JP2898093B2 - 射出成形機の型締装置 - Google Patents

射出成形機の型締装置

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JP2898093B2
JP2898093B2 JP3508263A JP50826391A JP2898093B2 JP 2898093 B2 JP2898093 B2 JP 2898093B2 JP 3508263 A JP3508263 A JP 3508263A JP 50826391 A JP50826391 A JP 50826391A JP 2898093 B2 JP2898093 B2 JP 2898093B2
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die
die plate
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plates
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純 藤田
義典 中西
進一 田澤
秀雄 田中
政男 広沢
信勝 大村
治勝 後藤
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は射出成形機、ダイカストマシンなど、金型の
型締めを行う型締装置に関する。
背景技術 射出成形機、ダイカストマシンなどでは、成形品を成
形する際、金型を閉鎖した状態(型閉じ状態)に維持し
なければならない。金型内に発生する大きな内部圧力に
抗して型を閉じた状態に維持するためには、金型を相対
向する側から強い力で押し付ける型締め作用を必要とす
る。このため射出成形機などの成形装置においては、成
形中に型を閉鎖状態に維持するための型締装置が、成形
原料を溶融状態で射出する射出装置とともに設置されて
いる。
この型締め装置としては、従来、油圧駆動式型締ピス
トン・シリンダ機構を用いて直接金型を押圧する直圧式
型締装置、トグル機構を用いて型締力を保持するトグル
式型締装置などが知られている。これらの型締装置にお
いては、成形品成形用キャビティを形成するために必要
な個数の金型を保持するダイプレートを用意し、これら
のダイプレートの1つを固定された固定ダイプレートと
するとともに、他のダイプレートをこの固定ダイプレー
トに向けて移動する移動ダイプレートとしてある。
型締めを行う場合には、移動ダイプレートと固定ダイ
プレートの間に大きな押圧力が付与されるが、この押圧
力は、型締ピストン・シリンダ機構を構成する型締ピス
トンを、移動ダイプレートの背面側に直接あるいはトグ
ル機構を介して押し当てることによって付与される。
この場合、従来の装置においては、通常、固定ダイプ
レートと型締ピストン・シリンダ機構を構成する型締シ
リンダとを、互いに平行な複数、通常は4本のタイバー
により結合し、このタイバーをガイドとして移動ダイプ
レートの移動動作を行わせている。
このタイバーは、金型を中心として、これを取り囲む
位置に配置され、移動ダイプレートの摺動ガイドを行う
とともに、固定ダイプレートと型締シリンダとの間で力
の閉ループを形成して型締力を内部保持するという機能
を有している。このため、従来の油圧駆動式型締ピスト
ン・シリンダ機構を用いた型締装置においては、タイバ
ーは不可欠の構成要素となっている。
しかしながら、このタイバーは強度を保持するために
高価な特殊合金鋼を用いて製作されるとともに、型締装
置の部品点数を増加させる原因ともなり、型締装置のコ
スト上昇の原因となっている。
また、金型の外周囲の位置にタイバーがあることによ
り、金型の交換作業にタイバーとの干渉を生じ、作業効
率を低下させる原因ともなっている。このため、金型の
交換時に4本のタイバーのうち1本を軸方向に移動させ
て金型交換を容易にする方法も試みられているが(例え
ば、実公昭50−23656号、実公平2−27966号など)、こ
の方法はタイバーの移動機構を特別に設ける必要がある
ことから、型締装置の構造をさらに複雑化する要因とな
っている。
さらに、移動ダイプレートの後方側に油圧駆動式シリ
ンダ・ピストン機構を設けたことにより、型締装置が軸
線方向に長くなり、射出成形機、ダイカストマシンなど
の長手方向寸法を大きくする原因ともなっている。これ
は、射出成形機等を工場内に配置する場合、大きな作業
スペースを必要とすることとなり、工場のレイアウト効
率を低下させるという欠点がある。
また、油圧駆動式ピストン・シリンダ機構を用いた場
合には、油洩れによる作業環境の悪化、油火災の防止対
策が必要であるなどの問題点もある。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであ
り、部品点数を減少させ、装置の小型化を図ることので
きる型締装置を提供することを目的とする。
また、タイバーを不要とすることにより、金型の交換
作業を容易に行うことのできる型締装置を提供すること
を目的とする。
また、油圧駆動系を取り除くことにより、装置の保守
・管理を容易にすることができる型締装置を提供するこ
とを目的とする。
さらに、型締動作の制御を容易にし、常に最適な型締
め作用を行うことのできる型締方法を提供することを目
的とする。
発明の開示 本発明による射出成形機の型締装置は、射出装置が搭
載されたテーブル上に配設されている第1の金型を保持
する第1のダイプレートおよび第2の金型を保持する第
2のダイプレートと、 前記第1および第2のダイプレートを前記テーブル上
で相対移動させるダイプレート送り手段と、 前記第1および第2のダイプレートの少なくとも一方
のダイプレートに最大磁束密度の大きい磁性材料からな
る溝部材が開口側をダイプレートの対向面に向けて埋設
され、前記溝部材内に電磁石コイルが配設されてなる磁
気吸引力発生手段と、 前記磁気吸引力発生手段の磁気吸引力を制御する磁気
吸引力制御手段と、からなる。
また、本発明による射出成形機の型締め方法は、 (a) 第1の金型を保持した第1のダイプレートおよ
