端面には円筒状支持筒体6aが固定さ
れている。
リーブ2の大径部2eの外周面にそれぞれ左右一対の転
がり軸受3a,3bを介して円筒状のフランジ圧延ロー
ル軸4L及び4Rが回転自在に配設されている。これら
のフランジ圧延ロール軸4L,4Rの軸方向外側の外周
面には、それぞれ例えば円筒ころ軸受5L,5Rを介し
て図示しない圧延機のハウジングに組込まれるオペレー
タ(Op)側ロールチョック6L、ドライブ(Dr)側
ロールチョック6Rが配設され、さらにOp側のロール
チョック6Lの左端面には円筒状支持筒体6aが固定さ
れている。
【0039】そして、主軸1の偏心軸部1e及び偏心ス
リーブ2の偏心部2fの外周面に、例えば円すいころ軸
受7を介してウェブ拘束ロール8L,8Rが回転自在に
配設され、同様にフランジ圧延ロール軸4L,4Rの対
向面側にフランジ圧延ロール9L,9Rが着脱自在に固
定されている。上記の主軸1及び偏心スリーブ2は、ロ
ール高さ調整機構10によって一体に回動されると共
に、ロール幅調整機構20によって軸方向に相対移動さ
れる。
リーブ2の偏心部2fの外周面に、例えば円すいころ軸
受7を介してウェブ拘束ロール8L,8Rが回転自在に
配設され、同様にフランジ圧延ロール軸4L,4Rの対
向面側にフランジ圧延ロール9L,9Rが着脱自在に固
定されている。上記の主軸1及び偏心スリーブ2は、ロ
ール高さ調整機構10によって一体に回動されると共
に、ロール幅調整機構20によって軸方向に相対移動さ
れる。
【0040】そのロール高さ調整機構10は、偏心スリ
ーブ2の小径部2dの外周面にすべりキー11によって
固着されて偏心スリーブ2と一体に回転可能で且つ偏心
スリーブ2の軸方向移動を許容するウォームホイール1
2と、このウォームホイール12に下方位置で螺合する
ウォームシャフト13と、このウォームシャフト13に
ベベルギヤ14を介して連結され支持筒体6aにボール
軸受15によって回転自在に支持された駆動軸16と、
この駆動軸16の自由端に自在継手17を介して連結さ
れた図示されない駆動モータとで構成されている。
ーブ2の小径部2dの外周面にすべりキー11によって
固着されて偏心スリーブ2と一体に回転可能で且つ偏心
スリーブ2の軸方向移動を許容するウォームホイール1
2と、このウォームホイール12に下方位置で螺合する
ウォームシャフト13と、このウォームシャフト13に
ベベルギヤ14を介して連結され支持筒体6aにボール
軸受15によって回転自在に支持された駆動軸16と、
この駆動軸16の自由端に自在継手17を介して連結さ
れた図示されない駆動モータとで構成されている。
【0041】また、ロール幅調整機構20は、支持筒体
6a内に円筒ころ軸受21によって回転自在に一端側が
支持されると共に他端側が主軸1の凹部1f内に進退可
能に入り込んでいる回転ねじ軸23と、この回転ねじ軸
23に一体回転可能に固定された歯車伝達機構であって
後述のロール幅・高さ調整同調装置40を構成するロー
ル幅調整ギヤ45と、このロール幅調整ギヤ45に噛合
した複数個のベベルギヤからなる遊星ギヤ44と、この
遊星ギヤ44を回転自在に内周面に配設すると共に外周
にウォームギヤ46aを有して支持筒体6aの内面にボ
ール軸受24を介して回転自在に支持されたウォームホ
イール46と、そのウォームギヤ46aに噛合したウォ
ームシャフト25と、このウォームシャフト25にベベ
ルギヤ26を介して連結され前記支持筒体6aに例えば
ボール軸受27で回転自在に支持された駆動軸28と、
この駆動軸28の自由端に自在継手29を介して連結さ
れた図示されない駆動モータとを備えている。前記回転
ねじ軸23には、主軸1の凹部1fに対向する外周面に
例えばねじ山の巻き方向が右側となる雄ねじ部23Rを
形成すると共に、偏心スリーブ2の小径穴部2aに対向
する外周面にねじ山の巻き方向が左側となる雄ねじ部2
3Lをそれぞれ形成してある。そして、雄ねじ部23R
に螺合したナット23NR を介して主軸1の小径軸部1
aの端部に係合すると共に、雄ねじ部23Lに螺合した
ナット23NL を介してスリーブ2の小径部2aの端部
に連結されている。
6a内に円筒ころ軸受21によって回転自在に一端側が
支持されると共に他端側が主軸1の凹部1f内に進退可
能に入り込んでいる回転ねじ軸23と、この回転ねじ軸
23に一体回転可能に固定された歯車伝達機構であって
後述のロール幅・高さ調整同調装置40を構成するロー
ル幅調整ギヤ45と、このロール幅調整ギヤ45に噛合
した複数個のベベルギヤからなる遊星ギヤ44と、この
遊星ギヤ44を回転自在に内周面に配設すると共に外周
にウォームギヤ46aを有して支持筒体6aの内面にボ
ール軸受24を介して回転自在に支持されたウォームホ
イール46と、そのウォームギヤ46aに噛合したウォ
ームシャフト25と、このウォームシャフト25にベベ
ルギヤ26を介して連結され前記支持筒体6aに例えば
ボール軸受27で回転自在に支持された駆動軸28と、
この駆動軸28の自由端に自在継手29を介して連結さ
れた図示されない駆動モータとを備えている。前記回転
ねじ軸23には、主軸1の凹部1fに対向する外周面に
例えばねじ山の巻き方向が右側となる雄ねじ部23Rを
形成すると共に、偏心スリーブ2の小径穴部2aに対向
する外周面にねじ山の巻き方向が左側となる雄ねじ部2
3Lをそれぞれ形成してある。そして、雄ねじ部23R
に螺合したナット23NR を介して主軸1の小径軸部1
aの端部に係合すると共に、雄ねじ部23Lに螺合した
ナット23NL を介してスリーブ2の小径部2aの端部
に連結されている。
【0042】また、フランジ圧延ロール軸4L,4Rひ
いてはフランジ圧延ロール9L,9Rがフランジ圧延ロ
ール駆動機構30によって回転駆動される。そのフラン
ジ圧延ロール駆動機構30は、右側のフランジ圧延ロー
ル軸4Rの右端面にロールワブラ31aを介して連結さ
れたミルモータ(図示せず)によって回転駆動される回
転駆動機構としての駆動軸31と、左側フランジ圧延ロ
ール軸4Lの外周面のOp側ロールチョック6Lより軸
方向内側の位置に設けられた幅広のアウターリングギヤ
32L,これに下方で噛合しロールチョック6L及び支
持部材33Lによって回転自在に支持されたアイドルギ
ヤ34L,このアイドルギヤ34Lに下方側で噛合し同
様に支持されたピニオンギヤ35Lからなる一方の歯車
伝達機構と、右側フランジ圧延ロール軸4Rの外周面の
Dr側ロールチョック6Rより軸方向内側の位置に設け
られたアウターリングギヤ32R,これに下方で噛合し
ロールチョック6R及び支持部材33Rによって回転自
在に支持されたアイドルギヤ34R,このアイドルギヤ
34Rに下方側で噛合し同様に支持されたピニオンギヤ
35Rからなり前記一方の歯車伝達機構と同ギヤ比を有
する他方の歯車伝達機構と、これら一対のピニオンギヤ
35L,35R間を左右に配した継手36L,36Rを
介して連結してピニオンギヤ35Rの回転トルクをピニ
オンギヤ35Lに伝達するOp側フラジ圧延ロール軸駆
動用の連結軸37とで構成されている。
いてはフランジ圧延ロール9L,9Rがフランジ圧延ロ
ール駆動機構30によって回転駆動される。そのフラン
ジ圧延ロール駆動機構30は、右側のフランジ圧延ロー
ル軸4Rの右端面にロールワブラ31aを介して連結さ
れたミルモータ(図示せず)によって回転駆動される回
転駆動機構としての駆動軸31と、左側フランジ圧延ロ
ール軸4Lの外周面のOp側ロールチョック6Lより軸
方向内側の位置に設けられた幅広のアウターリングギヤ
32L,これに下方で噛合しロールチョック6L及び支
持部材33Lによって回転自在に支持されたアイドルギ
ヤ34L,このアイドルギヤ34Lに下方側で噛合し同
様に支持されたピニオンギヤ35Lからなる一方の歯車
伝達機構と、右側フランジ圧延ロール軸4Rの外周面の
Dr側ロールチョック6Rより軸方向内側の位置に設け
られたアウターリングギヤ32R,これに下方で噛合し
ロールチョック6R及び支持部材33Rによって回転自
在に支持されたアイドルギヤ34R,このアイドルギヤ
34Rに下方側で噛合し同様に支持されたピニオンギヤ
35Rからなり前記一方の歯車伝達機構と同ギヤ比を有
する他方の歯車伝達機構と、これら一対のピニオンギヤ
35L,35R間を左右に配した継手36L,36Rを
介して連結してピニオンギヤ35Rの回転トルクをピニ
オンギヤ35Lに伝達するOp側フラジ圧延ロール軸駆
動用の連結軸37とで構成されている。
【0043】本発明にあっては、更に、ロール高さ調整
機構10の作動に伴って生じるロール幅の変動を自動補
正するためのロール幅・高さ調整同調装置40が設けら
れている。そのロール幅・高さ調整同調装置40は、ロ
ール高さ調整機構10のウォームホイール12の端部に
一体に形成された同調ギヤ41と、この同調ギヤ41に
噛合させて支持筒体6aの内周面に軸受を介して回転自
在に配設された複数個のベベルギヤからなる反転ギヤ4
2と、環状をなしてロール幅調整ギヤ45の外周面に軸
受47を介して回転自在に配設されるとともにその両側
面に前記同調ギヤ41と同数の歯が形成されてその一方
の歯に反転ギヤ42が噛合した遊星リング43と、この
遊星リング43の他方の歯に噛合させてロール幅調整機
構20のウォームホイール46の内周面に軸受を介して
自転自在に配設された複数個のベベルギヤからなる遊星
ギヤ44と、外周側面に同調ギヤ41と同数の歯を有し
て遊星ギヤ44に噛合するとともに回転ねじ軸23に一
体回転可能に固定されたロール幅調整ギヤ45とから構
成されている。
機構10の作動に伴って生じるロール幅の変動を自動補
正するためのロール幅・高さ調整同調装置40が設けら
れている。そのロール幅・高さ調整同調装置40は、ロ
ール高さ調整機構10のウォームホイール12の端部に
一体に形成された同調ギヤ41と、この同調ギヤ41に
噛合させて支持筒体6aの内周面に軸受を介して回転自
在に配設された複数個のベベルギヤからなる反転ギヤ4
2と、環状をなしてロール幅調整ギヤ45の外周面に軸
受47を介して回転自在に配設されるとともにその両側
面に前記同調ギヤ41と同数の歯が形成されてその一方
の歯に反転ギヤ42が噛合した遊星リング43と、この
遊星リング43の他方の歯に噛合させてロール幅調整機
構20のウォームホイール46の内周面に軸受を介して
