JP2899741B2 - 車輪特性値推定装置 - Google Patents
車輪特性値推定装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車輪の運動状態量から車
輪特性値を推定する装置に関するものであり、特に、そ
の推定精度を向上させる技術に関するものである。
輪特性値を推定する装置に関するものであり、特に、そ
の推定精度を向上させる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車輪は車両と路面とを直接結ぶ唯一の部
品であるため、それの特性変化や挙動を知ることは車両
の制御を行う上で有益である。しかし、車輪はサスペン
ションを介して車体に相対移動可能に取り付けられてい
る上、回転するため、車両の走行中に車輪の特性変化や
挙動を直接検出することは容易ではない。
品であるため、それの特性変化や挙動を知ることは車両
の制御を行う上で有益である。しかし、車輪はサスペン
ションを介して車体に相対移動可能に取り付けられてい
る上、回転するため、車両の走行中に車輪の特性変化や
挙動を直接検出することは容易ではない。
【0003】例えば、内部に圧縮空気が封入されること
によって適度の弾性を維持する空気入りタイヤにおいて
は、タイヤの空気圧は車輪の特性に重要な影響を及ぼす
ため、これを検出することが望ましいのであるが、容易
ではない。タイヤに空気圧センサを取り付ければ空気圧
の検出は可能であるが、回転中のタイヤから検出結果を
車体側へ伝送することが容易ではないのである。また、
空気圧の低下によるタイヤの変形に起因する車体−路面
間の距離の変化から空気圧を検出すること、あるいは、
複数の車輪の回転速度を検出して回転速度の大きい車輪
のタイヤの空気圧が低いと推定することも可能である
が、検出精度を高めることが困難である。特に、後者で
は、全ての車輪の空気圧が低下した場合には空気圧の低
下を検出することができない。
によって適度の弾性を維持する空気入りタイヤにおいて
は、タイヤの空気圧は車輪の特性に重要な影響を及ぼす
ため、これを検出することが望ましいのであるが、容易
ではない。タイヤに空気圧センサを取り付ければ空気圧
の検出は可能であるが、回転中のタイヤから検出結果を
車体側へ伝送することが容易ではないのである。また、
空気圧の低下によるタイヤの変形に起因する車体−路面
間の距離の変化から空気圧を検出すること、あるいは、
複数の車輪の回転速度を検出して回転速度の大きい車輪
のタイヤの空気圧が低いと推定することも可能である
が、検出精度を高めることが困難である。特に、後者で
は、全ての車輪の空気圧が低下した場合には空気圧の低
下を検出することができない。
【0004】そこで、特開昭62−149502号公報
には、車輪が路面上の突起を乗り越えるなどして、車輪
に対する外力が変化したときにおける車輪回転速度の変
化率が、タイヤの空気圧に対応して変化することを利用
して空気圧を検出する装置が提案されている。タイヤの
空気圧が低くなるほど車輪回転速度の変化率の極大値が
小さくなるため、変化率の極大値を検出すれば、その検
出結果からタイヤ空気圧を推定することができるのであ
り、このタイヤ空気圧検出装置は、車輪回転速度の変化
率が所定値以上のときに空気圧判定指令信号を発する指
令信号発生手段と、その指令信号に応じて車輪回転速度
の変化率の極大値からタイヤの空気圧を判定する空気圧
判定手段とを含むように構成される。
には、車輪が路面上の突起を乗り越えるなどして、車輪
に対する外力が変化したときにおける車輪回転速度の変
化率が、タイヤの空気圧に対応して変化することを利用
して空気圧を検出する装置が提案されている。タイヤの
空気圧が低くなるほど車輪回転速度の変化率の極大値が
小さくなるため、変化率の極大値を検出すれば、その検
出結果からタイヤ空気圧を推定することができるのであ
り、このタイヤ空気圧検出装置は、車輪回転速度の変化
率が所定値以上のときに空気圧判定指令信号を発する指
令信号発生手段と、その指令信号に応じて車輪回転速度
の変化率の極大値からタイヤの空気圧を判定する空気圧
判定手段とを含むように構成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このタ
イヤ空気圧検出装置には、タイヤの空気圧を検出し得る
路面状況が限定されるという問題がある。車輪が単発の
突起を乗り越えた場合には車輪回転速度の変化率の極大
値からタイヤ空気圧を推定することができるのである
が、路面にランダムな凹凸が連続的に存在する場合には
タイヤ空気圧を検出し得ないのである。路面にランダム
な凹凸が連続的に存在する場合には、多数の突起の乗越
えに基づく車輪回転速度の変化が重なり合ってしまうた
め、車輪回転速度の変化率の極大値を検出してもその極
大値がタイヤの空気圧と一対一に対応するとは限らず、
タイヤ空気圧を正確に検出できないのである。
イヤ空気圧検出装置には、タイヤの空気圧を検出し得る
路面状況が限定されるという問題がある。車輪が単発の
突起を乗り越えた場合には車輪回転速度の変化率の極大
値からタイヤ空気圧を推定することができるのである
が、路面にランダムな凹凸が連続的に存在する場合には
タイヤ空気圧を検出し得ないのである。路面にランダム
な凹凸が連続的に存在する場合には、多数の突起の乗越
えに基づく車輪回転速度の変化が重なり合ってしまうた
め、車輪回転速度の変化率の極大値を検出してもその極
大値がタイヤの空気圧と一対一に対応するとは限らず、
タイヤ空気圧を正確に検出できないのである。
【0006】以上、タイヤの空気圧検出を例にとってタ
イヤの特性変化検出の困難性を説明したが、この他に
も、例えば、車輪の角速度,角加速度,上下速度,上下
加速度等の運動状態量,偏心,ホイールの交換,タイヤ
の摩耗や異物のかみ込み等を検出する場合にもやはり困
難に突き当たる。このような事情を背景にし、本出願人
は先に、次のような車輪特性値推定装置を案出した。そ
れは、(a) 車輪の運動状態量を検出する車輪運動状態量
検出装置と、(b) 少なくとも、車輪運動状態量の検出値
と車輪特性値の基礎値である車輪特性基礎値とから、車
輪に対する外乱を推定する外乱オブザーバと、(c) 推定
された外乱に基づき、車輪特性値の、車輪特性基礎値か
らの変化量を推定する車輪特性値変化量推定手段と、
(d) 車輪特性値変化量の推定値と車輪特性基礎値との和
が車輪特性値であると推定する車輪特性値推定手段とを
含む車輪特性値推定装置である。
イヤの特性変化検出の困難性を説明したが、この他に
も、例えば、車輪の角速度,角加速度,上下速度,上下
加速度等の運動状態量,偏心,ホイールの交換,タイヤ
の摩耗や異物のかみ込み等を検出する場合にもやはり困
難に突き当たる。このような事情を背景にし、本出願人
は先に、次のような車輪特性値推定装置を案出した。そ
れは、(a) 車輪の運動状態量を検出する車輪運動状態量
検出装置と、(b) 少なくとも、車輪運動状態量の検出値
と車輪特性値の基礎値である車輪特性基礎値とから、車
輪に対する外乱を推定する外乱オブザーバと、(c) 推定
された外乱に基づき、車輪特性値の、車輪特性基礎値か
らの変化量を推定する車輪特性値変化量推定手段と、
(d) 車輪特性値変化量の推定値と車輪特性基礎値との和
が車輪特性値であると推定する車輪特性値推定手段とを
含む車輪特性値推定装置である。
【0007】なお、ここに「外乱」は路面から車輪に与
えられる外乱に限らず、その他にも、車輪の慣性モーメ
ント変化やばね定数変化に起因する外乱もある。車輪の
慣性モーメント変化は、タイヤの摩耗,タイヤの異物か
み込み,タイヤやホイールの交換等によって生じ、ま
た、車輪のばね定数変化は、タイヤの空気圧の変化等に
よって生じる。
えられる外乱に限らず、その他にも、車輪の慣性モーメ
ント変化やばね定数変化に起因する外乱もある。車輪の
慣性モーメント変化は、タイヤの摩耗,タイヤの異物か
み込み,タイヤやホイールの交換等によって生じ、ま
た、車輪のばね定数変化は、タイヤの空気圧の変化等に
よって生じる。
【0008】そして、本出願人はこの車輪特性値推定装
置についてさらに研究を続けた結果、車輪特性値の推定
精度を向上させるためには、車輪特性基礎値を固定値と
するのではなく、車輪特性基礎値を補正して車輪特性値
変化量が0となるようにすれば、そのときの車輪特性基
礎値が車輪特性値に精度よく一致するという事実を見い
出した。このような知見に基づき、請求項1の発明は、
車輪特性値の推定精度を向上させることを課題としてな
されたものである。
置についてさらに研究を続けた結果、車輪特性値の推定
精度を向上させるためには、車輪特性基礎値を固定値と
するのではなく、車輪特性基礎値を補正して車輪特性値
変化量が0となるようにすれば、そのときの車輪特性基
礎値が車輪特性値に精度よく一致するという事実を見い
出した。このような知見に基づき、請求項1の発明は、
車輪特性値の推定精度を向上させることを課題としてな
されたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】その課題を解決するため
に、請求項1の発明は、前記車輪運動状態量検出装置,
外乱オブザーバ,車輪特性値変化量推定手段および車輪
特性値推定手段を含む車輪特性値推定装置において、さ
らに、前記車輪特性値変化量の推定値に基づいて前記外
乱オブザーバ内における前記車輪特性基礎値を、車輪特
性値変化量の推定値が基準値以下となるように補正して
補正車輪特性基礎値を得る車輪特性基礎値補正手段を設
け、かつ、前記車輪特性値推定手段を、その補正車輪特
性基礎値が車輪特性値であると推定するものとしたこと
を特徴とする。
に、請求項1の発明は、前記車輪運動状態量検出装置,
外乱オブザーバ,車輪特性値変化量推定手段および車輪
特性値推定手段を含む車輪特性値推定装置において、さ
らに、前記車輪特性値変化量の推定値に基づいて前記外
乱オブザーバ内における前記車輪特性基礎値を、車輪特
性値変化量の推定値が基準値以下となるように補正して
補正車輪特性基礎値を得る車輪特性基礎値補正手段を設
け、かつ、前記車輪特性値推定手段を、その補正車輪特
性基礎値が車輪特性値であると推定するものとしたこと
を特徴とする。
【0010】なお、ここに「車輪の運動状態量」には例
えば、車輪の角速度,角加速度,上下速度,上下加速度
等を選ぶことができる。
えば、車輪の角速度,角加速度,上下速度,上下加速度
等を選ぶことができる。
【0011】また、「車輪特性値」には例えば、車輪の
慣性モーメント(リム側部慣性モーメント,ベルト側部
慣性モーメント等)や、タイヤのねじりばね定数や、タ
イヤのダンパ係数などを選ぶことができる。
慣性モーメント(リム側部慣性モーメント,ベルト側部
慣性モーメント等)や、タイヤのねじりばね定数や、タ
イヤのダンパ係数などを選ぶことができる。
【0012】
【作用】外乱オブザーバが用いる車輪特性基礎値を固定
値とした場合には、車輪特性値がそれの基礎値から外れ
て車輪特性値変化量の推定値が増加するほど、車輪特性
値変化量の推定精度が低下し、ひいては車輪特性値の推
定精度が低下する傾向がある。一方、外乱オブザーバが
用いる車輪特性基礎値を車輪特性値に近づくように変化
させ、車輪特性値変化量の推定値ができる限り増加しな
いようにして車輪特性値を推定することとすれば、常に
十分に高い精度での車輪特性値推定が可能となる。
値とした場合には、車輪特性値がそれの基礎値から外れ
て車輪特性値変化量の推定値が増加するほど、車輪特性
値変化量の推定精度が低下し、ひいては車輪特性値の推
定精度が低下する傾向がある。一方、外乱オブザーバが
用いる車輪特性基礎値を車輪特性値に近づくように変化
させ、車輪特性値変化量の推定値ができる限り増加しな
いようにして車輪特性値を推定することとすれば、常に
十分に高い精度での車輪特性値推定が可能となる。
【0013】このような知見に基づき、請求項1に記載
の車輪特性値推定装置においては、車輪特性基礎値補正
手段が、車輪特性値変化量の推定値に基づいて外乱オブ
ザーバ内における車輪特性基礎値を、車輪特性値変化量
の推定値が基準値以下となるように補正して補正車輪特
性基礎値を得、また、車輪特性値推定手段が、その補正
車輪特性基礎値が車輪特性値であると推定する。
の車輪特性値推定装置においては、車輪特性基礎値補正
手段が、車輪特性値変化量の推定値に基づいて外乱オブ
ザーバ内における車輪特性基礎値を、車輪特性値変化量
の推定値が基準値以下となるように補正して補正車輪特
性基礎値を得、また、車輪特性値推定手段が、その補正
車輪特性基礎値が車輪特性値であると推定する。
【0014】なお、外乱オブザーバは外乱を状態変数の
一つとして推定するものである。また、外乱オブザーバ
は、例えば、車輪について、慣性モーメントを備えた一
体的な回転体に外乱が作用するモデルを想定して構成し
たり、相対回転可能なリム側部とベルト側部とがねじり
ばねによって結合されたものに外乱が作用するモデルを
想定して構成したり、相対回転可能なリム側部とベルト
側部とが互いに並列に接続されたねじりばねおよびダン
パによって結合されたものに外乱が作用するモデルを想
定して構成することができる。また、車輪について、車
両上下方向に相対変位可能なホイール(ディスクとリム
とから成る)側部とタイヤ(ベルトとサイドウォールと
から成る)側部とがばねによって結合されたものに外乱
が作用するモデルを想定して構成したり、車両上下方向
に相対変位可能なホイール側部とタイヤ側部とが互いに
並列に接続されたねじりばねおよびダンパによって結合
されたものに外乱が作用するモデルを想定して構成する
こともできる。
一つとして推定するものである。また、外乱オブザーバ
は、例えば、車輪について、慣性モーメントを備えた一
体的な回転体に外乱が作用するモデルを想定して構成し
たり、相対回転可能なリム側部とベルト側部とがねじり
ばねによって結合されたものに外乱が作用するモデルを
想定して構成したり、相対回転可能なリム側部とベルト
側部とが互いに並列に接続されたねじりばねおよびダン
パによって結合されたものに外乱が作用するモデルを想
定して構成することができる。また、車輪について、車
両上下方向に相対変位可能なホイール(ディスクとリム
とから成る)側部とタイヤ(ベルトとサイドウォールと
から成る)側部とがばねによって結合されたものに外乱
が作用するモデルを想定して構成したり、車両上下方向
に相対変位可能なホイール側部とタイヤ側部とが互いに
並列に接続されたねじりばねおよびダンパによって結合
されたものに外乱が作用するモデルを想定して構成する
こともできる。
【0015】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の車輪特性値推定装置によれば、外乱オブザー
バ内における車輪特性基礎値が車輪特性値に近づくよう