び第2の金型を保持した第2のダイプレートの少なくと
も一方に磁気吸引力発生手段を設置し、 (b) 両ダイプレートを互いに接近する方向に相対移
動して近接させ第1の金型と第2の金型を閉鎖し、 (c) 磁気吸引力発生手段により第1および第2のダ
イプレート間に磁気吸引力を発生させて両ダイプレート
を近接した状態に保持するとともに両金型間に所定の型
締力を発生させ、 (d) 金型内のキャビティに鋳造原料を注入し、 (e) 両ダイプレート間の磁気吸引力を解除し、 (f) 両ダイプレートを互いに離間する方向に相対移
動した第1の金型と第2の金型を開放する、 各工程からなり、前記磁気吸引力発生手段はダイプレ
ートの複数の位置にそれぞれ分散して配設され、それぞ
れの磁気吸引力発生手段に供給する電流値を調整するこ
とにより両金型間の型締力が均一になるよう制御すると
ともに、前記第1および第2のダイプレートの相対向す
る面の間隙を検出する検出手段が複数個以上配設され、
前記複数個以上のギャップ検出手段により検出されるギ
ャップ検出値が一致またはその偏差があらかじめ設定し
た許容値以下となるよう前記磁気吸引力発生手段に供給
する電流値を制御することからなる。
また本発明による射出成形機の型締め方法は、 (a) 第1の金型を保持した第1のダイプレートおよ
び第2の金型を保持した第2のダイプレートの少なくと
も一方に磁気吸引力発生手段を設置し、 (b) 両ダイプレートを互いに接近する方向に相対移
動して両金型を閉鎖し、 (c) 磁気吸引力発生手段により両ダイプレート間に
磁気吸引力を発生させて両金型間に中圧の型締力を発生
させ、 (e) 成型原料の注入圧により両金型の当接面間をわ
ずかに離間させ、 (f) 磁気吸引力発生手段への供給電流値を増加して
両金型間に高圧の型締力を発生させ、 (g) 両ダイプレート間の磁気吸引力を解除し、 (h) 両ダイプレートを互いに離間する方向に相対移
動して第1の金型と第2の金型を開放する、各工程から
なる。
また本発明による射出成形機の型締め方法は、 (a) 第1の金型を保持した第1のダイプレートおよ
び第2の金型を保持した第2のダイプレートの少なくと
も一方に磁気吸引力発生手段を設置し、 (b) 両ダイプレートを互いに接近する方向に相対移
動し、 (c) 両ダイプレート間に所定寸法の隙間部材を介在
させ、両金型の当接面間に微少隙間を生じさせた状態で
両金型を閉鎖し、 (d) 磁気吸引力発生手段により両ダイプレート間に
磁気吸引力を発生させて両金型間に所定の型締力を発生
させ、 (e) 金型内に成形原料を注入し、 (f) 前記隙間部材を両ダイプレート間から除去し、 (g) 磁気吸引力発生手段への供給電流を増加して両
金型間に高圧の型締力を発生させ、 (h) 両ダイプレート間の磁気吸引力を解除し、 (i) 両ダイプレートを互いに離間する方向に相対移
動して第1の金型と第2の金型を開放する、各工程から
なる。
図面の簡単な説明 第1図は本発明の第1の実施例を示す側断面図であ
り、第2図は第1図A−A線方向に見た図、第3図は第
2図に示した電磁石コイルの装着側の変形例を示した
図、第4図は電磁石コイルの装着構造を示す部分拡大断
面図、第5図(A)および(B)は電磁石コイルの装着
例と磁束の形成状態を示す説明図、第6図は電磁石コイ
ルの装着例を示す部分拡大断面図、第7図は本発明の第
2の実施例を示す側断面図、第8図は第7図に示した緩
衝機構の部分拡大断面図、第9図は第7図に示した実施
例の変形例を示す側断面図、第10図は本発明の第3の実
施例を示す側断面図、第11図は第10図B−B線方向に見
た図、第12図(A)および(B)は突き当てピンの作用
状態を示す部分拡大断面図、第13図は本発明の第4の実
施例を示す側断面図、第14図は第13図C−C線方向に見
た図、第15図は本発明の第5の実施例を示す側断面図、
第16図は本発明の第6の実施例を示す側断面図、第17図
は第16図D−D線方向に見た図、第18図(A)乃至
(C)は第16図E−E線方向に見た図であり調整部材の
各種の形状を示す概略図、第19図は第16図に示した実施
例の変形例を示す側断面図、第20図は第16図に示した実
施例の変形例を示す側断面図、第21図は第20図F−F線
方向に見た図、第22図は本発明の第7の実施例を示す側
断面図、第23図は本発明の第8の実施例を示す側断面
図、第24図は第23図G−G線方向に見た図、第25図は電
磁石コイル制御手段の変形例を示すブロック線図であ
る。
発明を実施するための最良の形態 本発明の実施例について図面を参照して説明する。
第1図は本発明の第1実施例が適用された射出成形機
を示している。射出成形機10は、箱形の装置フレーム11
の上面に水平方向に設けられたテーブル12を備え、この
テーブル12上に搭載された射出装置13と型締装置14とか
ら構成されている。
射出装置13は溶融した原料を金型内へ射出するための
装置であり、原料を供給するホッパ15、スクリューが内
蔵され、先端に設けられたノズル16に向けて溶融原料を
給送するバレル17を備え、第1のダイプレート22の背面
に取付けられたノズルタッチシリンダ18により金型設置
方向へテーブル12上を移動されるよう構成されている。
型締装置14は、第1の金型21が保持される第1のダイ
プレート22と、第2の金型23が保持される第2のダイプ
レート24を備えている。第1および第2のダイプレート
22,24は、相対向する平面22a,24aを有し、この相対向す
る面22a,24aの略中央部にそれぞれ金型装着用空間22b,2
4bが形成されている。そして、このそれぞれの金型装着
用空間22b,24b内に、着脱自在に構成されたカセット式
の第1金型21および第2金型23が装着されている。
テーブル12上には一対のガイドバー25が互いに平行に
配設されている。第1のダイプレート22は、このガイド
バー25の射出装置13側の端部に静止固定された状態で配
置され、第2のダイプレート24は、このガイドバー25上
を水平方向に摺動可能に配置されている。以下、第1の
ダイプレート22を固定ダイプレート、第2のダイプレー
ト24を移動ダイプレートと称する。