自転自在に配設された複数個のベベルギヤからなる遊星
ギヤ44と、外周側面に同調ギヤ41と同数の歯を有し
て遊星ギヤ44に噛合するとともに回転ねじ軸23に一
体回転可能に固定されたロール幅調整ギヤ45とから構
成されている。
【0044】以上のように構成された幅・脚長可変エッ
ジングロールのロール高さ調整機構10,ロール幅調整
機構20の図示されない各駆動モータが、図示しないプ
ロセスコンピュータによって、圧延するH形鋼h(図3
参照)のウェブ高さ、ウェブ厚さ、フランジ幅、フラン
ジ厚さに応じてウェブ拘束ロール8L,8R及びフラン
ジ圧延ロール9L,9Rでウェブha 及びフランジhb
を確実に拘束するように制御される。
ジングロールのロール高さ調整機構10,ロール幅調整
機構20の図示されない各駆動モータが、図示しないプ
ロセスコンピュータによって、圧延するH形鋼h(図3
参照)のウェブ高さ、ウェブ厚さ、フランジ幅、フラン
ジ厚さに応じてウェブ拘束ロール8L,8R及びフラン
ジ圧延ロール9L,9Rでウェブha 及びフランジhb
を確実に拘束するように制御される。
【0045】次に、上記実施例の動作を説明する。図3
に示すように、ウェブha の高さHb が例えば600mm
から900mmまで、フランジhb の幅Ha が例えば20
0mmから300mmまでで同一ウエブ高さHb内では外法
一定のH形鋼hを同一ロールで圧延するものとする。例
えば、フランジ厚みが12〜28mm、ウェブ厚みが6〜
16mmの範囲で変動すると、ウェブ内法Wはウェブ高さ
Hb からフランジ厚みFの2倍を減算した値となるの
で、このウェブ内法Wは600−56=544mmと90
0−24=876mmの範囲で変動することになる。ま
た、脚長は(200−16)÷2=147mmと(300
−6)÷2=147mmの範囲で変動することになる。
に示すように、ウェブha の高さHb が例えば600mm
から900mmまで、フランジhb の幅Ha が例えば20
0mmから300mmまでで同一ウエブ高さHb内では外法
一定のH形鋼hを同一ロールで圧延するものとする。例
えば、フランジ厚みが12〜28mm、ウェブ厚みが6〜
16mmの範囲で変動すると、ウェブ内法Wはウェブ高さ
Hb からフランジ厚みFの2倍を減算した値となるの
で、このウェブ内法Wは600−56=544mmと90
0−24=876mmの範囲で変動することになる。ま
た、脚長は(200−16)÷2=147mmと(300
−6)÷2=147mmの範囲で変動することになる。
【0046】そこで、主軸1の偏心軸部1eと偏心スリ
ーブ2の偏心部2fとの偏心量εを、少なくとも(14
7−92)÷2=27.5mm以上にしておくと共に、ウ
ェブ拘束ロール8L,8Rの左右端部間距離で表される
ロール幅Lが少なくとも最大876mmから最小544mm
まで伸縮可能に設定しておく。このフランジ圧延ロール
9L,9Rを有する幅・脚長可変エッジングロールで、
例えばフランジ厚みが12mm、ウェブ厚みが6mmである
H形鋼の圧延素材hを圧延する場合には、先ず、図1に
示す偏心スリーブ側ロール高さ調整機構10の図外の駆
動モータを回転駆動して図2に示すように偏心軸Le と
回転軸Lc とを通る面が偏心軸Le の方を上にして垂直
面と丁度一致する位置まで主軸1及び偏心スリーブ2を
回動させる。いま偏心軸Le と回転軸Lc を通る面が垂
直面に対し傾斜しているとして、偏心スリーブ側ロール
高さ調整機構10の駆動モータを回転駆動させると、そ
の駆動トルクが自在継手17,駆動軸16,ベベルギヤ
14,ウォームシャフト13,ウォームホイール12を
介して偏心スリーブ2に伝達され、偏心スリーブ2が回
動されてその偏心部2fの偏心軸Le が図2の垂直位置
に位置決めされる。これにより、ウェブ拘束ロール8L
が、回転軸Lc から半径方向に最も離れた位置において
H形鋼hのウェブha のOp側の下面に接触することに
なる。なお、このとき、上記主軸1及び偏心スリーブ2
の回動動作に伴って、それらに固定されているナット2
3NR 及びナット23NL が一体回動する。そのとき回
転ねじ軸23が停止状態に保持されていると、各ナット
23N R ,23NL が回動しつつ回転ねじ軸23に沿っ
て反対方向に移動するから、主軸1及び偏心スリーブ2
ひいてはウェブ拘束ロール8L及び8Rが反対方向に直
線移動してロール幅Lが変化してしまう現象を生じる。
ーブ2の偏心部2fとの偏心量εを、少なくとも(14
7−92)÷2=27.5mm以上にしておくと共に、ウ
ェブ拘束ロール8L,8Rの左右端部間距離で表される
ロール幅Lが少なくとも最大876mmから最小544mm
まで伸縮可能に設定しておく。このフランジ圧延ロール
9L,9Rを有する幅・脚長可変エッジングロールで、
例えばフランジ厚みが12mm、ウェブ厚みが6mmである
H形鋼の圧延素材hを圧延する場合には、先ず、図1に
示す偏心スリーブ側ロール高さ調整機構10の図外の駆
動モータを回転駆動して図2に示すように偏心軸Le と
回転軸Lc とを通る面が偏心軸Le の方を上にして垂直
面と丁度一致する位置まで主軸1及び偏心スリーブ2を
回動させる。いま偏心軸Le と回転軸Lc を通る面が垂
直面に対し傾斜しているとして、偏心スリーブ側ロール
高さ調整機構10の駆動モータを回転駆動させると、そ
の駆動トルクが自在継手17,駆動軸16,ベベルギヤ
14,ウォームシャフト13,ウォームホイール12を
介して偏心スリーブ2に伝達され、偏心スリーブ2が回
動されてその偏心部2fの偏心軸Le が図2の垂直位置
に位置決めされる。これにより、ウェブ拘束ロール8L
が、回転軸Lc から半径方向に最も離れた位置において
H形鋼hのウェブha のOp側の下面に接触することに
なる。なお、このとき、上記主軸1及び偏心スリーブ2
の回動動作に伴って、それらに固定されているナット2
3NR 及びナット23NL が一体回動する。そのとき回
転ねじ軸23が停止状態に保持されていると、各ナット
23N R ,23NL が回動しつつ回転ねじ軸23に沿っ
て反対方向に移動するから、主軸1及び偏心スリーブ2
ひいてはウェブ拘束ロール8L及び8Rが反対方向に直
線移動してロール幅Lが変化してしまう現象を生じる。
【0047】しかして、本実施例の場合、ロール高さ調
整機構10の駆動でウォームホイール12を回転駆動さ
せると、ロール幅・高さ調整同調装置40の同調ギヤ4
1がそのウォームホイール12と一体的に回動を始め
る。その回動は反転ギヤ42を介して遊星リング43に
伝達され、遊星リング43が同調ギヤ41と反対方向に
同一速度で回動する。この回動は遊星ギヤ44の自転
(いま、ロール幅調整機構20のウォームホイール46
は停止しているため公転はしない)を介してロール幅調
整ギヤ45に伝達されて、回転ねじ軸23が同調ギヤ4
1と同一方向に同一速度で回動する。その回転ねじ軸2
3の回動は、その雄ねじ部23L,23Rが螺合してい
るナット23NR 及びナット23NL の回動と同調する
から、主軸1と偏心スリーブ2の軸方向移動は相殺され
てウェブ拘束ロール8L,8Rのロール幅Lはロール高
さ調整作動中も自動的に一定に保持される。
整機構10の駆動でウォームホイール12を回転駆動さ
せると、ロール幅・高さ調整同調装置40の同調ギヤ4
1がそのウォームホイール12と一体的に回動を始め
る。その回動は反転ギヤ42を介して遊星リング43に
伝達され、遊星リング43が同調ギヤ41と反対方向に
同一速度で回動する。この回動は遊星ギヤ44の自転
(いま、ロール幅調整機構20のウォームホイール46
は停止しているため公転はしない)を介してロール幅調
整ギヤ45に伝達されて、回転ねじ軸23が同調ギヤ4
1と同一方向に同一速度で回動する。その回転ねじ軸2
3の回動は、その雄ねじ部23L,23Rが螺合してい
るナット23NR 及びナット23NL の回動と同調する
から、主軸1と偏心スリーブ2の軸方向移動は相殺され
てウェブ拘束ロール8L,8Rのロール幅Lはロール高
さ調整作動中も自動的に一定に保持される。
【0048】次に、ロール幅調整機構20の駆動モータ
を例えば正転させる。その駆動トルクが自在継手29,
駆動軸28,ベベルギヤ26,ウォームシャフト25を
介してウォームホイール46に伝達されて、このウォー
ムホイール46が正転する。すると、遊星ギヤ44がウ
ォームホイール46と同方向に公転する。このとき、ロ
ール高さ調整機構10が停止していると、遊星リング4
3も停止状態に保持されるから、これに噛合している遊
星ギヤ44は公転とともに自転して、その結果、ロール
幅調整ギヤ45をウォームホイール46と同方向に2倍
の速さで回転させる。これに伴い回転ねじ軸23が回転
すると、ねじ山の巻き方向が互いに反対とされた雄ねじ
部23Rと雄ねじ部23Lとが一体的に同方向に回転し
て、雄ねじ部23Rに螺合したナット23NR 及び雄ね
じ部23Lに螺合したナット23NL が軸方向に離間す
る方向に移動する。かくして、両ナット23NR ,23
N L がそれぞれ固定されている主軸1及び偏心スリーブ
2の両者を、偏心軸部1e及び偏心部2fが離間する方
向(ロール幅Lが拡大する方向)に摺動させることがで
き、ウェブ拘束ロール8L,8Rの外側面がフランジh
b の内面に接触することになる。これによって、ウェブ
厚み及びフランジ厚みが一番薄いH形鋼hの圧延が可能
な状態となる。
を例えば正転させる。その駆動トルクが自在継手29,
駆動軸28,ベベルギヤ26,ウォームシャフト25を
介してウォームホイール46に伝達されて、このウォー
ムホイール46が正転する。すると、遊星ギヤ44がウ
ォームホイール46と同方向に公転する。このとき、ロ
ール高さ調整機構10が停止していると、遊星リング4
3も停止状態に保持されるから、これに噛合している遊
星ギヤ44は公転とともに自転して、その結果、ロール
幅調整ギヤ45をウォームホイール46と同方向に2倍
の速さで回転させる。これに伴い回転ねじ軸23が回転
すると、ねじ山の巻き方向が互いに反対とされた雄ねじ
部23Rと雄ねじ部23Lとが一体的に同方向に回転し
て、雄ねじ部23Rに螺合したナット23NR 及び雄ね
じ部23Lに螺合したナット23NL が軸方向に離間す
る方向に移動する。かくして、両ナット23NR ,23
N L がそれぞれ固定されている主軸1及び偏心スリーブ