に補正されるため、外乱オブザーバによる外乱の推定精
度が向上し、ひいては車輪特性値の推定精度が向上する
という効果が得られる。
1に記載の車輪特性値推定装置によれば、外乱オブザー
バ内における車輪特性基礎値が車輪特性値に近づくよう
に補正されるため、外乱オブザーバによる外乱の推定精
度が向上し、ひいては車輪特性値の推定精度が向上する
という効果が得られる。
【0016】
【発明の望ましい実施態様】以下に請求項1の発明の望
ましい実施態様のいくつかを列挙する。 (1) 請求項1に記載の車輪特性値推定装置であって、前
記外乱オブザーバが、少なくとも、車輪運動状態量とし
ての、タイヤのリム側部角速度ωR の検出値と、車輪特
性基礎値としての、リム側部慣性モーメント基礎値
JR ,ベルト側部慣性モーメント基礎値JB およびねじ
りばね定数基礎値Kとから、ベルト側部角速度ωB ,リ
ム側部−ベルト側部間のねじり角θRBおよび外乱w2 を
推定するものであり、前記車輪特性値変化量推定手段
が、ベルト側部角速度ωB ,ねじり角θ RBおよび外乱w
2 の各推定値に基づいてばね定数(真の値または実際の
値)のばね定数基礎値Kから変化量ΔKを推定するもの
であり、前記車輪特性基礎値補正手段が、変化量ΔKの
推定値に基づいてばね定数基礎値Kを、変化量ΔKの推
定値が基準値以下となるように補正するものであり、前
記車輪特性値推定手段が、変化量ΔKの推定値が基準値
以下となったときのばね定数基礎値Kが車輪特性値であ
ると推定するものである車輪特性値推定装置。
ましい実施態様のいくつかを列挙する。 (1) 請求項1に記載の車輪特性値推定装置であって、前
記外乱オブザーバが、少なくとも、車輪運動状態量とし
ての、タイヤのリム側部角速度ωR の検出値と、車輪特
性基礎値としての、リム側部慣性モーメント基礎値
JR ,ベルト側部慣性モーメント基礎値JB およびねじ
りばね定数基礎値Kとから、ベルト側部角速度ωB ,リ
ム側部−ベルト側部間のねじり角θRBおよび外乱w2 を
推定するものであり、前記車輪特性値変化量推定手段
が、ベルト側部角速度ωB ,ねじり角θ RBおよび外乱w
2 の各推定値に基づいてばね定数(真の値または実際の
値)のばね定数基礎値Kから変化量ΔKを推定するもの
であり、前記車輪特性基礎値補正手段が、変化量ΔKの
推定値に基づいてばね定数基礎値Kを、変化量ΔKの推
定値が基準値以下となるように補正するものであり、前
記車輪特性値推定手段が、変化量ΔKの推定値が基準値
以下となったときのばね定数基礎値Kが車輪特性値であ
ると推定するものである車輪特性値推定装置。
【0017】なお、ここにおける外乱オブザーバは、車
輪のモデルとして、例えば、相対回転可能なリム側部と
ベルト側部とがねじりばねによって結合されたものを想
定して構成することができる。
輪のモデルとして、例えば、相対回転可能なリム側部と
ベルト側部とがねじりばねによって結合されたものを想
定して構成することができる。
【0018】(2) (1) に記載の車輪特性値推定装置であ
って、前記外乱オブザーバが、前記外乱w2 が w2 =(−1/JB )Td +(ΔK/JB )θRB ただし、 Td :路面からベルト側部に作用する外乱トルク なる式で定義されるものであり、前記車輪特性値変化量
推定手段が、外乱w2 の推定値とねじり角θRBの推定値
との関係から変化量ΔKを推定するものである車輪特性
値推定装置。
って、前記外乱オブザーバが、前記外乱w2 が w2 =(−1/JB )Td +(ΔK/JB )θRB ただし、 Td :路面からベルト側部に作用する外乱トルク なる式で定義されるものであり、前記車輪特性値変化量
推定手段が、外乱w2 の推定値とねじり角θRBの推定値
との関係から変化量ΔKを推定するものである車輪特性
値推定装置。
【0019】(3) (2) に記載の車輪特性値推定装置であ
って、前記車輪特性値変化量推定手段が、外乱オブザー
バによる外乱推定値とねじり角推定値との相互相関をね
じり角推定値の自己相関で割り算した値である相関正規
化値を前記外乱w2 とねじり角θRBとの関係を表す変数
として逐次取得してばね定数変化量ΔKを推定するもの
である車輪特性値推定装置。
って、前記車輪特性値変化量推定手段が、外乱オブザー
バによる外乱推定値とねじり角推定値との相互相関をね
じり角推定値の自己相関で割り算した値である相関正規
化値を前記外乱w2 とねじり角θRBとの関係を表す変数
として逐次取得してばね定数変化量ΔKを推定するもの
である車輪特性値推定装置。
【0020】(4) 請求項1に記載の車輪特性値推定装置
であって、前記外乱オブザーバが、少なくとも、車輪運
動状態量としての、タイヤのリム側部等価直線変位速度
xR′の検出値と、車輪特性基礎値としての、リム側部
等価慣性質量基礎値mR ,ベルト側部慣性質量基礎値m
B ,ばね定数基礎値Kw およびダンパ係数基礎値DWと
から、ベルト側部等価直線変位速度xB ′,リム側部−
ベルト側部間の相対等価直線変位xRBおよび外乱w2 を
推定するものであり、前記車輪特性値変化量推定手段
が、ベルト側部等価直線変位速度xB ′,相対等価直線
変位xRBおよび外乱w2 の各推定値に基づいてばね定数
のばね定数基礎値KW からの変化量ΔKWおよびダンパ
係数のダンパ係数基礎値DW からの変化量ΔDW をそれ
ぞれ推定するものであり、前記車輪特性基礎値補正手段
が、ばね定数とダンパ係数との少なくとも一方につき、
変化量ΔKW ,ΔDW の推定値に基づいてばね定数基礎
値K W ,ダンパ係数基礎値DW を、変化量ΔKW ,ΔD
W の推定値が基準値以下となるように補正するものであ
り、前記車輪特性値推定手段が、変化量ΔKW ,ΔD W
の推定値が基準値以下となったときのばね定数基礎値K
W ,ダンパ係数基礎値DW がそれぞればね定数,ダンパ
係数であると推定するものである車輪特性値推定装置。
であって、前記外乱オブザーバが、少なくとも、車輪運
動状態量としての、タイヤのリム側部等価直線変位速度
xR′の検出値と、車輪特性基礎値としての、リム側部
等価慣性質量基礎値mR ,ベルト側部慣性質量基礎値m
B ,ばね定数基礎値Kw およびダンパ係数基礎値DWと
から、ベルト側部等価直線変位速度xB ′,リム側部−
ベルト側部間の相対等価直線変位xRBおよび外乱w2 を
推定するものであり、前記車輪特性値変化量推定手段
が、ベルト側部等価直線変位速度xB ′,相対等価直線
変位xRBおよび外乱w2 の各推定値に基づいてばね定数
のばね定数基礎値KW からの変化量ΔKWおよびダンパ
係数のダンパ係数基礎値DW からの変化量ΔDW をそれ
ぞれ推定するものであり、前記車輪特性基礎値補正手段
が、ばね定数とダンパ係数との少なくとも一方につき、
変化量ΔKW ,ΔDW の推定値に基づいてばね定数基礎
値K W ,ダンパ係数基礎値DW を、変化量ΔKW ,ΔD
W の推定値が基準値以下となるように補正するものであ
り、前記車輪特性値推定手段が、変化量ΔKW ,ΔD W
の推定値が基準値以下となったときのばね定数基礎値K
W ,ダンパ係数基礎値DW がそれぞればね定数,ダンパ
係数であると推定するものである車輪特性値推定装置。
【0021】なお、ここにおける外乱オブザーバは、車
輪のモデルとして、例えば、相対回転可能なリム側部と
ベルト側部とが互いに並列に接続されたねじりばねおよ
びダンパによって結合されたものを基本モデルとして想
定し、その基本モデルを、一直線方向に相対変位可能な
リム側部とベルト側部とが互いに並列に接続されたねじ
りばねとダンパによって結合された等価モデルに等価的
に置換し、その等価モデルに基づいて構成することがで
きる。
輪のモデルとして、例えば、相対回転可能なリム側部と
ベルト側部とが互いに並列に接続されたねじりばねおよ
びダンパによって結合されたものを基本モデルとして想
定し、その基本モデルを、一直線方向に相対変位可能な
リム側部とベルト側部とが互いに並列に接続されたねじ
りばねとダンパによって結合された等価モデルに等価的
に置換し、その等価モデルに基づいて構成することがで
きる。
【0022】(5) (4) に記載の車輪特性値推定装置であ
って、前記外乱オブザーバが、前記外乱w2 が w2 =(ΔDW /mB )(xR ′−xB ′)+(ΔKW
/mB )xRB+Fd /mB ただし、 Fd :路面からベルト側に作用する外力 なる式で定義されるものであり、前記車輪特性値変化量
推定手段が、外乱w2 ,ベルト側部等価直線変位速度x
B ′および相対等価直線変位xRBの各推定値とリム側部
等価直線変位速度xR ′の検出値とに基づいて変化量Δ
DW ,ΔKW をそれぞれ推定するものである車輪特性値
推定装置。
って、前記外乱オブザーバが、前記外乱w2 が w2 =(ΔDW /mB )(xR ′−xB ′)+(ΔKW
/mB )xRB+Fd /mB ただし、 Fd :路面からベルト側に作用する外力 なる式で定義されるものであり、前記車輪特性値変化量
推定手段が、外乱w2 ,ベルト側部等価直線変位速度x
B ′および相対等価直線変位xRBの各推定値とリム側部
等価直線変位速度xR ′の検出値とに基づいて変化量Δ
DW ,ΔKW をそれぞれ推定するものである車輪特性値
推定装置。
【0023】(6) (5) に記載の車輪特性値推定装置であ
って、前記車輪特性値変化量推定手段が、外乱w2 ,ベ
ルト側部等価直線変位速度xB ′および相対等価直線変
位x RBの各推定値とリム側部等価直線変位速度xR ′の
検出値とに基づき、変化量ΔDW ,変化量ΔKW のそれ
ぞれの推定値を、外乱w2 の推定値と理論的近似値との
差の二乗和が最小となる値に決定するものである車輪特
性値推定装置。
って、前記車輪特性値変化量推定手段が、外乱w2 ,ベ
ルト側部等価直線変位速度xB ′および相対等価直線変
位x RBの各推定値とリム側部等価直線変位速度xR ′の
検出値とに基づき、変化量ΔDW ,変化量ΔKW のそれ
ぞれの推定値を、外乱w2 の推定値と理論的近似値との
差の二乗和が最小となる値に決定するものである車輪特
性値推定装置。
【0024】(7) (1) 〜(6) のいずれかに記載の車輪特
性値推定装置であって、さらに、ばね定数Kとダンパ係
数Dとのうちの少なくともばね定数Kの推定値に基づい
てタイヤの空気圧Pを推定するタイヤ空気圧推定手段を
含んでいる車輪特性値推定装置。
性値推定装置であって、さらに、ばね定数Kとダンパ係
数Dとのうちの少なくともばね定数Kの推定値に基づい
てタイヤの空気圧Pを推定するタイヤ空気圧推定手段を
含んでいる車輪特性値推定装置。
【0025】
【実施例】以下、請求項1の発明を図示のいくつかの実
施例に基づいて具体的に説明する。図2において10は
ロータ、12は電磁ピックアップである。ロータ10は
図3に示す車輪14と共に回転するものであり、外周に
多数の歯16を備えている。電磁ピックアップ12はそ
れらの歯16の通過に応じて周期的に変化する電圧を発
生する。この電圧は波形整形器18によって矩形波に整
形され、コンピュータ20のI/Oポート22に供給さ
れる。車輪14は4個あり、それらに設けられている各
電磁ピックアップ12が全て波形整形器18を経てコン
ピュータ20に接続されるが、図2には代表的に1組の
みが図示されている。
施例に基づいて具体的に説明する。図2において10は
ロータ、12は電磁ピックアップである。ロータ10は
図3に示す車輪14と共に回転するものであり、外周に
多数の歯16を備えている。電磁ピックアップ12はそ
れらの歯16の通過に応じて周期的に変化する電圧を発
生する。この電圧は波形整形器18によって矩形波に整
形され、コンピュータ20のI/Oポート22に供給さ
れる。車輪14は4個あり、それらに設けられている各
電磁ピックアップ12が全て波形整形器18を経てコン
ピュータ20に接続されるが、図2には代表的に1組の
みが図示されている。
【0026】車輪14は図3に示すように、ホイール2
4の外周にタイヤ26が取り付けられたタイヤ付ホイー
ルであるが、図4に示すように、相対回転可能なリム側
部28とベルト側部30とがねじりばね32によって連
結されたものと考えることができる。上記ロータ10は
ホイール24と一体的に回転するように取り付けられる
ため、電磁ピックアップ12は厳密にはリム側部28の
角速度を検出することになる。
4の外周にタイヤ26が取り付けられたタイヤ付ホイー
ルであるが、図4に示すように、相対回転可能なリム側
部28とベルト側部30とがねじりばね32によって連
結されたものと考えることができる。上記ロータ10は
ホイール24と一体的に回転するように取り付けられる
ため、電磁ピックアップ12は厳密にはリム側部28の
角速度を検出することになる。
【0027】コンピュータ20は図2に示すように処理
装置としてのCPU40,第一記憶装置としてのROM
42および第二記憶装置としてのRAM44を備えてお
り、ROM42に図5および図6のフローチャートで表
される制御プログラムが格納されることによって、図1
に示すリム側部回転速度演算・補正部45を構成してい
る。このコンピュータ20は別のコンピュータ47と接
続されている。このコンピュータ47は図2に示すよう
に、処理装置としてのCPU48,第一記憶装置として
のROM49,第二記憶装置としてのRAM50および
入出力装置としてのI/Oポート51を備えており、R
OM49に図10のフローチャートで表されるタイヤ空
気圧検出ルーチンを始めとする種々の制御プログラムが
格納されることによって、図1に示す外乱オブザーバ5
2,前処理部54,相関演算部56,正規化部58,基
礎値補正部60,判定部62および車輪速度出力部64
を構成している。
装置としてのCPU40,第一記憶装置としてのROM
42および第二記憶装置としてのRAM44を備えてお
り、ROM42に図5および図6のフローチャートで表
される制御プログラムが格納されることによって、図1
に示すリム側部回転速度演算・補正部45を構成してい
る。このコンピュータ20は別のコンピュータ47と接
続されている。このコンピュータ47は図2に示すよう
に、処理装置としてのCPU48,第一記憶装置として
のROM49,第二記憶装置としてのRAM50および
入出力装置としてのI/Oポート51を備えており、R
OM49に図10のフローチャートで表されるタイヤ空
気圧検出ルーチンを始めとする種々の制御プログラムが
格納されることによって、図1に示す外乱オブザーバ5
2,前処理部54,相関演算部56,正規化部58,基
礎値補正部60,判定部62および車輪速度出力部64
を構成している。
【0028】コンピュータ47のI/Oポート51には
判定部62の判定結果を運転者に知らせる表示装置66
が接続されている。表示装置66は本実施例においては
液晶ディスプレイであるが、点灯あるいは点滅するラン
プ等別の表示装置を用いることも可能であり、音声で運