テーブル12の下方位置には、所定の間隔をおいて、一
対の軸受部材26a,26bがテーブル12に固定配置され、こ
の軸受部材26a,26bに送りねじ27が回転可能に支持され
ている。送りねじ27の一端側には駆動モータ28、例えば
電動モータが連結されている。また送りねじ27にはナッ
ト部材29が螺合され、このナット部材29は移動ダイプレ
ート24に結合されている。
第2図に示すように、移動ダイプレート24の対向面24
aには、第2金型23の外周囲を連続的に取囲むように環
状溝31が設けられ、この環状溝31内に磁気吸引力を発生
する電磁石コイル32が配設されている。
同様に、固定ダイプレート22の対向面22aにも、第1
金型21の外周囲を連続的に取囲むように環状溝が設けら
れ、この環状溝内に磁気吸引力を発生する電磁石コイル
32が配設されている。
電磁石コイルは、金型の締付力が均一になるように、
金型を中央にしてその外周囲を取り囲むように配設され
るのが好ましい。その配設の方法としては、第2図に示
すように、連続的に環状に配設する方法の他に、例えば
第3図に示すように、電磁石コイルを複数個の小型電磁
石コイル34の組合せにより構成し、それぞれの小型電磁
石コイル34を、移動ダイプレート24(固定ダイプレート
22)の対向面24a(22a)に、金型23(21)の外周面を取
囲むように間隔をおいて形成された複数個の円形溝33内
に分散して配設してもよい。
第4図は電磁石コイル32の配設状態を示す部分拡大断
面図である。電磁石コイル32は、環状溝31内に連続的に
巻回されて配設されている。そして、最表面側32aの位
置が、移動ダイプレート24の対向面24aよりわずかに環
状溝31内に入った位置となるように収容され、全体を合
成樹脂などで固めて、環状溝31内に固定されている。
これは電磁石コイル32の場合、あるいは複数個の小型
電磁石コイル34の場合でも同様である。
第5図は電磁石コイル32の種々の配設方法の例を示す
部分断面図である。(A)はすでに述べたように、固定
ダイプレート22、移動ダイプレート24の両方にそれぞれ
電磁石コイル32を配設したものである。この配設方法に
より発生する磁力線(磁束)35は、図に示すように、そ
れぞれの電磁石コイル32を取囲むように形成され、強固
な磁気吸引力を得ることができる。
(B)は電磁石コイル32を、一方のダイプレート、例
えば固定ダイプレート22にのみ配設した例を示してい
る。この場合は、製作上および電気配線上の構造が簡単
となる。
第6図は電磁石コイルによる磁気吸引力をさらに強く
する方法を示す部分断面図である。この実施例において
は、固定ダイプレート22、移動ダイプレート24にそれぞ
れ配設された電磁石コイル32の外周囲に、さらに最大磁
束密度の大きい材料、例えば純鉄からなる溝形部材37が
配設されている。
このような部材37を配設することにより、磁力線が、
第5図(A)に示した配設方法に比べ最大磁束密度が増
加し、磁気吸引力を強めることができる。
電磁石コイル32には、電磁石コイル制御手段40(第1
図)を介して交流電源41が接続されている。電磁石コイ
ル制御手段40は、電流整流器52、定電流制御器43、回路
切替器44を備え、回路切替器44が電磁石コイル32に接続
されている。また、残留磁束による磁気吸引力を消滅さ
せるために、回路切替器44に対し消磁器45が接続されて
いる。
電磁石コイル制御手段40は、射出成形機10の動作を制
御する主制御手段46に接続されている。主制御手段46は
射出装置13の動作を制御するとともに、駆動モータ28に
接続され、ダイプレート送り手段の動作を制御するよう
になっている。本実施例においては、駆動モータ28に位
置検出器28aを設け、この位置検出器28aからの信号によ
り送りねじ27と螺合したナット部材29の移動位置、すな
わち移動ダイプレート24の位置を検知し、ダイプレート
送り手段の動作が制御される。位置検出器は固定ダイプ
レート22と移動ダイプレート24の間に、一方に位置検出
用スケール、他方に検出ヘッドの組合せとして設置する
ことも可能である。
また、本実施例においては、移動ダイプレート24にギ
ャップセンサ38が設置され、このギャップセンサ38と対
向するようにセンサプレート39が固定ダイプレート22に
設置されている。そしてギャップセンサ38から発せられ
た信号波をセンサプレート39で反射し、この反射波を再
びギャップセンサ38で検知することにより両ダイプレー
ト22,24間の隙間の検出を行い得るようにされている。
このギャップセンサ38は主制御手段46に接続され、両ダ
イプレート間の隙間の算出は検知信号に基いて主制御手
段46で行うようにされている。
主制御手段46、電磁石コイル制御手段40は、装置フレ
ーム11に設けられた制御装置配置部47に配置されてい
る。
次にこのような構成からなる本実施例の作用について
説明する。
固定ダイプレート22および移動ダイプレート24に、そ
れぞれ所要の金型21,23を装着する。主制御手段46から
の型締開始指令信号により、駆動モータ28が回転駆動さ
れ、送りねじ27に伝達される。送りねじ27の回転によ
り、これに螺合しているナット部材29が軸方向に移動さ
せられる。これによりナット部材29に結合された移動ダ
イプレート24が、固定ダイプレート22の方向へガイドバ
ー25上を摺動する。
移動ダイプレート24が所定の距離移動すると、駆動モ
ータ28に取付けられた位置検出器28aからの信号により
駆動モータ28が停止させられる。この時、第1と第2の
金型21,23は低圧で閉鎖された状態になる。また、固定
ダイプレート22と移動ダイプレート24の相対向する面22
a,24aの間隔は、所定の磁気吸引力が作用しうる距離と
されている。この間隔は、ギャップセンサ38を用いてダ
イプレートの送り動作を制御することにより、精度よく
決定することができる。
続いて電磁石コイル32を用いた型締動作が次のように
して行われる。
主制御手段46より電磁石コイル32への通電指令が発せ
られると、交流電源41からの電流が整流器42で整流さ
れ、直流電圧源となった後、定電流制御器43へ供給され