2の両者を、偏心軸部1e及び偏心部2fが離間する方
向(ロール幅Lが拡大する方向)に摺動させることがで
き、ウェブ拘束ロール8L,8Rの外側面がフランジh
b の内面に接触することになる。これによって、ウェブ
厚み及びフランジ厚みが一番薄いH形鋼hの圧延が可能
な状態となる。
【0049】この状態で、フランジ圧延ロール駆動機構
30の駆動軸31を図外のミルモータで回転駆動する
と、その駆動トルクが右側のフランジ圧延ロール軸4R
に伝達される。と同時に、その駆動トルクがリングギヤ
32R,アイドルギヤ34R,ピニオンギヤ35R,継
手36R,連結軸37,継手36L,ピニオンギヤ35
L,アイドルギヤ34L及びリングギヤ32Lを介して
左側のフランジ圧延ロール軸4Lにも伝達される。これ
により、両フランジ圧延ロール軸4L,4Rが同期回転
駆動されて、その内側端に配設されたフランジ圧延ロー
ル9L,9Rが同方向に回転してフランジhb の下端面
の圧延トルクが伝達される。この幅・脚長可変エッジン
グロールに侵入したH形鋼hは、そのウェブha をウェ
ブ拘束ロール8L,8Rで拘束されながら、フランジh
bの下端面をフランジ圧延ロール9L,9Rでエッジン
グ圧延される。
30の駆動軸31を図外のミルモータで回転駆動する
と、その駆動トルクが右側のフランジ圧延ロール軸4R
に伝達される。と同時に、その駆動トルクがリングギヤ
32R,アイドルギヤ34R,ピニオンギヤ35R,継
手36R,連結軸37,継手36L,ピニオンギヤ35
L,アイドルギヤ34L及びリングギヤ32Lを介して
左側のフランジ圧延ロール軸4Lにも伝達される。これ
により、両フランジ圧延ロール軸4L,4Rが同期回転
駆動されて、その内側端に配設されたフランジ圧延ロー
ル9L,9Rが同方向に回転してフランジhb の下端面
の圧延トルクが伝達される。この幅・脚長可変エッジン
グロールに侵入したH形鋼hは、そのウェブha をウェ
ブ拘束ロール8L,8Rで拘束されながら、フランジh
bの下端面をフランジ圧延ロール9L,9Rでエッジン
グ圧延される。
【0050】その後、圧延素材hは例えば仕上げ圧延機
に送られる。この薄形のH形鋼を圧延している状態か
ら、例えばウェブ厚み及びフランジ厚みの厚いH形鋼を
圧延する場合には、ロール高さ調整機構10では、ウェ
ブ厚みの増加分の1/2分だけ高さが減少するように、
駆動モータの回転駆動により偏心スリーブ2のウォーム
ホイール12を回転駆動して主軸1と偏心スリーブ2を
回転させる。このとき、上記したようにロール幅・高さ
調整同調装置40が作動して、ロール高さ調整に伴うウ
ェブ拘束ロール8L,8R間のロール幅変動の動きは相
殺される。
に送られる。この薄形のH形鋼を圧延している状態か
ら、例えばウェブ厚み及びフランジ厚みの厚いH形鋼を
圧延する場合には、ロール高さ調整機構10では、ウェ
ブ厚みの増加分の1/2分だけ高さが減少するように、
駆動モータの回転駆動により偏心スリーブ2のウォーム
ホイール12を回転駆動して主軸1と偏心スリーブ2を
回転させる。このとき、上記したようにロール幅・高さ
調整同調装置40が作動して、ロール高さ調整に伴うウ
ェブ拘束ロール8L,8R間のロール幅変動の動きは相
殺される。
【0051】また、ロール幅調整機構20では駆動モー
タを逆転させて回転ねじ軸23を逆転させ、これによっ
て主軸1及び偏心スリーブ2の偏心軸部1e及び偏心部
2fをフランジ幅の増加分の2倍だけ近接させる。これ
により、ウェブ拘束ロール8L,8Rとフランジ圧延ロ
ール9L,9Rとの間の高さdを適正値に調整してウェ
ブ拘束ロール8L,8Rをウェブha の下面に確実に接
触させることができる。
タを逆転させて回転ねじ軸23を逆転させ、これによっ
て主軸1及び偏心スリーブ2の偏心軸部1e及び偏心部
2fをフランジ幅の増加分の2倍だけ近接させる。これ
により、ウェブ拘束ロール8L,8Rとフランジ圧延ロ
ール9L,9Rとの間の高さdを適正値に調整してウェ
ブ拘束ロール8L,8Rをウェブha の下面に確実に接
触させることができる。
【0052】ここで、ロール高さ調整機構10によるロ
ール高さの調整範囲は、主軸1及び偏心スリーブ2の偏
心部の偏心量の2倍となり、ロール幅調整機構20によ
るウエブ拘束ロール幅の調整範囲は、回転ねじ軸23に
形成した雄ねじ部23L,23Rの長さ分となり、その
調整範囲内で連続的に調整することができる。なお、ロ
ール高さ調整機構10とロール幅調整機構20とを同時
に作動させてロール幅調整とロール高さ調整とを同時に
行ってもよく、その場合ロール幅・高さ調整同調装置4
0を介してロール高さ調整機構10の作動に伴うロール
幅変動の補正とロール幅調整機構20によるロール幅調
整が複合して行われる。
ール高さの調整範囲は、主軸1及び偏心スリーブ2の偏
心部の偏心量の2倍となり、ロール幅調整機構20によ
るウエブ拘束ロール幅の調整範囲は、回転ねじ軸23に
形成した雄ねじ部23L,23Rの長さ分となり、その
調整範囲内で連続的に調整することができる。なお、ロ
ール高さ調整機構10とロール幅調整機構20とを同時
に作動させてロール幅調整とロール高さ調整とを同時に
行ってもよく、その場合ロール幅・高さ調整同調装置4
0を介してロール高さ調整機構10の作動に伴うロール
幅変動の補正とロール幅調整機構20によるロール幅調
整が複合して行われる。
【0053】このように、上記実施例によれば、エッジ
ング圧延を行う圧延素材のウェブ厚み及びフランジ厚み
に応じて、ロール高さ調整機構10によりロール幅・高
さ調整同調装置40の作動を介してロール幅変動を自動
補正しつつロール高さを調整すると共にロール幅調整機
構20によりロール幅を調整することにより、外法一定
のH形鋼でウェブ厚み及び/又はフランジ厚みが変動す
る場合や、ウェブ高さ及びフランジ幅が異なるH形鋼で
も、その形状変化に容易且つ正確に、しかも極めて円滑
に対処することができ、ロール替えの必要が全くないと
共に、ロール高さ調整機構10によるロール高さ調整後
にわざわざロール幅調整機構20を作動させてロール幅
変動を補正する必要もないのでロール高さ調整の工程が
単純化され生産性が向上すると同時に駆動力も節減する
ことができる。
ング圧延を行う圧延素材のウェブ厚み及びフランジ厚み
に応じて、ロール高さ調整機構10によりロール幅・高
さ調整同調装置40の作動を介してロール幅変動を自動
補正しつつロール高さを調整すると共にロール幅調整機
構20によりロール幅を調整することにより、外法一定
のH形鋼でウェブ厚み及び/又はフランジ厚みが変動す
る場合や、ウェブ高さ及びフランジ幅が異なるH形鋼で
も、その形状変化に容易且つ正確に、しかも極めて円滑
に対処することができ、ロール替えの必要が全くないと
共に、ロール高さ調整機構10によるロール高さ調整後
にわざわざロール幅調整機構20を作動させてロール幅
変動を補正する必要もないのでロール高さ調整の工程が
単純化され生産性が向上すると同時に駆動力も節減する
ことができる。
【0054】図4,図5は、本発明の他の実施例を示し
たものである。なお、上記第1の実施例と同一または相
当部分には同一の符号を付して重複する説明は省略す
る。この実施例の幅・脚長可変エッジングロールは、ロ
ール幅・高さ調整同調装置40を有しておらず、ロール
幅調整機構20の駆動軸28の回転トルクは、二個のベ
ベルギヤ26,平歯車50,平歯車51からなる歯車伝
達機構を介して回転ねじ軸23に伝達するタイプであ
る。
たものである。なお、上記第1の実施例と同一または相
当部分には同一の符号を付して重複する説明は省略す
る。この実施例の幅・脚長可変エッジングロールは、ロ
ール幅・高さ調整同調装置40を有しておらず、ロール
幅調整機構20の駆動軸28の回転トルクは、二個のベ
ベルギヤ26,平歯車50,平歯車51からなる歯車伝
達機構を介して回転ねじ軸23に伝達するタイプであ
る。
【0055】しかして、主軸1の偏心軸部1e及び偏心
スリーブ2の偏心部2fのそれぞれの背面(すなわち双
方対向面の裏面)側に、ガイドリング52が固定して取
り付けられている。このガイドリング52は、図5に示
すように、ウェブ拘束ロールウェブ拘束ロール8L,8
Rの内径より若干小さい外径を有し、その外径の中心O
1 はウェブ拘束ロールの中心である偏心軸Leと一致し
ている。一方、内径は主軸1(又は偏心スリーブ2)の
外径とほぼ同一寸法であり、その内径中心O2はフラン
ジ圧延ロール9L,9Rの中心である回転軸Lcと一致
しており、両中心O1 ,O2 の間に偏心量εが設定され
ている。また、ガイドリング52の背面(圧延素材hの
フランジhbの内面に対向する面52aはフランジhb
の傾斜に合わせた傾斜面とされ、その内径寄りの個所に
はフランジ圧延ロール9L,9Rの先端部が挿入する凹
部53が形成されている。
スリーブ2の偏心部2fのそれぞれの背面(すなわち双
方対向面の裏面)側に、ガイドリング52が固定して取
り付けられている。このガイドリング52は、図5に示
すように、ウェブ拘束ロールウェブ拘束ロール8L,8
Rの内径より若干小さい外径を有し、その外径の中心O
1 はウェブ拘束ロールの中心である偏心軸Leと一致し
ている。一方、内径は主軸1(又は偏心スリーブ2)の
外径とほぼ同一寸法であり、その内径中心O2はフラン
ジ圧延ロール9L,9Rの中心である回転軸Lcと一致
しており、両中心O1 ,O2 の間に偏心量εが設定され
ている。また、ガイドリング52の背面(圧延素材hの
フランジhbの内面に対向する面52aはフランジhb
の傾斜に合わせた傾斜面とされ、その内径寄りの個所に
はフランジ圧延ロール9L,9Rの先端部が挿入する凹
部53が形成されている。
【0056】一方のガイドリング52Lは偏心スリーブ
2の外周面に嵌合し、偏心部2fの背面にリング正面5
2bを密着させ、偏心部2fの偏心と位相を同一にピン
54で位置決めして固定される。他方のガイドリング5
2Rは主軸1の外周面に嵌合し、偏心軸部1eの背面に
同様に偏心軸部1eの偏心と位相を同一に固定される。
2の外周面に嵌合し、偏心部2fの背面にリング正面5
2bを密着させ、偏心部2fの偏心と位相を同一にピン
54で位置決めして固定される。他方のガイドリング5
2Rは主軸1の外周面に嵌合し、偏心軸部1eの背面に
同様に偏心軸部1eの偏心と位相を同一に固定される。