転者に知らせる音声報知装置などを含めて種々の形態の
報知装置を採用することが可能である。コンピュータ4
7のI/Oポート51にはさらに、ホイール24(リム
側部28)に加えられる駆動・制動トルクを、ホイール
24の軸に取り付けられた歪みゲージ等により検出する
駆動・制動トルク検出装置68が接続されている。
判定部62の判定結果を運転者に知らせる表示装置66
が接続されている。表示装置66は本実施例においては
液晶ディスプレイであるが、点灯あるいは点滅するラン
プ等別の表示装置を用いることも可能であり、音声で運
転者に知らせる音声報知装置などを含めて種々の形態の
報知装置を採用することが可能である。コンピュータ4
7のI/Oポート51にはさらに、ホイール24(リム
側部28)に加えられる駆動・制動トルクを、ホイール
24の軸に取り付けられた歪みゲージ等により検出する
駆動・制動トルク検出装置68が接続されている。
【0029】リム側部回転速度演算・補正部45は上記
4個の車輪14に対応する各電磁ピックアップ12およ
び波形整形器18から供給される信号に基づいて各車輪
14の回転速度を算出するとともに、ドップラ式車速検
出装置等の実車速検出装置70(図2参照)により検出
された実車速、すなわち車体の移動速度に基づいて、各
車輪14の回転速度を補正する。各車輪14およびロー
タ10には製造,組立誤差が存在し、これら誤差等に起
因して周期的な回転速度誤差が発生するため、この各車
輪14に固有の固有回転速度誤差を除いた回転速度を求
めるのである。
4個の車輪14に対応する各電磁ピックアップ12およ
び波形整形器18から供給される信号に基づいて各車輪
14の回転速度を算出するとともに、ドップラ式車速検
出装置等の実車速検出装置70(図2参照)により検出
された実車速、すなわち車体の移動速度に基づいて、各
車輪14の回転速度を補正する。各車輪14およびロー
タ10には製造,組立誤差が存在し、これら誤差等に起
因して周期的な回転速度誤差が発生するため、この各車
輪14に固有の固有回転速度誤差を除いた回転速度を求
めるのである。
【0030】なお、車輪14の回転速度は周速度で演算
されるが、そのためにはタイヤ26の実質的な半径(タ
イヤが荷重で変形した状態における路面から車輪14の
中心までの距離)が必要であり、これはタイヤ26の空
気圧によって変わる。よって、当初は空気圧が正規であ
る場合の正規の半径が使用されるが、後に説明する処理
によってタイヤ26の空気圧変化が判明した場合は、予
めROM42に格納されているタイヤ径テーブルからそ
の空気圧変化に対応したタイヤ半径が読み出されて使用
される。
されるが、そのためにはタイヤ26の実質的な半径(タ
イヤが荷重で変形した状態における路面から車輪14の
中心までの距離)が必要であり、これはタイヤ26の空
気圧によって変わる。よって、当初は空気圧が正規であ
る場合の正規の半径が使用されるが、後に説明する処理
によってタイヤ26の空気圧変化が判明した場合は、予
めROM42に格納されているタイヤ径テーブルからそ
の空気圧変化に対応したタイヤ半径が読み出されて使用
される。
【0031】図5のリム側部回転速度演算・補正部45
の機能は図5に示す固有回転速度変化取得ルーチンと図
6に示す回転速度演算・補正ルーチンとの実行により果
たされる。固有回転速度変化取得ルーチンはロータ10
および車輪14の組立後少なくとも1回実行されるよう
にすればよい。車両の組立工場や整備工場で実行されて
もよく、使用者による使用中に実行されてもよい。後者
の場合には、例えば、一定距離走行する毎、一定時間毎
あるいは予め定めれた条件が満たされる毎に実行される
ようにすればよい。いずれにしても、加速も制動も行わ
れておらず、かつ、予め定められた範囲の速度で走行し
ている時期に行われるようにすることが望ましい。
の機能は図5に示す固有回転速度変化取得ルーチンと図
6に示す回転速度演算・補正ルーチンとの実行により果
たされる。固有回転速度変化取得ルーチンはロータ10
および車輪14の組立後少なくとも1回実行されるよう
にすればよい。車両の組立工場や整備工場で実行されて
もよく、使用者による使用中に実行されてもよい。後者
の場合には、例えば、一定距離走行する毎、一定時間毎
あるいは予め定めれた条件が満たされる毎に実行される
ようにすればよい。いずれにしても、加速も制動も行わ
れておらず、かつ、予め定められた範囲の速度で走行し
ている時期に行われるようにすることが望ましい。
【0032】固有回転速度変化取得ルーチンにおいて
は、ステップS1(以下、単にS1で表す。他のステッ
プについても同様)において初期設定が行われ、S2に
おいて実車速Vが実車速検出装置70から読み込まれ
る。続いて、S3でロータ10の個々の歯16に基づく
車輪14の回転速度vn が演算される。波形整形回路1
8からの矩形波の各立上がり間または各立下がり間の時
間間隔、もしくは立上がりと立下がりとの各中点間の時
間間隔は、車輪14の回転速度と反比例するため、これ
らのいずれかの時間間隔から車輪14の回転速度(厳密
にはベルト側部30がリム側部28の角速度ωR と同じ
角速度で回転していると仮定した場合のベルト側部30
の周速度)が演算されるのである。なお、ここでは理解
を容易にするために、回転速度vn はロータ10の1個
の歯16が電磁ピックアップ12を通過する毎に演算さ
れるものとするが、歯16が通過する時間間隔と演算に
要する時間との関係等で、複数個の歯16が通過する毎
に回転速度vn が演算されるようにしてもよい。
は、ステップS1(以下、単にS1で表す。他のステッ
プについても同様)において初期設定が行われ、S2に
おいて実車速Vが実車速検出装置70から読み込まれ
る。続いて、S3でロータ10の個々の歯16に基づく
車輪14の回転速度vn が演算される。波形整形回路1
8からの矩形波の各立上がり間または各立下がり間の時
間間隔、もしくは立上がりと立下がりとの各中点間の時
間間隔は、車輪14の回転速度と反比例するため、これ
らのいずれかの時間間隔から車輪14の回転速度(厳密
にはベルト側部30がリム側部28の角速度ωR と同じ
角速度で回転していると仮定した場合のベルト側部30
の周速度)が演算されるのである。なお、ここでは理解
を容易にするために、回転速度vn はロータ10の1個
の歯16が電磁ピックアップ12を通過する毎に演算さ
れるものとするが、歯16が通過する時間間隔と演算に
要する時間との関係等で、複数個の歯16が通過する毎
に回転速度vn が演算されるようにしてもよい。
【0033】回転速度vn が演算されたならば、S4に
おいて実車速Vとの差、すなわち速度偏差(V−vn )
が演算されるとともに、速度偏差の累積値(後述する)
が演算され、その速度偏差累積値が順次RAM44の速
度偏差累積値メモリの別々の番地(整数nに対応して予
め定められている番地)の内容に加算されることにより
更新される。これらの番地は車輪14の1回転で得られ
る速度偏差累積値の数だけ準備される。ここでは歯16
が1個通過する毎に1個の速度偏差累積値が演算される
ものとしているため、番地の数は歯16の数と同じであ
る。
おいて実車速Vとの差、すなわち速度偏差(V−vn )
が演算されるとともに、速度偏差の累積値(後述する)
が演算され、その速度偏差累積値が順次RAM44の速
度偏差累積値メモリの別々の番地(整数nに対応して予
め定められている番地)の内容に加算されることにより
更新される。これらの番地は車輪14の1回転で得られ
る速度偏差累積値の数だけ準備される。ここでは歯16
が1個通過する毎に1個の速度偏差累積値が演算される
ものとしているため、番地の数は歯16の数と同じであ
る。
【0034】なお、ここに「速度偏差累積値」は、ロー
タ10の複数の歯16のうち基準位置にあるものから各
歯16までの、速度偏差の合計値を意味し、 Σ(V−vn )=(V−v1 )+(V−v2 )+・・・+(V−vn ) なる式で表されるものである。
タ10の複数の歯16のうち基準位置にあるものから各
歯16までの、速度偏差の合計値を意味し、 Σ(V−vn )=(V−v1 )+(V−v2 )+・・・+(V−vn ) なる式で表されるものである。
【0035】S5で整数nが1増加させられつつS3お
よびS4が繰り返し実行され、車輪14が1回転してS
6の判定がNOになったとき、S7で整数nが1にリセ
ットされるとともに整数iが1増加させられ、S8で整
数iが基準値Nより小さいか否かの判定が行われる。S
8の判定がYESの場合にはS2で新しい実車速Vが読
み込まれ、再び1回転分の速度偏差累積値が演算,記憶
される。これによって得られる各速度偏差累積値はそれ
ぞれ速度偏差累積値メモリの各整数nに対応する番地の
内容に加算される。車輪14が1回転する毎に各番地の
速度偏差累積値が更新されるのであり、これによって、
速度偏差累積値メモリの各番地には車輪14の回転回数
に対応する数の速度偏差累積値の和が記憶されることと
なる。なお、本実施例では、実車速Vは車輪14が1回
転する間には変化しないとみなして車輪14が1回転す
る毎に新しい実車速Vが読み込まれるようにされている
が、S6の判定がYESとなる毎にS2〜S5が実行さ
れるようにして、毎回実車速Vが読み込まれるようにし
てもよい。
よびS4が繰り返し実行され、車輪14が1回転してS
6の判定がNOになったとき、S7で整数nが1にリセ
ットされるとともに整数iが1増加させられ、S8で整
数iが基準値Nより小さいか否かの判定が行われる。S
8の判定がYESの場合にはS2で新しい実車速Vが読
み込まれ、再び1回転分の速度偏差累積値が演算,記憶
される。これによって得られる各速度偏差累積値はそれ
ぞれ速度偏差累積値メモリの各整数nに対応する番地の
内容に加算される。車輪14が1回転する毎に各番地の
速度偏差累積値が更新されるのであり、これによって、
速度偏差累積値メモリの各番地には車輪14の回転回数
に対応する数の速度偏差累積値の和が記憶されることと
なる。なお、本実施例では、実車速Vは車輪14が1回
転する間には変化しないとみなして車輪14が1回転す
る毎に新しい実車速Vが読み込まれるようにされている
が、S6の判定がYESとなる毎にS2〜S5が実行さ
れるようにして、毎回実車速Vが読み込まれるようにし
てもよい。
【0036】車輪14の予定回転回数N分の速度偏差累
積値の演算,更新が終了したならば、S8の判定がNO
となり、S9で各番地の速度偏差累積値の和が予定回転
回数Nで割られて速度偏差累積値の平均値Δvn が求め
られる。この平均速度偏差累積値Δvn は、固有回転速
度変化取得ルーチンの開始後にS3およびS4が始めて
実行されるときの車輪14の回転位置を基準とする各回
転位置の回転速度誤差の累積値である。固有回転速度変
化取得ルーチンが車両走行中度々、あるいは継続的に実
行される場合には、どこが基準位置とされても後述の回
転速度演算・補正ルーチンにおいて回転速度の補正を行
い得るため差し支えないが、車輪14等の組立後1回の
み実行される場合,キースイッチがONにされた後1回
のみ実行される場合等には、ロータ10の特定の位置に
基準マークを設け、これを検出する検出器を位置固定に
設けて、基準マークの位置を速度偏差累積値の基準位置
とすることが必要である。基準マークを設ける場合に
は、速度偏差累積値の演算自体を基準マークの位置から
行ってもよく、任意の位置から行い、後に基準マークの
位置を基準とする速度偏差累積値に換算してもよい。
積値の演算,更新が終了したならば、S8の判定がNO
となり、S9で各番地の速度偏差累積値の和が予定回転
回数Nで割られて速度偏差累積値の平均値Δvn が求め
られる。この平均速度偏差累積値Δvn は、固有回転速
度変化取得ルーチンの開始後にS3およびS4が始めて
実行されるときの車輪14の回転位置を基準とする各回
転位置の回転速度誤差の累積値である。固有回転速度変
化取得ルーチンが車両走行中度々、あるいは継続的に実
行される場合には、どこが基準位置とされても後述の回
転速度演算・補正ルーチンにおいて回転速度の補正を行
い得るため差し支えないが、車輪14等の組立後1回の
み実行される場合,キースイッチがONにされた後1回
のみ実行される場合等には、ロータ10の特定の位置に
基準マークを設け、これを検出する検出器を位置固定に
設けて、基準マークの位置を速度偏差累積値の基準位置
とすることが必要である。基準マークを設ける場合に
は、速度偏差累積値の演算自体を基準マークの位置から
行ってもよく、任意の位置から行い、後に基準マークの
位置を基準とする速度偏差累積値に換算してもよい。
【0037】上記基準値Nは路面の影響をキャンセルす
るに十分な大きさに設定されるべきものであり、本実施
例においては図7に示すように実車速Vが大きいほど大
きい値に設定される。S9では平均速度偏差累積値Δv
n がさらに実車速Vで割られて速度偏差累積値率Δvn
/Vが求められ、RAM44の速度偏差累積値率メモリ
に記憶される。速度偏差累積値率Δvn /Vはロータ1
0,車輪14等の製造,組立誤差に起因する各車輪14
に固有の回転速度誤差を表す値であり、図6の回転速度
演算・補正ルーチンにおいて車輪14の回転速度の補正
に使用される。
るに十分な大きさに設定されるべきものであり、本実施
例においては図7に示すように実車速Vが大きいほど大
きい値に設定される。S9では平均速度偏差累積値Δv
n がさらに実車速Vで割られて速度偏差累積値率Δvn
/Vが求められ、RAM44の速度偏差累積値率メモリ
に記憶される。速度偏差累積値率Δvn /Vはロータ1
0,車輪14等の製造,組立誤差に起因する各車輪14
に固有の回転速度誤差を表す値であり、図6の回転速度
演算・補正ルーチンにおいて車輪14の回転速度の補正
に使用される。
【0038】図6の回転速度演算・補正ルーチンは車両
の走行中継続的に実行される。ここでは予め定められた
一定のサンプリング時間内における波形整形器18から
の矩形波の立上がりの時間間隔の平均から車輪16の回
転速度が演算されるものとする。まず、S11におい
て、予め定められたサンプリング時間内における矩形波
の最初と最後の立上がりの時期とサンプリング時間内に
おける立上がりの回数とが検出されるとともに、最初と
最後との立上がりがそれぞれロータ10のどの歯16に
対応したものであるかのデータが読み込まれる。すなわ
ち、立上がりが生じる毎に割り込みルーチンにより、コ
ンピュータ20に内蔵のタイマから立上がりの時期が読
み込まれるとともに、サンプリング時間内における立上
がりの数がカウントされる。また、立上がりの数を常時
カウントし、ロータ10の基準位置においてリセットさ
れる別のカウンタも設けられており、このカウンタのカ
ウント値も読み込まれる。このカウンタのカウント値が
各立上がりがロータ10のどの歯16の通過により生じ