る。主制御手段46で、設定された型締力に基づき発生さ
せるべき磁気吸引力とそれに必要な電流値が算出され
る。算出された必要電流値信号が主制御手段46から定電
流制御器43に送られ、供給される電流値が制御される。
主制御手段46からの信号により回路切替器44が作動
し、定電流制御器43と両ダイプレート22,24に配設した
それぞれの電磁石コイル32とが接続されると、所定の電
流が電磁石コイル32に供給され、磁気吸引力が発生す
る。
この磁気吸引力は、前述したように、供給される電流
値を制御することにより制御されており、両ダイプレー
ト22,24を互いに強く吸引することにより、第1および
第2金型21,23を所要の型締力で型締めすることができ
る。
この場合、ギャップセンサ38からの信号により、両ダ
イプレート間の間隔が所定値より大きい場合には、さら
に電流値を増加して所要の締付力を確保する。また、電
磁石コイルを第3図に示すように分散して配置してあれ
ば、ギャップセンサ38からの信号により、それぞれの電
磁石コイルへの通電量を個々に制御し、金型全体の型締
力を均一化することができる。
金型の型締作業が完了すると、ノズルタッチシリンダ
18が作動して、射出装置13が固定ダイプレート22の方へ
引き寄せられ、ノズル16が金型内のキャビティ入口に当
接される。続いてバレル17内のスクリュー(図示せず)
により溶融した原料、例えば溶融樹脂が金型内に充填さ
れる。
射出成形動作を終了すると、型開放動作が開始され
る。
まず回路切替器44が作動して、電磁石コイル32への電
流供給が停止され、磁気吸引力を解消する。また、主制
御手段46からの信号により、交流電流が消磁器45に送ら
れ、回路切替器44を介して、電磁石極の残留磁束による
磁気吸引力を消滅させるのに十分な消磁電流が、それぞ
れの電磁石コイル32に供給される。
次に、駆動モータ28を回転駆動し、送りねじ27を回転
させることにより、ナット部材29およびこれに結合され
た移動ダイプレート24をガイドバー25上で固定ダイプレ
ート22から離間する方向に摺動させて、金型21,23の開
放を行う。
本実施例による型締装置は基本的に上記のような作用
を行うが、供給電流値を制御することにより、さらに次
のような、より複雑な型締動作を行うことができる。
まず、駆動モータ28を作動して両ダイプレート22,24
を互いに接近する方向に相対移動して両金型21,23を閉
鎖する。続いて主制御手段46で射出圧力に対抗しうる必
要型締力より小さい型締力を生ずる磁気吸引力を算出
し、この磁気吸引を発生する値の電流を電磁石コイル32
に供給する。これにより、金型21,23は、必要な型締力
より低い型締力(中圧の型締力)により、型締めされた
状態となる。
この状態で金型内に溶融原料を射出すると、原料の射
出圧力により、両金型21,23の当接面がわずかに離間す
る。
このように両金型21,23間に微小のギャップ(隙間)
を生じさせた後、電磁石コイル32への供給電流値を増加
する。電流値が増加されたことにより、磁気吸引力が増
大し、射出圧力より大きな型締力を生ずる。
両金型21,23はこの大きな型締力により、再び圧縮さ
れて型締めされる。
このように、一旦両金型をわずかに離間させた後、再
度型締めすることにより、射出成形品の内部応力が除去
され、緻密な射出成形品を得ることができる。
さらに、ギャップセンサ38を用い、射出圧力により金
型が離間されたときのギャップ量を検出し、このギャッ
プ量が所定の値に達したときに、電磁石コイル32に供給
する電流値を増加すれば、前述した射出後の圧縮作用を
より精度よく行うことができる。
また、型締を完了した後、駆動モータ28への通電を停
止し、送りねじ27が自由に回動しうるようにしておけ
ば、移動ダイプレート24が微小移動した際、送りねじ27
が回転し、送りねじ27に作用する軸方向力を解消し、送
りねじ27の損傷を防止することができる。
第7図乃至第9図は本発明の第2の実施例を示す断面
図であり、ダイプレート送り手段に、送りねじの軸方向
に変位する緩衝手段50が装着された例が示されている。
他の構成は前述した実施例と同一であるので、同一の構
成要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
第7図に示した実施例においては、移動ダイプレート
24が緩衝手段50を組込んだナット部材49が送りねじ27に
連結されている。第8図にその詳細を示すように、移動
ダイプレート24に連結されたナット部材49には、送りね
じ27が貫通される空間49aが設けられ、この空間49a内に
フランジ付ナット51が送りねじ27と螺合した状態で配設
されている。このフランジ付ナット51は、フランジ51a
の外面側がストッパ部材52に当接され、フランジ51aの
内面側とナット部材49の空間49aを形成する内壁面との
間にスプリング53が配設されている。
この実施例によれば、移動ダイプレート24に大きな後
退方向への外力が作用した際、スプリング53が圧縮して
フランジ付ナット51に過大な軸方向力が作用するのを防
止し、送りねじ27の損傷を防止することができる。すな
わち、型締め後、溶融原料を金型内に射出する際、型締
力が不足するとその射出圧力により金型が開き、移動ダ
イプレート24が後退移動することがある。この場合、ナ
ット部材49の軸方向変位をスプリング53で吸収し、フラ
ンジ付ナット51および送りねじ27の損傷を防止すること
ができる。また、前述した実施例のように、型締力を中
圧程度にし、射出成形時に両金型間に微小隙間を生じさ
せる型締方法を実施する場合にも、この構造は、送りね
じ27の損傷を防止する上で効果がある。
第9図に示した例においては、互いに連結された2つ
の軸受部材26a,26bが、テーブル12の下面にガイドバー2
5と平行に設けられたスライド部材54に対し摺動可能に
装着され、ダイプレート送り手段が全体として移動ダイ
プレート24と同一方向に摺動可能とされている。テーブ
ル12の下面には、内部にスプリング55が収納されたスプ
リングボックス56が固設され、このスプリングボックス
56内にスプリング55と当接するフランジ57が移動ダイプ