【0057】このように構成されたガイドリング52を
装着してH形鋼素材hのエッジングを行うと、ウェブ拘
束ロール8L,8Rとフランジ圧延ロール9L,9Rと
の間の間隙が、ロール高さ調整機構10の駆動によるロ
ール高さ調整時を含めて常時ガイドリング52で塞がれ
る。そのため、フランジ圧延ロール9L,9Rにつば無
しフランジ圧延ロールを使用して圧延しても、ガイドリ
ング52による拘束が作用してフランジhbの逃げ,倒
れ込みは発生せず、胴付エッジングロールを使用した場
合と同等の通材性が確保されるし、ガイド剛性が高いこ
とから圧延精度も向上する。
装着してH形鋼素材hのエッジングを行うと、ウェブ拘
束ロール8L,8Rとフランジ圧延ロール9L,9Rと
の間の間隙が、ロール高さ調整機構10の駆動によるロ
ール高さ調整時を含めて常時ガイドリング52で塞がれ
る。そのため、フランジ圧延ロール9L,9Rにつば無
しフランジ圧延ロールを使用して圧延しても、ガイドリ
ング52による拘束が作用してフランジhbの逃げ,倒
れ込みは発生せず、胴付エッジングロールを使用した場
合と同等の通材性が確保されるし、ガイド剛性が高いこ
とから圧延精度も向上する。
【0058】また、つば付フランジ圧延ロールにおける
圧延中のつばへのフランジ乗り上げのような異常圧下の
おそれはなく、ロール割損の事故は発生しない。なお、
ガイドリング52は、図1に示したロール幅・高さ調整
同調装置40付の幅・脚長可変エッジングロールに対し
ても同様に適用され、同様の効果が得られることはいう
までもない。
圧延中のつばへのフランジ乗り上げのような異常圧下の
おそれはなく、ロール割損の事故は発生しない。なお、
ガイドリング52は、図1に示したロール幅・高さ調整
同調装置40付の幅・脚長可変エッジングロールに対し
ても同様に適用され、同様の効果が得られることはいう
までもない。
【0059】また、上記各実施例のロール高さ調整機構
10,ウェブ拘束ロール幅調整機構20,フランジ圧延
ロール駆動機構30及びロール幅・高さ調整同調装置4
0等の構成についても、上記実施例の構成に限定される
ものではなく、任意の構成を適用することができる。さ
らに、上記各実施例においては、H形鋼を圧延する場合
について説明したが、これに限定されるものではなく、
I形鋼、溝形鋼等の他の形鋼を圧延する場合にも本発明
を適用し得るものである。
10,ウェブ拘束ロール幅調整機構20,フランジ圧延
ロール駆動機構30及びロール幅・高さ調整同調装置4
0等の構成についても、上記実施例の構成に限定される
ものではなく、任意の構成を適用することができる。さ
らに、上記各実施例においては、H形鋼を圧延する場合
について説明したが、これに限定されるものではなく、
I形鋼、溝形鋼等の他の形鋼を圧延する場合にも本発明
を適用し得るものである。
【0060】続いて、以下に、本発明の幅・脚長可変エ
ッジングロールにおける零点調整方法の実施例を説明す
る。図1または図4に示した本発明の幅・脚長可変エッ
ジングロールの零点調整作業は、図6に示すように、上
下のウエブ拘束ロール8及びフランジ圧延ロール9の各
ロール間にそれぞれ専用のプリロードブロックユニット
として、フランジ圧延ロールプリロードユニット100
及びウエブ拘束ロールプリロードユニット200を装着
して行う。
ッジングロールにおける零点調整方法の実施例を説明す
る。図1または図4に示した本発明の幅・脚長可変エッ
ジングロールの零点調整作業は、図6に示すように、上
下のウエブ拘束ロール8及びフランジ圧延ロール9の各
ロール間にそれぞれ専用のプリロードブロックユニット
として、フランジ圧延ロールプリロードユニット100
及びウエブ拘束ロールプリロードユニット200を装着
して行う。
【0061】図7は、フランジ圧延ロールプリロードユ
ニット100の構造を示した断面図で、フランジ圧延ロ
ール9のロール面に接触する略V形で底部が凹溝101
になっている傾斜面102を有する上プリロードブロッ
ク103と、これと同形状を有して背面対向(線対称)
に配置された下プリロードブロック104とを、ロード
セル105,105を介してロール中間ブロック106
を挟むように連結して構成されている。
ニット100の構造を示した断面図で、フランジ圧延ロ
ール9のロール面に接触する略V形で底部が凹溝101
になっている傾斜面102を有する上プリロードブロッ
ク103と、これと同形状を有して背面対向(線対称)
に配置された下プリロードブロック104とを、ロード
セル105,105を介してロール中間ブロック106
を挟むように連結して構成されている。
【0062】上記上プリロードブロック103と下プリ
ロードブロック104の各V形斜面102の両端には、
斜面に対しほぼ直交方向に取り付けたコイルスプリング
110で進退可能に支持されたセンタリング手段として
のローラガイド111がそれぞれに配設してある。ま
た、上記ロール中間ブロック106の軸心部には、ロー
ル軸方向に延びる中間軸112がキー113を介して固
定されている。
ロードブロック104の各V形斜面102の両端には、
斜面に対しほぼ直交方向に取り付けたコイルスプリング
110で進退可能に支持されたセンタリング手段として
のローラガイド111がそれぞれに配設してある。ま
た、上記ロール中間ブロック106の軸心部には、ロー
ル軸方向に延びる中間軸112がキー113を介して固
定されている。
【0063】更に、上プリロードブロック103の凹溝
101の中心には、上フランジ圧延ロール9のロール面
に接触して、ロール中間ブロック106の中心(すなわ
ち後述するように圧延中のH形鋼のウエブ中心となる)
から上フランジ圧延ロール9のロール面までの距離を測
定する上脚長測定センサ114が配設されると共に、下
プリロードブロック104の凹溝101の中心に、同様
に、下フランジ圧延ロール9のロール面に接触してロー
ル中間ブロック106の中心から下フランジ圧延ロール
9のロール面までの距離を測定する下脚長測定センサ1
15が配設されている。
101の中心には、上フランジ圧延ロール9のロール面
に接触して、ロール中間ブロック106の中心(すなわ
ち後述するように圧延中のH形鋼のウエブ中心となる)
から上フランジ圧延ロール9のロール面までの距離を測
定する上脚長測定センサ114が配設されると共に、下
プリロードブロック104の凹溝101の中心に、同様
に、下フランジ圧延ロール9のロール面に接触してロー
ル中間ブロック106の中心から下フランジ圧延ロール
9のロール面までの距離を測定する下脚長測定センサ1
15が配設されている。
【0064】図8は、ウエブ拘束ロールプリロードユニ
ット200の構造を示した断面図である。このものは、
ウエブ拘束ロール8のロール面に接触する略V形で底部
に凹溝201が形成された傾斜面202を有する上プリ
ロードブロック203と、これと同形状を有して背面対
向(線対称)に配置された下プリロードブロック204
とを、両プリロードブロック間に荷重を負荷させるため
の荷重発生手段としての油圧ジャッキ205,205を
介して連結して構成されている。この場合、上下の両プ
リロードブロック203,204の中心を一致させ且つ
互いの間隔が自由に変化できるように、各ブロックの対
向面側の両側部にそれぞれ直線型案内軸受206を配設
して連結されている。
ット200の構造を示した断面図である。このものは、
ウエブ拘束ロール8のロール面に接触する略V形で底部
に凹溝201が形成された傾斜面202を有する上プリ
ロードブロック203と、これと同形状を有して背面対
向(線対称)に配置された下プリロードブロック204
とを、両プリロードブロック間に荷重を負荷させるため
の荷重発生手段としての油圧ジャッキ205,205を
介して連結して構成されている。この場合、上下の両プ
リロードブロック203,204の中心を一致させ且つ
互いの間隔が自由に変化できるように、各ブロックの対
向面側の両側部にそれぞれ直線型案内軸受206を配設
して連結されている。
【0065】上記上プリロードブロック203と下プリ
ロードブロック204の各V形斜面202の両端には、
斜面に対しほぼ直交方向に取り付けたコイルスプリング
210で進退可能に支持されたセンタリング手段として
のローラガイド211がそれぞれに配設してある。ま
た、上プリロードブロック203と下プリロードブロッ
ク204の各V形斜面202の中央底部に設けられた凹
溝201内に、上ウエブ拘束ロール接触プレート212
と下ウエブ拘束ロール接触プレート213がそれぞれコ
イルばね214により上下方向に弾圧された状態で配設
されるとともに直線型案内軸受215により支持され
て、接触するロールの中心軸方向に動作を規制されてい
る。
ロードブロック204の各V形斜面202の両端には、
斜面に対しほぼ直交方向に取り付けたコイルスプリング
210で進退可能に支持されたセンタリング手段として
のローラガイド211がそれぞれに配設してある。ま
た、上プリロードブロック203と下プリロードブロッ
ク204の各V形斜面202の中央底部に設けられた凹
溝201内に、上ウエブ拘束ロール接触プレート212
と下ウエブ拘束ロール接触プレート213がそれぞれコ
イルばね214により上下方向に弾圧された状態で配設
されるとともに直線型案内軸受215により支持され
て、接触するロールの中心軸方向に動作を規制されてい
る。
【0066】更に、上下のプリロードブロック203,
204の油圧ジャッキ205を介して対向する背面間の
空間部の中心には、上記フランジ圧延ロールプリロード
ユニット100の軸芯に通した中間軸112が貫通させ
てある。そして、その中間軸112に、上ウエブ拘束ロ
ール8のロール面に上ウエブ拘束ロール接触プレート2
12を介して接触して中間軸112から上ウエブ拘束ロ
ール8のロール面までの距離を測定するロール間距離測
定手段としての上脚長測定センサ220が配設されると
共に、同じく下ウエブ拘束ロール8のロール面に下ウエ
ブ拘束ロール接触プレート213を介して接触して中間
軸112から下ウエブ拘束ロール8のロール面までの距
離を測定する下脚長測定センサ221が配設されてい
る。
204の油圧ジャッキ205を介して対向する背面間の
空間部の中心には、上記フランジ圧延ロールプリロード
ユニット100の軸芯に通した中間軸112が貫通させ