たものであるかを示すのである。
の走行中継続的に実行される。ここでは予め定められた
一定のサンプリング時間内における波形整形器18から
の矩形波の立上がりの時間間隔の平均から車輪16の回
転速度が演算されるものとする。まず、S11におい
て、予め定められたサンプリング時間内における矩形波
の最初と最後の立上がりの時期とサンプリング時間内に
おける立上がりの回数とが検出されるとともに、最初と
最後との立上がりがそれぞれロータ10のどの歯16に
対応したものであるかのデータが読み込まれる。すなわ
ち、立上がりが生じる毎に割り込みルーチンにより、コ
ンピュータ20に内蔵のタイマから立上がりの時期が読
み込まれるとともに、サンプリング時間内における立上
がりの数がカウントされる。また、立上がりの数を常時
カウントし、ロータ10の基準位置においてリセットさ
れる別のカウンタも設けられており、このカウンタのカ
ウント値も読み込まれる。このカウンタのカウント値が
各立上がりがロータ10のどの歯16の通過により生じ
たものであるかを示すのである。
【0039】続いて、S12において、サンプリング時
間内における車輪14の平均回転速度が演算される。サ
ンプリング時間内における全ての立上がり間の平均時間
間隔が演算され、それから回転速度vが演算されるので
ある。その後、S13で回転速度vの補正が行われる。
S11において読み込まれた最初と最後との立上がりが
ロータ10のどの歯16に対応したものであるかのデー
タに基づいて、速度偏差累積値率メモリから、それら最
初と最後との立上がりに対応する歯16の速度偏差累積
値率Δvn1/V,Δvn2/Vが読み出され、次式 v=(1+(Δvn1−Δvn2)/2V)v・・・(1) により回転速度vが補正されるのであり、両速度偏差累
積値率Δvn1/V,Δv n2/Vの差の1/2に回転速度
vを掛けた量だけ回転速度vが補正されることとなる。
間内における車輪14の平均回転速度が演算される。サ
ンプリング時間内における全ての立上がり間の平均時間
間隔が演算され、それから回転速度vが演算されるので
ある。その後、S13で回転速度vの補正が行われる。
S11において読み込まれた最初と最後との立上がりが
ロータ10のどの歯16に対応したものであるかのデー
タに基づいて、速度偏差累積値率メモリから、それら最
初と最後との立上がりに対応する歯16の速度偏差累積
値率Δvn1/V,Δvn2/Vが読み出され、次式 v=(1+(Δvn1−Δvn2)/2V)v・・・(1) により回転速度vが補正されるのであり、両速度偏差累
積値率Δvn1/V,Δv n2/Vの差の1/2に回転速度
vを掛けた量だけ回転速度vが補正されることとなる。
【0040】図1に示す外乱オブザーバ52,車輪速度
出力部64等においては、この補正後の回転速度vが使
用される。ただし、外乱オブザーバ52においては、回
転速度として角速度が使用されるため、図6のS13で
は補正後の回転速度vからタイヤ半径Rを考慮してリム
側部28の角速度ωR が演算され、RAM44の角速度
メモリに格納される。
出力部64等においては、この補正後の回転速度vが使
用される。ただし、外乱オブザーバ52においては、回
転速度として角速度が使用されるため、図6のS13で
は補正後の回転速度vからタイヤ半径Rを考慮してリム
側部28の角速度ωR が演算され、RAM44の角速度
メモリに格納される。
【0041】外乱オブザーバ52は、車輪14の図4に
示すモデルに基づいて構成されている。以下、この外乱
オブザーバ52の構成について説明する。車輪14を、
慣性モーメントJR のリム側部28と慣性モーメントJ
B のベルト側部30とがばね定数Kのねじりばね32に
より接続されたものとしてモデル化すれば、(2) 〜(4)
の状態方程式が成立し、これによって線形システムが構
成される。 JR ωR ′=−KθRB+T1 ・・・(2) JB ωB ′= KθRB−Td ・・・(3) θRB′=ωR −ωB ・・・(4) ただし、 ωR :リム側部28の角速度 ωR ′:リム側部28の角加速度 ωB :ベルト側部30の角速度 ωB ′:ベルト側部30の角加速度 θRB :リム側部28とベルト側部30とのねじり角 T1 :駆動・制動トルク検出装置68により検出され
る駆動・制動トルク Td :路面からのトルク(路面の段差等によって突発
的に発生するころがり抵抗力や路面の凹凸によって定常
的に発生するころがり抵抗力による外乱トルク)
示すモデルに基づいて構成されている。以下、この外乱
オブザーバ52の構成について説明する。車輪14を、
慣性モーメントJR のリム側部28と慣性モーメントJ
B のベルト側部30とがばね定数Kのねじりばね32に
より接続されたものとしてモデル化すれば、(2) 〜(4)
の状態方程式が成立し、これによって線形システムが構
成される。 JR ωR ′=−KθRB+T1 ・・・(2) JB ωB ′= KθRB−Td ・・・(3) θRB′=ωR −ωB ・・・(4) ただし、 ωR :リム側部28の角速度 ωR ′:リム側部28の角加速度 ωB :ベルト側部30の角速度 ωB ′:ベルト側部30の角加速度 θRB :リム側部28とベルト側部30とのねじり角 T1 :駆動・制動トルク検出装置68により検出され
る駆動・制動トルク Td :路面からのトルク(路面の段差等によって突発
的に発生するころがり抵抗力や路面の凹凸によって定常
的に発生するころがり抵抗力による外乱トルク)
【0042】なお、実際にはリム側部28とベルト側部
30との間にはダンパが存在するが、その影響は比較的
小さいため、本実施例においてはその存在が無視されて
いる。ダンパをも考慮する実施例については後に説明す
る。
30との間にはダンパが存在するが、その影響は比較的
小さいため、本実施例においてはその存在が無視されて
いる。ダンパをも考慮する実施例については後に説明す
る。
【0043】上記状態方程式をベクトルおよび行列を用
いて表せば(5) 式となる。
いて表せば(5) 式となる。
【0044】
【数1】
【0045】ここで、タイヤ26の空気圧が変化し、ね
じりばね32のばね定数がKからK+ΔKに変化したと
きの車輪14の運動は(6) 式で表される。
じりばね32のばね定数がKからK+ΔKに変化したと
きの車輪14の運動は(6) 式で表される。
【0046】
【数2】
【0047】すなわち、ばね定数KがΔKだけ変化する
ことは正常なタイヤ26に(6) 式の右辺の最終項で表さ
れる外乱が加えられるのと等価である。この外乱にはば
ね定数Kの変化量ΔKの情報が含まれており、かつ、ば
ね定数Kはタイヤ26の空気圧に応じて変化するので、
この外乱を推定することによってタイヤの空気圧の変化
量を推定することができる。この外乱の推定に外乱オブ
ザーバの手法を用いるのであり、いま路面からのトルク
Td をも外乱として扱うことにすれば、推定すべき外乱
wは(7) 式で表される。
ことは正常なタイヤ26に(6) 式の右辺の最終項で表さ
れる外乱が加えられるのと等価である。この外乱にはば
ね定数Kの変化量ΔKの情報が含まれており、かつ、ば
ね定数Kはタイヤ26の空気圧に応じて変化するので、
この外乱を推定することによってタイヤの空気圧の変化
量を推定することができる。この外乱の推定に外乱オブ
ザーバの手法を用いるのであり、いま路面からのトルク
Td をも外乱として扱うことにすれば、推定すべき外乱
wは(7) 式で表される。
【0048】
【数3】
【0049】しかし、理論上、外乱[w]の中の一つの
要素しか推定できないため、第2要素であるw2 を推定
することとする。外乱w2 を(8) 式で定義すれば、車輪
14の状態方程式は(9) 式のようになるため、この(9)
式に基づいて外乱オブザーバを構成する。 w2 =(−1/JB )Td +(ΔK/JB )θRB・・・(8)
要素しか推定できないため、第2要素であるw2 を推定
することとする。外乱w2 を(8) 式で定義すれば、車輪
14の状態方程式は(9) 式のようになるため、この(9)
式に基づいて外乱オブザーバを構成する。 w2 =(−1/JB )Td +(ΔK/JB )θRB・・・(8)
【0050】
【数4】
【0051】外乱オブザーバは外乱をシステムの状態変
数の一つとして推定するものである。そこで、(8) 式の
外乱w2 をシステムの状態に含めるために、推定すべき
外乱のダイナミクスを(10)式で近似する。 w2 ′=0・・・(10) これは図8に示すように連続して変化する外乱を階段状
に近似(零次近似)することを意味し、外乱オブザーバ
52の外乱推定速度を推定すべき外乱の変化に比べて十
分速くすれば、この近似は十分に許容される。(10)式よ
り、外乱w2 をシステムの状態に含めると(11)式の拡張
系が構成される。
数の一つとして推定するものである。そこで、(8) 式の
外乱w2 をシステムの状態に含めるために、推定すべき
外乱のダイナミクスを(10)式で近似する。 w2 ′=0・・・(10) これは図8に示すように連続して変化する外乱を階段状
に近似(零次近似)することを意味し、外乱オブザーバ
52の外乱推定速度を推定すべき外乱の変化に比べて十
分速くすれば、この近似は十分に許容される。(10)式よ
り、外乱w2 をシステムの状態に含めると(11)式の拡張
系が構成される。
【0052】
【数5】
【0053】(11)式において[ωB θRB w2 ]T が
検出できない状態となる。したがって、このシステムに
基づいて外乱オブザーバ52を構成すれば、外乱w2 と
元々測定できない状態変数ωB ,θRBとを推定すること
ができる。記述を簡単にするために、(11)式のベクトル
および行列を分解して次のように表すこととする。
検出できない状態となる。したがって、このシステムに
基づいて外乱オブザーバ52を構成すれば、外乱w2 と
元々測定できない状態変数ωB ,θRBとを推定すること
ができる。記述を簡単にするために、(11)式のベクトル
および行列を分解して次のように表すこととする。
【0054】
【数6】
【0055】このとき、状態[z]=[ωB θRB w
2 ]T を推定する最小次元オブザーバの構成は(12)式で
表される。 [zp ′]=[A21][xa ]+[A22][zp ]+[B2 ][u]+[G]{ [xa ′]−([A11][xa ]+[A12][zp ]+[B1 ][u])}=( [A21]−[G][A11])[xa ]+([A22]−[G][A12])[zp ] +[G][xa ′]+([B2 ]−[G][B1 ])[u]・・・(12) ただし、 [zp ] :[z]の推定値 [zp ′]:推定値[zp ]の変化率 [G] :外乱オブザーバ52の推定速度を決めるゲ
イン この方程式をブロック線図で表わすと図9のようにな
る。なお、図において[I]は単位行列、sはラプラス
演算子である。また、真値[z]と推定値[zp ]との
誤差[e]を[e]=[z]−[zp]とおき、誤差
[e]の変化率を[e′]とすると、(13)式の関係を得
る。 [e′]=([A22]−[G][A12])[e]・・・(13) これは外乱オブザーバ52の推定特性を表しており、行
列([A22]−[G][A12])の固有値がすなわち外
乱オブザーバ52の極となる。したがって、この固有値
がs平面の左半面において原点から離れるほど外乱オブ
ザーバ52の推定速度が速くなる。オブザーバゲイン
[G]は希望の推定速度になるように決定すればよい。
2 ]T を推定する最小次元オブザーバの構成は(12)式で
表される。 [zp ′]=[A21][xa ]+[A22][zp ]+[B2 ][u]+[G]{ [xa ′]−([A11][xa ]+[A12][zp ]+[B1 ][u])}=( [A21]−[G][A11])[xa ]+([A22]−[G][A12])[zp ] +[G][xa ′]+([B2 ]−[G][B1 ])[u]・・・(12) ただし、 [zp ] :[z]の推定値 [zp ′]:推定値[zp ]の変化率 [G] :外乱オブザーバ52の推定速度を決めるゲ
イン この方程式をブロック線図で表わすと図9のようにな
る。なお、図において[I]は単位行列、sはラプラス
演算子である。また、真値[z]と推定値[zp ]との
誤差[e]を[e]=[z]−[zp]とおき、誤差
[e]の変化率を[e′]とすると、(13)式の関係を得
る。 [e′]=([A22]−[G][A12])[e]・・・(13) これは外乱オブザーバ52の推定特性を表しており、行
列([A22]−[G][A12])の固有値がすなわち外
乱オブザーバ52の極となる。したがって、この固有値
がs平面の左半面において原点から離れるほど外乱オブ
ザーバ52の推定速度が速くなる。オブザーバゲイン
[G]は希望の推定速度になるように決定すればよい。
【0056】以上は、外乱w2 が前記(8) 式、すなわち
w2 =(−1/JB )Td +(ΔK/JB )θRBで表さ
れるものとして、外乱オブザーバ52のうち、ねじりば
ね32のばね定数KがΔK変化した場合の外乱w2 を推
定する部分の構成を説明したが、外乱オブザーバ52
の、ベルト側部30の慣性モーメントJB がJB +ΔJ
B に変化した場合、ならびにリム側部28の慣性モーメ
ントJR がJR +ΔJRに変化した場合の外乱をそれぞ
れ推定する部分も同様にして構成することができる。
w2 =(−1/JB )Td +(ΔK/JB )θRBで表さ
れるものとして、外乱オブザーバ52のうち、ねじりば
ね32のばね定数KがΔK変化した場合の外乱w2 を推
定する部分の構成を説明したが、外乱オブザーバ52
の、ベルト側部30の慣性モーメントJB がJB +ΔJ
B に変化した場合、ならびにリム側部28の慣性モーメ
ントJR がJR +ΔJRに変化した場合の外乱をそれぞ
れ推定する部分も同様にして構成することができる。
【0057】以上のように構成された外乱オブザーバ5
2においては、リム側部回転速度演算・補正部45にお
いて演算,補正された車輪14の回転速度vからタイヤ
半径Rを考慮して演算された車輪運動状態量としての角
速度ωR を入力とし、車輪特性基礎値としてのリム側部
28の慣性モーメント基礎値JR ,ベルト側部30の慣
性モーメント基礎値JB およびリム側部28とベルト側
部30との間のねじりばね32のばね定数基礎値Kとに
基づいて、ねじりばね32のばね定数がばね定数基礎値
KからΔK変化した場合の(8) 式で表される外乱w2 が
推定され、外乱推定値w2pが取得されるが、その外乱と
共に、検出が不可能であるベルト側部30の角速度
ωB ,リム側部−ベルト側部間のねじり角θRBも推定さ
れ、それぞれ推定値ωBp,θRBp が取得される。
2においては、リム側部回転速度演算・補正部45にお
いて演算,補正された車輪14の回転速度vからタイヤ
半径Rを考慮して演算された車輪運動状態量としての角