レート24の摺動方向と同一方向に移動可能に配設されて
いる。そしてこのフランジ57の、スプリング55と当接す
る面と反対側面が一方の軸受部材26aに連結されてい
る。
この実施例によれば、射出成形時に移動ダイプレート
24に大きな力が作用して、ナット部材29および送りねじ
27に軸方向力が作用すると、送りねじ27とともに軸受部
材26a,26bが、フランジ57でスプリング55を圧縮変位さ
せつつ、スライド部材54に沿って摺動する。これによ
り、ナット部材29および送りねじ27に過大な力が作用す
ることが防止され、ねじの損傷を防止することができ
る。
上述した実施例では、ダイプレート送り手段に装着さ
れる緩衝手段としてスプリングを用いた例を示したが、
この他に油圧緩衝手段、スプリング以外の弾性部材(例
えばゴム部材)を用いることも可能である。
第10図乃至第12図は本発明の第3の実施例を示す図で
ある。
本実施例においては、固定ダイプレート22に、位置決
めガイドを兼用した型開放用の突き当てピン61が装着さ
れている。
突き当てピン61は、第10図および第11図に示すよう
に、固定ダイプレート22の対角線上の対称位置に固定ダ
イプレート22を貫通して装着されている。突き当てピン
61の後方部にはねじ部61aが形成され、このねじ部61aが
固定ダイプレート22の背面側から突出されるとともに、
内部にメスねじが形成され外周囲にチェーンスプロケッ
ト部が形成されたナット部材62が螺合している。突き当
てピン61は、軸方向移動可能に保持され、ナット部材62
は回転可能に保持されている。
ナット部材62のスプロケット部には、閉ループを形成
するチェーン63の一方端が装着され、このチェーン63の
他方端はサーボモータ64により回転駆動されるスプロケ
ット65に装着されている。サーボモータ64には、突き当
てピン61の位置を検出する位置検出器66が設けられてい
る。
また、突き当てピン61の前方部(図の左方)には、第
12図に示すように、拡大された径を有する突き当て部61
bおよびこの突き当て部61bからさらに前方に突出し、突
き当て部61bより径の小さい位置決め部61cが形成されて
いる。移動ダイプレート24のこの位置決め部61cと対向
する位置には、ガイド穴67が形成され、第12図(A)に
示すように、固定ダイプレート22と移動ダイプレート24
とが型締めのため接近したとき、位置決め部61cがガイ
ド穴67に挿入され、両ダイプレート22,24の位置決めが
なされるようになっている。
本実施例においては、さらに、バレル17内に配設され
たスクリュー17aの位置を検出する位置検出器68が設け
られ、この位置検出器68はサーボモータ64の制御装置69
を介して電磁石コイル制御手段40に接続されている。
次にこの実施例の作用について説明する。まず型締作
業を行う場合には、突き当てピン61は後方(図の右方)
に引込められた状態(固定ダイプレート22の相対向面22
aから位置決め部61cのみが突出した状態)にある(第12
図(A))。前述したように、移動ダイプレート24が固
定ダイプレート22に接近すると、位置決め部61cがガイ
ド穴67に挿入され、両ダイプレート22,24および両金型2
1,23の位置決め作用を行う。
射出成形工程が実施され、続いて型開放指令信号が出
されると、サーボモータ64が作動しチェーン63およびス
プロケット65の機構により、ナット部材62を回転駆動す
る。これにより、突き当てピン61のねじ部61aがナット
部材62により軸方向移動作用を受け、突き当てピン61が
移動ダイプレート24に向けて移動する。
この突き当てピン61の移動作用は、送りねじ27の回転
によるナット部材29および移動ダイプレート24の軸方向
移動と同期して行われる。
突き当てピン61の突き当て部61bが固定ダイプレート2
2の対向面22aから突出し、移動ダイプレート24の対向面
24aに当接しつつ移動ダイプレート24に押圧力を加える
ので、送りねじ27とナット部材29によるダイプレート送
り力に加算されて、型開放動作の初期開放力を大きくす
ることができる(第12図(B)参照)。
金型が開放された後は、ダイプレート送り手段により
移動ダイプレート24の移動が行われる。これにより、金
型の開放動作を確実、迅速に行うことができる。
本実施例による型締装置は、次のようなより複雑な型
締方法に適用することができる。
まず駆動モータ28を作動して送りねじ27により移動ダ
イプレート24を固定ダイプレート22側へ移動し、両金型
の当接面間に微少隙間が生じる位置に位置検出器28aで
検知しつつ停止される。また、この状態で突き当てピン
61駆動用のサーボモータ64を作動し、位置検出器66で検
出しつつ突き当てピン61の先端部61bを固定ダイプレー
ト22の対向面から所定の距離だけ移動ダイプレート24側
に突出させるようにしてもよい。
位置検出器28aで検知しつつ停止させた状態では、続
いて成形原料を金型内に注入し、注入開始よりあらかじ
め設定した時間経過後に所定の磁気吸引力を発生させて
型締めを行うか、あるいは成形原料を金型内に注入した
時に両金型の当接面間がわずかに増加するので、その増
加する値があらかじめ設定した値となった時に、型締め
を行う。
また、突き当てピン61を突出させている状態では、続
いて電磁石コイル32に通電すると、磁気吸引力により、
両金型21,23は型締め作用を受けるが、突き当てピン61
の先端部61bが突出しているため、両金型21,23の当接面
が完全に密接することが妨げられ、両金型の当接面に微
小隙間を生じる。
この状態で金型内の成形原料を射出する。金型内のキ
ャビティは所定の体積よりやや拡大されているので、所
定の成形原料を小さい射出力で射出することができる。
射出作業が終了後、再びサーボモータ64を駆動して、
突き当てピン61の先端部61bを後退移動させる。この突
き当てピン61の後退移動と同期して送りねじ27を回転駆
動し、ナット部材29を移動させる。そして同時に、スク
リュ位置検出器68からの信号によって電磁石コイル32へ
の供給電流を増加し、高圧力で両金型を型めする。