てある。そして、その中間軸112に、上ウエブ拘束ロ
ール8のロール面に上ウエブ拘束ロール接触プレート2
12を介して接触して中間軸112から上ウエブ拘束ロ
ール8のロール面までの距離を測定するロール間距離測
定手段としての上脚長測定センサ220が配設されると
共に、同じく下ウエブ拘束ロール8のロール面に下ウエ
ブ拘束ロール接触プレート213を介して接触して中間
軸112から下ウエブ拘束ロール8のロール面までの距
離を測定する下脚長測定センサ221が配設されてい
る。
【0067】図7,図8からも明らかなように、この実
施例の場合、フランジ圧延ロールプリロードユニット1
00とウエブ拘束ロールプリロードユニット200と
は、よく似た構造を有しているが、ウエブ拘束ロールプ
リロードユニット200の方には油圧ジャッキ205が
内蔵されていて、その推力でウエブ拘束ロール8に荷重
を作用させるようにしているのに対し、フランジ圧延ロ
ールプリロードユニット100はフランジ圧延ロール9
の締め込みにより荷重を作用させる点が異なっている。
施例の場合、フランジ圧延ロールプリロードユニット1
00とウエブ拘束ロールプリロードユニット200と
は、よく似た構造を有しているが、ウエブ拘束ロールプ
リロードユニット200の方には油圧ジャッキ205が
内蔵されていて、その推力でウエブ拘束ロール8に荷重
を作用させるようにしているのに対し、フランジ圧延ロ
ールプリロードユニット100はフランジ圧延ロール9
の締め込みにより荷重を作用させる点が異なっている。
【0068】もっとも、上記実施例とは逆に、この油圧
ジャッキによる荷重負荷機能をフランジ圧延ロールプリ
ロードユニット100側に設けても、同様な機能を発揮
することが可能である。上記のフランジ圧延ロールプリ
ロードユニット100及びウエブ拘束ロールプリロード
ユニット200による幅・脚長可変エッジングロールの
零点調整作業の方法は次の通りである。
ジャッキによる荷重負荷機能をフランジ圧延ロールプリ
ロードユニット100側に設けても、同様な機能を発揮
することが可能である。上記のフランジ圧延ロールプリ
ロードユニット100及びウエブ拘束ロールプリロード
ユニット200による幅・脚長可変エッジングロールの
零点調整作業の方法は次の通りである。
【0069】ウエブ拘束ロールプリロードユニット2
00の油圧ジャッキ205を縮めて、上下のプリロード
ブロック203,204間の距離(高さ)が最短の状態
にしたものを上下のウエブ拘束ロール8のロール間に挿
入する。 次いで、フランジ圧延ロールプリロードユニット10
0を、上下のフランジ圧延ロール9のロール間に挿入す
る。
00の油圧ジャッキ205を縮めて、上下のプリロード
ブロック203,204間の距離(高さ)が最短の状態
にしたものを上下のウエブ拘束ロール8のロール間に挿
入する。 次いで、フランジ圧延ロールプリロードユニット10
0を、上下のフランジ圧延ロール9のロール間に挿入す
る。
【0070】その後、ミル本体の圧下装置もしくはプ
リロード専用の締め込み装置などにより、圧延ロールを
締め込んでいく。この締め込み操作でロール開度が次第
に狭くなっていき、やがてウエブ拘束ロール8がウエブ
拘束ロールプリロードユニット200に当接し、フラン
ジ圧延ロール9がフランジ圧延ロールプリロードユニッ
ト100に当接する。その当接により、両プリロードユ
ニットの各上下プリロードブロック103,104,2
03,204のセンタリングが自動的に行われる。この
センタリングの動作は両プリロードユニット100,2
00とも全く同様に行われるので、図9の模式図を参照
して以下に共通の作動原理を説明する。
リロード専用の締め込み装置などにより、圧延ロールを
締め込んでいく。この締め込み操作でロール開度が次第
に狭くなっていき、やがてウエブ拘束ロール8がウエブ
拘束ロールプリロードユニット200に当接し、フラン
ジ圧延ロール9がフランジ圧延ロールプリロードユニッ
ト100に当接する。その当接により、両プリロードユ
ニットの各上下プリロードブロック103,104,2
03,204のセンタリングが自動的に行われる。この
センタリングの動作は両プリロードユニット100,2
00とも全く同様に行われるので、図9の模式図を参照
して以下に共通の作動原理を説明する。
【0071】図9(a)は、圧延ロール9のロール間隔
が狭められて、プリロードユニットのプリロードブロッ
ク103,104のローラガイド111の一方と最初に
接触を開始した状態を示している。この時点では、プリ
ロードブロック103,104の上下軸線YP と圧延ロ
ール9の上下軸線R とは一致しておらず、センタリング
はなされていないとすると、各プリロードブロック10
3,104において左右のローラガイド111のうちロ
ール中心に近い方のみが他方より先にロール面に接触す
る。圧延ロール9の開度は引き続き狭められていくか
ら、そのロール面との接触によって生じた押し出し力の
作用でプリロードブロック103,104が平均してロ
ール面と接触する方向へ移動し始める。
が狭められて、プリロードユニットのプリロードブロッ
ク103,104のローラガイド111の一方と最初に
接触を開始した状態を示している。この時点では、プリ
ロードブロック103,104の上下軸線YP と圧延ロ
ール9の上下軸線R とは一致しておらず、センタリング
はなされていないとすると、各プリロードブロック10
3,104において左右のローラガイド111のうちロ
ール中心に近い方のみが他方より先にロール面に接触す
る。圧延ロール9の開度は引き続き狭められていくか
ら、そのロール面との接触によって生じた押し出し力の
作用でプリロードブロック103,104が平均してロ
ール面と接触する方向へ移動し始める。
【0072】図9(b)は、プリロードブロック10
3,104が移動し終わって、左右対のローラガイド1
11の両方がロール面との平均した接触を完了した直後
の状態を示している。このとき、プリロードブロック1
03,104の上下軸線YP と圧延ロール9の上下軸線
R とが完全に一致する。図9(c)は、更に圧延ロール
9の開度が狭められていき、ロール面がプリロードブロ
ック103,104の傾斜面102への直接接触を完了
した状態を示している。このとき、ローラガイド111
を押し出しているコイルスプリング110は圧縮されて
縮みローラガイド111の頭部が後退するとともに、ロ
ール面がプリロードブロック103,104のV形の傾
斜面102に当接してセンタリングが完了する。
3,104が移動し終わって、左右対のローラガイド1
11の両方がロール面との平均した接触を完了した直後
の状態を示している。このとき、プリロードブロック1
03,104の上下軸線YP と圧延ロール9の上下軸線
R とが完全に一致する。図9(c)は、更に圧延ロール
9の開度が狭められていき、ロール面がプリロードブロ
ック103,104の傾斜面102への直接接触を完了
した状態を示している。このとき、ローラガイド111
を押し出しているコイルスプリング110は圧縮されて
縮みローラガイド111の頭部が後退するとともに、ロ
ール面がプリロードブロック103,104のV形の傾
斜面102に当接してセンタリングが完了する。
【0073】上記プリロードブロック103,104の
締め込みの程度は、ウエブ拘束ロール8のプリロード荷
重値とフランジ圧延ロール9のプリロード荷重値を合計
した荷重値まで圧延ロールを締め込むものとする。 こうしてプリロードブロック103,104のセンタ
リングが完了すると同時に、ロール締め込み力が上ロー
ルからプリロードユニットを経て下ロールへと伝達され
て、通常のブロックを用いた零点調整の場合と同一の状
態になる。すなわち、フランジ圧延ロール9の場合は、
ロール締め込み力が、上フランジ圧延ロール9からフラ
ンジ圧延ロールプリロードユニット100の上プリロー
ドブロック103,上ロードセル105,ロール中間ブ
ロック106,下ロードセル105,下プリロードブロ
ック104と順次経由して下フランジ圧延ロール9へと
伝達されて上下両ロールの零点調整がなされる。このと
きのフランジ圧延ロール9に作用している荷重値は、フ
ランジ圧延ロールプリロードユニット100のロードセ
ル105で知ることができる。
締め込みの程度は、ウエブ拘束ロール8のプリロード荷
重値とフランジ圧延ロール9のプリロード荷重値を合計
した荷重値まで圧延ロールを締め込むものとする。 こうしてプリロードブロック103,104のセンタ
リングが完了すると同時に、ロール締め込み力が上ロー
ルからプリロードユニットを経て下ロールへと伝達され
て、通常のブロックを用いた零点調整の場合と同一の状
態になる。すなわち、フランジ圧延ロール9の場合は、
ロール締め込み力が、上フランジ圧延ロール9からフラ
ンジ圧延ロールプリロードユニット100の上プリロー
ドブロック103,上ロードセル105,ロール中間ブ
ロック106,下ロードセル105,下プリロードブロ
ック104と順次経由して下フランジ圧延ロール9へと
伝達されて上下両ロールの零点調整がなされる。このと
きのフランジ圧延ロール9に作用している荷重値は、フ
ランジ圧延ロールプリロードユニット100のロードセ
ル105で知ることができる。
【0074】一方、ウエブ拘束ロール8の場合は、ロ
ール締め込み力がフランジ圧延ロール9にのみ作用して
いた荷重を両ロール8,9へ分担させるために、ウエブ
拘束ロールプリロードユニット200に内蔵した油圧ジ
ャッキ205でウエブ拘束ロールプリロード荷重を付加
する。この作業によって、フランジ圧延ロール9のみに
作用していた荷重が、ウエブ拘束ロール8及びフランジ
圧延ロール9の両ロールへ分担されることになる。こう
して、油圧ジャッキ205から上下のプリロードブロッ
ク203,204を経てウエブ拘束ロール8に伝達され
て零点調整がなされる。このときのウエブ拘束ロール8
に作用している荷重値は、ウエブ拘束ロールプリロード
ユニット200の油圧ジャッキ205の油圧力によって
知ることができる。
ール締め込み力がフランジ圧延ロール9にのみ作用して
いた荷重を両ロール8,9へ分担させるために、ウエブ
拘束ロールプリロードユニット200に内蔵した油圧ジ
ャッキ205でウエブ拘束ロールプリロード荷重を付加
する。この作業によって、フランジ圧延ロール9のみに