速度ωR を入力とし、車輪特性基礎値としてのリム側部
28の慣性モーメント基礎値JR ,ベルト側部30の慣
性モーメント基礎値JB およびリム側部28とベルト側
部30との間のねじりばね32のばね定数基礎値Kとに
基づいて、ねじりばね32のばね定数がばね定数基礎値
KからΔK変化した場合の(8) 式で表される外乱w2 が
推定され、外乱推定値w2pが取得されるが、その外乱と
共に、検出が不可能であるベルト側部30の角速度
ωB ,リム側部−ベルト側部間のねじり角θRBも推定さ
れ、それぞれ推定値ωBp,θRBp が取得される。
【0058】前処理部54は、相関演算部56における
演算の前処理を行う部分である。検出されたリム側部2
8の角速度ωR と外乱オブザーバ52において推定され
たベルト側部30の角速度推定値ωBpとから角加速度ω
R ′と角加速度推定値ωBp′とが求められるのである。
演算の前処理を行う部分である。検出されたリム側部2
8の角速度ωR と外乱オブザーバ52において推定され
たベルト側部30の角速度推定値ωBpとから角加速度ω
R ′と角加速度推定値ωBp′とが求められるのである。
【0059】上記外乱w2pとねじり角θRBp とを用いて
相関演算部56において相関演算が行われ、正規化部5
8で正規化が行われて、ねじりばね32のばね定数のば
ね定数基礎値Kからの変化(以下、単に「ばね定数Kの
変化」という)が求められる。
相関演算部56において相関演算が行われ、正規化部5
8で正規化が行われて、ねじりばね32のばね定数のば
ね定数基礎値Kからの変化(以下、単に「ばね定数Kの
変化」という)が求められる。
【0060】ねじりばね32のばね定数Kの変化は次の
ようにして求められる。相関演算部56において、図1
1のフローチャートで表されるばね定数変化取得用相関
演算ルーチンが実行される。S21の初期設定におい
て、整数iが1にリセットされ、前記(8) 式で表される
外乱w2 の推定値w2pとねじり角推定値θRBp との相互
相関C(w2p,θRBp)とねじり角推定値θRBp の自己
相関C(θRBp ,θRBp )とが0にリセットされる。R
AM50の相互相関メモリおよび自己相関メモリの内容
が0にされるのである。
ようにして求められる。相関演算部56において、図1
1のフローチャートで表されるばね定数変化取得用相関
演算ルーチンが実行される。S21の初期設定におい
て、整数iが1にリセットされ、前記(8) 式で表される
外乱w2 の推定値w2pとねじり角推定値θRBp との相互
相関C(w2p,θRBp)とねじり角推定値θRBp の自己
相関C(θRBp ,θRBp )とが0にリセットされる。R
AM50の相互相関メモリおよび自己相関メモリの内容
が0にされるのである。
【0061】続いて、S22で現時点の外乱推定値w
2p(i) およびねじり角推定値θRBp(i)が読み込まれ、S
23で外乱推定値w2p(i) とねじり角推定値θRBp(i)と
の積が演算され、相互相関C(w2p,θRBp )に加算さ
れる。ただし、最初にS23が実行される際には相互相
関C(w2p,θRBp )が0であるため、相互相関メモリ
に外乱推定値w2p(i) とねじり角推定値θRBp(i)との積
が格納されるのみである。同様にS24でねじり角推定
値θRBp(i)の二乗が演算され、自己相関メモリの自己相
関C(θRBp ,θRBp )に加算される。
2p(i) およびねじり角推定値θRBp(i)が読み込まれ、S
23で外乱推定値w2p(i) とねじり角推定値θRBp(i)と
の積が演算され、相互相関C(w2p,θRBp )に加算さ
れる。ただし、最初にS23が実行される際には相互相
関C(w2p,θRBp )が0であるため、相互相関メモリ
に外乱推定値w2p(i) とねじり角推定値θRBp(i)との積
が格納されるのみである。同様にS24でねじり角推定
値θRBp(i)の二乗が演算され、自己相関メモリの自己相
関C(θRBp ,θRBp )に加算される。
【0062】S25において整数iが予め定められた整
数M以上になったか否かが判定されるが、当初は判定が
NOであるため、S26で整数iが1増加させられ、再
びS22〜S24が実行される。この実行がM回繰り返
されたときS25の判定がYESとなり、ばね定数変化
取得用相関演算ルーチンの1回の実行が終了する。
数M以上になったか否かが判定されるが、当初は判定が
NOであるため、S26で整数iが1増加させられ、再
びS22〜S24が実行される。この実行がM回繰り返
されたときS25の判定がYESとなり、ばね定数変化
取得用相関演算ルーチンの1回の実行が終了する。
【0063】相関演算部56において以上のようにして
相互相関C(w2p,θRBp )と自己相関C(θRBp ,θ
RBp )とが求められた後、正規化部58において(14)式
によりLK 値が求められ、RAM50のLK 値メモリに
格納される。 Lk =C(w2p,θRBp )/C(θRBp ,θRBp )・・・(14) このLK 値は前記(8) 式に基づき、(15)式で表される。 Lk =(−1/JB )C0 +ΔK/JB ・・・(15) ただし、C0 はC(Tdp,θRBp )/C(θRBp ,θ
RBp )で表される値であり、ばね定数基礎値Kの変化と
は無関係であるので、タイヤ空気圧が正常の状態で予め
求めておくことによって補償することができる。また、
C(Tdp,θRBp )は外乱トルクTd の推定値とねじり
角θRBの推定値との相互相関を表している。
相互相関C(w2p,θRBp )と自己相関C(θRBp ,θ
RBp )とが求められた後、正規化部58において(14)式
によりLK 値が求められ、RAM50のLK 値メモリに
格納される。 Lk =C(w2p,θRBp )/C(θRBp ,θRBp )・・・(14) このLK 値は前記(8) 式に基づき、(15)式で表される。 Lk =(−1/JB )C0 +ΔK/JB ・・・(15) ただし、C0 はC(Tdp,θRBp )/C(θRBp ,θ
RBp )で表される値であり、ばね定数基礎値Kの変化と
は無関係であるので、タイヤ空気圧が正常の状態で予め
求めておくことによって補償することができる。また、
C(Tdp,θRBp )は外乱トルクTd の推定値とねじり
角θRBの推定値との相互相関を表している。
【0064】基礎値補正部60においては、以上のよう
にして取得され、LK 値メモリに格納されているLK =
C(w2p,θRBp )/C(θRBp ,θRBp )に基づいて
ねじりばね32のばね定数基礎値Kの補正が行われる。
LK は、 LK =(−1/JB )C0 +ΔK/JB で表されるため、予めLK とΔKの関係がばね定数変化
テーブルとしてROM49に格納されており、このテー
ブルに基づいてばね定数変化量ΔKが求められ、この変
化量ΔKに基づいて外乱オブザーバ52のばね定数基礎
値Kが補正されるのである。
にして取得され、LK 値メモリに格納されているLK =
C(w2p,θRBp )/C(θRBp ,θRBp )に基づいて
ねじりばね32のばね定数基礎値Kの補正が行われる。
LK は、 LK =(−1/JB )C0 +ΔK/JB で表されるため、予めLK とΔKの関係がばね定数変化
テーブルとしてROM49に格納されており、このテー
ブルに基づいてばね定数変化量ΔKが求められ、この変
化量ΔKに基づいて外乱オブザーバ52のばね定数基礎
値Kが補正されるのである。
【0065】キースイッチがONにされて後始めて外乱
オブザーバ52が作動させられる際にはばね定数基礎値
Kとして正規の値が使用される。すなわち、外乱オブザ
ーバ52におけるばね定数基礎値Kの初期値が正規値と
されているのである。しかし、その後、一旦補正が行わ
れれば、ばね定数基礎値Kとして補正後の値が使用され
る。補正後のばね定数基礎値Kは、RAM50の基礎値
メモリに格納される。このようなばね定数基礎値Kの基
礎値補正は、ばね定数変化量ΔKの絶対値が基準値ΔK
S (例えば、0またはそれに十分に近い値)以下となる
まで繰り返される。外乱オブザーバ52におけるばね定
数基礎値Kが実際のばね定数に十分に近い値になったと
予想されるまで繰り返されるのであり、これにより、補
正終了後におけるばね定数基礎値Kがねじりばね32の
ばね定数であると推定されるようになっている。
オブザーバ52が作動させられる際にはばね定数基礎値
Kとして正規の値が使用される。すなわち、外乱オブザ
ーバ52におけるばね定数基礎値Kの初期値が正規値と
されているのである。しかし、その後、一旦補正が行わ
れれば、ばね定数基礎値Kとして補正後の値が使用され
る。補正後のばね定数基礎値Kは、RAM50の基礎値
メモリに格納される。このようなばね定数基礎値Kの基
礎値補正は、ばね定数変化量ΔKの絶対値が基準値ΔK
S (例えば、0またはそれに十分に近い値)以下となる
まで繰り返される。外乱オブザーバ52におけるばね定
数基礎値Kが実際のばね定数に十分に近い値になったと
予想されるまで繰り返されるのであり、これにより、補
正終了後におけるばね定数基礎値Kがねじりばね32の
ばね定数であると推定されるようになっている。
【0066】なお、本実施例においては、ばね定数基礎
値Kが変化量ΔKに基づいて補正される際、ばね定数基
礎値Kの補正量および補正方向(正か負か)が変化量Δ
Kに基づいて決定されるようになっている。しかし、例
えば、ばね定数基礎値Kの補正方向は変化量ΔKの符号
によって決定するが、補正量は変化量ΔKとは無関係に
一定値に決定するようにして本発明を実施可能である。
値Kが変化量ΔKに基づいて補正される際、ばね定数基
礎値Kの補正量および補正方向(正か負か)が変化量Δ
Kに基づいて決定されるようになっている。しかし、例
えば、ばね定数基礎値Kの補正方向は変化量ΔKの符号
によって決定するが、補正量は変化量ΔKとは無関係に
一定値に決定するようにして本発明を実施可能である。
【0067】判定部62においては、基礎値メモリに記
憶されているばね定数基礎値Kがねじりばね32のばね
定数と読み込まれ、それに基づいてタイヤ26の空気圧
Pが推定される。これが基準値P0 より低い場合には空
気圧Pが異常に低いと判定されて、その旨が表示装置6
6により運転者に知らされる。
憶されているばね定数基礎値Kがねじりばね32のばね
定数と読み込まれ、それに基づいてタイヤ26の空気圧
Pが推定される。これが基準値P0 より低い場合には空
気圧Pが異常に低いと判定されて、その旨が表示装置6
6により運転者に知らされる。
【0068】以上、外乱オブザーバ52,相関演算部5
6,正規化部58,基礎値補正部60および判定部62
のそれぞれの機能を詳細に説明したが、以下、それら機
能相互の関係を図10のタイヤ空気圧検出ルーチンに基
づいて具体的に説明する。
6,正規化部58,基礎値補正部60および判定部62
のそれぞれの機能を詳細に説明したが、以下、それら機
能相互の関係を図10のタイヤ空気圧検出ルーチンに基
づいて具体的に説明する。
【0069】まず、S71において、リム側部回転速度
・補正部45から供給されたリム側部角速度ωR と駆動
・制動トルク検出装置68から供給された駆動・制動ト
ルクT1 とに基づき、外乱オブザーバ52により外乱w
2 ,ベルト側部角速度ωB およびねじり角θRBがそれぞ
れ推定される。
・補正部45から供給されたリム側部角速度ωR と駆動
・制動トルク検出装置68から供給された駆動・制動ト
ルクT1 とに基づき、外乱オブザーバ52により外乱w
2 ,ベルト側部角速度ωB およびねじり角θRBがそれぞ
れ推定される。
【0070】次に、S72において、まず、前述の図1
1のばね定数変化取得用相関演算ルーチンの実行によっ
て相互相関C(w2p,θRBp )と自己相関C(θRBp ,
θRB p )とがそれぞれ演算され、次に、相互相関C(w
2p,θRBp )を自己相関C(θRBp ,θRBp )で割り算
する正規化によってLK 値が取得される。さらに、取得
されたLK 値に基づき、前記ばね定数変化テーブルを用
いてばね定数変化量ΔK(基礎値Kからの変化量)が求
められる。
1のばね定数変化取得用相関演算ルーチンの実行によっ
て相互相関C(w2p,θRBp )と自己相関C(θRBp ,
θRB p )とがそれぞれ演算され、次に、相互相関C(w
2p,θRBp )を自己相関C(θRBp ,θRBp )で割り算
する正規化によってLK 値が取得される。さらに、取得
されたLK 値に基づき、前記ばね定数変化テーブルを用
いてばね定数変化量ΔK(基礎値Kからの変化量)が求
められる。
【0071】その後、S73において、求められたばね
定数変化量ΔKの絶対値が基準値ΔKS 以下であるか否
かが判定される。今回はばね定数変化量ΔKの絶対値が
基準値ΔKS 以下であると仮定すれば、判定がYESと
なり、S74において、基礎値メモリからばね定数基礎
値Kの現在値が実際のばね定数として読み込まれる。続
いて、S75において、読み込まれたばね定数に基づ
き、タイヤ空気圧テーブルを用いることにより、タイヤ
26の空気圧Pの現在値が推定される。タイヤ空気圧テ
ーブルは予めROM59に格納されているテーブルであ
って、ばね定数と空気圧Pとの間に成立する一定の関係
を表している。
定数変化量ΔKの絶対値が基準値ΔKS 以下であるか否
かが判定される。今回はばね定数変化量ΔKの絶対値が
基準値ΔKS 以下であると仮定すれば、判定がYESと
なり、S74において、基礎値メモリからばね定数基礎
値Kの現在値が実際のばね定数として読み込まれる。続
いて、S75において、読み込まれたばね定数に基づ
き、タイヤ空気圧テーブルを用いることにより、タイヤ
26の空気圧Pの現在値が推定される。タイヤ空気圧テ
ーブルは予めROM59に格納されているテーブルであ
って、ばね定数と空気圧Pとの間に成立する一定の関係
を表している。
【0072】その後、S76において、空気圧Pが基準
値P0 より低いか否か、すなわち、空気圧Pが異常に低
いか否かが判定される。今回は正常であると仮定すれ
ば、判定がNOとなり、S71に戻るが、今回は異常で
あると仮定すれば、判定がYESとなり、S77におい
て、空気圧Pが異常である旨が表示装置66を介して運
転者に警告される。以上で本ルーチンの一回の実行が終
了する。
値P0 より低いか否か、すなわち、空気圧Pが異常に低
いか否かが判定される。今回は正常であると仮定すれ
ば、判定がNOとなり、S71に戻るが、今回は異常で
あると仮定すれば、判定がYESとなり、S77におい
て、空気圧Pが異常である旨が表示装置66を介して運
転者に警告される。以上で本ルーチンの一回の実行が終
了する。
【0073】これに対し、今回はばね定数変化量ΔKの
絶対値が基準値ΔKS 以下ではないと仮定すれば、S7
3の判定がNOとなり、S78において、外乱オブザー