この型締方法によれば、最終的に成形される成形品の
寸法精度が出しやすく、かつ高密度の成形品を得ること
ができる。また、射出時に微小な隙間が形成されている
ので、溶融樹脂内に存在するガス抜きを行うことができ
る。さらに射出圧力(射出充填圧)を低くおさえること
ができるので、応力が発生しにくいなどの優れた効果を
奏する。
両金型間の隙間の制御は、ギャップセンサ38、位置検
出器66などを利用して効果的かつ精度よく実施すること
ができる。
第13図および第14図は本発明の第4の実施例を示して
いる。
本実施例においては、前記した第3の実施例における
突き当てピンの代わりに位置決め用のガイドピンを設け
てある。
ガイドピン71は、固定ダイプレート22の対向面22a
に、移動ダイプレート24に向けて突出して設けられてい
る。その位置は、第14図に示すように、電磁石コイル32
の外側の位置に、対角線上に対称に配置するのが望まし
い。
このガイドピン71と対向する移動ダイプレート24の対
向面24aの位置に、ガイドピン71が挿入されるガイド穴7
2が設けられている。
本実施例によれば、型締め作業を行う際、ガイドピン
71がガイド穴72に挿入され、両ダイプレート22,24の位
置合せが確実になされるので、金型21,23の型合せ精度
を向上させることができる。
第15図は本発明の第5の実施例を示している。
この実施例による型締装置は、前述したカセット金型
の代わりに従来の金型を使用できるよう両ダイプレート
の形状を変更したものである。すなわち、固定ダイプレ
ート73および移動ダイプレート74には、それぞれ中央部
に金型装着用の凹所73a,74aが形成されている。そして
この凹所73a,74a内に、それぞれ第1の金型75および第
2の金型76が装着されている。
この両金型75,76は、種々の形状のものが変更して使
用しうるよう、金型当接面75a,76aのダイプレート取付
位置からの距離を調整しうるようにされている。本実施
例では、第2の金型76の後部に移動ダイプレート74を貫
通して軸方向に延びるねじ部材77が連結され、このねじ
部材77にナット部材78が螺合している。そしてこのナッ
ト部材78の螺合位置を調整することにより、第2の金型
76を軸方向移動させ、型厚の調整を行うことができる。
電磁石コイル32は、互いに最も接近しうる位置である
両ダイプレート73,74の外周縁付近に設けられている。
本実施例によれば、両ダイプレートの中央部の金型装
置用凹所73a,74aが設けられているので、種々の形状を
した従来の金型を交換装着して使用することができる。
また、第2の金型76を軸方向移動可能としたことによ
り、型厚が変化しても自由に調整することができる。
第16図乃至第18図は本発明の第6の実施例を示してい
る。
本実施例においては、電磁石コイルが、ダイプレート
に対しガイドバー25と同一方向に移動可能に装着されて
いる。
第1の金型81が装着された固定ダイプレート82と、第
2の金型83が装着された移動ダイプレート84が装置フレ
ーム11のテーブル12上に搭載され、移動ダイレート84
は、ガイドバー25上で摺動可能とされている。
第16図において符号85は円盤状をした調整部材であ
り、この調整部材85は、移動ダイプレート84の対向面84
aに向け、第18図(A)に示すように金型81の外周囲に
間隔をおいて複数個、例えば4個配設されている。そし
て、この調整部材85の移動ダイプレート84に対向する面
85aには、それぞれ電磁石コイル34が取付られている。
また、移動ダイプレート84の対向面にも、同様に複数個
の電磁石コイル34が配設されている。
調整部材85は、第18図(B),(C)に示すように、
円盤状以外の形、例えば四角形状をしていてもよい。ま
た、電磁石コイル34は、それぞれの調整部材85に対し円
形あるいは四角形状などの形態で取付けられることがで
きる。
調整部材85の背面側にはねじ部材86が連結され、この
ねじ部材86はガイドバー25と平行の方向に固定ダイプレ
ート82を貫通し、軸方向移動可能に支持されている。固
定ダイプレート82を貫通して背面側(射出装置13側)に
突出したねじ部材86には、調整ナット部材87が螺合して
いる。
この調整ナット部材87の外周面には、スプロケット部
が形成され、これらのスプロケット部に、第17図に示す
ように閉ループを形成する1つのチェーン88が装着され
ている。チェーン88の途中には、固定ダイプレート82に
取付けられた駆動モータ89により回転駆動されるスプロ
ケット91が係合し、駆動モータ89の回転力がチェーン88
を介して調整ナット部材87に伝達されるようになってい
る。第16図、第17図において符号92は、チェーン88のた
るみを防止する中間スプロケットを示している。
本実施例によれば、駆動モータ89を作動することによ
り、調整ナット部材87が回転駆動され、これと螺合する
ねじ部材86が軸方向に移動する。これにより調整部材85
の配置位置を自由に調整でき、金型81,83の型厚の変化
に対応することができ、従来の金型を使用することがで
きる。
また、それぞれの調整部材85の個々に対応してギャッ
プセンサ38を設けておけば、個々の電磁石コイル34へ供
給する電流値を制御することにより、各調整部材85ごと
に移動ダイプレート84との間のギャップを調整できる。
これにより、金型の均一な型締めが可能となる。
第19図は第16図に示した実施例の変形例を示してい
る。
本実施例においては、金型の型締力を測定する手段と
して、荷重測定手段、例えばロードセル93が移動ダイプ
レート84内に配設されている。
型締完了後にロードセル93により型締力を測定し、型
締力が不足する場合には電磁石コイル34に供給する電流
値を増加して所要の型締力を得ることができる。
第20図および第21図は、第16図に示した本発明の第6
の実施例の変形例を示している。
本実施例においては、調整部材95が単一の調整板によ
り構成されている。調整部材95には、中央に金型83が挿
通可能な形状寸法を有する貫通穴95bが形成されてい
る。調整部材95は第21図(A)および(B)に示すよう
