JP2901778B2 - Hfガスによる窒化珪素のクリーニング方法 - Google Patents
Hfガスによる窒化珪素のクリーニング方法Info
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Description
装置の治具に堆積した窒化珪素をHFガスと接触させ
て、装置や治具そのものを傷つけることなく除去する窒
化珪素のクリーニング方法に関する。
体製造等の薄膜形成プロセス、すなわちCVD、真空蒸
着、PVD、シリコンエピタキシー等の方法において
は、薄膜を形成すべき装置目的物だけでなく装置の部
材、各種治具等にも多量の堆積物、付着物が生成する。
で、薄膜形成装置においてCVD法で窒化珪素膜を形成
する場合にも、同様の現象が生じる。これらを除去する
手段として、普通強酸、強アルカリ等の液体による洗
浄、機械的研摩、CF4 、SF6 、NF3 等をクリーニングガ
スとして用いプラズマ雰囲気下でクリーニングする方法
が実施されている。
機械的研摩による方法は、長期間装置を停止する必要が
ある他操作が煩雑で、装置、治具等が損傷を受けるとい
う問題がある。また、CF4 、SF6 、NF3 等を用いプラズ
マ雰囲気下でクリーニングする方法においては、プラズ
マ雰囲気を必要とするため装置上の制約が大きい。
ガスと接触させることにより、それらを傷つけず簡単に
堆積物だけを除去できる方法として、フッ素やClF3等の
フッ化ハロゲンガスをクリーニングガスとして使用した
クリーニング方法が開発されている。しかし、上記ガス
も電気分解により製造したフッ素ガスを原料とするた
め、多少高価になり、また反応温度自体も高温を必要と
するという問題点があった。
点に鑑み、鋭意検討した結果、比較的安価に得られるH
Fガスを使用して、室温付近でもCVD法による窒化珪
素膜を基材を傷つけずに除去できることを見出し、本発
明に到達したものである。
装置の治具に堆積した化学量論的な原子比を示さないア
モルファスな窒化珪素を水分量が極めて少ないHFガス
を含むガスと接触させて除去するHFガスによる窒化珪
素のクリーニング方法を提供するものである。
たは治具の堆積物は、窒化珪素の膜または粉体である。
普通上記薄膜形成装置では、目的とする基板上にシラ
ン、ハロゲン化シラン等のSi含有化合物ガスとアンモ
ニア等の窒素含有化合物ガスの混合ガスを含むガスをプ
ラズマCVDまたは減圧CVDを行うことにより成膜す
る方法が用いられている。上記方法により成膜を行った
際、目的とする以外の場所である装置または治具に窒化
珪素が膜状または粉末状で堆積するが、本発明ではその
堆積物を除去しようとするものである。
では200 〜400 ℃、約10Torr以下、減圧CVDでは700
〜800 ℃、0.1 〜数Torrであるが、この条件により堆積
した窒化珪素膜または粉体は、焼結体と異なり化学量論
的な組成であるSi3 N4 にはなりにくく、SiN
X (x=0.5 〜1.2 )組成の化学量論的な原子比を示さ
ないアモルファスなものである。また、CVD時に混合
した水素ガスにより、水素ガスを含む組成となっている
場合も多い。
するに従って除去する条件が厳しくなり、上記堆積物を
充分に加熱して結晶化させ、化学量論的な組成とした場
合は、HFガスにより除去を行うことは困難となる。
素膜をクリーニングする際に、希釈ガスにArを用い、
その濃度(vol%)とクリーニングできる温度を調べると、
HFガス濃度が1V%では80℃付近で短時間にクリーニン
グできるのに対し、そのHFガス濃度が上昇するに従っ
てその温度が低下していき、HFガスのみを使用した場
合は室温以下でも簡単に短時間でクリーニング処理でき
ることがわかった。
よりも厳しい条件が必要となる。次にクリーニングの方
法であるが、装置全体に分散した堆積物を除去しようと
する場合は、装置内にHFガスを含むガスを導入する
か、または薄膜形成装置が余り大きくない場合は装置全
体をクリーンニング装置内に入れ、HFガスを含むガス
を導入するかの二つの方法を採ることができる。
して該装置内にHFガスを含むガスを導入するか、クリ
ーニング装置内に該治具を入れ、HFガスを含むガスを
導入するかの二つの方法を採ることができる。
を含むガスを一定圧まで導入した後にクリーニングガス
の導入を止め一定時間そのまま静置する、所謂静置法
か、一定速度でクリーニングガスを流しながら行う、所
謂流通法の二つの方法を採ることができる。
ものが好ましく、水分量が0.1V% 以下のものが好まし
い。水分が多いと装置が腐食されるため好ましくない。
金属不純物についてもできるだけ少ないものが好まし
く、HFガスの純度として99.9V%以上のものが好まし
い。
装置内に導入してもよいが、条件によっては上記したよ
うに、Ar、窒素等の不活性ガスを混合してクリーニン
グガスとして使用してもよい。
本出願人が提案した特願平3-38840に詳述しているが、
温度コントローラーを備えた加熱装置が設けてあり、減
圧や真空でも充分にシール性のよい容器でガスの入口、
出口を有するものである。
より決まるが、余り高い温度は必要ないので、各種のス
テンレス、アルミニウム、モネル、インコネル等で充分
クリーニング処理できる。
薄膜形成装置や治具に堆積した堆積物をクリーニング処
理できる。
るが、本発明はかかる実施例により限定されるものでは
ない。
より300 ℃でSUS304上に成膜した窒化珪素膜をク