作用していた荷重が、ウエブ拘束ロール8及びフランジ
圧延ロール9の両ロールへ分担されることになる。こう
して、油圧ジャッキ205から上下のプリロードブロッ
ク203,204を経てウエブ拘束ロール8に伝達され
て零点調整がなされる。このときのウエブ拘束ロール8
に作用している荷重値は、ウエブ拘束ロールプリロード
ユニット200の油圧ジャッキ205の油圧力によって
知ることができる。
【0075】図10は上記両プリロードユニットの作動
状態の種々の態様を示したものである。同図(a)は、
フランジ圧延ロールプリロードユニット100の上下軸
線YPFとウエブ拘束ロールプリロードユニット200と
の上下軸線YPWとが一致している状態であり、このとき
ウエブ拘束ロール8の回転中心軸線O8 とフランジ圧延
ロール9の回転中心軸線O9 とが図6のように一致して
おり、脚長が最小(または最大)の場合である。
状態の種々の態様を示したものである。同図(a)は、
フランジ圧延ロールプリロードユニット100の上下軸
線YPFとウエブ拘束ロールプリロードユニット200と
の上下軸線YPWとが一致している状態であり、このとき
ウエブ拘束ロール8の回転中心軸線O8 とフランジ圧延
ロール9の回転中心軸線O9 とが図6のように一致して
おり、脚長が最小(または最大)の場合である。
【0076】同図(b)は、フランジ圧延ロールプリロ
ードユニット100の上下軸線YPFとウエブ拘束ロール
プリロードユニット200との上下軸線YPWとが一致せ
ずににずれている状態である。このときのロールの状態
は、図11に示すように、ウエブ拘束ロール8の回転中
心軸線O8 とフランジ圧延ロール9の回転中心軸線O 9
とが圧延方向にずれている(ウエブ拘束ロール8の回転
中心がフランジ圧延ロール9の回転中心に対して位相各
度αだけ偏心している)。これは、脚長が最小と最大と
の中間の大きさの場合である。
ードユニット100の上下軸線YPFとウエブ拘束ロール
プリロードユニット200との上下軸線YPWとが一致せ
ずににずれている状態である。このときのロールの状態
は、図11に示すように、ウエブ拘束ロール8の回転中
心軸線O8 とフランジ圧延ロール9の回転中心軸線O 9
とが圧延方向にずれている(ウエブ拘束ロール8の回転
中心がフランジ圧延ロール9の回転中心に対して位相各
度αだけ偏心している)。これは、脚長が最小と最大と
の中間の大きさの場合である。
【0077】なお、この偏心状態では、フランジ圧延ロ
ールプリロードユニット100のロール中間ブロック1
06の軸心に固定して取り付けてある中間軸112が、
ウエブ拘束ロールプリロードユニット200の中心軸位
置から移動して外れることになるが、中間軸112は上
下プリロードブロック203,204の間の空間に位置
するように構成されているため、こうしたウエブ拘束ロ
ールプリロードユニット200の偏心動作を妨げない。
ールプリロードユニット100のロール中間ブロック1
06の軸心に固定して取り付けてある中間軸112が、
ウエブ拘束ロールプリロードユニット200の中心軸位
置から移動して外れることになるが、中間軸112は上
下プリロードブロック203,204の間の空間に位置
するように構成されているため、こうしたウエブ拘束ロ
ールプリロードユニット200の偏心動作を妨げない。
【0078】同図(c)は、フランジ圧延ロールプリロ
ードユニット100の上下軸線YPFに対して、ウエブ拘
束ロールプリロードユニット200の上下軸線YPWが傾
斜している状態である。このような状態は、例えば上下
のウエブ拘束ロール8の直径が研磨等の影響で多少異な
るようになった場合などに起こり得るもので、上下の脚
長の不一致を避けるために、上下ロールのライン方向
(圧延方向)の偏心量を異ならせて脚長の不一致を調整
する。そのためウエブ拘束ロールプリロードユニット2
00が必然的に傾斜してフランジ圧延ロールプリロード
ユニット100との間にライン方向の位相差を生じるこ
とになる。
ードユニット100の上下軸線YPFに対して、ウエブ拘
束ロールプリロードユニット200の上下軸線YPWが傾
斜している状態である。このような状態は、例えば上下
のウエブ拘束ロール8の直径が研磨等の影響で多少異な
るようになった場合などに起こり得るもので、上下の脚
長の不一致を避けるために、上下ロールのライン方向
(圧延方向)の偏心量を異ならせて脚長の不一致を調整
する。そのためウエブ拘束ロールプリロードユニット2
00が必然的に傾斜してフランジ圧延ロールプリロード
ユニット100との間にライン方向の位相差を生じるこ
とになる。
【0079】なお、この場合、フランジ圧延ロールプリ
ロードユニット100とウエブ拘束ロールプリロードユ
ニット200間のライン方向位相差を測定するための距
離計(図示せず)をプリロードブロック内に配設するこ
とで、フランジとウエブとの圧下中心の偏心量を測定す
ることも可能になる。 以上のようにして、ウエブ拘束ロール8とフランジ圧
延ロール9との同時零点調整がなされたら、続いて脚長
測定センサによる脚長測定がなされる。
ロードユニット100とウエブ拘束ロールプリロードユ
ニット200間のライン方向位相差を測定するための距
離計(図示せず)をプリロードブロック内に配設するこ
とで、フランジとウエブとの圧下中心の偏心量を測定す
ることも可能になる。 以上のようにして、ウエブ拘束ロール8とフランジ圧
延ロール9との同時零点調整がなされたら、続いて脚長
測定センサによる脚長測定がなされる。
【0080】すなわち、フランジ圧延ロールプリロード
ユニット100の上下の脚長測定センサ114及び11
5が、それぞれプリロードされている状態の上下のフラ
ンジ圧延ロール9のロール面に当接して、中間軸112
から当該ロール面までの距離を検出する。一方、ウエブ
拘束ロールプリロードユニット200の上下の脚長測定
センサ220および221が、それぞれ上下のウエブロ
ール接触プレート212,213を介して上下のウエブ
拘束ロール8のロール面に当接して、中間軸から各ウエ
ブ拘束ロール8のロール面までの距離を検出する。
ユニット100の上下の脚長測定センサ114及び11
5が、それぞれプリロードされている状態の上下のフラ
ンジ圧延ロール9のロール面に当接して、中間軸112
から当該ロール面までの距離を検出する。一方、ウエブ
拘束ロールプリロードユニット200の上下の脚長測定
センサ220および221が、それぞれ上下のウエブロ
ール接触プレート212,213を介して上下のウエブ
拘束ロール8のロール面に当接して、中間軸から各ウエ
ブ拘束ロール8のロール面までの距離を検出する。
【0081】それらの距離検出値に基づいて演算するこ
とにより(フランジ圧延ロール9のロール面までの長さ
と、ウエブ拘束ロール8のロール面までのながさとの差
を求める)、プリロード下での脚長を容易に求めること
ができる。上記各脚長測定センサ114,115,22
0,221は、いずれも中間軸112に固定されてお
り、フランジ圧延ロール9のロール中心に平行に動作し
て距離を測定しているから、圧延中のH形鋼に一致した
脚長を測定できる。
とにより(フランジ圧延ロール9のロール面までの長さ
と、ウエブ拘束ロール8のロール面までのながさとの差
を求める)、プリロード下での脚長を容易に求めること
ができる。上記各脚長測定センサ114,115,22
0,221は、いずれも中間軸112に固定されてお
り、フランジ圧延ロール9のロール中心に平行に動作し
て距離を測定しているから、圧延中のH形鋼に一致した
脚長を測定できる。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る幅
・脚長可変エッジングロールによれば、主軸に偏心軸部
を形成すると共に、偏心スリーブに偏心軸部に対応する
偏心部を形成し、両偏心部にそれぞれ軸受を介してウェ
ブ拘束用ロールを配設し、ロール高さ調整機構によって
主軸及び偏心スリーブを一体に回転させることにより、
偏心量に応じてウェブ拘束用ロールとフランジ圧延用ロ
ールとの間の高さを自在に調整することができ、またロ
ール幅調整機構によって主軸及び偏心スリーブを軸方向
に相対移動させることによりウェブ拘束用ロール及びフ
ランジ圧延ロールのロール幅を同時に調整することがで
き、しかもロール高さ調整機構によって主軸及び偏心ス
リーブを回動させる際にロール幅・高さ調整同調装置が
同調して主軸及び偏心スリーブの軸方向移動によるロー
ル幅変動を自動的に補正することができ、またフランジ
圧延ロール駆動機構によってフランジ圧延ロールを回転
駆動するように構成したので、サイズの異なる形鋼を圧
延する場合でも、ロール替えを伴うことなくウェブ拘束
用ロールで圧延素材のウェブ部及びフランジ部を確実に
拘束しながら種々の寸法の圧延素材にも簡単に対応して
エッジング圧延を行うことができると共に、ロール高調
整後にわざわざロール高さ調整機構10を駆動させてロ
ール幅の補正を行う必要がなくて、すぐれた圧延品質を
有する多種類の形鋼を連続的に生産することができると
いう効果が得られる。
・脚長可変エッジングロールによれば、主軸に偏心軸部
を形成すると共に、偏心スリーブに偏心軸部に対応する
偏心部を形成し、両偏心部にそれぞれ軸受を介してウェ
ブ拘束用ロールを配設し、ロール高さ調整機構によって
主軸及び偏心スリーブを一体に回転させることにより、
偏心量に応じてウェブ拘束用ロールとフランジ圧延用ロ
ールとの間の高さを自在に調整することができ、またロ
ール幅調整機構によって主軸及び偏心スリーブを軸方向
に相対移動させることによりウェブ拘束用ロール及びフ
ランジ圧延ロールのロール幅を同時に調整することがで
き、しかもロール高さ調整機構によって主軸及び偏心ス
リーブを回動させる際にロール幅・高さ調整同調装置が
同調して主軸及び偏心スリーブの軸方向移動によるロー
ル幅変動を自動的に補正することができ、またフランジ
圧延ロール駆動機構によってフランジ圧延ロールを回転
駆動するように構成したので、サイズの異なる形鋼を圧
延する場合でも、ロール替えを伴うことなくウェブ拘束
用ロールで圧延素材のウェブ部及びフランジ部を確実に
拘束しながら種々の寸法の圧延素材にも簡単に対応して
エッジング圧延を行うことができると共に、ロール高調
整後にわざわざロール高さ調整機構10を駆動させてロ