バ52におけるばね定数基礎値Kが補正される。例え
ば、今回のばね定数変化量ΔKと同じ値を加算する補正
をしたり、ばね定数基礎値Kとばね定数変化量ΔKとば
ね定数補正量との間に予め設定された関係に従って補正
をすることができる。補正後S71に戻り、補正後のば
ね定数基礎値Kの下に外乱オブザーバ52が今回の推定
を行うが、前回の補正によってもばね定数変化量ΔKの
絶対値が基準値ΔKS 以下とはならない場合には、再び
S73の判定がNOとなり、S78において再度補正が
行われる。S78の補正はばね定数変化量ΔKの絶対値
が基準値ΔKS 以下となってS73の判定がYESとな
るまで繰り返されるのである。
絶対値が基準値ΔKS 以下ではないと仮定すれば、S7
3の判定がNOとなり、S78において、外乱オブザー
バ52におけるばね定数基礎値Kが補正される。例え
ば、今回のばね定数変化量ΔKと同じ値を加算する補正
をしたり、ばね定数基礎値Kとばね定数変化量ΔKとば
ね定数補正量との間に予め設定された関係に従って補正
をすることができる。補正後S71に戻り、補正後のば
ね定数基礎値Kの下に外乱オブザーバ52が今回の推定
を行うが、前回の補正によってもばね定数変化量ΔKの
絶対値が基準値ΔKS 以下とはならない場合には、再び
S73の判定がNOとなり、S78において再度補正が
行われる。S78の補正はばね定数変化量ΔKの絶対値
が基準値ΔKS 以下となってS73の判定がYESとな
るまで繰り返されるのである。
【0074】車輪速度出力部64においては、リム側部
回転速度演算・補正部45から供給される回転速度vが
外乱オブザーバ52により推定された外乱に基づいて補
正された上で出力される。前述のように、外乱オブザー
バ52の(11)式に基づいて構成される部分によって推定
される外乱w2pは、(8) 式に示すように、w2p=(−1
/JB )Td +(ΔK/JB )θRBで表されるが、この
式の右辺の第2項は基礎値補正部62において前述のよ
うに継続的に補正され、かつ、急激に変化するものでは
ないため、第1項に比較して無視できるほど小さい。し
たがって、車輪速度出力部64においては、外乱オブザ
ーバ52の(11)式に基づいて構成される部分によって推
定される外乱w2pが(−1/JB )Td であるとみなし
て車輪速度vの補正が行われる。
回転速度演算・補正部45から供給される回転速度vが
外乱オブザーバ52により推定された外乱に基づいて補
正された上で出力される。前述のように、外乱オブザー
バ52の(11)式に基づいて構成される部分によって推定
される外乱w2pは、(8) 式に示すように、w2p=(−1
/JB )Td +(ΔK/JB )θRBで表されるが、この
式の右辺の第2項は基礎値補正部62において前述のよ
うに継続的に補正され、かつ、急激に変化するものでは
ないため、第1項に比較して無視できるほど小さい。し
たがって、車輪速度出力部64においては、外乱オブザ
ーバ52の(11)式に基づいて構成される部分によって推
定される外乱w2pが(−1/JB )Td であるとみなし
て車輪速度vの補正が行われる。
【0075】具体的には、外乱w2p=(−1/JB )T
d に−JB を掛けて外乱トルクTdが求められ、(16)式
で、その外乱トルクTd にのみ起因するリム側部28の
角速度推定値ωRpが求められる。 ωRp(s) ={[D](s[I]−[E])-1[F]}Td (s) ・・・(16) ただし、 [I] :単位行列 s :ラプラス演算子 ωRp(s) :角速度推定値ωRpをラプラス変換した値 Td (s) :外乱トルクTd をラプラス変換した値 また、[D],[E],[F]はそれぞれ次式で表され
るベクトルおよび行列である。
d に−JB を掛けて外乱トルクTdが求められ、(16)式
で、その外乱トルクTd にのみ起因するリム側部28の
角速度推定値ωRpが求められる。 ωRp(s) ={[D](s[I]−[E])-1[F]}Td (s) ・・・(16) ただし、 [I] :単位行列 s :ラプラス演算子 ωRp(s) :角速度推定値ωRpをラプラス変換した値 Td (s) :外乱トルクTd をラプラス変換した値 また、[D],[E],[F]はそれぞれ次式で表され
るベクトルおよび行列である。
【0076】
【数7】
【0077】上記角速度推定値ωRpは、車輪14の回転
速度の乱れの、路面から車輪14に加えられる外乱によ
る成分であるから、この角速度推定値ωRpを車輪14の
周速度に換算した値だけ、リム側部回転速度演算・補正
部45から供給される回転速度vが補正され、路面から
の外乱に起因する回転速度のノイズが除去される。
速度の乱れの、路面から車輪14に加えられる外乱によ
る成分であるから、この角速度推定値ωRpを車輪14の
周速度に換算した値だけ、リム側部回転速度演算・補正
部45から供給される回転速度vが補正され、路面から
の外乱に起因する回転速度のノイズが除去される。
【0078】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、ロータ10,電磁ピックアップ12,波形
整形器18およびコンピュータ20のうちリム側部回転
速度演算・補正部45の回転速度を演算する部分が互い
に共同して、請求項1の発明における「車輪運動状態量
検出装置」の一例を構成し、コンピュータ47のうち図
10のS71を実行する部分が「外乱オブザーバ」の一
例を構成し、同図のS72を実行する部分が「車輪特性
値変化量推定手段」の一例を構成し、同図のS73およ
びS78を実行する部分が「車輪特性基礎値補正手段」
の一例を構成し、同図のS74およびS75を実行する
部分が「車輪特性値推定手段」の一例を構成しているの
である。
においては、ロータ10,電磁ピックアップ12,波形
整形器18およびコンピュータ20のうちリム側部回転
速度演算・補正部45の回転速度を演算する部分が互い
に共同して、請求項1の発明における「車輪運動状態量
検出装置」の一例を構成し、コンピュータ47のうち図
10のS71を実行する部分が「外乱オブザーバ」の一
例を構成し、同図のS72を実行する部分が「車輪特性
値変化量推定手段」の一例を構成し、同図のS73およ
びS78を実行する部分が「車輪特性基礎値補正手段」
の一例を構成し、同図のS74およびS75を実行する
部分が「車輪特性値推定手段」の一例を構成しているの
である。
【0079】次に、請求項1の発明を別の実施例に基づ
いて具体的に説明する。図12に示すモデルは、リム側
部28とベルト側部30との間に存在するダンパをも考
慮したモデルである。すなわち、このモデルは、相対回
転可能なリム側部28とベルト側部30とが互いに並列
に接続されたねじりばね32およびダンパ100を介し
て結合されたモデルなのである。
いて具体的に説明する。図12に示すモデルは、リム側
部28とベルト側部30との間に存在するダンパをも考
慮したモデルである。すなわち、このモデルは、相対回
転可能なリム側部28とベルト側部30とが互いに並列
に接続されたねじりばね32およびダンパ100を介し
て結合されたモデルなのである。
【0080】このモデルは図13に示すように、いわゆ
る2慣性モデルに単純化することができる。ただし、 mR :リム側部28の等価慣性質量 mB :ベルト側部30の等価慣性質量 KW :ねじりばね32のばね定数 DW :ダンパ100のダンパ係数 xR :リム側部28の等価直線変位 xB :ベルト側部30の等価直線変位 xRB:リム側部28の等価直線変位xR とベルト側部3
0の等価直線変位xBとの差である相対等価直線変位 Fd :路面からタイヤ26への等価外乱力
る2慣性モデルに単純化することができる。ただし、 mR :リム側部28の等価慣性質量 mB :ベルト側部30の等価慣性質量 KW :ねじりばね32のばね定数 DW :ダンパ100のダンパ係数 xR :リム側部28の等価直線変位 xB :ベルト側部30の等価直線変位 xRB:リム側部28の等価直線変位xR とベルト側部3
0の等価直線変位xBとの差である相対等価直線変位 Fd :路面からタイヤ26への等価外乱力
【0081】この2慣性モデルと図12のモデルとの関
係について説明すれば、リム側部28およびベルト側部
30の等価慣性質量mR ,mB は図12のモデルの慣性
モーメントJR ,JB にそれぞれ等価的に対応し、ま
た、リム側部28およびベルト側部30の等価直線変位
xR ,xB は図12のモデルの角速度ωR ,ωB の各積
分値に等価的に対応し、また、相対等価直線変位xRBは
図12のモデルのねじれ角θRB に等価的に対応し、ま
た、等価外乱力Fd は図12のモデルの外乱トルクTd
に等価的に対応している。以下、本実施例をこの2慣性
モデルを用いて説明する。
係について説明すれば、リム側部28およびベルト側部
30の等価慣性質量mR ,mB は図12のモデルの慣性
モーメントJR ,JB にそれぞれ等価的に対応し、ま
た、リム側部28およびベルト側部30の等価直線変位
xR ,xB は図12のモデルの角速度ωR ,ωB の各積
分値に等価的に対応し、また、相対等価直線変位xRBは
図12のモデルのねじれ角θRB に等価的に対応し、ま
た、等価外乱力Fd は図12のモデルの外乱トルクTd
に等価的に対応している。以下、本実施例をこの2慣性
モデルを用いて説明する。
【0082】図13のモデルの状態方程式は(17)式とな
る。
る。
【0083】
【数8】
【0084】なお、この状態方程式には、エンジンまた
はブレーキからリム側部28に作用する駆動・制動トル
クT1 に対応するパラメータが存在しないが、これは、
その状態方程式は図13のモデルの運動のうち特に振動
に着目し、各パラメータについてはそれの変動成分をも
って記述することとし、一方、駆動・制動トルクT1は
他のパラメータとの関係において固定値とみなすことが
できる。したがって、駆動・制動トルクT1 に関連する
パラメータが上記の状態方程式に現れないのであり、ま
た、この状態方程式において、等価直線変位xR ,
xB ,それの一回微分値xR ′,xB ′および二回微分
値xR ″,xB ″,ばね定数KW ならびにダンパ係数D
W の各々は、固定成分を除いた変動成分を意味している
のである。
はブレーキからリム側部28に作用する駆動・制動トル
クT1 に対応するパラメータが存在しないが、これは、
その状態方程式は図13のモデルの運動のうち特に振動
に着目し、各パラメータについてはそれの変動成分をも
って記述することとし、一方、駆動・制動トルクT1は
他のパラメータとの関係において固定値とみなすことが
できる。したがって、駆動・制動トルクT1 に関連する
パラメータが上記の状態方程式に現れないのであり、ま
た、この状態方程式において、等価直線変位xR ,
xB ,それの一回微分値xR ′,xB ′および二回微分
値xR ″,xB ″,ばね定数KW ならびにダンパ係数D
W の各々は、固定成分を除いた変動成分を意味している
のである。
【0085】いま、タイヤ26の空気圧Pが変化し、ば
ね定数KW およびダンパ係数DW が共に変化し、KW =
KW +ΔKW およびDW =DW +ΔDW となった場合、
(17)式は(18)式となり、正常状態に外乱が加えられるの
と等価となる。
ね定数KW およびダンパ係数DW が共に変化し、KW =
KW +ΔKW およびDW =DW +ΔDW となった場合、
(17)式は(18)式となり、正常状態に外乱が加えられるの
と等価となる。
【0086】
【数9】
【0087】等価外乱力Fd を測定できない未知量と
し、これも外乱として扱うとすれば、推定すべき外乱
は、(19)式で表される。
し、これも外乱として扱うとすれば、推定すべき外乱
は、(19)式で表される。
【0088】
【数10】
【0089】この外乱のうち第2要素を推定することに
すれば、外乱は(20)式で表される。 w2 =(ΔDW /mB )(xR ′−xB ′)+(ΔKW
/mB )xRB+Fd /m B +n・・・(20) ここに「n」は外乱を第2要素しか推定しないために生
ずる誤差項である。
すれば、外乱は(20)式で表される。 w2 =(ΔDW /mB )(xR ′−xB ′)+(ΔKW
/mB )xRB+Fd /m B +n・・・(20) ここに「n」は外乱を第2要素しか推定しないために生
ずる誤差項である。
【0090】したがって、この場合の状態方程式は(21)
式となる。
式となる。
【0091】
【数11】
【0092】本実施例は、それらの事実に基づき、その
外乱w2 を外乱オブザーバで求めてタイヤ26の空気圧
Pの変化を取得するが、以下の構成とされる。
外乱w2 を外乱オブザーバで求めてタイヤ26の空気圧
Pの変化を取得するが、以下の構成とされる。
【0093】すなわち、図14に機能ブロック図で示す
ように、リム側部28の等価直線変位速度xR ′を検出
する変位速度検出装置110が設けられ、それにコンピ
ュータ120が接続されているのである。変位速度検出
装置110は、ロータ10の外周に形成された各歯16
の通過を電磁的に検出し、リム側部28の角速度ωRを
検出してリム側部28の等価直線変位速度xR ′を演算
する方式とされている。コンピュータ120は、図15
に示すように、処理装置としてのCPU122,第一記
憶装置としてのROM124および第二記憶装置として
のRAM126を含むように構成されている。このコン
ピュータ120により、図14に示すように、外乱オブ
ザーバ130,定数変化量演算部132,基礎値補正部
134および判定部136が構成されている。
ように、リム側部28の等価直線変位速度xR ′を検出
する変位速度検出装置110が設けられ、それにコンピ
ュータ120が接続されているのである。変位速度検出
装置110は、ロータ10の外周に形成された各歯16
の通過を電磁的に検出し、リム側部28の角速度ωRを
検出してリム側部28の等価直線変位速度xR ′を演算
する方式とされている。コンピュータ120は、図15
に示すように、処理装置としてのCPU122,第一記
憶装置としてのROM124および第二記憶装置として
のRAM126を含むように構成されている。このコン
ピュータ120により、図14に示すように、外乱オブ
ザーバ130,定数変化量演算部132,基礎値補正部
134および判定部136が構成されている。
【0094】外乱オブザーバ130の構成方法は前記実
施例と同様であるため、異なる部分のみを説明する。推
定すべき外乱w2 のダイナミクスを w2 ′=0 と近似すると、前記(21)式で記述される線形システムの
拡張系は(22)式で記述される。
施例と同様であるため、異なる部分のみを説明する。推
定すべき外乱w2 のダイナミクスを w2 ′=0 と近似すると、前記(21)式で記述される線形システムの
拡張系は(22)式で記述される。
【0095】
【数12】