リーニング装置内に設置し、HFガスをArで希釈し、
HFガス濃度を1V%としたガスを装置に導入し、図1に
示すように16℃、50℃、70℃、80℃、90℃、100℃、110
℃の温度条件で種々の時間、それぞれクリーニング処
理を行い、クリーニング前後の膜厚を、蛍光X線に照射
してその膜のSi原子のピーク強度で間接的に評価し
た。蛍光X線は理学電機工業製のシステム3270を使
用して、50KV,50mA,測定面積30φの条件で測定した。
結果よりわかるように、70℃と80℃を境にして蛍光X線
強度の急激な低下が見られる。すなわち、HFガス濃度
が1V%の場合、クリーニング雰囲気の温度を80℃に設定
することにより、10分程度の短時間で簡単にクリーニン
グ処理できることがわかった。
では50V%、実施例4ではHFガスのみとなるようにHF
ガス濃度を変化させ(希釈する場合はArを使用)、ク
リーニング温度も何点か変化させて、そのときの温度と
蛍光X線強度が一定値となったときの強度値(蛍光X線
の強度が短時間で殆ど0になったときはその値とその温
度)との関係を、実施例1とともに図2に示した。
V%以下の場合はクリーニングに約70℃以上の温度が必要
であるが、濃度が高くなるにつれクリーニング処理でき
る温度が低下し、HF濃度が50V%以上では室温に近い温
度で簡単にクリーニング処理できる。
より750 ℃でNi上に成膜した窒化珪素膜をクリーニン
グ装置内に設置し、HFガスのみを装置に導入し、表1
に示す温度および時間で処理を行った。膜厚の評価は実
施例1〜4と同様の方法である。
表の結果よりわかるように、100 ℃以上の温度で窒化珪
素膜を除去できることがわかった。
Ni上に成膜したアモルファスシリコン膜をクリーニン
グ装置内に設置し、HFガスのみを装置に導入し、表1
に示す温度および時間で処理を行った。膜厚の評価は実
施例1〜4と同様の方法である。
表の結果よりわかるように、150 ℃の温度においてもア
モルファスシリコン膜は除去できないことがわかった。
ーニング装置内に設置し、HFガスのみを装置に導入
し、表1に示す温度および時間で処理を行った。
は、焼結体の重量を測定することで評価した。結果を同
様に表1に示す。結果からわかるように、焼結体はHF
のみ、100 ℃、5時間の条件で処理しても全く重量変化
がなかった。
52をクリーニング装置内に設置し、HFガスのみを装
置に導入し、150 ℃、700 Torrで10時間、HFガス雰囲
気に晒した。
察したが、ガス処理前と全く変化なかった。また、蛍光
X線により表面のF原子の残留状態を調べたが、全く検
出できなかった。
クリーニング方法により、従来はクリーニングできない
と考えられていたCVD法により成膜した窒化珪素を容
易にクリーニング処理できるものである。
処理温度における処理時間と蛍光X線ピーク強度の関係
を示すグラフである。
Fガスの濃度を変化させたときのクリーニング処理温度
と該処理により蛍光X線の強度値が一定値となったとき
のその値を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 薄膜形成装置または該装置の治具に堆積
した化学量論的な原子比を示さないアモルファスな窒化
珪素を水分量が極めて少ないHFガスを含むガスと接触
させて除去するHFガスによる窒化珪素のクリーニング
方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP3102820A JP2901778B2 (ja) | 1991-05-08 | 1991-05-08 | Hfガスによる窒化珪素のクリーニング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP3102820A JP2901778B2 (ja) | 1991-05-08 | 1991-05-08 | Hfガスによる窒化珪素のクリーニング方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH04333570A JPH04333570A (ja) | 1992-11-20 |
JP2901778B2 true JP2901778B2 (ja) | 1999-06-07 |
Family
ID=14337663
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP3102820A Expired - Fee Related JP2901778B2 (ja) | 1991-05-08 | 1991-05-08 | Hfガスによる窒化珪素のクリーニング方法 |
Country Status (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP5438266B2 (ja) * | 2007-07-02 | 2014-03-12 | 株式会社日立国際電気 | 半導体装置の製造方法、クリーニング方法および基板処理装置 |
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1991
- 1991-05-08 JP JP3102820A patent/JP2901778B2/ja not_active Expired - Fee Related
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