ール幅の補正を行う必要がなくて、すぐれた圧延品質を
有する多種類の形鋼を連続的に生産することができると
いう効果が得られる。
【0083】また、請求項2に係る幅・脚長可変エッジ
ングロールによれば、ロール幅・高さ調整同調装置を、
ロール幅調整機構の回転ねじ軸と一体回転可能に設けた
ロール幅調整ギヤとこれに噛合すると共にロール幅調整
機構の作動に同期して公転する遊星ギヤとその遊星ギヤ
に噛合してロール幅調整ギヤに対向配置された独立回転
可能な遊星リングとそのリングに反転ギヤを介して噛合
すると共にロール高さ調整機構の作動時に偏心スリーブ
と同期回転する同調ギヤとを備える構成としたので、簡
易な構成でロール高さ調整時のロール幅変動を自動的に
補正することができ、ロール高さ調整後の変動ロール幅
補正工程が省略されてロール高さ調整の工程が単純にな
るという効果が得られる。
ングロールによれば、ロール幅・高さ調整同調装置を、
ロール幅調整機構の回転ねじ軸と一体回転可能に設けた
ロール幅調整ギヤとこれに噛合すると共にロール幅調整
機構の作動に同期して公転する遊星ギヤとその遊星ギヤ
に噛合してロール幅調整ギヤに対向配置された独立回転
可能な遊星リングとそのリングに反転ギヤを介して噛合
すると共にロール高さ調整機構の作動時に偏心スリーブ
と同期回転する同調ギヤとを備える構成としたので、簡
易な構成でロール高さ調整時のロール幅変動を自動的に
補正することができ、ロール高さ調整後の変動ロール幅
補正工程が省略されてロール高さ調整の工程が単純にな
るという効果が得られる。
【0084】また、請求項3に係る幅・脚長可変エッジ
ングロールによれば、請求項1の構成を有する(但し、
ロール幅・高さ調整同調装置の有無は除く)幅・脚長可
変エッジングロールに、ウェブ拘束ロールの内径より若
干小さく且つウェブ拘束ロールと同心の外径と、フラン
ジ圧延ロールと同心で主軸及び偏心スリーブの外径とほ
ぼ同一寸法の内径とを有して偏心部及び偏心軸部の背面
にそれぞれ偏心の位相をそろえて固定された一対のガイ
ドリングを備えた構成としたので、ロール替えを伴うこ
となく種々の寸法の圧延素材にも簡単に対応してエッジ
ング圧延を行うことができるという効果に加えて、更に
圧延素材が確実に案内されてフランジ逃げやフランジ内
側のバルジング等も防止でき、ロール割損,切粉発生,
寸法精度劣化等を未然に阻止できるという効果が得られ
る。
ングロールによれば、請求項1の構成を有する(但し、
ロール幅・高さ調整同調装置の有無は除く)幅・脚長可
変エッジングロールに、ウェブ拘束ロールの内径より若
干小さく且つウェブ拘束ロールと同心の外径と、フラン
ジ圧延ロールと同心で主軸及び偏心スリーブの外径とほ
ぼ同一寸法の内径とを有して偏心部及び偏心軸部の背面
にそれぞれ偏心の位相をそろえて固定された一対のガイ
ドリングを備えた構成としたので、ロール替えを伴うこ
となく種々の寸法の圧延素材にも簡単に対応してエッジ
ング圧延を行うことができるという効果に加えて、更に
圧延素材が確実に案内されてフランジ逃げやフランジ内
側のバルジング等も防止でき、ロール割損,切粉発生,
寸法精度劣化等を未然に阻止できるという効果が得られ
る。
【0085】また、請求項4に係る幅・脚長可変エッジ
ングロールによれば、フランジ圧延ロール駆動機構は、
一対のフランジ圧延ロールの外周面にそれぞれ形成され
たギヤとこれに噛合するピニオンとを備えた同ギヤ比を
有する一対の歯車伝達機構と、その一対のピニオン同士
を連結して一方から他方へ回転トルクを伝達する連結軸
と、フランジ圧延ロールの何れか一方を回転駆動する回
転駆動機構とを備えているので、一対のフランジ圧延ロ
ールを同期させることができ圧延素材に対して圧延トル
クを確実に伝達することができるという効果が得られ
る。
ングロールによれば、フランジ圧延ロール駆動機構は、
一対のフランジ圧延ロールの外周面にそれぞれ形成され
たギヤとこれに噛合するピニオンとを備えた同ギヤ比を
有する一対の歯車伝達機構と、その一対のピニオン同士
を連結して一方から他方へ回転トルクを伝達する連結軸
と、フランジ圧延ロールの何れか一方を回転駆動する回
転駆動機構とを備えているので、一対のフランジ圧延ロ
ールを同期させることができ圧延素材に対して圧延トル
クを確実に伝達することができるという効果が得られ
る。
【0086】また、請求項5に係る幅・脚長可変エッジ
ングロールによれば、ロール高さ調整機構を、主軸及び
偏心スリーブをキー結合し、偏心スリーブの外周面に固
着したウォームホイールに螺合するウォームシャフトを
回転駆動機構で回転駆動する構成としたので、簡単な構
成でロール高さを調整することができるという効果が得
られる。
ングロールによれば、ロール高さ調整機構を、主軸及び
偏心スリーブをキー結合し、偏心スリーブの外周面に固
着したウォームホイールに螺合するウォームシャフトを
回転駆動機構で回転駆動する構成としたので、簡単な構
成でロール高さを調整することができるという効果が得
られる。
【0087】また、請求項6に係る幅・脚長可変エッジ
ングロールによれば、ロール幅調整機構を、ねじ山の巻
き方向を逆方向とした雄ねじ部を有する回転軸を設ける
と共にそれら両雄ねじ部に螺合するナットを主軸及び偏
心スリーブに配設し、回転軸が歯車伝達機構を介して回
転駆動されるように構成したので、簡易な構成で主軸及
び偏心スリーブを軸方向に等距離づつ相対移動させるこ
とができ、ロール幅を正確に調整することができるとい
う効果が得られる。
ングロールによれば、ロール幅調整機構を、ねじ山の巻
き方向を逆方向とした雄ねじ部を有する回転軸を設ける
と共にそれら両雄ねじ部に螺合するナットを主軸及び偏
心スリーブに配設し、回転軸が歯車伝達機構を介して回
転駆動されるように構成したので、簡易な構成で主軸及
び偏心スリーブを軸方向に等距離づつ相対移動させるこ
とができ、ロール幅を正確に調整することができるとい
う効果が得られる。
【0088】また、請求項7に係る幅・脚長可変エッジ
ングロールの零点調整方法によれば、請求項1ないし請
求項6のいずれかに記載の幅・脚長可変エッジングロー
ルにおけるロール間の零点調整を行うにあたり、ウェブ
拘束ロールのロール間及びフランジ圧延ロールのロール
間にそれぞれプリロードを与えるべく、各ロール間にロ
ール間距離測定手段とセンタリング手段とを有する専用
のプリロードブロックユニットをそれぞれ装着し、それ
ら両プリロードブロックユニットの少なくとも一方のプ
リロードユニットに荷重発生手段と荷重測定手段を付与
し、ロールを締め込むと共に前記荷重発生手段でロール
プリロード荷重を付加した荷重付加状態(零点調整状
態)で、各ロール間距離を前記ロール間距離測定手段で
測定して圧延時脚長を求めるものとしたため、幅・脚長
可変エッジングロールの零点調整と同時に零調状態での
ロール脚長を正確に求めることができ、寸法精度の良い
高品質のH形鋼を提供することができるという効果が得
られる。
ングロールの零点調整方法によれば、請求項1ないし請
求項6のいずれかに記載の幅・脚長可変エッジングロー
ルにおけるロール間の零点調整を行うにあたり、ウェブ
拘束ロールのロール間及びフランジ圧延ロールのロール
間にそれぞれプリロードを与えるべく、各ロール間にロ
ール間距離測定手段とセンタリング手段とを有する専用
のプリロードブロックユニットをそれぞれ装着し、それ
ら両プリロードブロックユニットの少なくとも一方のプ
リロードユニットに荷重発生手段と荷重測定手段を付与
し、ロールを締め込むと共に前記荷重発生手段でロール
プリロード荷重を付加した荷重付加状態(零点調整状
態)で、各ロール間距離を前記ロール間距離測定手段で
測定して圧延時脚長を求めるものとしたため、幅・脚長
可変エッジングロールの零点調整と同時に零調状態での
ロール脚長を正確に求めることができ、寸法精度の良い
高品質のH形鋼を提供することができるという効果が得
られる。
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】H形鋼を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図5】その要部断面拡大図である。
【図6】本発明の零点調整方法におけるロールプリロー
ドの概念図である。
ドの概念図である。
【図7】本発明の零点調整方法に用いるフランジ圧延ロ
ールプリロードユニットの側面図である。
ールプリロードユニットの側面図である。
【図8】本発明の零点調整方法に用いるウエブ拘束ロー
ルプリロードユニットの側面図である。
ルプリロードユニットの側面図である。
【図9】本発明のプリロードブロックのセンタリング作
用を説明する模式図で、(a)は接触開始時、(b)は
接触完了時、(c)はセンタリング完了時である。
用を説明する模式図で、(a)は接触開始時、(b)は
接触完了時、(c)はセンタリング完了時である。
【図10】上記フランジ圧延ロールプリロードユニッ
ト,ウエブ拘束ロールプリロードユニットの作動態様を
示す概念図で、(a)は中心一致状態、(b)は偏心状
態、(c)は傾斜状態である。
ト,ウエブ拘束ロールプリロードユニットの作動態様を
示す概念図で、(a)は中心一致状態、(b)は偏心状
態、(c)は傾斜状態である。
【図11】本発明の零点調整方法におけるプリロードユ
ニットの作動状態を説明する模式図である。
ニットの作動状態を説明する模式図である。
【図12】H形鋼の圧延素材の断面形状を示す図で、
(a)はスラブ、(b)はブルーム、(c)はビームブ
ランクをそれぞれ示す。
(a)はスラブ、(b)はブルーム、(c)はビームブ
ランクをそれぞれ示す。
【図13】形鋼の圧延ラインの一例を示す説明図であ
る。
る。
【図14】H形鋼の圧延状態を示す説明図である。
【図15】ウェブ高さの異なるH形鋼を接続した状況を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図16】従来の胴付エッジングロールによる圧延状態
の一例を示す説明図である。
の一例を示す説明図である。
【図17】ウェブ拘束ロールとフランジ圧延ロールに圧
延素材が噛みこまれる直前の模式図である。
延素材が噛みこまれる直前の模式図である。
【図18】そのA−A矢視図である。
【図19】フランジ圧下後にバルジングがウェブ拘束ロ
ールで削り取られる状態の説明図である。