【0096】上式においてリム側部28の等価直線変位
速度xR ′のみが検出可能である。上式の行列を次のよ
うに分解して定義すれば、前記実施例におけると同様に
して外乱オブザーバ130を構成することができる。
速度xR ′のみが検出可能である。上式の行列を次のよ
うに分解して定義すれば、前記実施例におけると同様に
して外乱オブザーバ130を構成することができる。
【0097】
【数13】
【0098】すなわち、外乱オブザーバ130は、少な
くとも変位速度検出装置110から入力された、車輪運
動状態量としてのリム側部28の等価直線変位速度
xR ′と、車輪特性基礎値としてのリム側部28の等価
慣性質量mR ,ベルト側部30の等価慣性質量mB ,リ
ム側部28とベルト側部30との間のねじりばね32の
ばね定数基礎値KW およびリム側部28とベルト側部3
0との間のダンパ100のダンパ係数基礎値DW とに基
づき、車輪回転に関する線形システムにおける状態とし
てベルト側部30の等価直線変位速度xB ′と相対等価
直線変位xRBとをそれぞれ推定することに加えて、その
線形システムにおける外乱としてw2 をも推定するので
ある。
くとも変位速度検出装置110から入力された、車輪運
動状態量としてのリム側部28の等価直線変位速度
xR ′と、車輪特性基礎値としてのリム側部28の等価
慣性質量mR ,ベルト側部30の等価慣性質量mB ,リ
ム側部28とベルト側部30との間のねじりばね32の
ばね定数基礎値KW およびリム側部28とベルト側部3
0との間のダンパ100のダンパ係数基礎値DW とに基
づき、車輪回転に関する線形システムにおける状態とし
てベルト側部30の等価直線変位速度xB ′と相対等価
直線変位xRBとをそれぞれ推定することに加えて、その
線形システムにおける外乱としてw2 をも推定するので
ある。
【0099】以上のようにして推定された外乱w2 は前
記定数変化量演算部132に供給され、変化量ΔKW お
よびΔDW がそれぞれ演算される。
記定数変化量演算部132に供給され、変化量ΔKW お
よびΔDW がそれぞれ演算される。
【0100】前記のように、w2 =(ΔDW /mB )
(xR ′−xB ′)+(ΔKW /mB)xRB+Fd /m
B +nであり、この式を用いて最小二乗法によりばね定
数基礎値KW の変化量ΔKW とダンパ係数基礎値DW の
変化量ΔDW とがそれぞれ取得される。最小二乗の和が
(23)式で表され、それが最小になるように、すなわち、
最小二乗和Sを変化量ΔKW で偏微分した場合の値と変
化量ΔDW で偏微分した場合の値とがそれぞれ0となる
ように変化量ΔKW およびΔDW をそれぞれ取得するの
である。
(xR ′−xB ′)+(ΔKW /mB)xRB+Fd /m
B +nであり、この式を用いて最小二乗法によりばね定
数基礎値KW の変化量ΔKW とダンパ係数基礎値DW の
変化量ΔDW とがそれぞれ取得される。最小二乗の和が
(23)式で表され、それが最小になるように、すなわち、
最小二乗和Sを変化量ΔKW で偏微分した場合の値と変
化量ΔDW で偏微分した場合の値とがそれぞれ0となる
ように変化量ΔKW およびΔDW をそれぞれ取得するの
である。
【0101】
【数14】
【0102】具体的には、変化量ΔKW およびΔDW を
(24)式を用いて演算する。
(24)式を用いて演算する。
【0103】
【数15】
【0104】取得された変化量ΔKW およびΔDW は基
礎値補正部134に供給され、それらに応じてばね定数
基礎値KW およびダンパ係数基礎値DW が補正される。
この補正は先の実施例におけると同様に、ばね定数変化
量ΔKW の絶対値が基準値ΔKWS以下となるまで繰り返
される。補正されたばね定数基礎値KW およびダンパ係
数基礎値DW はそれぞれRAM126の基礎値メモリに
記憶される。
礎値補正部134に供給され、それらに応じてばね定数
基礎値KW およびダンパ係数基礎値DW が補正される。
この補正は先の実施例におけると同様に、ばね定数変化
量ΔKW の絶対値が基準値ΔKWS以下となるまで繰り返
される。補正されたばね定数基礎値KW およびダンパ係
数基礎値DW はそれぞれRAM126の基礎値メモリに
記憶される。
【0105】補正されたばね定数基礎値KW およびダン
パ係数基礎値DW はそれぞれ、実際のばね定数およびダ
ンパ係数として判定部136に供給される。この判定部
136においては、まず、ばね定数およびダンパ係数の
現在値に基づき、ばね定数およびダンパ係数とタイヤ2
6の空気圧Pとの間に成立する一定の関係であってRO
M124に予め格納されているものに従い、空気圧Pの
現在値が推定される。その後、その推定された空気圧P
が基準値P0 より低いか否かが判定され、低い場合には
現在の空気圧Pが異常であることが表示装置138を介
して運転者に報知される。
パ係数基礎値DW はそれぞれ、実際のばね定数およびダ
ンパ係数として判定部136に供給される。この判定部
136においては、まず、ばね定数およびダンパ係数の
現在値に基づき、ばね定数およびダンパ係数とタイヤ2
6の空気圧Pとの間に成立する一定の関係であってRO
M124に予め格納されているものに従い、空気圧Pの
現在値が推定される。その後、その推定された空気圧P
が基準値P0 より低いか否かが判定され、低い場合には
現在の空気圧Pが異常であることが表示装置138を介
して運転者に報知される。
【0106】以上の内容はコンピュータ120のROM
124に格納されたタイヤ空気圧検出ルーチンにより実
現される。以下、図16に示すフローチャートに基づい
てこのルーチンの内容を具体的に説明する。
124に格納されたタイヤ空気圧検出ルーチンにより実
現される。以下、図16に示すフローチャートに基づい
てこのルーチンの内容を具体的に説明する。
【0107】まず、S81において、整数iの初期値が
1とされ、変化量ΔKW (i) およびΔDW (i) の初期値
がともに0とされる。次に、S82において、変位速度
検出装置110からリム側部28の等価直線変位速度x
R ′(i) が読み込まれ、RAM126に記憶される。
1とされ、変化量ΔKW (i) およびΔDW (i) の初期値
がともに0とされる。次に、S82において、変位速度
検出装置110からリム側部28の等価直線変位速度x
R ′(i) が読み込まれ、RAM126に記憶される。
【0108】その後、S83において、今回の等価直線
変位速度xR ′(i) と前回の等価直線変位速度x
R (i-1) との差としてリム側部28の等価直線変位加速
度xR ″(i ) が演算される。これもRAM126に記憶
される。
変位速度xR ′(i) と前回の等価直線変位速度x
R (i-1) との差としてリム側部28の等価直線変位加速
度xR ″(i ) が演算される。これもRAM126に記憶
される。
【0109】続いて、S84において、それら等価直線
変位速度xR ′(i) と等価直線変位加速度xR ″(i) と
に基づき、外乱オブザーバ130によって外乱
w2 (i) ,ベルト側部30の等価直線変位速度xB ′
(i) および等価直線変位差xRB(i) が推定され、RAM
126に記憶される。
変位速度xR ′(i) と等価直線変位加速度xR ″(i) と
に基づき、外乱オブザーバ130によって外乱
w2 (i) ,ベルト側部30の等価直線変位速度xB ′
(i) および等価直線変位差xRB(i) が推定され、RAM
126に記憶される。
【0110】なお、等価直線変位加速度xR ″(i) をも
用いて外乱w2(i)等が推定されるようになっているが、
等価直線変位加速度xR ″(i) を用いることは外乱w
2(i)等の推定に不可欠なことではない。
用いて外乱w2(i)等が推定されるようになっているが、
等価直線変位加速度xR ″(i) を用いることは外乱w
2(i)等の推定に不可欠なことではない。
【0111】また、それら等価直線変位速度xR ′(i)
と等価直線変位加速度xR ″(i) は図示しないハイパス
フィルタ処理を経た後に外乱オブザーバ130に供給さ
れるようになっており、これにより、等価直線変位速度
xR ′(i) と等価直線変位加速度xR ″(i) のそれぞれ
の変動成分のみが外乱オブザーバ130に供給されるこ
とになる。
と等価直線変位加速度xR ″(i) は図示しないハイパス
フィルタ処理を経た後に外乱オブザーバ130に供給さ
れるようになっており、これにより、等価直線変位速度
xR ′(i) と等価直線変位加速度xR ″(i) のそれぞれ
の変動成分のみが外乱オブザーバ130に供給されるこ
とになる。
【0112】その後、S85において、整数iの現在値
が基準値N以上であるか否かが判定され、基準値N以上
ではない場合には、判定がNOとなり、S86において
整数iの値が1増加させられてS82に戻る。S82〜
S86の実行が基準値N回繰り返されることにより、等
価直線変位速度xR ′(i) ,xB ′(i) ,外乱w2 (i )
および相対等価直線変位xRB(i) を1組とするデータが
基準値N組蓄積されたならば、S85の判定がYESと
なり、S87において、定数変化量演算が行われる。す
なわち、それら基準値N組のデータに基づき、前記最小
二乗法を利用して変化量ΔKW (i) およびΔDW (i) が
それぞれ算出されるのである。続いて、S88におい
て、変化量ΔKW (i) の絶対値が基準値ΔKWS以下であ
るか否かが判定される。今回は変化量ΔKW (i) の絶対
値が基準値ΔKWS以下であると仮定すれば判定がYES
となり、S89以下のステップに移行する。
が基準値N以上であるか否かが判定され、基準値N以上
ではない場合には、判定がNOとなり、S86において
整数iの値が1増加させられてS82に戻る。S82〜
S86の実行が基準値N回繰り返されることにより、等
価直線変位速度xR ′(i) ,xB ′(i) ,外乱w2 (i )
および相対等価直線変位xRB(i) を1組とするデータが
基準値N組蓄積されたならば、S85の判定がYESと
なり、S87において、定数変化量演算が行われる。す
なわち、それら基準値N組のデータに基づき、前記最小
二乗法を利用して変化量ΔKW (i) およびΔDW (i) が
それぞれ算出されるのである。続いて、S88におい
て、変化量ΔKW (i) の絶対値が基準値ΔKWS以下であ
るか否かが判定される。今回は変化量ΔKW (i) の絶対
値が基準値ΔKWS以下であると仮定すれば判定がYES
となり、S89以下のステップに移行する。
【0113】S89においては、基礎値メモリからばね
定数基礎値KW およびダンパ係数基礎値DW がそれぞれ
実際のばね定数およびダンパ係数として読み出され、そ
れらに基づいて空気圧Pの現在値が推定される。その
後、S90において、空気圧Pが基準値P0 より低いか
否かが判定される。今回は低くはないと仮定すれば、表
示装置138によるタイヤ空気圧異常警告は行われな
い。この場合、S90の判定がNOとなり、S92にお
いて整数iの値が1にリセットされた後にS82に戻
り、このルーチンの実行が継続される。これに対し、空
気圧Pが基準値P0 より低いと仮定すれば、S90の判
定がYESとなり、S91において、タイヤ空気圧が異
常であることが表示装置138を介して運転者に報知さ
れる。タイヤ空気圧異常警告が行われるのである。その
後、本ルーチンの実行が終了する。
定数基礎値KW およびダンパ係数基礎値DW がそれぞれ
実際のばね定数およびダンパ係数として読み出され、そ
れらに基づいて空気圧Pの現在値が推定される。その
後、S90において、空気圧Pが基準値P0 より低いか
否かが判定される。今回は低くはないと仮定すれば、表
示装置138によるタイヤ空気圧異常警告は行われな
い。この場合、S90の判定がNOとなり、S92にお
いて整数iの値が1にリセットされた後にS82に戻
り、このルーチンの実行が継続される。これに対し、空
気圧Pが基準値P0 より低いと仮定すれば、S90の判
定がYESとなり、S91において、タイヤ空気圧が異
常であることが表示装置138を介して運転者に報知さ
れる。タイヤ空気圧異常警告が行われるのである。その
後、本ルーチンの実行が終了する。
【0114】これに対し、今回は変化量ΔKW (i) の絶
対値が基準値ΔKWS以下ではないと仮定すればS88の
判定がNOとなり、S93において、今回の変化量ΔK
W (i ) およびΔDW (i) に基づき、外乱オブザーバ13
0におけるばね定数基礎値K W およびダンパ係数基礎値
DW を補正する基礎値補正が行われる。本ステップの機
能は図10のS78と同様であり、本ステップの実行終
了後にS82に戻り、変化量ΔKW (i) の絶対値が基準
値ΔKWS以下となってS88の判定がYESとなるまで
基礎値補正が繰り返される。
対値が基準値ΔKWS以下ではないと仮定すればS88の
判定がNOとなり、S93において、今回の変化量ΔK
W (i ) およびΔDW (i) に基づき、外乱オブザーバ13
0におけるばね定数基礎値K W およびダンパ係数基礎値
DW を補正する基礎値補正が行われる。本ステップの機
能は図10のS78と同様であり、本ステップの実行終
了後にS82に戻り、変化量ΔKW (i) の絶対値が基準
値ΔKWS以下となってS88の判定がYESとなるまで
基礎値補正が繰り返される。
【0115】なお、S88においては、変化量ΔK
W (i) のみについて基準値との比較が行われるようにな
っているが、変化量ΔDw についても比較が行われるよ
うにすることができる。例えば、変化量ΔKW (i) の絶
対値が基準値ΔKWS以下となり、かつ、変化量ΔDw の
絶対値が基準値ΔDWS以下となったか否かを判定し、そ
の判定が肯定となるまで基礎値補正が行われるようにす
ることができるのである。
W (i) のみについて基準値との比較が行われるようにな
っているが、変化量ΔDw についても比較が行われるよ
うにすることができる。例えば、変化量ΔKW (i) の絶
対値が基準値ΔKWS以下となり、かつ、変化量ΔDw の
絶対値が基準値ΔDWS以下となったか否かを判定し、そ
の判定が肯定となるまで基礎値補正が行われるようにす
ることができるのである。
【0116】また、本実施例においては、「基礎値」と
して正規値が予め設定されているが、正規値以外の値で
もよく、例えば、0でもよい。
して正規値が予め設定されているが、正規値以外の値で
もよく、例えば、0でもよい。
【0117】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、ロータ10,電磁ピックアップ12,波形
整形器18およびコンピュータ20のうちリム側部回転
速度演算・補正部45の回転速度を演算する部分が互い
に共同して、請求項1の発明における「車輪運動状態量