に、円形あるいは四角形状をなしており、移動ダイプレ
ート84との対向面95aに、金型83の外周囲を連続的に取
り囲むように電磁石コイル32が装着されている。この電
磁石コイル32は、すでに第3図で示した述べたように複
数個に分散して配置してもよい。
調整部材95は、固定ダイプレート82を貫通して設けら
れたねじ部材86により支持され、このねじ部材86は、駆
動モータ89により回転駆動される調整ナット部材87に螺
合している。調整部材95の配置位置は、前記した実施例
と同様、駆動モータ89を作動することにより、軸方向に
調整することができる。
第22図は本発明の第7の実施例を示している。
本実施例では、ダイプレートと金型とが一体的に形成
されている。図において、符号102,104は、それぞれ互
いに組合せて溶融樹脂が注入されるキャビティを形成す
るための凹部101と凸部103とを備えた固定金型および移
動金型である。
固定金型102は、テーブル12上の射出装置13側に静止
固定された固定ブロック102b上に、また移動金型104は
ガイドバー25上を摺動可能に搭載された移動ブロック10
4b上に、それぞれボルト99により固着されて載置されて
いる。固定金型102および移動金型104のそれぞれの対向
面102a,104aには、電磁石コイル32が、凹部101、凸部10
3を中央にして、これを取り囲むように配設されてい
る。
また固定金型102の対向面102aには、移動金型104に向
けてガイドピン71が突設され、移動金型104の対向面104
aの対応する位置には、ガイドピン71が挿入されるガイ
ド穴72が設けられている。
本実施例による型締装置の作用は、前述した実施例と
同様である。
第23図および第24図は本発明の第8の実施例を示して
いる。本実施例では、ダイプレート送り手段として、直
動シリンダ装置が用いられている。
固定ダイプレート22の背面側には、直動シリンダ106
が固設され、そのロッド107は固定ダイプレート22を貫
通して移動ダイプレート24まで伸び、移動ダイプレート
24に連結されている。
直動シリンダ106は、第24図に示すように、固定ダイ
プレート22の背面側に対角線上に配置することが望まし
い。
本実施例によれば、直動シリンダ106でロッド107を伸
縮させることにより、移動ダイプレート24をガイドバー
25上で摺動させることができる。直動シリンダ106は、
油圧シリンダまたは電動シリンダを使用することがで
き、油圧シリンダの場合は高圧油を供給することにより
大きな型締力を発生することができるので、電磁石コイ
ル32による磁気吸引力と組合せて強固な型締作用を行う
ことができる。
第25図は電磁石コイル制御手段110として電流制御イ
ンバータ111を用いた例を示している。すなわち、交流
電源41は単相電流可変型電流制御インバータ111に接続
され、この電流制御インバータ111に供給された交流電
流は、主制御手段46からの励磁電流変換指令信号に基づ
いて、所定電流値の直流に変換されて電磁石コイル32に
供給される。
また、型開放動作を行う場合には、消磁電流指令信号
に基づいて、電流制御インバータ111から、残留する磁
気吸引力を消滅させるのに十分な消磁電流がそれぞれの
電磁石コイル32に供給される。
以上述べた各実施例においては、第1のダイプレート
を固定し、第2のダイプレートを移動可能としたが、両
ダイプレートを移動させて相互を接近あるいは離間させ
てもよい。
産業上の利用可能性 以上説明したように、本発明によれば、電磁石コイル
の磁気吸引力を利用して金型の型締めを行うことがで
き、従来のような油圧装置を用いた型締機構を必要とし
ない。
これにより、ダイプレートを連結するタイバーを除去
することができ、型締装置の構造を簡単化することがで
きるとともに、金型の交換作業を容易にすることができ
る。
また、型締用の油圧作動機構を必要としないので、射
出成形機の長手方向の寸法を短くすることができる。さ
らに、油圧駆動系を取り除くことにより、装置の保守・
管理を容易にすることができる。
また、型締力の制御,型締箇所の制御などを容易に行
うことができ、常に均一で最適な型締作用を行うことが
できる。
本発明は射出成形機、ダイカストマシンなどの金型の
型締装置として用いることにより、特に優れた効果を奏
する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 広沢 政男 静岡県駿東郡長泉町下長窪146―9 (72)発明者 大村 信勝 静岡県沼津市高島町1―13 (72)発明者 後藤 治勝 静岡県沼津市大岡1830―4 (56)参考文献 特開 平3−147825(JP,A) 特開 平1−316225(JP,A) 特開 昭61−205111(JP,A) 特開 昭62−68721(JP,A) 特開 昭63−165115(JP,A) 特開 昭62−68722(JP,A) 特開 平2−9614(JP,A) 実開 平4−67015(JP,U) 実開 昭59−194913(JP,U) 実開 昭61−47615(JP,U) 特公 昭46−25262(JP,B1) 特表 平2−503536(JP,A) 米国特許3887312(US,A) (社)日本合成樹脂技術協会編「プラ スチック金型ハンドブック」(日刊工業 新聞社、1989年6月30日)P802,P. 179−181 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 45/64 - 45/70 B29C 45/76 - 45/80 B29C 33/20 - 33/24 B22D 17/26 WPI(QUESTEL) EPAT(QUESTEL)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】射出装置が搭載されたテーブル上に配設さ
    れている第1の金型を保持する第1のダイプレートおよ
    び第2の金型を保持する第2のダイプレートと; 前記第1および第2のダイプレートを前記テーブル上で
    相対移動させるダイプレート送り手段と; 前記第1および第2のダイプレートの少なくとも一方の
    ダイプレートに最大磁束密度の大きい磁性材料からなる
    溝部材が開口側をダイプレートの対向面に向けて埋設さ
    れ、前記溝部材内に電磁石コイルが配設されてなる磁気
    吸引力発生手段と; 前記磁気吸引力発生手段の磁気吸引力を制御する磁気吸
    引力制御手段と; からなる射出成形機の型締装置。
  2. 【請求項2】電磁石コイルは、ダイプレートに対しガイ
    ド手段と同一方向に移動可能に装着された調整部材に取
    付けられている請求項1記載の型締装置。
  3. 【請求項3】調整部材は複数個の調整板からなり、それ
    ぞれの調整板の前端面に電磁石コイルが配設されている
    請求項1の型締装置。
  4. 【請求項4】調整部材は中央に金型が挿通可能の形状寸
    法を有する貫通穴が形成された単一の調整板からなる請
    求項1記載の型締装置。
  5. 【請求項5】調整部材には調整部材を軸方向に移動させ
    る調整部材駆動手段が取付けられている請求項1記載の
    型締装置。
  6. 【請求項6】調整部材駆動手段は、一端が調整部材に連
    結され、ダイプレートに回転可能に支持されたねじ部材
    と、ダイプレートの背面側に設けられ前記ねじ部材に螺
    合する調整ナット部材とからなる請求項5記載の型締装
    置。
  7. 【請求項7】第1および第2のダイプレートのいずれか
    一方には、ダイプレートの対向面に向けて進退移動する
    突き当てピンが装着され、前記突き当てピンは、その後
    方部にねじ部が形成され、このねじ部がダイプレートの
    背面側に配設されたナット部材に螺合するとともに、前
    記ナット部材にナット部材回転駆動手段が接続されてい
    る請求項1記載の型締装置。
  8. 【請求項8】突き当てピンの位置を検出する位置検出手
    段と、第1および第2のダイプレートの相対向する面の
    隙間を検出するギャップ検出手段と、前記両ダイプレー
    トの相対移動位置を検出する位置検出手段と、をさらに
    備えてなる請求項7記載の型締装置。
  9. 【請求項9】第1および第2のダイプレートのいずれか
    一方には、ガイドピンが相対向するダイプレートに向け
    て突出して設けられ、他方のダイプレートには、前記ガ
    イドピンが挿入されるガイド穴が設けられている請求項
    1記載の型締装置。
  10. 【請求項10】第1および第2のダイプレートのいずれ
    か一方には、金型の型締力を測定する荷重測定手段が取
    付けられている請求項1の型締装置。
  11. 【請求項11】(a) 第1の金型を保持した第1のダ
    イプレートおよび第2の金型を保持した第2のダイプレ
    ートの少なくとも一方に磁気吸引力発生手段を設置し、 (b) 両ダイプレートを互いに接近する方向に相対移
    動して第1の金型と第2の金型を閉鎖し、 (c) 磁気吸引力発生手段により第1および第2のダ
    イプレート間に磁気吸引力を発生させて両ダイプレート
    を近接した状態に保持するとともに両金型間に所定の型
    締力を発生させ、 (d) 前記金型内のキャビティに成形原料を注入し、 (e) 両ダイプレート間の磁気吸引力を解除し、 (f) 両ダイプレートを互いに離間する方向に相対移
    動して第1の金型と第2の金型を開放する、 各工程からなり、前記磁気吸引力発生手段はダイプレー
    トの複数の位置にそれぞれ分散して配設され、それぞれ
    の磁気吸引力発生手段に供給する電流値を調整すること
    により両金型間の型締力が均一になるよう制御するとと
    もに、前記第1および第2のダイプレートの相対向する
    面の間隙を検出する検出手段が複数個以上配設され、前
    記複数個以上のギャップ検出手段により検出されるギャ
    ップ検出値が一致またはその偏差があらかじめ設定した
    許容値以下となるよう前記磁気吸引力発生手段に供給す
    る電流値を制御する射出成形機の型締め方法。
  12. 【請求項12】(a) 第1の金型を保持した第1のダ
    イプレートおよび第2の金型を保持した第2のダイプレ
    ートの少なくとも一方に磁気吸引力発生手段を設置し、 (b) 両ダイプレートを互いに接近する方向に相対移
    動して両金型を閉鎖し、 (c) 磁気吸引力発生手段により両ダイプレート間に
    磁気吸引力を発生させて両金型間に中圧の型締力を発生
    させ、 (d) 金型内に成形原料を注入し、 (e) 成形原料の注入圧力により両金型の当接面間を
    わずかに離間させ、 (f) 磁気吸引力発生手段への供給電流値を増加して
    両金型間に高圧の型締力を発生させ、 (g) 両ダイプレート間の磁気吸引力を解除し、 (h) 両ダイプレートを互いに離間する方向に相対移
    動して第1の金型と第2の金型を開放する、 各工程からなる射出成形機の型締め方法。
  13. 【請求項13】(a) 第1の金型を保持した第1のダ
    イプレートおよび第2の金型を保持した第2のダイプレ
    ートの少なくとも一方に磁気吸引力発生手段を設置し、 (b) 両ダイプレートを互いに接近する方向に相対移
    動し、 (c) 両ダイプレート間に所定寸法の隙間部材を介在
    させ、両金型の当接面間に微少隙間を生じさせた状態で
    両金型を閉鎖し、 (d) 磁気吸引力発生手段により両ダイプレート間に
    磁気吸引力を発生させて両金型間に所定の型締力を発生
    させ、 (e) 金型内に成形原料を注入し、 (f) 前記隙間部材を両ダイプレート間から除去し、 (g) 磁気吸引力発生手段への供給電流を増加して両
    金型間に高圧の型締力を発生させ、 (h) 両ダイプレート間の磁気吸引力を解除し、 (i) 両ダイプレートを互いに離間する方向に相対移
    動して第1の金型と第2の金型を開放する、 各工程からなる射出成形機の型締め方法。
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