ールで削り取られる状態の説明図である。
【図20】幅・脚長可変エッジングロールの圧延状態の
説図である。
説図である。
1 主軸 1e 偏心軸部 2 偏心スリーブ 2f 偏心部 2g すべりキー(主軸と偏心スリーブ結合用) 4L,4R フランジ圧延ロール軸 6L,6R ロールチョック 8L,8R ウェブ拘束ロール 9L,9R フランジ圧延ロール 10 偏心スリーブ側ロール高さ調整機構 11 キー(偏心スリーブとウォームホイール結合用) 12 ウォームホイール 13 ウォームシャフト 20 ロール幅調整機構 23 回転ねじ軸 23L,23R 雄ねじ部 30 圧延ロール駆動機構 31 駆動軸 32L,32R アウターリングギヤ 34L,34R アイドルギヤ 35L,35R ピニオンギヤ 37 連結軸 40 ロール幅・高さ調整同調装置 41 同調ギヤ 42 反転ギヤ 43 遊星リング 44 遊星ギヤ 45 ロール幅調整ギヤ 46 ウォームホイール 52 ガイドリング 100 プリロードユニット(フランジ圧延ロールプリ
ロードユニット) 103 上プリロードブロック 104 下プリロードブロック 105 荷重測定手段(ロードセル) 111 センタリング手段(ローラガイド) 112 中間軸 114 ロール間距離測定手段(上脚長測定センサ) 115 ロール間距離測定手段(上脚長測定センサ) 200 プリロードユニット(ウエブ拘束ロールプリロ
ードユニット) 203 上プリロードブロック 204 下プリロードブロック 205 荷重発生手段(油圧ジャッキ) 211 センタリング手段(ローラガイド) 220 ロール間距離測定手段(上脚長測定センサ) 221 ロール間距離測定手段(上脚長測定センサ)
ロードユニット) 103 上プリロードブロック 104 下プリロードブロック 105 荷重測定手段(ロードセル) 111 センタリング手段(ローラガイド) 112 中間軸 114 ロール間距離測定手段(上脚長測定センサ) 115 ロール間距離測定手段(上脚長測定センサ) 200 プリロードユニット(ウエブ拘束ロールプリロ
ードユニット) 203 上プリロードブロック 204 下プリロードブロック 205 荷重発生手段(油圧ジャッキ) 211 センタリング手段(ローラガイド) 220 ロール間距離測定手段(上脚長測定センサ) 221 ロール間距離測定手段(上脚長測定センサ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 27/02 B21B 31/22 B21B 1/08
Claims (7)
- 【請求項1】 ウェブ及びフランジを有する形鋼を圧延
する際に使用するエッジングロールであって、中心軸が
回転中心軸と一致する軸部及び該軸部の略中央部に形成
され前記回転中心軸に対して偏心させた偏心軸部を有す
る主軸と、該主軸の前記偏心軸部両側にある軸部のうち
の何れか一方の軸部に軸方向及び円周方向に摺動可能に
外嵌され且つ主軸の偏心軸部と対向する偏心部を有する
偏心スリーブと、前記主軸の偏心軸部及び前記偏心スリ
ーブの偏心部とにそれぞれ軸受を介して装着され形鋼用
圧延素材のウェブ部を拘束するウェブ拘束ロールと、該
ウェブ拘束ロールを挟み前記主軸及び偏心スリーブにそ
れぞれ軸受を介して装着され前記形鋼用圧延素材のフラ
ンジ幅を規制する一対のフランジ圧延ロールと、該フラ
ンジ圧延ロールを回転駆動するフランジ圧延ロール駆動
機構と、前記主軸及び偏心スリーブを一体に回転させる
ロール高さ調整機構と、前記主軸及び偏心スリーブを回
転ねじ軸の回転を介して軸方向に連動的に相対移動させ
るロール幅調整機構と、前記ロール高さ調整機構に連動
して主軸及び偏心スリーブを連動的に軸方向に相対移動
させるロール幅・高さ調整同調装置とを備えたことを特
徴とする幅・脚長可変エッジングロール。 - 【請求項2】 前記ロール幅・高さ調整同調装置は、前
記ロール幅調整機構の回転ねじ軸と一体回転可能に設け
たロール幅調整ギヤと、該ロール幅調整ギヤに噛合する
と共にロール幅調整機構の作動に同期して公転する遊星
ギヤと、該遊星ギヤに噛合して前記ロール幅調整ギヤに
対向配置された独立回転可能な遊星リングと、該遊星リ
ングに反転ギヤを介して噛合すると共に前記ロール高さ
調整機構の作動時に前記偏心スリーブと同期回転する同
調ギヤとを備えたことを特徴とする請求項1記載の幅・
脚長可変エッジングロール。 - 【請求項3】 ウェブ及びフランジを有する形鋼を圧延
する際に使用するエッジングロールであって、中心軸が
回転中心軸と一致する軸部及び該軸部の略中央部に形成
され前記回転中心軸に対して偏心させた偏心軸部を有す
る主軸と、該主軸の前記偏心軸部両側にある軸部のうち
の何れか一方の軸部に軸方向及び円周方向に摺動可能に
外嵌され且つ主軸の偏心軸部と対向する偏心部を有する
偏心スリーブと、前記主軸の偏心軸部及び前記偏心スリ
ーブの偏心部とにそれぞれ軸受を介して装着され形鋼用
圧延素材のウェブ部を拘束するウェブ拘束ロールと、該
ウェブ拘束ロールを挟み前記主軸及び偏心スリーブにそ
れぞれ軸受を介して装着され前記形鋼用圧延素材のフラ
ンジ幅を規制する一対のフランジ圧延ロールと、該フラ
ンジ圧延ロールを回転駆動するフランジ圧延ロール駆動
機構と、前記主軸及び偏心スリーブを一体に回転させる
ロール高さ調整機構と、前記主軸及び偏心スリーブを回
転ねじ軸の回転を介して軸方向に連動的に相対移動させ
るロール幅調整機構とを少なくとも備えると共に、前記
ウェブ拘束ロールの内径より若干小さく且つウェブ拘束
ロールと同心の外径と前記フランジ圧延ロールと同心で
前記主軸及び偏心スリーブの外径とほぼ同一寸法の内径
とを有して前記偏心部及び偏心軸部の背面にそれぞれ偏
心の位相をそろえて固定された一対のガイドリングを備
えたことを特徴とする幅・脚長可変エッジングロール。 - 【請求項4】 前記フランジ圧延ロール駆動機構は、一
対のフランジ圧延ロールの外周面にそれぞれ形成された
ギヤとこれに噛合するピニオンとを備えた同ギヤ比を有
する一対の歯車伝達機構と、その一対のピニオン同士を
連結して一方から他方へ他方へ回転トルクを伝達する連
結軸と、フランジ圧延ロールの何れか一方を回転駆動す
る回転駆動機構とを備えたことを特徴とする請求項1乃
至3の何れかに記載の幅・脚長可変エッジングロール。 - 【請求項5】 前記ロール高さ調整機構は、前記主軸と
偏心スリーブとをキー結合し、偏心スリーブの外周面に
ウォームホイールを一体回転可能に設けると共に、当該
ウォームホイールに噛合するウォームシャフトを回転駆
動機構で回転駆動するように構成されていることを特徴
とする請求項1乃至4の何れかに記載の幅・脚長可変エ
ッジングロール。 - 【請求項6】 前記ロール幅調整機構は、前記主軸及び
偏心スリーブの軸端部近傍に歯車伝達機構を介して回転
駆動される回転ねじ軸を配置し、該回転ねじ軸の一端側
を主軸及び偏心スリーブの各軸端内部に挿入して主軸及
び偏心スリーブにそれぞれ対向させると共に各対向部分
にねじ山巻き方向が異なる雄ねじ部を形成し、それぞれ
の雄ねじ部に螺合するナットを介して前記主軸及び偏心
スリーブを前記回転軸に連結するように構成されている
ことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の幅・
脚長可変エッジングロール。 - 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれかに記
載の幅・脚長可変エッジングロールにおけるウェブ拘束
ロールのロール間及びフランジ圧延ロールのロール間に
それぞれプリロードを与えてロール間の零点調整を行う
方法であって、各ロール間にロール間距離測定手段とセ
ンタリング手段とを有する専用のプリロードブロックユ
ニットを装着し、それら両プリロードブロックユニット
の少なくとも一方のプリロードユニットに荷重発生手段
と荷重測定手段を付与し、前記ウェブ拘束ロール及びフ
ランジ圧延ロールへのプリロード荷重値を合計した荷重
値までロールを締め込むと共に前記荷重発生手段でウエ
ブ圧下ロールプリロード荷重を付加し、その荷重付加状
態での各ロール間距離を前記ロール間距離測定手段で測
定して圧延時脚長を求めることを特徴とする幅・脚長可
変エッジングロールのロール零点調整方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6153703A JP2901874B2 (ja) | 1993-11-30 | 1994-07-05 | 幅・脚長可変エッジングロール及びそのロール零点調整方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-300661 | 1993-11-30 | ||
JP30066193 | 1993-11-30 | ||
JP6153703A JP2901874B2 (ja) | 1993-11-30 | 1994-07-05 | 幅・脚長可変エッジングロール及びそのロール零点調整方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07204712A JPH07204712A (ja) | 1995-08-08 |
JP2901874B2 true JP2901874B2 (ja) | 1999-06-07 |
Family
ID=26482246
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6153703A Expired - Lifetime JP2901874B2 (ja) | 1993-11-30 | 1994-07-05 | 幅・脚長可変エッジングロール及びそのロール零点調整方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2901874B2 (ja) |
-
1994
- 1994-07-05 JP JP6153703A patent/JP2901874B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07204712A (ja) | 1995-08-08 |
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