検出装置」の一例を構成し、コンピュータ47のうち図
16のS82〜S84を実行する部分が「外乱オブザー
バ」の一例を構成し、同図のS87を実行する部分が
「車輪特性値変化量推定手段」の一例を構成し、同図の
S93およびS88を実行する部分が「車輪特性基礎値
補正手段」の一例を構成し、同図のS89を実行する部
分が「車輪特性値推定手段」の一例を構成しているので
ある。
においては、ロータ10,電磁ピックアップ12,波形
整形器18およびコンピュータ20のうちリム側部回転
速度演算・補正部45の回転速度を演算する部分が互い
に共同して、請求項1の発明における「車輪運動状態量
検出装置」の一例を構成し、コンピュータ47のうち図
16のS82〜S84を実行する部分が「外乱オブザー
バ」の一例を構成し、同図のS87を実行する部分が
「車輪特性値変化量推定手段」の一例を構成し、同図の
S93およびS88を実行する部分が「車輪特性基礎値
補正手段」の一例を構成し、同図のS89を実行する部
分が「車輪特性値推定手段」の一例を構成しているので
ある。
【0118】なお、図16のタイヤ空気圧検出ルーチン
においては、等価直線変位速度xR′(i) ,
xB ′(i) ,外乱w2 (i) および相対等価直線変位x
RB(i) を1組とするデータがN組蓄積される毎に変化量
ΔKW ,ΔDW が演算されるようになっているが、前記
式(24)を漸化式で表すことにより、N組のデータが蓄積
される毎にではなく、N組のデータが一旦蓄積された後
には1組のデータが取得される毎に変化量ΔKW ,ΔD
W が演算されるようにすることができる。そのためのタ
イヤ空気圧検出ルーチンの一例を図17にフローチャー
トで表す。以下、このルーチンの内容を説明するが、図
16のルーチンと共通する部分については簡単に説明す
る。
においては、等価直線変位速度xR′(i) ,
xB ′(i) ,外乱w2 (i) および相対等価直線変位x
RB(i) を1組とするデータがN組蓄積される毎に変化量
ΔKW ,ΔDW が演算されるようになっているが、前記
式(24)を漸化式で表すことにより、N組のデータが蓄積
される毎にではなく、N組のデータが一旦蓄積された後
には1組のデータが取得される毎に変化量ΔKW ,ΔD
W が演算されるようにすることができる。そのためのタ
イヤ空気圧検出ルーチンの一例を図17にフローチャー
トで表す。以下、このルーチンの内容を説明するが、図
16のルーチンと共通する部分については簡単に説明す
る。
【0119】まず、S101において、整数iの初期値
が1とされ、変化量ΔKW (i) およびΔDW (i) の初期
値がともに0とされ、行列LD およびLN の初期値もと
もに0とされる。行列LD は前記(24)式の右辺における
左側の項を表す行列であり、行列LN はその右側の項を
表す行列である。
が1とされ、変化量ΔKW (i) およびΔDW (i) の初期
値がともに0とされ、行列LD およびLN の初期値もと
もに0とされる。行列LD は前記(24)式の右辺における
左側の項を表す行列であり、行列LN はその右側の項を
表す行列である。
【0120】次に、S102において、変位速度検出装
置110から等価直線変位速度xR′(i) が読み込ま
れ、S103において、等価直線変位加速度xR ″(i)
が演算される。続いて、S104において、それら等価
直線変位速度xR ′(i) および等価直線変位加速度
xR ″(i) のそれぞれの変動成分に基づき、外乱オブザ
ーバ130によって外乱w2 (i) ,等価直線変位速度x
B ′(i) および相対等価直線変位xRB(i) が推定され
る。
置110から等価直線変位速度xR′(i) が読み込ま
れ、S103において、等価直線変位加速度xR ″(i)
が演算される。続いて、S104において、それら等価
直線変位速度xR ′(i) および等価直線変位加速度
xR ″(i) のそれぞれの変動成分に基づき、外乱オブザ
ーバ130によって外乱w2 (i) ,等価直線変位速度x
B ′(i) および相対等価直線変位xRB(i) が推定され
る。
【0121】その後、S105において、行列LD の現
在値に、今回の等価直線変位速度x R ′(i) ,xB ′
(i) および相対等価直線変位xRB(i) に基づく増分が加
算され、続いて、S106において、行列LN の現在値
に、今回の等価直線変位速度x R ′(i) ,xB ′(i) ,
相対等価直線変位xRB(i) および外乱w2 (i) に基づく
増分が加算される。それぞれ行列LD およびLN が更新
されるのである。続いて、S107において、前記(24)
式にそれら行列LD およびLN の値を代入することによ
り、今回の変化量ΔKW (i) およびΔDW (i) が算出さ
れる。さらに、S108において、算出された変化量Δ
KW (i) およびΔDW (i) によって外乱オブザーバ13
0におけるばね定数基礎値KW およびダンパ係数基礎値
DW を補正する基礎値補正が行われる。この基礎値補正
の内容は図16のS88および93と同様である。
在値に、今回の等価直線変位速度x R ′(i) ,xB ′
(i) および相対等価直線変位xRB(i) に基づく増分が加
算され、続いて、S106において、行列LN の現在値
に、今回の等価直線変位速度x R ′(i) ,xB ′(i) ,
相対等価直線変位xRB(i) および外乱w2 (i) に基づく
増分が加算される。それぞれ行列LD およびLN が更新
されるのである。続いて、S107において、前記(24)
式にそれら行列LD およびLN の値を代入することによ
り、今回の変化量ΔKW (i) およびΔDW (i) が算出さ
れる。さらに、S108において、算出された変化量Δ
KW (i) およびΔDW (i) によって外乱オブザーバ13
0におけるばね定数基礎値KW およびダンパ係数基礎値
DW を補正する基礎値補正が行われる。この基礎値補正
の内容は図16のS88および93と同様である。
【0122】その後、S109において、整数iの値が
1増加させられ、S110において、現在のばね定数基
礎値KW およびダンパ係数基礎値DW がそれぞれ実際の
ばね定数およびダンパ係数とされ、それらの関係からタ
イヤ空気圧Pが異常であるか否かの判定が行われる。異
常である場合にはS111においてその旨が表示装置6
6によって運転者に報知されることによってタイヤ空気
圧の異常警告が行われる。その後、S102に戻る。
1増加させられ、S110において、現在のばね定数基
礎値KW およびダンパ係数基礎値DW がそれぞれ実際の
ばね定数およびダンパ係数とされ、それらの関係からタ
イヤ空気圧Pが異常であるか否かの判定が行われる。異
常である場合にはS111においてその旨が表示装置6
6によって運転者に報知されることによってタイヤ空気
圧の異常警告が行われる。その後、S102に戻る。
【0123】その他、いちいち例示することはしない
が、種々の改良,変形を加えた態様で本発明を実施する
ことができる。
が、種々の改良,変形を加えた態様で本発明を実施する
ことができる。
【図1】請求項1の発明の一実施例である車輪特性値推
定装置の機能ブロック図である。
定装置の機能ブロック図である。
【図2】上記車輪特性値推定装置の構成ブロック図であ
る。
る。
【図3】上記車輪特性値推定装置により外乱を検出され
る車輪の一部を示す断面図である。
る車輪の一部を示す断面図である。
【図4】上記車輪の力学モデルを示す図である。
【図5】上記車輪特性値推定装置の一構成要素であるコ
ンピュータのROMに格納されている制御プログラムを
示すフローチャートである。
ンピュータのROMに格納されている制御プログラムを
示すフローチャートである。
【図6】上記車輪特性値推定装置の一構成要素であるコ
ンピュータのROMに格納されている別の制御プログラ
ムを示すフローチャートである。
ンピュータのROMに格納されている別の制御プログラ
ムを示すフローチャートである。
【図7】上記車輪特性値推定装置における速度偏差累積
値の検出回数Nと実車速Vとの関係を示す図である。
値の検出回数Nと実車速Vとの関係を示す図である。
【図8】上記車輪特性値推定装置における外乱のダイナ
ミクスの近似を説明するためのグラフである。
ミクスの近似を説明するためのグラフである。
【図9】上記車輪特性値推定装置における外乱オブザー
バの構成を示すブロック線図である。
バの構成を示すブロック線図である。
【図10】上記車輪特性値推定装置の一構成要素である
コンピュータのROMに格納されている制御プログラム
を示すフローチャートである。
コンピュータのROMに格納されている制御プログラム
を示すフローチャートである。
【図11】上記車輪特性値推定装置の一構成要素である
コンピュータのROMに格納されている別の制御プログ
ラムを示すフローチャートである。
コンピュータのROMに格納されている別の制御プログ
ラムを示すフローチャートである。
【図12】請求項1の発明の別の実施例である車輪特性
値推定装置における外乱オブザーバを構成するための力
学モデルを示す図である。
値推定装置における外乱オブザーバを構成するための力
学モデルを示す図である。
【図13】図12のモデルを簡略化して示す図である。
【図14】上記車輪特性値推定装置の機能ブロック図で
ある。
ある。
【図15】図14のコンピュータの構成ブロック図であ
る。
る。
【図16】図15のROMに格納されている制御プログ
ラムを示すフローチャートである。
ラムを示すフローチャートである。
【図17】請求項1の発明のさらに別の実施例である車
輪特性値推定装置の一構成要素であるコンピュータのR
OMに格納されている制御プログラムを示すフローチャ
ートである。
輪特性値推定装置の一構成要素であるコンピュータのR
OMに格納されている制御プログラムを示すフローチャ
ートである。
10 ロータ 12 電磁ピックアップ 14 車輪(タイヤ付ホイール) 20 コンピュータ 24 ホイール 26 タイヤ 28 リム側部 30 ベルト側部 32 ねじりばね 47,120 コンピュータ 52,130 外乱オブザーバ 60,134 基礎値補正部 100 ダンパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河井 弘之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 小島 弘義 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 梅野 孝治 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 浅野 勝宏 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 内藤 俊治 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 小野木 伸好 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−246810(JP,A) 特開 平7−89304(JP,A) 特開 平7−52619(JP,A) 特表 平3−501715(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60C 23/00 - 23/06 G01L 17/00 G01M 17/00
Claims (1)
- 【請求項1】車輪の運動状態量を検出する車輪運動状態
量検出装置と、 少なくとも、車輪運動状態量の検出値と車輪特性値の基
礎値である車輪特性基礎値とから、車輪に対する外乱を
推定する外乱オブザーバと、 推定された外乱に基づき、前記車輪特性値の、前記車輪
特性基礎値からの変化量を推定する車輪特性値変化量推
定手段と、 車輪特性値変化量の推定値に基づいて前記外乱オブザー
バ内における前記車輪特性基礎値を、車輪特性値変化量
の推定値が基準値以下となるように補正して補正車輪特
性基礎値を得る車輪特性基礎値補正手段と、 その補正車輪特性基礎値が車輪特性値であると推定する
車輪特性値推定手段とを含むことを特徴とする車輪特性
値推定装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12385894A JP2899741B2 (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | 車輪特性値推定装置 |
US08/458,099 US6142026A (en) | 1994-06-06 | 1995-06-01 | Wheel information estimating apparatus |
DE69500690T DE69500690T2 (de) | 1994-06-06 | 1995-06-02 | Einrichtung zur Einschätzung von Informationen über den Zustand eines Fahrzeugrades |
EP95108534A EP0699546B1 (en) | 1994-06-06 | 1995-06-02 | Wheel information estimating apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12385894A JP2899741B2 (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | 車輪特性値推定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07329526A JPH07329526A (ja) | 1995-12-19 |
JP2899741B2 true JP2899741B2 (ja) | 1999-06-02 |
Family
ID=14871140
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12385894A Expired - Fee Related JP2899741B2 (ja) | 1994-06-06 | 1994-06-06 | 車輪特性値推定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2899741B2 (ja) |
-
1994
- 1994-06-06 JP JP12385894A patent/JP2899741B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07329526A (ja) | 1995-12-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |